JP3751298B2 - 吹出口装置の支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和の対象となる空間に面する天井面に開けられた多数の孔を介して空気調和用気体を空気調和対象空間内に到達可能となるよう吹出口装置の天井内支持状態を設定する吹出口装置の支持構造に関する。
空気調和設備において、ダクトを通じて送られる調和空気を室内空間に吹出す吹出口装置は、通常、天井面に設けられた開口部分に吹出口装置自体の吹出し用開口部を位置させるように配設されるものが一般的に使用されている。こうした従来の吹出口装置の一例を図4に示す。この図4は従来の吹出口装置の概略構成断面図である。
前記図4において従来の吹出口装置100は、天井面50上側の天井裏空間でダクト51と接続されて調和空気を供給される略筒状のネック部101a及び当該ネック部101aに連結される拡開状の外コーン101bを有してなる円形開口断面の開口枠体101と、この開口枠体101の開口領域内側に取付位置を変更可能に配設される拡開状の中コーン102とを備える構成である。
上記構成の従来の吹出口装置100では、ダクト51から送られた調和空気が開口枠体101内を流れ、気流は外コーン101b及び中コーン102に沿って所定の向きに偏向され、室内空間に露出した開口枠体101下部から室内空間へ吹出す。気流の吹出し方向は、中コーン102の取付け位置によって水平方向又は垂直方向のいずれかに調整できる仕組みである。
この他、天井面として多数の小孔が穿設された多孔板が用いられている場合に、吹出口装置を天井面上側に配設し、吹出口直下の天井面の各孔を通じて調和空気を室内へ吹出すようにするものも従来提案されていた。その一例として、特開平10−197042号公報に記載されるものがあり、これを図5及び図6に示す。図5は従来の他の吹出口装置の分解斜視図、図6は従来の他の吹出口装置の要部縦断面図である。
前記各図において従来の他の吹出口装置は、天井材のほぼ全面を給気可能な多孔板210で構成し、その上面に吹出装置201を接続したものである。この吹出装置201は、チャンバ本体202、風向調整部203、及び扇形ダンパー204により構成されており、多孔板210の上面に風向調整部203が載置され、この上面に扇形ダンパー204を内装したチャンバ本体202が押し付けられた状態で取り付られる。
上記構成を有する従来の他の吹出口装置では、天井材の一枚の大きさと空気吹出口の大きさを合致させる必要がなく、現場の条件に応じて任意の場所に吹出装置を設置することが可能となる他、天井材を全て同じ材質にすることで、吹出装置を接続した場合も意匠的に違和感がなくなる等の特徴を有していた。
特開平10−197042号公報
従来の吹出口装置は以上のように構成されており、従来前者の吹出口装置100の取付けにあたっては、天井躯体又は天井面をなす構造材に吹出口装置100を固定する一方、吹出口配設位置の天井面50には開口部を設けて吹出口下部を室内に露出させていたことから、天井のデザイン性を重視して天井面に違和感のある構造物を一切設けない用途の場合、こうした一般的な吹出口装置を天井に設置することができないという課題を有した。これに対し、吹出口装置を天井面と統一感のある専用の外観とする場合、デザイン上の違和感はなくなるものの、コスト高となってしまうという課題を有していた。
また、前記特許文献1として示した、天井面を多孔板210とする従来後者の吹出口装置は、天井面をなす多孔板210にボルト205を溶接し、このボルト205を用いて吹出装置201を多孔板210に固定することから、多数の孔を有して強度的に不利な多孔板210を、溶接が可能で且つ吹出装置201を支えるのに十分な強度を有する程度に厚いものとする必要があり、コスト高になると共に重量の点で施工作業が非常に行いにくいという課題を有した。
さらに、固定用のボルト205等が多孔板210下側に突出する場合がある他、チャンバ本体202と多孔板210との隙間を塞ぐため用いられる空気漏れ防止具206がポリエチレンフォーム等の柔らかい弾性体であるため、隙間を強力に塞いで気密を維持できるものの、多孔板210の孔位置に面する部分が押圧力を受けていないために周囲同様に縮変形せず、孔から膨出した状態となってしまうなど、天井面から突出する物体が存在してデザイン的に違和感を与える状態となり、天井のデザイン性を重視する用途には利用しにくいという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、天井面が孔開き天井材で構成されている場合に、天井面下側には一切構造物を露出させずに吹出口を配設して天井面デザインの統一感を阻害せず、且つ吹出口としての機能を確実に果して適切に空気調和効果を与えられる吹出口装置の支持構造を提供することを目的とする。
本発明に係る吹出口装置の支持構造は、所定の大きさの開口孔を多数配置されてなる略板状体又は略シート状体からなる天井材を、天井躯体から離れた所定高さ位置に固定して形成される天井面に対して、当該天井面高さ位置より上側の所定位置に、天井躯体に支持させて多層コーン型の吹出口装置を配設し、当該吹出口装置の縁部下側に、縁部下面に密着して押圧状態に応じて細かく弾性変形する軟質弾性材製の第一パッキン、及び、当該第一パッキンの下面に密着し、可撓性を有しつつ前記第一パッキンより押圧力に対する弾性変形度合が小さい硬質弾性材からなる第二パッキンをそれぞれ配設し、少なくとも前記第二パッキン下面を天井面高さ位置より下側に位置させ、前記天井材が、前記吹出口装置及び各パッキンの取付後、前記各パッキンを押し縮めながら天井面高さ位置に取付固定されるものである。
このように本発明においては、天井面上側の天井裏空間に吹出口装置を配設し、この吹出口装置下端縁と天井面との間には硬軟二種類のパッキンを配設して隙間を塞ぎ、吹出口装置の開口領域に供給される空気調和用の気体が吹出口装置内から天井裏の空間へ進行するのを阻止することにより、空気調和用気体の気流を確実に吹出口装置直下における天井面の各開口孔を介して下方の空気調和対象空間へ向わせることとなり、空気調和対象空間に対する気流の吹出強さを十分に確保でき、天井面開口孔を通じて吹出口装置特有の気流吹出しパターンで効率よく空気調和が行える。また、吹出口装置寄りの軟らかく変形能の大きい第一パッキンで隙間を塞ぐ状態を確保する一方、天井面側に変形能の小さい硬質の第二パッキンを配置し、表面における押圧の有無による変形の差を小さくしていることから、天井材に接する部分と開口孔に面する部分との変形状態を略同一にでき、パッキンを開口孔から膨出しない状態に保持できることとなり、下側からの天井面外観に悪影響を与えない。
また、本発明に係る吹出口装置の支持構造は必要に応じて、前記第一パッキン及び/又は第二パッキンが、断熱性を備えるものである。
このように本発明においては、第一パッキン及び/又は第二パッキンを断熱性材とし、吹出口装置と天井材との間の熱移動を抑制することにより、天井面をなす天井材が過剰に冷えたり温まったりすることがなく、天井材の温度変化に伴う変形を考慮せずに済み、天井材の支持固定を簡略化できると共に、冷房時の天井面への結露を防止できる。
また、本発明に係る吹出口装置の支持構造は必要に応じて、前記第一パッキンが、前記第二パッキンより厚さを大とされるものである。
このように本発明においては、第一パッキンの厚さを第二パッキンより大とし、柔らかく弾性変形しやすい第一パッキンの変形代を十分に確保することにより、吹出口装置と天井材との隙間の大小に関わりなく、隙間を埋めるだけにとどまらず弾性復元力による吹出口装置及び天井材への密着性を高めて気密を確実に確保できる。
また、本発明に係る吹出口装置の支持構造は必要に応じて、前記吹出口装置、第一パッキン、及び第二パッキンの各外面が、つや消しの黒色とされてなるものである。
このように本発明においては、天井面上側の吹出口装置、並びに第一及び第二パッキンをつや消し黒色の外観とし、光の反射がほとんど生じない状態として天井面の開口孔を介して下側からこれらを視認しにくくすることにより、カメラのストロボフラッシュ等の強力な光を当てない限り天井面下側からは天井面のみ見えることとなり、下側からの天井面外観が天井材のみのデザインに依存する状態となって美観を呼び起す天井デザイン設計が容易且つ確実に行える。
また、本発明に係る吹出口装置の支持構造は必要に応じて、前記吹出口装置が、空気調和用の気体を一端側から供給されると共に当該気体を他端側から空気調和の対象となる空間へ向わせる所定開口断面形状の開口領域を有し、且つ前記他端側に空気調和対象空間側へ向けて拡開状となる外コーン部を形成される開口枠体と、当該開口枠体の開口領域に配設され、前記外コーン部と略相似形の拡開状に形成される一又は複数の羽根体からなる中コーンとを備え、前記開口枠体が、前記外コーン部の下端部に所定長さ略垂直に起立する起立部を形成されてなり、前記中コーンが、前記開口枠体の開口領域内において少なくとも中コーンの空気調和対象空間側の端縁位置を前記起立部の下端に略一致させる位置と、当該位置から所定寸法分上方にずれた位置との間で、位置調整可能に配設されるものである。
このように本発明においては、中コーンを所定範囲上下動可能に配設し、中コーンを下寄り位置とし、気流を中コーンに沿わせ、そのまま水平に吹出す場合と、中コーンを上寄り位置とし、中コーンに沿って流れた気流を起立部に当てて下向きに吹出す場合とを切換可能とすることにより、確実に天井裏への吹出し気流の進入を阻止しながら、気流を中コーン位置に応じて水平向き又は垂直下向きに空気調和対象空間へ吹出せ、冷暖いずれにおいても気流温度特性に対応して空間への拡散性を最適化でき、効率の良い空気調和が行えることとなる。
また、本発明に係る吹出口装置の支持構造は必要に応じて、前記吹出口装置の縁部が、前記開口枠体における起立部下端に略鍔状部分として配設され、前記第一パッキンに接する面を略平面状とされてなるものである。
このように本発明においては、吹出口装置の縁部を略鍔状として第一パッキンとの当接面を略平面状とし、縁部と各パッキン、及び天井材を略平行な位置関係とすることにより、パッキンの配置代を十分確保しつつ、縁部とパッキンとの密着状態を場所によらず均一化して密着度をより一層向上させられ、空気の漏れを確実に防止できる。さらに、パッキン側面を開口枠体の起立部と略平行に位置させられ、パッキン側面を起立部の延長部分として利用することができ、気流の垂直方向への案内を無理なく行え、垂直下向きへの吹出しが確実に行える。
また、本発明に係る吹出口装置の支持構造は必要に応じて、前記吹出口装置が、上流側に隣接して風量調整用シャッターを配設されると共に、当該シャッターの開閉操作部を、吹出口装置近傍の天井面下側から天井材の開口孔を介して開閉操作可能に吹出口装置側方に延長配設されてなるものである。
このように本発明においては、吹出口装置の上流側に風量調整用シャッターを配設する一方、シャッターの開閉操作部を吹出口装置側方に天井面下側から操作可能な状態で配設し、天井材の開口孔に対しネジ回しやレンチ等の工具を挿入して開閉操作部にアクセスし、操作を行えることにより、天井面下側の室内空間からシャッターの開閉操作が行え、天井裏へ作業者が入る必要もなく風量調整が容易に行え、調整作業性に優れる。さらに、開閉操作部と天井面との間が空いているため、開閉操作部と開口孔との正対関係が多少横方向にずれても開閉操作部を操作でき、開閉操作部に対し各開口孔の位置を厳密に合致させずに済み、吹出口装置及び天井材の取付位置関係を柔軟に設定できる。
以下、本発明の一実施の形態に係る吹出口装置の支持構造を図1〜図3に基づいて説明する。この図1は本実施の形態に係る吹出口装置の縦断面図及び一部省略底面図、図2は本実施の形態に係る吹出口装置の冷房時吹出状態説明図、図3は本実施の形態に係る吹出口装置の暖房時吹出状態説明図である。
前記各図において本実施の形態の吹出口装置支持構造は、開口孔11を所定間隔で多数配置された略板状体の天井材10で形成される天井面50に対して、天井面高さ位置より上側の所定位置に、天井躯体(図示を省略)に支持させて多層コーン型の吹出口装置20を配設し、この吹出口装置20下端の縁部21cに密着する軟質弾性材製の第一パッキン30、及び、この第一パッキン30の下面に密着する硬質弾性材からなる第二パッキン40を配設し、吹出口装置20及び各パッキン30、40の取付後、天井材10を取付固定するものである。
前記天井材10は、10〜20mm径の開口孔11が多数所定間隔で穿設されて開口率を40〜60%とされてなる薄い金属製パンチング板で、天井躯体(図示を省略)と所定間隔を開けつつ複数枚高さ位置を一致させて並べて固定配設され、天井面50とされる構成である。この天井材10は、原則として吹出口装置20、各パッキン30、40を含む天井裏の構造物が全て配設された後に取付けられ、天井材10からなる天井面50上側には天井裏空間が形成される。
前記吹出口装置20は、天井躯体(図示を省略)に吊りボルト52等の取付金具を介して支持固定されて天井裏空間のダクト51から調和空気を供給されると共にこの調和空気を空気調和対象の室内空間へ向けて吹出す円形断面の開口領域を有する開口枠体21と、この開口枠体21の開口領域に配設される多層拡開形状の中コーン22とを備える構成である。この吹出口装置20は、外面をつや消し黒色とされ、光をほとんど反射しない状態となっている。
前記開口枠体21は、室内空間寄りの部分に円形開口断面の拡開状となる外コーン部21aを形成されると共に、この外コーン部21a下端に室内側に向けて長さ15〜30mmの範囲内で垂直に起立する起立部21bを形成され、さらにこの起立部21b下端部から開口領域に対する外側方向に所定幅突出する略鍔状の縁部21cを形成される構成である。
前記中コーン22は、大きさの異なる二つの拡開形状の羽根体を一体化させて形成され、開口枠体21の開口領域で下端位置を前記縁部21cの下端に略一致させる高さ位置、及びこの位置から起立部21b高さだけ上昇した位置の二通りに上下位置調整可能に配設される構成である。この上下位置調整は、従来公知の吹出口同様、複数設定された中コーン22と開口枠体21との係合位置関係を作業者の手で変更することで行われるが、他の調整手法を用いることもできる。
前記第一パッキン30は、吹出口装置20下端側の縁部21cに密着して押圧力に応じて弾性変形する軟質弾性材製、例えばEPMやEPDMといったエチレンプロピレンゴム等からなる略環状体とされる構成である。また、前記第二パッキン40は、前記第一パッキン30の下面に密着し、表面に加わる押圧力の分布が一様でなくても、押圧力をより強く受ける部分とより弱く受ける部分とにおける変形度合の差が小さく、各部が略同様に縮変形する硬質弾性材製、例えばクロロプレンゴムスポンジ等からなる略環状体とされる構成である。なお、これら両パッキンの材質は一般的に入手可能な弾性材製品の硬軟度合から選定して示しているが、可塑剤や気泡の混入率等の弾性変形度合に関わるパラメータを適宜変化させて所望の変形能に調整した弾性材を得ることができる場合には、両パッキンは上記各材料に限定されるものではなく、例えば同じ素材から弾性変形度合を異ならせた硬軟二種類の弾性材を製作して各パッキンにそれぞれ用いるようにすることもできる。
これら第一パッキン30、第二パッキン40は、吹出口装置20の高さ位置が若干変化しても、天井材10を取付ける以前の状態で、第二パッキン40下面が天井面高さ位置より下側となるよう各パッキン30、40の未変形時厚さを十分な値に設定されている。こうして未変形状態の第二パッキン40下面が天井面50高さ位置より下側となることで、天井材10取付時に第一及び第二パッキン30、40が押圧されて圧縮状態となり、吹出口装置20と天井材10間の隙間を残らず埋めて気密を維持する仕組みである。なお、第一パッキン30及び第二パッキン40は、それぞれ断熱性を有しており、吹出口装置20と天井材10間の熱の移動を抑止する。さらに、この第一パッキン30及び第二パッキン40は、前記吹出口装置20同様、つや消し黒色の外観とされ、表面で光をほとんど反射しない状態となっている。
次に、前記構成に基づく吹出口装置の支持構造に基づく取付工程について説明する。天井面50をなす天井材10の天井躯体への支持固定以前に、天井面高さ位置より上側の天井裏所定位置に、吊りボルト52等の取付金具を介し、天井躯体(図示を省略)に支持させて吹出口装置20を配設する。
この吹出口装置20の下側に、吹出口装置20下端側の縁部に密着させて軟質弾性材製の第一パッキン30を取付け、さらに、この第一パッキン30の下面に密着させて硬質弾性材からなる第二パッキン40を取付ける。第一及び第二パッキン30、40が当初から一体に接着されたものをまとめて吹出口装置20下側に取付けてもかまわない。
こうして吹出口装置20及び各パッキン30、40の取付後、天井材10を前記各パッキン30、40を上方へ押し縮めながら取付高さ位置に取付固定して天井面50を形成すれば工程完了となる。天井面50をなす天井材10と開口枠体21縁部との間には各パッキン30、40が介装されて気密が保持された状態となっている。なお、天井材10は各パッキン30、40の弾性復元力を受けても変形しない程度の十分な強度を有しており、天井面50は取付状態で歪むことなく当初設計通りの平面又は曲面をなす。
こうして硬軟二つのパッキン30、40を設け、天井材10側に硬質の第二パッキン40を配置することで、変形能の大きい軟質のパッキン単独配置の場合のように、孔に面して押圧力の加わっていないパッキンの一部が孔から膨出することはなく、天井材10における開口孔11位置でパッキン40が孔上側に留まる状態を維持して天井面50の統一感のある外観に悪影響を与えない上、第一パッキン30の強力な弾性復元力で確実に吹出口装置20と天井面50間の隙間を塞げる。
続いて、取付けられた吹出口装置の気流吹出動作について説明する。まず、ダクト51から送られた調和空気は、開口枠体21に入り、開口枠体21の外コーン部21aと中コーン22の間、並びに中コーン22の各羽根体間に流れ込む。こうして流れ込んだ調和空気の気流は、開口枠体21の開口領域下部から全周にわたり均等に吹出すこととなる。
この際、開口枠体21に対して中コーン22を下位置、すなわち中コーン22の下端位置を起立部21b下端に一致する状態としている場合には、気流は中コーン22に沿って流れて中コーン22を離れ、一部が起立部21b下側の各パッキン30、40側面に当って下向きの流れ成分を加えられつつ、開口枠体21の開口領域下部から開口孔11に達し、開口孔11から斜め下向きに吹出す(図2参照)。一方、開口枠体21に対して中コーン22を上位置、すなわち中コーン22下端位置を起立部21b下端から起立部21b高さだけ上げた状態としている場合には、気流は中コーン22に沿って流れて中コーン22を離れた後、外コーン部21a下側の起立部21b並びに各パッキン30、40側面に当り、流れの方向を下向きに変えてほぼ垂直下向きに吹出す状態となる(図3参照)。こうして中コーン22と起立部21bの位置関係を調整することで気流の温度や周囲の状況に応じて適切な気流吹出方向を選択できる。
調和空気の気流が開口枠体21から天井面50をなす天井材10の各開口孔11に向う際、各パッキン30、40の存在により気流は天井裏空間に漏れ出すことは一切なく、そのまま各開口孔11を通じて室内空間へ中コーン22位置に応じた向きに吹出す。
例えば冷房の場合には、開口枠体21に対し中コーン22を下位置にすることで、冷えた調和空気を斜め下向きに吹出し、気流を天井面50付近から下方の居住域まで十分に送込めることとなる。また、暖房の場合には、開口枠体21に対して中コーン22を上位置とすることで、室内の空気より軽い暖気を天井面50から下向きに吹出して確実に下方の居住域まで到達させることができる。
吹出口装置20設置部分以外では、天井材10の開口孔11を介して室内空間と天井裏空間とが連通しており、気流吹出し時には天井裏空間から空気が誘引されて吹出気流と混合するために、天井付近への室内空気の誘引量が少なく、冷房の際の温かい室内空気による天井面50への結露が発生しにくい。
このように、本実施の形態に係る吹出口装置の支持構造では、天井面50上側の天井裏空間に吹出口装置20を配設し、この吹出口装置20下端縁と天井面50との間には硬軟二種類のパッキン30、40を配設して隙間を塞ぎ、吹出口装置20の開口領域に供給される調和空気が吹出口装置20内から天井裏の空間へ進行するのを阻止することから、調和空気の気流を確実に吹出口装置20直下における天井面50の各開口孔11を介して下方の室内空間へ向わせることとなり、室内空間に対する気流の吹出強さを十分に確保でき、天井面開口孔11を通じて吹出口装置20特有の気流吹出しパターンで効率よく空気調和が行える。また、吹出口装置20寄りの軟らかく変形能の大きい第一パッキン30で隙間を塞ぐ状態を確保する一方、天井面50側に変形能の小さい硬質の第二パッキン40を配置し、表面における押圧の有無による変形の差を小さくしていることから、天井材10に接する部分と開口孔11に面する部分との変形状態を略同一にでき、第二パッキン40を開口孔11から膨出しない状態に保持できることとなり、下側からの天井面50外観に悪影響を与えない。
なお、前記実施の形態に係る吹出口装置の支持構造において、吹出口装置20の中コーン22を必要に応じて上下位置調整する構成としているが、この他、周囲の気流の温度変化に対応してセンサ本体からのニードルの突出し量を変化させる公知の温度センサ方式のアクチュエータを開口枠体21と中コーン22間に配設し、調和空気の温度に応じたアクチュエータの作用により中コーン22を動かして、開口枠体21に対する上下方向位置を自動調整する構成とすることもでき、冷房の場合には、冷気に当ったセンサ本体がニードルを引込んで突出し量を小さくし、開口枠体21に対し中コーン22をより下方に下げて下位置とし、前記実施形態同様、冷気をそのまま略水平方向に吹出して室内に分散させられる。また、暖房の場合には、暖気に当ったセンサ本体がニードルを押出して突出し量を大きくすることにより、開口枠体に対し中コーン22をより上方に移動させて上位置とし、前記実施形態同様、暖気を下向きに吹出して暖気を下方まで到達させられる。
また、前記実施の形態に係る吹出口装置の支持構造において、天井面50をなす天井材10をパンチング板とする構成としているが、これに限らず、格子や金網、あるいは非金属製のネット等、気流の通過可能な孔が多数配置される略板状体又は略シート状体を天井材として用いる構成とすることもでき、吹出口装置からの吹出し状態を変えることなく、室内空間のイメージに応じた天井材を選択できる。
また、前記実施の形態に係る吹出口装置の支持構造において、吹出口装置20の中コーン22は開口枠体21に対し下端位置を縁部21c下端に略一致させる高さ位置、及びこの位置から起立部21b高さだけ上昇した位置の二通りに上下位置調整可能とされる構成としているが、これに限らず、中コーン22下端位置が縁部21c下端から起立部21b上端までの間におさまる範囲で中コーン22の上下方向位置を調整自在に配設する構成とすることもでき、縁部21c下端と起立部21b上端との中間位置に中コーン22下端を位置させるなどして、開口孔11に達する気流のうち斜め下向き成分と垂直下向き成分との割合を適宜変化させられ、吹出口装置20からの吹出し状態を細かく調整でき、室内空間の状況に適切に対応した空気調和が行えることとなる。
また、前記実施の形態に係る吹出口装置の支持構造において、吹出口装置20は天井裏空間でダクト51と直接接続されて調和空気を供給される構成としているが、この他、吹出口装置20の上流側に隣接させて風量調整用シャッターを配設すると共に、このシャッターの開閉操作部を、吹出口装置20近傍の天井面50下側から天井材10の開口孔11を介して開閉操作可能に吹出口装置20側方に延長配設する構成とすることもでき、天井材10の開口孔11に対しネジ回しやレンチ等の工具を挿入して開閉操作部にアクセスし、天井面50下側の室内空間からシャッターの開閉操作が行えることから、天井裏へ作業者が入る必要もなく風量調整が容易に行える。
本発明の一実施の形態に係る吹出口装置の縦断面図及び一部省略底面図である。 本発明の一実施の形態に係る吹出口装置の冷房時吹出状態説明図である。 本発明の一実施の形態に係る吹出口装置の暖房時吹出状態説明図である。 従来の吹出口装置の概略構成断面図である。 従来の他の吹出口装置の分解斜視図である。 従来の他の吹出口装置の要部縦断面図である。
符号の説明
10 天井材
11 開口孔
20、100 吹出口装置
21、101 開口枠体
21a 外コーン部
21b 起立部
21c 縁部
22、102 中コーン
30 第一パッキン
40 第二パッキン
50 天井面
51 ダクト
52 吊りボルト
101a ネック部
101b 外コーン
201 吹出装置
202 チャンバ本体
203 風向調整部
204 扇形ダンパー
205 ボルト
206 空気漏れ防止具
210 多孔板

Claims (7)

  1. 所定の大きさの開口孔を多数配置されてなる略板状体又は略シート状体からなる天井材を、天井躯体から離れた所定高さ位置に固定して形成される天井面に対して、
    当該天井面高さ位置より上側の所定位置に、天井躯体に支持させて多層コーン型の吹出口装置を配設し、
    当該吹出口装置の縁部下側に、縁部下面に密着して押圧状態に応じて細かく弾性変形する軟質弾性材製の第一パッキン、及び、当該第一パッキンの下面に密着し、可撓性を有しつつ前記第一パッキンより押圧力に対する弾性変形度合が小さい硬質弾性材からなる第二パッキンをそれぞれ配設し、少なくとも前記第二パッキン下面を天井面高さ位置より下側に位置させ、
    前記天井材が、前記吹出口装置及び各パッキンの取付後、前記各パッキンを押し縮めながら天井面高さ位置に取付固定されることを
    特徴とする吹出口装置の支持構造。
  2. 前記請求項1に記載の吹出口装置の支持構造において、
    前記第一パッキン及び/又は第二パッキンが、断熱性を備えることを
    特徴とする吹出口装置の支持構造。
  3. 前記請求項1又は2に記載の吹出口装置の支持構造において、
    前記第一パッキンが、前記第二パッキンより厚さを大とされることを
    特徴とする吹出口装置の支持構造。
  4. 前記請求項1ないし3のいずれかに記載の吹出口装置の支持構造において、
    前記吹出口装置、第一パッキン、及び第二パッキンの各外面が、つや消しの黒色とされてなることを
    特徴とする吹出口装置の支持構造。
  5. 前記請求項1ないし4のいずれかに記載の吹出口装置の支持構造において、
    前記吹出口装置が、空気調和用の気体を一端側から供給されると共に当該気体を他端側から空気調和の対象となる空間へ向わせる所定開口断面形状の開口領域を有し、且つ前記他端側に空気調和対象空間側へ向けて拡開状となる外コーン部を形成される開口枠体と、当該開口枠体の開口領域に配設され、前記外コーン部と略相似形の拡開状に形成される一又は複数の羽根体からなる中コーンとを備え、
    前記開口枠体が、前記外コーン部の下端部に所定長さ略垂直に起立する起立部を形成されてなり、
    前記中コーンが、前記開口枠体の開口領域内において少なくとも中コーンの空気調和対象空間側の端縁位置を前記起立部の下端に略一致させる位置と、当該位置から所定寸法分上方にずれた位置との間で、位置調整可能に配設されることを
    特徴とする吹出口装置の支持構造。
  6. 前記請求項5に記載の吹出口装置の支持構造において、
    前記吹出口装置の縁部が、前記開口枠体における起立部下端に略鍔状部分として配設され、前記第一パッキンに接する面を略平面状とされてなることを
    特徴とする吹出口装置の支持構造。
  7. 前記請求項1ないし6のいずれかに記載の吹出口装置の支持構造において、
    前記吹出口装置が、上流側に隣接して風量調整用シャッターを配設されると共に、当該シャッターの開閉操作部を、吹出口装置近傍の天井面下側から天井材の開口孔を介して開閉操作可能に吹出口装置側方に延長配設されてなることを
    特徴とする吹出口装置の支持構造。
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