JP3751952B2 - 汚泥破砕装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定子内へと吸い込まれた汚泥を回転子の回転により破砕する汚泥破砕装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の汚泥破砕装置としてのミキサは、上下方向に軸方向を有する円筒状の固定子としてのステータを備えている。そして、このステータの内部には、上下方向に軸方向を有する中空な円柱状の回転子としてのロータが周方向に向けて回転可能に取り付けられている。このロータの外周面には、上下方向に沿った複数の突条が周方向に沿って等間隔に設けられている。これら複数の突条は、ロータの外周面とステータの内周面との間に形成される環状空間に凹凸形状を形成させる。
【0003】
そして、このロータをステータに対して周方向に向けて回転させることにより、これらステータとロータとの間に生じる剪断力により、高い粘性を有する液体を攪拌したり、この液体中の乳濁液(エマルジョン:emulsion)を分散する。また、これらステータとロータとの間の凹凸形状によって、これらステータとロータとの間に流れる汚泥の流速の変化により、これらステータとロータとの間に空泡(キャピテーション:capitation)を生じさせて、この空泡によって有機性汚泥中に含まれる微生物の細胞膜を破砕させて可溶化させる(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−248493号公報(第3−4頁、図1および図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のミキサでは、ロータを回転させた際に生じる空泡の衝撃により、このロータやステータが損傷(エロージョン:erosion)が生じたり、このロータの外周面の突条が破損あるいは変形などしてしまうおそれがある。このため、このロータの回転により連続して汚泥を破砕させるために効果的に空泡を発生させることが容易ではないという問題を有している。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、連続した汚泥の破砕を効率良くできる汚泥破砕装置を提供することを目的する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の汚泥破砕装置は、下側に設けられた汚泥吸込口、および上側および側部の少なくともいずれかに設けられた汚泥吐出口を備えた中空な固定子と、この固定子の内部に回転可能に配設され、この固定子内へと吸い込まれた汚泥を回転によって破砕する筒状の回転子と、前記固定子の汚泥吸込口の下方に配設され、気体を放出しこの気体を汚泥とともに前記汚泥吸込口を介して前記固定子内へと流入させる気体放出手段とを具備したものである。
【0008】
そして、中空な固定子の下側の汚泥吸込口の下方に配設した気体放出手段から気体を放出させて、この気体を汚泥とともに汚泥吸込口を介して固定子内へと流入させつつ、この固定子の内部に配設した筒状の回転子を回転させて、固定子内へと吸い込まれた汚泥を回転子の回転にて破砕し、この汚泥を固定子の上側および側部の少なくともいずれかに設けた汚泥吐出口から吐出させる。この結果、固定子内で回転子が回転することによる剪断力に加え、気体放出手段から放出される気体と汚泥との気液二層流の相境界における表面張力エネルギによる水撃現象によって、汚泥を破砕するから、連続した汚泥の破砕を効率良くできる。
【0009】
請求項2記載の汚泥破砕装置は、請求項1記載の汚泥破砕装置において、回転子は、この回転子の内部に気体とともに汚泥が流入される汚泥流入口、および前記固定子の内部に流入した汚泥および気体を排出させる汚泥排出口を備えたものである。
【0010】
そして、回転子の内部に気体とともに汚泥が流入される汚泥流入口と、回転子の内部に流入した汚泥および気体を排出させる汚泥排出口とを回転子に設けた。この結果、この汚泥流入口から吸い込んだ汚泥による回転子の内面への衝突の衝撃で、この汚泥を破砕できるとともに、この汚泥を回転子の内部から排出する際の汚泥排出口での剪断力により、この汚泥を破砕できるので、この汚泥の連続した破砕をより効率良くできる。
【0011】
請求項3記載の汚泥破砕装置は、請求項1または2記載の汚泥破砕装置において、汚泥のpHをアルカリ性に調整するpH調整手段を具備したものである。
【0012】
そして、pH調整手段により汚泥のpHをアルカリ性に調整することにより、この汚泥を回転子の回転により破砕する前に、この汚泥のpHをアルカリ性に調整できる。よって、この汚泥に含まれている微生物の細胞膜などを破砕し易くできるので、この汚泥の破砕をより効率良くできる。
【0013】
請求項4記載の汚泥破砕装置は、請求項1ないし3いずれか記載の汚泥破砕装置において、固定子は、汚泥を含んだ液体を処理する反応槽内に貯留された液体中に少なくとも一部が浸漬されているものである。
【0014】
そして、汚泥を含んだ液体を処理する反応槽内に貯留された液体中に固定子の少なくとも一部を浸漬させることにより、この固定子内での回転子の回転により生じる熱を反応槽内の液体中に放熱できるので、この固定子の温度上昇を簡単な構成で確実に防止できる。
【0015】
請求項5記載の汚泥破砕装置は、請求項1ないし3いずれか記載の汚泥破砕装置において、固定子は、汚泥を含んだ液体を貯留する貯留槽内の液体中に少なくとも一部が浸漬されているものである。
【0016】
そして、汚泥を含んだ液体を貯留する貯留槽内の液体中に固定子の少なくとも一部を浸漬させることにより、この固定子内での回転子の回転により生じる熱を貯留槽内の液体中に放熱できるので、この固定子の温度上昇を簡単な構成で確実に防止できる。
【0017】
請求項6記載の汚泥破砕装置は、請求項5記載の汚泥破砕装置において、pH調整手段は、貯留槽内の液体をアルカリ性に調整するものである。
【0018】
そして、貯留槽内の液体をpH調整手段にてアルカリ性に調整することにより、この貯留槽内の液体中の汚泥を回転子の回転により破砕する前に、この汚泥のpHをアルカリ性に調整できる。よって、この汚泥に含まれている微生物の細胞膜などを破砕し易くできるので、この汚泥の破砕をより効率良くできる。
【0019】
請求項7記載の汚泥破砕装置は、請求項1ないし6いずれか記載の汚泥破砕装置において、汚泥は、好気性微生物を含むものである。
【0020】
そして、汚泥が好気性微生物を含むので、固定子内での回転子の回転による剪断力に加え、気体放出手段から放出される気体と好気性微生物との気液二層流の相境界における表面張力エネルギによる水撃現象によって、好気性微生物の細胞膜を連続して効率良く破砕できる。
【0021】
請求項8記載の汚泥破砕装置は、請求項7記載の汚泥破砕装置において、気体放出手段は、酸素およびオゾンのいずれかを含む気体を放出するものである。
【0022】
そして、気体放出手段にて酸素を含む気体を放出させた場合には、溶存酸素量が増加するので、汚泥の自己消化を促進できる。気体放出手段にてオゾンを含む気体を放出させた場合には、溶存オゾンにて汚泥を酸化分解できるので、この汚泥の可溶化を促進できるとともに、オゾンによる汚泥の酸化分解後に生成される酸素により溶存酸素量が増加するから、可溶化後の汚泥を分解できる。
【0023】
請求項9記載の汚泥破砕装置は、請求項1ないし6いずれか記載の汚泥破砕装置において、汚泥は、嫌気性微生物を含むものである。
【0024】
そして、汚泥が嫌気性微生物を含むので、固定子内での回転子の回転による剪断力に加え、気体放出手段から放出される気体と嫌気性微生物との気液二層流の相境界における表面張力エネルギによる水撃現象によって、嫌気性微生物の細胞膜を連続して効率良く破砕できる。
【0025】
請求項10記載の汚泥破砕装置は、請求項9記載の汚泥破砕装置において、気体放出手段は、窒素気体を放出するものである。
【0026】
そして、嫌気性微生物の処理には溶存酸素が阻害物質として作用するので、気体放出手段にて窒素気体を放出させて、この窒素気体との気液二相流を形成させる。この結果、嫌気性微生物による処理を阻害せずに、この嫌気性微生物の細胞膜を連続して効率良く破砕できる。
【0027】
請求項11記載の汚泥破砕装置は、請求項9または10記載の汚泥破砕装置において、気体放出手段は、反応槽内の酸素を含まない気体を循環させるものである。
【0028】
そして、気体放出手段にて反応槽内の酸素を含まない気体を循環させることにより、この酸素を含まない気体との気液二相流が形成される。この結果、嫌気性微生物による処理を阻害せずに、この嫌気性微生物の細胞膜をより簡単な構成で連続して効率良く破砕できる。
【0029】
請求項12記載の汚泥破砕装置は、請求項1ないし11いずれか記載の汚泥破砕装置において、固定子の内側面と回転子の外側面との間の距離は、不均一であるものである。
【0030】
そして、固定子の内側面と回転子の外側面との間の距離を不均一にすることにより、この固定子内で回転子を回転させた際に、これら固定子の内側面と回転子の外側面との間に圧力の相違する領域が形成されるから、この圧力の相違する領域を通過する汚泥を圧力差で破砕できるので、この汚泥の破砕を連続してより効率良くできる。
【0031】
請求項13記載の汚泥破砕装置は、請求項12記載の汚泥破砕装置において、固定子および回転子のいずれか一方は、上下方向に沿った軸方向を有する円筒状であり、前記固定子および回転子のいずれか他方は、上下方向に沿った軸方向を有する断面矩形筒状および断面楕円筒状のいずれかであるものである。
【0032】
そして、固定子および回転子のいずれか一方を上下方向に沿った軸方向を有する円筒状とするとともに、これら固定子および回転子のいずれか他方を上下方向に沿った軸方向を有する断面矩形筒状および断面楕円筒状のいずれかとすることにより、これら固定子の内側面と回転子の外側面との間の距離が不均一になる。よって、この固定子内で回転子を回転させた際に形成される、これら固定子の内側面と回転子の外側面との間の圧力の相違する領域を通過する汚泥の破砕を、簡単な構成で連続して効率良くできる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の汚泥破砕装置の第1の実施の形態の構成を図1および図2を参照して説明する。
【0034】
図1および図2において、1は汚泥破砕装置としてのミキサで、このミキサ1は、例えば被処理水である汚泥含有液D中の好気性微生物や嫌気性微生物などを含んだ図示しない有機性汚泥を破砕する。また、このミキサ1は、有機性汚泥を効率的に処理する方法として利用される。ここで、汚泥含有液Dは、汚泥を含んだ液体、いわゆる排水である。
【0035】
また、ミキサ1は、有底円筒状の反応槽としての攪拌槽である汚泥貯留槽2内に収容されている。そして、この汚泥貯留槽2の内部には、汚泥含有液Dが貯留されている。さらに、この汚泥貯留槽2内に貯留された汚泥含有液D中には、ミキサ1の少なくとも一部である下端部が浸漬されている。言い換えると、このミキサ1の下端部は、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D中に水没されている。
【0036】
そして、このミキサ1は、内部が中空な円柱状である有底円筒状の固定子としてのステータ3を備えている。このステータ3は、上下方向に沿った軸方向を有する縦型構造である。また、このステータ3の下側である下面の中央部には、円形状の汚泥吸込口4が同心状に開口されている。この汚泥吸込口4は、ステータ3の軸方向に沿った開口方向を有している。そして、この汚泥吸込口4は、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液Dをステータ3の内部へと吸い込ませる。
【0037】
また、このステータ3の外周面には、少なくとも1つ以上、例えば2個の細長矩形状であるスリット状の汚泥吐出口5が開口されている。これら汚泥吐出口5のそれぞれは、ステータ3の周方向に沿って形成されている。また、これら汚泥吐出口5は、ステータ3の軸方向に向けて平行に離間されて、このステータ3の上面および下面の外周縁のそれぞれに形成されている。すなわち、これら汚泥吐出口5は、汚泥吸込口4からステータ3の内部へと吸い込んだ有機性汚泥をステータ3の外部へと吐出させて、この有機性汚泥を循環させる。
【0038】
さらに、このステータ3の上側である上面には、複数、例えば2本の細長円柱状のステータ支柱6の下端部が接続されている。これらステータ支柱6のそれぞれは、上下方向に沿った軸方向を有し、ステータ3の上面の中心を基準とした互いに対向する位置に取り付けられている。さらに、これらステータ支柱6それぞれは、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液Dの液面Sまで上端部が突出している。
【0039】
そして、これらステータ支柱6それぞれの上端部は、円形平板状の支持部である載置台7の下端面に接続されている。この載置台7は、汚泥貯留槽2の上方の開口部2aよりも上方に取り付けられており、水平な平面方向を有している。また、この載置台7の上面における中央部には、ロータ回転用駆動機8が設置されている。このロータ回転用駆動機8は、このロータ回転用駆動機8から載置台7を貫通しつつ、この載置台7よりも下方へと上下方向に沿って突出した細長円柱状のロータ回転軸9を周方向に向けて回転駆動させる。
【0040】
さらに、このロータ回転軸9の下端部は、ステータ3の上端面における中央部を回転可能に貫通して、このステータ3の内部へと突出している。そして、このロータ回転軸9の下端部は、中空な円柱状である有底円筒状の回転子としてのロータ11の上端面における中央部に接続されて固定されている。このロータ11は、上下方向に沿った軸方向を有する縦型の構造であり、図2に示すように、ステータ3の内部に同心状に配設されている。また、このロータ11は、ステータ3の内部において周方向に向けて回転可能に配設されて構成されている。すなわち、このロータ11は、ロータ回転用駆動機8によるロータ回転軸9の回転駆動により、このロータ回転軸9を軸として周方向に向けて回転駆動される。
【0041】
また、このロータ11の下端面における中央部には、円環状の汚泥吸込口である汚泥流入口12が開口されている。この汚泥流入口12は、ロータ11の内部に気体とともに汚泥を流入させる。そして、この汚泥流入口12は、上下方向に沿った開口方向を有しており、ステータ3の汚泥吸込口4に対して中心軸が同心状となるように形成されている。また、この汚泥流入口12は、ステータ3の汚泥吸込口4よりも小径に形成されている。
【0042】
さらに、このロータ11の外周面には、細長矩形状であるスリット状の汚泥吐出口としての汚泥排出口13が開口されている。この汚泥排出口13は、ロータ11の汚泥流入口12から流入された気体および汚泥を、このロータ11の外部へと排出させる。また、この汚泥排出口13は、ロータ11の外周面の幅方向における中央部に形成されており、このロータ11の外周面の周方向に沿って形成されている。すなわち、この汚泥排出口13は、ステータ3の内部にロータ11を回転可能に取り付けた状態で、このステータ3の上下の汚泥吐出口5における中間部に位置するように設けられている。
【0043】
一方、汚泥貯留槽2には、この汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D中に気体を放出して、この汚泥含有液Dに気泡を噴出させる気体放出手段としての気泡噴出手段15が取り付けられている。この気泡噴出手段15は、噴出した気体により形成される汚泥含有液D中の気泡を汚泥とともに汚泥吸込口4を介してステータ3の内部へと流入させる。さらに、この気泡噴出手段15は、噴出した気体の気泡を汚泥とともに汚泥流入口12を介してロータ11の内部へと流入させる。また、この気泡噴出手段15は、汚泥貯留槽2の外部に設置された散気手段としての気体供給手段であるガス供給ブロワ16を備えている。
【0044】
ここで、このガス供給ブロワ16は、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液Dを好気性処理する場合には、この汚泥貯留槽2が好気槽として機能するように、空気、より好ましくは純酸素およびオゾンのいずれかを含んだ気体を吐出させて汚泥含有液Dに供給し、この汚泥含有液D中の溶存酸素量を増加させ、この汚泥含有液D中の有機性汚泥の自己消化を促進させる。特に、このガス供給ブロワ16にてオゾンを供給する場合には、汚泥含有液D中の溶存オゾンによる好気性微生物の細胞膜の酸化分解が起こり、この好気性微生物の可溶化が促進するとともに、オゾンの酸化反応後に生成する酸素が汚泥含有液D中に溶存酸素として溶け込んで、可溶化後の好気性微生物を分解できる。
【0045】
また、このガス供給ブロワ16は、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液Dを嫌気性処理する場合には、汚泥貯留槽2が嫌気槽として機能するように、この汚泥貯留槽2内における汚泥含有液Dの液面S上に充満する酸素を含まない気体、例えば窒素気体としての窒素ガスなどを吐出させて供給し、この窒素ガスを汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D内に循環させて気液二相流を形成させ、この汚泥含有液D中の有機性汚泥である嫌気性微生物による処理を阻害しないようにする。
【0046】
そして、このガス供給ブロワ16には、このガス供給ブロワ16から吐出される気体を汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D中へと供給するホース体であるガス供給配管17の一端部が接続されている。このガス供給配管17の一端部は、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液Dの液面Sよりも上方に突出している。さらに、このガス供給配管17の他端部は、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液Dの内部へと挿入されており、この汚泥貯留槽2内に収容されたステータ3の汚泥吸込口4の下方に位置するように配設されている。
【0047】
また、このガス供給配管17の他端部は、ステータ3の汚泥吸込口4の下方に配設されて取り付けられたガス吹出口18に接続されている。このガス吹出口18は、ガス供給配管17を経由してガス供給ブロワ16から吐出されて供給される気体を、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D中に吹出させて、この汚泥含有液Dに含まれている有機性汚泥とともに気泡として、ステータ3の汚泥吸込口4およびロータ11の汚泥流入口12へと吸い込ませて流入させる。
【0048】
さらに、汚泥貯留槽2には、この汚泥貯留槽2内の汚泥含有液Dにアルカリを供給するpH調整手段としてのアルカリ供給手段21が取り付けられている。このアルカリ供給手段21は、アルカリを供給することにより、汚泥含有液D、特にこの汚泥含有液D中の有機性汚泥のpHをアルカリ性、好ましくはpHを9以上11以下程度に調整する。
【0049】
また、このアルカリ供給手段21は、細長円筒状のアルカリ供給配管22を備えている。このアルカリ供給配管22の一端部である上端部は、汚泥貯留槽2の開口部2aよりも上方に突出している。また、このアルカリ供給配管22の他端部である下端部は、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液Dの内部に挿入され、ステータ3の下方に配設されている。さらに、このアルカリ供給配管22の下端部は、ステータ3の下端面における汚泥吸込口4よりも外周縁側に離間された位置に配設されている。
【0050】
次に、上記第1の実施の形態の作用を説明する。
【0051】
まず、気泡噴出手段15のガス供給ブロワ16によりガス供給配管17を介して気体をガス吹出口18から噴出させる。また、ロータ回転用駆動機8にてロータ回転軸9を回転駆動させてロータ11を回転させる。
【0052】
この結果、このガス吹出口18から噴出された気体は気泡となって、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D中の有機性汚泥とともにステータ3の汚泥吸込口4から、このステータ3の内部へと供給される。
【0053】
このとき、このステータ3の内部に供給された気泡および有機性汚泥は、ロータ11の回転による剪断力と、ステータ3の汚泥吐出口5から吐き出される際の圧力変化とにより破砕されて微細化されるとともに、これら有機性汚泥と気泡との間での気泡の消失による水撃現象の発生により、この有機性汚泥中の好気性微生物や嫌気性微生物などの微生物の細胞膜がさらに破壊されて破砕される。
【0054】
同時に、このステータ3の内部へと供給された有機性汚泥および気泡は、ロータ11の汚泥流入口12から、このロータ11の内部へと供給される。このとき、これら有機性汚泥および気泡がロータ11の内壁面に衝突し、この衝突の際の衝撃によって有機性汚泥がさらに破砕される。
【0055】
また、これら有機性汚泥および気泡がロータ11の汚泥排出口13から排出されて吐き出される際の圧力変化によって、この有機性汚泥の細胞膜がさらに破砕され、この有機性汚泥の細胞膜がより一層破砕される。
【0056】
さらに、アルカリ供給手段21からアルカリ供給配管22を介してアルカリを供給し、汚泥貯留槽2中の汚泥含有液DのpHをアルカリ性に調整して、この汚泥含有液D中の好気性微生物や嫌気性微生物などの有機性汚泥中の微生物の細胞膜を構成するタンパク質を改質させ、これら微生物による破砕効果を向上させる。
【0057】
ここで、この汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D中に好気性微生物が多い場合には、ガス供給ブロワ16から供給する気体を空気にして、この空気の気泡での有機性汚泥の剪断力による気泡の微細化によって、微少の供給量での汚泥含有液D中への酸素溶解効率を向上させる。
【0058】
この結果、有機性汚泥の破砕に加え、汚泥含有液Dの溶存酸素量が向上し、この破砕後に汚泥含有液D中に放出された有機性汚泥の内部液が分解される。
【0059】
このとき、ガス供給ブロワ16からオゾンや純酸素を供給することにより、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液Dの酸素溶解効率がより向上するから、この汚泥含有液D中の有機性汚泥がより効率良く処理される。
【0060】
さらに、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D中に嫌気性徽生物が多い場合には、ガス供給ブロワ16から供給する気体を窒素ガスなどの酸素を含まない気体にして、この汚泥含有液D中の嫌気性微生物の活性を失わせずに、この汚泥含有液D中の有機性汚泥の細胞膜を破砕させる。
【0061】
このとき、窒素ガスなどの代わりとして、汚泥貯留槽2内における汚泥含有液Dの上部の空間に充満した気体をガス供給ブロワ16で循環させてもよい。
【0062】
上述したように、上記第1の実施の形態によれば、気泡噴出手段15のガス供給ブロワ16にて気体をガス吹出口18から吹き出させつつ、ロータ回転用駆動機8によりロータ回転軸9を介してロータ11を回転させた。この結果、このロータ11の回転による、このロータ11とステータ3との間での有機性汚泥の剪断力に加え、気泡噴出手段15から放出される気体による気泡と有機性汚泥との気液二相流の相境界における表面張力エネルギによる水撃現象によって、この有機性汚泥を破砕できるから、この有機性汚泥の連続した破砕を効率良くできる。
【0063】
さらに、ロータ11の下面に汚泥流入口12を設け、このロータ11の側面に汚泥排出口13を設けた。この結果、汚泥流入口12から吸い込んだ有機性汚泥がロータ11の内平面に衝突する際の衝撃と、この有機性汚泥をロータ11の汚泥排出口13から排出する際における、この汚泥排出口13での剪断力とのそれぞれで、この有機性汚泥を効果的に効率良く破砕できる。よって、この有機性汚泥中の微生物の細胞膜を破砕し易くでき、この有機性汚泥の連続した破砕をより効率良くできる。
【0064】
また、アルカリ供給手段21にて汚泥貯留槽2内の汚泥含有液Dにアルカリを供給して、この汚泥含有液D中の有機性汚泥のpHをアルカリ性に調整した。この結果、この有機性汚泥をロータ11の回転で破砕する前に、この有機性汚泥のpHがアルカリ性に調整される。よって、この有機性汚泥に含まれている好気性微生物あるいは嫌気性微生物などの微生物の細胞膜などを破砕し易くできる。したがって、この有機性汚泥の破砕をより効率良くできる。
【0065】
さらに、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D中にステータ3の下端部を浸漬させて水没させた。この結果、このステータ3内でのロータ11の回転により機械的に発生する熱を、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D中に放熱できる。したがって、これらステータ3およびロータ11の温度上昇を簡単な構成で確実に防止できるから、これらステータ3およびロータ11の破損を防止できる。
【0066】
ここで、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D中の有機性汚泥として好気性微生物が多く含まれている場合には、この汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D中に気泡噴出手段15にて空気を噴出させる。この結果、この汚泥貯留槽2内の汚泥含有液Dの溶存酸素量を効率良く増加できるので、この汚泥含有液D中の有機性汚泥の自己消化を促進できる。
【0067】
このとき、気泡噴出手段15にて汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D中にオゾンを噴出させることにより、この汚泥含有液D中の溶存オゾンにて有機性汚泥を酸化分解できる。したがって、この有機性汚泥の可溶化を促進できるとともに、オゾンによる有機性汚泥の酸化分解後に生成される酸素が汚泥含有液D中に溶け込んで、この汚泥含有液D中の溶存酸素量が増加するから、この可溶化後の有機性汚泥をさらに効率良く分解できる。
【0068】
また、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D中の有機性汚泥として嫌気性微生物が多く含まれている場合には、この嫌気性微生物の処理には溶存酸素が阻害物質として作用するので、空気や酸素、オゾンなどの代わりに、汚泥貯留槽2内の汚泥含有液D中に気泡噴出手段15にて窒素ガスを噴出させて、この汚泥含有液D中に窒素ガスと有機性汚泥との気液二相流を形成させる。この結果、嫌気性微生物による有機性汚泥の処理を阻害することなく、この嫌気性微生物などの微生物の細胞膜を連続して効率良く破砕できる。
【0069】
なお、上記第1の実施の形態では、円筒状のステータ3の内部に円筒状のロータ11を同心状に取り付けたが、このロータ11の外側面とステータ3の内側面との間の距離を不均一にすることもできる。この結果、このステータ3の内部でロータ11を回転させた際に、これらステータ3の内側面とロータ11の外側面との間の距離が不均一であることにより、これらステータ3の内側面とロータ11の外側面との間に圧力の相違する領域(エリア)が形成される。よって、この圧力の相違する領域を通過する有機性汚泥を圧力差によって破砕できるから、この有機性汚泥の連続した破砕をより効率良くできる。
【0070】
具体的な構成としては、例えば、図3に示す第2の実施の形態のように、ステータ3を上下方向に沿った軸方向を有する縦型の断面矩形筒状である断面正方形の角筒状とし、このステータ3の内部に円筒状のロータ11を同心状に取り付ける。あるいは、図4に示す第3の実施の形態のように、円筒状のステータ3の内部に断面矩形筒状のロータ11を同心状に取り付ける。
【0071】
さらに、図5に示す第4の実施の形態のように、ステータ3を上下方向に沿った軸方向を有する縦型の断面楕円筒状とし、このステータ3の内部に円筒状のロータ11を同心状に取り付ける。または、図6に示す第5の実施の形態のように、円筒状のステータ3の内部に断面楕円筒状のロータ11を同心状に取り付ける。さらに、円筒状のステータ3の中心軸に対して円筒状のロータ11の中心軸をずらして偏心させて、このロータ11をステータ3の内部に取り付けても、上記第2ないし第5の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0072】
また、ステータ3の側面に汚泥吐出口5を2つ設けたが、この汚泥吐出口5をステータ3の上面および側面の少なくともいずれかに1以上設ければよい。同様に、ロータ11の側面に汚泥排出口13を設けたが、この汚泥排出口13をステータ3の上面および側面の少なくともいずれかに1つ以上設ければよい。
【0073】
さらに、貯留した汚泥含有液Dを好気性微生物あるいは嫌気性微生物で生物学的に処理する生物学的処理装置である汚泥貯留槽2内にミキサ1を取り付けたが、貯留した汚泥含有液Dを生物学的に処理などしない単なる貯留槽内にミキサ1を取り付けてもよい。
【0074】
【実施例】
次に、本発明の汚泥破砕装置の実施例について説明する。
【0075】
(実施例1)
内部容積が1Lの汚泥貯留槽2としての広口瓶を6個用意し、これらに有機性汚泥である活性汚泥を500mLずつ入れるとともに、これら広口瓶にミキサ1を入れて、約7000rpmで攪拌した。
【0076】
そして、これら広口瓶のうちの1つを除いた各広口瓶のそれぞれに、気泡噴出手段15にてステータ3の下方に空気を供給するとともに、これら広口瓶内の活性汚泥のpHを9以上12以下に調整した。このときの各広口瓶内の活性汚泥を処理した後の水質を表1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
この結果、表1に示すように、広口瓶内の活性汚泥中に浸漬させたステータ3の下方に空気を供給することにより、活性汚泥の可溶化効率を向上できた。また、これら広口瓶内の活性汚泥のpHをアルカリ性に調整することにより、これら広口瓶内の活性汚泥のpHを調整しない場合に比べ、この活性汚泥の可溶化を促進できた。
【0079】
(実施例2)
上記実施例1と同様の内部容積が1Lの広口瓶を3個用意し、これらに活性汚泥を500mLずつ入れるとともに、これら広口瓶にミキサ1を入れて、約7000rpmで攪拌した。
【0080】
そして、これら広口瓶のうちの1つの広口瓶にはステータ3の下方に空気を供給せず、これら広口瓶のうちの残りの1つの広口瓶にはステータ3の下部に空気を供給した。さらに、これら広口瓶のうちの残りの一つの広口瓶には、ステータ3の下方に空気の代わりとしてオゾンを供給した。このときの各広口瓶内の活性汚泥を処理した後の水質を表2に示す。
【0081】
【表2】
【0082】
この結果、表2に示すように、広口瓶内の活性汚泥中に浸漬させたステータ3の下方にオゾンを供給することにより、この広口瓶内の活性汚泥を処理した際の処理水の全CODを減少できた。
【0083】
【発明の効果】
請求項1記載の汚泥破砕装置によれば、固定子の下側の汚泥吸込口の下方に配設した気体放出手段から気体を放出させて、この気体を汚泥とともに汚泥吸込口を介して固定子内へと流入させつつ、この固定子内の筒状の回転子を回転させて、固定子内へと吸い込まれた汚泥を回転子の回転にて破砕し、この汚泥を固定子の上側および側部の少なくともいずれかに設けた汚泥吐出口から吐出させることにより、固定子内で回転子が回転することによる剪断力に加え、気体放出手段から放出される気体と汚泥との気液二層流の相境界における表面張力エネルギによる水撃現象によって、汚泥を破砕できるから、連続した汚泥の破砕を効率良くできる。
【0084】
請求項2記載の汚泥破砕装置によれば、回転子の汚泥流入口から吸い込んだ汚泥による回転子の内面への衝突の衝撃で、この汚泥を破砕できるとともに、この汚泥を回転子の内部から排出する際の汚泥排出口での剪断力により、この汚泥を破砕できるので、この汚泥の連続した破砕をより効率良くできる。
【0085】
請求項3記載の汚泥破砕装置によれば、pH調整手段にて汚泥のpHをアルカリ性に調整することにより、この汚泥を回転子の回転により破砕する前に、この汚泥のpHをアルカリ性に調整できるから、この汚泥に含まれている微生物の細胞膜などを破砕し易くでき、この汚泥の破砕をより効率良くできる。
【0086】
請求項4記載の汚泥破砕装置によれば、汚泥を含んだ液体を処理する反応槽内に貯留された液体中に固定子の少なくとも一部を浸漬させることにより、この固定子内での回転子の回転により生じる熱を反応槽内の液体中に放熱できるので、この固定子の温度上昇を簡単な構成で確実に防止できる。
【0087】
請求項5記載の汚泥破砕装置によれば、汚泥を含んだ液体を貯留する貯留槽内の液体中に固定子の少なくとも一部を浸漬させることにより、この固定子内での回転子の回転により生じる熱を貯留槽内の液体中に放熱できるので、この固定子の温度上昇を簡単な構成で確実に防止できる。
【0088】
請求項6記載の汚泥破砕装置によれば、貯留槽内の液体をpH調整手段にてアルカリ性に調整することにより、この貯留槽内の液体中の汚泥を回転子の回転により破砕する前に、この汚泥のpHをアルカリ性に調整できるから、この汚泥に含まれている微生物の細胞膜などを破砕し易くでき、この汚泥の破砕をより効率良くできる。
【0089】
請求項7記載の汚泥破砕装置によれば、汚泥が好気性微生物を含むので、固定子内での回転子の回転による剪断力に加え、気体放出手段から放出される気体と好気性微生物との気液二層流の相境界における表面張力エネルギによる水撃現象によって、好気性微生物の細胞膜を連続して効率良く破砕できる。
【0090】
請求項8記載の汚泥破砕装置によれば、気体放出手段にて酸素を含む気体を放出させた場合には、溶存酸素量が増加するので、汚泥の自己消化を促進でき、また、気体放出手段にてオゾンを含む気体を放出させた場合には、溶存オゾンにて汚泥を酸化分解できるので、この汚泥の可溶化を促進できるとともに、オゾンによる汚泥の酸化分解後に生成される酸素により溶存酸素量が増加するから、可溶化後の汚泥を分解できる。
【0091】
請求項9記載の汚泥破砕装置によれば、汚泥が嫌気性微生物を含むので、固定子内での回転子の回転による剪断力に加え、気体放出手段から放出される気体と嫌気性微生物との気液二層流の相境界における表面張力エネルギによる水撃現象によって、嫌気性微生物の細胞膜を連続して効率良く破砕できる。
【0092】
請求項10記載の汚泥破砕装置によれば、嫌気性微生物の処理には溶存酸素が阻害物質として作用するので、気体放出手段にて窒素気体を放出させて、この窒素気体との気液二相流を形成させることにより、嫌気性微生物による処理を阻害せずに、この嫌気性微生物の細胞膜を連続して効率良く破砕できる。
【0093】
請求項11記載の汚泥破砕装置によれば、気体放出手段にて反応槽内の酸素を含まない気体を循環させることにより、この酸素を含まない気体との気液二相流が形成されるから、嫌気性微生物による処理を阻害せずに、この嫌気性微生物の細胞膜をより簡単な構成で連続して効率良く破砕できる。
【0094】
請求項12記載の汚泥破砕装置によれば、固定子の内側面と回転子の外側面との間の距離を不均一にすることにより、この固定子内で回転子を回転させた際に、これら固定子の内側面と回転子の外側面との間に圧力の相違する領域が形成されるから、この圧力の相違する領域を通過する汚泥を圧力差で破砕でき、この汚泥の破砕を連続してより効率良くできる。
【0095】
請求項13記載の汚泥破砕装置によれば、固定子および回転子のいずれか一方を上下方向に沿った軸方向を有する円筒状とし、これら固定子および回転子のいずれか他方を上下方向に沿った軸方向を有する断面矩形筒状および断面楕円筒状のいずれかとすることにより、これら固定子の内側面と回転子の外側面との間の距離が不均一になるので、この固定子内で回転子を回転させた際に形成される、これら固定子の内側面と回転子の外側面との間の圧力の相違する領域を通過する汚泥の破砕を、簡単な構成で連続して効率良くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の汚泥破砕装置の第1の実施の形態を示す説明側面図である。
【図2】同上汚泥破砕装置の固定子および回転子を示す説明上面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の汚泥破砕装置の固定子および回転子を示す説明上面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態の汚泥破砕装置の固定子および回転子を示す説明上面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態の汚泥破砕装置の固定子および回転子を示す説明上面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態の汚泥破砕装置の固定子および回転子を示す説明上面図である。
【符号の説明】
1 汚泥破砕装置としてのミキサ
2 反応槽としての貯留槽である汚泥貯留槽
3 固定子としてのステータ
4 汚泥吸込口
5 汚泥吐出口
11 回転子としてのロータ
12 汚泥流入口
13 汚泥排出口
15 気体放出手段としての気泡噴出手段
21 pH調整手段としてのアルカリ供給手段
D 液体としての汚泥含有液
Claims (13)
- 下側に設けられた汚泥吸込口、および上側および側部の少なくともいずれかに設けられた汚泥吐出口を備えた中空な固定子と、
この固定子の内部に回転可能に配設され、この固定子内へと吸い込まれた汚泥を回転によって破砕する筒状の回転子と、
前記固定子の汚泥吸込口の下方に配設され、気体を放出しこの気体を汚泥とともに前記汚泥吸込口を介して前記固定子内へと流入させる気体放出手段と
を具備したことを特徴とした汚泥破砕装置。 - 回転子は、この回転子の内部に気体とともに汚泥が流入される汚泥流入口、および前記固定子の内部に流入した汚泥および気体を排出させる汚泥排出口を備えた
ことを特徴とした請求項1記載の汚泥破砕装置。 - 汚泥のpHをアルカリ性に調整するpH調整手段を具備した
ことを特徴とした請求項1または2記載の汚泥破砕装置。 - 固定子は、汚泥を含んだ液体を処理する反応槽内に貯留された液体中に少なくとも一部が浸漬されている
ことを特徴とした請求項1ないし3いずれか記載の汚泥破砕装置。 - 固定子は、汚泥を含んだ液体を貯留する貯留槽内の液体中に少なくとも一部が浸漬されている
ことを特徴とした請求項1ないし3いずれか記載の汚泥破砕装置。 - pH調整手段は、貯留槽内の液体をアルカリ性に調整する
ことを特徴とした請求項5記載の汚泥破砕装置。 - 汚泥は、好気性微生物を含む
ことを特徴とした請求項1ないし6いずれか記載の汚泥破砕装置。 - 気体放出手段は、酸素およびオゾンのいずれかを含む気体を放出する
ことを特徴とした請求項7記載の汚泥破砕装置。 - 汚泥は、嫌気性微生物を含む
ことを特徴とした請求項1ないし6いずれか記載の汚泥破砕装置。 - 気体放出手段は、窒素気体を放出する
ことを特徴とした請求項9記載の汚泥破砕装置。 - 気体放出手段は、反応槽内の酸素を含まない気体を循環させる
ことを特徴とした請求項9または10記載の汚泥破砕装置。 - 固定子の内側面と回転子の外側面との間の距離は、不均一である
ことを特徴とした請求項1ないし11いずれか記載の汚泥破砕装置。 - 固定子および回転子のいずれか一方は、上下方向に沿った軸方向を有する円筒状であり、
前記固定子および回転子のいずれか他方は、上下方向に沿った軸方向を有する断面矩形筒状および断面楕円筒状のいずれかである
ことを特徴とした請求項12記載の汚泥破砕装置。
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