JP3750817B2 - 除電装置 - Google Patents
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Description
交流方式除電装置は主として商用周波数を昇圧トランスで昇圧した電源電圧を使用しており、プラスイオンとマイナスイオンが1本の放電針から交互に発生する。発生したイオンをエア流に載せて移動速度を速くすることで、除電効果を高めている。
この交流方式除電装置の長所は、例えば交流電源が50Hzの場合に20msec毎に1本の放電針からプラスイオンとマイナスイオンとが交互に発生して空間におけるプラスイオンとマイナスイオンとが偏りなく存在するため、除電対象の近くでイオンを生成しても除電装置による逆帯電(同一極性のイオンを同一箇所に集中して照射してそのイオンが除電対象に帯電すること)が発生しにくいことである。
一方、交流方式除電装置の短所は二点あり、第一の短所はプラスイオンとマイナスイオンとが接近して存在するので、プラスイオンとマイナスイオンとが再結合する確率が高く、発生したイオンが遠方へ到達できずに減少することであり、第二の短所は、交流方式の商用電源を昇圧する昇圧トランスの小形化が現状困難なため、イオン発生部と高圧電源部とを分離して高圧電源部をイオン発生部から離して配置し、イオン発生部と高圧電源部とを高圧電線で接続する構造となっており、交流方式除電装置の小型化・一体化が困難なことである。
一方、直流方式バー状除電装置200,200’の短所は、プラス放電針202およびマイナス放電針203(以下、プラス放電針202とマイナス放電針203との両者を表す場合単に放電針という)から除電対象までの除電距離Lが短い場合は、プラス放電針202近傍の空間はプラスイオン濃度が高く、マイナス放電針203近傍の空間はマイナスイオン濃度が高いため、直流方式バー状除電装置200,200’は除電対象を部分的にプラス又はマイナスに逆帯電させることである。
(1)では、放電針から除電対象までの除電距離が長い(L=1000mm)場合と比べて、除電距離が短い(L=300mm)場合の方がCPM電圧が全体的に高く、逆帯電の傾向が顕著であった。このように放電針から除電対象までの除電距離が短縮するにつれて逆帯電の傾向が強くなっていた。
(2)では、従来技術の直流方式バー状除電装置200は、放電針の先端が除電対象に向けて取り付けられ、プラス放電針202とマイナス放電針203との間が一定距離を開けて設置されているため、プラス放電針202近傍の空間はプラスイオン濃度が高く、マイナス放電針203近傍の空間はマイナスイオン濃度が高くなり、除電対象も部分的にプラスまたはマイナスに逆帯電する欠点があった。特に、除電装置本体201の一端にはプラス放電針202(図12の右側)が、また、他端にはマイナス放電針203(図12の左側)が取り付けられる構造であり、プラス放電針202のあるバーの端の近傍の空間はプラスイオン濃度がバー中央付近に比べて格段に高く、逆にマイナス放電針203のあるバーの端の近傍空間はマイナスイオン濃度がバー中央付近に比べて格段に高くなる傾向があった。直流方式バー状除電装置200の除電範囲におけるプラスイオン・マイナスイオンのイオンバランス分布は、図13に示すように、プラス放電針202のあるバーの端部付近の空間はプラスイオン濃度がバー中央付近に比べて格段に高く、逆にマイナス放電針203のあるバーの端の近傍空間はマイナスイオン濃度がバー中央付近に比べて格段に高くなっている。
この傾向も除電距離Lにより影響され、放電針から除電対象までの除電距離Lが短い(L=300mm)場合はCPM電圧が突出して高くなり、端部では逆帯電がより強まる傾向があった。
従来技術の直流方式の除電装置はこのようなものであった。
(1)図11,12で示すような従来技術の直流方式バー状除電装置200,200’では逆帯電防止策として、放電針から除電対象までの除電距離に応じてプラス放電針202とマイナス放電針203との電極間隔を調整してプラスイオンとマイナスイオンが特定箇所に集中しないようにして逆帯電を防ぐという方法があるが、プラス放電針202とマイナス放電針203の間隔を簡単に調整する構造は現状ではなく、注文時に設計して生産する多品種小量生産で対応しており、生産効率の向上が困難であった。また、一度生産すると変更・調整が困難なことから特注の一品製作となって設計コスト・生産コストの点で採算が合わず、このような間隔調整による逆帯電の防止は採用しずらいものであった。
除電時間を短くするためには、より除電距離を短くする必要があるが、先に説明したように逆帯電を助長するおそれがあった。また、イオンを大量発生させて除電効率を高めるため、放電針に印加する電圧を高くする方法があるが、プラス、マイナス20kV以上の高電圧となると、絶縁物の耐圧劣化による高圧リークの問題や、イオン発生効率も電圧上昇に比例して大きくならず、効率の良い解決方法ではなかった。また、除電装置を複数個取り付けてイオン量を増す方法もあるが、価格面から難点があった。
このように除電対象の大型化により生じた除電の長時間化・除電容量の増加に対処する新たな方策が必要があった。
直流電圧によるコロナ放電式の除電装置であって、
除電装置本体と、
除電装置本体に設けられ、正電圧が印加されてプラスイオンを生成する複数個のプラス電極と、
除電装置本体に設けられ、負電圧が印加されてマイナスイオンを生成する複数個のマイナス電極と、
除電装置本体に設けられ、イオン搬送用の気体流を噴射する複数個の気体噴口と、
金属製で非接地の金属導電板と、
を備え、
気体噴口をプラス電極とマイナス電極との間に配置し、かつ、絶縁物の樹脂材により形成された前記除電装置本体の外側を前記金属導電板が覆うことを特徴とする。
請求項1記載の除電装置において、
プラス電極とマイナス電極との間に配置されて除電装置本体に設けられ、イオンバランスの状況を検知して検知信号を出力するイオンセンサと、
イオンセンサからの検知信号に基づいてイオンバランスコントロールするように、プラス電極に印加する正電圧および/またはマイナス電極に印加する負電圧を調整する中央処理部と、
を備え、この中央処理部は、
検知信号に応じてプラス電極に印加する正電圧および/またはマイナス電極に印加する負電圧を調整し、イオンバランスをゼロバランスに調整することを特徴とする。
請求項2に記載の除電装置において、
中央処理部に接続され、イオンバランスをゼロバランスに調整する通常モードに代えて、プラスイオンをマイナスイオンより多く発生させる、若しくは、プラスイオンだけを発生させてイオンバランスをアンバランスにするポジティブモード、または、マイナスイオンをプラスイオンより多く発生させる、若しくは、マイナスイオンだけを発生させてイオンバランスをアンバランスにするネガティブモードを設定する設定部を備え、中央処理部は、
ポジティブモードまたはネガティブモードに応じてプラスイオンとマイナスイオンを意図的にアンバランスに調整することを特徴とする。
請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の除電装置において、
プラス電極およびマイナス電極は気体噴口側に傾斜する放電針をそれぞれ備え、
気体噴口は除電対象に対して略垂直となるように気体流を噴射し、かつこの気体流上でプラス電極の放電針の延長線とマイナス電極の放電針の延長線とが交差することを特徴とする。
請求項4に記載の除電装置において、
イオンセンサは棒状であって、
イオンセンサの直線軸方向は気体噴射方向と平行であり、かつイオンセンサの直線軸はプラス電極の放電針の延長線とマイナス電極の放電針の延長線とが交差するように取り付けられることを特徴とする。
請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の除電装置において、
プラス電極とマイナス電極はともに同じ機械的構造を有する電極であって、
電気的絶縁体であり、かつ除電装置本体に機械的に連結される電極ホルダと、
電極ホルダの内部に配置される導電部と、
導電部と電気的に接続される二本の放電針と、
を備え、
二本の放電針はΛ字状に傾斜して配置されることを特徴とする。
請求項6に記載の除電装置において、
端部に配置される端部プラス電極と端部マイナス電極とはともに同じ機械的構造を有する電極であって、
電気的絶縁体であり、かつ除電装置本体に機械的に連結される電極ホルダと、
電極ホルダの内部に配置される導電部と、
導電部と電気的に接続される一本の放電針と、
を備え、
一本の放電針は気体噴口側に傾斜して配置されることを特徴とする。
除電装置1の外観は、図1で示すように、除電装置本体10、プラス電極20、マイナス電極30、端部プラス電極40、端部マイナス電極50、気体噴口60、金属導電板70、イオンセンサ80、気体導入口90、外部入出力端子100、電源電圧入力端子110、動作表示パネル120、を備えている。
プラス電極20は、除電装置本体10に複数個取付けられており、正電圧が印加されてプラスイオンを斜め二方向(図1では左右斜め下方向)に生成する。
マイナス電極30は、除電装置本体10に複数個取付けられており、負電圧が印加されてマイナスイオンを斜め二方向(図1では左右斜め下方向)に生成する。
プラス電極20とマイナス電極30とは、電極間距離a離されて配置される。
端部マイナス電極50は除電装置本体10に一個取付けられており、負電圧が印加されてマイナスイオンを内側斜め一方向(図1では右斜め下方向)へ生成する。端部マイナス電極50とプラス電極20とは、電極間距離a離されて配置される。
そこで、除電装置本体10の樹脂表面に薄い金属導電板70を貼り付けたことにより、プラス電極20とマイナス電極30との電界による静電誘導帯電電荷は金属導電板70を流れて中和され、除電装置本体10の長さ方向全体が同一電位になり、部分的にイオンバランスに影響を及ぼすことが無くなり、除電装置本体10の長さ方向全体で均一なイオンバランスコントロールが可能となる。
気体導入口90は、外部からの供給エアを入力する。
外部入出力端子100は、コネクタであって外部からの通信信号を受け付ける。
電源電圧入力端子110は、例えば、+12V入力用の4Pモジュラーコネクタであり、外部からの電源電圧VSを入力する。
動作表示パネル120は、動作状態を表示する。
電源系は、電源電圧入力端子110、電源電圧生成部140を備える。
信号処理系は、設定部160、外部入出力端子100、中央処理部150、イオンセンサ80を備える。
放電系は、プラス電極20、マイナス電極30、端部プラス電極40、端部マイナス電極50を備える。
電源電圧入力端子110を通じて電源電圧VS (例えば+12V)が電源電圧生成部140へ入力されると、電源電圧生成部140は、低圧電源VL(例えば+5V)、プラス高圧電源+VH(例えば+3kV〜+7kV)、マイナス高圧電源−VH(例えば−3kV〜−7kV)を生成し、低圧電源VLを信号処理系に、プラス高圧電源+VH、マイナス高圧電源−VHを放電系に供給する。特に放電系では、電流制限抵抗を介して高電圧が印加される。
図1,図6Aで示すように除電装置本体10では、プラス電極20とマイナス電極30とが交互に配置される。さらに、プラス電極20の放電針27の延長線と、マイナス電極30の放電針37の延長線と、が気体噴口60からのエア流上で交差するように電極の放電針を配置する。延長線の傾斜角はθとなる。
上記のようにプラス電極20とマイナス電極30とは傾斜しており、図6Aで示すように、両電極20,30付近で生成されたプラスイオン、マイナスイオンはクーロン力によって互いに接近する。そして図6Bに示すようにプラスイオンとマイナスイオンが中間領域で混ざる。通常はプラスイオンとマイナスイオンとを偏りなく生成するように、プラス高圧電源+VH、マイナス高圧電源−VHが調整されるため、プラスマイナスに偏りがなくなる。そして、このようにプラスマイナスに偏りがない中間領域に気体噴口60からエア流を高速にて噴射して、除電対象170にイオンを吹き付けるため、プラスイオン・マイナスイオンが偏りなく到達し、逆帯電することなく除電される。また、除電対象170の表面を沿ってエア流とともにイオンが流れるため、バーの両端部を除いて偏り無く全体的に除電される。そして、図6Aで示すように、プラス電極20、マイナス電極30が交互に配置され、プラス電極20とマイナス電極30との間に気体噴口60が設けられているため、全体的にプラスイオンとマイナスイオンが偏り無く到達するため、逆帯電なく除電することができる。
中央処理部150は、イオンセンサ80からの検知信号に基づいてイオンバランスコントロールするように、プラス電極20・端部プラス電極40に印加するプラス高圧電源+VHや、マイナス電極30・端部マイナス電極50に印加するマイナス高圧電源−VHを調整する。
近年のLCDやPDP等のフラットパネルディスプレイなどの除電対象170は一辺の長さが2000mmあるいはそれ以上の大きさのガラスであり、製造工程で発生してガラスに蓄積される電荷量はガラスの面積に比例して大きくなるため、従来技術の除電装置では短時間にゼロV近くまで除電することが困難な状況であった。しかしながら、ガラス等の除電対象170では、一定の決まった製造工程ではプラス帯電又はマイナス帯電のいずれか一方に帯電することが分かっている。
本発明の除電装置1は、除電対象が予めプラスに帯電することが分かっている場合は、マイナスイオンをプラスイオンより常時多く出して空間電荷をマイナス状態にしておくことによって、プラスに帯電した除電対象170が除電領域を通過する際は空間に充満しているマイナスイオンを吸引して短時間にゼロV近くまで除電するようにした。なお、除電領域空間のプラス又はマイナスイオン濃度は、除電対象170の帯電量が大きい工程か、小さい工程か予め測定しておいて、イオン量が適量になるように数段階に切り換えてコントロールするようにしてもよい。
ポジティブモードは、プラスイオンをマイナスイオンより多く発生させる、若しくは、プラスイオンだけを発生させてイオンバランスをアンバランスにするモードである。
ネガティブモードは、マイナスイオンをプラスイオンより多く発生させる、若しくは、マイナスイオンだけを発生させてイオンバランスをアンバランスにするモードである。
また、A0,A,B,C,D,E,E0 では特に除電対象170の端部であるA,EでCPM電圧が高い傾向が見て取れるが、それでも+10V〜−10Vとの範囲に収まっており、図12のように従来技術の+800V〜−800VのCPM電圧と比較しても、除電距離300mmでも逆帯電の発生をなくしてイオンバランスを著しく改善している。
また、逆帯電が起こらないことや、大量のイオンをエア流にのせて高速に除電対象に到達させるため、除電時間も減らすことができ、図9で示すように、放電針から除電対象までの除電距離が長くても除電時間が充分短い(約9秒)上に、除電距離の短縮により除電時間がさらに短くなり、短時(約4秒)間で所定の除電を達成できる。
図1で示した除電装置1は、特に、プラス電極20とマイナス電極30との電極設置間隔aを約40mm〜50mm、プラス電極20(マイナス電極30)から除電対象170までの除電距離Lを300mm、気体噴口60を直径0.3mmとし、流速の速い気体を噴射させて、イオンを速く除電対象170に到達させる構造とした。これは従来技術の直流方式バー状除電装置200に比べて、プラス電極20,マイナス電極30の間隔を短く配置してある。従来技術の直流方式バー状除電装置200,200’では、イオンの再結合を防ぐためにプラス電極20とマイナス電極30との電極間距離aを一定距離以上離間させる構造であったが、この代償として、プラスイオンとマイナスイオンの吸引力が弱く、プラスイオン領域とマイナスイオン領域が形成され、除電対象への除電距離Lが300mm程の距離においては、局部的にプラス、マイナスの逆帯電が発生し、除電対象170に悪影響を及ぼす原因となっていた。
さらに、電極間に移動したプラスイオン・マイナスイオンは、直径0.3mmの穴から噴射される高速の気体の流れに乗って、同時に除電対象まで搬送されるため、プラスイオン・マイナスイオンをバランス良く供給することが可能になった。
例えば、プラス電極20と、マイナス電極30と、端部プラス電極40と、端部マイナス電極50の傾斜角θを15°,30°,45°,60°というように複数種類を準備しておけば、必要に応じて最適な傾斜角θを有するプラス電極20と、マイナス電極30と、端部プラス電極40と、端部マイナス電極50を取付けて除電装置1を構成でき、製品のバリエーションを増やすことができる。
また、本形態ではダウンフローがないものとして説明した。しかしながら、ダウンフローを送風する送風手段を除塵装置1の上に配置して、さらに速く除塵対象170へイオンを到達させるようにしても良い。
10:除電装置本体
20:プラス電極
21:電極ホルダ
22:導電部
23:接続ピン
24:回転ストッパ
25:コネクタネジ部
26:コネクタ
27:放電針
30:マイナス電極
31:電極ホルダ
32:導電部
33:接続ピン
34:回転ストッパ
35:コネクタネジ部
36:コネクタ
37:放電針
40:端部プラス電極
41:電極ホルダ
42:導電部
43:接続ピン
44:回転ストッパ
45:コネクタネジ部
46:コネクタ
47:放電針
50:端部マイナス電極
51:電極ホルダ
52:導電部
53:接続ピン
54:回転ストッパ
55:コネクタネジ部
56:コネクタ
57:放電針
60:気体噴口
70:金属導電板
80:イオンセンサ
90:気体導入口
100:外部入出力端子
110:電源電圧入力端子
120:動作表示パネル
130:エア供給経路
140:電源電圧生成部
150:中央処理部
160:設定部
170:除電対象
Claims (7)
- 直流電圧によるコロナ放電式の除電装置であって、
除電装置本体と、
除電装置本体に設けられ、正電圧が印加されてプラスイオンを生成する複数個のプラス電極と、
除電装置本体に設けられ、負電圧が印加されてマイナスイオンを生成する複数個のマイナス電極と、
除電装置本体に設けられ、イオン搬送用の気体流を噴射する複数個の気体噴口と、
金属製で非接地の金属導電板と、
を備え、
気体噴口をプラス電極とマイナス電極との間に配置し、かつ、絶縁物の樹脂材により形成された前記除電装置本体の外側を前記金属導電板が覆うことを特徴とする除電装置。 - 請求項1記載の除電装置において、
プラス電極とマイナス電極との間に配置されて除電装置本体に設けられ、イオンバランスの状況を検知して検知信号を出力するイオンセンサと、
イオンセンサからの検知信号に基づいてイオンバランスコントロールするように、プラス電極に印加する正電圧および/またはマイナス電極に印加する負電圧を調整する中央処理部と、
を備え、この中央処理部は、
検知信号に応じてプラス電極に印加する正電圧および/またはマイナス電極に印加する負電圧を調整し、イオンバランスをゼロバランスに調整することを特徴とする除電装置。 - 請求項2に記載の除電装置において、
中央処理部に接続され、イオンバランスをゼロバランスに調整する通常モードに代えて、プラスイオンをマイナスイオンより多く発生させる、若しくは、プラスイオンだけを発生させてイオンバランスをアンバランスにするポジティブモード、または、マイナスイオンをプラスイオンより多く発生させる、若しくは、マイナスイオンだけを発生させてイオンバランスをアンバランスにするネガティブモードを設定する設定部を備え、中央処理部は、
ポジティブモードまたはネガティブモードに応じてプラスイオンとマイナスイオンを意図的にアンバランスに調整することを特徴とする除電装置。 - 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の除電装置において、
プラス電極およびマイナス電極は気体噴口側に傾斜する放電針をそれぞれ備え、
気体噴口は除電対象に対して略垂直となるように気体流を噴射し、かつこの気体流上でプラス電極の放電針の延長線とマイナス電極の放電針の延長線とが交差することを特徴とする除電装置。 - 請求項4に記載の除電装置において、
イオンセンサは棒状であって、
イオンセンサの直線軸方向は気体噴射方向と平行であり、かつイオンセンサの直線軸はプラス電極の放電針の延長線とマイナス電極の放電針の延長線とが交差するように取り付けられることを特徴とする除電装置。 - 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の除電装置において、
プラス電極とマイナス電極はともに同じ機械的構造を有する電極であって、
電気的絶縁体であり、かつ除電装置本体に機械的に連結される電極ホルダと、
電極ホルダの内部に配置される導電部と、
導電部と電気的に接続される二本の放電針と、
を備え、
二本の放電針はΛ字状に傾斜して配置されることを特徴とする除電装置。 - 請求項6に記載の除電装置において、
端部に配置される端部プラス電極と端部マイナス電極とはともに同じ機械的構造を有する電極であって、
電気的絶縁体であり、かつ除電装置本体に機械的に連結される電極ホルダと、
電極ホルダの内部に配置される導電部と、
導電部と電気的に接続される一本の放電針と、
を備え、
一本の放電針は気体噴口側に傾斜して配置されることを特徴とする除電装置。
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