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植物性繊維を動物性蛋白で結合してなる漆器用生地及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、環境負担と石油資源負担とを軽減することができる漆器用生地と、その製造方法に関する。
漆器用の生地は、生地を組成する原材料の違いの観点から大まかに、天然木を切削加工してなる伝統的な木製生地、合成樹脂を型込め成形してなるプラスチック製生地、木粉等を合成樹脂のバインダで結合してなる複合材料生地の3種類に分類することができる。
木製生地は、天然木を材料とすることから、普及品クラスの漆器用途に大量使用されるとすれば、森林資源に相応の負担を強いることとなる。また、生地の硬度を材料木材の硬度以上とすることができないため、頻繁な洗浄作業が必要とされる日常使用においては、凹みの発生により、表面の漆塗装が剥離するという問題がある。その他、熱軟化はしないものの、熱変形し易い問題を有する。
プラスチック製生地は、普及品クラスの用途に開発され、開発当初においては、十分な評価を得ることができたものである。しかし、廃棄の面における環境負担が大きいことから、今日、プラスチック製生地の評価は、消極的となっている。また、技術的な観点からは、プラスチック製生地は、生地に対する漆塗料の付着性が弱いことが指摘されている。
木粉等を合成樹脂のバインダで結合してなる複合材料生地は、このような問題ないし消極的な指摘に対応するものとして開発された。そして、その開発意図は、一部達成されたと言えるが、新たな問題をも提起した。すなわち、複合材料生地は、木粉の混在によって漆塗料の付着強度を高めることに成功した。しかし、石油化学製品の廃棄に関する考え方の見直しにより、今日求められるリサイクルの面に関しては、複合材料生地は、合成樹脂の混在によって木材として処理することもできず、木粉の混在によってプラスチックとして処理することもできないという困難な問題を生じる結果となった。
特許第141973号公報(昭和15年公告5647号) 特開昭61−66605号公報 特開2000−342420号公報 特公昭33−3236号公報 特開2001−72137号公報
上記、特許文献1には、熔銑ざんさ綿(スラッグウール)を主原料とする防耐火装飾模様壁紙板の製造方法が開示されている。この壁紙板の製造における添加物は実に多種類に及ぶものであるが、最終的には、今日のスレートまたは石膏ボードに類する板状体が製造されると考えられる。ちなみに、使用される原材料、処理材料及び添加物は、スラッグウール、藁繊維、コウゾ繊維、火山灰、陶土、珪藻土、セメント、カゼイン、アンモニア、ホルマリン、ロート油、白土、寒天、炭酸ソーダまたは苛性ソーダ、明礬等である。なお
、この開示技術におけるスラッグウールには、重金属その他の有害物質が含まれているおそれがあるため、今日では使用が嫌忌されている。
上記、特許文献2には、木粉末成型品の製造方法が開示されている。この製造方法の要旨は、熱硬化性樹脂のバインダで結着した材料木粉末を熱圧棒加工によって、一旦、低密度の板状体に成形し、これを仕上がり形状を付与するプレス型に入れて最終密度の製品とすることである。この開示技術には、最初の熱圧棒加工において、バインダが熱硬化するので、プレス型による仕上がり形状付与後の形状維持力が弱く、形戻りし易いという問題性を指摘することができる。
上記、特許文献3には、糸状の木屑を非水溶性の接着剤をバインダとして低圧で圧縮成形してなる容器が開示されている。容器は、断熱性及び透水性を有する点が特徴とされ、断熱性を発揮する食器、水を自動吸水できる植栽鉢用途に使用するとされている。なお、使用するバインダには、エポキシ樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂が指示されている。この技術においては、主材料である糸状の木屑は、事実上、意図的に製造しなければならず、木屑相互は点接触または小面積の面接触状態で集合するため、安定な形状を実現するためには、大量のバインダを使用しなければならず、使用されているバインダは、焼却処理する場合においても、埋め立て処理する場合においても、大きな環境負担を強いる物質である。
なお、特許文献4は、木削片を原料とする一種の積層合板の製造方法に関し、特許文献5は、パルプを主原料とする紙製緩衝材とその製造方法に関する。参考に供する趣旨で掲示した。
本発明が解決しようとする問題点は、従来の技術が、全材料中に何らかの有害物質または環境負担を強いる物質を使用している点である。本発明は、全材料中に、いかなる有害物質および環境負担物質も含むことなく、木粉を主材料として所定の実用強度と、良好な漆塗料の付着性と、今日的な電磁調理器具に耐える耐熱性を備えた漆器用の生地及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係る植物性繊維を動物性蛋白で結合してなる漆器用生地は、植物性繊維を結合材料と溶解材料と凝固材料を用いて加熱加圧条件下において所定の仕上がり形状に型込め成形してなる基層の表面を、珪藻土または砥粉を結合材料を用いて加熱加圧条件下において型込め成形してなる表面層によって被覆してなり、植物性繊維には、木粉または木炭粉(木炭粉単独の場合もあり、木粉と木炭粉の混合物も含んで、以下「木炭粉」という)と紙屑とバナナの果皮由来の植物性繊維を用い、結合材料には、動物の乳由来のカゼインを用い、溶解材料として炭酸ナトリウムを含み、凝固材料として石灰とホウ砂を含むことを特徴とする。
この構成による漆器用生地は、いずれも加熱加圧条件下において形成される内部の基層と、基層の表面を被覆する表面層との2層からなる。すなわち、漆器用生地の基層は、基層自体を形成する際と、表面層を形成する際の2度にわたって熱負荷と圧力負荷を加えられるので、高い形状安定性と耐熱性を発揮する。内層は、植物性繊維を材料とし、カゼインを結合材料として成形されるとともに、表面層は、珪藻土または砥粉を乳蛋白成分であるカゼインを結合材料として成形される。したがって、共通の結合材料が用いられていることによって基層と表面層との親和性が高く、表面層の剥離が防止される。また、表面層の材料である珪藻土または砥粉は、漆塗料と高い親和性を示すことが知られており、表面層は、漆器用生地に対する漆塗料の付着性を改善することができる。そして、漆器用生地全体としても漆器用生地の基層及び表面層を形成する材料は、植物性繊維と動物性蛋白と土質材料に由来し、その他の添加物にも石油化学成分を含まないことにより、簡単に廃棄することができる。
本発明の植物性繊維を動物性蛋白で結合してなる漆器用生地は、基層と表面層との間に、植物性繊維の素糸を織地構造または編地構造とした補強メッシュを介装することができる。
補強メッシュの介在によって基層と表面層との付着性が一層高まるとともに、曲げ、捩じれ、割れ等に対する機械的強度が高められる。
本発明に係る植物性繊維を動物性蛋白で結合してなる漆器用生地の製造方法は、木粉または木炭粉と紙屑とバナナの果皮からそれぞれ植物性繊維を叩解抽出する繊維抽出工程と、抽出して混ぜ合わせた植物性繊維にカゼインと石灰と炭酸ナトリウムとホウ砂を加え加水混練することによってゲル状とする基材料混合工程と、珪藻土または砥粉にカゼインを加えて加水混練することによってペースト状とする表面材料混合工程と、ゲル状とした基材料を金型を用いて熱間において加圧成形する基層成形工程と、基層成形工程を経ることよって特定の仕上がり形状となった生地素材にペースト状の表面材料を塗布する表面材料塗布工程と、表面材料を塗布した生地素材を同一の金型を用いて熱間において再度加圧成形する表面層成形工程とを含むことを特徴とする。
この製造方法において、基材料混合工程では、3種類の植物性繊維とカゼインと、炭酸ナトリウムと、石灰と、ホウ砂とのゲル状の混合物である基材料が加水混練によって調整される。基材料を構成する植物性繊維は強度材料として、カゼインは植物性繊維の結合材料として、炭酸ナトリウムは、カゼインの溶解材料として他の材料との親和性を高めるように作用し、石灰とホウ砂は、凝固材料としてそれぞれ作用する。なお、加水混練における加水量は、基材料の流動性を調節する機能を有する。
表面材料混合工程では、珪藻土または砥粉にカゼインを加えて加水混練することによってペースト状の表面材料が調整される。この場合にも、加水量は、ペースト状の表面材料の流動性を決定する要素として機能する。なお、基材料混合工程と表面材料混合工程との間には、時系列性がなく、したがって、両工程は、いずれを先順位に行なってもよく、同時に行なってもよい。
基層成形工程では、任意形状の金型を用いて基層の成形が行われる。漆器用生地の基層は、ゲル状とした基材料の所要量を雌金型と雄金型との間に供給し、熱間において加圧成形することによって得る。加えられた熱によってカゼインが凝固するからである。また、この際の加圧力は、基層の密度を決定する要素である。
表面材料塗布工程は、基層成形工程を経ることよって特定の仕上がり形状となった生地素材に表面材料混合工程で得られたペースト状の表面材料を塗布する工程である。
表面層成形工程は、表面材料を塗布した生地素材を同一の金型を用いて熱間において再度加圧成形し、基層の表面全体を珪藻土または砥粉の表面層で被覆する工程である。すなわち、基層は、2度目の加熱、加圧を受けると同時に、表面材料に含まれるカゼインが凝固し、基層と表面層との2層からなる漆器用生地が形成される。
本発明の漆器用生地の製造方法における基層成形工程は、雌金型と雄金型との間に、植物性繊維の素糸を織地構造または編地構造とした2枚の補強メッシュで上下から挟み込んだ状態の基材料を供給して実施することができる。
この工程によって、表面全体に補強メッシュが張り付いた状態の基層を形成することができる。したがって、引き続いて表面層成形工程を実施することによって、基層と表面層との間に補強メッシュを介装した漆器用生地を簡単に製造することができる。
基層を形成するためのゲル状の基材料は、植物性繊維800ないし1200重量部、カゼイン80ないし120重量部、石灰14ないし18重量部、炭酸ナトリウム9ないし12重量部、ホウ砂4ないし6重量部の配合割合とすることができる。
この配合割合は、製造される漆器用生地が漆器用生地として適切な諸特性を発揮する好ましい配合割合を示している。
基層成形工程における金型温度及び表面層成形工程における金型温度は、280℃ないし320℃に設定することができる。
熱間における型込め成形においては、一般に、金型温度を高く設定することにより、製品の耐熱性を高めることができることが知られている。好適な範囲として示すこの温度範囲は、乳蛋白由来のカゼインを変性させることなく凝固させることができる温度の高限付近を示し、この温度範囲を採用することで耐熱性の高い漆器用生地を製造することができる。
本発明に係る植物性繊維を動物性蛋白で結合してなる漆器用生地は、主要材料が植物性繊維と動物性蛋白であり、その他の添加物に関しても、石油化学製品を一切使用しないので、廃棄に際しての環境負担を伴わず、しかも、植物性繊維としては、不要材料である木粉あるいは木炭粉、紙屑、バナナ繊維を使用することから、材料調達の面における環境負担も伴わないという利点がある。
また、本発明に係る植物性繊維を動物性蛋白で結合してなる漆器用生地の製造方法は、本発明にかかる上記の漆器用生地を漆器用生地に要求される諸特性を達成しながら簡単に量産することができ、また、結合材料にカゼインを用いることにより型込め成形時の金型温度を高く設定することができるので、電磁調理器具に耐える高い耐熱性を備える漆器用生地を得ることができる。
本発明に包含される材料の配合比率から皿、椀、盆、箸、重箱等の食器関連製品に適する配合比率を選択して漆器用生地を作製した。
具体的製品として浅皿製品となる漆器用生地30を作製した(図4,図5)。漆器用生地30は、内部の基層35と、基層35全体を被覆する表面層33との2層構造を有し、基層35と表面層33との間には、補強メッシュ34が介在している。以下にその製造過程を示す(図1、図2、図3)。
(S0) 表面材料混合工程では、漆器用生地30の表面層33を形成するための表面材料を調整する。表面材料は、狭雑物の少ない良質の珪藻土と、山羊の乳由来のカゼインとを、等重量部を攪拌装置で十分に加水混練し、ペースト状として準備する。
(S1) 繊維抽出工程では、木粉または木炭粉と紙屑とバナナの果皮とから植物性繊維を抽出する。木粉または木炭粉及び紙屑は、当初から殆ど繊維成分だけであるので、十分に叩解処理し、水洗い後乾燥すれば足りる。バナナの果皮とは、食用にする部分の皮の部分をいう。バナナの果皮には、糖質や鉄分その他の狭雑成分を含むので、叩解後水に晒し、十分に水洗いしたものを自然乾燥させて用いる。
(S2) 基材料混合工程では、漆器用生地30の基層35を形成するための基材料を調整する。基材料は、木粉または木炭粉と紙屑とバナナの果皮からそれぞれ抽出した植物性繊維を等重量部混ぜ合わせ、混ぜ合わせた植物性繊維1000重量部に対し、山羊の乳由来のカゼイン100重量部、石灰16重量部、炭酸ナトリウム10重量部、ホウ砂5重量部加え、これを加水混練して得る。加水量は、材料全体がゲル状となる適量であり、80℃程度のお湯を加えれば、混練所要時間を短縮することができる。
(S3) 基層形成工程では、金型51,52を用いて基材料Bを現実の仕上がり形状に成形する(図2,図3)。プレス成形機50に取り付けられた上下の金型51,52は、いずれもヒータを内蔵し、金型温度は、300℃に設定されている。基材料Bは、1個の成形に必要な分量に取り分けられ、綿糸からなるガーゼ地の補強メッシュ34によって上下から挟んだ状態で上下の金型51,52間に供給される。基材料Bは、型締め圧力20tで10分間を経た後、取り出される。この段階で成形完了した基材料Bの表面には、補強メッシュ34が張り付いた状態となっていおり、成形品からはみ出した補強メッシュ34の余剰部分は、トリミングされる。なお、補強メッシュ34は、下側の金型51上に敷いて基材料Bを供給し、その上をもう1枚の補強メッシュ34で被覆するようにして付与してもよい。また、補強メッシュ34は、機械強度を要しない製品の漆器用生地30については省略することができる。
(S4) 表面材料塗布工程では、特定の製品形状となった基層35の表面に表面材料混合工程(S0)で調整しておいた表面材料が塗布される。表面材料を塗布する手法は、製品の形状に応じて、刷毛塗り、へら塗り、吹き付け等の方法から選択される。
(S5) 表面層成形工程では、前工程で基層35の表面に付与された表面材料の固定が行われる。表面材料を付与された基層35は、再びもとの金型51,52に収納され、金型温度300℃、型締め圧力15tで5分間加熱圧縮される。この工程で、基層35の表面に表面層33が形成されるとともに、基層35の密度は一層高められ、基層35の型戻り等も補正される。この工程において、漆器用生地30は、完成する。なお、基層成形工程(S3)及び表面層形成工程(S5)において使用する金型51,52には、シリコン樹脂系の剥離剤を塗布しておくことによって離型作業を円滑化することができる。完成した漆器用生地30は、120℃で2時間及び電子レンジで5分間の加熱後にも、材料の変性や変形が認められなかった。
以下、漆器用生地30を漆器製品とするまでの後続工程を簡単に示す。
(S6) 表面研磨工程では、200番程度の粒子粗さのサンドぺーパを使用し、表面層33の不要な凹凸やパーティングラインを除去する。次いで、その表面に、珪藻土と漆の混合物(サビ)を塗り、サンドぺーパと砥石で研磨する作業を数回実施する。
(S7) 下塗り工程では、下塗り用の漆を塗り、水ペーパと炭で研ぐ作業が数回実施される。
(S8) 上塗り工程では、仕上げ漆の塗布や絵付けが行われ、漆器が完成する。この完成品を、日本工業規格JIS S2029「プラスチック製食器」に規定される品質、特に、性能について性能試験方法に基づき試験を実施したが、いずれの試験も適合し、極めて良好であった。
型込め成形可能な環境負担のない新規の漆器用生地として、また轆轤加工ではできないような形状の漆器用生地として、広範な漆器に適用することができる。
本発明の漆器用生地の製造方法を示すブロック図である。 本発明に係る漆器用生地の成型工程を示す断面図である。 本発明に係る漆器用生地の成型工程を示す断面図である。 本発明に係る漆器用生地の斜視図である。 本発明に係る漆器用生地を示す図4のX−X線矢視拡大断面図である。
符号の説明
B 基材料
30 漆器用生地
33 表面層
34 補強メッシュ
35 基層

Claims (6)

  1. 植物性繊維を結合材料と溶解材料と凝固材料を用いて加熱加圧条件下において所定の仕上がり形状に型込め成形してなる基層の表面を、珪藻土または砥粉結合材料を用いて加熱加圧条件下において型込め成形してなる表面層によって被覆してなり、
    前記植物性繊維には、木粉または木炭粉と紙屑とバナナの果皮由来の植物性繊維を用い、前記結合材料には、動物の乳由来のカゼインを用い、前記溶解材料として炭酸ナトリウムを含み、前記凝固材料として石灰とホウ砂を含むこと、を特徴とする、
    植物性繊維を動物性蛋白で結合してなる漆器用生地。
  2. 前記基層と表面層との間に、植物性繊維の素糸を織地構造または編地構造とした補強メッシュを介装してあること、を特徴とする、
    請求項1に記載の植物性繊維を動物性蛋白で結合してなる漆器用生地。
  3. 木粉または木炭粉と紙屑とバナナの果皮からそれぞれ植物性繊維を叩解抽出する繊維抽出工程と、
    抽出して混ぜ合わせた植物性繊維にカゼインと石灰と炭酸ナトリウムとホウ砂を加え加水混練することによってゲル状とする基材料混合工程と、
    珪藻土または砥粉にカゼインを加えて加水混練することによってペースト状とする表面材料混合工程と、
    ゲル状とした基材料を金型を用いて熱間において加圧成形する基層成形工程と、
    基層成形工程を経ることによって特定の仕上がり形状となった生地素材にペースト状の表面材料を塗布する表面材料塗布工程と、
    表面材料を塗布した生地素材を同一の金型を用いて熱間において再度加圧成形する表面層成形工程とを含んでなる、
    植物性繊維を動物性蛋白で結合してなる漆器用生地の製造方法。
  4. 金型による基層成形工程は、雌金型と雄金型との間に、植物性繊維の素糸を織地構造または編地構造とした2枚の補強メッシュで上下から挟み込んだ状態の基材料を供給して実施すること、を特徴とする、
    請求項3に記載の植物性繊維を動物性蛋白で結合してなる漆器用生地の製造方法。
  5. ゲル状の基材料は、植物性繊維800ないし1200重量部、カゼイン80ないし120重量部、石灰14ないし18重量部、炭酸ナトリウム9ないし12重量部、ホウ砂4ないし6重量部の配合割合の材料を加水混練してなること、を特徴とする、
    請求項3に記載の植物性繊維を動物性蛋白で結合してなる漆器用生地の製造方法。
  6. 基層成形工程における金型温度及び表面層成形工程における金型温度を280℃ないし320℃に設定すること、を特徴とする、
    請求項3に記載の植物性繊維を動物性蛋白で結合してなる漆器用生地の製造方法。
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