JP3750288B2 - 半導体集積装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パワーオンリセット回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体集積回路において電源投入時に内部回路をリセットするパワーオンリセット回路が広く用いられている。特にマイクロコントローラ、リアルタイムクロックまたは制御用IC等、電源投入時に内部回路にリセットがかからないと、それ以降誤動作してしまい大きな事故に結びつくケースもあり、パワーオンリセット回路は非常に重要な回路部分と考えられている。しかし、電源の投入の仕方は機器によって非常にさまざまであり、どのような電源投入に対しても確実にリセットパルスを発生する回路を構成することはむずかしかった。ここに従来もっともよく使われている回路構成を説明する。
【0003】
図7の(a)に従来のパワーオンリセット回路の一例が示されている。このパワーオンリセット回路は、抵抗(704)とコンデンサ(705)が直列接続されその接続点の出力を反転するインバータ(706)で構成される。その抵抗とコンデンサの両端にかかる電源電圧707が急激に変化(電源投入時)することによりコンデンサ705を充電し701で示されるノードが抵抗704とコンデンサ705の時定数により緩やかに立ち上がることを利用し706のインバータで波形を整形してリセットパルスを生成する。図7(b)に電源の立ち上がりとノード701の電位変化、インバータ706の出力ノード702及び電源立ち上がりの波形703を示す。横軸に時間、縦軸に電位をとったタイミングチャートである。符号は図7(a)のノードと波形は同じものを用いている。701の波形は基本的なCR回路の充電波形で、式(1)で表される。
【0004】
【数1】
Figure 0003750288
【0005】
また、波形整形用のインバータのロジックVthをV1とすると702の波形は701の波形がV1に至ったところで反転するのでリセットパルスの幅は電源投入から反転までの時間tTとなる。式(1)においてVにV1を代入して解くと式2で表され、この式よりリセットパルスの幅はCとRにより設計できる。
【0006】
【数2】
Figure 0003750288
【0007】
ここで、リセットパルスの幅はどのくらいが必要か検討すると、一般的にCPUにおいてはその基本クロックの周期の5、6クロック分以上が好ましく、また制御回路においても昨今の低電圧動作化を考慮しても、最低数100nsから数usが必要と考えられる。ここで1usのパルス幅を得るためには、V1を電源電圧の半分としIC化できるコンデンサの値として10pF程度が適当とした場合、抵抗は約150Kohmとなり、これはIC設計上作り込み易い値であり、こういった観点からも従来のパワーオンリセット回路はICにおいてよく使用されている。
【0008】
さて、電源の立ち上がりという点から検討を進めると立ち上がりが非常に急峻である場合、従来のパワーオンリセット回路は前述で検討した通りで設計に従った動作を行う。しかし逆に非常にゆっくり立ち上がった場合は問題が生じる。しかもその問題はパワーオンリセット回路がまったく働かないという致命的なものである。これについて図8に従って説明する。図8は従来のパワーオンリセット回路において電源の立ち上がりがゆっくりした場合の各ノードの電位の変化を示している。ここで803は電源電圧の変化、801は図7(a)のノード701の電位の変化を示し、802はリセットパルスである。803で示される様に電源電圧が非常にゆっくり変化した場合、801はほぼ1us程度の遅れをもって同様な波形を示す。この時電源電圧の立ち上がりの傾きをV0/tsとする。ここでV0は安定した電源電圧値でtsは安定するまでの時間である。701の電位がインバータ706のNchトランジスタのVthになる時、電源電圧はVthに波形801の遅れ分の電圧値をたしたものとなる。すなわち(Vth+(V0/ts)×1us)で、その変化分は(V0/ts)×1usでたとえばV0=3v、ts=50usとすると電源電圧はノード701の電位に対し約0.06v程度高くなる。ノード701の電位がNchトランジスタのVthをこえるとインバータ706の出力はlowとなるので802の波形に示されるようになり、このときVth=0.55vとすると電源電圧の値は0.61vとなり内部回路が動くか動かないかのうちにリセットパルスは消えてしまうことになる。この様に電源電圧の立ち上がりの傾きが小さくなればなるほどリセットパルスは内部回路をリセットできなくなる。したがって従来のパワーオンリセット回路は電源電圧が非常にゆっくり立ち上がる場合は確実な動作が保証されない。このため、この対策として次に説明する発振停止検出回路を併用もしくは代用することが多かった。
【0009】
発振停止検出回路の基本的な考え方は以下の様である。発振回路を内蔵するICにおいて電源が発振可能な領域に達した場合(通常発振可能電圧は他のロジック部の動作可能電圧より高い。)、発振クロックで制御されるアナログスイッチで接続されたコンデンサを次々と充電することにより出力ノードの電位をかえ発振時と発振停止時を区別するものである。具体的に発振停止検出回路について図9を用いて説明する。図9において901・902はNchトランジスタで903・907はインバータ、904・905はVss側に接続された容量である。また906はプルアップの高抵抗で908はVss、909・910・911・912は各ノードである。ここで電源が発振可能な電圧に達していない場合、912のノードはhighかlowの固定となり、901か902のスイッチ(Nchトランジスタ)のいずれかはオフのままで、910のノードは高抵抗906にプルアップされhighとなっている。次に発振が開始するとそのクロックが912のノードに入り901及び902のスイッチは交互にオン状態になる。まず901がオン状態になった場合904のコンデンサはVss側に充電され909の電位はVss側に低下し、次に901がオフ、902がオン状態になると、909の電位により905のコンデンサが充電され910のノードはVss側に低下する。続いて発振クロックにより901がオン、902がオフ、さらに901がまたオフして、902がオンするサイクルを繰り返すことにより909の電位の低下及び910の電位低下がすすみ最終的に910の電位はVssとなる。ここで、906は充分に高抵抗なのでこのサイクルによる充電に対し、影響をあたえない。または影響を与えない様にクロック周期、コンデンサ904・905の値、抵抗906の値を設計する。このようにして、910のノードは発振前はhighであったものが発振状態になるとlowとなる。これを利用して、リセットパルスを作ることができる。この発振停止検出回路は電源の立ち上がりの依存をかなりなくすように設計することが可能であり、有効なパワーオンリセット回路として利用できる。しかし、この回路は発振回路をICに内蔵することが大前提であり、発振回路を内蔵することは、ICからみて、発振クロックが必要でない場合、特に電源制御用ICのような場合、チップサイズや消費電流の観点からおおきなデメリットとなる。
【0010】
すなわち
・電源電圧が非常にゆっくり立ち上がった場合は確実な動作が保証されない。
【0011】
・発振回路等を要することにより、チップサイズの増大からのコストアップと消費電流の著しい増加。
【0012】
以上の様な不具合点が従来のパワーオンリセット回路や発振停止検出回路にはあった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した様な問題を鑑みてなされたものであり、その目的は半導体集積回路において、電源電圧の立ち上がりにおいて異なった複数の電圧値を検出しその検出時間のずれを直接もしくは調整してリセットパルスに適用する様にしたもので、発振回路等の重い回路を設けることなくどの様な電源の立ち上がりに対しても確実にリセットパルスを形成する、パワーオンリセット回路を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、複数の異なる電圧を検出する電圧検出回路と前記電圧検出回路の複数の出力により制御信号を発生するパワーオンリセット回路において、第一の電圧検出回路の検出値より第二の電圧検出回路の検出値の方が大きく、前記第一の電圧検出回路が所定の検出値を検出する時間と前記第二の電圧検出回路が所定の検出値を検出する時間との時間差に対応する制御信号を発生することを特徴とする。
【0015】
したがって、請求項1記載のパワーオンリセット回路によれば、電源電圧が電源投入時よりある傾きをもって上昇する場合、第一の電圧検出回路の検出電圧のほうが小さいので早く検出し、その立ち上がりの傾きに相当する時間的遅延をもって第二の電圧検出回路が所定の電圧を検出する。その二つの検出信号を合成することにより前記時間的遅延に相当する制御信号を発生することができる。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1において第一の電圧検出回路はPchトランジスタの閾値電圧かNchトランジスタの閾値電圧の高い方を検出し、第二の電圧検出回路はPchトランジスタの閾値電圧とNchトランジスタの閾値の和を検出することを特徴とする。
【0017】
したがって、Pchトランジスタ、Nchトランジスタ双方の閾値電圧のうち高いほうを検出する、また双方の閾値電圧の和を検出することにより、特別なプロセス的配慮をせず検出電圧を設定できる。また内部回路が確実に動作を始めるに至るまでを確実にリセットできる。
【0018】
請求項3記載の発明は請求項1において電源電圧を整形し、整形出力に対し電圧検出を行うことを特徴とする。
【0019】
したがって、電源電圧が急峻に立ち上がった場合、リセットパルスの幅が適格になるよう電源電圧を整形しその出力を検出することにより、確実なリセットパルスを提供できる。
【0020】
請求項4記載の発明は請求項1において第一の電圧検出回路は電源電圧を直接検出し、第二の電圧検出回路は電源電圧を整形した出力を検出することを特徴とする。
【0021】
したがって、第一の検出時間は早く、第二の検出時間を遅くすることにより、リセットパルスの幅を請求項3の発明の場合より大きくできる。
【0022】
請求項5記載の発明は請求項1において第二の電圧検出回路の出力は電源電圧の範囲で動作することを特徴とする。
【0023】
したがって、電圧検出回路は整形された波形の電圧範囲で作動するため、他の回路部へは、電源電圧範囲でスウィングするリセットパルスを供給する必要があるので、整形出力電圧範囲から電源電圧範囲へインターフェイスができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下本発明による実施例を説明する。
【0025】
(実施の形態1)
図1には本発明の好適な実施の形態1にかかるパワーオンリセット回路の基本概念図が示されている。まず図1を用いて本発明の基本的な考え方を説明する。図1において102はVdd、103はVss、104・105は第一・第二の電圧検出回路であり、107及び108は各々その出力ノードである。また106は電圧検出回路の出力からリセット信号を形成するリセット出力回路でその出力はノード101である。本実施例では第一の電圧検出回路の検出電圧Vd1はPchトランジスタのVthpか、NchトランジスタのVthnの大きい方の電圧値とし、また第二の電圧検出回路の検出電圧Vd2は(Vthp+Vthn)としてある。電源電圧がVd1に達する時間をt1、Vd2に達する時間をt2とするとパルス幅tpwはtpw=t2−t1となる。たとえば、従来のパワーオンリセット回路の説明で考えた電源電圧3vで50usの立ち上がり時間を有する場合、Vd1を0.55v、Vd2を1.1vとすると電源投入直後からVd1を検出するまでt1=9.1usかかり、さらにVd2を検出するまで18.2usかかる。その結果、tpwは約9us程度となり、リセットパルスとしては充分な大きさである。またリセットパルス幅を1usと考えた場合、電源の立ち上がりは5usで3vまで立ち上がるはやさまで対応でき、この基本的な考え方は充分有効であることが解る。
【0026】
図2に本発明による実施の形態1の具体的回路図を示し、電圧検出回路、リセット出力回路等を説明する。図1に説明したノード、ブロックについては同様な符号を用いて説明する。ここで点線に囲まれたブロック104・105・106はそれぞれ第一・第二の電圧検出回路とリセット出力回路を示す。また、211・212・213・214・215は高抵抗、216・217・218・219はPchトランジスタ、220・221・222・223・224はNchトランジスタをそれぞれ示している。また107・108・225・226・227は各ノードである。第一の電圧検出回路104は前述した様にPchトランジスタのVthpか、NchトランジスタのVthnの大きい方の電圧値Vd1を検出するものである。ここで電源電圧がVd1よりも低い場合、基本的に内部の各ノードの電位は確定しない。電源電圧がVthnよりも大きくなった場合ノード225はNchトランジスタ220がオンしているためプルアップしている高抵抗211に打ち勝ちlowとなりPchトランジスタ216のゲート電位はlowとなる。ここでVthpの絶対値がVthnの絶対値より小さいときはオンし、ノード107の電位はhighとなり、Vd1を検出する。またVthpの絶対値がVthnの絶対値より大きい場合、Pchトランジスタ216はオフしたままなので107はlowのままである。電源電圧がVthpの絶対値より大きくなった場合216はオンして107はhighとなる。この様にして、電源電圧がVthpとVthnの絶対値の大きいほうの電圧となったとき、第一の電圧検出回路は検出結果としてhighを出力する。次に第二の電圧検出回路105について説明する。Pchトランジスタ217とNchトランジスタ221で構成される回路はその両端にかかる電圧が(Vthp+Vthn)以上になるとオンする回路である。したがって、電源電圧がVd2よりも小さい場合、ノード226の電位は高抵抗213にプルアップされてhighとなりPchトランジスタ218はオフ、このためノード227はプルダウンされlowとなりNchトランジスタ222はオフとなる。このため第二の電圧検出回路105の出力108はhighである。電源電圧が、Vd2より大きくなるとノード226はlowとなり以下トランジスタは順次オンして電圧検出回路の出力108はlowとなり、Vd2の検出を出力する。以上を整理すると電源電圧をVddとすると
1)Vdd<Vd1 内部電位は不定
2)Vd1<Vdd<Vd2 107はhigh 108はhigh
3)Vd2<Vdd 107はhigh 108はlow
の3状態が考えられ、それぞれリセット出力回路の出力101はそれぞれ2)はlow、3)はhighとなる。この状態を図2(b)に示す。符号は図2と同じにする。この実施例の場合、立ち上がりが緩やかなほど確実なリセット信号を形成することができるが逆に立ち上がりが急峻になるほど、パルス幅は小さくなる。3vに対し1usの立ち上がり波形になるとリセットパルスのパルス幅は200ns程度となりこれより急峻になると適格なパルス幅かどうかは、システムの使用状況から熟考する必要がある。この様な危惧を回避するために別の実施例を説明する。
【0027】
(実施の形態2)
図3に本発明による実施の形態2のパワーオンリセット回路の基本概念図を示す。104・105・106は各々第一の電圧検出回路・第二の電圧検出回路・リセット出力回路で内容は基本的に実施の形態1と同じである。ここで310は時定数回路で、本概念図と実施の形態1との違いは310である。実施の形態1のときは第一・第二の電圧検出回路が電源間に接続され、電源電圧の値を直接検出していたが実施の形態2では電源間(102と103間)に接続された時定数回路より出力される整形・調整された出力の電圧を第一・第二の電圧検出回路にて検出している。すなわち電源の立ち上がりが非常に急峻であっても時定数回路にて充分に緩やかな波形に整形し、この波形より電圧を検出することにより立ち上がりが急峻であっても緩やか場合と等価な動作をなす様にしたものである。図4に本発明による実施の形態2の具体的回路図(a)とタイミングチャート(b)を示す。これをもって構成と動作を説明する。点線で囲まれたブロック310・104・105・106は各々、時定数回路・第一・第二の電圧検出回路・リセット出力回路である。310の時定数回路は高抵抗410と容量411とで構成されそのそれぞれの値はリセットパルス幅を1usとするとt2−t1であらわされるので式(2)より式(3)となる。
【0028】
【数3】
Figure 0003750288
【0029】
これより、Vd1=0.55v、Vd2=1.1vとし容量を10pFとするとプルアップ抵抗は約370kohmとなる。負荷ライン424に接続されるのは二つの電圧検出回路であるが、電圧検出回路に含まれる高抵抗は数十Gohmとしてあるため時定数回路にはほとんど影響を与えない。この値に対し図4(b)で102で示される急峻な立ち上がりの電源電圧に対し424で示される時定数回路の出力波形となる。第一の電圧検出回路104は実施の形態1とほぼ同様な構成で同様な動作を行うが第二の電圧検出回路はPchトランジスタ418とNchトランジスタ419で構成される部分と抵抗414の関係が実施の形態1と逆転している。また次の抵抗415とNchトランジスタ420の直列接続部は電源電圧102と103間に接続されるのでリセット出力へは電源間をフルスウィングした波形が入力される。そのためリセット出力も101で示される波形となり、少なくも1us以上のパルス幅を持ったリセットパルスを出力する。このように実施の形態2のような構成にすることにより、電源の急峻な立ち上がりに対しても、また非常にゆっくりした立ち上がりに対しても確実に動作するパワーオンリセット回路を提供することができる。
【0030】
(実施の形態3)
図5に本発明の実施の形態3の基本概念図を示す。104・105は第一・第二の電圧検出回路で、106・310はリセット出力回路・時定数回路である。実施の形態3においては第一の電圧検出回路は電源間に接続され電源電圧が第一の検出電圧に達すると、検出信号が出て、この信号が電源間に接続された時定数回路を作動させる。時定数回路はこの時点から緩やかな波形を出力し始める。第二の電圧検出回路は時定数回路の出力に接続され、その電圧が第二の検出電圧に達したところで検出信号を発する。図6(a)に実施の形態3の具体的回路図を、(b)にタイミングチャートを示す。点線で囲まれたブロック104・105・106・310はそれぞれ第一の電圧検出回路・第二の電圧検出回路・リセット出力回路・時定数回路を示す。107・627・628・629・108・101は各接続ノードを示し、特に101はリセット信号を出力するのは他の例と同一である。第一の電圧検出回路において電源電圧を検出するとその出力はLOWとなり、Pchトランジスタ619がオンし抵抗613が容量626の充電を開始しその出力波形は図6(b)の628となる。t1が第一の電圧検出回路の検出時間でt1より628の波形はVddに対し上昇し始めている。この波形628の電圧が第二の電圧検出回路の検出値に至ると629の電位がhighとなり、108のノードの電位はLOWとなる。抵抗615とNchトランジスタ622の直列接続の回路は電源間に接続されているため、信号は電源間をフルスウィングする。したがって、リセット信号もフルスウィングとなり101で示される波形となる。ここで実施の形態2との違いについて考えると、実施の形態2における第一の検出時間は図6(b)のt1’で示され、実施の形態2におけるリセットパルスの幅がt2−t1’とすると実施の形態3のリセットパルスの幅はt2−t1なので時定数回路の容量及び抵抗が同じ値であれば、約2倍近いパルス幅を確保できる。
【0031】
以上、3つの実施例で説明したように本発明を適用することによってICの電源投入時における初期設定に対し電源の立ち上がりが急峻であっても、または非常にゆっくり立ち上がる場合でも確実にリセット信号を発生させシステムを確実にイニシャライズすることができる。また回路規模的にもそれほど大きな面積を必要とせず、かつ発振回路のような面積的にも、消費電流的にも大きなデメリットをもつ回路をとくに必要としない非常に好適なパワーオンリセット回路を提供することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、電源電圧の立ち上がりにおいて異なった複数の電圧値を検出しその検出時間のずれを直接もしくは調整してリセットパルスに適用する様にしたため、発振回路等の重い回路を設けることなくどの様な電源の立ち上がりに対しても確実にリセットパルスを形成する、パワーオンリセット回路を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施の形態1の基本概念図である。
【図2】本発明による実施の形態1の回路例とタイミングチャートである。
【図3】本発明による実施の形態2の基本概念図である。
【図4】本発明による実施の形態2の回路例とタイミングチャートである。
【図5】本発明による実施の形態3の基本概念図である。
【図6】本発明による実施の形態3の回路例とタイミングチャートである。
【図7】従来のパワーオンリセット回路の回路例とタイミングチャートである。
【図8】従来例における電源の立ち上がりが緩慢な場合のタイミングチャートである。
【図9】発振停止検出回路例である。
【符号の説明】
101、 リセットパルス出力
102、103 Vdd、Vss
104、105 第一・第二の電圧検出回路
106 リセット出力回路
107 第一の電圧検出回路の出力ノード
108 第二の電圧検出回路の出力ノード
310 時定数回路

Claims (1)

  1. PchトランジスタとNchトランジスタとを含む第1の電圧検出回路であって、前記Pchトランジスタと前記Nchトランジスタのそれぞれの閾値電圧の絶対値の高い方の値より大きい第1の電圧値を検出する前記第1の電圧検出回路と、
    PchトランジスタとNchトランジスタとを含み、前記第1の電圧検出回路の検出結果に基づき動作を開始する時定数回路の出力を入力とする第2の電圧検出回路であって、前記Pchトランジスタの閾値電圧と前記Nchトランジスタの閾値電圧との絶対値の和より大きい第2の電圧値を検出する前記第2の電圧検出回路と、
    前記第1の電圧検出回路と前記第2の電圧検出回路との、各々の検出結果に基づき制御信号を生成する制御回路と、を有し、
    前記第1の電圧値より前記第2の電圧値が大きいことを特徴とする半導体集積装置。
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