JP3748811B2 - 車線境界判定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載カメラからの入力画像に基づいて路面上に描かれた車線標示の境界位置を実時間で判定する判定装置に関し、例えば、車両の自動レーンキーピング動作等を実行する車両の運転支援システム等に有用な装置として、利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
図21は、高速道路等の走行車線を走行中の車両の車載カメラの視界に入る複合線(車線標示)の標示パターンを例示する平面図である。また、図22に、追い越し車線を走行中の車両の車載カメラの視界に入る複合線(車線標示)の標示パターンを例示する。図中の車載カメラは、車内のルームミラー付近に設けられており、斜線部はカメラ視界に入らない部分を示している。
【0003】
現在、車載カメラを利用した自動制御によるレーン・キーピング・オペレーション(車線維持動作)を実行する運転支援システムが普及しつつあり、この様な運転支援システムを備えた車両が一般にも市販されている。これらの運転支援システムでは、車載カメラから入力した前方の道路の画像をコンピュータで解析することにより、レーンを規定する車線標示の位置(レーン境界位置)を検知している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、路面上の車線標示が、例えば図21、図22に例示される様な複合線(縦方向に脈絡の有る複数列又は複数本の標示で構成されている車線標示)である場合に、レーン・キーピング・オペレーション(車線維持動作)を実行可能な従来の運転支援システムにおいては、レーン(車線)の境界位置の判定が困難または不確実と成るために、車線維持動作を中断しなくてはならなかったり、或いは、算出した車線の境界位置が横方向に振動してしまい、安定した出力結果が得られない等の問題が生じていた。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、路面上の車線標示が例えば上記の様な複合線である場合にも、確実なレーン境界位置を安定的かつ継続的に出力可能な車線境界判定装置を実現することである。
【0006】
【課題を解決するための手段、並びに、作用及び発明の効果】
上記の課題を解決するためには、以下の手段が有効である。
即ち、本発明の第1の手段は、カメラからの入力画像に基づいて、路面上に描かれた車線標示で規定される車線(レーン)の境界位置を走行中に実時間で判定する判定装置において、車線標示の脈絡方向又は自車両の進行方向を縦方向とし、この縦方向に直交する方向を車線標示に関する探索方向として、この探索方向における探索により得られた探索情報に基づいて、車線標示が縦方向に脈絡の有る複数列又は複数本の標示で構成されている複合線から成るか否かを判定する複合線判定手段と、この複合線判定結果に基づいて境界位置を推定する境界位置推定手段とを備える
【0007】
図1は、車線標示を上記の探索方向に沿って探索した際に得られる複合線の標示パターンを例示する平面図である。例えば、図1(a)は、図21、図22の(a)で示される探索位置で横方向に探索した際の探索結果に対応している。また、図1の(b),(c),(d)の各標示パターンについても、それぞれ同様に同じ符号に対応している。
また、図中の各標示パターンの斜線部分は、複合線のブロック標示を示すものである。ただし、ここで言う「複合線のブロック標示」とは、運転者にレーン逸脱等の注意を促すために、車線(レーン)の境界標示線の近傍に側方から添えて描かれた矩形の標示のことであり、通常、縦方向の標示ピッチが、境界標示線よりも短周期になっている。
【0008】
例えば、この様な標示が路面画像上に検出された場合には、その標示パターンが、一般或いは通常の複合線の規格範囲内に有るか否かを上記の複合線判定手段により、判定することができる。また、この様な判定結果を、経時的に或いは画像平面内にて空間的に蓄積(統計操作)していくことにより、その複合線が車両の前方に連続しているか否かを判定することも可能となる。
【0009】
したがって、これらの判定結果を用いれば、複合線の一部をノイズとみなして無視することが可能となる。例えば、図1の(a)〜(d)に示した標示パターンの斜線部分は、複合線のブロック標示と判定することができるため、この標示を車線境界を検出する上では不要な標示であると推定することができる。このため、例えば、このブロック標示を無視することにより、走行中のレーンの正しい境界位置の検出が可能となる。
例えば、以上の様な作用により、路面上の車線標示が例えば上記の様な複合線である場合にも、正確なレーン境界位置を安定的かつ継続的に検出することができる。
更に、複合線判定手段に、現在走行中の車線の車線標示の「線種モード」を、過去又は現在の上記の探索情報に基づいて決定する線種モード判定部を設ける。
例えば、走行中の車線の左側に上記の3重線が空間的に前方へ連続している状態が検出された場合に、左側の車線標示を「左3重線モードにある」と定義する。
この様な線種モード判定を常時行っていれば、例えば「左単一線モードにある」時に、左側に上記の3重線が検出されても、その時に限って、それらの標示パターンを無視することが可能となる。即ち、線種モードと複合線の種類の間に矛盾(不一致)が生じた場合、それらの標示パターンをノイズとして取り扱うことが可能となる。これにより、ノイズに対して頑強な境界位置判定を実現することが可能となる。
更に、境界位置推定手段に、線種モード判定部が決定した線種モードに基づいて、上記の探索情報から車線標示が有するブロック標示等の不要部分を判別して除去するノイズ除去部を設ける。
例えばこの様な手段により、ノイズとして除去しておくことが望ましい部分の探索情報を、線種モードに基づいて推定(除去)することが可能若しくは容易となる。
【0010】
また、本発明の第2の手段は、上記の第1の手段の複合線判定手段において、探索方向が互いに略平行となる入力画像上の複数箇所の探索位置での複数件の探索情報に基づいて、車線標示が複合線から成るか否かを判定することである。
標示パターンが一般或いは通常の複合線の規格範囲内に有るか否か等の判定結果は、そのサンプルを多数集めることにより、その信頼度が向上する。
上記の第2の手段によれば、1つの標示パターンに対する判定結果を、画像平面内にて空間的に蓄積(統計操作)していくことができる。このため、その複合線が車両の前方に連続しているか否かを推定することが、より確実或いは容易となる。
【0011】
また、第3の手段は、上記の第1又は第2の手段の複合線判定手段において、最新の探索情報と過去の探索情報との関係に基づいて、車線標示が複合線から成るか否かを判定することである。
例えば、標示パターンが一般或いは通常の複合線の規格範囲内に有るか否か等の判定結果は、そのサンプルを経時的な蓄積処理によって多数集めることもでき、この様な処理方式によっても、複合線が車両の前方に連続しているか否かをより確実或いは容易に推定することができる。
【0012】
また、上記の第2の手段により得られた1単位時刻(1制御周期)前の判定結果(境界線位置)と現在の入力画像に基づく判定結果(境界線位置)とを照合することによっても、車線標示に対する認識の信頼度を向上させることが可能である。この様な照合手段によれば、路面画像中にノイズが多数写っている場合においても、確実に現在走行中のレーンの境界位置を確定することができる。
【0013】
また、第4の手段は、上記の第1乃至第3の何れか1つの手段の複合線判定手段において、上記の探索情報が有する標示の数、標示の幅、又は標示間の間隙幅の少なくとも1つから、車線標示が、両側からブロック標示で挟まれた1本の標示線で構成された複合線より成るか否かを判定することである。
この手段によれば、図1(a)、図21(a)、図22(a)等の標示パターンを有する複合線を3重線(ブロック標示+車線境界線+ブロック標示)と判定することが可能となる。この時の探索情報としては、例えば、図1(a)に示したw1(標示の幅),w2,w3,L1(標示間の間隙幅),L2,L、或いは図形(標示パターン)自身の位置等が考えられる。
【0014】
また、第5の手段は、上記の第1乃至第4の何れか1つの手段の複合線判定手段において、探索情報が有する標示の数、標示の幅、又は標示間の間隙幅の少なくとも1つから、車線標示が、片側にブロック標示が接近した1本の標示線で構成された複合線より成るか否かを判定することである。
この手段によれば、図1(b),(c)、図21(b),(c)、図22(b),(c)等の標示パターンを有する複合線を2重線(車線境界線+ブロック標示/ブロック標示+車線境界線)と判定することが可能となる。この時の探索情報としては、例えば、図1(b)に示したw1,w2,L1、或いは図形(標示パターン)自身の位置等が考えられる。
【0015】
また、第6の手段は、上記の第1乃至第5の何れか1つの手段の複合線判定手段において、探索情報が有する標示の数、標示の幅、又は標示間の間隙幅の少なくとも1つから、車線標示が縦方向に並列に配置された2つ又は2列のブロック標示で構成された複合線より成るか否かを判定することである。
この手段によれば、図1(d)、図21(d)、図22(d)等の標示パターンを有する複合線を上記の3重線の中央に位置する車線境界線が周期的に途切れている部分の標示パターン(中抜けしている3重線:ブロック標示+ブロック標示)と判定することが可能となる。この時の探索情報としては、例えば、図1(d)に示したw1,w2,L、或いは図形(標示パターン)自身の位置等が考えられる。
【0018】
また、第7の手段は、上記の第1乃至第6の何れか1つの手段の線種モード判定部に、探索情報がある一定期間継続的に「所定のモード変更条件」を満たすまで、線種モードの変更処理を保留するモード変更保留手段を設けることである。
この様な線種モードの経時的な継続性を判定する手段を導入することにより、ノイズ等の影響により、モード判定が不安定と成りがちな状況下においても、より確実に線種モードの変更を実施することが可能となる。即ち、これにより、ノイズに対してより頑強な境界位置判定を実現することが可能となる。
【0020】
また、第8の手段は、上記の第1乃至第7の何れか1つの手段の境界位置推定手段において、単一線として探索された前記車線標示の幅が、所定の値DSを越えていた場合に、上記の線種モード判定部が決定した線種モードに基づいて、境界位置を推定することである。
上記の値DSとしては、例えば、一般的な単一線から成る車線境界線の幅の標準的な適正範囲の上限値等がふさわしい。
【0021】
この第8の手段によれば、カメラの光軸の角度が路面上の車線標示の位置に対して浅い場合や、撮影した画像の解像度が低い場合、画像上のノイズが多い場合、或いは路面上に望ましい形式で車線標示が描かれていない場合等にも、より正確に複合線の判定を行うことができる。この手段の作用については、後述の本発明の実施の形態(第2実施例)のところで詳細に説明する。
【0022】
また、第9及び第10の手段は、境界位置推定手段において、複合線の一部として検出された、横幅が最も短い1つの標示の位置を境界位置と推定することである。
例えば、図1の(b)の図形(左2重線の標示パターン)においては、w1≦w2成る関係が要請されるが、この様な場合、横幅が最も短い1つの標示の位置を境界位置と推定する手段が有効である。
例えばこの様な判定基準を活用することにより正確な車線境界位置を推定することが可能となる。
【0023】
また、上記の手段の境界位置推定手段において、複合線として検出された、縦方向に並列に配置された2つ又は2列のブロック標示の探索方向における中間点を境界位置と推定すると良い。
例えば、図1(d)、図21(d)、図22(d)等の上記の中抜けの標示パターンが検出された場合、図1(d)の図中の破線で示した様に、車線境界線の位置を推定することができる。従って、この様な手段によれば、ノイズとして無視することが望ましい情報(2つのブロック標示の探索情報)に基づいて、境界位置の推定を行うことができる。これにより、車線境界線の位置情報のサンプルを増補することができるため、より正確な境界位置の推定が可能となる。
【0024】
また、線標示が1つ又は1列のブロック標示で構成されていると複合線判定結果において判定された場合に、上記の手段の境界位置推定手段において、境界位置をブロック標示の位置に基づいて推定するか、境界位置の推定を保留するか、又は境界位置を不定とすると良い。
【0025】
例えば、図21の(f)、図22の(f)にそれぞれ●(黒丸印)で示した点の位置は、図中の(f)に示された1つのブロック標示の位置、即ち、2重線の外側の標示(車線境界線)が周期的に途切れている部分の標示パターンの位置からそれぞれ推定することができる。したがって、この様な推定から、図中の●(黒丸印)で示した点の位置を車線境界線の位置(レーンの境界位置)と推定することが可能である。
【0026】
或いは、図21の(f)、図22の(f)に示された1つのブロック標示は、ノイズと判断して、無視することもできる。この様な場合には、その他の情報から車線境界線の位置(レーンの境界位置)を推定すれば良い。即ち、上記の様な場合には、一旦、境界位置の推定を保留するか、又は境界位置を不定とすることで、その他の確実な情報を基にして、車線境界線の位置を推定することにより、その探索位置における境界位置も同時に推定することができる。
以上の本発明の手段により、前記の課題を効果的、或いは合理的に解決することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではない。
(第1実施例)
図2は、本発明の実施例に係わる車線境界判定装置100の構成形態を例示するブロック図である。
以下、本図2を用いて、まず最初に、本実施例の車線境界判定装置100の構成の概要を説明する。
【0028】
標示抽出手段1は、車載カメラからの入力画像に基づいて解析的に生成された路面画像(図4(b))に対して、周知の白線抽出手段を適用することにより標示(白線)を抽出するものである。
ただし、路面上の標示は、黄色等の比較的輝度の高いものであっても良い。例えば、生成された路面画像に対して、輝度に関する微分処理を行うことにより、これらの標示を抽出することができる(図7)。
【0029】
図2の境界標示採択部2は、複合線判定手段110と境界位置推定手段120とを備えており、上記の標示抽出手段1により抽出された探索情報(図8)から、車線の境界位置の判定に悪影響を及ぼす不要な標示をも含めた各種のノイズを除去する機能を奏する。この探索情報は、車線標示の脈絡方向又は自車両の進行方向を縦方向とし、この縦方向に直交する方向を車線標示に関する探索方向として、この探索方向における探索(図7)により得られたものである。
【0030】
複合線判定手段110は、上記の探索情報に基づいて、車線標示が縦方向に脈絡の有る複数列又は複数本の標示で構成されている複合線から成るか否かを判定する。複合線判定手段110は、線種分別部111と線種モード判定部112を備えている。
線種分別部111は、探索情報の一部から構成される標示パターンが、一般或いは通常の複合線の規格範囲内に有るか否かを判定する。また、線種モード判定部112は、現在走行中の車線の車線標示の「線種モード」を、過去又は現在の上記の探索情報に基づいて決定する。
【0031】
境界位置推定手段120は、上記の複合線判定結果に基づいて境界位置を推定する。この推定の基準としては、例えば線種分別部111により分類された車線標示の線種(3重線、2重線、単一線、中抜け等)や、線種モード判定部112により判定されたその時々の線種モードの区分等を利用することができる。
境界位置推定手段120は、これらの判定基準に基づいて、車線の境界位置の判定に悪影響を及ぼす不要な標示をも含めた各種のノイズを特定(推定)し、上記の探索情報(図8)から不要な情報として除去する。
境界位置推定手段120は、本実施例においては、このノイズ除去処理を実行する後述のサブルーチン群(ノイズ除去n(1≦n≦7):図10、図11、図12)により具現されている。
【0032】
直線検出手段3は、ノイズが除去された上記の探索情報に基づいて、周知の直線検出方法に従って、車線標示の脈絡方向に伸びている車線境界線を検出する。
レーン選択手段4は、直線検出手段3により検出された車線境界線の組の中から、周知のレーン選択方法に従って、最も信頼性の高い(尤もらしい)車線境界線の組を選択する。これにより、レーンの左右の境界位置を決定することができる。
【0033】
図3は、車載カメラを有するコンピュータシステムにより上記の車線境界判定装置100(図2)を実現する際の、各手段の実行手順(200)を例示するフローチャートである。本フローチャート(実行手順200)は、ループを有しているが、このループの1巡分の処理は、例えばタイマ割込み等を用いて定期的に実行する。
本フローチャートにおいては、まず最初に、ステップ210にて、車線境界判定処理全体の初期化を実行する。この初期化処理としては、例えば、以下の様な後述の各種のフラグやカウンターの初期化処理が含まれている。
【0034】
LF3 … 左3重線モードフラグ(初期値は、0)
RF3 … 右3重線モードフラグ(初期値は、0)
LF2 … 左2重線モードフラグ(初期値は、0)
RF2 … 右2重線モードフラグ(初期値は、0)
LM2 … 左複合線モードカウンター(初期値は、0)
LM1 … 左単一線モードカウンター(初期値は、γ)
RM2 … 右複合線モードカウンター(初期値は、0)
RM1 … 右単一線モードカウンター(初期値は、γ)
ただし、ここでγは、後述の単一線モード復帰閾値である。
【0035】
次に、ステップ220では、車載カメラから現在の最新の撮影画像を入力する。その入力画像の1例を図4(a)に例示する。
ステップ230では、路面に対する垂直方向上方から鳥瞰した形式の路面画像(路面の平面図)を上記の入力画像(図4(a))から解析的に生成する。この処理により生成された路面画像の1例を図4(b)に例示する。
【0036】
図5、図6は、この入力画像(図4(a))を歪み補正した補正画像(図5(a))と、上記の路面画像(図4(b),図5(b))との関係を示す説明図である。例えば画像の解析パラメータ(カメラの外部・内部パラメータ等の幾何変換パラメータ)の中には、以下の様な各種の物理量の数値が含まれる。
(解析パラメータの例)
h : カメラの高さ〔m〕
f : カメラの焦点距離〔m〕
φ0 : カメラの俯角〔rad〕
尚、図6中の点Cはカメラ視点を、矩形Σは幾何変換後の路面画像の投影範囲を示している。
【0037】
図6は、路面を平面近似した平面Σ(∋P)と撮像面(∋Q)との関係を例示する斜視図であり、本図6は車載カメラが地面(平面Σ)から距離(高さ)hを有し、光軸が水平面上では車両の進行方向を向き、かつ、光軸の俯角が角度φで車体に取付けられている場合の路面と撮像面の関係を表している。ただし、この撮像面には、以下、上記の補正画像(図5(a))を配置して考えるものとする。この時、撮像面上(補正画像上)の任意の点Qの座標値(x,y)と、路面を近似した平面Σ上の対応点Pの座標値(X,Y)との関係(射影変換)は、次式(1)で与えられる。
【数1】
y=f/tan(φ0 + tan-1(Y/h)),
x=fX/( h sinφ0 + Y cosφ0 ) …(1)
【0038】
即ち、ステップ230では、この式(1)に従って路面画像上の点(X,Y)の画像値を対応する撮像面上(補正画像(図5(a)上)の点(x,y)の画像値から決定することにより変換画像(以下、「路面画像(X,Y)」等と言う場合がある。)を生成する。
【0039】
路面画像(X,Y)に対応する撮像面画像(x,y)が存在しない時は、その部分を、図4(b)の矩形画像の右下角と左下角の様な無効画像領域とする。
これらの幾何学的な変換処理により、投影された撮像面上(補正画像(図5(a)上)の画像パターンは、被写体が路面上に位置する場合は、路面上(平面Σ上)の正しい位置に投影される。
【0040】
次に、ステップ240では、路面画像(X,Y)上の標示を抽出する。この標示は通常白色等を前提とするものであるが、以下に示す抽出処理の作用は輝度に関する微分処理に基づくものであるため、黄色等でも以下の処理の対象とすることが可能である。
図7は、標示抽出手段1(図2)、即ち本ステップ240の作用を説明する説明図である。本図7に示す様に、標示(白線)の幅や位置は、輝度に対するX方向における微分値のピーク座標から求めることができる。
【0041】
図8は、本実施例の探索情報として保存される車線標示の保存形態(データ形式)を例示する探索情報テーブル10のテーブル構造図である。
このテーブル構造図上の「ライン」とは、路面画像データ(画素)の1画面上における行(Y座標)のことであり、図5(b)にその行番号I(1≦I≦m)の増加方向を示す。
また、このテーブル構造図上の「白線ペア」とは、路面画像上で抽出された、図7のピーク対のことであり、図5(b)にその白線ペア番号J(1≦J≦NI)の増加方向を示す。白線ペア番号Jの増加方向は、路面画像データ(画素)の1画面上におけるX座標の方向と一致する。また、各ライン毎に白線ペアの数NI(1≦I≦m)が記憶されている。
【0042】
以下、本発明の最も大きな特徴部分である境界標示採択部2(図2)を実現するためのアルゴリズムを例示する。図9は、図3のステップ250(境界標示採択部2)を実現するための実行手順300を例示するフローチャートである。
本ステップステップ250(実行手順300)では、探索情報テーブル10の中から、不要な標示等をも含んだ広義のノイズを除去することにより、残った白線標示を車線境界線の一部を表す標示として採択する。即ち、一部の標示を有用な境界標示として採択することは、その他の不要な部分を排除(除去)することと同値である。この除去処理は、後述のサブルーチン群(ノイズ除去n(1≦n≦7)により実行する。
【0043】
以下、上記の探索情報テーブル10の中から広義のノイズを検出(推定)し、除去する除去処理の手順について詳しく説明する。
【0044】
本フローチャート(実行手順300)では、まず最初に初期処理(ステップ310,ステップ315,ステップ320)を実行する。この初期処理で0クリアされるカウンタには、以下のものがある。
(1)L3C(左3重線カウンター)
路面画像データの1画面を探索した結果得られた探索情報テーブル10の中から検出された、画面左半分に位置する3重線標示パターン(図1(a))の全件数。
(2)R3C(右3重線カウンター)
路面画像データの1画面を探索した結果得られた探索情報テーブル10の中から検出された、画面右半分に位置する3重線標示パターン(図1(a))の全件数。
(3)I(行番号)
【0045】
次に、ステップ325、ステップ330では、各行単位の処理を実行する際の、初期化を行う。即ち、ステップ325では、行番号Iを1つ増やす。ステップ330では、上記の白線ペア番号Jを0に初期化する。Kは、ステップ340にて操作対象となる標示の個数であり、Jの増加幅と一致する。ただし、Kの初期値は1とする。
【0046】
ステップ335では、白線ペア番号Jを増加幅Kだけ増加させる。
ステップ340では、線種分別部111(図2)に対応する処理を実行する。図10に、この線種分別部111(図9ステップ340)を実現する実行手順400を例示する。
【0047】
ステップ410では、図1(a)の標示パターンに関して、次式(2)に示す条件を満たすものを三重線と判定する。ただし、以下に示すdi(0≦i≦7)は適当な定数であり、概ね、添字iの値が大きくなる程、定数diの値も大きくなる傾向にある。
【0048】
【数2】
|w1−w3|≦d1,
w1≧w2,
d2≦w2≦d5,
d2≦L≦d6 …(2)
【0049】
これらの定数diの各値は、本実施例を適用する国や地域での実際の車線標示の形式(規格)に照らして、好適或いは最適な値を設定することが望ましい。
また、カーナビゲーションシステムと連動させることにより、本実施例を適用する国や地域を具体的に実時間にて動的に求め、その位置に応じて、各di(0≦i≦7)の値が自動的に最適化される様に構成しても良い。
例えば、図1(a)の車線境界線の幅w2が、10cm〜20cmである地域においては、例えば、d2=(10−ε)cm,d5=20cm等とすれば良い。
【0050】
ただし、規格や経験等から既知である標示幅wnの閾値(特に下限値)を、例えば上記の様に適当な正数ε分だけ小さめに設定しておいた方が望ましいケースとしては、例えば次の様なものが考えられる。
(ケース1)白線が磨耗して細く見える場合。
(ケース2)例えばタイヤ跡等の汚れにより白線が細く見える場合。
即ち、上記の式(2)は、これらの各種の諸事情をも加味して、各種のノイズに対して頑強になる様に、好適或いは最適に決定することがより望ましい。
尚、これらの事情は、後述のその他の判別式についても全く同様である。
【0051】
ステップ420では、3重線と判定された上記の標示パターンの位置が、路面画像上の左右どちらに有るかを判定する。この判定は、例えば、図1(a)のJ+1番目の標示の立ち下がりピーク位置(図7、図8)が画面の中心線に対して左右のどちら側に位置するか等の判定基準を用いて実行することができる。
【0052】
ステップ422では、L3C(左3重線カウンター)の値を1だけ増やす。このカウンターL3Cは、図2の線種モード判定部112(即ち、図9のステップ355や図14の実行手順500)にて、左側の線種モードを決定する際に参照されるものである。
ステップ424では、後述のサブルーチン(ノイズ除去1)を呼び出して実行する。このサブルーチン(ノイズ除去1)は、図1(a)の斜線部に該当するブロック標示をノイズとして除去するためのものである。即ち、このサブルーチンにより、探索情報テーブル10(図8)の中のノイズ(ブロック標示)と判定された該当する白線標示のデータが削除若しくは無効化される。
【0053】
ステップ426では、R3C(右3重線カウンター)の値を1だけ増やす。このカウンターR3Cは、図2の線種モード判定部112(即ち、図9のステップ360)にて、右側の線種モードを決定する際に参照されるものである。
ステップ428では、後述のサブルーチン(ノイズ除去2)を呼び出して実行する。
【0054】
ステップ430では、図1(b)の標示パターンに関して、次式(3)に示す条件を満たすものを左二重線と判定する。ただし、次式(3)を満たす標示パターンが、路面画像上の右側に位置する場合には、その標示パターンを左二重線とは判定しない。
【数3】
d2≦w1≦d5,
d3≦w2≦d6,
d0≦L1≦d4 …(3)
また、ステップ435では、後述のサブルーチン(ノイズ除去3)を呼び出して実行する。
【0055】
ステップ440では、図1(c)の標示パターンに関して、次式(4)に示す条件を満たすものを右二重線と判定する。ただし、次式(4)を満たす標示パターンが、路面画像上の左側に位置する場合には、その標示パターンを右二重線とは判定しない。
【数4】
d3≦w1≦d6,
d2≦w2≦d5,
d0≦L1≦d4 …(4)
また、ステップ445では、後述のサブルーチン(ノイズ除去4)を呼び出して実行する。
【0056】
次に、図11のステップ450では、図1(d)の標示パターン(中抜け)に関して、次式(5)に示す条件を満たすものを前述の「中抜け」の標示パターンと判定する。
【数5】
|w1−w2|≦d1,
d2≦L≦d6 …(5)
【0057】
ステップ460では、「中抜け」と判定された上記の標示パターンの位置が、路面画像上の左右どちらに有るかを判定する。この判定は、例えば、図1(d)のJ番目とJ+1番目の各標示の立ち下がりピーク位置の中点が画面の中心線に対して左右のどちら側に位置するかなどの判定基準を用いて実行することができる。
【0058】
ステップ464では、後述のサブルーチン(ノイズ除去5)を呼び出して実行する。
ステップ468では、後述のサブルーチン(ノイズ除去6)を呼び出して実行する。
【0059】
ステップ470では、現在判定対象となっているJ番目の標示の幅w1が次式(6)を満たすか否かを判定する。この白線幅条件を満たすものは、単一の車線境界線(単一線)と推定される。
【数6】
d2≦w1≦d7 …(6)
ステップ475では、Jの増加幅Kを1に設定する。
ステップ480では、後述のサブルーチン(ノイズ除去7)を呼び出して実行する。このサブルーチン(ノイズ除去7)で除去される標示は、実際には車線標示に直接関係ないノイズなどが主である。
以上のサブルーチン(ノイズ除去n)の振り分け処理が、図2の線種分別部111に該当する処理である。以上の処理(実行手順400)が完了した時点で、呼出元に処理を移す(制御を戻す)。
【0060】
以下、図12を用いて、前述の境界位置推定手段120(図2)の処理に付いて説明する。本実施例においては、この境界位置推定手段120は、上記のノイズ除去処理を実行するサブルーチン群(ノイズ除去n(1≦n≦7))により具現されている。
【0061】
図12に、これらのノイズ除去部(サブルーチン名:ノイズ除去1〜7)の動作を規定する境界位置推定基準の一覧表を示す。
図10、図11に例示した、線種分別部111(図1)の動作により、図12の一覧表に示す各線種が分類される。ただし、単一線(単独の車線境界線)に関しては、ノイズ除去処理が必要ないため、本図12の一覧表には掲載していない。
【0062】
図12の一覧表(境界位置推定基準表)における各記号の意味は、以下の通りである。
(記号)
× : 操作対象となる標示を無条件でノイズと判定(推定)し、前述の探索情報テーブル10上に有る対応する白線ペアのデータを削除又は無効化する。
△ : 表中の「標示採択条件」が成り立たない場合にだけ、操作対象となる標示をノイズと判定(推定)し、前述の探索情報テーブル10上に有る対応する白線ペアのデータを削除又は無効化する。
− : 操作或いは参照の対象外とする。
【0063】
(ノイズ除去1)
したがって、例えば、サブルーチン「ノイズ除去1」では、フラグLF3の値が1である時に限り、図1(a)のJ+1番目の標示(中央に位置する車線境界線)を削除対象外としてテーブル上に該当データを残す。即ち、有効な標示として採択する。尚、その後は無条件に、Jの増加幅Kの値を3に設定して、呼出元に制御を戻す。
【0064】
(ノイズ除去6)
また、例えば、サブルーチン「ノイズ除去6」では、フラグRF3の値が0である時に限り、図1(d)のJ番目とJ+1番目の標示を削除対象外としてテーブル上に該当データを残す。即ち、有効な標示として採択する。尚、その後は無条件に、Jの増加幅Kの値を2に設定して、呼出元に制御を戻す。
【0065】
図13に、各線種モードとモードフラグ(1ビット)の関係を示す。これらの4本のフラグは、線種モード判定部112(図2)に相当する図9のステップ355(左線種モード判定を実行するサブルーチン)及びステップ360(右線種モード判定を実行するサブルーチン)において更新される。
即ち、これらの左右の線種モードを判定するサブルーチンは、上記の探索情報テーブル10に対する路面画像1画面分のノイズ除去処理が一通り完了した段階で実行される。
尚、この様な1画面単位の処理手順は、図9のステップ345とステップ350により実現される。
【0066】
図14に、図2の線種モード判定部112(図9の左線種モード判定)を実現する実行手順500を例示する。この実行手順500は、前述の本発明の第7の手段の「モード変更保留手段」をも同時に実現するものである。
【0067】
本フローチャートでは、まず最初に、ステップ510により、線種分別部111(図2,図10)のステップ422で更新される前述の左3重線カウンターL3Cを参照する。本カウンターL3Cは、路面画像データの1画面を探索した結果得られた探索情報テーブル10の中から検出された、画面左半分に位置する3重線標示パターン(図1(a))の全件数を保持している。
【0068】
この結果、カウンターL3Cの値が所定の閾値αよりも大きければ、ステップ520に、そうでなければステップ530に処理を移す。
以下のステップ520とステップ525、及び、ステップ530とステップ535では、次の2種類のカウンター(LM1,LM2)を更新する。
【0069】
(1)LM1(左単一線モードカウンター)
以下の「左単一線状態判定条件」が連続的に満たされた回数をカウントする(ステップ530)。したがって、1度でも「左単一線状態判定条件」が満たされなかった場合には、その場でそのカウント値は0に戻される(ステップ520)。これにより、本カウンターでカウントした期間における左単一線状態の連続性が保証される。
《左単一線状態判定条件》
路面画像中の左側にて検出された3重線標示の標示パターン(図1(a))の件数(L3C)がその1画面中で所定の閾値α以下であること。
【0070】
(2)LM2(左複合線モードカウンター)
以下の「左複合線状態判定条件」が連続的に満たされた回数をカウントする(ステップ525)。したがって、1度でも「左複合線状態判定条件」が満たされなかった場合には、その場でそのカウント値は0に戻される(ステップ535)。これにより、本カウンターでカウントした期間における左複合線状態の連続性が保証される。
《左複合線状態判定条件》
路面画像中の左側にて検出された3重線標示の標示パターン(図1(a))の件数(L3C)がその1画面中で所定の閾値αよりも大きいこと。
【0071】
《モード変更条件1》
左単一線モードカウンターLM1の値が所定の閾値γを越えること。本条件はステップ560でチェックされ、本条件が満たされている場合には、ステップ570とステップ575の動作により、図13(a)の定義に従って、左側の線種モードが単一線モードに設定される。
【0072】
《モード変更条件2》
左複合線モードカウンターLM2の値が所定の閾値βを越えること。本条件はステップ540でチェックされ、本条件が満たされている場合には、ステップ550とステップ555の動作により、図13(a)の定義に従って、左側の線種モードが三重線モードに設定される。
【0073】
モード変更条件1、2が満たされなければ、モードの変更は行わない。これにより、前述の「モード変更保留手段」が実現される。この様な手段により、線種モードの変更は、状況が一定した段階で初めて実行されるため、ノイズに対して頑強なモード決定処理を実現することができる。
【0074】
尚、上記の例では、ステップ510〜ステップ535を用いて、左単一線状態と左複合線状態の区分判定を閾値αにて行ったが、この様な状態区分判定では、3重線標示の件数(L3C)の一定期間(複数回の制御周期にわたる期間)の平均値と所定の閾値α′とを比較する様にしても良い。また、この平均値に加えて更に、3重線標示の件数(L3C)の一定期間(例:20mの走行期間)の最小値も同時に所定の閾値α″と比較する様にしても良い。これらの統計操作における各種の変形により、ノイズに対してより頑強なアルゴリズムを構成することができる。
【0075】
例えば図14のロジックでは、βの値が9である時、ステップ510の条件が連続して10回以上満たされないと、左三重線モードに移行しない(即ち、ステップ550を実行しない)。しかし、上記の変形例として、例えば、カウンタL3Cの平均値をこの10回に渡って求め、この10回にわたる平均値が所定の閾値α′以上であれば、左三重線モードに移行する(即ち、ステップ550を実行する)様にロジックを構成しても良い。
【0076】
ステップ580とステップ585では、左二重線モードフラグLF2の設定処理を行う。
このフラグ設定処理は、ステップ510〜ステップ575までのモード設定処理と略同様に実施しても良いが、通常高速道路では、右側が3重線である場合には、図21に示す様に左側は2重線(若しくは3重線)であり、また、左側が2重線の時は、右側は3重線であるため、本実施例の車線境界判定装置100の適用範囲を高速道路に限定する際には、この様な左二重線モードフラグLF2の設定処理を行っても良い。路面画像中に三重線と誤判定され得るノイズが出現する頻度は通常十分に小さいので、例えば上記の様に三重線の判別結果をベースとして線種モード判定を行えば、ノイズに対して頑強な判定手段を構成することができる。
以上の処理が完了した時点で、図14の実行手順500を終了し、呼出元に処理を戻す。
【0077】
なお、以下の処理手順1〜3に従えば、上記のステップ580,585に対する代替処理として、図14のステップ510〜ステップ575までのモード設定処理と略同様に、左二重線モードフラグLF2の設定処理を独立に構成することができる。
(処理手順1)
前記のカウンターL3C,R3Cと同様のカウンターであるL2C(左二重線カウンター)とR2C(右二重線カウンター)を設け、前記のL3C,R3Cと同様のタイミングで初期化(0クリア)する。
【0078】
(処理手順2)
線種分別部111にて、上記のカウンターL2Cを用いて、画面左半分に位置する2重線標示パターン(図1(b)又は(c))の全件数をカウントする。ただし、この全件数は、標示パターン((b)又は(c))別にそれぞれカウントする様にしても良い。
これらの処理は、カウンターR2Cについても同様である。
【0079】
(処理手順3)
線種モード判定部112にて、カウンターL2Cの値に基づいて、例えば、図14のステップ510〜ステップ575と略同様に、左側の線種モードの切換処理を実行する。
尚、図14のステップ580,ステップ585は削除する。
これらの処理は、右側の線種モードの切換処理についても同様である。
【0080】
この様な処理形態は、例えば、車線標示において三重線の有無とは必ずしも関係せず、三重線の有無とは独立に二重線が標示されている国や地域や道路において有効である。これらの処理形態は、国、地域、道路等の実際の具体的環境に適した最適なものを選択して実施すれば良い。
【0081】
また、図9のステップ360においても、上記と全く同様に、右線種モード判定処理を実施すれば良い。
以上の処理が完了した時点で、図9の実行手順300を終了し、呼出元に処理を戻す。
以上の処理により、図3の実行手順200のステップ250が実行される。これにより、図2の境界標示採択部2の処理が一通り完了する。
【0082】
以下、上記の手順により採択された(有効なデータとして残された)車線境界線の候補点データ、即ち、探索情報テーブル10上に残った有効な多数の白線点のデータに対して、下記の周知の統計操作([1]直線検出,[2]レーン選択)を施すことにより、車線境界位置を決定(推定)することができる。
即ち、図3のステップ260では、下記の「直線検出」を実行する。
また、図3のステップ270では、下記の「レーン選択」を実行する。
そして、図3のステップ280では、これらの統計操作に基づいて得られた境界位置を所定の出力先(例:レーン逸脱警報装置等)に出力する。
【0083】
[1]直線検出(Hough 変換)
複合線判定の処理により、白線点リストから複合線のブロック白線に対応するノイズは除去できたが、路面の汚れ等によるランダムなノイズが残っている。そこで、周知のHough 変換により、路面画像上の直線を検出する。Hough 変換はノイズのある画像からロバストに直線を検出することができる代表的な手法である。
【0084】
車線境界を走行レーンと白線の境界線とするため、路面画像の右半平面では白線ペアの立ち上がりピーク位置を、路面画像の左半平面では白線ペアの立ち下がりピーク位置を代表点(投票点)としてHough 変換を実行する。
Hough 変換は、白線点リストから白線点位置を順番に読み出し、その白線点位置を通る可能性のあるすべての直線への投票を行う。投票は直線を表す2パラメータ空間(直線の切片と傾き)へ行われる。白線点リストをすべて投票した後にパラメータ空間で積算された投票値のピークを複数個検出する。このピークが車線境界の候補となる直線のパラメータ値を示す。このパラメータ値と票数をメモリにリストとして記憶しておく。
【0085】
[2]レーン選択
Hough 変換の結果、路面画像中の車線境界の候補となる直線が複数検出される。レーン選択ではHough 変換で検出した直線を全て組み合わせてペアをつくり、レーンの左右車線境界に対応するものの中から最も確信度の高いペアを選択する。それは以下の条件を満たすものである。
【0086】
1)左右の直線長が0.5m以上であること。
2)直線のペアから計算したレーンパラメータが設定範囲内にあること。設定範囲は以下の通りである。
(a)位置偏差:−レーン幅計算値/2 〜+レーン幅計算値/2
(b)レーン幅:LW0−標準偏差〜LW0+標準偏差
(c)ヨー角 : −ヨー角閾値〜+ヨー角閾値
(d)ピッチ角:−ピッチ角閾値〜+ピッチ角閾値
ただし、ここで、LW0は、レーン幅の基準値であり、通常以下の中から選択されるものである。
(一般道路)・・・2.75m,3.00m
(高速道路)・・・3.25m,3.50m,3.75m
【0087】
図15に、これらの判定処理(図2のレーン選択手段4)で使用する各レーンパラメータの定義を示す。
路面画像上で本図15に示すような左右2本の白線白線が検出された場合のレーンパラメータ(位置偏差,レーン幅,ヨー角,ピッチ角)の計算式を以下に示す.このとき路面は局所的に平面で,cosΔφ≒1と仮定している。また、路面画像の奥行きdはレーンマークが直線と見なせる距離である。
【0088】
(変数定義)
e:位置偏差[m] ,
w:レーン幅[m],
θ:ヨー角[rad] ,
Δφ:カメラの俯角を基準値としたピッチ角変動量[rad] ,
h:カメラ高さ[m],
d:路面画像上の奥行き距離[m] ,
R,L :路面画像下端(カメラ直下位置)と直線の交わる位置[m] ,
R,L :路面画像上端と直線の交わる位置とpR,L との差分[m] 。
【0089】
以上の条件を満たすペアを抽出しその中で左右の直線長の和が最大のものを現在走行中のレーンの境界線を示すペアと判定する。
Hough 変換の結果としては、直線長は直接に求められないが、例えば、Hough 変換から得られる票数から直線長の和が最大のものを決定することができる。
【0090】
以上で選択されたペアを車線境界の結果とする。環境条件が悪化するとノイズの誤認は完全に除去できない場合があるので、必要に応じて周知のローパスフィルタ等でフィルタリングを実施した後、レーン逸脱警報装置等へ出力するようにしても良い。
例えば、以上の様な実施例の適用により、路面上の車線標示が例えば上記の様な複合線である場合にも、正確なレーン境界位置を安定的かつ継続的に検出することができる。
【0091】
(第2実施例)
本第2実施例では、上記の第1実施例の改良事例に付いて例示する。
図16は、本第2実施例に係わる車線標示の平面図である。本図16の(a),(b)は、両方ともそれぞれ車両の左側に現れる車線標示を例示するもので、網かけ部位が、路面上に描かれた車線標示を示している。
カメラの光軸の角度が路面上の車線標示の位置に対して浅い場合や、撮影した画像の解像度が低い場合、画像上のノイズが多い場合、或いは路面上に望ましい形式で車線標示が描かれていない場合等には、例えば本図16に例示する様に、複合線を構成するブロック標示と車線境界を示す車線境界線とが一体になって見えることがある。
【0092】
これらの場合には、図8のテーブル10の上には、車線標示があたかも1本であるかの様に記録され、その時の白線幅(単一線の幅)は、図示する様に白線幅waやwbなる値として記録される。したがって、この様な場合、上記の第1実施例においては、車線の境界位置を正確に把握することが困難となり、車線の境界位置が振動する恐れがある。
本第2実施例では、この様な問題に対応する手段を例示する。
【0093】
図17は、本第2実施例に係わる、図2の線種分別部111(図9ステップ340)を実現する実行手順400(図10、図11)に対する新規拡張部分を例示するフローチャートである。即ち、本第2実施例は、図11のステップ470の直前に、図17の処理(ステップ655〜ステップ669)を追加(挿入)することにより、上記の課題を解決するものである。
ただし、前述のカウンターL3C,R3C,L2C,R2Cについては、前述の(処理手順1),(処理手順2),(処理手順3)に従って、初期化、更新、及び参照するものとする。即ち、本第2実施例では、例えば、以下のタイミングでこれらのカウンターを更新(インクリメント)する。
【0094】
(カウンターL3C)
ノイズ除去1、ノイズ除去5、データ修正1(図18)の各サブルーチンの直前。
(カウンターR3C)
ノイズ除去2、ノイズ除去6、データ修正3(図略)の各サブルーチンの直前。
(カウンターL2C)
ノイズ除去3、データ修正2(図18)の各サブルーチンの直前。
(カウンターR2C)
ノイズ除去4、データ修正4(図略)の各サブルーチンの直前。
【0095】
尚、以下の処理においては、次の閾値を用いることがある。
(閾値)
D2D:図16(a)の間隙が詰まった白線の幅waの下限値
D2 :図16(a)の間隙が詰まった白線の幅waの上限値
D3D:図16(b)の間隙が詰まった白線の幅wbの下限値
D3 :図16(b)の間隙が詰まった白線の幅wbの上限値
これらの値は、実際の道路事情やカメラの解像度等に基づいて適当な値を経験的に求めて設定する。
【0096】
図17のステップ655では、J番目の標示の幅、即ち、現在解析中の白線幅w1の値が、所定の値DSよりも大きいか否かを判定する。この値DSは、例えば、一般的な単一線から成る車線境界線の幅の標準的な適正範囲の上限値等がふさわしく、一般に、上記の閾値D2D以下の値をとる。即ち、本第2実施例においては、1本に見える単一線の幅w1が、所定の値DSよりも大きい場合の処理に特徴がある。
ステップ658、ステップ669の変数Kは、前記のJの増加幅Kである。
【0097】
図18は、図17のステップ664を実現するサブルーチン(左データ修正)を例示するフローチャートである。このフローチャートでは、ステップ710〜740までの一連の処理により図16の(b)の車線標示パターン(間隙の詰まった左3重線:白線幅=wb)に対応する処理を実施し、ステップ750〜780までの一連の処理により図16の(a)の車線標示パターン(間隙の詰まった左2重線:白線幅=wa)に対応する処理を実施する。
【0098】
例えば、ステップ710では、図13(a)の左三重線モードフラグLF3をチェックする。
また、ステップ715では、間隙の詰まった三重線の白線幅の適正範囲をチェックする。
ステップ730(データ修正1)では、図8のテーブル10に記録されている該当する白線の代表点(ピーク位置)を、例えば、図16(b)の太い縦線で示した位置(幅wbの略中心点の位置)に修正する。この「データ修正1」の処理は、例えば、以下の様に図19に習って実施することがより望ましい。
【0099】
図19は、図18のステップ730を実現するサブルーチン(データ修正1)のより望ましい処理内容を説明する概念図である。即ち、間隙が詰まった左側の3重線の場合、白線幅wbの中点から車線境界線の標準幅D0の半分だけ位置を右にずらした点(図中●印)を上記の代表点として採用する。
【0100】
図18のステップ750〜ステップ780についても、上記のステップ710〜ステップ740と略同様に修正処理を実行する。
図20は、図18のステップ770を実現するサブルーチン(データ修正2)の処理内容を説明する概念図である。即ち、間隙が詰まった左側の2重線の場合には、上記と略同様にして、白線幅waの左端から車線境界線の標準幅D0分だけ位置を右にずらした点(図中●印)を上記の代表点として採用する。
【0101】
右側のデータ修正処理(図17のステップ668のサブルーチン「右データ修正」)に付いても、左右の対称性に注意して上記と同様に実施すれば良い。例えば、前記の図略の「データ修正3」は、上記のデータ修正1に習って構成することができ、また、前記の図略の「データ修正4」は、上記のデータ修正2に習って構成することができる。
以上のデータ修正処理により、より適正な代表点が図8のテーブル10上に残されるため、前記の課題を解決することができる。
【0102】
また、ノイズを太線として誤認する可能性があるため、左側の複合線の出現状況と右側の複合線の出現状況とを総合的に判断して、線種モードを決定する方法を取ることがより望ましい。この様な手法によれば、以下に例示する様により頑強な線種モード判定が実施可能となる。
例えば、図14の実行手順500を改良する際に、以下の方法を取ることが望ましい。
【0103】
即ち、例えば、以下の条件式(7)〜(9)の何れか1つが成り立つ時、二重線と三重線(又は、三重線と三重線)があると判定する。
【数7】
L2C>閾値α1、かつ、R3C>閾値α2 …(7)
【数8】
L3C>閾値α2、かつ、R3C>閾値α2 …(8)
【数9】
L3C>閾値α2、かつ、R2C>閾値α1 …(9)
【0104】
図14の実行手順500で用いた手法と略同様に、上記の条件を満たすシーン(撮影画面)の数をカウントし、その様な場面が設定回数以上継続したら、複合線モードに切り換えれば良い。また、二重線か三重線かは点数の多い側で判定しても良い。
例えばこの様な線種モード判定手法により、より頑強な線種モード判定が実施できる。
【0105】
尚、上記の実施例では、車両の前方の様子を撮影するカメラを用いたケースを示したが、カメラの配向は任意で良い。即ち、車両の直下、後方、側方等を撮影した場合にも、本発明の作用・効果を得ることが可能である。
また、本発明を実施するに当っては、カメラの台数に対する制約は無い。例えば、複数台のカメラで広い範囲を撮像することにより、検出精度を向上させる等の各種の応用形態を実施しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】複合線(車線標示)の標示パターンを例示する平面図。
【図2】本発明の実施例に係わる車線境界判定装置100の構成形態を例示するブロック図。
【図3】車載カメラを有するコンピュータシステムにより車線境界判定装置100を実現する際の、各手段の実行手順(200)を例示するフローチャート。
【図4】車載カメラからの入力画像(a)、及びそれに基づいて解析的に生成された路面画像(b)を例示する写真。
【図5】入力画像(図4(a))を歪み補正した補正画像と、路面画像(図4(b))との関係を示す説明図。
【図6】図5による説明を更に補足するカメラ視界の斜視図。
【図7】標示抽出手段1(図2)の作用を説明する説明図。
【図8】本発明の実施例に係わる探索情報として保存される車線標示の保存形態(データ形式)を例示する探索情報テーブル10のテーブル構造図。
【図9】図2の境界標示採択部2(図3ステップ250)を実現する実行手順(300)を例示するフローチャート。
【図10】図2の線種分別部111(図9ステップ340)を実現する実行手順(400)を例示するフローチャート(前半)。
【図11】図2の線種分別部111(図9ステップ340)を実現する実行手順(400)を例示するフローチャート(後半)。
【図12】ノイズ除去部(サブルーチン名:ノイズ除去1〜7)の動作を規定する境界位置推定基準の一覧表。
【図13】各線種モードとモードフラグ(1ビット)の関係を示す定義表。
【図14】図2の線種モード判定部112(図9の左線種モード判定)を実現する実行手順(500)を例示するフローチャート。
【図15】図2のレーン選択手段4(図3のステップ270)で使用する各レーンパラメータの定義を示す説明図。
【図16】本発明の第2実施例に係わる車線標示の平面図。
【図17】本発明の第2実施例に係わる、図2の線種分別部111(図9ステップ340)を実現する実行手順400(図10、図11)に対する新規拡張部分を例示するフローチャート。
【図18】図17のステップ664を実現するサブルーチン(左データ修正)を例示するフローチャート。
【図19】図18のステップ730を実現するサブルーチン(データ修正1)の処理内容を説明する概念図。
【図20】図18のステップ770を実現するサブルーチン(データ修正2)の処理内容を説明する概念図。
【図21】走行車線を走行中の車両の車載カメラの視界に入る複合線(車線標示)の標示パターンを例示する平面図。
【図22】追い越し車線を走行中の車両の車載カメラの視界に入る複合線(車線標示)の標示パターンを例示する平面図。
【符号の説明】
1 … 標示抽出手段
2 … 境界標示採択部
3 … 直線検出手段
4 … レーン選択手段
10 … 探索情報テーブル
100 … 車線境界判定装置
110 … 複合線判定手段
111 … 線種分別部
112 … 線種モード判定部
120 … 境界位置推定手段
C … カメラ視点
Σ … 路面画像平面
I … 路面画像データ(画素)の行番号(1≦I≦m)
J … 標示に路面画像の左側から付けた番号(1≦J≦NI)
L3C … 左3重線カウンター
R3C … 右3重線カウンター
LF3 … 左3重線モードフラグ
RF3 … 右3重線モードフラグ
LF2 … 左2重線モードフラグ
RF2 … 右2重線モードフラグ
LM2 … 左複合線モードカウンター
LM1 … 左単一線モードカウンター
α … 左複合線状態判定閾値
β … 左複合線モード突入閾値
γ … 単一線モード復帰閾値

Claims (10)

  1. カメラからの入力画像に基づいて、路面上に描かれた車線標示で規定される車線(レーン)の境界位置を走行中に実時間で判定する判定装置であって、
    前記車線標示の脈絡方向又は自車両の進行方向を縦方向とし、この縦方向に直交する方向を前記車線標示に関する探索方向として、この探索方向における探索により得られた探索情報に基づいて、前記車線標示が、前記縦方向に脈絡の有る複数列又は複数本の標示で構成されている複合線から成るか否かを判定する複合線判定手段と、
    この複合線判定結果に基づいて、前記境界位置を推定する境界位置推定手段とを備え
    前記複合線判定手段は、現在走行中の前記車線標示の線種モードを、過去又は現在の前記探索情報に基づいて決定する線種モード判定部を有し、
    前記境界位置推定手段は、前記線種モード判定部が決定した前記線種モードに基づいて、前記探索情報から前記車線標示が有するブロック標示等の不要部分を判別して除去するノイズ除去部を有する
    ことを特徴とする車線境界判定装置。
  2. 前記複合線判定手段は、前記探索方向が互いに略平行となる前記入力画像上の複数箇所の探索位置での複数件の前記探索情報に基づいて、前記車線標示が複合線から成るか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車線境界判定装置。
  3. 前記複合線判定手段は、最新の前記探索情報と過去の前記探索情報との関係
    に基づいて、前記車線標示が複合線から成るか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車線境界判定装置。
  4. 前記複合線判定手段は、前記探索情報が有する標示の数、標示の幅、又は標示間の間隙幅の少なくとも1つから、
    前記車線標示が、両側からブロック標示で挟まれた1本の標示線で構成された複合線より成るか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の車線境界判定装置。
  5. 前記複合線判定手段は、前記探索情報が有する標示の数、標示の幅、又は標示間の間隙幅の少なくとも1つから、
    前記車線標示が、片側にブロック標示が接近した1本の標示線で構成された複合線より成るか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の車線境界判定装置。
  6. 前記複合線判定手段は、
    前記探索情報が有する標示の数、標示の幅、又は標示間の間隙幅の少なくとも1つから、
    前記車線標示が、前記縦方向に並列に配置された2つ又は2列のブロック標示で構成された複合線より成るか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の車線境界判定装置。
  7. 前記線種モード判定部は、
    前記探索情報がある一定期間継続的に「所定のモード変更条件」を満たすまで、前記線種モードの変更処理を保留するモード変更保留手段を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の車線境界判定装置。
  8. 前記境界位置推定手段は、
    単一線として探索された前記車線標示の幅が、所定の値を越えていた場合に、
    前記線種モード判定部が決定した前記線種モードに基づいて、前記境界位置を推定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の車線境界判定装置。
  9. 前記境界位置推定手段は、
    前記複合線の一部として検出された、横幅が最も短い1つの標示の位置を前記境界位置と推定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の車線境界判定装置。
  10. カメラからの入力画像に基づいて、路面上に描かれた車線標示で規定される車線(レーン)の境界位置を走行中に実時間で判定する判定装置であって、
    前記車線標示の脈絡方向又は自車両の進行方向を縦方向とし、この縦方向に直交する方向を前記車線標示に関する探索方向として、この探索方向における探索により得られた探索情報に基づいて、前記車線標示が、前記縦方向に脈絡の有る複数列又は複数本の標示で構成されている複合線から成るか否かを判定する複合線判定手段と、
    この複合線判定結果に基づいて、前記境界位置を推定する境界位置推定手段とを備え、
    前記境界位置推定手段は、前記複合線の一部として検出された、横幅が最も短い1つの標示の位置を前記境界位置と推定する
    ことを特徴とする車線境界判定装置。
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