JP3746723B2 - 通気栓組立体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気などのガスや空気中の水蒸気(水分)は通過させるが、外形サイズがほぼ100μm以上の水滴や固形ゴミ類の通過は阻止する機能を有する改良された通気栓を取付体に一体に組み付けた通気栓組立体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記した通気栓は、水密性を要する容器(ケース,ハウジング等)の一部に内外方向に貫通して設けた取付孔を閉塞するようにして取付けて使用される。これにより、容器の内部に水が浸入するのを防止して、例えば、容器内部に収容された機器類が水に接して錆びたり、誤作動したりするのを防止している。
【0003】
上記目的を達成する通気栓として種々のものが提案されているが、代表的な構造としては、容器の取付孔付近に当接してシール性を発揮する程度の弾性を有する樹脂やゴム等であって、通気性を有しない材料によって、中心に貫通する通気孔を有する略筒状の通気栓本体を形成し、後工程によって、前記通気栓本体の通気孔を閉塞するように、その通気孔の形成方向の一端面に通気シートを熱融着や超音波融着、接着剤等で固着したものがある。また、通気シートとしては、内部に無数の微細な通気孔を有する通気シート本体と、内部に微細通気孔よりも大きい通気間隙を有して、通気性を有する不織布等の補強通気シートとが積層(ラミネート)されたものが一般に使用される。
【0004】
このような通気シートを固着した通気栓は、通常の一般的な用途においては、その機能を十分に果たし得るが、特殊な使用環境に供されるものでは、高い耐液圧力(容器の外側から内側に向けて、例えば水圧が作用した場合でも水の浸入を阻止し得る圧力)を要求され、その性能は満足し得ないものであった(要求性能に対して対処し得るほどの高い性能を有していないものであった)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の課題は、通気栓本体の通気シートとの接合性を高めて、使用時における耐液圧力を高めることであり、第2の課題は、ケース等の被取付体に対する通気栓の取付けを容易にすると共に、その取付時又は使用時に通気栓が損傷されるのを防止することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、水密性と通気性を併せて要求されるケース等の被取付体の一部分に内外方向に貫通して形成された取付孔に取り付け可能で、少なくとも前記被取付体の取付孔に取り付けられる略筒状の通気栓取付体と、略筒状に形成された通気栓本体の軸方向の一端に気体は透過されるが液体は透過させない通気シートが接合された通気栓とを有し、前記通気栓が前記通気栓取付体の筒状の内部に挿入固定された通気栓組立体であって、前記通気栓は、通気栓取付体よりも硬質の合成樹脂から筒状に射出成形され、前記通気栓組立体が所定位置に取り付けられたとき取付孔に連通する通気孔を有する通気栓本体と、この通気栓本体の軸方向の一端に、内部に不規則形状で且つ不規則方向を向く微細通気孔を有する前記通気シートが前記射出成形の際の圧力で樹脂材料の一部が不規則形状で且つ不規則方向を向く前記微細通気孔内に入り込んで固化して投錨効果により一体的に接合され、前記通気栓取付体は、柔軟で弾性変形可能な材料から略筒状に形成され、被取付体の前記取付孔に挿入して取付可能な取付脚部と、前記被取付体に取付けられた状態で前記被取付体の外側に位置して前記通気栓を内部に保持する通気栓保持部と、前記取付脚部と通気栓保持部の間の位置に半径方向外側に向けて突出すると共に周方向に連続して形成され前記取付孔の内周壁面に弾接して通気栓取付体と被取付体との間をシールするシール部とを一体に有し、前記取付脚部は、先端側に被取付体の取付孔の縁に係合する係合部が形成されて、周方向に所定の間隔を保って複数のスリットが先端から前記係合部を超えて軸方向に形成され、半径方向内側に弾性変形可能であり、前記通気栓保持部の筒状内周面から半径方向内側に向けて通気栓保持突条が形成されており、前記通気栓保持突条が通気栓の外周面に水密に接触して、通気栓を通気栓取付体に保持していることを特徴としている。
【0007】
請求項1の発明によれば、通気栓本体と通気シートとは、通気栓本体の射出成形時に両者の接合部において、通気栓本体の成形材料である加熱溶融樹脂が少なくとも通気シート本体の不規則方向の微細通気孔内に入り込んで機械的に結合されている。また、通気シート本体が本来、水滴の通過を阻止する特性を有しているのに加えて、前記接合部では、通気シートの微細通気孔内に溶融樹脂が入り込んで、該微細通気孔内で固化又は硬化しているので、この部分の通気性がないか、又は小さくなっている。従って、前記接合部においては、通気シートの面方向の水密性(通気抵抗性)が向上して高い耐水圧性の通気栓となる。また、通気栓保持部の筒状内周面から半径方向内側に向けて形成された通気栓保持突条が通気栓の外周面に水密に接触しているため、通気栓を通気栓取付体に保持しているために、通気栓と通気栓取付体との間の水密性が高められる。
【0008】
また、請求項2の発明は、水密性と通気性を併せて要求されるケース等の被取付体の一部分に内外方向に貫通して形成された取付孔に取り付け可能で、少なくとも前記被取付体の取付孔に取り付けられる略筒状の通気栓取付体と、略筒状に形成された通気栓本体の軸方向の一端に気体は透過されるが液体は透過させない通気シートが接合された通気栓と、前記通気栓本体又は通気栓取付体の少なくともいずれか一方に係止して取付けられ、前記通気栓取付体の内部に挿入固定された通気栓を被取付体の外側から覆うためのキャップ体とを有し、前記通気栓が前記通気栓取付体の筒状の内部に挿入固定された通気栓組立体であって、前記通気栓は、通気栓取付体よりも硬質の合成樹脂から筒状に射出成形され、前記通気栓組立体が所定位置に取り付けられたとき取付孔に連通する通気孔を有する通気栓本体と、この通気栓本体の軸方向の一端に、内部に不規則形状で且つ不規則方向を向く微細通気孔を有する前記通気シートが前記射出成形の際の圧力で樹脂材料の一部が不規則形状で且つ不規則方向を向く前記微細通気孔内に入り込んで固化して投錨効果により一体的に接合され、前記通気栓取付体は、柔軟で弾性変形可能な材料から略筒状に形成され、被取付体の前記取付孔に挿入して取付可能な取付脚部と、前記被取付体に取付けられた状態で前記被取付体の外側に位置して前記通気栓を内部に保持する通気栓保持部と、前記取付脚部と通気栓保持部の間の位置に半径方向外側に向けて突出すると共に周方向に連続して形成され前記取付孔の内周壁面に弾接して通気栓取付体と被取付体との間をシールするシ ール部とを一体に有し、前記取付脚部は、先端側に被取付体の取付孔の縁に係合する係合部が形成されて、周方向に所定の間隔を保って複数のスリットが先端から前記係合部を超えて軸方向に形成され、半径方向内側に弾性変形可能であり、前記通気栓保持部の筒状内周面から半径方向内側に向けて通気栓保持突条が形成されており、前記通気栓保持突条が通気栓の外周面に水密に接触して、通気栓を通気栓取付体に保持していて、前記キャップ体には、通気栓の通気孔と外部とを通気可能に連通する通気路が形成されているか、或いはキャップ体が組み付けられた状態で、通気栓との間に、その通気孔と外部とを連通する通気路が形成されていることを特徴としている。
【0009】
請求項2の発明によれば、請求項1の作用効果に加えて、キャップ体の存在によって、通気栓を構成する通気シートに外部物体が不測に接触するのが防止されると共に、キャップ体が通気栓全体の抜け防止にもなるので、通気栓組立体としての信頼性が高まる。
【0010】
【0011】
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、通気シートは、接合部の半径方向内側において、厚さ方向に圧縮されて薄肉となった環状薄肉部が形成され、該環状薄肉部よりも半径方向内側の分は、元の厚さを保っていることを特徴としている。
【0013】
請求項3の発明によれば、請求項1又は2の発明の上記作用効果に加えて、通気シートの環状薄肉部においては、微細通気孔も圧縮されて小さくなっているので、この部分における水、液体の透過がより効果的に阻止される。また、通気シートの環状薄肉部の内側の部分は、元の厚さを保っているので、通気性能が低下することがない。
【0014】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、通気栓の前記接合部で通気シートは射出された樹脂の圧力で圧縮されて微細通気孔が元の大きさよりも小さくなると共に通気シートの厚さが減少し、接合部の通気抵抗性が通気シートの他の部分よりも高くなっていることを特徴としている。
【0015】
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかの発明の上記作用効果に加えて、通気シートにおける通気機能を果たす前記中央部分に溶融樹脂が流れ込むのを防いで、通気シートの通気機能を果たす有効面積を維持し、良好な通気性能を維持することができる。
【0016】
また、請求項5の発明は、請求項2ないし4のいずれかの発明において、キャップ体は、通気栓取付体に嵌合係止構造で取付けられて、通気栓が、前記キャップ体の裏面と、前記通気栓取付体の通気孔内に形成された前記押圧支持部とにより挟持固定されていることを特徴としている。
【0017】
請求項5の発明によれば、請求項2ないし4のいずれかの発明の上記作用効果に加えて、通気栓は、被取付体の内外両方向に移動しないため、取扱い時や使用時において、通気栓取付体に対する通気栓の取付状態が安定する。
【0018】
【発明の実施の形態】
最初に、本発明の第1実施形態の通気栓組立体Sについて説明する。図1は、通気栓組立体Sの分解斜視図であり、図2は、キャップ体Cの平面図であり、図3は、同じく底面図であり、図4は、通気栓組立体Sの図2のX1 −X1 線に相当する断面図であり、図5は、同じく図2のX2 −X2 線に相当する断面図であり、図6は、通気栓組立体Sを構成する通気栓S0 の断面図であり、図7は、通気栓S0 を構成する通気栓本体1と通気シートKとの接合部の拡大断面図であり、図8は、通気栓S0 の成形状態を示す断面図であり、図9は、図2のX1 −X1 線断面図であり、図10は、通気栓取付体Aの断面図である。
【0019】
この通気栓組立体Sは、図1ないし図5に示されるように、通気栓本体1の通気孔2の一端面に通気シートKが一体的に接合された通気栓S0 と、被取付体である各ケースB1,B2(図11, 12, 13参照)に前記通気栓組立体Sを取付けるための通気栓取付体Aと、通気栓組立体Sが各ケースB1,B2 の取付孔51, 51' に差し込まれて取付けられた状態で、各ケースB1,B2 の外部からの異物が通気栓S 0 の通気シートKに接触等するのを防止して、通気栓S0 を保護するためのキャップ体Cとの3つの部材で構成される。
【0020】
通気栓S0 は、図1、図6及び図7に示されるように、硬質合成樹脂を円筒状に射出成形した通気栓本体1の通気孔2の軸方向の一端面に、該通気栓本体1の射出成形と同時に通気シートKが一体的に接合されたものである。また、通気シートKが一体的に接合されている側の端面と反対の端面の外周縁には、キャップ体Cの裏面に形成された押圧凸部36が嵌合される嵌合溝3が全周に亘って形成されている。この通気栓S0 は、後述の射出成形により形成される。
【0021】
次に、通気シートKの構造について説明する。通気シートKは、薄い円板形の通気シート本体4の片面に、同形状の補強通気シート5が圧着などによりラミネートされた構成のシートである(図7参照)。通気シート本体4としては、米国W.L.ゴア社の商品名「ゴアテックス」、日東電工株式会社の商品名「ミクロテックス」などが市販されていて、好適に使用できる。該通気シート本体4の材質は、ポリテトラフルオロエチレン樹脂で、その厚さは、使用目的に応じて、50μm〜200μmのものが容易に入手可能であって、これらのものを適宜選択して使用できる。
【0022】
また、通気シート本体4は、ミクロ的に見たときはほぼ海綿状で、内部に大きさが0.05μmから20μm程度の不規則形状の不規則方向を向く無数の微細通気孔6を有している。よって、通気シートKは、大きさが0.0004μmの大気中の水分、水蒸気及びこれよりも小さな大気ガス(窒素ガス、酸素ガス)は通過させるが、大きさが100μm(ほぼ霧雨の大きさ)以上の水滴、油滴などの液体、及び塵類などの固形の異物の通過は阻止する性能を有する。
【0023】
また、通気シート本体4にラミネートされる補強通気シート5の材質としては、ポリエステル系、ポリオレフィン系などの各種樹脂の繊維からなる不織布が、腐食せず、水に接触しても溶けたり劣化することがないので好適である。また、補強通気シート5の厚さは、通気シート本体4にラミネートした場合に通気シートK全体の厚さ(ラミネートした後の厚さ)が0.05mm〜0.5mmとなるものが使用できる。ここで、通気シートKの全体の厚さは、0.1mm〜0.3mm程度が射出成形時の取り扱い性からして好適である。また、この補強通気シート5の内部にも、無数の不規則形状の通気性を有する間隙7が形成されており、該間隙7は、前記微細通気孔6よりも大きい。よって、通気シート本体4及び補強通気シート5は、通気可能な構造となっている。なお、図7などにおける通気シートK(通気シート本体4及び補強通気シート5)の厚さを拡大して図示してある。
【0024】
本発明に係る通気栓本体1の射出成形に使用する樹脂の種類は、その通気栓に要求される性能を満たす限り、射出成形可能な樹脂であって、後述する通気栓取付体Aよりも硬い樹脂であれば、どのような樹脂でも使用できる。例えば、硬質の熱可塑性の合成樹脂として代表的な材料としては、PBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂があり、その他、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂、AES(アクリロニトリル・エチレンプロピレンゴム・スチレン)樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PP(ポリプロピレン)樹脂、PE(ポリエチレン)樹脂、PA(ポリアミド)樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、POM(ポリアセタール)樹脂、PPO(ポリフェニレンオキサイド)樹脂等の加熱した時に溶融して液状となる熱可塑性樹脂が使用される。また、通気栓取付体Aよりも硬質であれば、熱可塑性エラストマー等も使用でき、例えば、東レ・デュポン社の商品名「ハイトレル」などが挙げられる。
【0025】
引き続いて、上記した通気栓S0 の構成部材である通気栓本体1を射出成形するのと同時に通気シートKを接合して通気栓S0 を製造する方法について、本発明と関連する部分を中心に説明する。まず、通気栓本体1を成形する成形型の構成について簡単に説明する。図8に示されるように、射出成形型は、上下方向に配置された一対の成形型F1,F2 で主に構成されている。下方に配置される成形型F1 はキャビティ型となっており、通気栓本体1の外形状に対応したキャビティ形成空間の底面部は、該成形型F1 の貫通孔に挿入された通気シート支持台71の上端面で形成されている。他方、上方に配置される成形型F2 は、コア型となっており、通気栓S0 の前記通気孔2の形状に対応した円柱状のコア61と通気栓S0 の前記嵌合溝3の形状に対応するリング形状の嵌合凸部65とが、前記キャビティ形成空間と同心円上に配置するように型合せ面から突設されている。
【0026】
また、各成形型F1,F2 を型締めした状態において、相対向する前記コア61の下端面及び通気シート支持台71の上端面には、それぞれほぼ同形状の円形の凹部63,73が形成され、その結果として環状押圧部64,74が形成されている。この環状押圧部64,74は、後述するように前記コア61及び通気シート支持台71の各先端面に挟持された状態でキャビティ81の底面にセットされる通気シートKが、それらの先端面によって押圧(挟持)される面積を小さくして、射出成形中の熱変形や劣化又は型接触による通気シートKの損傷を防止し、通気栓S0 の通気性能を維持するために設けられた部分である。
【0027】
そして、下型である成形型F1 の前記キャビティ形成空間の底面、即ち通気シート支持台71の上面に通気シートKをセットした後に、上型である成形型F2 に下型の成形型F1 を合せて型締めする。すると、成形型F1 の前記キャビティ形成空間に、成形型F2 の前記コア61及び嵌合凸部65が挿入され、前記キャビティ形成空間のうちの前記コア61及び嵌合凸部65、並びに通気シートKの外周側の露出部Kbが、成形品である通気栓本体1の形状に対応するキャビティ81となる。
【0028】
ここで、前記コア61の突出長Jは、前記キャビティ81の深さGから通気シートKの自然状態(圧縮されていない状態)の厚みT0 を差し引いた長さよりも僅かに大きく形成されている〔J>(G−T0)〕。これは、上記したように一対の成形型F1,F2 を型締めしてキャビティ81を形成した状態において、コア61の先端面(環状押圧部64)で前記通気シートKの一部分を環状に押圧し、厚さ方向に沿って最適な厚さに圧縮するためである。この通気シートKの圧縮量は、型締め時において、通気シートKを喰い千切る程の圧縮は避けるべきであり、好ましい圧縮量は、通気シートKの厚さ方向における空間の占める割合とほぼ比例させ、自然状態の厚さ(圧縮前の厚さ)を100とした場合に、圧縮後の厚さが90〜10の範囲に収まる程度に設計されている。
【0029】
上記のように両成形型F1 ,F2 を型締めして形成されるキャビティ81の底部にセットされる通気シートKは、前記コア61の外側に環状となって露出している露出部Kbと、該露出部Kbの半径方向内側の環状部分であって前記コア61の環状押圧部64に押圧されている環状薄肉部Kaと、環状薄肉部Kaの更に半径方向内側の円形部分であって、前記コア61及び通気シ−ト支持台71に形成された各凹部63,73と相対向する中央部との3つの部分に大別された状態で上下型に挟持される。通気シートKの前記露出部Kbは、成形後においては、通気栓本体1の端面に一体的に固着される接合部分であり、通気シートKの前記中央部は、成形後においては、通気栓本体1の通気孔2を閉塞する部分であり、自然状態の厚みT0 を保持して通気機能を果たすべき部分である。そして、通気シートKの前記環状薄肉部Kaは、前記コア61の環状押圧部64に押圧されて圧縮され、微細通気孔6及び/又は間隙7が潰されて、通気孔や間隙の大きさが小さくなり局部的に密となって、流体に対する透過抵抗性、即ちシール性が高まっている部分である。これによって、後に前記キャビティ81内に溶融樹脂が充填された場合に、この溶融樹脂がコア61の先端と通気シートKとの間に入り込み、コア61の先端を越えて環状押圧部64の半径方向内側に流れ込むことを防止する。この結果、通気シートKにおける通気機能を果たす前記中央部分に溶融樹脂が流れ込むのを防いで、通気シートKの通気機能を果たす有効面積を維持し、良好な通気性能を維持することができる。
【0030】
また、通気シートKは、図8に示されるように、キャビティ81の底面となる通気シート支持台71の上端面(環状押圧部74)に、前記通気シート本体4の側を上面(上型である成形型F2 と対向する面)にしてセットされる。即ち、該通気シートKは、成形品である通気栓本体1に対して、通気シート本体4の側が通気栓S0 の外部側(図7における矢印Q 1 側)に、換言すれば補強通気シート5の側が通気栓S0 の内部側(図7における矢印Q 2 側)になるように接合される。よって、通気栓本体1の端面(接合部)を形成する溶融樹脂が、以下に説明する溶融樹脂の射出工程及び/又は保圧工程において、通気シート本体4の前記不規則方向を向く微細通気孔6の中に圧入されるので、該溶融樹脂の固化又は硬化の後には投錨作用により、機械的に強固に一体的に接合(固着)することができる。
【0031】
具体的な通気栓S0 の成形法として説明すると、通気栓本体1の材料樹脂としてPBT樹脂を使用し、また通気シートKを構成する補強通気シート5の材料樹脂としてポリエステル系の樹脂繊維からなる不織布を使用する。各成形型F1,F2 の外部の射出ノズル(図示せず)から、ランナー82及び射出ゲート83を介してキャビティ81内に射出された高温で液状の溶融樹脂Rは、キャビティ81の底部にセットされた通気シートKの前記露出部Kbにおいて、前記コア61の先端を越えて環状押圧部64(環状薄肉部Ka)の半径方向内側に流れ込むことを防止されながら、キャビティ81の下方から順に充填される。溶融樹脂Rは、前記射出ゲート83から引き続き供給されて、キャビティ81が溶融樹脂Rで充填された状態で、保圧工程に進み、前記キャビティ81内に充填された樹脂の圧力が低下しないように、所定の保圧力Pが掛け続けられる。このように、加熱溶融した液状の樹脂を成形品の成形型のキャビティ内に射出充填した後に保圧する圧力Pは、1cm2 について数百から数万ニュートン程度の大きさになっている。
【0032】
この保圧状態で、溶融樹脂Rと接触している通気シートKの前記露出部Kbにおいて、射出成形圧力及び/又は前記保圧力P(以下圧力Pと記す)の作用により、前記通気シートKに接触している溶融樹脂Rの一部が通気シート本体4の無数の微細通気孔6内に流れ込んで、好ましくは、補強通気シート5の間隙7内にも流れ込んでいく。また、通気シートKの前記露出部Kbでは、当該部分に接触している溶融樹脂Rの均一な圧力Pによって、少なくとも通気シート本体4の露出部Kbの全体に亘って、不規則方向を向く微細通気孔6に溶融樹脂Rがほぼ均一に入り込むことができる。
【0033】
このようにして射出成形して製造された通気栓S0 の通気シートK及び通気栓本体1の接合状態は、図7の模式的断面図に示される通りである。なお、図7において、矢印Q1 は通気栓S0 をケースB1 に取付けた時の外側方向を、矢印Q2 は内側方向を示す。また、補強通気シート5に形成されている間隙7は、通気シート本体4と区別するため、及び図示可能にするために、通気シートKの厚さ方向に沿って単純化して模式的に図示してあるが、実際には方向性を持たず、不規則方向に形成されている。
【0034】
図7の模式的断面図に示されるように、通気シート本体4の微細通気孔6には、通気栓 本体1の射出成形時に通気栓本体1の端面の樹脂が少なくとも部分的に入り込み、好ましくは通気栓S0 の内部側(矢印Q 2 側)にラミネートされた補強通気シート5の全厚さを超えない程度に間隙7内に喰い込んだり、或いは入り込んでいる(図7の実線8及び二点鎖線9参照)。この樹脂の喰い込みは、射出成形によって成形する際に、前記圧力Pが作用することにより、前記微細通気孔6及び/又は間隙7の内部に強制的に圧入されたものである。このようにして、通気栓本体1の端面と通気シートKとの環状の接合部分において、接合部分ほぼ全域の前記不規則方向を向く微細通気孔6内に樹脂が不規則形状に喰い込んだ状態で固化することによる投錨効果によって、通気栓本体1の端面から通気シートKが剥離等を発生せずにしっかりと機械的に接合(固着)される。
【0035】
また、通気栓本体1の前記端面に接合された通気シートKは射出成形時において、通気シート本体4の内側(矢印Q 2 側)にラミネートされた補強通気シート5は前記圧力Pを受けることにより厚さ方向で圧縮されて、厚さが元の厚さ(自然状態の厚みT0)よりも幾分減少している。これに伴い、前記微細通気孔6及び間隙7も厚さ方向で圧縮されて、大きさが自然状態(前記圧力Pを受けていない状態)よりも小さくなっている。このことは、前記接合部の通気シート本体4及び補強通気シート5は、他の部分に比較して大気などのガスや大気中の水分が通気シートKの面方向と厚さ方向のいずれの方向に通過するにも大きな抵抗を受け、通気抵抗性が高まることを意味する。よって、通気シート本体4が水滴を通過させない特性を有しているのに加えて、通気シートKの該接合部分においては面方向に沿って通気性は低下しており、更に気体のみならず、耐水圧性も高まる。
【0036】
このようにして、前記接合部では、通気栓本体1の少なくとも通気シート本体4の微細通気孔6に樹脂が喰い込んで通気栓本体1の端面に通気シートKがしっかりと固着されると共に、当該部分の通気抵抗性は他の部分に比較して高まっている。また、通気シート本体4は前記接合部に対応する部分よりも半径方向内側の前記環状薄肉部Kaにおいても、射出成形時の型による圧縮で厚さ方向に幾分圧縮されて、該接合部分よりも更に密になっている。よって、間隙7も自然状態よりも小さくなっていて、自然状態を保っている中央部(通気栓本体1の通気孔2を主に閉塞している部分)に比較して気体、液体等に対する透過抵抗性は充分に高くなっており、該中央部の通気性能を維持した状態で、前記接合部におけるシール性が更に確実となっている。なお図7における10は、通気シート本体4の表面に処理された撥水皮膜を示している。通気シート本体4は、撥水性を有する材料からなるが、特にその使用場所で水滴が付着し易い、又は高い水圧力が作用すると予想される場合には、この処理を行っておけば、更に好ましい。また、油滴の付着が予想される場合には、撥油処理を行うことも考えられる。
【0037】
次に、図1、図4及び図10を参照にして、上記した通気栓S0 を取付けるための通気栓取付体Aについて説明する。この通気栓取付体Aは、オレフィン系、スチレン系、ウレタン系の各熱可塑性エラストマー(以下の説明において、順にTPO,TPS,TPUと記す)等の柔軟性を有する合成樹脂又はゴム等の材料で形成され、軸方向に沿って外径の異なる段付筒状をしていて、中心部には、内径の異なる3つの部分が連続した通気孔11が形成されている。通気栓取付体Aの軸方向の一端部の外径の最も大きな部分は、外周に後述するキャップ体Cが嵌合されるキャップ体嵌合部12となっており、該キャップ体嵌合部12の軸方向に沿った内側の縁部には、被係止縁部13が設けられている。この被係止縁部13は、キャップ体嵌合部12の外周に嵌合される前記キャップ体Cの側縁部32に設けられた係止部41と係合される部分である。前記キャップ体嵌合部12の外周面の端面側の部分(軸方向に沿って外側の部分)は、キャップ体Cの嵌合を容易にするための嵌合案内部14がテーパー面状(全体から見ると円錐面の一部の形状)に形成されている。また、通気栓取付体Aの軸方向に沿って前記キャップ体嵌合部12と反対の小径の部分は、軸方向に沿って複数本(実施形態では4本)のスリット15が形成されて、同数の取付脚部16が半径方向に弾性変形可能に設けられている。複数本の取付脚部16は同形状であって、その先端から基端に向けて漸次外径が大きくなったテーパー状の挿入案内面17を有しており、このテーパー状の挿入案内面17の終端には、同一外径の部分が連続して形成され、該同一外径部分には、外径が急激に小さくなった部分が連続して段差状に形成されて、この段差状部分は、前記ケースB1 に設けられた取付孔51の内側縁部に係合されるケース係合部18となっている。また、通気栓取付体Aにおける前記キャップ体嵌合部12と前記取付脚部16との間の外周面は、キャップ体嵌合部12の側に向けて外径が大きくなるテーパー状に形成されて、このテーパー状部分における軸方向のほぼ中間部に、前記ケースB1 の取付孔51の内周面に弾接してシール作用を果たす環状のシール部19が突出して形成されている。
【0038】
通気孔11が設けられた通気栓取付体Aは、キャップ体嵌合部12の側から取付脚部16の側に向けて前記通気孔11の内径が順次小さくなるように3つの部分が一体に形成されている。通気孔11の内径が最も大きい部分は前記通気栓S 0 を嵌合させて保持する為の通気栓保持部11aとなっている。内径の最も小さい部分は複数個の取付脚部16の内周面部11bになっている。前記通気栓保持部11aと前記内周面部11bとの間は両部11a,11bと一体に形成され、通気栓S 0 の軸方向の一方の端縁に接して支持する通気栓支持部11cとなっている。なお、図11に示すように、通気栓S 0 のほぼ筒状の通気栓本体1の内径と前記通気栓支持部11cの内径はほぼ同一である。
【0039】
図10に示すように、前記通気栓支持部11cの内面には、前記通気栓S 0 の通気シートKが一体的に接合された側の端面に接して前記通気栓S 0 を支持する為の弾性変形可能な環状の通気栓支持突条21が軸方向に向けて突出すると共に周方向に沿って連続して形成されている。通気栓保持部11aの内周面には、通気栓本体1の外周面に弾接して通気栓S 0 を保持する為の複数の通気栓保持突条22、22が半径方向内側に向けて突出すると共に周方向に沿って連続して夫々形成されている。通気栓取付体Aの通気栓保持部11aに通気栓S 0 を挿入して嵌合させると、前記支持突条21は通気栓本体1の奥側の端面に一体的に接合された通気シートKを前記端面との間に挟んで前記通気シートKの剥がれを防止する。前記複数の通気栓保持突条22、22は、通気栓S 0 が挿入されたとき通気栓本体1の外周面に押圧されて半径方向外側に弾性変形する。これにより、通気栓S 0 は通気栓取付体Aの通気栓保持部11aに嵌合して保持される。
【0040】
ここで、通気栓取付体Aは上記した柔軟な材料で成形されているので、通気栓保持部11aに通気栓S0 を挿入して嵌合した状態では、通気シートKの周縁の一体接合部、及び通気栓本体1の外周面が、通気栓取付体Aの支持突条21及び一対の通気栓保持突条22、22にそれぞれ良好に密着する。このため、通気栓取付体Aの通気孔11(通気栓保持部11a)に通気栓S0 が挿入嵌合された状態で両者の間のシール性が高まると共に、通気栓S0 の挿入嵌合時(差込時)には、通気栓取付体Aの通気栓保持部11aの周辺部が自在に変形するために、外部からの応力や歪みが通気栓S0 に及ばず通気栓S0 、特に通気シートKの部分及び該通気シートKと通気栓本体1との接合部分が損傷されない。
【0041】
また、キャップ体Cは、図1ないし図5、及び図9に示されるように、通気栓取付体Aの通気栓保持部11aに通気栓S0 が挿入して嵌合された後に装着される。通気栓取付体Aの通気栓保持部11aの外周側にはキャップ体嵌合部12が形成されている。キャップ体Cは前記した通気栓取付体Aに通気栓S0 が組付けられた通気栓組立体SがケースB1 の取付孔51に取付けられた状態で、ケースB1 の外部からの異物の接触等を防止して通気栓S0 を保護する。併せて前記通気栓S0 を所定位置に保持して、通気栓取付体Aから抜け出るのを防止する。この為、キャップ体Cは前記通気栓取付体Aよりも硬質の樹脂で形成される。このキャップ体Cは、表裏両面に凹凸部を有する円形のキャップ本体31の周縁部に、側縁部32が全周に亘って一体に形成された皿状である。
【0042】
キャップ本体31の表面側の中心部には円形の第1凹部33が形成されて、該第1凹部33の外側には周方向に沿って所定間隔をおいて複数個(実施形態では4個)の円弧状の第2凹部34が形成され、更に、複数個の第2凹部34の外側であって、周方向に沿って該第2凹部34と同一位置に、複数個の円弧状貫通孔35が上下面に貫通して形成されている。なお、第1及び第2の各凹部33,34並びに貫通孔35は、通気栓取付体Aのキャップ体嵌合部12にキャップ体Cを嵌合させる際に、前記側縁部32の変形を容易にして、通気栓取付体Aにキャップ体Cを取付け易くするために設けられたものである。
【0043】
一方、キャップ本体31の裏面側は、全体がほぼ同一平面となっていて、周方向に沿って前記第2凹部34に対応する部分に、該第2凹部34と同数の円弧状の押圧凸部36が断続的に設けられて、該押圧凸部36が設けられていない部分は、前記押圧凸部36との間に大きな段差(キャップ本体31の裏面を基準にすると凹部)が設けられて、通気栓取付体Aにキャップ体Cが取付けられた状態で、該通気栓取付体Aの端面23との間で所定の第1通気路37(図5参照)が形成されている。また、図5に示されるように、通気栓取付体Aにキャップ体Cが取付けられた状態で、キャップ本体31の中心部と通気栓本体1との間には、前記第1通気路37に連通する連通孔38が形成されるようになっている。
【0044】
また、キャップ本体31の周縁部に一体に形成された側縁部32は、通気栓取付体Aに通気栓S0 が取付けられた状態で前記通気栓取付体Aのキャップ体嵌合部12の外側に嵌合される部分であって、前記側縁部32における前記第1通気路37に接続する部分は薄肉に形成されて、前記キャップ体嵌合部12の外周面との間に前記第1通気路37と連通する第2通気路39が形成される。この構造により、図12に示されるように、通気栓取付体Aを介してケースB1 の取付孔51に通気栓S0 を取付けた状態において、ケースB1 の内部(I)と大気中(O)とは、通気栓取付体Aの通気孔11並びに第1及び第2の各通気路37,39を介して連通される。また、側縁部32の先端部の内側には、通気栓取付体Aのキャップ体嵌合部12の外側にキャップ体Cを嵌合させた状態で、前記キャップ体嵌合部12の被係止縁部13と係止可能な係止部41が内側に向けて設けられている。
【0045】
そして、以下のようにして、通気栓取付体Aと通気栓S0 とキャップ体Cとの3つの部材を一体に組み付けて通気栓組立体Sを形成する。まず、上記したようにして、通気栓取付体Aの通気孔11(通気栓保持部11a)に通気栓S0 を挿入嵌合すると、通気栓S0 は、前記したように通気栓取付体Aの通気孔11(通気栓保持部11a)に高いシール性を保持して、挿入嵌合される(差し込まれる)。そして、図4に示されているように、通気栓取付体Aの通気孔11(通気栓保持部11a)に通気栓S0 が挿入嵌合された状態においては、通気栓本体1の外側の端面は、通気栓取付体Aのキャップ体嵌合部12の端面23よりも僅かに外方に突出していて、両端面の間に僅かの段差が形成されている。
【0046】
次に、通気孔11に通気栓S0 が挿入嵌合された通気栓取付体Aに、キャップ体嵌合部12の側からキャップ体Cを押し込むと、キャップ体Cの側縁部32の先端部が通気栓取付体Aの嵌合案内部14に案内されることにより、キャップ体Cは、キャップ本体31の中心部が凹状になると共に、略短円筒状をした側縁部32の開口側に僅かに広くなるように弾性変形される。そして、側縁部32の先端内側に形成された係止部41が、通気栓取付体Aのキャップ体嵌合部12の外側の端縁を通過すると、上記形状に弾性変形していたキャップ体Cは、原形状に復元して、キャップ体Cの係止部41が通気栓取付体Aの被係止縁部13に係止されると共に、キャップ本体31の裏面に形成された押圧凸部36が、前記段差によって通気栓本体1の外側の端面に形成された環状の嵌合溝3に嵌合されて、通気栓S0 は軸方向に沿って内方に押圧される。
【0047】
これにより、通気栓S0 と通気栓取付体Aとキャップ体Cとの3つの部材が一体に組み付けられて通気栓組立体Sが形成される。また、通気栓S0 は、通気栓取付体Aの通気栓支持突条21とキャップ体Cの押圧凸部36とによって軸方向で挟持されるので、通気栓S0 を構成する通気シートKは、通気栓取付体Aの通気栓支持突条21によって大きな力で押圧される。このため当該部分のシール接合安定性が一層高められる。よって、通気シートKが通気栓支持突条21に上記したように押圧支持され、通気シート本体4の側のみならず、補強通気シート5の側においても接合の信頼性及びシール性が良好に保たれ、外部から通気シートKに高い(液)圧力がかかっても、該接合部から通気シートKが剥離するのを防止すると共に、該接合部の安定性を維持することができる。また、側縁部32によってキャップ体嵌合部12が半径方向内側に押圧されて、通気栓保持突条22と通気栓本体1の外周面とが密接して、両者の間のシール性が向上する。更に、上記構成によって、キャップ体Cが、通気栓取付体Aに収容される通気栓S0 全体の抜け防止にもなって、通気栓S0 が通気栓取付体Aの内外両方向に移動するのを防ぎ、通気栓組立体Sの取扱い時や使用時において、通気栓S0 の取付状態を安定させるので、通気栓組立体Sの性能が維持される。また、ケースB1 の内部(I)と大気中(O)とは、通気栓S0 及び通気栓取付体Aの各通気孔2,11並びに第1及び第2の各通気路37,39が互いに連通されて、後述の方法により通気栓組立体SをケースB1 の取付孔51に取付けた状態において、ケースB1 の内部(I)と大気中(O)とは、通気シートKを介して互いに連通される。
【0048】
次に、通気栓組立体SをケースB1 に取付ける方法について説明する。図11及び図12に示されるように、ケースB1 の壁面部52には、内部(I)に向けて内径が小さくなったテーパー状の取付孔51が形成されている。そして、ケースB1 の外側から通気栓組立体Sを挿入すると、通気栓取付体Aの各取付脚部16の先端よりも内側の最大外形部分が前記取付孔51の内周面に弾接することにより、各取付脚部16の先端部が半径方向内側に弾性変形されて、各取付脚部16の最大外形部分が取付孔51を通過すると、各取付脚部16は原形状に復元して、ケース係合部18がケースB1 の取付孔51の内側の周縁部に係合する。これにより、ケースB1 の取付孔51に対して通気栓組立体Sが容易に抜け出ない状態で取付けられると共に、通気栓取付体Aの外周に一体に突出して形成されたシール部19が弾性変形して取付孔51の内周面に弾接することにより、取付孔51の内周面と通気栓取付体Aの外周面との間は、ケースB1 の内外においてシールされる。このようにして、ケースB1 に対する通気栓組立体Sの取付けは、通気栓取付体Aの取付脚部16の部分を取付孔51に押し込むだけの容易な作業で効率良く行われる。そして、通気栓取付体Aは、該取付孔51から簡単に抜け出ないだけでなく、柔軟で弾力性を有する材質で形成されているので、シール部19が取付孔51に良好に密着して、通気栓取付体AとケースB1 との間のシール性も高まっている。なお、図11及び図12において、53は、必要によっては取付孔51の内周面と通気栓取付体Aの外周面とのシール性を一層高めるために通気栓取付体Aの外側に嵌合されて、通気栓取付体Aの取付時にはケースB1 の取付孔51の内周面に弾接して当該部分のシール性を高めるためのゴム製のOリングを示す。従って、Oリング53は、要求されるシール性能のレベルによっては必ずしも必要ではない。
【0049】
このようにして、図12に示されるように、ケースB1 の取付孔51に通気栓組立体Sを取付けて使用すると、例えば、ケースB1 に収容された機器が作動によって発熱し、内部空気が膨張されても、膨張された分の空気は、矢印Q1 方向に沿って通気シートK及び前述した通気栓組立体Sの連通路を通過して、ケースB1 の外部の大気中(O)に排出される。よって、ケースB1 の内部圧と外部の大気圧とが等圧となるので、ケースB1 の内部圧力の上昇が防止される。
【0050】
逆に、機器の作動が停止すると、機器からの発熱がなくなり、内部空気は、その温度低下につれて収縮し始める。すると、外部空気が矢印Q2 方向に向けて前述した通気栓組立体Sの連通路及び通気シートKを通過して内部(I)に入ってくる。この際に通気シートKに水滴などが付着しても、ケースB1 の内部に浸入することはない。更に、高い液圧力を有する例えば水等が同様に内部(I)に浸入しようとしても、通気シート本体4は水を通過させず、通気栓S0 の通気シートKの接合部や、通気栓取付体Aの前記環状通気栓支持突条21とこれに押圧支持される通気シートKの補強通気シート5との間のシール性は前述した通り良好であって、更に、通気シートKの接合強度も充分なので接合部から剥がれることもなく、水等の浸入を防止することができる。これにより、ケースB1 の内部(I)に収容された機器に水滴が付着することがなくなって、機器の誤作動や故障が防止される。
【0051】
また、通気栓組立体Sの使用時において、通気栓S0 の全体を覆蓋するようにキャップ体Cが取付けられているので、通気栓S0 の通気シートKに工具や人間の指といった外部物体が不測に、或いは故意に接触するのが防止される。この結果、通気シートKに不測の損傷等が発生するのが防止されて、通気シートKは、長期間に亘って良好な通気性能を維持できる。なお、図3に示されるように、キャップ体Cの裏面と通気栓取付体Aの端面との間に形成される前記第1通気路37は、その一部分がキャップ体の貫通孔35を介して大気中と連通しているが、両者は周方向に沿ってずれた位置に形成されており、該貫通孔35から外部物体が侵入して、該通気シートKを損傷する恐れは極めて少ない。また、砂やほこり等の付着も低減できるため、通気シートKの目詰まりによる通気性能の低下を抑えることができる。
【0052】
また、上記した実施形態においては、通気栓組立体Sのキャップ体Cの裏面と、通気栓取付体A及び通気栓S0 との間に、通気孔2と連通する通気路を形成して通気可能にする構成について説明したが、通気するための貫通孔をキャップ体Cに設けて、通気栓S0 の通気孔2と直接に連通する構成にしても構わない。例えば、キャップ体Cの前記第1凹部33に、通気栓S0 の通気孔2と連通する貫通孔を形成すればよい。この場合には、大気中(O)から外部物体が侵入して通気シートKと接触、損傷するのを防ぐために、キャップ体Cの貫通孔の外径をなるべく小さくして、更に通気性能を損わないために複数個形成すればよい。このように、キャップ体に直接に通気孔が形成される通気栓組立体においても、その通気性能や高い液圧に対するシール性を維持できる。
【0053】
また、図13は、金属板でプレス成形されたケースB2 の取付孔51’に通気栓組立体Sを取付けた状態の断面図である。被取付体であるケースB2 が金属板で成形される場合には、ケースB 2 の壁面部52’の一部分をプレス加工して、前記取付孔51同様のテーパー状となった取付孔51’を形成し、該取付孔51' に前記通気栓組立体Sを取付けることができる。肉厚が小さい金属板の場合は、前記取付孔51’の内側の周縁部の肉厚も小さくなるが、通気栓取付体Aの前記ケース係合部18との係合は、問題なく行える。なお、図13においては、Oリングが取付孔51’に取付けられていない場合を示したが、要求されるシール性能のレベルによっては使用することがあるのは前記と同様である。
【0054】
【発明の効果】
本発明によって、通気栓本体の射出成形時に通気栓本体と通気シートとの接合部において、通気栓本体の成形材料である加熱溶融樹脂が通気シートの微細通気孔内に入り込んで機械的に結合されることによって通気栓本体と通気シートとの接合性が良くなり、また、溶融樹脂が入り込んで該微細通気孔を塞いでいるのでこの部分の通気性がないか又は小さくなり、使用時における耐液圧力を高めることができる。そして、外部から通気シートに高い圧力がかかっても、通気栓取付体に形成された押圧支持部が通気シートの接合部を押圧支持するので、通気シートの剥離を防止すると共に、通気栓取付体の押圧支持部と、通気栓取付体に係止するキャップ体とによって通気栓本体と通気シートとを挟み込むので、より確実に、通気シートの剥離を防止して、通気栓組立体としての耐液圧力を高められる。
【0055】
また、通気栓は、通気栓取付体を介して被取付体の取付孔に取付けられるので取付けが容易になると共に、該通気栓取付体が柔軟な材質で形成されているので、外部からの応力や歪みが通気栓に及んで通気栓が損傷されることが防止される。また、キャップ体の存在によって、通気栓を構成する通気シートに外部物体が不測に接触するのが防止されると共に、キャップ体が通気栓全体の抜け防止にもなるので、通気栓組立体としての信頼性が高まる。また、通気栓保持部の筒状内周面から半径方向内側に向けて形成された通気栓保持突条が通気栓の外周面に水密に接触しているため、通気栓を通気栓取付体に保持しているために、通気栓と通気栓取付体との間の水密性が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 通気栓組立体Sの分解斜視図である。
【図2】 キャップ体Cの平面図である。
【図3】 同じく底面図である。
【図4】 通気栓組立体Sの図2のX1 −X1 線に相当する断面図である。
【図5】 同じく図2のX2 −X2 線に相当する断面図である。
【図6】 通気栓組立体Sを構成する通気栓S0 の断面図である。
【図7】 通気栓S0 を構成する通気栓本体1と通気シートKとの接合部の模式的拡大断面図である。
【図8】 通気栓S0 の成形状態を示す断面図である。
【図9】 図2のX1 −X1 線断面図である。
【図10】 通気栓取付体Aの断面図である。
【図11】 ケースB1 の取付孔51に通気栓組立体Sを取付けている途中の状態の断面図である。
【図12】 同じく取付けられた状態の断面図である。
【図13】 ケースB2 の取付孔51’に通気栓組立体Sを取付けた状態の断面図である。
【符号の説明】
A:通気栓取付体
B1,B2 :ケース(被取付体)
C:キャップ体
K:通気シート
Ka:環状薄肉部
S:通気栓組立体
S0 :通気栓
1:通気栓本体
2:通気栓の通気孔
4:通気シート本体
5:補強通気シート
11:通気栓取付体の通気孔
11a:通気栓保持部
16:取付脚部
19:シール部
21:通気栓支持突条
22:通気栓保持突条
37:第1通気路
39:第2通気路
51:ケースの取付孔
Claims (5)
- 水密性と通気性を併せて要求されるケース等の被取付体の一部分に内外方向に貫通して形成された取付孔に取り付け可能で、少なくとも前記被取付体の取付孔に取り付けられる略筒状の通気栓取付体と、略筒状に形成された通気栓本体の軸方向の一端に気体は透過されるが液体は透過させない通気シートが接合された通気栓とを有し、前記通気栓が前記通気栓取付体の筒状の内部に挿入固定された通気栓組立体であって、
前記通気栓は、通気栓取付体よりも硬質の合成樹脂から筒状に射出成形され、前記通気栓組立体が所定位置に取り付けられたとき取付孔に連通する通気孔を有する通気栓本体と、この通気栓本体の軸方向の一端に、内部に不規則形状で且つ不規則方向を向く微細通気孔を有する前記通気シートが前記射出成形の際の圧力で樹脂材料の一部が不規則形状で且つ不規則方向を向く前記微細通気孔内に入り込んで固化して投錨効果により一体的に接合され、
前記通気栓取付体は、柔軟で弾性変形可能な材料から略筒状に形成され、被取付体の前記取付孔に挿入して取付可能な取付脚部と、前記被取付体に取付けられた状態で前記被取付体の外側に位置して前記通気栓を内部に保持する通気栓保持部と、前記取付脚部と通気栓保持部の間の位置に半径方向外側に向けて突出すると共に周方向に連続して形成され前記取付孔の内周壁面に弾接して通気栓取付体と被取付体との間をシールするシール部とを一体に有し、
前記取付脚部は、先端側に被取付体の取付孔の縁に係合する係合部が形成されて、周方向に所定の間隔を保って複数のスリットが先端から前記係合部を超えて軸方向に形成され、半径方向内側に弾性変形可能であり、
前記通気栓保持部の筒状内周面から半径方向内側に向けて通気栓保持突条が形成されており、前記通気栓保持突条が通気栓の外周面に水密に接触して、通気栓を通気栓取付体に保持していることを特徴とする通気栓組立体。 - 水密性と通気性を併せて要求されるケース等の被取付体の一部分に内外方向に貫通して形成された取付孔に取り付け可能で、少なくとも前記被取付体の取付孔に取り付けられる略筒状の通気栓取付体と、略筒状に形成された通気栓本体の軸方向の一端に気体は透過されるが液体は透過させない通気シートが接合された通気栓と、前記通気栓本体又は通気栓取付体の少なくともいずれか一方に係止して取付けられ、前記通気栓取付体の内部に挿入固定された通気栓を被取付体の外側から覆うためのキャップ体とを有し、前記通気栓が前記通気栓取付体の筒状の内部に挿入固定された通気栓組立体であって、
前記通気栓は、通気栓取付体よりも硬質の合成樹脂から筒状に射出成形され、前記通気栓組立体が所定位置に取り付けられたとき取付孔に連通する通気孔を有する通気栓本体と、この通気栓本体の軸方向の一端に、内部に不規則形状で且つ不規則方向を向く微細通気孔を有する前記通気シートが前記射出成形の際の圧力で樹脂材料の一部が不規則形状で且つ不規則方向を向く前記微細通気孔内に入り込んで固化して投錨効果により一体的に接合され、
前記通気栓取付体は、柔軟で弾性変形可能な材料から略筒状に形成され、被取付体の前記取付孔に挿入して取付可能な取付脚部と、前記被取付体に取付けられた状態で前記被取付体の外側に位置して前記通気栓を内部に保持する通気栓保持部と、前記取付脚部と通気栓保持部の間の位置に半径方向外側に向けて突出すると共に周方向に連続して形成され前記取付孔の内周壁面に弾接して通気栓取付体と被取付体との間をシールするシール部とを一体に有し、
前記取付脚部は、先端側に被取付体の取付孔の縁に係合する係合部が形成されて、周方向に所定の間隔を保って複数のスリットが先端から前記係合部を超えて軸方向に形成され、半径方向内側に弾性変形可能であり、
前記通気栓保持部の筒状内周面から半径方向内側に向けて通気栓保持突条が形成されており、前記通気栓保持突条が通気栓の外周面に水密に接触して、通気栓を通気栓取付体に 保持していて、
前記キャップ体には、通気栓の通気孔と外部とを通気可能に連通する通気路が形成されているか、或いはキャップ体が組み付けられた状態で、通気栓との間に、その通気孔と外部とを連通する通気路が形成されていることを特徴とする通気栓組立体。 - 通気シートは、接合部の半径方向内側において、厚さ方向に圧縮されて薄肉となった環状薄肉部が形成され、該環状薄肉部よりも半径方向内側の分は、元の厚さを保っていることを特徴とする請求項1又は2に記載の通気栓組立体。
- 通気栓の前記接合部で通気シートは射出された樹脂の圧力で圧縮されて微細通気孔が元の大きさよりも小さくなると共に通気シートの厚さが減少し、接合部の通気抵抗性が通気シートの他の部分よりも高くなっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の通気栓組立体。
- キャップ体は、通気栓取付体に嵌合係止構造で取付けられて、通気栓が、前記キャップ体の裏面と、前記通気栓取付体の通気孔内に形成された前記押圧支持部とにより挟持固定されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の通気栓組立体。
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