JP3750702B2 - 信号変換装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号変換装置および方法に関し、特に、所定の画素の値を近傍の画素の値から算出するときの近傍の画素の複数のパターンのうち、HD信号の所定の画素の値を、標準TV信号から生成するときに使用するパターンを選択し、所定の方式で画素が分類されている複数のクラスのうち、HD信号の所定の画素が属するクラスを選択し、選択したパターンおよびクラスに対応して、標準TV信号から、HD信号の所定の画素の値を生成する信号変換装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、標準TV(television)信号(SD(Standard Definition)信号)をHD(High Definition)信号に変換するアップコンバータが開発されつつある。
【0003】
図10は、SD信号における各画素の配置とHD信号における各画素の配置の対応関係の一例を示している。ここでは、説明の簡素化のために、HD信号の画素数を、水平方向および垂直方向にそれぞれ2倍としている。図中の「◎」の位置のSD信号の画素(SD画素)に注目すると、近傍の4箇所(図中のmode1,mode2,mode3,mode4)にHD信号の画素(HD画素)が存在する。
【0004】
従来のアップコンバータにおいては、補間フィルタでSD信号の画素からHD信号に対応する補間画素を生成することにより、SD信号がHD信号に変換される。
【0005】
図11は、SD信号のフィールドデータから、HD画素を生成する補間フィルタである2次元ノンセパラブルフィルタ(図11(A))と、水平/垂直セパラブルフィルタ(図11(B))の構成例を示している。
【0006】
図11(A)の2次元ノンセパラブルフィルタにおいては、SD信号が、mode1用2次元フィルタ61、mode2用2次元フィルタ62、mode3用2次元フィルタ63、および、mode4用2次元フィルタ64に、それぞれ供給される。
【0007】
mode1用2次元フィルタ61、mode2用2次元フィルタ62、mode3用2次元フィルタ63、および、mode4用2次元フィルタ64は、近傍のSD画素から、各modeのHD画素を2次元フィルタにより生成し、そのHD画素をそれぞれ選択部65に出力する。
【0008】
そして、選択部65は、mode1用2次元フィルタ61、mode2用2次元フィルタ62、mode3用2次元フィルタ63、および、mode4用2次元フィルタ64より供給されたHD画素を直列化し、そのデータをHD信号として出力する。
【0009】
図11(B)の水平/垂直セパラブルフィルタにおいては、SD信号が、垂直補間フィルタ71,73に、それぞれ供給される。
【0010】
垂直補間フィルタ71は、SD信号より、mode1およびmode2に対応する走査線データを生成し、そのデータを水平補間フィルタ72に出力し、垂直補間フィルタ73は、SD信号より、mode3およびmode4に対応する走査線データを生成し、そのデータを水平補間フィルタ74に出力する。
【0011】
水平補間フィルタ72は、供給された各走査線に対して水平フィルタ処理を行い、mode1およびmode2の位置のHD画素を生成し、そのデータを選択部75に出力し、水平補間フィルタ74は、供給された各走査線に対して水平フィルタ処理を行い、mode3およびmode4の位置のHD画素を生成し、そのデータを選択部75に出力する。
【0012】
そして、選択部75は、水平補間フィルタ72より供給されたmode1およびmode2のHD画素と、水平補間フィルタ74より供給されたmode3およびmode4のHD画素を直列化し、そのデータをHD信号として出力する。
【0013】
以上のようにして、補間フィルタによりSD信号がHD信号に変換されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようにしてHD信号を生成する場合、画素数は増えるものの、補間フィルタとして理想フィルタを使用しても、HD信号の空間解像度は、SD信号のそれとほとんど変わらないので、HD信号に対応する画像を大画面で観賞すると、視覚的に画質が良好ではないという問題を有している。
【0015】
本発明は、そのような状況に鑑みてなされたもので、所定の画素の値を近傍の画素の値から算出するときの近傍の画素の複数のパターンのうち、HD信号の所定の画素の値を標準TV信号から生成するときに使用するパターンを選択し、所定の方式で画素が分類されている複数のクラスのうち、HD信号の所定の画素が属するクラスを選択し、選択したパターンおよびクラスに対応して、標準TV信号からHD信号の所定の画素の値を生成するようにして、変換後のHD信号に対応する画像の画質を良好にするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の信号変換装置は、第2の画像信号の所定の画素の値を、所定の画素に対応する第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、その複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第1の予測係数を記憶する第1の記憶手段と、複数の配列パターンのうち、第1の画像信号の対応画素と配列パターンによって抽出される近傍の画素との相関が強い配列パターンを選択するパターン選択手段と、選択された配列パターンの複数のクラスそれぞれについて、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、各クラスの第1の予測係数とを積和演算することにより、対応画素の予測画素値を算出し、複数のクラスそれぞれの対応画素の予測画素値のなかで、対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択するクラス選択手段と、複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第2の予測係数を記憶する第2の記憶手段と、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、選択されたクラスに属する、近傍の画素それぞれに対応する第2の予測係数とを積和演算することにより、第2の画像信号の所定の画素の値を生成する生成手段とを備えることを特徴とする。
請求項3に記載の信号変換装置は、第2の画像信号の所定の画素の値を、所定の画素に対応する第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、その複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の予測係数を記憶する記憶手段と、複数の配列パターンのうち、第1の画像信号の対応画素と配列パターンによって抽出される近傍の画素との相関が強い配列パターンを選択するパターン選択手段と、選択された配列パターンの複数のクラスそれぞれについて、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、各クラスの予測係数とを積和演算することにより、対応画素の予測画素値を算出し、複数のクラスそれぞれの対応画素の予測画素値のなかで、対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択するクラス選択手段と、選択された配列パターンおよびクラスに対応する、第2の画像信号の所定の画素の値を記憶し、選択された配列パターンおよびクラスに基づいて、第2の画像信号の所定の画素の値を出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
請求項4に記載の信号変換装置は、第2の画像信号の所定の画素の値を、所定の画素に対応する第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、その複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第1の予測係数を記憶する第1の記憶手段と、近傍の画素のADRCコードに基づいて、複数の配列パターンのなかから1つの配列パターンを選択するパターン選択手段と、選択された配列パターンの複数のクラスそれぞれについて、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、各クラスの第1の予測係数とを積和演算することにより、対応画素の予測画素値を算出し、複数のクラスそれぞれの対応画素の予測画素値のなかで、対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択するクラス選択手段と、複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第2の予測係数を記憶する第2の記憶手段と、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、選択されたクラスに属する、近傍の画素それぞれに対応する第2の予測係数とを積和演算することにより、第2の画像信号の所定の画素の値を生成する生成手段とを備えることを特徴とする。
請求項5に記載の信号変換装置は、第2の画像信号の所定の画素の値を、所定の画素に対応する第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、その複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第1の予測係数を記憶する第1の記憶手段と、第1の画像信号を周波数変換したデータに基づいて、複数の配列パターンのなかから1つの配列パターンを選択するパターン選択手段と、選択された配列パターンの複数のクラスそれぞれについて、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、各クラスの第1の予測係数 とを積和演算することにより、対応画素の予測画素値を算出し、複数のクラスそれぞれの対応画素の予測画素値のなかで、対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択するクラス選択手段と、複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第2の予測係数を記憶する第2の記憶手段と、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、選択されたクラスに属する、近傍の画素それぞれに対応する第2の予測係数とを積和演算することにより、第2の画像信号の所定の画素の値を生成する生成手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
請求項に記載の信号変換方法は、第2の画像信号の所定の画素の値を、所定の画素に対応する第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、第1の画像信号の対応画素と配列パターンによって抽出される近傍の画素との相関が強い配列パターンを、複数の配列パターンのなかから選択するパターン選択ステップと、選択された配列パターンの複数のクラスそれぞれについて、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、各クラスの第 1 の予測係数とを積和演算することにより、対応画素の予測画素値を算出し、複数のクラスそれぞれの対応画素の予測画素値のなかで、対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択するクラス選択ステップと、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、選択されたクラスに属する、近傍の画素それぞれに対応する第2の予測係数とを積和演算することにより、第2の画像信号の所定の画素の値を生成する生成ステップとを備えることを特徴とする。
【0018】
請求項1に記載の信号変換装置においては、第2の画像信号の所定の画素の値を、所定の画素に対応する第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、第1の記憶手段が、その複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第1の予測係数を記憶するとともに、パターン選択手段は、複数の配列パターンのうち、第1の画像信号の対応画素と配列パターンによって抽出される近傍の画素との相関が強い配列パターンを選択し、クラス選択手段は、選択された配列パターンの複数のクラスそれぞれについて、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、各クラスの第1の予測係数とを積和演算することにより、対応画素の予測画素値を算出し、複数のクラスそれぞれの対応画素の予測画素値のなかで、対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択し、第2の記憶手段が、複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第2の予測係数を記憶するとともに、生成手段は、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、選択されたクラスに属する、近傍の画素それぞれに対応する第2の予測係数とを積和演算することにより、第2の画像信号の所定の画素の値を生成する。
請求項3に記載の信号変換装置においては、第2の画像信号の所定の画素の値を、所定の画素に対応する第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、記憶手段が、その複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の予測係数を記憶するとともに、パターン選択手段は、複数の配列パターンのうち、第1の画像信号の対応画素と配列パターンによって抽出される近傍の画素との相関が強い配列パターンを選択し、クラス選択手段は、選択された配列パターンの複数のクラスそれぞれについて、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、各クラスの予測係数とを積和演算することにより、対応画素の予測画素値を算出し、複数のクラスそれぞれの対応画素の予測画素値のなかで、対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択し、出力手段は、選択された配列パターンおよびクラスに対応する、第2の画像信号の所定の画素の値を記憶し、選択された配列パターンおよびクラスに基づいて、第2の画像信号の所定の画素の値を出力する。
請求項4に記載の信号変換装置においては、第2の画像信号の所定の画素の値を、所定の画素に対応する第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、第1の記憶手段が、その複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第1の予測係数を記憶するとともに、パターン選択手段は、近傍の画素のADRCコードに基づいて、複数の配列パターンのなかから1つの配列パターンを選択し、クラス選択手段は、選択された配列パターンの複数のクラスそれぞれについて、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、各クラスの第1の予測係数とを積和演算することにより、対応画素の予測画素値を算出し、複数のクラスそれぞれの対応画素の予測画素値のなかで、対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択し、第2の記憶手段が、複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第2の予測係数を記憶するとともに、生成手段は、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、選択されたクラスに属する、近傍の画素それぞれに対応する第2の予測係数とを積和演算することにより、第2の画像信号の所定の画素の値を生成する。
請求項5に記載の信号変換装置においては、第2の画像信号の所定の画素の値を、所定の画素に対応する第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、第1の記憶手段が、その複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第1の予測係数を記憶するとともに、パターン選択手段は、第1の画像信号を周波数変換したデータに基づいて、複数の配列パターンのなかから1つの配列パターンを選択し、クラス選択手段は、選択された配列パターンの複数のクラスそれぞれについて、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、各クラスの第1の予測係数とを積和演算することにより、対応画素の予測画 素値を算出し、複数のクラスそれぞれの対応画素の予測画素値のなかで、対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択し、第2の記憶手段が、複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第2の予測係数を記憶するとともに、生成手段は、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、選択されたクラスに属する、近傍の画素それぞれに対応する第2の予測係数とを積和演算することにより、第2の画像信号の所定の画素の値を生成する。
【0019】
請求項に記載の信号変換方法においては、第2の画像信号の所定の画素の値を、所定の画素に対応する第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、第1の画像信号の対応画素と配列パターンによって抽出される近傍の画素との相関が強い配列パターンを、複数の配列パターンのなかから選択し、選択された配列パターンの複数のクラスそれぞれについて、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、各クラスの第 1 の予測係数とを積和演算することにより、対応画素の予測画素値として算出し、複数のクラスそれぞれの対応画素の予測画素値のなかで、対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択し、選択された配列パターンで抽出される近傍の画素の値と、選択されたクラスに属する、近傍の画素それぞれに対応する第2の予測係数とを積和演算することにより、第2の画像信号の所定の画素の値を生成する。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の信号変換装置の第1の実施の形態の構成を示している。この信号変換装置は、入力されるSD信号に対応して、所定のHD画素を生成するときに利用されるSD画素のパターン(後述)と、そのHD画素が所定の分類方法(後述)で分類されるクラスを選択するクラス分類部1、入力されるSD信号を、所定の領域の画素で構成されるブロックごとに適応処理部3(生成手段)に供給するブロック生成部2、および、クラス分類部1により選択された画素のパターンとクラスに対応する係数と、ブロック生成部2より供給される画素データとの積和を計算し、その結果をHD信号として出力する適応処理部3で構成されている。
【0021】
クラス分類部1のパターン決定部11(パターン選択手段)は、注目画素の周辺のSD画素に対して、縦方向、横方向、左上がりの斜め方向、右上がりの斜め方向における画素の相関を調べ、相関の強い方向に配列している画素のパターンを、画素の予測値を算出するときに使用する画素のパターンとして選択するようになされている。
【0022】
従って、パターン決定部11は、縦方向の相関が強い場合、図2(A)に示すように垂直方向に配列しているSD画素のパターンを選択し、横方向の相関が強い場合、図2(B)に示すように水平方向に配列しているSD画素のパターンを選択するとともに、左上がりの斜め方向の相関が強い場合、図2(C)に示すように左上がりの斜め方向に配列しているSD画素のパターンを選択し、右上がりの斜め方向の相関が強い場合、図2(D)に示すように右上がりの斜め方向に配列しているSD画素のパターンを選択し、選択したパターンに対応する値(信号)を予測係数ROM12(記憶手段)およびパターン選択部13に供給するようになされている。
【0023】
また、パターン決定部11は、注目画素の周辺のSD画素に、強い相関の方向がない場合、注目画素の周辺のアクティビティの値に対応して、図2(E)乃至図2(G)に示すように、2次元のSD画素のパターンのいずれかを選択するようになされている。
【0024】
予測係数ROM12は、所定のHD画素を生成するときに利用されるSD画素のパターンと、所定の分類方法でSD画素が分類されるクラスとに対応して、そのパターンに含まれるSD画素から、注目画素に対応するSD予測値(SD画素の予測値)を算出するときに、各SD画素の値に乗じる予測係数aiのセット{ai}(そのパターンに含まれるSD画素の数と同一の数の係数)を予め記憶している。
【0025】
即ち、予測係数ROM12は、SD画素のパターン数とクラス数の積の数だけ係数セット{ai}を記憶している。
【0026】
また、予測係数ROM12は、パターン決定部11より供給されたSD画素のパターンの情報に対応して、そのパターンに対応する、すべてクラスの係数セット{ai}をクラス決定部14(クラス決定手段)に出力するようになされている。
【0027】
パターン選択部13は、パターン決定部11より供給されたSD画素のパターンの情報に対応して、入力されたSD信号から、そのパターンに含まれる画素を抽出し、抽出したSD画素のデータをクラス決定部14に出力するようになされている。
【0028】
クラス決定部14は、パターン選択部13から供給されたSD画素と、予測係数ROM12より供給された所定の数のクラスに対応する係数セット{ai}との積和を、各クラスに対応するSD予測値(SD画素の予測値)としてそれぞれ算出し、それらのSD予測値のうち予測誤差が最も小さいものに対応するクラスを選択し、その選択したクラスと、パターン決定部11に選択されたパターンを示す信号を適応処理部3の予測係数ROM21(第2の記憶手段)に出力するようになされている。
【0029】
適応処理部3の予測係数ROM21は、所定のHD画素を生成するときに利用されるSD画素のパターンと、そのHD画素が所定の分類方法で分類されるクラスとに対応して、そのパターンに含まれるSD画素から注目画素に対応するHD予測値(HD画素の予測値)を算出するときに、各SD画素に乗じる係数のセット{wi}(そのパターンに含まれるSD画素の数と同一の数の係数)を予め記憶している。
【0030】
即ち、予想係数ROM21は、SD画素のパターンと、クラス数の積の数だけ係数セット{wi}を記憶している。
【0031】
また、予測係数ROM21は、クラス分類部1のクラス決定部14より供給された信号に対応して、選択されたパターンおよびクラスに対応する係数セット{wi}を演算部22に出力するようになされている。
【0032】
演算部22は、予測係数ROM21より供給された係数セット{wi}と、ブロック生成部2より供給されたSD画素のうちの、上述のパターンに対応する画素値との積和演算を行い、その演算結果を注目画素のHD信号として出力するようになされている。
【0033】
次に、図3のフローチャートを参照して、図1の信号変換装置の動作について説明する。
【0034】
最初に、ステップS1において、クラス分類部1のパターン決定部11は、注目画素の周辺のSD画素に対して、縦方向、横方向、左上がりの斜め方向、右上がりの斜め方向における画素の相関を調べ、縦方向の相関が強い場合、図2(A)に示すように垂直方向に配列しているSD画素のパターンを選択し、横方向の相関が強い場合、図2(B)に示すように水平方向に配列しているSD画素のパターンを選択するとともに、左上がりの斜め方向の相関が強い場合、図2(C)に示すように左上がりの斜め方向に配列しているSD画素のパターンを選択し、右上がりの斜め方向の相関が強い場合、図2(D)に示すように右上がりの斜め方向に配列しているSD画素のパターンを選択し、選択したパターンに対応する値(信号)を予測係数ROM12およびパターン選択部13に供給する。
【0035】
また、パターン決定部11は、注目画素の周辺のSD画素において、強い相関がない場合、注目画素の周辺のアクティビティの値に対応して、図2(E)乃至図2(G)に示すように、2次元のSD画素のパターンのいずれかを選択する。
【0036】
そして、予測係数ROM12は、パターン決定部11より供給されたSD画素のパターンの情報に対応して、そのパターンに対応する、すべてクラスの係数セット{ai}をクラス決定部14に出力する。
【0037】
一方、パターン選択部13は、パターン決定部11より供給されたSD画素のパターンの情報に対応して、そのパターンに含まれる画素を、入力されたSD信号から抽出し、抽出したSD画素のデータをクラス決定部14に出力する。
【0038】
次に、ステップS2において、クラス分類部1のクラス決定部14は、パターン選択部13から供給されたSD画素と、予測係数ROM12より供給された所定の数のクラスに対応する係数セット{ai}より、注目画素に対応するクラスを選択する。
【0039】
ここで、図4のフローチャートを参照して、ステップS2におけるクラス決定部14の動作について説明する。
【0040】
ステップS21において、クラス決定部14は、SD予測値が算出されたクラスをカウントするカウンタnの値を0に設定する。
【0041】
次に、クラス決定部14は、ステップS22において、所定のクラスに対応する係数セット{ai}と、供給されたSD画素値との積和を演算し、その演算結果であるSD予測値と、注目画素の実際のSD画素値から予測誤差を算出し、ステップS23において、そのクラスに対応する予測誤差を、内蔵する記憶部(図示せず)に記憶させる。
【0042】
例えば、画素パターンとして、図2(G)のもの(24個の周辺画素を含む)を利用する場合、SD予測値ySD’は、次式に従って、24個の画素xi(i=1,・・・,24)と、それに対応する24個の予測係数aiより算出される。
【数1】
Figure 0003750702
【0043】
そして、ステップS24において、クラス決定部14は、カウンタnの値を1だけ増加させた後、ステップS25に進む。
【0044】
ステップS25において、クラス決定部14は、カウンタnの値がクラス数Nと同一であるか否かを判断し、カウンタnの値がクラス数Nと同一ではない場合、すべてのクラスに対する予測誤差を算出していないので、ステップS22に戻り、次のクラスに対する予測誤差を算出する。
【0045】
一方、ステップS25において、クラス決定部14は、カウンタnの値がクラス数Nと同一であると判断した場合、ステップS26に進み、N個のクラスに対する予測誤差のうちの最小値を調べ、ステップS27において、その最小値に対応するクラスを、注目画素に対応するクラスに選択する。
【0046】
このようにして、クラス決定部14は、注目画素に対応するクラスを選択し、その情報を、既に選択されている画素パターンの情報とともに、適応処理部3の予測係数ROM21に出力する。
【0047】
次に、図3のステップS3に進み、適応処理部3の予測係数ROM21は、クラス分類部1のクラス決定部14より供給された信号に対応して、選択されたパターンおよびクラスに対応する係数セット{wi}を演算部22に出力する。
【0048】
そして、演算部22は、予測係数ROM21より供給された係数セット{wi}と、ブロック生成部2より供給されたSD画素のうちの上述のパターンに対応するものとの積和演算を行い、その演算結果を注目画素のHD信号として出力する。
【0049】
例えば、HD予測値yHD’は、図2(F)に示す画素パターンが選択されている場合、次式に示すように、その画素パターンに含まれている12個の画素と中心の画素の合計13個のSD画素の値xiと、それらの画素に対応する予測係数セット{wi}より、式(2)に従って算出される。
【数2】
Figure 0003750702
【0050】
以上のようにして、SD信号が、HD信号に変換される。
【0051】
次に、図5のフローチャートおよび図6を参照して、予測係数ROM12に記憶されているSD予測値に対応する係数セット{ai}と、予測係数ROM21に記憶されているHD予測値に対応する係数セット{wi}を算出する方法について説明する。
【0052】
最初に、ステップS41において、現在のクラス数を表す変数Ncの値が、1に設定される。そして、クラス分類が全く行われていない状態、即ち、クラス数が1である状態において、所定の画素パターンに含まれるn個の画素に対応するn個の予測係数で構成される係数セットA={ai}が、1画面に対応するm個のSD画素YSDと、入力されるSD画素を、その画素パターンに含まれる画素ごとにブロック化したデータXから、以下のように最小自乗法を利用して算出される。
【0053】
1画面分の画素に対応するm個のSD予測値で構成されるベクトルYSD’は、式(3)に示すように、係数セットAとデータXで表される。
【数3】
Figure 0003750702
【0054】
このときのSD予測値YSD’と、実際のSD画素YSDとの誤差(ベクトル)をEとすると、次式に示す残差方程式が得られる。
【数4】
Figure 0003750702
【0055】
各予測係数aiの最確値は、誤差ベクトルの2乗(ノルムの2乗)|E|2を最小にするときの値となる。従って、予測係数aiの最確値は、式(5)に示すn個の条件を満足するものとなる。
【数5】
Figure 0003750702
【0056】
一方、上述の誤差ベクトルEの要素eを予測係数aiで偏微分すると、式(6)の関係が得られる。
【数6】
Figure 0003750702
【0057】
従って、上記の式(5),(6)より、次の関係式が得られる。
【数7】
Figure 0003750702
【0058】
そして、式(7)と、式(4)より、次に示す正規方程式が得られる。
【数8】
Figure 0003750702
【0059】
この正規方程式は、未知数である予測係数aiの個数と同一の数の連立方程式であるので、例えば掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)で解くことができる。
【0060】
このように最小2乗法を利用して、まず、クラス分割していない(クラス数Ncが1である)状態の予測係数セット{ai}が算出される。
【0061】
なお、ステップS41の終了した時点では、クラス数は1であり、予測係数セットの数も1であるので、図6の状態41に対応する。
【0062】
次に、ステップS42において、現在のクラス数Ncが、予め設定されているクラス数(最終的に生成するクラス数)Nと同一であるか否かが判断され、NcとNが同一ではないと判断された場合、ステップS43に進み、クラス分割処理が開始される。
【0063】
ステップS43において、分割するクラスをカウントするカウンタkの値が1に設定される。
【0064】
次に、ステップS44において、カウンタkの値に対応する第k番目のクラスが分割される(後述)。
【0065】
なお、元のクラス数が1である場合、ステップS44の終了した時点では、クラス数は2であり、予測係数セットの数は1であるので、図6の状態42に対応する。
【0066】
そして、ステップS45において、カウンタkの値が、変数Ncの値と同一であるか否かが判断され、kの値がNcの値と同一ではないと判断された場合、ステップS46において、カウンタkの値が1だけ増加された後、ステップS44に戻り、次のクラスの分割が行われる。
【0067】
一方、ステップS45において、kの値がNcの値と同一であると判断された場合、元のNc個のクラスの分割が終了したことになり、ステップS47に進む。
【0068】
ステップS47において、カウンタkの値が1に設定される。
【0069】
そして、ステップS48において、分割前のNc個のクラスのうちの第k番目のクラスの分割の調整が行われ、さらに、分割後の各クラスに対応する予測係数セット{ai}が算出される(後述)。
【0070】
なお、元のクラス数が1である場合、ステップS48の終了した時点では、クラス数は2であり、予測係数セットの数も2であるので、図6の状態43に対応する。
【0071】
そして、ステップS49において、カウンタkの値が、変数Ncの値と同一であるか否かが判断され、kの値がNcの値と同一ではないと判断された場合、ステップS50においてカウンタkの値が1だけ増加された後、ステップS48に戻り、次のクラスの分割の調整および分割後の予測係数セット{ai}の算出が行われる。
【0072】
一方、ステップS49において、kの値がNcの値と同一であると判断された場合、元のNc個のクラスの分割の調整、および、分割後の各クラスに対応する予測係数セット{ai}の算出が終了したことになるので、ステップS51に進む。
【0073】
ステップS43乃至ステップS50におけるクラス分割の処理により、現在のクラス数が2倍になったので、ステップS51においては、変数Ncの値が元の2倍の値に設定される。そして、ステップS42に戻り、変数Ncの値が、設定されているクラス数Nと同一であるか否かが再度判断される。
【0074】
このようにして、ステップS43乃至ステップS50におけるクラス分割の処理が繰り返され、ステップS42においてクラス数がNになったと判断されたとき(図6の状態45になったとき)、ステップS52に進む。
【0075】
ステップS52において、上述のようにして算出されたクラス分類におけるクラス毎に、HD画素に対する、合計N個の予測係数セット{wi}(図6の状態46に対応する)が算出される。
【0076】
このとき、HD画素に対する予測係数セット{wi}は、上述のSD画素に対する予測係数セット{ai}と同様に、最小自乗法を利用して算出される。ただし、このとき、SD画素値YSDの代わりにHD画素値YHDが利用される。
【0077】
以上のようにして、SD画素値を利用して、1画面の画素を、N個のクラスに分類した後、そのクラス毎に、HD画素に対する予測係数セット{wi}が算出される。
【0078】
そして、このように所定の画素パターンに対して算出されたSD画素に対するN個の予測係数セット{ai}は、予測係数ROM12に記憶され、HD画素に対するN個の予測係数セット{wi}は、予測係数ROM21に記憶される。
【0079】
さらに、上述の処理(予測係数セット{ai},{wi}の算出)は、予め設定されている個数の画素パターンに対してそれぞれ行われる。従って、画素パターンの数をNpとすると、予測係数ROM12には、合計N×Np個の予測係数セット{ai}が記憶され、予測係数ROM21には、合計N×Np個の予測係数セット{wi}が記憶される。
【0080】
次に、図7のフローチャートを参照して、上述のステップS44における第k番目のクラスの分割処理について説明する。
【0081】
最初にステップS61において、このクラス(第k番目のクラス)に属する所定の画素jが選択される。
【0082】
次に、ステップS62において、このクラスに対応する予測係数セット{ai}を使用して、この画素jに対するSD予測値ySD’が算出される。
【0083】
そして、ステップS63において、この画素jのSD画素値(実際の値)と、算出したSD予測値ySD’の差の絶対値が、画素jに対する予測誤差e(j)として算出される。
【0084】
ステップS64においては、画素jの予測誤差e(j)が、所定の閾値ethより小さいか否かが判断され、予測誤差e(j)が閾値ethより小さいと判断された場合、画素jは、ステップS66において、クラス(サブクラス)C2に分類され、予測誤差e(j)が閾値eth以上であると判断された場合、画素jは、ステップS65において、クラス(サブクラス)C1に分類される。
【0085】
そして、ステップS67において、このクラスのすべての画素を、クラスC1,C2のいずれかに分類したか否かが判断され、分類していない画素があると判断された場合、ステップS68において次の画素jを選択した後、ステップS62に戻り、その画素jの分類がステップS62乃至ステップS66で行われる。
【0086】
一方、ステップS67において、このクラスのすべての画素を、クラスC1,C2のいずれかに分類したと判断された場合、クラス分割の処理が終了され、図5のステップS45に進む。
【0087】
このようにして、所定のクラスが、2つのサブクラスC1,C2に分割される。
【0088】
次に、図8のフローチャートを参照して、上述のステップS48における元の第k番目のクラスの分割の調整、および、分割後のクラスに対応する予測係数セット{ai}の算出の処理について説明する。
【0089】
まず、ステップS81において、上述のステップS44において生成したサブクラスC1に属する画素に対応する予測係数セット{ai}が、図5のステップS41における予測係数{ai}の算出と同様に、最小自乗法で算出される。このとき、サブクラスC1に属する画素の数をm1とすると、m1個のSD画素に対するSD予測値YSD’の予測誤差(誤差ベクトルのノルムの2乗)が最小になるように、サブクラスC1に対する予測係数セット{ai}が算出される。
【0090】
次に、ステップS82において、上述のステップS44において生成したサブクラスC2に属する画素に対応する予測係数セット{ai}が、図5のステップS41における予測係数{ai}の算出と同様に、最小自乗法で算出される。このとき、サブクラスC2に属する画素の数をm2とすると、m2個のSD画素に対するSD予測値YSD’の予測誤差(誤差ベクトルのノルムの2乗)が最小になるように、サブクラスC2に対する予測係数セット{ai}が算出される。
【0091】
ステップS83においては、元の第k番目のクラス(即ち、サブクラスC1またはサブクラスC2)に属する画素のうちの所定の画素jが選択される。
【0092】
次に、ステップS84において、その画素jが属するサブクラスに対応する予測係数セット{ai}を使用して、その画素jのSD予測値ySD’が算出される。そして、そのSD予測値ySD’と、画素jのSD画素値(実際の値)の差の絶対値が、画素jの予測誤差e(j)として計算される。
【0093】
そして、ステップS85において、元の第k番目のクラスに属するすべての画素について予測誤差が算出されたか否かが判断され、予測誤差が算出されていない画素がある場合、ステップS86において、その画素を選択した後、ステップS84に戻り、その画素の予測誤差が計算される。
【0094】
一方、ステップS85において、元の第k番目のクラスに属するすべての画素について予測誤差が算出されたと判断された場合、ステップS87に進む。
【0095】
そして、ステップS87において、算出された予測誤差の評価が行われる。この場合、予測誤差の最大値Max(e(j))が、第2の閾値eth2より小さいか否かが判断され、予測誤差の最大値Max(e(j))が、第2の閾値eth2以上であると判断された場合、ステップS88に進む。
【0096】
ステップS88においては、元の第k番目のクラスに属する画素のうちの所定の画素jが選択される。
【0097】
次にステップS89において、画素jの予測誤差e(j)が、所定の閾値ethより小さいか否かが判断され、予測誤差e(j)が閾値ethより小さいと判断された場合、ステップS91において、画素jは、サブクラスC2に新たに分類され、予測誤差e(j)が閾値eth以上であると判断された場合、ステップS90において、画素jは、サブクラスC1に新たに分類される。
【0098】
そして、ステップS92において、このクラスのすべての画素を、クラスC1,C2のいずれかに分類したか否かが判断され、分類していない画素があると判断された場合、ステップS93において次の画素jを選択した後、ステップS89に戻り、その画素jの分類がステップS89乃至ステップS91で行われる。
【0099】
一方、ステップS92において、このクラスのすべての画素が、クラスC1,C2のいずれかに分類されたと判断された場合、ステップS88乃至ステップS92におけるクラスの分割処理が終了したことになるので、ステップS81に戻る。そして、ステップS81,S82において、新たに分割したサブクラスC1,C2に対して予測係数セット{ai}がそれぞれ計算されるとともに、ステップS83乃至ステップS87において予測誤差が評価される。
【0100】
そして、ステップS87において、予測誤差の最大値Max(e(j))が、第2の閾値eth2より小さいと判断されるまで、上述の処理が繰り返される。予測誤差の最大値Max(e(j))が、第2の閾値eth2より小さいと判断されると、クラスの分割の調整、および、分割後のクラスの予測係数セット{ai}の算出の処理を終了し、図5のステップS49に進む。
【0101】
なお、上述の処理において、ステップS87における予測誤差の評価は、予測誤差の最大値Max(e(j))に対して行っているが、その他の方法で行ってもよい。例えば、予測誤差の総和に対して所定の閾値を設けるようにしてもよい。また、予め設定した回数だけ、上述の処理を繰り返すようにしてもよい。
【0102】
図9は、本発明の信号変換装置の第2の実施の形態の構成を示している。この信号変換装置は、第1の実施の形態の適応処理部3を変更しただけであるので、その適応処理部3A(生成手段)の説明だけを行う。
【0103】
適応処理部3Aの予測値ROM23は、クラス分類部1のクラス決定部14より供給される、選択された画素パターンおよびクラスに対応する信号と、ブロック生成部2より供給されるSD画素値に対応して、第1の実施の形態における予測係数ROM21および演算部22により算出されるHD予測値に対応するHD画素値を記憶している。
【0104】
なお、この値は、例えば、クラス毎の平均値を生成する重心法で算出される。
【0105】
次に、図9の信号変換装置の動作について説明する。この信号変換装置は、第1の実施の形態の適応処理部3を変更しただけであるので、その適応処理部3Aの動作の説明だけを行う。
【0106】
適応処理部3Aの予測値ROM23は、クラス分類部1のクラス決定部14より、選択された画素パターンおよびクラスに対応する信号を供給され、ブロック生成部2よりSD画素値を供給されると、それらの値に対応するHD画素値を出力する。
【0107】
以上のようにして、画素パターンおよびクラスに対応してHD信号を生成することにより、変換後の画質を良好にすることができる。
【0108】
なお、パターン決定部11においては、上述の方法の他、画像の波形パターンを表現するときにそれぞれ利用される信号圧縮技術であるADRC(適応的ダイナミックレンジ符号化)のコードパターンによる選択、BTC(ブロック符号化)のコードパターンによる選択、ベクトル量子化による選択、DPCM(予測符号化)のコードパターンによる選択、周波数変換したデータのパターンによる選択などを利用するようにしてもよい。
【0109】
【発明の効果】
以上のごとく、本発明によれば変換後のHD信号に対応する画像の画質を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の信号変換装置の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】画素パターンの例を示す図である。
【図3】図1の信号変換装置の動作について説明するフローチャートである。
【図4】図3のステップS2の処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図5】予測係数セット{ai},{wi}を算出する処理について説明するフローチャートである。
【図6】予測係数セット{ai},{wi}を算出する手順の一例について説明する図である。
【図7】図5のステップS44の処理の詳細について説明するフローチャートである。
【図8】図5のステップS48の処理の詳細について説明するフローチャートである。
【図9】本発明の信号変換装置の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図10】SD画素とHD画素の空間配置の一例を示す図である。
【図11】従来のアップコンバータの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 クラス分類部, 2 ブロック生成部, 3,3A 適応処理部, 11パターン決定部, 12 予測係数ROM, 13 パターン選択部, 14クラス決定部, 21 予測係数ROM, 22 演算部, 23 予測値ROM

Claims (6)

  1. 入力された第1の画像信号を、前記第1の画像信号より高画質な第2の画像信号に変換する信号変換装置において、
    前記第2の画像信号の所定の画素の値を、前記所定の画素に対応する前記第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき前記近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、その複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第1の予測係数を記憶する第1の記憶手段と、
    前記複数の配列パターンのうち、前記第1の画像信号の対応画素と前記配列パターンによって抽出される前記近傍の画素との相関が強い前記配列パターンを選択するパターン選択手段と、
    選択された前記配列パターンの前記複数のクラスそれぞれについて、選択された前記配列パターンで抽出される前記近傍の画素の値と、各クラスの前記第1の予測係数とを積和演算することにより、前記対応画素の予測画素値を算出し、前記複数のクラスそれぞれの前記対応画素の予測画素値のなかで、前記対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択するクラス選択手段と、
    前記複数の配列パターンそれぞれについて、前記複数のクラス毎の第2の予測係数を記憶する第2の記憶手段と、
    選択された前記配列パターンで抽出される前記近傍の画素の値と、選択された前記クラスに属する、前記近傍の画素それぞれに対応する第2の予測係数とを積和演算することにより、前記第2の画像信号の前記所定の画素の値を生成する生成手段と
    を備えることを特徴とする信号変換装置。
  2. 前記パターン選択手段は、前記複数の配列パターンのなかに前記相関の強い前記配列パターンがない場合、前記対応画素を中心とする2次元の配列パターンを選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号変換装置。
  3. 入力された第1の画像信号を、前記第1の画像信号より高画質な第2の画像信号に変換する信号変換装置において、
    前記第2の画像信号の所定の画素の値を、前記所定の画素に対応する前記第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき前記近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、その複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の予測係数を記憶する記憶手段と、
    前記複数の配列パターンのうち、前記第1の画像信号の対応画素と前記配列パターンによって抽出される前記近傍の画素との相関が強い前記配列パターンを選択するパターン選択手段と、
    選択された前記配列パターンの前記複数のクラスそれぞれについて、選択された前記配列パターンで抽出される前記近傍の画素の値と、各クラスの前記予測係数とを積和演算することにより、前記対応画素の予測画素値を算出し、前記複数のクラスそれぞれの前記対応画素の予測画素値のなかで、前記対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択するクラス選択手段と、
    選択された前記配列パターンおよびクラスに対応する、前記第2の画像信号の前記所定の画素の値を記憶し、選択された前記配列パターンおよびクラスに基づいて、前記第2の画像信号の前記所定の画素の値を出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする信号変換装置。
  4. 入力された第1の画像信号を、前記第1の画像信号より高画質な第2の画像信号に変換する信号変換装置において、
    前記第2の画像信号の所定の画素の値を、前記所定の画素に対応する前記第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき前記近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、その複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第1の予測係数を記憶する第1の記憶手段と、
    前記近傍の画素のADRCコードに基づいて、前記複数の配列パターンのなかから1つ の前記配列パターンを選択するパターン選択手段と、
    選択された前記配列パターンの前記複数のクラスそれぞれについて、選択された前記配列パターンで抽出される前記近傍の画素の値と、各クラスの前記第1の予測係数とを積和演算することにより、前記対応画素の予測画素値を算出し、前記複数のクラスそれぞれの前記対応画素の予測画素値のなかで、前記対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択するクラス選択手段と、
    前記複数の配列パターンそれぞれについて、前記複数のクラス毎の第2の予測係数を記憶する第2の記憶手段と、
    選択された前記配列パターンで抽出される前記近傍の画素の値と、選択された前記クラスに属する、前記近傍の画素それぞれに対応する第2の予測係数とを積和演算することにより、前記第2の画像信号の前記所定の画素の値を生成する生成手段と
    を備えることを特徴とする信号変換装置。
  5. 入力された第1の画像信号を、前記第1の画像信号より高画質な第2の画像信号に変換する信号変換装置において、
    前記第2の画像信号の所定の画素の値を、前記所定の画素に対応する前記第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき前記近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、その複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第1の予測係数を記憶する第1の記憶手段と、
    前記第1の画像信号を周波数変換したデータに基づいて、前記複数の配列パターンのなかから1つの前記配列パターンを選択するパターン選択手段と、
    選択された前記配列パターンの前記複数のクラスそれぞれについて、選択された前記配列パターンで抽出される前記近傍の画素の値と、各クラスの前記第1の予測係数とを積和演算することにより、前記対応画素の予測画素値を算出し、前記複数のクラスそれぞれの前記対応画素の予測画素値のなかで、前記対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択するクラス選択手段と、
    前記複数の配列パターンそれぞれについて、前記複数のクラス毎の第2の予測係数を記憶する第2の記憶手段と、
    選択された前記配列パターンで抽出される前記近傍の画素の値と、選択された前記クラスに属する、前記近傍の画素それぞれに対応する第2の予測係数とを積和演算することにより、前記第2の画像信号の前記所定の画素の値を生成する生成手段と
    を備えることを特徴とする信号変換装置。
  6. 入力された第1の画像信号より高画質な第2の画像信号の所定の画素の値を、前記所定の画素に対応する前記第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき前記近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、その複数の配列パターンそれぞれについて、複数のクラス毎の第1の予測係数を記憶する第1の記憶手段と、前記複数の配列パターンそれぞれについて、前記複数のクラス毎の第2の予測係数を記憶する第2の記憶手段とを備え、入力された前記第1の画像信号を、前記第2の画像信号に変換する信号処理装置の信号変換方法において、
    前記第2の画像信号の所定の画素の値を、前記所定の画素に対応する前記第1の画像信号の対応画素の近傍の画素の値から算出する際に用いる、抽出すべき前記近傍の画素の位置を示す配列パターンが複数あり、前記第1の画像信号の対応画素と前記配列パターンによって抽出される前記近傍の画素との相関が強い前記配列パターンを、複数の前記配列パターンのなかから選択するパターン選択ステップと、
    選択された前記配列パターンの前記複数のクラスそれぞれについて、選択された前記配列パターンで抽出される前記近傍の画素の値と、各クラスの第 1 の予測係数とを積和演算することにより、前記対応画素の予測画素値を算出し、前記複数のクラスそれぞれの前記対応画素の予測画素値のなかで、前記対応画素の画素値との誤差が最も小さい予測画素値に対応するクラスを選択するクラス選択ステップと、
    選択された前記配列パターンで抽出される前記近傍の画素の値と、選択された前記クラスに属する、前記近傍の画素それぞれに対応する第2の予測係数とを積和演算することに より、前記第2の画像信号の前記所定の画素の値を生成する生成ステップと
    を備えることを特徴とする信号変換方法。
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