JP3749204B2 - クロムエッチング液からのセリウムの回収方法 - Google Patents

クロムエッチング液からのセリウムの回収方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クロムエッチングなどに使用されたエッチング溶液からセリウムを回収する方法に関し、詳しくは、硝酸第二アンモニウムセリウムなどのセリウム化合物と酸を含むエッチング液によりクロムをエッチングした後の、セリウムとクロムを含むクロムエッチング液からセリウムを回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体や液晶ディスプレイの製造工程には、通常、電極膜などの金属薄膜をエッチングする工程が含まれており、そのようなエッチング工程の中で、クロムをエッチングする場合には、通常、硝酸第二アンモニウムセリウム(IV)などのセリウム化合物を含むクロムエッチング液が用いられている。なお、クロムエッチング液としては、例えば、
(1)硝酸第二アンモニウムセリウムと硝酸を配合したもの、
(2)硝酸セリウムと硝酸と硝酸アンモニウムを配合したもの
(3)硝酸第二アンモニウムセリウムと過塩素酸を配合したもの、
(4)硝酸第二アンモニウムセリウムと硝酸と過塩素酸を配合したもの
など種々の組成のものが用いられている。
そして、いずれの組成のクロムエッチング液を用いた場合にも、使用済のクロムエッチング液には4価セリウムと6価クロムが多量に含まれることになる。
【0003】
これらの4価セリウムと6価クロムは、いずれも、強酸化性の物質で有害であるため、クロムエッチング廃液から、これらの物質を除去することが必要になる。そして、そのための処理方法としては、例えば、特開昭52−68860号公報に開示されているように、クロム及びセリウムを含有する硝酸第二アンモニウムセリウム廃液に亜硫酸水素ナトリウムを加えて、クロムを還元し、次いで水酸化カルシウムを加えることにより、該廃液中のクロムをセリウム水酸化物と共沈させて除去する方法が広く用いられてきた。
また、4価セリウム及び6価クロムを還元した後、吸着剤に吸着させて除去する方法も提案されている。
しかし、上記従来の方法では、高価なセリウムが有効利用されることなく大量に廃棄されることになり、不経済であるという問題点がある。
【0004】
また、特開昭62−191422号公報には、3価セリウムを酸化剤で4価にし、他の物質と4価セリウムの性質の相違を利用して、セリウムを分離、精製する方法が開示されているが、この方法ではクロムエッチング廃液のように不純物としてクロムを含有している場合には、セリウムとクロムが共沈してしまうため、セリウムのみを分離して回収することができないという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するものであり、セリウムとクロムを含有するクロムエッチング液から、セリウムを効率よく回収することが可能なセリウムの回収方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上記目的を達成するため、種々の実験、検討を行い、4価セリウムを3価セリウムに還元し、所定の有機酸と不溶性の塩を生成せしめることにより、クロムエッチング液から、セリウムを効率よく分離できることを知り、さらに実験、検討を行って、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明(請求項1)のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法は、
セリウム化合物を主要な成分とするエッチング液によりクロムのエッチングを行った後の、セリウム化合物とクロム化合物を含有するクロムエッチング液からセリウムを回収する方法であって、
(a)セリウム化合物及びクロム化合物を含有する酸性のクロムエッチング液に、
(i)4価セリウムを3価セリウムに還元する還元作用を有するとともに、3価セリウムと不溶性の塩を生成する有機酸、
(ii)4価セリウムを3価セリウムに還元するための還元剤及び3価セリウムと不溶性の塩を生成する有機酸
の少なくとも一方を添加することにより、クロムエッチング液中の4価セリウムを3価セリウムに還元し、有機酸塩として析出させる工程と、
(b)前記(i)及び(ii)の少なくとも一方を添加して3価セリウムを有機酸塩として析出させた液にアルカリを添加して、3価クロムの水酸化物が実質的に析出しない程度にまで中和することにより、3価セリウムをさらに有機酸塩として析出させる工程と、
(c)前記(a),(b)の工程で析出した3価セリウムの有機酸塩を主成分とする析出物を分離する工程と
を具備することを特徴としている。
【0008】
セリウム化合物及びクロム化合物を含有する酸性のクロムエッチング液に、(i)4価セリウムを3価セリウムに還元する還元作用を有し、かつ、3価セリウムと不溶性の塩を生成する有機酸、(ii)4価セリウムを3価セリウムに還元する還元剤及び3価セリウムと不溶性の塩を生成する有機酸の少なくとも一方を添加することにより、クロムエッチング液中の4価セリウムを3価セリウムに還元し、有機酸塩として析出させた後、3価セリウムを有機酸塩として析出させた液に、アルカリを添加して、実質的に3価クロムの水酸化物が析出しない程度にまで中和して、さらに3価セリウムを有機酸塩として析出させた後、析出した3価セリウムの有機酸塩を主成分とする析出物を分離するようにしているので、セリウム化合物とクロム化合物を含むクロムエッチング液から、クロムをほとんど含有しないセリウムを効率よく分離、回収することが可能になる。
なお、本発明においては、3価セリウムと不溶性の塩を生成する有機酸として、請求項4のように、シュウ酸を用いることが好ましいが、3価セリウムと不溶性の塩を生成する他の有機酸を用いることが可能である。
また、4価セリウムを3価セリウムに還元する還元剤としては、特に制約はなく、4価セリウムを3価セリウムに還元することが可能な種々の還元剤を用いることが可能である。
【0009】
また、請求項2のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法は、請求項1の(b)の工程でアルカリを添加して中和するにあたって、pHが約4になるまでアルカリを添加することを特徴としている。
【0010】
請求項1の(b)の工程で中和を行うにあたって、pHが約4になるまでアルカリを添加することにより、クロムが水酸化物として析出することを抑制、防止しつつ、セリウムを確実に析出させることが可能になり、セリウムの回収効率を向上させることが可能になる。
【0011】
また、請求項3のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法は、
請求項1又は2記載のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法において、
請求項1の(c)の工程で分離、回収した3価セリウムの有機酸塩を主成分とする析出物に水酸化アルカリを作用させて水酸化第一セリウムを生成させる工程と、
生成した水酸化第一セリウムに酸化剤を作用させて水酸化第二セリウムを生成させる工程と、
水酸化第二セリウムに硝酸及び硝酸アンモニウムを作用させて加熱濃縮することにより、硝酸第二アンモニウムセリウムを生成させる工程と
を備えていることを特徴としている。
【0012】
請求項1の(c)の工程で分離、回収した3価セリウムの有機酸塩を主成分とする析出物に水酸化アルカリを作用させて水酸化第一セリウムを生成させ、この水酸化第一セリウムに酸化剤を作用させて水酸化第二セリウムを生成させた後、水酸化第二セリウムに、硝酸及び硝酸アンモニウムを作用させて加熱濃縮することにより、硝酸第二アンモニウムセリウムを生成させるようにした場合、得られる硝酸第二アンモニウムセリウムに、例えば、硝酸などを配合することにより、新しいクロムエッチング液を容易に調製することが可能になり、セリウムを効率よく循環使用することが可能になる。
なお、本発明において、水酸化第一セリウムを水酸化第二セリウムに酸化するための酸化剤としては、例えば次亜塩素酸ナトリウムなどを用いることが可能である。
【0013】
また、請求項4のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法は、請求項1の(i)における、4価セリウムを3価セリウムに還元する還元作用を有するとともに、3価セリウムと不溶性の塩を生成する有機酸として、シュウ酸を用いることを特徴としている。
【0014】
有機酸としてシュウ酸を用いるようにした場合、シュウ酸が4価セリウムを3価セリウムに還元する作用を果たすとともに、かつ、3価セリウムと不溶性の塩を生成する有機酸としての作用を果たすことから、別途還元剤を使用することなく、効率よくセリウムを回収することが可能になる。
なお、シュウ酸は、任意の濃度の水溶液として用いることが可能であり、また、固体としても用いることも可能である。
【0015】
また、請求項5のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法は、請求項1の(c)の工程で3価セリウムの有機酸塩を主成分とする析出物を分離した後の3価クロムを含有する液に水酸化アルカリを添加し、3価クロムを水酸化クロムとして析出させ、分離する工程を備えていることを特徴としている。
【0016】
請求項1の(c)の工程で3価セリウムの有機酸塩を主成分とする析出物を分離した後の3価クロムを含有する液に水酸化アルカリを添加し、3価クロムを水酸化クロムとして析出させ、分離することにより、クローズドシステムを構成することが可能になり、有害物質であるクロムを系外に排出することなく、有価物質であるセリウムを効率よく回収できるようになり、極めて有意義である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
なお、この実施形態では、硝酸第二アンモニウムセリウム(IV)と硝酸を含有するクロムエッチング液によりクロムをエッチングした後の、4価セリウム、6価クロム、硝酸などを含有する使用済みのクロムエッチング液からセリウムを回収する場合を例にとって説明する。
【0018】
この実施形態では、使用済みのクロムエッチング液として、セリウム化合物とクロム化合物を下記の割合で含有するクロムエッチング液を用いた。
セリウム含有量(CeO2として) : 48.6g(48.6g/kg)
クロム含有量 (Crとして) : 682ppm(682mg/l)
【0019】
(1)まず、上記の割合でセリウム化合物とクロム化合物を含有する使用済みのクロムエッチング液(1000g)にシュウ酸69gを水に溶解して300mlとしたシュウ酸水溶液の全量を添加し、4価セリウムを3価セリウムに還元するとともに、3価セリウムをシュウ酸塩として析出させた(図1,ステップ1(S1))。なお、この工程で、クロムエッチング液中に存在する6価クロムは3価クロムに還元される。
【0020】
(2)それから、水酸化ナトリウム水溶液を、pHが約4になるまで添加して中和し、上記(1)の工程では析出しなかったセリウムをシュウ酸塩としてさらに析出させた(図1,ステップ2(S2))。
【0021】
(3)次に、濾過を行って、析出したシュウ酸セリウムを分離した(図1,ステップ3(S3))。
【0022】
(4)そして、上記(3)の工程で分離、回収したシュウ酸セリウムのケーキに、水酸化カリウムの濃度が70g/700mlの水酸化カリウム水溶液を添加し(図1,ステップ4(S4))、シュウ酸セリウムを分解させて水酸化第一セリウムを生成させた。
【0023】
(5)それから、酸化剤として、次亜塩素酸ナトリウムを添加することにより水酸化第一セリウムを酸化して、水酸化第二セリウムを生成させた(図1,ステップ5(S5))。
【0024】
(6)その後、濾過を行って水酸化第二セリウムを分離した(図1,ステップ6(S6))。これにより、セリウムをCeO2として48.5g含有する水酸化第二セリウムのウエットなケーキ83.7gを回収した。
この工程で、使用済のクロムエッチング液中のセリウム(CeO2として48.6g)の99.9%を分離、回収することができた。
【0025】
(7)それから、回収した水酸化第二セリウムに、硝酸・硝酸アンモニウムを添加して加熱濃縮し、硝酸第二アンモニウムセリウムを生成させた(図1,ステップ7(S7))。
【0026】
(8)その後、この硝酸第二アンモニウムセリウムを含む液を蒸発濃縮して晶析させ、硝酸第二アンモニウムセリウムの結晶を分離した後、脱水した(図1,ステップ8(S8))。
【0027】
(9)そして、この硝酸第二アンモニウムセリウムに、硝酸などを所定の割合で配合し、混合、溶解することにより、新しいクロムエッチング液を調製した(図1,ステップ9(S9))。
この実施形態では、硝酸第二アンモニウムセリウムを含む液を晶析装置にかけて、蒸発濃縮・晶析を行うようにしているが((8)の工程)、場合によっては、特に晶析を行うことなく、溶液状態の硝酸第二アンモニウムセリウムをエッチング液の調製に用いることも可能である。
【0028】
(10)一方、上記(3)の工程でシュウ酸セリウムを分離した後の、3価クロムを含む濾液に水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pHを8に調整し、3価クロムを水酸化クロムとして析出させた(図1,ステップ10(S10))。
【0029】
(11)それから、濾過を行い、水酸化クロムを分離、除去した(図1,ステップ11(S11))。
なお、水酸化クロムを濾過した後の濾液中のクロム濃度は10ppbであり、セリウム濃度は100ppb以下であった。
この工程で中和処理後の液を濾過することにより、使用済のクロムエッチング液中のクロムの99.9%以上を分離、除去することができた。
【0030】
なお、この実施形態では、上記(2)の工程においてpHが約4になるまで中和する工程で、アルカリとして水酸化ナトリウムを用いているが、水酸化カリウムなどの他のアルカリを用いることも可能である。
【0031】
また、上記(4)の工程においては、分離、回収したシュウ酸セリウムのケーキに、水酸化カリウム水溶液を加えるようにしているが、水酸化ナトリウムなどの他のアルカリ水溶液を用いることも可能である。
【0032】
また、上記(5)の工程では、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを添加して、水酸化第一セリウムを水酸化第二セリウムに酸化するようにしているが、例えば、過酸化水素などの他の酸化剤を用いることも可能である。
【0033】
また、上記(10)の工程では、シュウ酸セリウムを分離した後の濾液に水酸化ナトリウム水溶液を添加して、3価クロムを水酸化物として沈殿させるようにしているが、他のアルカリを用いることも可能である。
【0034】
本発明はさらにその他の点においても上記実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0035】
【発明の効果】
上述のように、本発明(請求項1)のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法は、セリウム化合物及びクロム化合物を含有する酸性のクロムエッチング液に、(i)4価セリウムを3価セリウムに還元する還元作用を有し、かつ、3価セリウムと不溶性の塩を生成する有機酸、(ii)4価セリウムを3価セリウムに還元する還元剤及び3価セリウムと不溶性の塩を生成する有機酸の少なくとも一方を添加することにより、クロムエッチング液中の4価セリウムを3価セリウムに還元し、有機酸塩として析出させた後、3価セリウムを有機酸塩として析出させた液に、アルカリを添加して、実質的に3価クロムの水酸化物が析出しない程度にまで中和して、さらに3価セリウムを有機酸塩として析出させた後、析出した3価セリウムの有機酸塩を主成分とする析出物を分離するようにしているので、セリウム化合物とクロム化合物を含むクロムエッチング液から、クロムをほとんど含有しないセリウムを効率よく分離、回収することができる。
【0036】
また、請求項2のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法のように、請求項1の(b)の工程で中和を行うにあたって、pHが約4になるまでアルカリを添加することにより、クロムが水酸化物として析出することを抑制、防止しつつ、セリウムを確実に析出させることが可能になり、セリウムの回収効率を向上させることができる。
【0037】
また、請求項3のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法のように、請求項1の(c)の工程で分離、回収した3価セリウムの有機酸塩を主成分とする析出物に水酸化アルカリを作用させて水酸化第一セリウムを生成させ、この水酸化第一セリウムに酸化剤を作用させて水酸化第二セリウムを生成させた後、水酸化第二セリウムに、硝酸及び硝酸アンモニウムを作用させて加熱濃縮することにより、硝酸第二アンモニウムセリウムを生成させるようにした場合、得られる硝酸第二アンモニウムセリウムに、例えば、硝酸などを配合することにより、新しいクロムエッチング液を容易に調製することが可能になり、セリウムを効率よく循環使用することができるようになる。
【0038】
また、請求項4のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法のように、有機酸としてシュウ酸を用いるようにした場合、シュウ酸が4価セリウムを3価セリウムに還元する作用を果たすとともに、かつ、3価セリウムと不溶性の塩を生成する有機酸としての作用を果たすことから、別途還元剤を使用することなく、効率よくセリウムを回収することが可能になる。
【0039】
また、請求項5のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法のように、請求項1の(c)の工程で3価セリウムの有機酸塩を主成分とする析出物を分離した後の3価クロムを含有する液に水酸化アルカリを添加し、3価クロムを水酸化クロムとして析出させ、分離することにより、クローズドシステムを構成することが可能になり、有害物質であるクロムを系外に排出することなく、有価物質であるセリウムを効率よく回収できるようになり、極めて有意義である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるクロムエッチング液からのセリウムの回収方法を示すフローチャートである。

Claims (5)

  1. セリウム化合物を主要な成分とするエッチング液によりクロムのエッチングを行った後の、セリウム化合物とクロム化合物を含有するクロムエッチング液からセリウムを回収する方法であって、
    (a)セリウム化合物及びクロム化合物を含有する酸性のクロムエッチング液に、
    (i)4価セリウムを3価セリウムに還元する還元作用を有するとともに、3価セリウムと不溶性の塩を生成する有機酸、
    (ii)4価セリウムを3価セリウムに還元するための還元剤及び3価セリウムと不溶性の塩を生成する有機酸
    の少なくとも一方を添加することにより、クロムエッチング液中の4価セリウムを3価セリウムに還元し、有機酸塩として析出させる工程と、
    (b)前記(i)及び(ii)の少なくとも一方を添加して3価セリウムを有機酸塩として析出させた液にアルカリを添加して、3価クロムの水酸化物が実質的に析出しない程度にまで中和することにより、3価セリウムをさらに有機酸塩として析出させる工程と、
    (c)前記(a),(b)の工程で析出した3価セリウムの有機酸塩を主成分とする析出物を分離する工程と
    を具備することを特徴とするクロムエッチング液からのセリウムの回収方法。
  2. 請求項1の(b)の工程でアルカリを添加して中和するにあたって、pHが約4になるまでアルカリを添加することを特徴とする請求項1記載のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法。
  3. 請求項1又は2記載のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法において、
    請求項1の(c)の工程で分離、回収した3価セリウムの有機酸塩を主成分とする析出物に水酸化アルカリを作用させて水酸化第一セリウムを生成させる工程と、
    生成した水酸化第一セリウムに酸化剤を作用させて水酸化第二セリウムを生成させる工程と、
    水酸化第二セリウムに硝酸及び硝酸アンモニウムを作用させて加熱濃縮することにより、硝酸第二アンモニウムセリウムを生成させる工程と
    を備えていることを特徴とするクロムエッチング液からのセリウムの回収方法。
  4. 請求項1の(i)における、4価セリウムを3価セリウムに還元する還元作用を有するとともに、3価セリウムと不溶性の塩を生成する有機酸として、シュウ酸を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法。
  5. 請求項1の(c)の工程で3価セリウムの有機酸塩を主成分とする析出物を分離した後の3価クロムを含有する液に水酸化アルカリを添加し、3価クロムを水酸化クロムとして析出させ、分離する工程を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のクロムエッチング液からのセリウムの回収方法。
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