JP3747719B2 - 車両監視装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、主として道路上に設置して道路を走行する車両を監視する車両監視装置に関するものである。なお説明の便宜上、車両の速度を監視し、一定速度以上で走行する車両を撮影し、当該撮影画像を印字出力する車両速度監視装置について以下に説明する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両速度監視装置では、一定速度以上で走行する車両のみ撮影し、制御機から当該画像だけを中央装置に伝送し表示部に表示していた。
【0003】
図9は、従来の車両速度監視装置の設置状況と中央装置の構成を示した全体図である。図に於いて、1は速度計測装置、2はカメラ、3は照明装置、4は制御ケーブル、5は制御機、6は第一車線の走行車両、7は回線、9は制御機5から送られる撮影画像などを受信する送受信部、10は制御部、11は撮影画像を表示する表示部、12は操作部、13は撮影画像を蓄積する蓄積部、14は撮影画像を印字出力するプリンタ、8は9,10,11,12,13,14からなる中央装置である。
【0004】
図10(a)は、図9に示す車両速度監視装置で撮影された画像例を示す図である。図に於いて、15は撮影画像、16は撮影地点名、計測速度、撮影時刻等を制御機5で専用のソフトウエアにより付加される第1のスーパインポーズ、17は走行車両、18は運転者、19はナンバプレートである。
【0005】
図10(b)は、図9に示す車両速度監視装置で撮影された画像が制御機5から中央装置8に伝送され、この伝送された画像が中央装置8で表示される表示例を示す図である。図において、20は、中央装置8で表示部11に表示される表示部のモニタ画面ある。
【0006】
次に、従来の車両速度監視装置の動作について説明する。図9において、第一車線の走行車両6を速度計測装置1から発射された電磁波が走行車両6に照射される。走行車両6で反射した電磁波は走行車両6の速度に対応したドップラ周波数のシフトを受けて再び速度計測装置1に戻り、自らが持つローカル信号と混合されビデオ信号が検出される。ビデオ信号は、制御ケーブル4を介して制御機5に送られ走行車両の速度が計測される。計測された速度が一定の速度を越えていた場合、制御機5から制御ケーブル4を介して、カメラ2に撮像指令を送り、これを受けたカメラ2は照明装置3に発光指令を出すと同時にシャッタを切って第一車線の走行車両6の撮影を行う。
【0007】
撮影された後、制御機5は撮影画像データを自動的に中央装置8に対し回線7を経由して送る。中央装置8に送られてくる撮影画像データは、送受信部9と制御部10を経由して自動的に蓄積部13にデータベースとして蓄積される。
また、表示部11には現在受信中の撮影画像が受信データ順に順次表示される。操作部12から制御部10を経由し、蓄積部13から指定の撮影画像を選択する指示により、撮影画像を表示部11に表示する。表示部11に表示された画像は、操作部12からの印刷指示により、プリンタ14に印字出力される。
【0008】
図10(a)は、図9のプリンタ14から印字出力されたカメラ2の撮影画像15の例である。図10(b)は、図9の表示部11で送受信部9が制御機5から送られてくるカメラ2の撮影画像15を順次、表示部モニタ画面20に表示する例である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車両速度監視装置は、以上のようにカメラ2の撮影画像15を図10(b)に示すように表示しており、一定速度以上の走行車両17のみの状況しか解らず、走行中の前後に危険な状況があったかどうかなどの情報を得ることができないという課題があった。
【0010】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、撮影対象となった走行車両の前後の状況を把握することを可能にすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明による車両速度監視装置は、第1の撮影手段の撮影と同時に前記第1の撮影手段で撮影される走行車両を含む当該走行車両の前後方向を撮影する第2の撮影手段とを具備したものである。
【0012】
第2の発明による車両速度監視装置は、前記第2の撮影手段として、広角撮影可能な静止画撮影カメラを用いるものである。
【0013】
第3の発明による車両速度監視装置は、前記第2の撮影手段として、動画像撮影カメラを用いてものである。
【0014】
第4の発明による車両速度監視装置は、広角撮影を選択する広角撮影選択手段と、前記広角撮影選択手段により広角撮影が選択され、前記第2の撮像手段により撮影された撮影情報を表示する表示手段とを設けたものである。
【0015】
第5の発明による車両速度監視装置は、車両監視領域を選択する車両監視領域選択手段と、前記車両監視領域選択手段により選択された監視領域を前記第2の撮影手段で撮影された撮影情報に合成して表示する表示手段とを設けたものである。
【0016】
第6の発明による車両速度監視装置は、動画像撮影を選択する動画像撮影選択手段と、前記動画像撮影選択手段により選択され、前記第2の撮影手段で撮影された動画像を表示する表示手段とを設けたものである。
【0017】
第7の発明による車両速度監視装置は、前記第1、第2の撮影手段により撮影された撮影情報を合成して時系列的に表示する表示手段を設けたものである。
【0018】
第8の発明による車両速度監視装置は、車両検知手段からの車両検知情報及び前記第1、第2の撮影手段からの撮影情報を中央装置に送信し、かつ前記中央装置からの指令情報を受信する送受信手段を有する制御手段と、前記車両検知手段からの車両検知情報及び前記第1、第2の撮影手段からの撮影情報を記憶し、表示する記憶、表示手段、広角撮影を選択する広角撮影選択手段、前記広角撮影選択手段により広角撮影が選択された場合、前記第2の撮像手段を駆動すべく指令信号を前記制御手段へ送信し、当該第2の撮影手段により撮影された撮影情報を受信して前記記憶、表示手段に出力する送受信手段とを有する中央装置とを設けたものである。
【0019】
第9の発明による車両速度監視装置は、中央装置が車両監視領域を選択する車両監視領域選択手段、前記車両監視領域選択手段により選択された監視領域を前記第2の撮影手段で撮影された撮影情報に合成して表示する表示手段とを有するものである。
【0020】
第10の発明による車両速度監視装置は、前記中央装置が、動画像撮影を選択する動画像撮影選択手段、前記動画像撮影選択手段により選択され、前記第2の撮影手段で撮影された動画像を表示する表示手段とを有するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1を示す構成図であり、車両速度監視装置と車線の関係及び車線に設置された状況を示した全体図と中央装置の構成を示すブロック図である。図に於いて21は中央装置8で専用のソフトウエアで広角画像を撮影するか否か選択する広角画像選択部、22は広角画像を撮影する第2のカメラで、第1のカメラ2と併設されている。34は中央装置8で広角画像を表示する広角画像表示部である。
【0022】
速度計測装置1からは、車線を走行する車両に電磁波を発射し、車両で反射した電磁波は、走行速度に対応したドップラ周波数のシフトを受けて再び速度計測装置1に戻り、自らが持つローカル信号と混合させビデオ信号が検出される。ビデオ信号は制御ケーブル4を介して、制御機5に送られ、走行車両の速度が計測される。計測された速度が一定の速度を越えていた場合、制御機5から制御ケーブル4を介して、第1のカメラ2に撮像指令を送り、これを受けた第1のカメラ2は照明装置3に発光指令を出すと同時にシャッタを切って第一車線の走行車両6の撮影を行う。撮影された後、制御機5は撮影画像データを自動的に中央装置8に対し回線7を経由して送る。
【0023】
中央装置8に送られてくるデータは、送受信部9と制御部10を経由して自動的に蓄積部13にデータベースとして蓄積される。また、表示部11には現在受信中の撮影画像が受信データ順に順次表示される。操作部12から制御部10を経由し、蓄積部13から指定の撮影画像を選択する指示により、撮影画像を表示部11に表示する。表示部11に表示された画像は、操作部12からの印刷指示により、プリンタ14に印字出力される。
【0024】
また、中央装置8の広角撮影選択部21で広角撮影を実施することをあらかじめ手動で選択された場合には、広角撮影を実施する指令は、制御部10を経由し、送受信部9から回線7を経由して制御機5に渡される。第2のカメラ22の撮影は、前記制御機5から送出される撮影指令を第2のカメラ22も受け取り、第1のカメラ2の撮影と同時に第2のカメラ22で広角画像の撮影を実施する。
【0025】
図2は、中央装置8の広角画像選択部21で広角画像の撮影を実施するように選択した際に第2のカメラ22で撮影された撮影画像の例である。図に於いて、23は第2のカメラ22の撮影画像、24は撮影地点名、計測速度、撮影時刻等を制御機5で専用のソフトウエアにより付加される第2のスーパインポーズ、25は一定速度以上の走行速度が速度計側装置1で計測された第1の走行車両、26は第1の走行車両25の後方を走行している第2の走行車両、27は第1の走行車両25の後方を走行している第3の走行車両である。
【0026】
図3は表示部11の広角画像表示部に表示した表示部の例である。図に於いて、15は第1のカメラ2の撮影画像、20は表示部11のモニタ画面、23は第2のカメラ22の撮影画面であり、一定速度以上で走行した第1の走行車両25を含む第2のカメラ22の撮影画像23を同時に得ることで、一定速度以上の走行車両の速度監視領域に進入する前の状況を目視で容易に認識できる。
【0027】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2を示す構成図であり、28は装置の設置時にあらかじめ速度計測の開始点を路面にマークし、速度計測装置1の速度計測開始点を第1のカメラ2の撮影画像から手動で領域をトレースし、当該領域を第2のカメラ2の撮影画像23に表示するかしないか手動で選択する速度監視領域選択部である。図5は、中央装置8の表示部11のモニタ画面20を示す図である。図に於いて、29は、前記速度監視領域選択部28で当該領域を表示するように選択した際に第2のカメラ22の撮影画面に重畳される速度監視領域である。広角で撮影された第2のカメラ22の撮影画面23に重畳して前記速度監視領域29を表示すること容易に前記速度計測装置1で速度監視している領域を目視で確認することができ、一定速度以上の走行車両の速度監視領域に進入する前の状況を目視で容易に認識できる。
【0028】
実施の形態3
図6はこの発明の実施の形態3を示す構成図であり、30は動画撮影カメラ、31は動画カメラ制御部、35は動画画像表示部、36は動画像撮影選択部である。 前記動画像選択部36から動画撮影カメラ30を選択すると、動画カメラ制御部31で動画撮影カメラ30からの撮影が開始される。動画カメラ制御部31は、前記制御機5から送出される撮影指令を受け取り、前記動画カメラ30の撮影動画像を専用のソフトウエアで1/30秒毎に1枚の画像として、あらかじめ定めた枚数の画像をサイクリックに蓄積し、前記撮影指令受信時に例えば、当該撮影指令受信の前の画像と後の画像を中央装置8に伝送する。
【0029】
図7は撮影指令受信以前の動画像を表示した例である。図に於いて、図7(c)は、動画像カメラ30で撮影した撮影指令受信時の画像、図7(b)は図7(c)より以前の画像、図7(a)は図7(b)より以前の画像である。32は動画撮影カメラの画像、33は撮影地点名、計測速度、撮影時刻等を制御機5で専用のソフトウエアにより付加される第3のスーパインポーズである。これにより、一定速度以上の走行車両の速度監視領域に進入する前の状況を目視で容易に認識できる。
【0030】
図8は中央装置で撮影画像をレイアウトした図であり、図7の動画像と第1のカメラ2の撮影画像とを時系列に表示されている。
【0031】
この発明によれば、撮影した走行車両の速度計測領域に進入した際の前後の状況を目視で容易に把握することができる。
【0032】
前記各実施の形態では、走行車両の速度が一定速度以上の場合、当該車両を撮影する構成について説明したが、この発明は、車両速度以外、例えば騒音車両や携帯電話を使用しながら運転中の車両等の撮影にも適用できるものである。
【0033】
【発明の効果】
この発明によれば、撮影した走行車両の前後の状況を目視で容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明における車両速度監視装置の実施の形態1を示す構成図である。
【図2】 この発明における車両速度監視装置の実施の形態1で構成されるカメラ2の撮影画像の例の図である。
【図3】 この発明における車両速度監視装置の実施の形態1で構成される中央装置での撮影画像レイアウト例を示す図である。
【図4】 この発明における車両速度監視装置の実施の形態2を示す構成図である。
【図5】 この発明における車両速度監視装置の実施の形態2で構成される中央装置での撮影画像のレイアウト図である。
【図6】 この発明における車両速度監視装置の実施の形態3を示す構成図である。
【図7】 この発明における車両速度監視装置の実施の形態3で構成される動画撮影カメラの撮影画像の例の図である。
【図8】 この発明における車両速度監視装置の実施の形態3で構成される中央装置での撮影画像のレイアウト図である。
【図9】 従来の車両速度監視装置を示す構成図である。
【図10】 従来の車両速度監視装置の撮影画像例と中央装置での撮影画像のレイアウト図である。
【符号の説明】
1 速度計測装置、2 第1のカメラ、3 照明装置、4 制御ケーブル、5 制御機、6 走行車両、7 回線、8 中央装置、9 送受信部、10 制御部、11 表示部、12 操作部、13 蓄積部、14 プリンタ、17 走行車両、18 運転者、19 ナンバプレート、20 表示部のモニタ画面、21 広角撮影選択部、22 第2のカメラ、25 走行車両、26 走行車両、27走行車両、28 速度監視領域表示選択部、29 速度監視領域、30 動画撮影カメラ、31 動画カメラ制御部、34 広角画像表示部、35 動画画像表示部、36 動画像撮影選択部。
Claims (5)
- 走行車両を検知して前記走行車両の走行速度を計測する車両検知手段と、前記走行車両を撮影する第1の撮影手段と、前記車両検知手段からの検知情報に基づき前記第1の撮影手段を駆動する制御手段とを具備した車両監視装置において、
前記第1の撮影手段の撮影と同時に前記第1の撮影手段で撮影される走行車両を含む当該走行車両の前後方向を撮影する、広角撮影可能な静止画撮影カメラで構成された第2の撮影手段と、
前記広角撮影を選択する広角撮影選択手段と、
前記広角撮影選択手段により広角撮影が選択され、前記第2の撮像手段により撮影された撮影情報を表示する表示手段と、
前記第2の撮像手段の撮像画像中で、前記車両検知手段の速度計測開始点を含む速度監視領域を前記第2の撮像手段が撮影した撮影画像に表示するか否かを選択する速度監視領域選択手段と、
を具備し、
前記車両検知手段は、前記走行車両に電磁波を発射し、当該電磁波が前記走行車両で反射された電磁波を検知し、当該反射された電磁波の走行速度に応じたドップラ周波数のシフト量を検出することにより前記走行車両の走行速度を計測し、前記走行速度が所定の速度以上である場合に前記第1の撮影手段に撮像指令を送信し、
前記第2の撮像手段は、前記第1の撮影手段で撮影される前記走行車両の前方あるいは後方を走行する走行車両を撮影し、
前記表示手段は、前記速度監視領域選択手段により選択された監視領域を前記第2の撮影手段で撮影された撮影情報に合成して表示することを特徴とする車両監視装置。 - 走行車両を検知して前記走行車両の走行速度を計測する車両検知手段と、前記走行車両を撮影する第1の撮影手段と、前記車両検知手段からの検知情報に基づき前記第1の撮影手段を駆動する制御手段とを具備した車両監視装置において、
前記第1の撮影手段の撮影と同時に前記第1の撮影手段で撮影される走行車両を含む当該走行車両の前後方向を撮影する、動画像撮影カメラで構成された第2の撮影手段と、
動画像撮影を選択する動画像撮影選択手段と、
前記動画像撮影選択手段により選択され、前記第2の撮影手段で撮影された動画像を表示する表示手段と、
前記第2の撮像手段による動画像中で、前記車両検知手段の速度計測開始点を含む速度監視領域を前記第2の撮像手段が撮影した撮影画像に表示するか否かを選択する速度監視領域選択手段と、
を具備し、
前記車両検知手段は、前記走行車両に電磁波を発射し、当該電磁波が前記走行車両で反射された電磁波を検知し、当該反射された電磁波の走行速度に応じたドップラ周波数のシフト量を検出することにより前記走行車両の走行速度を計測し、前記走行速度が所定の速度以上である場合に前記第1の撮影手段に撮像指令を送信し、
前記第2の撮像手段は、前記第1の撮影手段で撮影される前記走行車両の前方あるいは後方を走行する走行車両を撮影し、
前記表示手段は、前記速度監視領域選択手段により選択された監視領域を前記第2の撮影手段で撮影された撮影情報に合成して表示することを特徴とする車両監視装置。 - 前記表示手段は、前記第1、第2の撮影手段により撮影された撮影情報を合成して時系列的に表示する表示手段であることを特徴とする請求項2記載の車両監視装置。
- 前記制御手段は、前記車両検知手段からの車両検知情報及び前記第1、第2の撮影手段からの撮影情報を中央装置に送信し、かつ前記中央装置からの指令情報を受信する送受信手段を有し、前記中央装置は、前記前記車両検知手段からの車両検知情報及び前記第1、第2の撮影手段からの撮影情報を記憶し、表示する記憶、表示手段、広角撮影を選択する広角撮影選択手段、前記広角撮影選択手段により広角撮影が選択された場合、前記第2の撮像手段を駆動すべく指令信号を前記制御手段へ送信し、当該第2の撮影手段により撮影された撮影情報を受信して前記記憶、表示手段に出力する送受信手段とを有することを特徴とする請求項1記載の車両監視装置。
- 前記中央装置は、車両監視領域を選択する車両監視領域選択手段、前記車両監視領域選択手段により選択された監視領域を前記第2の撮影手段で撮影された撮影情報に合成して表示する表示手段とを有することを特徴とする請求項4記載の車両監視装置。
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