JP3754443B1 - 内挿管装着方法および鞘管補修構造 - Google Patents

内挿管装着方法および鞘管補修構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 内挿管、鞘管の健全度を適切に確保するという目的を、構成の複雑化等を伴うことなく実現可能とした。
【解決手段】 複数位置に配した結束手段18での結束により内挿管14の外周面周りでその軸線に沿って配設された所定本数の引張材16を、鞘管内への内挿管の挿入後、鞘管の各端外部間で緊張し保持することにより、鞘管に対する内挿管の位置決めを行うとともに、この内挿管と鞘管との間の空隙46への固定用充填材の注入、充填により、この緊張状態の引張材を、内挿管の外周面周りに一体的に固結する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、既設の鞘管内に挿入された内挿管を、この内挿管と鞘管との間の空隙に注入、充填した固定用充填材の固結のもとで、その鞘管に対し一体的に固定し装着する内挿管装着方法、およびそれによりなる鞘管補修構造に関する。
老朽化した下水管等の既設の鞘管に対する補修、修繕工法として、たとえば、その鞘管内に可撓性のある合成樹脂製の内挿管を挿入し、この内挿管と鞘管との間の空隙に注入、充填した固定用充填材の固結により、この内挿管を当該鞘管内に一体的に固定し装着する工法が広く知られている。
ここで、内挿管が合成樹脂製の可撓管であり、また、この内挿管の固定に使用される固定用充填材が液状であることから、この種の工法においては、内挿管に働く浮力によるその姿勢崩れ、たとえば部分的な浮上によるその蛇行や勾配の乱れ等が伴われやすい。そこで、たとえば放射状に立設された、所定高さのリブ状のスペーサを内挿管の外周面周りに配し、このスペーサによる鞘管内での内挿管の位置決めおよび支持のもとで鞘管に対する内挿管の姿勢崩れを防止することが、この種の工法においては一般的に行われている(特開平8−338565公報等参照)。
しかしながら、この種のスペーサは、鞘管の内径と内挿管の外径とに合わせて、そのリブの高さを適宜調整、設定する必要があるため、その設計、加工等が煩雑化しやすい。
また、内挿管を鞘管内に挿入する作業においては、その作業の性質上、内挿管の回転が伴われることが多分にある。そして、内挿管の回転が生じると、スペーサが内挿管と共に回転しながら鞘管内に挿入されることになるため、特に、スペーサのリブ高さによって内挿管に勾配を付けようとする場合においては、このスペーサの回転によるリブ位置のずれが、内挿管に付与する勾配姿勢の崩れを招く原因となりかねない。
さらに、鞘管内への挿入の際における内挿管の回転は、この内挿管の捩れを伴いやすい。しかしながら、公知のスペーサは鞘管の内周面にそのリブ状の先端を摺接させる構成であるため、その接触抵抗により捩れの修正が容易でなくなる虞もある。
そして、内挿管の外周面周りにリブ状のスペーサを配設するこの公知の構成においては、このスペーサのリブ部分に対し、鞘管内への挿入時の抵抗、および固定用充填材による浮力等に抗する以上の強度が要求される。つまり、このようなスペーサにおいては、その強度を維持可能とする厚みおよび高さがそのリブ部分に必要となることから、これが鞘管の補修、修繕に用いられる内挿管径の大径化の妨げとなることは明白である。
ここで、このようなスペーサを用いる以外の方法として、たとえば、内挿管内に挿通した線材を張設することによって浮上等による内挿管の姿勢崩れを防止しようとする構成が、特開昭62−280426号公報あるいは特開昭63−255426号公報等に開示されている。
このような構成であれば、鞘管内における内挿管の位置決め、支持が、内挿管外周面にスペーサを配することなく可能となり、また、鞘管に対する勾配の設定も容易となることから、その作業性の向上が十分に期待できる。
しかしながら、この公知の構成においては、内挿管が、その内部で張設された複数の線材によって支持されるにすぎないため、挿入時の回転に伴った内挿管の捩れ、および固定用充填材の注入、充填時の圧力によるその軸線方向での収縮撓み等の発生の可能性は否定できない。
また、内挿管内周面に接触した状態で線材を張設するため、内挿管内周面がその接触および摩擦等により損傷することも起こり得る。従って、この公知の構成においては、内挿管の健全度の低下が伴われやすい。
そして、この公知の構成においては、このように内挿管内周面に損傷等を与える虞があるため、線材の強い牽引が行えず、鞘管の有効長が長い場合等では、この線材自体に高い支持力が得られなくなることから、内挿管に対する支持力の低下も伴われやすい。
ここで、内挿管と鞘管との間の空隙に注入、充填される固定用充填材は、鞘管に対する内挿管の固定と同時に、劣化した鞘管、およびその内部に挿入した内挿管の補強という機能をも有している。しかしながら、内挿管と鞘管との間の空隙が狭いと、その空隙に注入、充填した固定用充填材の肉厚が薄くなるため、鞘管および内挿管の補強に十分な強度が、この固定用充填材に得られなくなる虞もある。従って、この構成においても、内挿管径の大径化は困難となりやすい。
特開平8−338565公報 特開昭62−280426号公報 特開昭63−255426号公報
解決しようとする問題点は、内挿管内に線材を挿通し張設する構成では内挿管の健全度が低下しやすい点、作業の確実性が低下しやすい点、および使用可能な内挿管径の制限を受けやすい点である。
請求項1に係る本発明の内挿管装着方法においては、複数位置に配した結束手段での結束により上記内挿管の外周面周りでその軸線に沿って配設された所定本数の引張材を、鞘管内への内挿管の挿入後、鞘管の各端外部間で緊張し保持することにより、鞘管に対する内挿管の位置決めを行うとともに、この内挿管と鞘管との間の空隙への固定用充填材の注入、充填により、この緊張状態の引張材を、内挿管の外周面周りに一体的に固結することを、その最も主要な特徴としている。
また、請求項2は、引張材の本数を複数本としたことを、その最も主要な特徴としている。
さらに、請求項3は、鞘管の少なくとも一端側外部に配した緊張力解除機構付支持装置によるその一延出端の支持、およびその鞘管の他端側外部に配した緊張用ジャッキによるその他延出端の牽引のもとで引張材を緊張するとともに、この緊張用ジャッキと同側外部に配した緊張力解除機構付支持装置による引張材の他延出端の保持により、引張材をその緊張状態で保持することを、その最も主要な特徴としている。
また、請求項4は、鞘管の各端外部に配された各緊張力解除機構付支持装置、およびその鞘管の他端側外部に配された前記緊張用ジャッキとして、その基板および可動板に鞘管に整列する同心挿通孔をそれぞれ設けたものを使用することを、その最も主要な特徴としている。
そして、請求項5は、引張材をPC鋼線材としたことを、その最も主要な特徴としている。
また、請求項6に係る本発明の鞘管補修構造においては、複数の離間位置に配した結束手段での結束のもとで内挿管の外周面に配した、その緊張により鞘管内での当該内挿管の位置決めを行う所定本数の引張材を、内挿管と鞘管との間の空隙に注入、充填された固定用充填材の固結により、この内挿管周りにその緊張状態で一体的に固定し残留させたことを、その最も主要な特徴としている。
そして、請求項7は、引張材の本数を複数本としたことを、その最も主要な特徴としている。
さらに、請求項8は、引張材がPC鋼線材であることを、その最も主要な特徴としている。
請求項1に係る本発明の内挿管装着方法は、内挿管の外周面周りに配した引張材の緊張のもとで、鞘管に対するこの内挿管の位置決め、支持を行うものであるため、内挿管の内周面に損傷等を負わせることのない引張材の緊張が容易に可能となることから、内挿管の健全度が十分に高く維持できるという利点がある。
そして、この発明のように、内挿管の外周面周りに引張材を配する構成であれば、強い牽引力のもとで引張材を牽引、緊張することが内挿管の健全度に悪影響を与えることなく容易に行えるため、内挿管に対する高い支持力をその全長に亘って確保することが十分に可能となる。従って、固定用充填材の注入、充填による浮力に抗するだけの高い支持力が、この引張材に確保できることから、姿勢崩れのない内挿管支持が十分に確保可能になるという利点も、この請求項1の内挿管装着方法によれば得られる。
さらに、結束手段による結束のもとで、引張材を内挿管の外周面周りに一体的に配しているため、鞘管内への、回転を規制しながらの内挿管の挿入作業が容易に行える。従って、その作業性およびその作業の確実性が確実に向上されるという利点が得られる。
そして、内挿管の外周面周りに配した引張材を、この内挿管に対し、軸線方向での複数箇所に配した結束手段によって一体的に結束しているため、その軸線方向での内挿管の収縮撓みが十分に抑制される。従って、この点においても、内挿管の高い健全度が十分に維持可能になるという利点がある。
さらに、この請求項1の内挿管装着方法によれば、引張材を内挿管の外周面周りに一体的に残留させる鞘管補修構造を容易に得ることが可能となり、請求項6に係る本発明の鞘管補修構造であれば、内挿管の外周面周りに残留された引張材が、固定用充填材の固結により一体化されることでその補強材として機能し、その肉厚以上の強度確保が、引張材を一体的に固結したこの固定用充填材において可能となることから、固定用充填材の肉厚の低減、ひいては使用できる内挿管の大径化が十分に可能になるという利点がある。
また、この発明の請求項2においては、引張材を複数本としているため、緊張した引張材による内挿管の固定的保持が容易に可能となる。つまり、固定用充填材の注入、充填による浮力に抗するだけの高い支持力が、引張材を複数本とすることでより一層得られるため、内挿管の姿勢崩れを一層確実に防止することができるという利点がある。
さらに、この発明の請求項3においては、引張材の延出端を、鞘管の各端外部に配した緊張力解除機構付支持装置によって支持するため、強い緊張力のもとでの引張材の保持が適切に可能となるとともに、緊張終了後におけるその取り外しが、その緊張力の解除のもとで容易かつ適切に可能になるという利点がある。
そして、この発明の請求項4においては、鞘管の各端外部に配された各緊張力解除機構付支持装置、およびその鞘管の他端側外部に配された緊張用ジャッキとして、その基板および可動板に鞘管に整列する同心挿通孔をそれぞれ設けたものを使用するため、施工途中の内挿管内に対する、この同心挿通孔を介した仮設管の挿入、配置が可能となることから、施工途中であっても、この内挿管を使用することが可能になるという利点がある。
さらに、この発明の請求項5においては、引張材をPC鋼線材としているため、強い緊張力が容易に確保できるという利点がある。
また、この発明の請求項7においては、引張材を複数本としているため、内挿管周りの均質な補強が容易に確保できるという利点がある。
そして、この発明の請求項8においては、引張材をPC鋼線材としているため、上記請求項6の鞘管補修構造における鞘管内での高い剛性が、その強い緊張力のもとで適切に確保できるという利点がある。
内挿管、鞘管の健全度を適切に確保するという目的を、構成の複雑化等を伴うことなく実現可能とした。
図1は、この発明に係る内挿管装着方法での一工程を示す、その一部破断の概略平面図であり、これを見るとわかるように、この発明においては、鞘管12の内部に挿入された内挿管14が、この内挿管の外周面に沿って配設された、その軸線方向に延びる所定本数の引張材16の緊張のもとで鞘管に対し位置決め、支持される。
鞘管内に挿入される内挿管14としては、たとえば、螺旋状の線材を骨材として一体的に有してなる合成樹脂製の可撓管が例示できる。そして、この発明においては、その軸線方向に延びる所定本数、たとえば複数本の引張材16が、所定の結束手段18による結束のもとで、この内挿管(可撓管)14の外周面に沿って一体的に配設されている。
この引張材16としては、一般的なPC鋼より線等が利用できる。そして、引張材16の本数としては、図2、図3に示すような、たとえばほぼ90°毎に配置された4本が例示でき、このほぼ等間隔ごとに配された各引張材が、結束手段18による結束等のもとで内挿管14の外周面に沿って一体化される。
この結束手段18としては、たとえば、一般的な結束バンド、結束テープ、結束紐等が例示でき、この結束手段は、内挿管14の軸線方向に離間した複数箇所に配置される。
この内挿管装着方法においては、その外周面に引張材16の配された内挿管14が、たとえば一対のマンホール20間に連通された鞘管12の内部に、その一方から挿入される(図1参照)。そして、この図1を見るとわかるように、たとえば、鞘管12の一端側外部に配した緊張力解除機構付支持装置22によるその一方の延出端16aの支持、およびその鞘管の他端側外部に配した緊張用ジャッキ24によるその他方の延出端16bの牽引のもとで、この引張材16が所定の牽引力により牽引、緊張される。
鞘管12の一端側外部に配される緊張力解除機構付支持装置22としては、たとえば、マンホール20の内周円弧面に対応する円弧面を有した支圧板25を介して鞘管の端面側に接地される基板26と、引張材16の一方の延出端の連結、支持される、この基板に対する可動板28と、基板、可動板間に介在される伸縮ねじロッド30との組み合わせが例示できる。
この構成においては、引張材16が、基板26の挿通孔、たとえば後述する同心挿通孔32の一部を介して延出され、その延出端16aが、可動板28に対し、たとえばグリップ34とクサビ36との組み合わせにより係止、連結される。そして、予め設けられたナットグリップ38による伸縮ねじロッド30の短縮化のもとでの、基板26に対する可動板28の近接操作により、緊張力解除機構付支持装置22での引張材延出端16aに対する緊張力解除は行われる。
なお、図1に示すように、この実施例においては、支圧板25と緊張力解除機構付支持装置の基板26との間にゴムパッキン39を介在させている。しかしながら、このゴムパッキン39は必須部材ではなく、省略することも可能である。
また、鞘管12の他端側外部に配された緊張用ジャッキ24としては、たとえば、マンホール20の内周円弧面に対応する円弧面を有した、鞘管12の端面側に接地される基板40と、引張材16の他方の延出端16bの連結、支持される、この基板に対する可動板42と、基板、可動板間に離間並置される一対の伸縮シリンダ44との組み合わせが例示できる。
この構成においては、基板40を介して延出された引張材の延出端16bが、可動板42に対し、たとえばグリップ46とクサビ48との組み合わせにより係止、連結される。そして、伸縮シリンダ44の伸長作動に伴った、基板40に対する可動板42の離反移動のもとで、延出端16b、つまりは引張材16が牽引、緊張されるとともに、伸縮シリンダの短縮作動に伴った、基板に対する可動板の近接移動のもとで、対応延出端の緊張力は解除される。
なお、このような緊張用ジャッキ24としては、たとえば、特開2001−59220号公報に開示のものが例示でき、この緊張用ジャッキ自体はこの発明の趣旨でないため、この緊張用ジャッキに対するここでの詳細な説明は省略する。
このような構成においては、緊張力解除機構付支持装置22によってその一方の延出端16aを支持した後、その他方の延出端16bを保持した緊張用ジャッキ24での牽引により、この引張材16が全体的に緊張されるとともに、この引張材の緊張のもとで、内挿管14の位置決め、支持がなされる。そして、この緊張用ジャッキ24による緊張後、この引張材16の緊張状態は、一方の緊張力解除機構付支持装置22による一方の延出端16aの保持、および緊張用ジャッキ24と同側に配された他方の緊張力解除機構付支持装置45による他方の延出端16bの保持のもとで維持される。
なお、この他方の緊張力解除機構付支持装置45としては、一方の緊張力解除機構付支持装置22と同一のものが利用できるため、共通する部材に同一の符号を付すことで、その詳細な説明は省略するものとする。
一方、他方の緊張力解除機構付支持装置22,45による引張材16の支持状態で、この位置決めされた内挿管14と鞘管12との間の空隙46に、所定の固定用充填材48が注入、充填され、この固定用充填材の固結により、内挿管は鞘管に対し、その外周面周りの緊張状態にある引張材16と共に一体的に固定される(図3参照)。
なお、この固定用充填材48としては、セメントミルク等が例示できる。
この固定用充填材48の固結後、鞘管12の各端外部に配された緊張力解除機構付支持装置22および緊張用ジャッキ24は、その各装置での緊張力を解除した後、引張材16の延出端16a,16b、ひいては鞘管の各端外部から、支圧板25等と共に取り外される。そして、図4に示すように、鞘管12の各端外部に延出された引張材の延出端16a,16bをそれぞれ適当な箇所で切断することにより、鞘管12に対する内挿管14の装着作業、たとえば鞘管の補修、修繕作業は終了する。
上記のように、この発明の内挿管装着方法においては、内挿管14の外周面周りに配した複数の引張材16の緊張のもとで、鞘管12に対するこの内挿管の位置決め、支持を行っている。このような構成であれば、引張材16の緊張が、内挿管14の内周面に損傷等を負わせることなく容易に行えるため、内挿管の健全度が十分に高く維持できる。
そして、この発明のように、内挿管14の外周面周りに引張材16を配する構成であれば、強い牽引力のもとで引張材を牽引、緊張することが、内挿管の健全度に悪影響を与えることなく容易に行えるため、内挿管に対する高い支持力をその全長に亘って確保することが十分に可能となる。従って、固定用充填材の注入、充填による浮力に抗するだけの高い支持力が、この引張材16に確保できることから、姿勢崩れのない内挿管支持が、この発明によれば十分に確保可能となる。
また、この発明においては、結束手段18による結束のもとで、複数の引張材16を内挿管14の外周面周りに一体的に配しているため、鞘管12内への、回転を規制しながらの内挿管の挿入作業が容易に行える。従って、その作業性およびその作業の確実性が確実に向上される。
そして、内挿管14の外周面周りに配した引張材16を、この内挿管に対し、軸線方向での複数箇所に配した結束手段18によって一体的に結束しているため、その軸線方向での内挿管の収縮撓みが十分に抑制される。従って、この点においても、内挿管14の高い健全度が十分に維持可能となる。
さらに、この内挿管装着方法によれば、引張材16を内挿管14の外周面周りに一体的に残留させる鞘管補修構造を容易に得ることが可能となる。
この発明の内挿管装着方法により施工された鞘管補修構造10を、図3および図4に示す。この鞘管補修構造10においては、内挿管14の外周面に沿って配設されたその軸線方向に延びる引張材16が、鞘管12と内挿管との間で固結された固定用充填材48の固結により、その緊張状態で鞘管内に一体的に固定、残留されている。
このように、内挿管14の外周面周りに残留された、その軸線方向に延びた引張材16は、固定用充填材48の固結により一体化されることでその補強材として機能する。つまり、その肉厚以上の強度確保が、引張材16を一体的に固結したこの固定用充填材48においては可能となることから、この鞘管補修構造10によれば、固定用充填材の肉厚の低減、ひいては使用できる内挿管14の大径化が十分に可能となる。
また、内挿管14の軸線に沿った方向に延びる引張材16を一体に固定するため、その軸線方向での鞘管12の強固な一体化、つまりはその一本化により、この鞘管の繋ぎ目部分での補強も十分になされることになる。
そして、この発明においては、引張材16の各端部の保持に緊張力解除機構付支持装置22,45を用いている。この構成によれば、引張材16からの取り外しが、その緊張力の解除のもとで容易に行えるため、高い作業性および高い作業の確実性が容易に確保可能となる。
ここで、図1を見るとわかるように、この実施例においては、緊張力解除機構付支持装置22,45の基板26、可動板28、および緊張用ジャッキの基板40、可動板42は、内挿管14に整列する同心挿通孔32を有している。このような構成によれば、緊張力解除機構付支持装置22,45および緊張用ジャッキ24の使用時、つまりその施工時であっても、この同心挿通孔32を介した、内挿管14内への仮設管(図示しない)の挿入配置が可能であり、また、引張材16が内挿管の外周面に沿って配置されていることから、施工途中においても、引張材に悪影響を与えることなく内挿管を使用することが十分に可能となる。
ここで、図2、図3を見るとわかるように、内挿管14の外周面周りに配する複数の引張材16のうち、その下部の1本を他の箇所の径より大径とすることが好ましい。
このような構成とすることで、鞘管12への挿入時における内挿管14の回転が確実に防止可能となる。
なお、この実施例においては、引張材16の本数を4本として具体化しているが、等間隔での配置によって、内挿管14をその円周方向で包囲可能とする本数であれば足りるため、たとえば3本、あるいは5本等を、引張材の本数としてもよい。
また、ここでは、複数本を引張材16の本数として具体化しているが、複数に限定されず、単数、つまり1本を、引張材の本数として具体化することもできる。
しかしながら、この実施例のように引張材16を複数本とすれば、この引張材の緊張による内挿管14の固定的保持が確実に可能となり、それによりその安定性が確実に向上されるため、内挿管の姿勢崩れを一層確実に防止することができる。
そして、引張材16を複数本とすることで、内挿管周りの均質な補強が容易に確保できることから、鞘管補修構造10としての補強の確実性も十分に向上される。
また、この実施例においては、緊張力解除機構付支持装置22,45を、基板26と可動板28と伸縮ねじロッド30との組み合わせとして具体化しているが、固定用充填材48の固結の後に引張材の対応延出端16a,16bの緊張力を解除可能とする機能を有していれば足りるため、この構成に限定されるものではない。
さらに、この実施例においては、引張材16としてPC鋼線材を例示している。このように、引張材16を内挿管14の外周面に沿って配置するこの発明の構成であれば、強度の高いPC鋼線材を引張材として利用することが可能となり、このPC鋼線材を使用することで、その強い緊張力が確実に得られるため、鞘管補修構造10における鞘管内での高い剛性が、その強い緊張力のもとで適切に確保可能となる。
上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、この発明を何等限定するものでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
下水管に限定されず、たとえば上水管やガス管、あるいは他の配管用の鞘管に、この発明を応用してもよい。また、この実施例においては既設の鞘管として具体化しているが、新設の鞘管に対しても応用可能であることはいうまでもない。
この発明の内挿管装着方法での一工程を示す、その一部破断の概略平面図である。 内挿管の概略部分斜視図である。 図4の線A−Aに沿った縦断面図である。 この発明の鞘管補修構造を示す、その一部破断の概略平面図である。
符号の説明
10 鞘管補修構造
12 鞘管
14 内挿管
16 引張材
18 結束手段
48 固定用充填材

Claims (8)

  1. 所定の鞘管内に挿入された内挿管を、この内挿管と鞘管との間の空隙に注入、充填した固定用充填材の固結のもとで、その鞘管に対し一体的に固定し装着する内挿管装着方法において、
    複数位置に配した結束手段での結束により上記内挿管の外周面周りでその軸線に沿って配設された所定本数の引張材を、上記鞘管内への上記内挿管の挿入後、上記鞘管の各端外部間で緊張し保持することにより、上記鞘管に対する内挿管の位置決めを行うとともに、この内挿管と鞘管との間の空隙への上記固定用充填材の注入、充填により、この緊張状態の引張材を、上記内挿管の外周面周りに一体的に固結することを特徴とした内挿管装着方法。
  2. 前記引張材を複数本とした請求項1記載の内挿管装着方法。
  3. 前記鞘管の少なくとも一端側外部に配した緊張力解除機構付支持装置によるその一延出端の支持、およびその鞘管の他端側外部に配した緊張用ジャッキによるその他延出端の牽引のもとで、前記引張材を緊張するとともに、この緊張用ジャッキと同側外部に配した緊張力解除機構付支持装置による引張材の他延出端の保持により、引張材をその緊張状態で保持する請求項1または2記載の内挿管装着方法。
  4. 前記鞘管の各端外部に配された前記各緊張力解除機構付支持装置、およびその鞘管の他端側外部に配された前記緊張用ジャッキとして、その基板および可動板に鞘管に整列する同心挿通孔をそれぞれ設けたものを使用する請求項3記載の内挿管装着方法。
  5. 前記引張材がPC鋼線材である請求項1ないし4のいずれか記載の内挿管装着方法。
  6. 所定の鞘管内に挿入された内挿管を、この内挿管と鞘管との間の空隙に注入、充填した固定用充填材の固結のもとで、この鞘管に対し一体的に固定してなる鞘管補修構造において、
    複数の離間位置に配した結束手段での結束のもとで上記内挿管の外周面に配した、その緊張により上記鞘管内での当該内挿管の位置決めを行う所定本数の引張材を、内挿管と鞘管との間の空隙に注入、充填された上記固定用充填材の固結により、この内挿管周りにその緊張状態で一体的に固定し残留させたことを特徴とする鞘管補修構造。
  7. 前記引張材が複数本である請求項6記載の鞘管補修構造。
  8. 前記引張材がPC鋼線材である請求項6または7記載の鞘管補修構造。
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