JP3753785B2 - 光拡散フィルムおよびそれを用いた面光源装置 - Google Patents

光拡散フィルムおよびそれを用いた面光源装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶ディスプレイのバックライト,照明装置等に用いられる光拡散フィルムおよびそれを用いた面光源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、パソコン,ワープロ,液晶テレビ等のような液晶を使用する薄型表示装置は、液晶自体が発光しないため、この液晶表示画面を裏面側から照射するバックライトが使用されている。このバックライトは、液晶表示画面全体を均一に照射させる必要があることから、側面から入射させた光を均一に伝播,拡散させる導光板を使用した導光板方式が主流で採用されている。
【0003】
このような導光板方式の面光源装置は、例えば、図3に示すように、導光板21と、この導光板21の両側の光入射端面に配設される光源20と、上記導光板21の裏面側に配設されこの導光板21の裏面から出射しようとする光を反射させる反射板22と、上記導光板21の光出射面から出射される光を散乱,拡散させ、照射面の輝度を均一にする光拡散フィルム23とから構成されている。
【0004】
この装置では、光源20の光を導光板21の光入射端面から入射させ、この入射光を導光板21の全体に均一に伝播させて光出射面全体から出射させ、光拡散フィルム23による光の拡散ののち、上側に配設される液晶表示画面(図示せず)を均一に照射することが行われる。図において、25は光源20の光を導光板21側に反射させる反射カバーである。
【0005】
そして、表示画面の高輝度化と、液晶表示装置等自体の低消費電力化のため、面光源装置の、光が透過する各部材(導光板21,光拡散フィルム23等)は、高光透過率の材料が採用される等、光の損失を抑えて光利用効率を向上させる工夫がなされている。また、上記光拡散フィルムとしては、透明なプラスチックフィルムからなる基材フィルムの片面を粗面化したものや、基材フィルムの片面に微粒子を分散させた樹脂組成物をコーティングしたものが採用されている。
【0006】
さらに、面光源装置の正面輝度を高めるため、光拡散フィルム23を透過して出射する光を、できるだけ正面方向に集めるように、集光シート24が用いられている。この集光シート24は、表面にプリズム状やウェーブ状,ピラミッド状等の微小な凹凸が多数並んだ透明シートであり、光拡散フィルム23を透過した出射光を屈折させて正面に集め、照射面の輝度を高めるようになっている。このような集光シート24は、上記光拡散フィルム23の表面側に、1枚もしくは2枚重ねで配設されて使用される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
最近では、例えばノート型パソコン等に用いられる面光源装置のように、小型化,薄型化へのニーズが高くなっている。また、低消費電力化を図り、電池消費を低減させるために、光出射面を高輝度化させることも望まれている。ところが、一般に、上述の導光板方式の面光源装置では、一般に、導光板から出射する光の光出射面に対する角度の違いによる輝度分布に難点があり、真正面方向(光出射面に対する法線方向)から60°以上傾いた角度においてピークを有する場合が多く、正面輝度が不足する傾向がある。このような場合に、従来の光拡散フィルム23によって、正面輝度を高めようとすると、透過光をより一層散乱,拡散させるように光拡散性を強くしなければならない。しかしながら、このように光拡散フィルム23の光拡散性を強めると、それに伴い光透過率が低下して光の利用効率が悪くなり、低消費電力化にとってマイナス要因となるほか、正面輝度が却って低下するという問題が生じる。また、上述したように、集光シート24を複数枚重ねて使用することも行われているが、このようにすると、部品点数が多くなり、面光源装置自体の厚みが厚くなるほか、透過光の反射損失もそれだけ多くなり、光の利用効率が悪くなるという問題が生じる。
【0008】
そこで、部品点数を少なくするとともに、均一な明るさが得られる面光源装置として、例えば、特開平5−341132号公報において提案されている装置がある。すなわち、この装置は、図4に示すように、表面に粗面32が形成された光拡散フィルム自体にプリズム単位群31を形成した光制御板30を使用し、この光制御板30を透過する光を、上記プリズム単位群31によって屈折させて正面方向に集めるとともに、その透過光を粗面32により拡散させるようにしている。
【0009】
しかしながら、上記のような光制御板30は、導光板21から出射する光の出射角度(輝度のピーク)が、導光板21の厚みやサイズ,材質、あるいは、光源20の強さ等の設計要因によって異なってくることから、面光源装置の設計に応じてそれぞれ角度等の異なる精密なプリズム単位群31を形成させる必要がある。このため、精密なプリズム単位群31の形成が非常に困難であるとともに、その種類も多品種になり、結果的に製作コストが極めて高価なものとなる。それにともない、面光源装置自体も高価なものとなり、コスト面で難点があった。しかも、精度のよいプリズム単位群31を形成させようとすると、ある程度大きなプリズム単位群31を形成させる必要があり、光制御板30自体の厚みが厚くなって、面光源装置自体の薄型化,軽量化というニーズに応えることができないものであった。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、透過する光の方向を修正することにより、面光源の正面輝度を高くすることができ、しかも安価な光拡散フィルムおよびそれを用いた面光源装置の提供をその目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の光拡散フィルムは、それ自体を透過する光を拡散させる光拡散フィルムであって、透明の基材フィルムの片面に、ポリエステル樹脂からなる透明樹脂バインダーにポリスチレン樹脂粒子を分散させた樹脂組成物がコーティングされ、他面が、略一定方向に配向した多数の筋状凹凸からなる微小凹凸面に形成されており、上記ポリスチレン樹脂粒子のポリエステル樹脂に対する配合部数が、ポリエステル樹脂100重量部に対して、ポリスチレン樹脂粒子5〜150重量部になっており、上記ポリスチレン樹脂粒子が、平均粒径1〜70μmの球状粒子であり、上記微小凹凸面の中心線平均粗さ(Ra)が、0.1〜30μmであることを要旨とするものである。
【0012】
また、本発明の面光源装置は、透明の導光板と、この導光板の一部から光を入射させる光源と、上記導光板の光出射面側に配設され光出射面から出射される光を拡散させる光拡散フィルムとを備えた面光源装置であって、上記光拡散フィルムが、透明の基材フィルムの片面に、ポリエステル樹脂からなる透明樹脂バインダーにポリスチレン樹脂粒子を分散させた樹脂組成物がコーティングされ、他面が、略一定方向に配向した多数の筋状凹凸からなる微小凹凸面に形成されており、上記ポリスチレン樹脂粒子のポリエステル樹脂に対する配合部数が、ポリエステル樹脂100重量部に対して、ポリスチレン樹脂粒子5〜150重量部になっており、上記ポリスチレン樹脂粒子が、平均粒径1〜70μmの球状粒子であり、上記微小凹凸面の中心線平均粗さ(Ra)が、0.1〜30μmであることを要旨とするものである。
【0013】
すなわち、本発明者らは、光拡散フィルム自体に、集光シートのような出射光の方向を修正する機能をもたせることを目的として一連の研究を重ねる過程で、従来から使用されている集光シート等のプリズム状の凹凸が、透過する光を屈折させて正面方向に集める機能を有することに着目した。そして、光拡散フィルム自体に略一定方向を向いた筋状凹凸を多数形成し、フィルム面を微小凹凸面に形成することにより、プリズム状の凹凸を形成させるのと略同様の効果を持たせることができるのではないかとの着想に基づき、さらに研究を重ねた。そして、上記微小凹凸により光拡散フィルムを透過する光を屈折させ、正面方向に集めることができることを突き止め、本発明に到達した。
【0014】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0015】
本発明の光拡散フィルムは、透明の基材フィルムの片面が、それ自体を透過する光を拡散させる光拡散面に形成され、他面が、略一定方向に配向した多数の筋状凹凸からなる微小凹凸面に形成されたものである。
【0016】
上記基材フィルムの材質としては、光学的透明性を有するものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル,ポリエーテルサルフォン,ポリカーボネート,ポリ(メタ)アクリレート,ポリメチルメタクリレート,ポリスチレン,ポリ塩化ビニル等のホモポリマー、または、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂),スチレン−メタクリル酸メチル共重合体(MS樹脂),ポリ−4−メチルペンテン−1,ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等上記樹脂のモノマーと共重合可能なモノマーとのコポリマー、ガラス等があげられるが、これらに限るものではなく、各種のものが用いられる。これらの中でも、特に、ポリエチレンテレフタレートは、不純物が少なく透明性も高いうえに安価であるため、最も好適に用いられる。また、この基材フィルムの厚みとしては、特に限定するものではないが、用途や製造工程における作業性を考慮すれば、50〜200μm程度に設定することが好ましい。
【0017】
上記筋状凹凸からなる微小凹凸面を形成させる方法としては、基材フィルムの表面を、バフロール,ナイロンブラシロール,トリクレッドブラシ(研磨材入りブラシ),不織布研磨シート,サンドペーパー,弾性砥石,各種砥石,ワイヤーブラシ等で一定方向に擦って多数の筋状凹凸を形成させ、方向性のある微小凹凸面に仕上げる研削加工のほか、表面に一定方向に配向した筋状凹凸が形成された型を基材フィルム表面に押圧することによるスタンプ加工、表面に筋状凹凸を有するロールで圧延する圧延加工、凹凸が形成された棒で表面を引っ掻く引っ掻き加工等各種の方法が行われ、特に限定されるものではない。これらのなかでも、加工コストが安価であるという観点から研削加工が最も好ましい。また、上記微小凹凸面は、中心線平均粗さ(Ra)が0.1〜30μmの範囲が好ましい。
【0018】
上記光拡散面としては、上記基材フィルムの表面に、微粒子を分散させた樹脂組成物をコーティングした面とする。
【0019】
上記コーティングは、透明樹脂バインダーに微粒子を分散させた樹脂組成物からなる。
【0020】
上記コーティングに用いられる透明樹脂としては、ポリエステル樹脂が用いられる
【0021】
上記微粒子としては、透明のものが用いられ、ポリスチレン樹脂粒子が用いられる。上記微粒子の透明樹脂に対する配合部数としては、光透過率を確保しつつ充分な光拡散性を得るという観点から、透明樹脂100重量部に対して、5〜150重量部程度が好ましく、60〜100重量部であればより好ましい。また、上記微粒子の粒径は、通常、平均粒径1〜70μm、好ましくは15〜50μmである。また、上記微粒子として、球状の微粒子を使用した場合には、それぞれの球状微粒子が一種のレンズとして作用し、一層効果的な光拡散効果を持たせることができる。上記球状微粒子は、真球状であれば特に効果的である。
【0022】
上記コーティングを形成させる場合には、上記透明樹脂を適当な配合部数で溶剤中に溶解し、この溶解液に微粒子を混合分散させた混合分散溶液を、基材フィルムの表面に塗工したのち乾燥固化させることが行われる。
【0023】
上記溶剤としては、トルエン,メチルエチルケトン,キシレン,シクロヘキサン,酢酸エチル等各種のものが用いられる。これらは、一種類でもしくは二種類以上が混合されて用いられる。また、透明樹脂と溶剤の配合部数としては、特に限定されるものではなく、塗工方法や作業性,溶剤の種類等により最適な配合部数に設定されるが、透明樹脂100重量部に対して溶剤50〜500重量部程度である。
【0024】
上記混合分散溶液に対しては、イソシアネート,エポキシ樹脂,メチロール化メラミン樹脂,メチロール化尿素樹脂,金属塩,金属水酸化物等の架橋剤、グアニジン誘導体,含リン酸陰イオン活性剤,スルホンサン類,第四アンモニウム塩,ピリジニウム塩,イミダゾリン誘導体,モルホリン誘導体,ポリオキシエチレン−アルキルフェノール,アルキルアミドエーテル,ソルビタン脂肪酸エステル等の帯電防止剤、シランカップリング剤等の副成分が一種類もしくは二種類以上混合されて配合されていてもよい。
【0025】
基材フィルム表面への上記混合分散溶液の塗布方法としては、コンマダイレクト法,ロールコート法,ディッピング法,ナイフコート法,カーテンフロー法,スプレーコーティング、スピンコーティング,ラミネート法等各種の方法が行われるが、特に限定されるものではなく、溶剤や微粒子の配合部数や、混合分散溶液の粘度,目的とするコーティングの厚さ,基材フィルムの表面状態等によって最適なものを選んで行う。
【0026】
また、基材フィルム表面に塗工された混合分散溶液の乾燥方法としては、特に限定されるものではなく、自然乾燥,熱風加熱乾燥,真空乾燥等各種の方法が行われる。上記混合分散溶液を乾燥させて、基材フィルムの表面に、微粒子が透明樹脂に分散された樹脂組成物のコーティングが形成される。
【0027】
上記のようにして形成されたコーティングの厚みは、光拡散性と光透過率とのバランスから決定され、5〜100μm程度が好ましく、30〜75μmであればさらに好ましい。
【0028】
上記光拡散フィルムは、例えば、図1に示すような面光源装置に組み込んで使用される。すなわち、図において、2は導光板、4は上記導光板2の光入射端面から光を入射させる冷陰極管等の光源,3は上記導光板2の裏面側に配設され導光板2の裏面から出射しようとする光を反射させる反射板である。また、1は上記導光板2の光出射面側に配設される光拡散フィルム、5はこの光拡散フィルム1の光出射面側に配設され集光作用等を持たせる2枚の集光シートである。また、9は上記光源4の光線を反射させて導光板2の光入射端面から入射させる反射カバーである。
【0029】
ここで、上記面光源装置に用いる導光板2の材質としては、透明度の高い材質が好適に用いられる。例えば、アクリル樹脂,メタクリル樹脂,ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂,ポリカーボネート,ポリスチレン,スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂),スチレン−メタクリル酸メチル共重合体(MS樹脂),ポリ−4−メチルペンテン−1,塩化ビニル樹脂,ジエチレングリコールビスアリルカーボネート,ガラス等各種のものが用いられる。また、上記導光板2の形状も、板状に限らず、直方体状等所望の形状に形成することができる。
【0030】
上記光拡散フィルム1は、例えば、図2に示すように、透明な基材フィルム7の片面が透明樹脂6aと微粒子6bとからなるコーティング6が形成された光拡散面とされ、他面が略一定方向に配向した多数の筋状凹凸からなる微小凹凸面8とされている。
【0031】
上記構成において、光源4で発生した光は、導光板2の光入射端面から導光板2内に入射する。このとき、光は、光源4から直接入射したり、あるいは、反射カバー9で反射した光が入射したりする。この入射光は、導光板2内を通過し、その一部が光出射面側から出射しながら導光板2内を通過して光源4が設けられた光入射端面と反対側の端面に向かって進行する。これにより、光出射面全体が発光するようになっている。上記導光板2の光出射面からの出射光は、光拡散フィルム1によって拡散されたのち集光シート5によって集光され、液晶表示画面(図示せず)を照射する。
【0032】
このとき、導光板2から出射した光が上記光拡散フィルム1を透過する際に、方向が修正されて正面方向に集められる。すなわち、光拡散フィルム1の微小凹凸面8に対して斜めに入射した光が、微小凹凸面8の筋状凹凸を透過する際に、あたかもプリズムを透過するときのように屈折し、正面方向に方向を変えてコーティング6を透過するのである。そして、このコーティング6では、微粒子6bと透明樹脂6aの界面反射および屈折により透過光が屈折して拡散される。このように、微小凹凸面8の屈折作用により光拡散フィルム1を透過する光の方向が修正されて正面方向に集められ、照射面の正面輝度の向上が実現するのである。その結果、低電力の光源4を使用して同等の正面輝度を得ることができ、低消費電力化が実現するのである。
【0033】
また、上記微小凹凸面8の筋状凹凸は、略一定方向に配向されていることから、この光拡散フィルム1は、光の散乱性にも上記筋状凹凸と同様の一定の方向性が付与される。したがって、任意の方向に対して散乱性を強めることも可能となり、透過光のコントロールが可能となるのである。
【0034】
なお、上記面光源装置において、光拡散フィルム1の上側に配設した集光シート5を除去して使用することもできる。また、上記面光源装置では、微小凹凸面8を光拡散フィルム1の光入射側面に形成し、コーティング6を光出射側面に形成するようにしたが、これに限定されるものではなく、コーティング6を光入射側面に形成し、微小凹凸面8を光出射側面に形成するようにしてもよい。
【0035】
また、上記面光源装置では、導光板2を板状に形成したが、これに限定するものではなく、直方体や楔型等所望の導光体形状に成形することができる。また、使用する光源4も、線状の線光源に限らず、点光源でもよく、所望の光源4を使用することができる。さらに、光源4の位置も、一個所に限られるものではなく、複数個所に設けるようにしてもよい。また、上記面光源装置は、液晶ディスプレイ照射用のバックライトに適用したが、これに限定するものではなく、直下型方式の面光源装置をはじめ、その他の面光源装置すべてに応用することができる。
【0036】
また、本発明の光拡散フィルム1は、上述したような面光源装置における光拡散フィルムとしてだけでなく、照明器具,電飾看板,背面投影スクリーン等各種の機器の光をコントロールする光コントロールフィルムとしても使用することができる。この場合にも、透過する光を拡散させるとともに出射方向を修正し、正面輝度を向上させるという効果を奏する。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明の光拡散フィルムによれば、光拡散フィルム自体に出射光の方向を修正する機能をもたせることができ、面光源の正面輝度を向上させることができる。したがって、従来と同程度の正面輝度の面光源を、低消費電力で得ることができるようになり、電池消費を低減させることができる。また、集光シート等を用いなくても、高い正面輝度を得ることができるようになるため、部品点数を減らすことができ、コストダウンに貢献するとともに、小型化,薄型化へのニーズにも応えることができる。しかも、上述したような優れた性能の光拡散フィルム基材フィルムの片面にコーティングされる樹脂組成物を、ポリエステル樹脂(透明樹脂バインダー)100重量部に対してポリスチレン樹脂粒子を5〜150重量部配合させたものとし、そのポリスチレン樹脂粒子を平均粒径1〜70μmの球状粒子とし、基材フィルムの他面に形成された微小凹凸面の中心線平均粗さ(Ra)を0.1〜30μmとすることにより、極めて安価に得ることができ、面光源装置自体のコストダウンを図ることができる。
【0038】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0039】
【実施例1】
厚み100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:ルミラー#100T56,東レ社製)を基材フィルムとし、この片面に、下記の樹脂組成物を塗工し、120℃で1分間乾燥させて厚み40μmのコーティングが形成されたフィルムを得た。このフィルムのコーティング形成面と反対側の面を、回転するバフロール(#1000)で擦ることにより、中心線平均粗さ(Ra)0.2μmの微小凹凸面を形成し、本発明の光拡散フィルムを得た。
〔樹脂組成物〕
ポリエステル樹脂
(商品名:バイロン200,東洋紡績社製) :100重量部
ポリスチレン球状粒子
(商品名:テクポリマーSBX−17,積水化成品工業社製):100重量部
トルエン(溶剤) :200重量部
メチルエチルケトン(溶剤) : 50重量部
【0040】
上記光拡散フィルムを光の出射方向が、正面方向に対して85°のところに出射光のピークをもつ導光板の上に配設し、さらにその上部にプリズムシートを集光方向が互いに直交するように2枚重ねで配設することにより、長辺一灯式の本発明の面光源装置を作製し、正面輝度を測定したところ、1805cd/m2 であった。
【0041】
【実施例2】
厚み100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:ルミラー#100T56,東レ社製)を基材フィルムとし、この片面に、下記の樹脂組成物を塗工し、120℃で1分間乾燥させて厚み40μmのコーティングが形成されたフィルムを得た。このフィルムのコーティング形成面と反対側の面を、回転するナイロンブラシロール(#1000)で擦ることにより、中心線平均粗さ(Ra)0.9μmの微小凹凸面を形成し、本発明の光拡散フィルムを得た。
〔樹脂組成物〕
ポリエステル樹脂
(商品名:バイロン200,東洋紡績社製) :100重量部
ポリスチレン球状粒子
(商品名:テクポリマーSBX−17,積水化成品工業社製):100重量部
トルエン(溶剤) :200重量部
メチルエチルケトン(溶剤) : 50重量部
【0042】
上記光拡散フィルムを光の出射方向が、正面方向に対して85°のところに出射光のピークをもつ導光板の上に配設し、さらにその上部にプリズムシートを集光方向が互いに直交するように2枚重ねで配設することにより、長辺一灯式の本発明の面光源装置を作製し、正面輝度を測定したところ、1813cd/m2 であった。
【0043】
【比較例】
厚み100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:ルミラー#100T56,東レ社製)を基材フィルムとし、この片面に、下記の樹脂組成物を塗工し、120℃で1分間乾燥させて厚み40μmのコーティングが形成された光拡散フィルムを得た。この光拡散フィルムのコーティング形成面と反対側の面には、微小凹凸面を形成させなかった。
〔樹脂組成物〕
ポリエステル樹脂
(商品名:バイロン200,東洋紡績社製) :100重量部
ポリスチレン球状粒子
(商品名:テクポリマーSBX−17,積水化成品工業社製):100重量部
トルエン(溶剤) :200重量部
メチルエチルケトン(溶剤) : 50重量部
【0044】
上記光拡散フィルムを光の出射方向が、正面方向に対して85°のところに出射光のピークをもつ導光板の上に配設し、さらにその上部にプリズムシートを集光方向が互いに直交するように2枚重ねで配設することにより、長辺一灯式の面光源装置を作製し、正面輝度を測定したところ、1765cd/m2 であった。
【0045】
上記実施例1,2および比較例の結果から明らかなように、各実施例品は、微小凹凸面を形成させなかった比較例品と比べ、高い正面輝度が得られていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の面光源装置を示す説明図である。
【図2】 本発明の光拡散フィルムを示す断面図である。
【図3】 従来例の面光源装置を示す説明図である。
【図4】 他の従来例の面光源装置を示す説明図である。
【符号の説明】
1 光拡散フィルム
6 コーティング
7 基材フィルム
8 微小凹凸面

Claims (4)

  1. それ自体を透過する光を拡散させる光拡散フィルムであって、透明の基材フィルムの片面に、ポリエステル樹脂からなる透明樹脂バインダーにポリスチレン樹脂粒子を分散させた樹脂組成物がコーティングされ、他面が、略一定方向に配向した多数の筋状凹凸からなる微小凹凸面に形成されており、上記ポリスチレン樹脂粒子のポリエステル樹脂に対する配合部数が、ポリエステル樹脂100重量部に対して、ポリスチレン樹脂粒子5〜150重量部になっており、上記ポリスチレン樹脂粒子が、平均粒径1〜70μmの球状粒子であり、上記微小凹凸面の中心線平均粗さ(Ra)が、0.1〜30μmであることを特徴とする光拡散フィルム。
  2. 微小凹凸面の筋状凹凸が、研削加工面によって構成されている請求項1記載の光拡散フィルム。
  3. 透明の導光板と、この導光板の一部から光を入射させる光源と、上記導光板の光出射面側に配設され光出射面から出射される光を拡散させる光拡散フィルムとを備えた面光源装置であって、上記光拡散フィルムが、透明の基材フィルムの片面に、ポリエステル樹脂からなる透明樹脂バインダーにポリスチレン樹脂粒子を分散させた樹脂組成物がコーティングされ、他面が、略一定方向に配向した多数の筋状凹凸からなる微小凹凸面に形成されており、上記ポリスチレン樹脂粒子のポリエステル樹脂に対する配合部数が、ポリエステル樹脂100重量部に対して、ポリスチレン樹脂粒子5〜150重量部になっており、上記ポリスチレン樹脂粒子が、平均粒径1〜70μmの球状粒子であり、上記微小凹凸面の中心線平均粗さ(Ra)が、0.1〜30μmであることを特徴とする面光源装置。
  4. 光拡散フィルムの微小凹凸面の筋状凹凸が、研削加工面によって構成されている請求項記載の面光源装置。
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