JP3749899B2 - ピンジャック板に於けるアース金具の接続構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のピンジャックを直列に配列した一列以上のピンジャック列を有するピンジャック板に於いて、各ピンジャック列に複数のアース金具を用いる場合にそれら相互を電気的に接続するためのピンジャック板に於けるアース金具の接続構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アース金具は、導電性の金属板材で構成される帯状又は板状の基部に複数の導電キャップを直列に立ち上げたものであり、該導電キャップを独立した絶縁円筒に外装し、かつ該絶縁円筒の内部に接片を配してハウジングに取り付ける等によりピンジャックを構成する(特許文献1、特許文献2)部材であり、或いは、ハウジングから立ち上げた絶縁円筒に外装し、その内部に接片を配する等によりピンジャックを構成する部材である。
【0003】
前記帯状又は板状の基部には、その一方の末端からアース端子が突出状に構成され、またその上面には補強用のリブが構成されることもあり、更にその周囲その他の部位にハウジングとの結合手段が構成されることもある。
【0004】
このようなアース金具は、殆どが2個又は3個の導電キャップを立設した二連又は三連のそれであり、例えば、サブ基板を使用しない5個の導電キャップを立設した縦五連のアース金具は現時点では存在していないと思われる。しかし、近時、各種のオーディオビジュアル機器、その他の機器に於いて、多種の信号の入出力の希望があり、そのため一つのピンジャック板に於いて、多数のピンジャックを備えるべき要求がある。そこで、当然、これに応じて、多数のピンジャックを直列に配した多連のピンジャック板を構成すべきこととなるが、その構成部材の一つであるアース金具もまたこれに対応して多数の導電キャップを連設したそれが要求されるようになる。
【0005】
ところで、このようなアース金具は、多数の導電キャップを直列に連設するようになると、当然、それに応じてその帯状又は板状の基部が長くなり、そのメッキ作業時に変形が生じ易くなると云うような問題が生じる。また金型が大きくなるのも問題である。更には多連になると、連設される導電キャップ間又はこれらを外装する絶縁円筒間の僅かなピッチズレがその数の分だけ累積するため、その外装作業の作業性が低下しがちとなる問題も生じる。
【0006】
そこで必要数の導電キャップを連設した一つのアース金具に代えて、組み合わせによって同数の導電キャップを確保できる複数のアース金具を直列に配して使用することが想定されるが、この場合には、その各々のアース金具の帯状又は板状の基部からアース端子が引き出されることとなるため、これらを接続するプリント基板上にアース端子の接続孔がその数の分だけ必要となり、回路引き廻し上の制約が生じることとなる。またこの場合には、特に上段のアース金具の帯状又は板状の基部から延長するアース端子が長いものとなり、メッキ作業時の変形の問題も生じる。
【0007】
【特許文献1】
登録実用新案第2609978号公報(第2頁右欄第2−8行、図3)
【特許文献2】
登録実用新案第2541017号公報(図9、図10、図11)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記のように、ピンジャック板に於いて、多数のピンジャックを備えるべき要求があり、このような要求から更にアース金具に生じる、同様に、多数の導電キャップを備えるべき要求に比較的少数の導電キャップを備えた複数のアース金具を連設することで良好に応答しようとするものであり、このような場合に生じる前記問題点を解決することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の1は、ハウジングの正面に直列に配した複数の絶縁円筒に複数のアース金具の各導電キャップを外装し、かつ該複数のアース金具間を電気的に接続してなるピンジャック板に於けるアース金具の接続構造であって、
アース金具の帯状基部の両末端に各々直角に折曲して構成した接合片を前記ハウジングに挿入固定し、該接合片の内、隣接するアース金具の相互に対向する二つの接合片間に、前記ハウジングに挿入固定する逆U字形の端子部材であって、その両側の垂下片に各々前記接合片に圧接する弾性接片を備えた端子部材を挿入したピンジャック板に於けるアース金具の接続構造である。
【0010】
従って本発明の1のアース金具の接続構造によれば、比較的短い複数のアース金具をハウジングにセットするものであり、それぞれ導電キャップの数が少ないため、それら又はそれらが外装する絶縁円筒に若干のピッチズレがあっても、これがあまり累積せずに作業性良くそのセット作業を行うことができる。
【0011】
これらの複数のアース金具は、相互の帯状基板の末端に構成した接合片間に端子部材を挿入し、これによって電気的に接続するものであり、極めて簡易な作業によってその接続を行うことができる。両側の接合片は、それぞれ端子部材の垂下片に構成した弾性接片がそれらに圧接することで、確実な接触を確保できるため、その電気的な接続を確実なものとすることができる。
【0012】
またこれらの複数のアース金具は、以上のように、直列に接続するものであるため、アース端子は、最下段のアース金具の帯状基部下端の接合片からのみ延長させれば良い。そのためプリント基板に、一列のピンジャック列毎に一つの接続孔を構成させれば良いことになり、回路構成が簡明となる。またアース端子は、最下段のアース金具から延長するだけとなるので、その長さが短くなりメッキ作業時の変形の問題も生じなくなる。
【0013】
更にこれらのアース金具は、複数のそれを直列に接続して使用する比較的短いものであるため、それらを全部接続した長さを持つアース金具と異なり、メッキ作業時の帯状基部の変形の問題や連設される導電キャップ間等の僅かなピッチズレの累積に起因する作業性の低下の問題等を回避することができる。
【0014】
本発明の2は、本発明の1のピンジャック板に於けるアース金具の接続構造に於いて、前記ハウジングの正面に、アース金具の接合片を各々挿入係止すべく構成した接合片係止溝と、該接合片係止溝の内、隣接するアース金具の相互に対向する二つの接合片用の接合片係止溝の間に構成した二つの垂下片係止溝であって、各々該二つの接合片間に挿入する端子部材の両垂下片を挿入すべく構成し、かつ各々直近の接合片係止溝に連通すべく構成した垂下片係止溝とを備えたものである。
【0015】
従って本発明の2のピンジャック板に於けるアース金具の接続構造によれば、アース金具及びその帯状基部間に挿入する端子部材をそれぞれハウジングにセットすれば、相互の電気的な接続が確実に保持されることになる。より具体的に述べると、アース金具の帯状基部の両端に構成された各接合片をハウジングの接合片係止溝に挿入し、前記端子部材はその両側の垂下片を垂下片係止溝に挿入すると、それぞれ確実に保持されることになり、かつ該垂下片係止溝に挿入された垂下片の弾性接片は、該垂下片係止溝が各々直近の接合片係止溝に連通すべく構成されているため、隣接する接合片係止溝中に進出し、その中に挿入されている接合片に弾力的に接触して確実な電気的な接続を実現することとなるものである。
【0016】
本発明の3は、請求項2のピンジャック板に於けるアース金具の接続構造に於いて、前記接合片の両側肩部直下に抜け止め突起を形成し、他方、前記接合片係止溝の両側上部に、これに挿入した接合片の抜け止め突起が係止する係止段部を形成し、更に前記端子部材の両垂下片の両側肩部直下に抜け止め突起を形成し、他方、前記接合片係止溝の両側上部に、これに挿入した端子部材の両垂下片の抜け止め突起が係止する係止段部を形成したものである。
【0017】
従って本発明の3のピンジャック板に於けるアース金具の接続構造によれば、帯状基部の両端の接合片及び端子部材の両垂下片は、それぞれ対応する接合片係止溝又は垂下片係止溝に挿入すると、それぞれ前者の両側肩部直下に形成した抜け止め突起が後者の両側上部に形成した係止段部に係止して、確実な挿入状態が保持されることとなる。そのため、以上のセット作業のみで、本発明の2で説明したのと同様に、アース金具及び端子部材のハウジングへのセットが完了し、かつ端子部材を介して全アース金具間の電気的な接続が確保できることになる。
【0018】
本発明の4は、本発明の1、2又は3のピンジャック板に於けるアース金具の接続構造に於いて、前記弾性接片を、垂下片の中央部を下端を除いて短冊状に切り抜き、かつその途中を該垂下片から突出するように側面から見て「く」の字状に折曲して構成したものである。
【0019】
従って本発明の4のピンジャック板に於けるアース金具の接続構造によれば、アース金具及び端子部材をハウジングにセットすると、後者の垂下片に於ける弾性接片の「く」の字状突出部分が前者の帯状基部の接合片に圧接状態となって、両者の電気的な接続が確実なものとなり、これを介して、セットされている全アース金具間の電気的な接続が良好に確保できることとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を一実施例に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0021】
この実施例は、本発明のピンジャック板に於けるアース金具の接続構造を適用したピンジャック板に関し、これは、図1(a)、(b)、図3(a)、(b)及び図7(a)、(b)に示すように、3連のアース金具1と、2連のアース金具2と、その間に挿入する端子部材3と、図示しない接片と一体に形成されている信号端子4、4…と、これらをセットするハウジング5とで構成したものである。
【0022】
前記3連のアース金具1は、図1(a)、(b)及び図5(a)、(b)に示すように、帯状基部1aと、これに定間隔で一列に立ち上げた3個の導電キャップ1b、1b、1bと、帯状基部1aの両端に下方に直角に折曲して構成した接合片1c、1cと、帯状基部1aの外端側の接合片1cの下端から外方に延長したアース端子1dとで構成したものである。
【0023】
前記帯状基部1aは、文字通り、帯状の構成要素であり、これから立ち上がる導電キャップ1b、1bの間の部位には上方に膨らむ二条のリブを構成して補強してある。前記各接合片1cは、その両側肩部直下に抜け止め突起1c1、1c1が形成してあり、後述する接合片係止溝5bに挿入すると、これらがその係止段部5b1に係止して挿入状態が固定されるようになっている。また帯状基部1aの外端側の接合片1cの下端から延長したアース端子1dにもその中央部に切り起こした抜け止め返り片1d1が形成してあり、図示しないプリント基板の接続孔に挿入した場合に、これがその孔に係止して抜け止めとなるようになっている。
【0024】
前記2連のアース金具2は、図1(a)、(b)及び図6(a)、(b)に示すように、帯状基部2aと、これに定間隔で一列に立ち上げた2個の導電キャップ2b、2bと、帯状基部2aの両端に下方に直角に折曲して構成した接合片2c、2cとで構成したものである。この2連のアース金具2の各構成要素は、導電キャップ2bの数が一個少ないこと、帯状基部2aが短いこと及びアース端子を有していないことを除いては、3連のアース金具1の各対応する構成要素と全て同一である。接合片2cには、従って同様に、両側肩部の直下に抜け止め突起2c1、2c1が形成してある。
【0025】
前記端子部材3は、図1(a)、(b)及び図4(a)、(b)、(c)、(d)に示すように、側面から見て逆U字形を基本形状とする弾力性を持った金属部材であり、上部連結板3aと、その両側から垂下する垂下片3b、3bとからなるものである。各垂下片3bは、その中央部を下端を除いて縦方向に短冊状に切り抜き、これを外側に突出する「く」の字状に折曲して弾性接片3b1に構成し、更に該垂下片3bの両側肩部直下に外側方に膨らむ抜け止め突起3b2、3b2を形成したものである。
【0026】
前記ハウジング5は、絶縁性合成樹脂で成形したブロック部材であり、図7(a)、(b)に示すように、その正面には、定間隔で立ち上げた各々5個の絶縁円筒6、6…からなる二列の絶縁円筒列と、各絶縁円筒列に沿って形成された、アース金具1、2の帯状基部1a、2aをその中に嵌め込むための嵌合凹部5aと、各絶縁円筒列の最下部(図7(a)中最下方)の絶縁円筒6の直下、下から3番目の絶縁円筒6の直上、下から4番目の絶縁円筒6の直下及び最上部の絶縁円筒6の直上に各々形成した接合片係止溝5b、5b…と、下から3番目の絶縁円筒6の直上の接合片係止溝5bに連通状態にその直上に、及び下から4番目の絶縁円筒6の直下の接合片係止溝5bに連通状態にその直下にそれぞれ形成した垂下片係止溝5c、5cとを備え、下端には図示しないプリント基板との結合用の結合脚5d、5d、5dを備え、更に背面には信号端子4、4…を支持する支持部材が備えられている。
【0027】
前記各絶縁円筒6は、図2(a)及び図7(a)、(b)に示すように、その先端に補助環6bを配するための段差部6aが形成してあり、その内部には前記信号端子4から直角方向に延長された接片を固定する固定溝が形成してある。
【0028】
前記嵌合凹部5aは、前記アース金具1、2をその導電キャップ1b又は2bを絶縁円筒6、6…に外装しながらハウジング5の正面に配した場合に、その帯状基部1a、2aがその中に嵌め込まれるように構成した部位であり、ほぼ該帯状基部1a、2aの厚み程度の深さに構成してある。該嵌合凹部5aは、先に述べたように、その両端及び途中に形成された接合係止溝5b、5b…との関係から、下方側が3連のアース金具1の帯状基部1aの嵌合用で、上方側が2連のアース金具2の帯状基部2aの嵌合用となっている。
【0029】
前記接合片係止溝5b、5b…の両側上部には、図2(b)、(d)に示すように、それぞれに挿入した接合片1c、2cの抜け止め突起1c1、1c1、2c1、2c1が係止する係止段部5b1、5b1を形成し、前記垂下片係止溝5c、5cの両側上部には、図2(c)に示すように、それぞれに挿入した垂下片3b、3bの抜け止め突起3b2、3b2が係止する係止段部5c1、5c1を形成してあるものである。
【0030】
また前記接合片係止溝5b、5b…の内、最下部のそれは、図2(a)、(d)及び図7(a)に示すように、これに係止する接合片1cの下端からアース端子1dが突出する都合上、下方に向かってこれが必要なだけ開放した構成となっている。
【0031】
従ってこの実施例のピンジャック板によれば、3連のアース金具1及び2連のアース金具2をハウジング5にセットするものであり、前者で3個の導電キャップ1b、1b、1b、後者で2個の導電キャップ2b、2bと数が少ないため、それらに若干のピッチズレがあっても、これがあまり累積せずに作業性良くそのセット作業を行うことができるし、両アース金具1、2の電気的な接続は、両帯状基部1a、2aの対向する接合片1c、2c間に挿入した端子部材3によって簡単かつ確実に行うことができる。また両アース金具1、2は、3連又は2連で特に長いものではないので、特にその帯状基部1a、2aがメッキ作業時に変形を生じる等のおそれの低いものでもある。
【0032】
このピンジャック板は、図2(a)に示すように、ハウジング5の正面に二列に配した絶縁円筒6、6…の各段差部6aに補助環6bを配した上で、アース金具1、2及び端子部材3を配し、図3(b)に示すように、背面側から前記信号端子4、4…を配して構成する。
【0033】
アース金具1は、図2(a)及び図3(a)に示すように、その導電キャップ1b、1b、1bをそれぞれ補助環6bを配した下方の3個の絶縁円筒6、6、6に外装し、その帯状基部1aを嵌合凹部5aに嵌め込む。このとき該帯状基部1aの上端の接合片1cは、下から3番目の絶縁円筒6の直上に位置する接合片係止溝5bに挿入し、下端の接合片1cは最下部の絶縁円筒6の直下に位置する接合片係止溝5bに挿入する。
【0034】
それぞれの接合片係止溝5b中では、各接合片1cは、これらを最後まで押し込むと、図2(d)に示すように、その両側の抜け止め突起1c1、1c1が該接合片係止溝5bの係止段部5b1、5b1に係止して抜け止め状態となり、アース金具1のハウジング5への確実な取り付け状態が確保される。更に最下部の接合片係止溝5bは、前記し、かつ図2(a)に示すように、アース端子1dの幅を越える幅に下向きに開放されており、上記の状態で、該アース端子1dが下方に突出した状態になっている。
【0035】
アース金具2は、図2(a)及び図3(a)に示すように、その導電キャップ2b、2bをそれぞれ補助環6bを配した上方の2個の絶縁円筒6、6に外装し、その帯状基部2aを嵌合凹部5aに嵌め込む。このとき該帯状基部2aの上端の接合片2cは、最上部の絶縁円筒6の直上に位置する接合片係止溝5bに挿入し、下端の接合片2cは下から4番目の絶縁円筒6の直下に位置する接合片係止溝5bに挿入する。
【0036】
アース金具1のそれと同様に、それぞれの接合片係止溝5b中では、各接合片2cは、これらを最後まで押し込むと、図2(b)に示すように、その両側の抜け止め突起2c1、2c1が該接合片係止溝5bの係止段部5b1、5b1に係止して抜け止め状態となり、アース金具2のハウジング5への取り付け状態が確保される。
【0037】
前記端子部材3は、図2(a)、(c)及び図3(a)に示すように、その二つの垂下片3b、3bを各々垂下片係止溝5c、5cに挿入する。該端子部材3は、各垂下片3bを最後まで押し込むと、図2(c)に示すように、それらの両側の抜け止め突起3b2、3b2が該垂下片係止溝5cの係止段部5c1、5c1に係止して抜け止め状態となり、該端子部材3のハウジング5への取り付け状態が確保される。
【0038】
この状態で、該端子部材3の両垂下片3b、3bから弾力的に突出する弾性接片3b1は、図2(a)に示すように、上方のそれは、対向する上方のアース金具2の帯状基部2a下端の接合片2cに圧接し、下方のそれは、対向する下方のアース金具1の帯状基部1a上端の接合片1cに圧接し、それぞれ確実な電気的接続を確保する。
【0039】
従ってハウジング5に対するアース金具1、2及び端子部材3の取り付け状態は、それらのみを取り出してみれば、図1(a)、(b)に示す状態であり、この状態が、ハウジング5に取り付けたことで固定状態になっている訳である。
【0040】
前記信号端子4、4…は、図3(b)に示すように、それ自体をハウジング5の背後の支持部材で支持させ、かつ各先端に直角に配した接片を各対応する絶縁円筒6内の固定溝に挿入固定する。
【0041】
なお、前記補助環6bは、アース金具1、2に先だって絶縁円筒6の段差部6aにセットしておく必要があるが、それを除いて、以上のアース金具1、2、端子部材3及び信号端子4、4…のハウジング5への取り付け順序は自由である。
【0042】
従って、この実施例のピンジャック板では、本発明のピンジャック板に於けるアース金具の接続構造を適用したため、3連及び2連のアース金具1、2をその間に配した端子部材3を介して容易かつ確実に接続することが可能となり、最初に述べた効果を得ることができ、またこのように接続したため、下部のアース金具1のみから短いアース端子1dを引き出し、これのみを図示しないプリント基板に接続することが可能となるものである。それ故、多数のアース端子接続用の孔をプリント基板に構成する問題を回避し得、更には、これによって無用に長いアース端子を構成する必要もなくなり、メッキ作業時の変形の虞等を回避することもできる。
【0043】
【発明の効果】
本発明の1のアース金具の接続構造によれば、対象のアース金具が比較的短く導電キャップ数が少ないため、ピッチズレの累積が少なく、ハウジングに対するその取り付けを作業性良く行うことができる。複数のアース金具相互は、相互の帯状基板末端の接合片間に端子部材を挿入すると云う極めて簡単な作業によって電気的に確実に接続できるものである。またアース端子は、最下段のアース金具の帯状基部下端の接合片からのみ延長させれば良い。そのためプリント基板に一列のピンジャック列毎に一つの接続孔を構成させれば良いことになり、回路構成が簡明となる。更にアース端子は、最下段のアース金具から延長するものであるためその長さが短くなりメッキ作業時の変形の問題も生じなくなる。
【0044】
更にこれらのアース金具の各々は比較的短いものであるため、それらを全部接続した長さを持つアース金具と異なり、メッキ作業時の帯状基部の変形の問題や連設される導電キャップ間等の僅かなピッチズレの累積に起因する作業性の低下の問題等を回避することができる。
【0045】
本発明の2のピンジャック板に於けるアース金具の接続構造によれば、アース金具及びその帯状基部間に挿入する端子部材をそれぞれハウジングにセットすれば、相互の電気的な接続が確実に保持されることになる。より具体的には、アース金具の帯状基部の両端に構成された各接合片をハウジングの接合片係止溝に挿入し、前記端子部材はその両側の垂下片を垂下片係止溝に挿入すると、それぞれ確実に保持されることになり、かつ該垂下片係止溝に挿入された垂下片の弾性接片は、隣接する接合片係止溝中に進出し、その中に挿入されている接合片に弾力的に接触して確実な電気的な接続を実現することとなる。
【0046】
本発明の3のピンジャック板に於けるアース金具の接続構造によれば、帯状基部の両端の接合片及び端子部材の両垂下片は、それぞれ対応する接合片係止溝又は垂下片係止溝に挿入すると、それぞれ前者の両側肩部直下に形成した抜け止め突起が後者の両側上部に形成した係止段部に係止して、確実な挿入状態が保持されることになる。そのため、以上のセット作業のみで、アース金具及び端子部材のハウジングへのセットが完了し、かつ端子部材を介して全アース金具間の電気的な接続が確保できることになる。
【0047】
本発明の4のピンジャック板に於けるアース金具の接続構造によれば、アース金具及び端子部材をハウジングにセットすると、後者の垂下片に於ける弾性接片の「く」の字状突出部分が前者の帯状基部の接合片に圧接状態となって、両者の電気的な接続が確実なものとなり、これを介して、セットされている全アース金具間の電気的な接続が良好に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は一列に並べた2連及び3連のアース金具並びにその間に挿入した端子部材の正面図。
(b)は一列に並べた2連及び3連のアース金具並びにその間に挿入した端子部材の右側面図。
【図2】 (a)は2連及び3連のアース金具並びに端子部材をセットしたハウジングの縦断面図。
(b)は(a)のA−A線切断部の一部切欠断面図。
(c)は(a)のB−B線切断部断面図。
(d)は(a)のC−C線切断部の一部切欠断面図。
【図3】 (a)は一実施例のピンジャック板の正面図。
(b)は一実施例のピンジャック板の右側面図。
【図4】 (a)は端子部材の正面図。
(b)は端子部材の右側面図。
(c)は端子部材の底面図。
(d)は(c)のD−D線切断部拡大断面図。
【図5】 (a)は3連のアース金具の平面図。
(b)は3連のアース金具の底面図。
【図6】 (a)は2連のアース金具の平面図。
(b)は2連のアース金具の底面図。
【図7】 (a)はハウジングの正面図。
(b)はハウジングの右側面図。
【符号の説明】
1 3連のアース金具
1a 3連のアース金具の帯状基部
1b 3連のアース金具の導電キャップ
1c 3連のアース金具の接合片
1c1 3連のアース金具の接合片の抜け止め突起
1d アース端子
1d1 抜け止め返り片
2 2連のアース金具
2a 2連のアース金具の帯状基部
2b 2連のアース金具の導電キャップ
2c 2連のアース金具の接合片
2c1 2連のアース金具の接合片の抜け止め突起
3 端子部材
3a 上部連結板
3b 垂下片
3b1 弾性接片
3b2 垂下片の抜け止め突起
4 信号端子
5 ハウジング
5a 嵌合凹部
5b 接合片係止溝
5b1 係止段部
5c 垂下片係止溝
5c1 係止段部
5d 結合脚
6 絶縁円筒
6a 段差部
6b 補助環
Claims (4)
- ハウジングの正面に直列に配した複数の絶縁円筒に複数のアース金具の各導電キャップを外装し、かつ該複数のアース金具間を電気的に接続してなるピンジャック板に於けるアース金具の接続構造であって、
アース金具の帯状基部の両末端に各々直角に折曲して構成した接合片を前記ハウジングに挿入固定し、該接合片の内、隣接するアース金具の相互に対向する二つの接合片間に、前記ハウジングに挿入固定する逆U字形の端子部材であって、その両側の垂下片に各々前記接合片に圧接する弾性接片を備えた端子部材を挿入したピンジャック板に於けるアース金具の接続構造。 - 前記ハウジングの正面に、アース金具の接合片を各々挿入係止すべく構成した接合片係止溝と、該接合片係止溝の内、隣接するアース金具の相互に対向する二つの接合片用の接合片係止溝の間に構成した二つの垂下片係止溝であって、各々該二つの接合片間に挿入する端子部材の両垂下片を挿入すべく構成し、かつ各々直近の接合片係止溝に連通すべく構成した垂下片係止溝とを備えた請求項1のピンジャック板に於けるアース金具の接続構造。
- 前記接合片の両側肩部直下に抜け止め突起を形成し、他方、前記接合片係止溝の両側上部に、これに挿入した接合片の抜け止め突起が係止する係止段部を形成し、更に前記端子部材の両垂下片の両側肩部直下に抜け止め突起を形成し、他方、前記接合片係止溝の両側上部に、これに挿入した端子部材の両垂下片の抜け止め突起が係止する係止段部を形成した請求項2のピンジャック板に於けるアース金具の接続構造。
- 前記弾性接片を、垂下片の中央部を下端を除いて短冊状に切り抜き、かつその途中を該垂下片から突出するように側面から見て「く」の字状に折曲して構成した請求項1、2又は3のピンジャック板に於けるアース金具の接続構造。
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