JP3752195B2 - ポンプ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケーシング部材の締結構造に特徴を有するポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4に示されるように、従来のダイアフラムポンプは、ケーシング部材としての中央のボディ1と左右のエアチャンバ2との間にそれぞれダイアフラム3を挟み、さらに、左右のエアチャンバ2の外側にそれぞれ金属製の締結補助板4を当て、これらを貫通させて複数の金属製のタイロッド5を挿通し、これらのタイロッド5の両端部に形成された雄ねじ部にナット6を螺合し、締付けることで、中央のボディ1と左右のエアチャンバ2とを締結している。
【0003】
このダイアフラムポンプを、強酸性、強アルカリ性の薬液を移送するために用いる場合は、ボディ1および左右のエアチャンバ2には、耐化学薬品性を有するフッ素樹脂素材としてのポリフッ化エチレン系繊維、すなわちテフロン(登録商標)が用いられている。
【0004】
一方、締結補助板4およびタイロッド5には、強度が要求されるので、金属素材が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ボディ1およびエアチャンバ2に用いられているフッ素樹脂素材は、室温(23℃付近)での線膨張係数が、タイロッド5などの金属素材と比較して大きく、温度変化による膨張、収縮が激しいため、以下のような不具合を発生させている。
【0006】
温度が上昇した場合、金属製のタイロッド5などの膨張は微小であるが、フッ素樹脂素材のボディ1およびエアチャンバ2は大きく膨張するため、結果的には、タイロッド5のナット6を必要以上に締付けた状態となり、これらのケーシング部材を変形させてしまう。
【0007】
これらのケーシング部材の変形は、内蔵するバルブなどの部品を変形させ、ポンプの送液性能の低下、寿命の低下につながる。
【0008】
また、温度が下降した場合には、フッ素樹脂素材のボディ1およびエアチャンバ2の収縮が大きく、結果的にタイロッド5およびナット6による締結力が不足している状態となり、ボディ1と左右のエアチャンバ2との間から移送液剤や作動空気の漏れが生じる。
【0009】
半導体業界などでは、フッ酸や硫酸といった強酸性、強アルカリ性の薬液を使用するため、移送液剤の漏れは事故につながる。
【0010】
さらに、漏液により薬液が金属に接触した湯合、この薬液を通じて金属イオンに汚染された薬液が再びポンプ内に戻り、装置のライン全体を金属汚染してしまうおそれがある。
【0011】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、締結手段により一体化された複数のケーシング部材の温度変化による膨張や収縮に伴なって生じるケーシング部材の変形や流体漏れを防止できるポンプ装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、流体の吸込作用および吐出作用を有するポンプ機構を内蔵した複数に分割された合成樹脂製のケーシング部材と、複数のケーシング部材を締結して一体化する金属製の複数の締結部材と、複数の締結部材からケーシング部材に集中する締結力を分散させるために複数の締結部材とケーシング部材との間に設けられた締結補助体とを備え、締結補助体は、中央部をくり抜いて環状に形成され複数の締結部材からの締結力を受ける金属製の2つの補強板と、中央部をくり抜いて環状に形成され2つの補強板の間に固着され荷重により弾性変形するとともにこの弾性変形に抗する反発復元力を内部に発生させる弾性体と、2つの補強板および弾性体に穿設された複数の締結部材を挿通するための複数の挿通孔とを具備したポンプ装置であり、締結補助体が、中央部をくり抜いて環状に形成された金属製の2つの補強板と、これらの2つの補強板の間に固着されて荷重により弾性変形するとともにこの弾性変形に抗する反発復元力を内部に発生させる弾性体と、これらに穿設された複数の挿通孔とを備え、これらの複数の挿通孔に複数の締結部材を挿通することで、複数の締結部材により複数のケーシング部材を締結した際に締結力を集中させないように分散させ、ケーシング部材が温度上昇により膨張したときは、相対的に増加する荷重を、弾性体の変形により吸収することで、ケーシング部材の変形を防止し、また、ケーシング部材が温度下降により収縮したときは、相対的に減少する荷重を、弾性体の反発復元力により補うことで、流体漏れを防止する。また、締結補助体は、2つの補強板の間に弾性体を固着させたので、締結部材による加圧時に、補強板と弾性体との境界で弾性体が加圧方向に対し直角方向に逃げる「すべり」が生じないので、弾性体の「すべり」が生じた分だけ発生する初期圧力の損失を防止し、弾性体は加圧時に十分な反発復元力を蓄える。これにより、ケーシング部材の収縮時に、その十分な反発復元力を発揮させて、ケーシング部材間の必要な締結力を保持し、流体漏れを確実に防止する。
【0013】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載のポンプ装置における弾性体の内周側に、加圧された弾性体を膨出させる空間部が設けられたものであり、弾性体の中央部をくり抜くとともに、その内周側に空間部を設けることで、弾性体が加圧された際に膨らむ空間を内外周の両側に確保し、これによって、弾性体の弾性力すなわち反発復元力を有効に作用させ、ケーシング部材の膨張、収縮を効果的に吸収する。
【0014】
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載のポンプ装置における弾性体が、耐侯性を有するゴムにより成形されたものであり、これにより、ポンプ装置が屋外で使用される場合にも対応する。
【0015】
請求項4に記載された発明は、請求項1乃至3のいずれか記載のポンプ装置における締結補助体が、フッ素系被膜でコーティングされたものであり、これにより、強酸性、強アルカリ性の雰囲気下での使用が可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1乃至図3に示された一実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1および図2は、ダイアフラムポンプを示し、複数に分割されたケーシング部材としての、中央のボディ11と、左右のエアチャンバ12との間に、それぞれダイアフラム13が挟まれ、さらに、左右のエアチャンバ12の側面の周縁部には、環状の凹部14がそれぞれ切欠形成され、これらの凹部14に締結補助体15がそれぞれ嵌着されている。
【0018】
これらのボディ11の周縁部、左右のエアチャンバ12の周縁部および左右の締結補助体15に、複数の締結部材としてのタイロッド16が貫通して挿通され、これらのタイロッド16の両端部に形成された雄ねじ部17に締結部材としてのナット18が螺合され、これらのナット18を締付けることで、中央のボディ11と、左右のエアチャンバ12と、左右の締結補助体15とが一体的に締結されている。ナット18には、ナットカバー19が嵌着されている。
【0019】
ボディ11、左右のエアチャンバ12および左右のダイアフラム13は、合成樹脂製であり、例えば耐化学薬品性を有するフッ素樹脂素材としてのポリフッ化エチレン系繊維、すなわちテフロン(登録商標)が用いられ、これに対し、タイロッド16およびナット18は、強度を必要とするので、金属製である。
【0020】
中央のボディ11および左右のエアチャンバ12の内部には、流体の吸込作用および吐出作用を有するポンプ機構21が内蔵されている。
【0021】
このポンプ機構21は、ボディ11の中央部にセンタロッド22がシール部材23を介し摺動自在に嵌合され、このセンタロッド22の両端に設けられたディスク24に左右のダイアフラム13の中央部が当接され、これらのダイアフラム13により、エアチャンバ12側の空気室25と、ボディ11側の液室26とが区画形成されている。
【0022】
ボディ11の外部には、コンプレッサなどから加圧供給される作動空気を左右の空気室25に交互に給排制御するパイロット操作形の切換弁27が設けられている。
【0023】
左右のエアチャンバ12の中央部には、ダイアフラム13のフルストローク動作を検出して作動し切換弁27をパイロット操作するパイロットバルブ28がそれぞれ設けられている。
【0024】
そして、切換弁27による作動空気の給排制御により、左右の空気室25の膨張と収縮とが繰返され、ダイアフラム13を介し、センタロッド22の往復動を伴ないながら、左右の液室26の収縮と膨張とが繰返される。
【0025】
例えば、切換弁27が図1に示された状態では、コンプレッサなどの空圧源29から加圧供給された作動空気が、切換弁27を経て左側の空気室25に供給され、左側の空気室25は膨張し、左側のダイアフラム13を介し、センタロッド22は右方へ移動し、右側のディスク24により押動された右側のダイアフラム13により右側の空気室25は収縮し、この右側の空気室25から押出された空気は、切換弁27を経て外部へ排気される。
【0026】
この右方への移動終了時に、右側のダイアフラム13が右側のパイロットバルブ28を押圧して、このパイロットバルブ28を開口すると、右側の空気室25内の空気圧が点線で示された右側のパイロット通路を経て切換弁27に作用し、この切換弁27を左方へ切換える。
【0027】
これにより、空圧源29から加圧供給された作動空気は、右側の空気室25に供給され、左側の空気室25から排気がなされるので、左右のダイアフラム13およびセンタロッド22は左方へ移動する。このような往復動作が切換弁27と左右のパイロットバルブ28とにより繰返される。
【0028】
また、左右の液室26には、共通の吸込口31が、ボディ11内に内蔵された吸込側逆止弁32を介して連通され、さらに、左右の液室26には、内蔵された吐出側逆止弁33を介して、共通の吐出口34が連通されている。
【0029】
そして、このポンプ機構21は、図1において、左右のダイアフラム13およびセンタロッド22が右方へ移動すると、左側の液室26が収縮して、左側の吐出側逆止弁33を経て吐出口34に液を吐出するとともに、右側の液室26が膨張して、吸込口31から右側の吸込側逆止弁32を経て液を吸込む。
【0030】
逆に、左右のダイアフラム13およびセンタロッド22が左方へ移動すると、右側の液室26が収縮して、右側の吐出側逆止弁33を経て吐出口34に液を吐出するとともに、左側の液室26が膨張して、吸込口31から左側の吸込側逆止弁32を経て液を吸込む。
【0031】
次に、前記左右の締結補助体15は、ボディ11およびエアチャンバ12を締結したナット18の締付時に、ボディ11およびエアチャンバ12に締結力を集中させることなく分散させるために、ナット18とエアチャンバ12との間に設けられたものである。
【0032】
これらの締結補助体15は、図3(A)に示されるように中央部をくり抜いて、中空部35を有する環状に形成され、タイロッド16を挿通する挿通孔36が等間隔に穿設され、図3(B)に示されるように、締結力を受ける2枚の金属製の補強板37,38と、これらの補強板37,38の間に挟むように重ねて設けられた弾性体39とを具備している。ナット18が当接される一方の補強板37は、他方の補強板38より、強度上、厚肉の金属板を用いる。
【0033】
このように、締結補助体15は弾性構造を有するので、重ねた補強板37,38および弾性体39をタイロッド16の軸方向に加圧すると、2つの補強板37,38の間に挟まれた弾性体39は潰れるとともに、加圧方向に対し直角方向に伸びようと変形する。この変形によって、ボディ11およびエアチャンバ12の膨張を吸収する。
【0034】
この締結補助体15の弾性体39は、2つの補強板37,38の間に固着されており、例えば、2つの補強板37,38の相互に対向する面に、加硫ゴムなどが焼付加工により接着されている。
【0035】
この弾性体39は、締結補助体15を装着した本ポンプ装置が屋外で使用される場合に対応できるように、耐侯性、耐オゾン性を持つニトリルゴムなどが適している。
【0036】
そして、このニトリルゴムなどの弾性体39は、補強板37,38からナット18の締付による締結力などの圧縮荷重が作用すると、弾性変形するとともに、この弾性変形に抗する反発復元力を内部に発生させる。
【0037】
その際に、圧縮荷重を受けた弾性体39は、補強板37,38より内周側および外周側に膨出するので、図1に示されるように、この弾性体39の内周面とエアチャンバ12の凸部外周面との間には、加圧された弾性体39を膨出させる空間部40が設けられている。
【0038】
また、本ポンプ装置が用いられる半導体の製造分野などでは、強酸性、強アルカリ性の雰囲気下での使用があるため、締結補助体15の補強板37,38および弾性体39は、フッ素系被膜でコーティングされている。
【0039】
次に、この締結補助体15の作用効果を説明する。
【0040】
タイロッド16およびナット18による締付によりボディ11およびエアチャンバ12を締結した際に、締結補助体15により締結力を集中させないようにするが、その締結補助体15の弾性体39は、締結荷重により弾性変形するとともに、この弾性変形に抗する反発復元力を内部に発生させる。
【0041】
したがって、金属製のタイロッド16により左右のナット18間の距離は変化し難いのに対して、線膨張係数の大きなフッ素樹脂素材のボディ11および左右のエアチャンバ12が温度上昇により膨張したときは、締結補助体15に対する圧縮荷重も相対的に増加するが、弾性体39の潰れ変形によりこの圧縮荷重を吸収することで、ボディ11および左右のエアチャンバ12の変形を防止する。
【0042】
一方、ボディ11および左右のエアチャンバ12が、温度下降により収縮したときは、弾性体39に作用する圧縮荷重が相対的に減少するが、その圧縮荷重の減少を、弾性体39の弾性変形により蓄えられていた反発復元力により補うことで、空気室25の作動空気または液室26の移送液剤などの流体漏れを防止する。
【0043】
このように、ボディ11および左右のエアチャンバ12の収縮を吸収するためには、弾性体39の反発復元力を利用するが、ナット18の締付による締結力などの荷重がかけられた時に、仮に、補強板37,38と弾性体39との境界に固着関係がない場合は、補強板37,38と弾性体39との境界で、弾性体39が荷重方向に対し直角方向に逃げる「すべり」が生じ、この「すべり」の分だけ初期圧力が損失し、反発復元力は弱くなる。
【0044】
これに対し、図示された実施の形態の締結補助体15は、2つの補強板37,38と弾性体39との境界を焼付加工などにより固着させたものであり、上記「すべり」が生じないので、初期圧力を損失させることなく、圧縮荷重を効率良く反発復元力に換えて蓄えることができ、これにより、締結補助体15は、ボディ11および左右のエアチャンバ12を締結するために十分な弾性力を維持することが可能となった。
【0045】
さらに、環状の補強板37,38と弾性体39とを固定させると、締結力などの圧縮荷重をかけたときに、弾性体39の外周部は風船のように膨らみ、この膨らみが反発復元力に換わるが、仮に、弾性体39の中央部に中空部35がなく、図1に示された空間部40もない場合は、弾性体39の中央部が径方向に膨らむ余地がないため、弾性体39の加圧時の肉厚方向の潰れ幅も狭くなり、したがって温度下降によりボディ11およびエアチャンバ12が収縮したときの弾性体39の減圧時の肉厚方向の伸び幅も狭くなり、ボディ11およびエアチャンバ12の膨張および収縮を吸収するために必要とする、弾性体39の肉厚方向の十分な伸縮幅を確保できない。
【0046】
これに対し、図3に示された弾性体39は、中央部をくり抜いて環状に形成され、この弾性体39の内周側に、図1に示されるように空間部40が確保されたので、この弾性体39に締結力などの圧縮荷重をかけたときに、弾性体39は、自由な外周側に膨出するとともに、内周側の空間部40にも膨出しながら、肉厚方向にも十分な伸縮幅を確保でき、弾性体39の弾性力すなわち反発復元力を有効に作用させることができる。
【0047】
以上のように、締結補助体15は、自身が伸縮性を備えているため、温度が上昇し、フッ素樹脂素材などの樹脂製部品であるボディ11およびエアチャンバ12が膨張しても、その膨張幅を締結補助体15の弾性体39が吸収してしまう。
【0048】
したがって、これらのボディ11およびエアチャンバ12に過度のストレスはかからず、変形させてしまうことはないため、逆止弁32,33などが変形するおそれもなく、ポンプ送液性能の安定や、ポンプ寿命の延長につながる。
【0049】
また、温度が下降した場合は、ボディ11およびエアチャンバ12が収縮しても、十分な圧縮状態にあった締結補助体15が伸びて、上記収縮分を吸収する。
【0050】
したがって、ポンプ流体漏れの原因となるタイロッド16およびナット18による締結力の低下を抑制し、重大な事故や損害を未然に防ぐことができる。
【0051】
要するに、締結補助体15は、ボディ11およびエアチャンバ12の温度による伸縮を弾性体39によって吸収するため、過度のストレスによるボディ11およびエアチャンバ12の変形から発生するポンプの性能低下、寿命短縮を抑制できるとともに、締結力の低下による流体漏れによって起こる事故や損害を防止することができる。
【0052】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、締結補助体が、中央部をくり抜いて環状に形成された金属製の2つの補強板と、これらの2つの補強板の間に固着されて荷重により弾性変形するとともにこの弾性変形に抗する反発復元力を内部に発生させる弾性体と、これらに穿設された複数の挿通孔とを備え、これらの複数の挿通孔に複数の締結部材を挿通することで、複数の締結部材により複数のケーシング部材を締結した際に締結力を集中させないように分散させることができ、ケーシング部材が温度上昇により膨張したときは、相対的に増加する荷重を、弾性体の変形により吸収することで、ケーシング部材の変形を防止でき、また、ケーシング部材が温度下降により収縮したときは、相対的に減少する荷重を、弾性体の反発復元力により補うことで、流体漏れを防止できる。また、締結補助体は、2つの補強板の間に弾性体を固着させたので、締結部材による加圧時に、補強板と弾性体との境界で弾性体が加圧方向に対し直角方向に逃げる「すべり」が生じないので、弾性体の「すべり」が生じた分だけ発生する初期圧力の損失を防止でき、弾性体は加圧時に十分な反発復元力を蓄えることができる。これにより、ケーシング部材の収縮時に、その十分な反発復元力を発揮させて、ケーシング部材間の必要な締結力を保持でき、流体漏れを確実に防止できる。
【0053】
請求項2記載の発明によれば、弾性体の中央部をくり抜くとともに、その内周側に空間部を設けることで、弾性体が加圧された際に膨らむ空間を内外周の両側に確保でき、これによって、弾性体の弾性力すなわち反発復元力を有効に作用させることができ、ケーシング部材の膨張、収縮を効果的に吸収できる。
【0054】
請求項3記載の発明によれば、弾性体が、耐侯性を有するゴムにより成形されたので、ポンプ装置が屋外で使用される場合にも対応できる。
【0055】
請求項4記載の発明によれば、締結補助体が、フッ素系被膜でコーティングされたので、強酸性、強アルカリ性の雰囲気下でも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るポンプ装置の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】 同上ポンプ装置の正面図である。
【図3】 (A)は、同上ポンプ装置に用いられている締結補助体の正面図、(B)は、そのB−B線断面図である。
【図4】 従来のポンプ装置を示す断面図である。
【符号の説明】
11 ケーシング部材としてのボディ
12 ケーシング部材としてのエアチャンバ
15 締結補助体
16 締結部材としてのタイロッド
18 締結部材としてのナット
21 ポンプ機構
37,38 補強板
39 弾性体
40 空間部
Claims (4)
- 流体の吸込作用および吐出作用を有するポンプ機構を内蔵した複数に分割された合成樹脂製のケーシング部材と、
複数のケーシング部材を締結して一体化する金属製の複数の締結部材と、
複数の締結部材からケーシング部材に集中する締結力を分散させるために複数の締結部材とケーシング部材との間に設けられた締結補助体とを備え、
締結補助体は、
中央部をくり抜いて環状に形成され複数の締結部材からの締結力を受ける金属製の2つの補強板と、
中央部をくり抜いて環状に形成され2つの補強板の間に固着され荷重により弾性変形するとともにこの弾性変形に抗する反発復元力を内部に発生させる弾性体と、
2つの補強板および弾性体に穿設された複数の締結部材を挿通するための複数の挿通孔と
を具備したことを特徴とするポンプ装置。 - 弾性体の内周側に、加圧された弾性体を膨出させる空間部が設けられた
ことを特徴とする請求項1記載のポンプ装置。 - 弾性体は、耐侯性を有するゴムにより成形された
ことを特徴とする請求項1または2記載のポンプ装置。 - 締結補助体は、フッ素系被膜でコーティングされた
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のポンプ装置。
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