JP3746663B2 - お薦め情報紹介方法、アイテム推薦サーバ、お薦め情報紹介プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット等のネットワークを介して書籍等のお薦め情報をクライアントに紹介する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
インターネットを用いて各種のお薦めのアイテムを紹介するサービスが行われている。
【０００３】
Firefly社のソーシャルフィルタリングエンジンを利用したMy Bestサイトは、映画や書籍等のジャンルを限った範囲でお薦めのアイテムを紹介するサービスである。利用者は、自分の興味にしたがって適当なアイテムを事前に選択し、アイテム毎に評価値（１もう最悪、２嫌い、３趣味じゃない、４まあまあ、５好きだよ、６大好き、７もう最高）を入力する。Fireflyのシステムは、制約付きピアソン積率相関係数法（Upendra Shardan and, Pattie Maes, “Social Infomation Filtering：Algorithms For Automating‘Word of Mouth’”,1995, CHI'95, MOSAIC OF CREATIVITY, pp210-217）による評価により、類似する評価をした利用者を抽出し、抽出した利用者が高い評価をしたアイテムをお薦めアイテムとして紹介する。
【０００４】
Netperceptions社のコラポレーティブフィルタリング技術を利用したCdnow の音楽CD販売サイトでは、明示的な評価値入力を避けた表現（カードに追加、ウィッシュリストに記録、すでに持っている、好みでない）を使用しているが、内部的に評価値に展開していること、またその評価にピアソン積率相関係数法Joseph A. Konstan, Bradley N. Miller, David Maltz, Jonathan L. Herlocker, Lee R. Gordon,and John Riedl,“Applying Collaborative Filtering to Usenet News”, Communications of the ACM, 1997, March, Vol 40, No.3, pp76-87を利用していることもFireflyの仕掛けと同様である。この他、関連特許としてＵＳＰ４，９９６，６４２がある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の方法は、評価入力や、情報に対するジャンル分類を事前に登録する手間が必要であった。
【０００６】
本発明の目的は、情報に対する評価入力や情報のジャンル分類も一切必要とせず、アクセス履歴のみを用いてお薦め情報の紹介を行う情報紹介方法、アイテム推薦サーバ、およびお薦め情報紹介プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明のお薦め情報紹介方法は、
アイテムの閲覧／購入履歴をアイテム閲覧／購入データベースに保持するステップと、
クライアントからネットワークを介してアクセスを受け、ユーザ認証要求とともにクライアントＩＤが送信されてくると、該クライアントへアイテム推薦要求を促すためのメッセージを表示するステップと、
前記クライアントがお薦め紹介要求選択アクションを実行したことを通知されると、閲覧／購入データベースより前記クライアントＩＤをキーとして前記クライアントのアイテムの閲覧／購入履歴を取得して、該閲覧／購入履歴をもとにお薦めアイテムリストを作成し、クライアントに送信するステップと、
を有し、
前記のお薦めアイテムリストを作成し、前記クライアントに送信するステップは、
当該クライアントが閲覧または購入した閲覧アイテム群のアイテムを、１種類の閲覧／購入履歴または複数種類の閲覧／購入履歴の組合わせからなる条件によりソーティングし、その上位Ｎｇ１件（Ｎｇ１は１以上の整数）を関連アイテム群として選択するステップと、
前記関連アイテム群のアイテムのうちの少なくとも１つのアイテムを閲覧または購入したクライアントを全て関連クライアント群として抽出するステップと、
前記関連クライアント群の各クライアントを、前記関連アイテム群のアイテムのうちの閲覧または購入したアイテムの数の多い順にソーティングし、その上位Ｎｇ２人（Ｎｇ２は１以上の整数）を選択するステップと、
前記関連アイテム群のアイテムのうち、前記関連クライアント群の上位Ｎｇ２人のクライアントから閲覧または購入されているアイテムを全て関連情報群として抽出するステップと、
前記関連情報群の各アイテムを、前記関連クライアント群の上位Ｎｇ２人のクライアントから閲覧または購入されている人数の多い順にソーティングし、その上位Ｎｇ３件（Ｎｇ３は１以上の整数）を当該クライアントにお薦め情報として紹介するステップと
を含む。
【０００８】
本発明は、図１０に示すように、情報紹介業者が、情報の紹介（閲覧、購入）を希望する企業／店舗等と紹介契約を結んで利用者に情報を紹介し、紹介レポート（紹介数、アクセス人数、課金情報）を企業／店舗に送り、料金をいただくビジネスモデルに関するものである。
【０００９】
次に、本発明の概要を、書籍販売サイトにおける書籍情報の紹介を例にとって図１１により説明する。
【００１０】
書籍販売サイトで情報（書籍）を検索し、概要等を閲覧したアクセスログが、たとえばＷＷＷサーバのログとして保存される。保存される情報は、例えば“アクセス者識別子、情報識別子、閲覧時間”である。
【００１１】
例えば利用者Ａ（基点利用者）にお薦め情報を紹介するときには、“利用者Ａが閲覧した閲覧書籍群Ｇ１のうち関連利用者群Ｇ２”が共通に見ている“関連書籍群Ｇ３”をお薦めの情報として紹介する。
【００１２】
閲覧した関連書籍群Ｇ３を紹介するに当り紹介精度を高めるため次の処理を行う。
１）閲覧書籍群Ｇ１の絞り込み
閲覧書籍群Ｇ１の各書籍を、「基点利用者が閲覧した回数」の多い順または「基点利用者が閲覧した時間」の長い順または「基点利用者が閲覧した日時」が最近の順、またはこの３条件の複合条件によりソーティングし、その上位Ｎｇ１件（Ng１は正整数）を選択する。
２）関連利用者群Ｇ２の抽出
絞り込んだ閲覧書籍群Ｇ１の各書籍を閲覧している利用者群をすべて抽出する。
３）関連利用者群Ｇ２の絞り込み
関連利用者Ｇ２の各利用者を、閲覧書籍群Ｇ１を閲覧している書籍数の多い順、閲覧している日付の新しい順、アクセスの平均が大きい順等にソーティングし、その上位Ｎｇ２人(Ng２は正整数)を選択する。
４）関連情報群Ｇ３の抽出
絞り込んだ関連利用者群Ｇ２の各利用者からアクセスされている情報をすべて抽出する。
５）関連書籍群Ｇ３の絞り込み
関連書籍群Ｇ３の各書籍を、関連利用者群Ｇ２から閲覧されている人数の多い順にソーティングし、その上位Ｎｇ３件（Ng３は正整数）を選択し、基点利用者にお薦めの情報として紹介する。
【００１３】
本発明によれば、評価入力をする手間がなくなり、また事前に情報に対するジャンル分類を登録する手間がなくなる。
【００１４】
また、情報を紹介し、紹介した情報が閲覧／購入されたことに対して情報の提供者等から対価を得る際には、情報への評価を入力する手間がかからないことから顧客を集めやすく、また利用者の閲覧／購入履歴をもとに情報の紹介を行うことから、利用者が興味を持つ可能性が高まり、結果として閲覧／購入回数を増加させることになる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【００１６】
図１、図２は本発明の一実施形態のお薦め情報紹介システムの構成図である。
【００１７】
本システムはクライアント１０とアイテム推薦サーバ２０とアイテム閲覧サーバ３０と課金アイテム管理サーバ４０と課金管理用入出力端末５０で構成されている。
【００１８】
クライアント１０は、パソコン等のWebアクセス可能な装置、ディジタルTV、携帯電話等であり、ブラウザ１１と、アイテム閲覧サーバ３０から割り当てられたクライアントIDを保持するクライアントID記憶部１２を有している。
【００１９】
ブラウザ１１は、アイテムの検索を行ったり、アイテムの購入を行ったり、アイテムの推薦を受けたりするためのWebブラウザ等の情報アクセス手段である。
【００２０】
クライアントIDは、初めてアイテム閲覧サーバ３０をアクセスした際に、クライアント１０を一意に特定するためのグローバルに一意的な識別子を割り付けられ、cookie等の手段によってアイテム閲覧サーバ３０よりクライアント１０のクライアントID記憶部１２に保持される。クライアントIDは、アイテム閲覧サーバ３０をアクセスする度に、パスワードにより認証することを前提として、アイテム閲覧サーバ３０に保持してもよい。一実施形態によれば、アイテム閲覧サーバ３０は、クライアント１０が初めてアイテム閲覧サーバ３０とやり取りするときに一度だけクライアントIDを割り当てて、それをクライアント１０に送付する。それ以降、クライアント１０はアイテム閲覧サーバ３０に送信される全てのメッセージにそのクライアントIDを付けるので、アイテム閲覧サーバ３０はメッセージの発信元を特定することができる。
【００２１】
クライアントID記憶部１２は、アイテム閲覧サーバ３０から割り付けられたクライアントIDを記憶する。
【００２２】
アイテムとは、ブラウザ１１を介して閲覧、バスケット等への保持、購入等が可能な情報、商品、広告、Webページのタイトル等の情報等であり、WebのURLや商品コード等のアイテム識別子（ID）によりユニークに識別することができる。
【００２３】
アイテム閲覧サーバ３０は、検索サーバ、ネットワークを介して商品や情報の閲覧、購入できるECサーバ等であり、アイテムの閲覧や導入等のアイテム閲覧／購入履歴を保持することができ、クライアントID管理部３１を持つ。
【００２４】
クライアントID管理部３１は、グローバルに一意的な識別子であるクライアントIDを管理し、クライアントIDの新規生成、既存クライアントIDの確認を行う。
【００２５】
アイテム閲覧／購入履歴は、たとえば“クライアントID、アイテムID、閲覧日時”という情報を含む形式で保持されるものであり、Webサーバのアクセス履歴を利用する手段や、独自の履歴保持手段による手段がある。
【００２６】
アイテム推薦サーバ２０は、サーバエンジン２２、Webページ２１、閲覧／購入履歴データベース２３、閲覧アイテム群保持部２４、関連クライアント群保持部２５、関連アイテム群保持部２６、制御部２７を備えており、前記アイテム閲覧／購入履歴をアイテム閲覧サーバ３０から定期的に取得、保持し、保持した閲覧／購入履歴を利用して、アイテム推薦サーバ２０にアクセスしてきたクライアント毎にお薦めアイテムを紹介する。
【００２７】
サーバエンジン２２は、URL (Uniform Resource Locator) で識別されたWebページ２１にアクセスするHTTP (Hyper Text Transport Protocol)要求を受け取り、Webページ２１を種々のクライアントに提供する。かかるHTTP要求は、利用者がお薦め紹介要求アクションを実行してお薦めを紹介要求を行ったことを示すことができる。
【００２８】
制御部２７は推薦サーバ２０内の各種処理を実行する。
【００２９】
お薦め紹介要求選択アクションは、アイテム推薦サーバ２０をアクセスしたこと、またはお薦め紹介要求を促すボタンをクリックしたこと、または電子メールでお薦め紹介要求を電子メールメッセージに記載して送信したこと、またはTV画面から赤外線リモコンやTV上のキーを利用してお薦め紹介要求を促すボタンやテキスト等を選択したこと、携帯電話で表示されたお薦め紹介要求を促すテキストを選択したこと等、お薦め紹介要求を促すメッセージを選択したり、マウス・ボタンでクリックしたりする行為である。
【００３０】
お薦め紹介要求選択アクションを実行するための入力装置は、マウスや各種ポインティングデバイス、赤外線ＴＶリモコン、ＴＶのキー、キッパッドのキー、携帯電話のプッシュキー等である。
【００３１】
閲覧／購入履歴データベース２３は、アイテム閲覧サーバ３０から定期的に取得する閲覧／購入履歴を保持し、クライアントIDをキーとしてクライアントIDで識別されるクライアントが閲覧／購入したアイテムのリストを、またはアイテムIDをキーとしてアイテムIDで識別されるアイテムを閲覧／購入したクライアントのリストに返す。
【００３２】
課金アイテム管理サーバ４０は、アイテムを紹介、閲覧、購入等を行うことをトリガーとして課金し、情報を紹介、閲覧、購入させたい企業に対し料金を請求するための管理サーバであり、課金条件管理部４１とアイテム利用回数管理部４２を備える。
【００３３】
課金条件管理部４１は、アイテムID毎にアイテム課金種別、契約数（紹介数または閲覧数または購入数）、契約料金を保持し、アイテムIDとアイテム課金種別をキーとして契約数（紹介数または閲覧数または購入数）および契約料を読み出すことが可能である。また、アイテム利用回数管理部４１からの通知にしたがい、契約条件の成立を管理し、課金管理用入出力端末５０に課金された料金の表示を要求する。
【００３４】
アイテム課金種別は、本実施形態では下記に示すものがある。
【００３５】
（アイテム課金種別）
・アイテム紹介数毎の従量課金：契約対象アイテムの紹介数×紹介１件当たりの料金
・アイテム紹介数による定額課金：契約対象アイテムの紹介数が契約数以上となったことを条件とする料金
・アイテム閲覧毎の従量課金：契約対象アイテムの閲覧数×閲覧１件当たりの料金
・アイテム閲覧数による定額課金：契約対象アイテムの閲覧数が契約数以上となったことを条件とする料金
・アイテム購入毎の従量課金：契約対象アイテムの購入数×購入１件当たりの料金
・アイテム購入数による定額課金：契約対象アイテムの購入数が契約数以上となったことを条件とする料金
アイテム利用回数管理部４２は、アイテムの利用回数を計数し、課金条件管理部４１にアイテム課金種別と利用回数を通知する。アイテムの利用回数の計数方法や通知方法はアイテム課金種別により異なる。
【００３６】
課金管理用入出力端末５０は、アイテム毎の課金条件を投入し、課金アイテム管理サーバ４０に通知する。また、課金アイテム管理サーバ４０からの課金通知を表示する。
【００３７】
次に、本実施形態の動作を説明する。
1. アクセス履歴の取得（図３）
１）アイテム閲覧サーバ３０は、閲覧／購入閲覧（例えば“クライアントID、アイテムID、閲覧日時”という情報を含む形式で保持される履歴）を定期的にアイテム推薦サーバ２０の制御部２７に送る（ステップ１０１）。
【００３８】
２）アイテム閲覧サーバ３０より閲覧／購入履歴を受け取ったアイテム推薦サーバ２０の制御部２７は、これを閲覧／購入履歴データベース２３に保持する。この際、クライアントIDをキーとして該クライアントが閲覧した閲覧／購入履歴を、アイテムIDキーとして該アイテムが閲覧された閲覧／購入履歴を読み出せるような形式で保持する（ステップ１０２）。
２. クライアントIDの付与（図４）
１）クライアント１０がブラウザ１１を利用して、インターネット等のネットワークを介して、アイテム閲覧サーバ３０をアクセスする（ステップ２０１）。
【００３９】
２）クライアント１０は、アイテム閲覧サーバ３０の接続を確認すると、“クライアント認証要求”とともにクライアントID記憶部１２に保持されているクライアントIDを送る（ステップ２０２）。このとき、クライアントIDが保持されていない際には、何もないことを示すNULLコードを送信する。
【００４０】
３）“クライアント認証要求”とクライアントIDを受けたアイテム閲覧サーバ３０は、クライアントIDがNULLコードであった場合には、クライアントID管理部３１より新規のグローバルに一意的な識別子であるクライアントIDを生成し、“クライアント認証応答”とともに前記クライアントIDをクライアント１０に送る（ステップ２０３,２０４）。
【００４１】
４）“クライアント認証要求”とクライアントIDを受けたアイテム閲覧サーバ３０は、前記クライアントIDがNULLコードでない場合には、クライアントID管理部３１に問い合わせ、すでに利用されているクライアントIDであるか否かを確認し、すでに利用されているクライアントIDである場合にはそのままクライアントIDを保持し、次のステップに進む（ステップ２０５）。
【００４２】
５）前記クライアントIDが、クライアントID管理部３１に問い合わせた結果が、すでに利用されているクライアントIDでない場合には、クライアント１０より受けた前記クライアントIDを破棄し、新たにクライアントID管理部３１より新規のグローバルに一意的な識別子であるクライアントIDを生成する（ステップ２０６）。
【００４３】
６）アイテム閲覧サーバ３０は、“クライアント認証応答”とともに前記クライアントIDをクライアント１０に送る（ステップ２０７）。
【００４４】
７）“クライアント認証応答”とクライアントIDを受信したクライアント１０は、受信したクライアントIDをクライアントID記憶部１２に書き込む（ステップ２０８）。
【００４５】
８）アイテム閲覧サーバ３０のクライアントID管理部３１に、クライアントIDとともにパスワードを記録管理し、４）〜５）のユーザ認証要求の処理にパスワードチェックを行うことにより、クライアントIDのセキュリティを高める処理を実行することもできる。
【００４６】
以上の一連の処理は、クライアント１０がアイテム推薦サーバ２０に接続した際にも実行することができ、これによりクライアントIDの発行をアイテム推薦サーバ２０から行うことも可能である。
３. お薦めアイテムの紹介（アイテム推薦サーバ２０へのアクセスと同時に紹介する場合）（図５）。
【００４７】
１）クライアント１０がブラウザ１１を利用して、インターネット等のネットワークを介してアイテム推薦サーバ２０をアクセスする（ステップ３０１）。アイテム推薦サーバ２０へのアクセスに際して、アイテム推薦サーバ２０のサーバエンジン２２は、URLで識別されたWebページ２１にアクセスするHTTP要求を受け取り、Webページ２１をクライアント１０に提供する。
【００４８】
２）クライアント１０は、アイテム推薦サーバ２０との接続を確認すると、“アイテム推薦要求”とともに、クライアントID記憶部１２に保持しているクライアントIDを送る（ステップ３０２）。
【００４９】
３）前記“アイテム推薦要求”とクライアントIDを受けたアイテム推薦サーバ２０は、閲覧／購入データベース２３より、前記クライアントIDをキーとして、前記クライアントがアイテムを閲覧／購入したアイテム閲覧／購入履歴を取得し、閲覧アイテムリストを生成し、閲覧アイテム群保持部２４に書き込む（ステップ３０３）。
【００５０】
閲覧アイテムリストは、本実施形態においては、例えば“アイテムID、閲覧／購入回数、閲覧時間、最新の閲覧／購入日時”によって表現される。前記取得したアイテム閲覧／購入履歴をもとに、同じアイテムに対する閲覧／購入履歴は、閲覧／購入回数をインクリメントし、最新の閲覧／購入日時を更新することにより前記表現形式に畳み込む（同じアイテムIDが複数記録されることはない）。
【００５１】
４）閲覧アイテムリストの絞り込み
閲覧アイテム群保持部２４に保持されている閲覧アイテムリスト中のアイテムを、「前記クライアントが閲覧／購入した回数」の多い順、または「前記クライアントが閲覧した時間」の長い順、または「前記クライアントが閲覧／購入した最新の日時」が最近の順、またはこの３条件の複合条件によりソーティングし、その上位Ng１件を選択し、閲覧アイテム群保持部２４に上書きする（ステップ３０４）。Ng１は、任意の正の整数である。
【００５２】
５）関連クライアントリストの抽出
閲覧アイテム群保持部２４に保持されている前記閲覧アイテムリストの各アイテムのアイテムIDをキーとして、前記各アイテムの閲覧／購入履歴を閲覧／購入履歴データベース２３より取得し、関連クライアントリストを生成し、関連クライアント群保持部２５に書き込む（ステップ３０５）。関連クライアントリストは、本実施形態においては、例えば“クライアントID、閲覧アイテム群との重なり数”によって表現される。閲覧アイテム群との重なり数とは、関連クライアントリスト中の各クライアントが閲覧／購入しているアイテムのうち、閲覧アイテム群保持部２４に保持している閲覧アイテムリストの各アイテムと重なる数である。
【００５３】
６）関連クライアントリストの絞り込み
関連クライアント群保持部２５に保持されている前記関連クライアントリスト中の各クライアントを、関連クライアントリスト中の閲覧アイテム群との重なり数の多い順にソーティングし、その上位Ng２人を残し、関連クライアント群保持部２５に上書きする（ステップ３０６）。Ng２は、任意の正の整数である。
【００５４】
７）関連アイテムリストの抽出
関連クライアント群保持部２５に保持されている閲覧クライアントリストの各クライアントのクライアントIDをキーとして、各クライアント１０が閲覧／購入している閲覧／購入履歴を閲覧／購入履歴データベース２３より取得し、関連アイテムリストを関連アイテム群保持部２４に書き込む（ステップ３０７）。関連アイテムリストとは、本実施形態においては、例えば、“アイテムID、関連クライアント群との重なり数”によって表現される、関連クライアント群との重なり数とは、関連アイテムリスト中の各アイテムを閲覧／購入しているクライアントのうち、関連クライアント群保持部２５に保持している関連クライアントリストの各クライアントと重なる数である。
【００５５】
８）関連アイテムリストの絞り込み
関連アイテム群保持部２６に保持されている関連アイテムリストをもとに、関連アイテムリスト中の各アイテム毎に、関連アイテムリスト中の関連クライアント群との重なり数の多い順にソーティングし、その上位Ng３件を選択し、関連アイテム群保持部２５に上書きする（ステップ３０８）。Ng３は、任意の正の整数である。
【００５６】
９）アイテムの紹介（推薦）
関連アイテム群保持部２６に保持した前記関連アイテムリストをクライアント１０のブラウザ１１に送信し、表示する。
【００５７】
以上のステップ３０３から３０９の処理は制御部２７により行われる。
４. お薦めアイテムの紹介（ボタンのクリックにより紹介する場合）（図６）１）クライアント１０がブラウザ１１を利用して、インターネット等のネットワークを介してアイテム推薦サーバ２０にアクセスする（ステップ４０１）。
【００５８】
２）クライアント１０は、アイテム推薦サーバ２０との接続を確認すると、“ユーザ認証要求”とともに、クライアントID記憶部１２に保持しているクライアントIDを送る（ステップ４０２）。
【００５９】
３）アイテム推薦サーバ２０のサーバエンジン２２は、URLで識別されたWebページ２１にアクセスするHTTP要求を受け取り、Webページ２１をクライアント１０に提供する（ステップ４０３）。この際、“アイテム推薦要求”の送信を促すために実行すべきアクションの指示をクライアント１０のブラウザ１１に表示する。このアクションの指示は、“お薦め紹介”等を表示したボタンやメッセージ等として表示される。
【００６０】
４）“アイテム推薦要求”の送信を促すために実行すべきアクションの指示をブラウザ１１に表示したクライアント１０は、マウス等のポインティングデバイス等のお薦め紹介要求選択アクションを実行するための各種入力装置を利用し、お薦め紹介要求選択アクションを実行する（ステップ４０４）。
【００６１】
５）お薦め紹介要求選択アクションは、クライアント１０のブラウザ１１を通じて、インターネット等のネットワークを介してアイテム推薦サーバ２０のWebページ２１、サーバエンジン２２を介してアイテム推薦サーバ２０に伝えられる（ステップ４０５）。
【００６２】
６）お薦め紹介要求選択アクションを受けたアイテム推薦サーバ２０は、前記クライアント１０のアイテム推薦サーバ２０への接続時に“アイテム推薦要求”とともに受けたクライアントIDを利用し、アイテム推薦要求を受けたと同様の処理を実行する。具体的にはステップ３０３以降の処理を実行する。
【００６３】
７）前記アイテム推薦サーバ２０が、クライアント１０よりクライアントIDを受けていない場合には、クライアント１０に対してクライアントID要求を送信する（ステップ４０６,４０７）。
【００６４】
８）クライアントID要求を受けたクライアント１０は、アイテム推薦サーバ２０に“クライアントID応答”とともにクライアントID記憶部１２に保持しているクライアントIDを送る（ステップ４０８）。
【００６５】
９）クライアント１０よりクライアントIDを受けたアイテム推薦サーバ２０は、ステップ３０３以降の処理を実行する。
【００６６】
以上のステップ４０３，４０６，４０７の処理は制御部２７により行われる。５. アイテム課金条件の登録（図７）
１）課金対象となるアイテムの登録
課金管理用入出力端末５０は、課金アイテム登録要求と共にアイテムID、アイテム課金種別、契約数（紹介数または閲覧数または購入数）、契約料金を課金アイテム管理サーバ４０に送る（ステップ５０１）。
【００６７】
アイテム課金種別は、本実施形態では下記に示すものがある。
【００６８】
（アイテム課金種別）
・アイテム紹介数毎の従量課金：契約対象アイテムの紹介数×紹介１件当たりの料金
・アイテム紹介数による定額課金：契約対象アイテムの紹介数が契約数以上となったことを条件とする料金
・アイテム閲覧毎の従量課金：契約対象アイテムの閲覧数×閲覧１件当たりの料金
・アイテム閲覧数による定額課金：契約対象アイテムの閲覧数が契約数以上となったことを条件とする料金
・アイテム購入毎の従量課金：契約対象アイテムの購入数×購入１件当たりの料金
・アイテム購入数による定額課金：契約対象アイテムの購入数が契約数以上となったことを条件とする料金
２）課金アイテム登録要求とともにアイテムID、アイテム課金種別、契約数、契約料金を受けた課金アイテム管理サーバ４０は、アイテムIDをキーとして、アイテム課金条件管理部４２にアイテムID、アイテム課金種別、契約数、契約料金を保持する（ステップ５０２）。この際、アイテムIDをキーとしてアイテム課金種別、契約数、契約料金を読み出せるような形式で保持する。
【００６９】
３）続いて、課金アイテム管理サーバ４０は、利用回数計数要求とともに前記アイテムID、アイテム課金種別、契約数をアイテム利用回数管理部４２に送る（ステップ５０３）。
【００７０】
４）利用回数計数要求を受けたアイテム利用回数管理部４２は、受けたアイテムID毎にアイテム課金種別、契約数を保持する。この際、アイテムIDおよびアイテム課金種別をキーとして契約数を読み出せるような形式で保持する（ステップ５０４）。
６. アイテム閲覧／購入の計数（図８）
１）アイテム推薦サーバ２０は、クライアント１０に、３.９）のアイテムの紹介（推薦）を行う際に、紹介を行ったアイテム、紹介したアイテムのうち閲覧されたアイテム、紹介したアイテムのうち購入されたアイテムを記録し、アイテム利用通知とともにアイテムIDおよびアイテム課金種別（紹介、閲覧、購入等）を課金アイテム管理サーバ４０に通知する（ステップ６０１）。
【００７１】
２）アイテム利用通知とともにアイテムIDおよび利用種別を受けた課金アイテム管理サーバ４０は、アイテム利用計数要求とともにアイテムIDおよびアイテム課金種別（紹介、閲覧、購入等）をアイテム利用回数管理部４２に送る（ステップ６０２）。
【００７２】
３）アイテム利用計数要求とともにアイテムIDおよびアイテム課金種別を受けたアイテム利用回数管理部４２は、受けたアイテムID毎、アイテム課金種別毎（紹介、閲覧、購入等）に利用回数をインクリメントする（ステップ６０３）。
【００７３】
４）続いてアイテム利用回数管理部４２は、受けたアイテムIDをおよびアイテム課金種別をキーとして、５.４）で保持した契約数を読み出し、３）でインクリメントした利用回数と比較し、下記により利用回数通知とともにアイテムIDおよび利用回数を課金条件管理部４１に通知する（ステップ６０４）。なお、課金種別が従量課金である場合の利用回数の通知は、通知の負荷を考慮しN回毎に通知することもできる。また、課金種別が定額課金である場合に、利用回数＝契約数となる以前、または利用回数＝契約数となった後にも利用回数を通知し続けることもできる。
【００７４】
（アイテム課金種別毎の利用回数通知の例）
・アイテム紹介毎の従量課金：インクリメントされる毎に利用回数を通知
・アイテム紹介数による定額課金：利用回数＝契約数となった際に利用回数を通知
・アイテム閲覧毎の従量課金：インクリメントされる毎に利用回数を通知
・アイテム閲覧数による定額課金：利用回数＝契約数となった際に利用回数を通知
・アイテム購入毎の従量課金：インクリメントされる毎に利用回数を通知
・アイテム購入数による定額課金：利用回数＝契約数となった際に利用回数を通知
５）利用回数通知とともに利用回数を受けた課金条件管理部４１は、通知された利用回数をアイテムID毎に記録するともに（ステップ６０５）、定期的に下記の課金通知とともにアイテムIDおよび課金種別および下記の課金情報を課金用入出力端末５０に通知する（ステップ６０６）。
【００７５】
（アイテム課金種別毎の課金情報の例）
・アイテム紹介数毎の従量課金：利用回数×紹介１件当たりの料金
・アイテム紹介数による定額課金：条件成立の通知と契約料
・アイテム閲覧毎の従量課金：利用回数×紹介１件当たりの料金
・アイテム閲覧数による定額課金：条件成立の通知と契約料
・アイテム購入毎の従量課金：利用回数×紹介１件当たりの料金
・アイテム購入数による定額課金：条件成立の通知と契約料
６）課金通知とともにアイテムIDおよび課金種別および課金情報を受けた課金管理用入出力端末５０は、アイテムIDおよび課金種別および受けた課金情報を表示する（ステップ６０７）。
【００７６】
広告のように情報に対してスポンサー（企業、店舗）がいる場合、情報スポンサーは、情報が紹介される毎にその紹介数に応じた従量課金、または予め紹介する情報数を宣言する定額課金により情報紹介業者に料金を支払う。
【００７７】
なお、本発明の他の実施形態として次のようなことが考えられる。
【００７８】
・ネットワークはインターネットに限らない。ディジタル双方向TV、情報家電ネットワーク等がある。
【００７９】
・クライアントは、PC、携帯電話、ディジタル双方向TV、情報家電、通信可能なワープロ、通信可能なゲーム機器、通信可能な時計、PDA等移動通信可能な端末等がある。
【００８０】
・入出力はWebに限らない。電子メールを利用し、アイテム推薦要求やクライアントID等を電子メールの文書として、またはタイトルとして送信する。クライアントIDの代わりに電子メールアドレスを利用することもできる。関連アイテムリストの紹介も電子メールの文書として送信することができる。
【００８１】
・クライアントIDは、クライアントIDとは別のカスタマIDと対応づけて管理することもできる。カスタマIDは、クライアント側で任意に投入したユニークなIDや、アイテム推薦サーバがクライアントIDとは別に付与したID等がある。
【００８２】
・関連アイテムリストの紹介は、例えば、テレビ画面に重ねて、ゲーム表示に重ねて表示することができる。
【００８３】
・アイテムの紹介のタイミングを、アイテム推薦サーバ２０への接続時とアイテム推薦要求時に限定する必要はない。アイテム推薦サーバ２０が、定期的に自動的に推薦するアイテムリストをクライアント１０に送信することができる。
【００８４】
・アイテム閲覧サーバ３０、アイテム推薦サーバ２０、課金アイテム管理サーバ４０はそれぞれ独立のサーバ装置でも、各２つの組み合わせ、または全てを１台のサーバで実施してもよい。
【００８５】
・アイテム推薦サーバ２０がクライアント１０に紹介したアイテムを閲覧／購入した際に、アイテム推薦サーバ２０は、アイテムの閲覧／購入履歴をアイテム閲覧サーバ３０から通知された閲覧／購入履歴とともに閲覧／購入履歴データベース２３に保持、管理することができる。
【００８６】
図９は図１中のアイテム推薦サーバ２０の他の構成図である。通信装置６１はクライアント１０、アイテム閲覧サーバ３０、課金アイテム管理サーバ４０と通信するためのものである。閲覧／購入履歴データベース６２は図１中の閲覧／購入履歴データベース２３に相当する。記憶装置６３は図１中の閲覧アイテム群保持部２４、関連クライアント群保持部２５、関連アイテム群保持部２６に相当する。記憶装置６４はハードディスクである。記憶媒体６６はフロッピィ・ディスク、ＣＤ−ＲＯＭ、光磁気ディスク等で、図５および図６に示した制御部２７によるお薦め情報プログラムが記録されている。データ処理装置６７はＣＰＵ、インターフェースを含み、記録媒体６６からお薦め情報紹介プログラムを読み込んで、これを実行する。
【００８７】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、評価入力する手間および事前の情報に対するジャンル分類を登録する手間がなくなり、また、情報を紹介し、紹介した情報が閲覧／購入されたことに対して情報の提供者等から対価を得る際には、情報への評価を入力する手間がかからないことから顧客を集めやすく、また利用者の閲覧／購入履歴をもとに情報の紹介を行うことから、利用者が興味を持つ可能性が高まり、結果として閲覧／購入回数を増加させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態のお薦め情報紹介システムの構成図である。
【図２】本発明の一実施形態のお薦め情報紹介システムの構成図である。
【図３】アクセス履歴の取得の流れ図である。
【図４】クライアントID付与の流れ図である。
【図５】お薦めアイテム紹介（アイテム推薦サーバ２０へのアクセスと同時に紹介する場合）の流れ図である。
【図６】お薦めアイテムの紹介（ボタンのクリックにより紹介する場合）の流れ図である。
【図７】アイテム課金条件の登録の流れ図である。
【図８】アイテム閲覧／購入の計数の流れ図である。
【図９】アイテム推薦サーバ２０の他の構成図である。
【図１０】本発明が適用されるビジネスモデルを示す図である。
【図１１】本発明の概要の説明図である。
【符号の説明】
１０ クライアント
１１ ブラウザ
１２ クライアントID記憶部
２０ アイテム推薦サーバ
２１ Webページ
２２ サーバエンジン
２３ 閲覧／購入履歴データベース
２４ 閲覧アイテム群保持部
２５ 関連クライアント群保持部
２６ 関連アイテム群保持部
３０ アイテム閲覧サーバ
３１ クライアントID管理部
４０ 課金アイテム管理サーバ
４１ 課金条件管理部
４２ アイテム利用回数管理部
５０ 課金管理用入出力端末
６１ 通信装置
６２ 閲覧／購入履歴データベース
６３、６４ 記憶装置
６５ 記録媒体
６６ データ処理装置
１０１、１０２、２０１〜２０８、３０１〜３０９、４０１〜４０８、５０１〜５０４、６０１〜６０７ ステップ
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット等のネットワークを介して書籍等のお薦め情報をクライアントに紹介する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
インターネットを用いて各種のお薦めのアイテムを紹介するサービスが行われている。
【０００３】
Firefly社のソーシャルフィルタリングエンジンを利用したMy Bestサイトは、映画や書籍等のジャンルを限った範囲でお薦めのアイテムを紹介するサービスである。利用者は、自分の興味にしたがって適当なアイテムを事前に選択し、アイテム毎に評価値（１もう最悪、２嫌い、３趣味じゃない、４まあまあ、５好きだよ、６大好き、７もう最高）を入力する。Fireflyのシステムは、制約付きピアソン積率相関係数法（Upendra Shardan and, Pattie Maes, “Social Infomation Filtering：Algorithms For Automating‘Word of Mouth’”,1995, CHI'95, MOSAIC OF CREATIVITY, pp210-217）による評価により、類似する評価をした利用者を抽出し、抽出した利用者が高い評価をしたアイテムをお薦めアイテムとして紹介する。
【０００４】
Netperceptions社のコラポレーティブフィルタリング技術を利用したCdnow の音楽CD販売サイトでは、明示的な評価値入力を避けた表現（カードに追加、ウィッシュリストに記録、すでに持っている、好みでない）を使用しているが、内部的に評価値に展開していること、またその評価にピアソン積率相関係数法Joseph A. Konstan, Bradley N. Miller, David Maltz, Jonathan L. Herlocker, Lee R. Gordon,and John Riedl,“Applying Collaborative Filtering to Usenet News”, Communications of the ACM, 1997, March, Vol 40, No.3, pp76-87を利用していることもFireflyの仕掛けと同様である。この他、関連特許としてＵＳＰ４，９９６，６４２がある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の方法は、評価入力や、情報に対するジャンル分類を事前に登録する手間が必要であった。
【０００６】
本発明の目的は、情報に対する評価入力や情報のジャンル分類も一切必要とせず、アクセス履歴のみを用いてお薦め情報の紹介を行う情報紹介方法、アイテム推薦サーバ、およびお薦め情報紹介プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明のお薦め情報紹介方法は、
アイテムの閲覧／購入履歴をアイテム閲覧／購入データベースに保持するステップと、
クライアントからネットワークを介してアクセスを受け、ユーザ認証要求とともにクライアントＩＤが送信されてくると、該クライアントへアイテム推薦要求を促すためのメッセージを表示するステップと、
前記クライアントがお薦め紹介要求選択アクションを実行したことを通知されると、閲覧／購入データベースより前記クライアントＩＤをキーとして前記クライアントのアイテムの閲覧／購入履歴を取得して、該閲覧／購入履歴をもとにお薦めアイテムリストを作成し、クライアントに送信するステップと、
を有し、
前記のお薦めアイテムリストを作成し、前記クライアントに送信するステップは、
当該クライアントが閲覧または購入した閲覧アイテム群のアイテムを、１種類の閲覧／購入履歴または複数種類の閲覧／購入履歴の組合わせからなる条件によりソーティングし、その上位Ｎｇ１件（Ｎｇ１は１以上の整数）を関連アイテム群として選択するステップと、
前記関連アイテム群のアイテムのうちの少なくとも１つのアイテムを閲覧または購入したクライアントを全て関連クライアント群として抽出するステップと、
前記関連クライアント群の各クライアントを、前記関連アイテム群のアイテムのうちの閲覧または購入したアイテムの数の多い順にソーティングし、その上位Ｎｇ２人（Ｎｇ２は１以上の整数）を選択するステップと、
前記関連アイテム群のアイテムのうち、前記関連クライアント群の上位Ｎｇ２人のクライアントから閲覧または購入されているアイテムを全て関連情報群として抽出するステップと、
前記関連情報群の各アイテムを、前記関連クライアント群の上位Ｎｇ２人のクライアントから閲覧または購入されている人数の多い順にソーティングし、その上位Ｎｇ３件（Ｎｇ３は１以上の整数）を当該クライアントにお薦め情報として紹介するステップと
を含む。
【０００８】
本発明は、図１０に示すように、情報紹介業者が、情報の紹介（閲覧、購入）を希望する企業／店舗等と紹介契約を結んで利用者に情報を紹介し、紹介レポート（紹介数、アクセス人数、課金情報）を企業／店舗に送り、料金をいただくビジネスモデルに関するものである。
【０００９】
次に、本発明の概要を、書籍販売サイトにおける書籍情報の紹介を例にとって図１１により説明する。
【００１０】
書籍販売サイトで情報（書籍）を検索し、概要等を閲覧したアクセスログが、たとえばＷＷＷサーバのログとして保存される。保存される情報は、例えば“アクセス者識別子、情報識別子、閲覧時間”である。
【００１１】
例えば利用者Ａ（基点利用者）にお薦め情報を紹介するときには、“利用者Ａが閲覧した閲覧書籍群Ｇ１のうち関連利用者群Ｇ２”が共通に見ている“関連書籍群Ｇ３”をお薦めの情報として紹介する。
【００１２】
閲覧した関連書籍群Ｇ３を紹介するに当り紹介精度を高めるため次の処理を行う。
１）閲覧書籍群Ｇ１の絞り込み
閲覧書籍群Ｇ１の各書籍を、「基点利用者が閲覧した回数」の多い順または「基点利用者が閲覧した時間」の長い順または「基点利用者が閲覧した日時」が最近の順、またはこの３条件の複合条件によりソーティングし、その上位Ｎｇ１件（Ng１は正整数）を選択する。
２）関連利用者群Ｇ２の抽出
絞り込んだ閲覧書籍群Ｇ１の各書籍を閲覧している利用者群をすべて抽出する。
３）関連利用者群Ｇ２の絞り込み
関連利用者Ｇ２の各利用者を、閲覧書籍群Ｇ１を閲覧している書籍数の多い順、閲覧している日付の新しい順、アクセスの平均が大きい順等にソーティングし、その上位Ｎｇ２人(Ng２は正整数)を選択する。
４）関連情報群Ｇ３の抽出
絞り込んだ関連利用者群Ｇ２の各利用者からアクセスされている情報をすべて抽出する。
５）関連書籍群Ｇ３の絞り込み
関連書籍群Ｇ３の各書籍を、関連利用者群Ｇ２から閲覧されている人数の多い順にソーティングし、その上位Ｎｇ３件（Ng３は正整数）を選択し、基点利用者にお薦めの情報として紹介する。
【００１３】
本発明によれば、評価入力をする手間がなくなり、また事前に情報に対するジャンル分類を登録する手間がなくなる。
【００１４】
また、情報を紹介し、紹介した情報が閲覧／購入されたことに対して情報の提供者等から対価を得る際には、情報への評価を入力する手間がかからないことから顧客を集めやすく、また利用者の閲覧／購入履歴をもとに情報の紹介を行うことから、利用者が興味を持つ可能性が高まり、結果として閲覧／購入回数を増加させることになる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【００１６】
図１、図２は本発明の一実施形態のお薦め情報紹介システムの構成図である。
【００１７】
本システムはクライアント１０とアイテム推薦サーバ２０とアイテム閲覧サーバ３０と課金アイテム管理サーバ４０と課金管理用入出力端末５０で構成されている。
【００１８】
クライアント１０は、パソコン等のWebアクセス可能な装置、ディジタルTV、携帯電話等であり、ブラウザ１１と、アイテム閲覧サーバ３０から割り当てられたクライアントIDを保持するクライアントID記憶部１２を有している。
【００１９】
ブラウザ１１は、アイテムの検索を行ったり、アイテムの購入を行ったり、アイテムの推薦を受けたりするためのWebブラウザ等の情報アクセス手段である。
【００２０】
クライアントIDは、初めてアイテム閲覧サーバ３０をアクセスした際に、クライアント１０を一意に特定するためのグローバルに一意的な識別子を割り付けられ、cookie等の手段によってアイテム閲覧サーバ３０よりクライアント１０のクライアントID記憶部１２に保持される。クライアントIDは、アイテム閲覧サーバ３０をアクセスする度に、パスワードにより認証することを前提として、アイテム閲覧サーバ３０に保持してもよい。一実施形態によれば、アイテム閲覧サーバ３０は、クライアント１０が初めてアイテム閲覧サーバ３０とやり取りするときに一度だけクライアントIDを割り当てて、それをクライアント１０に送付する。それ以降、クライアント１０はアイテム閲覧サーバ３０に送信される全てのメッセージにそのクライアントIDを付けるので、アイテム閲覧サーバ３０はメッセージの発信元を特定することができる。
【００２１】
クライアントID記憶部１２は、アイテム閲覧サーバ３０から割り付けられたクライアントIDを記憶する。
【００２２】
アイテムとは、ブラウザ１１を介して閲覧、バスケット等への保持、購入等が可能な情報、商品、広告、Webページのタイトル等の情報等であり、WebのURLや商品コード等のアイテム識別子（ID）によりユニークに識別することができる。
【００２３】
アイテム閲覧サーバ３０は、検索サーバ、ネットワークを介して商品や情報の閲覧、購入できるECサーバ等であり、アイテムの閲覧や導入等のアイテム閲覧／購入履歴を保持することができ、クライアントID管理部３１を持つ。
【００２４】
クライアントID管理部３１は、グローバルに一意的な識別子であるクライアントIDを管理し、クライアントIDの新規生成、既存クライアントIDの確認を行う。
【００２５】
アイテム閲覧／購入履歴は、たとえば“クライアントID、アイテムID、閲覧日時”という情報を含む形式で保持されるものであり、Webサーバのアクセス履歴を利用する手段や、独自の履歴保持手段による手段がある。
【００２６】
アイテム推薦サーバ２０は、サーバエンジン２２、Webページ２１、閲覧／購入履歴データベース２３、閲覧アイテム群保持部２４、関連クライアント群保持部２５、関連アイテム群保持部２６、制御部２７を備えており、前記アイテム閲覧／購入履歴をアイテム閲覧サーバ３０から定期的に取得、保持し、保持した閲覧／購入履歴を利用して、アイテム推薦サーバ２０にアクセスしてきたクライアント毎にお薦めアイテムを紹介する。
【００２７】
サーバエンジン２２は、URL (Uniform Resource Locator) で識別されたWebページ２１にアクセスするHTTP (Hyper Text Transport Protocol)要求を受け取り、Webページ２１を種々のクライアントに提供する。かかるHTTP要求は、利用者がお薦め紹介要求アクションを実行してお薦めを紹介要求を行ったことを示すことができる。
【００２８】
制御部２７は推薦サーバ２０内の各種処理を実行する。
【００２９】
お薦め紹介要求選択アクションは、アイテム推薦サーバ２０をアクセスしたこと、またはお薦め紹介要求を促すボタンをクリックしたこと、または電子メールでお薦め紹介要求を電子メールメッセージに記載して送信したこと、またはTV画面から赤外線リモコンやTV上のキーを利用してお薦め紹介要求を促すボタンやテキスト等を選択したこと、携帯電話で表示されたお薦め紹介要求を促すテキストを選択したこと等、お薦め紹介要求を促すメッセージを選択したり、マウス・ボタンでクリックしたりする行為である。
【００３０】
お薦め紹介要求選択アクションを実行するための入力装置は、マウスや各種ポインティングデバイス、赤外線ＴＶリモコン、ＴＶのキー、キッパッドのキー、携帯電話のプッシュキー等である。
【００３１】
閲覧／購入履歴データベース２３は、アイテム閲覧サーバ３０から定期的に取得する閲覧／購入履歴を保持し、クライアントIDをキーとしてクライアントIDで識別されるクライアントが閲覧／購入したアイテムのリストを、またはアイテムIDをキーとしてアイテムIDで識別されるアイテムを閲覧／購入したクライアントのリストに返す。
【００３２】
課金アイテム管理サーバ４０は、アイテムを紹介、閲覧、購入等を行うことをトリガーとして課金し、情報を紹介、閲覧、購入させたい企業に対し料金を請求するための管理サーバであり、課金条件管理部４１とアイテム利用回数管理部４２を備える。
【００３３】
課金条件管理部４１は、アイテムID毎にアイテム課金種別、契約数（紹介数または閲覧数または購入数）、契約料金を保持し、アイテムIDとアイテム課金種別をキーとして契約数（紹介数または閲覧数または購入数）および契約料を読み出すことが可能である。また、アイテム利用回数管理部４１からの通知にしたがい、契約条件の成立を管理し、課金管理用入出力端末５０に課金された料金の表示を要求する。
【００３４】
アイテム課金種別は、本実施形態では下記に示すものがある。
【００３５】
（アイテム課金種別）
・アイテム紹介数毎の従量課金：契約対象アイテムの紹介数×紹介１件当たりの料金
・アイテム紹介数による定額課金：契約対象アイテムの紹介数が契約数以上となったことを条件とする料金
・アイテム閲覧毎の従量課金：契約対象アイテムの閲覧数×閲覧１件当たりの料金
・アイテム閲覧数による定額課金：契約対象アイテムの閲覧数が契約数以上となったことを条件とする料金
・アイテム購入毎の従量課金：契約対象アイテムの購入数×購入１件当たりの料金
・アイテム購入数による定額課金：契約対象アイテムの購入数が契約数以上となったことを条件とする料金
アイテム利用回数管理部４２は、アイテムの利用回数を計数し、課金条件管理部４１にアイテム課金種別と利用回数を通知する。アイテムの利用回数の計数方法や通知方法はアイテム課金種別により異なる。
【００３６】
課金管理用入出力端末５０は、アイテム毎の課金条件を投入し、課金アイテム管理サーバ４０に通知する。また、課金アイテム管理サーバ４０からの課金通知を表示する。
【００３７】
次に、本実施形態の動作を説明する。
1. アクセス履歴の取得（図３）
１）アイテム閲覧サーバ３０は、閲覧／購入閲覧（例えば“クライアントID、アイテムID、閲覧日時”という情報を含む形式で保持される履歴）を定期的にアイテム推薦サーバ２０の制御部２７に送る（ステップ１０１）。
【００３８】
２）アイテム閲覧サーバ３０より閲覧／購入履歴を受け取ったアイテム推薦サーバ２０の制御部２７は、これを閲覧／購入履歴データベース２３に保持する。この際、クライアントIDをキーとして該クライアントが閲覧した閲覧／購入履歴を、アイテムIDキーとして該アイテムが閲覧された閲覧／購入履歴を読み出せるような形式で保持する（ステップ１０２）。
２. クライアントIDの付与（図４）
１）クライアント１０がブラウザ１１を利用して、インターネット等のネットワークを介して、アイテム閲覧サーバ３０をアクセスする（ステップ２０１）。
【００３９】
２）クライアント１０は、アイテム閲覧サーバ３０の接続を確認すると、“クライアント認証要求”とともにクライアントID記憶部１２に保持されているクライアントIDを送る（ステップ２０２）。このとき、クライアントIDが保持されていない際には、何もないことを示すNULLコードを送信する。
【００４０】
３）“クライアント認証要求”とクライアントIDを受けたアイテム閲覧サーバ３０は、クライアントIDがNULLコードであった場合には、クライアントID管理部３１より新規のグローバルに一意的な識別子であるクライアントIDを生成し、“クライアント認証応答”とともに前記クライアントIDをクライアント１０に送る（ステップ２０３,２０４）。
【００４１】
４）“クライアント認証要求”とクライアントIDを受けたアイテム閲覧サーバ３０は、前記クライアントIDがNULLコードでない場合には、クライアントID管理部３１に問い合わせ、すでに利用されているクライアントIDであるか否かを確認し、すでに利用されているクライアントIDである場合にはそのままクライアントIDを保持し、次のステップに進む（ステップ２０５）。
【００４２】
５）前記クライアントIDが、クライアントID管理部３１に問い合わせた結果が、すでに利用されているクライアントIDでない場合には、クライアント１０より受けた前記クライアントIDを破棄し、新たにクライアントID管理部３１より新規のグローバルに一意的な識別子であるクライアントIDを生成する（ステップ２０６）。
【００４３】
６）アイテム閲覧サーバ３０は、“クライアント認証応答”とともに前記クライアントIDをクライアント１０に送る（ステップ２０７）。
【００４４】
７）“クライアント認証応答”とクライアントIDを受信したクライアント１０は、受信したクライアントIDをクライアントID記憶部１２に書き込む（ステップ２０８）。
【００４５】
８）アイテム閲覧サーバ３０のクライアントID管理部３１に、クライアントIDとともにパスワードを記録管理し、４）〜５）のユーザ認証要求の処理にパスワードチェックを行うことにより、クライアントIDのセキュリティを高める処理を実行することもできる。
【００４６】
以上の一連の処理は、クライアント１０がアイテム推薦サーバ２０に接続した際にも実行することができ、これによりクライアントIDの発行をアイテム推薦サーバ２０から行うことも可能である。
３. お薦めアイテムの紹介（アイテム推薦サーバ２０へのアクセスと同時に紹介する場合）（図５）。
【００４７】
１）クライアント１０がブラウザ１１を利用して、インターネット等のネットワークを介してアイテム推薦サーバ２０をアクセスする（ステップ３０１）。アイテム推薦サーバ２０へのアクセスに際して、アイテム推薦サーバ２０のサーバエンジン２２は、URLで識別されたWebページ２１にアクセスするHTTP要求を受け取り、Webページ２１をクライアント１０に提供する。
【００４８】
２）クライアント１０は、アイテム推薦サーバ２０との接続を確認すると、“アイテム推薦要求”とともに、クライアントID記憶部１２に保持しているクライアントIDを送る（ステップ３０２）。
【００４９】
３）前記“アイテム推薦要求”とクライアントIDを受けたアイテム推薦サーバ２０は、閲覧／購入データベース２３より、前記クライアントIDをキーとして、前記クライアントがアイテムを閲覧／購入したアイテム閲覧／購入履歴を取得し、閲覧アイテムリストを生成し、閲覧アイテム群保持部２４に書き込む（ステップ３０３）。
【００５０】
閲覧アイテムリストは、本実施形態においては、例えば“アイテムID、閲覧／購入回数、閲覧時間、最新の閲覧／購入日時”によって表現される。前記取得したアイテム閲覧／購入履歴をもとに、同じアイテムに対する閲覧／購入履歴は、閲覧／購入回数をインクリメントし、最新の閲覧／購入日時を更新することにより前記表現形式に畳み込む（同じアイテムIDが複数記録されることはない）。
【００５１】
４）閲覧アイテムリストの絞り込み
閲覧アイテム群保持部２４に保持されている閲覧アイテムリスト中のアイテムを、「前記クライアントが閲覧／購入した回数」の多い順、または「前記クライアントが閲覧した時間」の長い順、または「前記クライアントが閲覧／購入した最新の日時」が最近の順、またはこの３条件の複合条件によりソーティングし、その上位Ng１件を選択し、閲覧アイテム群保持部２４に上書きする（ステップ３０４）。Ng１は、任意の正の整数である。
【００５２】
５）関連クライアントリストの抽出
閲覧アイテム群保持部２４に保持されている前記閲覧アイテムリストの各アイテムのアイテムIDをキーとして、前記各アイテムの閲覧／購入履歴を閲覧／購入履歴データベース２３より取得し、関連クライアントリストを生成し、関連クライアント群保持部２５に書き込む（ステップ３０５）。関連クライアントリストは、本実施形態においては、例えば“クライアントID、閲覧アイテム群との重なり数”によって表現される。閲覧アイテム群との重なり数とは、関連クライアントリスト中の各クライアントが閲覧／購入しているアイテムのうち、閲覧アイテム群保持部２４に保持している閲覧アイテムリストの各アイテムと重なる数である。
【００５３】
６）関連クライアントリストの絞り込み
関連クライアント群保持部２５に保持されている前記関連クライアントリスト中の各クライアントを、関連クライアントリスト中の閲覧アイテム群との重なり数の多い順にソーティングし、その上位Ng２人を残し、関連クライアント群保持部２５に上書きする（ステップ３０６）。Ng２は、任意の正の整数である。
【００５４】
７）関連アイテムリストの抽出
関連クライアント群保持部２５に保持されている閲覧クライアントリストの各クライアントのクライアントIDをキーとして、各クライアント１０が閲覧／購入している閲覧／購入履歴を閲覧／購入履歴データベース２３より取得し、関連アイテムリストを関連アイテム群保持部２４に書き込む（ステップ３０７）。関連アイテムリストとは、本実施形態においては、例えば、“アイテムID、関連クライアント群との重なり数”によって表現される、関連クライアント群との重なり数とは、関連アイテムリスト中の各アイテムを閲覧／購入しているクライアントのうち、関連クライアント群保持部２５に保持している関連クライアントリストの各クライアントと重なる数である。
【００５５】
８）関連アイテムリストの絞り込み
関連アイテム群保持部２６に保持されている関連アイテムリストをもとに、関連アイテムリスト中の各アイテム毎に、関連アイテムリスト中の関連クライアント群との重なり数の多い順にソーティングし、その上位Ng３件を選択し、関連アイテム群保持部２５に上書きする（ステップ３０８）。Ng３は、任意の正の整数である。
【００５６】
９）アイテムの紹介（推薦）
関連アイテム群保持部２６に保持した前記関連アイテムリストをクライアント１０のブラウザ１１に送信し、表示する。
【００５７】
以上のステップ３０３から３０９の処理は制御部２７により行われる。
４. お薦めアイテムの紹介（ボタンのクリックにより紹介する場合）（図６）１）クライアント１０がブラウザ１１を利用して、インターネット等のネットワークを介してアイテム推薦サーバ２０にアクセスする（ステップ４０１）。
【００５８】
２）クライアント１０は、アイテム推薦サーバ２０との接続を確認すると、“ユーザ認証要求”とともに、クライアントID記憶部１２に保持しているクライアントIDを送る（ステップ４０２）。
【００５９】
３）アイテム推薦サーバ２０のサーバエンジン２２は、URLで識別されたWebページ２１にアクセスするHTTP要求を受け取り、Webページ２１をクライアント１０に提供する（ステップ４０３）。この際、“アイテム推薦要求”の送信を促すために実行すべきアクションの指示をクライアント１０のブラウザ１１に表示する。このアクションの指示は、“お薦め紹介”等を表示したボタンやメッセージ等として表示される。
【００６０】
４）“アイテム推薦要求”の送信を促すために実行すべきアクションの指示をブラウザ１１に表示したクライアント１０は、マウス等のポインティングデバイス等のお薦め紹介要求選択アクションを実行するための各種入力装置を利用し、お薦め紹介要求選択アクションを実行する（ステップ４０４）。
【００６１】
５）お薦め紹介要求選択アクションは、クライアント１０のブラウザ１１を通じて、インターネット等のネットワークを介してアイテム推薦サーバ２０のWebページ２１、サーバエンジン２２を介してアイテム推薦サーバ２０に伝えられる（ステップ４０５）。
【００６２】
６）お薦め紹介要求選択アクションを受けたアイテム推薦サーバ２０は、前記クライアント１０のアイテム推薦サーバ２０への接続時に“アイテム推薦要求”とともに受けたクライアントIDを利用し、アイテム推薦要求を受けたと同様の処理を実行する。具体的にはステップ３０３以降の処理を実行する。
【００６３】
７）前記アイテム推薦サーバ２０が、クライアント１０よりクライアントIDを受けていない場合には、クライアント１０に対してクライアントID要求を送信する（ステップ４０６,４０７）。
【００６４】
８）クライアントID要求を受けたクライアント１０は、アイテム推薦サーバ２０に“クライアントID応答”とともにクライアントID記憶部１２に保持しているクライアントIDを送る（ステップ４０８）。
【００６５】
９）クライアント１０よりクライアントIDを受けたアイテム推薦サーバ２０は、ステップ３０３以降の処理を実行する。
【００６６】
以上のステップ４０３，４０６，４０７の処理は制御部２７により行われる。５. アイテム課金条件の登録（図７）
１）課金対象となるアイテムの登録
課金管理用入出力端末５０は、課金アイテム登録要求と共にアイテムID、アイテム課金種別、契約数（紹介数または閲覧数または購入数）、契約料金を課金アイテム管理サーバ４０に送る（ステップ５０１）。
【００６７】
アイテム課金種別は、本実施形態では下記に示すものがある。
【００６８】
（アイテム課金種別）
・アイテム紹介数毎の従量課金：契約対象アイテムの紹介数×紹介１件当たりの料金
・アイテム紹介数による定額課金：契約対象アイテムの紹介数が契約数以上となったことを条件とする料金
・アイテム閲覧毎の従量課金：契約対象アイテムの閲覧数×閲覧１件当たりの料金
・アイテム閲覧数による定額課金：契約対象アイテムの閲覧数が契約数以上となったことを条件とする料金
・アイテム購入毎の従量課金：契約対象アイテムの購入数×購入１件当たりの料金
・アイテム購入数による定額課金：契約対象アイテムの購入数が契約数以上となったことを条件とする料金
２）課金アイテム登録要求とともにアイテムID、アイテム課金種別、契約数、契約料金を受けた課金アイテム管理サーバ４０は、アイテムIDをキーとして、アイテム課金条件管理部４２にアイテムID、アイテム課金種別、契約数、契約料金を保持する（ステップ５０２）。この際、アイテムIDをキーとしてアイテム課金種別、契約数、契約料金を読み出せるような形式で保持する。
【００６９】
３）続いて、課金アイテム管理サーバ４０は、利用回数計数要求とともに前記アイテムID、アイテム課金種別、契約数をアイテム利用回数管理部４２に送る（ステップ５０３）。
【００７０】
４）利用回数計数要求を受けたアイテム利用回数管理部４２は、受けたアイテムID毎にアイテム課金種別、契約数を保持する。この際、アイテムIDおよびアイテム課金種別をキーとして契約数を読み出せるような形式で保持する（ステップ５０４）。
６. アイテム閲覧／購入の計数（図８）
１）アイテム推薦サーバ２０は、クライアント１０に、３.９）のアイテムの紹介（推薦）を行う際に、紹介を行ったアイテム、紹介したアイテムのうち閲覧されたアイテム、紹介したアイテムのうち購入されたアイテムを記録し、アイテム利用通知とともにアイテムIDおよびアイテム課金種別（紹介、閲覧、購入等）を課金アイテム管理サーバ４０に通知する（ステップ６０１）。
【００７１】
２）アイテム利用通知とともにアイテムIDおよび利用種別を受けた課金アイテム管理サーバ４０は、アイテム利用計数要求とともにアイテムIDおよびアイテム課金種別（紹介、閲覧、購入等）をアイテム利用回数管理部４２に送る（ステップ６０２）。
【００７２】
３）アイテム利用計数要求とともにアイテムIDおよびアイテム課金種別を受けたアイテム利用回数管理部４２は、受けたアイテムID毎、アイテム課金種別毎（紹介、閲覧、購入等）に利用回数をインクリメントする（ステップ６０３）。
【００７３】
４）続いてアイテム利用回数管理部４２は、受けたアイテムIDをおよびアイテム課金種別をキーとして、５.４）で保持した契約数を読み出し、３）でインクリメントした利用回数と比較し、下記により利用回数通知とともにアイテムIDおよび利用回数を課金条件管理部４１に通知する（ステップ６０４）。なお、課金種別が従量課金である場合の利用回数の通知は、通知の負荷を考慮しN回毎に通知することもできる。また、課金種別が定額課金である場合に、利用回数＝契約数となる以前、または利用回数＝契約数となった後にも利用回数を通知し続けることもできる。
【００７４】
（アイテム課金種別毎の利用回数通知の例）
・アイテム紹介毎の従量課金：インクリメントされる毎に利用回数を通知
・アイテム紹介数による定額課金：利用回数＝契約数となった際に利用回数を通知
・アイテム閲覧毎の従量課金：インクリメントされる毎に利用回数を通知
・アイテム閲覧数による定額課金：利用回数＝契約数となった際に利用回数を通知
・アイテム購入毎の従量課金：インクリメントされる毎に利用回数を通知
・アイテム購入数による定額課金：利用回数＝契約数となった際に利用回数を通知
５）利用回数通知とともに利用回数を受けた課金条件管理部４１は、通知された利用回数をアイテムID毎に記録するともに（ステップ６０５）、定期的に下記の課金通知とともにアイテムIDおよび課金種別および下記の課金情報を課金用入出力端末５０に通知する（ステップ６０６）。
【００７５】
（アイテム課金種別毎の課金情報の例）
・アイテム紹介数毎の従量課金：利用回数×紹介１件当たりの料金
・アイテム紹介数による定額課金：条件成立の通知と契約料
・アイテム閲覧毎の従量課金：利用回数×紹介１件当たりの料金
・アイテム閲覧数による定額課金：条件成立の通知と契約料
・アイテム購入毎の従量課金：利用回数×紹介１件当たりの料金
・アイテム購入数による定額課金：条件成立の通知と契約料
６）課金通知とともにアイテムIDおよび課金種別および課金情報を受けた課金管理用入出力端末５０は、アイテムIDおよび課金種別および受けた課金情報を表示する（ステップ６０７）。
【００７６】
広告のように情報に対してスポンサー（企業、店舗）がいる場合、情報スポンサーは、情報が紹介される毎にその紹介数に応じた従量課金、または予め紹介する情報数を宣言する定額課金により情報紹介業者に料金を支払う。
【００７７】
なお、本発明の他の実施形態として次のようなことが考えられる。
【００７８】
・ネットワークはインターネットに限らない。ディジタル双方向TV、情報家電ネットワーク等がある。
【００７９】
・クライアントは、PC、携帯電話、ディジタル双方向TV、情報家電、通信可能なワープロ、通信可能なゲーム機器、通信可能な時計、PDA等移動通信可能な端末等がある。
【００８０】
・入出力はWebに限らない。電子メールを利用し、アイテム推薦要求やクライアントID等を電子メールの文書として、またはタイトルとして送信する。クライアントIDの代わりに電子メールアドレスを利用することもできる。関連アイテムリストの紹介も電子メールの文書として送信することができる。
【００８１】
・クライアントIDは、クライアントIDとは別のカスタマIDと対応づけて管理することもできる。カスタマIDは、クライアント側で任意に投入したユニークなIDや、アイテム推薦サーバがクライアントIDとは別に付与したID等がある。
【００８２】
・関連アイテムリストの紹介は、例えば、テレビ画面に重ねて、ゲーム表示に重ねて表示することができる。
【００８３】
・アイテムの紹介のタイミングを、アイテム推薦サーバ２０への接続時とアイテム推薦要求時に限定する必要はない。アイテム推薦サーバ２０が、定期的に自動的に推薦するアイテムリストをクライアント１０に送信することができる。
【００８４】
・アイテム閲覧サーバ３０、アイテム推薦サーバ２０、課金アイテム管理サーバ４０はそれぞれ独立のサーバ装置でも、各２つの組み合わせ、または全てを１台のサーバで実施してもよい。
【００８５】
・アイテム推薦サーバ２０がクライアント１０に紹介したアイテムを閲覧／購入した際に、アイテム推薦サーバ２０は、アイテムの閲覧／購入履歴をアイテム閲覧サーバ３０から通知された閲覧／購入履歴とともに閲覧／購入履歴データベース２３に保持、管理することができる。
【００８６】
図９は図１中のアイテム推薦サーバ２０の他の構成図である。通信装置６１はクライアント１０、アイテム閲覧サーバ３０、課金アイテム管理サーバ４０と通信するためのものである。閲覧／購入履歴データベース６２は図１中の閲覧／購入履歴データベース２３に相当する。記憶装置６３は図１中の閲覧アイテム群保持部２４、関連クライアント群保持部２５、関連アイテム群保持部２６に相当する。記憶装置６４はハードディスクである。記憶媒体６６はフロッピィ・ディスク、ＣＤ−ＲＯＭ、光磁気ディスク等で、図５および図６に示した制御部２７によるお薦め情報プログラムが記録されている。データ処理装置６７はＣＰＵ、インターフェースを含み、記録媒体６６からお薦め情報紹介プログラムを読み込んで、これを実行する。
【００８７】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、評価入力する手間および事前の情報に対するジャンル分類を登録する手間がなくなり、また、情報を紹介し、紹介した情報が閲覧／購入されたことに対して情報の提供者等から対価を得る際には、情報への評価を入力する手間がかからないことから顧客を集めやすく、また利用者の閲覧／購入履歴をもとに情報の紹介を行うことから、利用者が興味を持つ可能性が高まり、結果として閲覧／購入回数を増加させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態のお薦め情報紹介システムの構成図である。
【図２】本発明の一実施形態のお薦め情報紹介システムの構成図である。
【図３】アクセス履歴の取得の流れ図である。
【図４】クライアントID付与の流れ図である。
【図５】お薦めアイテム紹介（アイテム推薦サーバ２０へのアクセスと同時に紹介する場合）の流れ図である。
【図６】お薦めアイテムの紹介（ボタンのクリックにより紹介する場合）の流れ図である。
【図７】アイテム課金条件の登録の流れ図である。
【図８】アイテム閲覧／購入の計数の流れ図である。
【図９】アイテム推薦サーバ２０の他の構成図である。
【図１０】本発明が適用されるビジネスモデルを示す図である。
【図１１】本発明の概要の説明図である。
【符号の説明】
１０ クライアント
１１ ブラウザ
１２ クライアントID記憶部
２０ アイテム推薦サーバ
２１ Webページ
２２ サーバエンジン
２３ 閲覧／購入履歴データベース
２４ 閲覧アイテム群保持部
２５ 関連クライアント群保持部
２６ 関連アイテム群保持部
３０ アイテム閲覧サーバ
３１ クライアントID管理部
４０ 課金アイテム管理サーバ
４１ 課金条件管理部
４２ アイテム利用回数管理部
５０ 課金管理用入出力端末
６１ 通信装置
６２ 閲覧／購入履歴データベース
６３、６４ 記憶装置
６５ 記録媒体
６６ データ処理装置
１０１、１０２、２０１〜２０８、３０１〜３０９、４０１〜４０８、５０１〜５０４、６０１〜６０７ ステップ
Claims (4)
- サーバがクライアントに対してお薦め情報の紹介を行う方法であって、
アイテムの閲覧／購入履歴をアイテム閲覧／購入データベースに保持するステップと、
クライアントからネットワークを介してアクセスを受け、ユーザ認証要求とともにクライアントＩＤが送信されてくると、該クライアントへお薦め紹介要求選択アクションの実行を促すためのメッセージを表示するステップと、
前記クライアントがお薦め紹介要求選択アクションを実行したことが通知されると、前記アイテム閲覧／購入データベースより前記クライアントＩＤをキーとして前記クライアントのアイテムの閲覧／購入履歴を取得して、該閲覧／購入履歴をもとにお薦めアイテムリストを作成し、前記クライアントに送信するステップと
を有し、
前記のお薦めアイテムリストを作成し、前記クライアントに送信するステップは、
当該クライアントが閲覧または購入した閲覧アイテム群のアイテムを、１種類の閲覧／購入履歴または複数種類の閲覧／購入履歴の組合わせからなる条件によりソーティングし、その上位Ｎｇ１件（Ｎｇ１は１以上の整数）を関連アイテム群として選択するステップと、
前記関連アイテム群のアイテムのうちの少なくとも１つのアイテムを閲覧または購入したクライアントを全て関連クライアント群として抽出するステップと、
前記関連クライアント群の各クライアントを、前記関連アイテム群のアイテムのうちの閲覧または購入したアイテムの数の多い順にソーティングし、その上位Ｎｇ２人（Ｎｇ２は１以上の整数）を選択するステップと、
前記関連アイテム群のアイテムのうち、前記関連クライアント群の上位Ｎｇ２人のクライアントから閲覧または購入されているアイテムを全て関連情報群として抽出するステップと、
前記関連情報群の各アイテムを、前記関連クライアント群の上位Ｎｇ２人のクライアントから閲覧または購入されている人数の多い順にソーティングし、その上位Ｎｇ３件（Ｎｇ３は１以上の整数）を当該クライアントにお薦め情報として紹介するステップと
を含む
お薦め情報紹介方法。 - アイテムの紹介、閲覧、購入をトリガーとして課金を行い、該アイテムの閲覧、購入を希望した企業に対し料金を請求するステップを含む、請求項１に記載の方法、
- クライアントのアイテムの閲覧／購入履歴を保持するアイテム閲覧／購入履歴データベースと、
各アイテムのアイテムＩＤ、閲覧／購入回数、閲覧時間、最新の閲覧／購入日時を含む閲覧アイテムリストを保持する閲覧アイテム群保持部と、
各クライアントのクライアントＩＤと、各クライアントが閲覧／購入しているアイテムのうち、前記閲覧アイテム群保持部に保持されている閲覧アイテムリストの各アイテムと重なる数からなる関連クライアントリストを保持する関連クライアント群保持部と、
各アイテムのアイテムＩＤと、各アイテムを閲覧／購入しているクライアントのうち、前記関連クライアント群保持部に保持されている関連クライアントリストの各クライアントと重なる数からなる関連アイテムリストを保持する関連アイテム群保持部と、
クライアントからネットワークを介してアクセスを受け、ユーザ認証要求とともにクライアントＩＤが送信されてくると、該クライアントへアイテム推薦要求の送信を促すためのメッセージを表示し、前記クライアントがお薦め紹介要求選択アクションを実行したことが通知されると、前記アイテム閲覧／購入データベースより前記クライアントＩＤをキーとして前記クライアントのアイテムの閲覧／購入履歴を取得して閲覧アイテムリストを作成し、前記閲覧アイテム群保持部に書き込み、前記閲覧アイテム群保持部に保持されている閲覧アイテムリスト中のアイテムを、１種類の閲覧／購入履歴または複数種類の閲覧 ／購入履歴の組み合わせからなる条件により絞り込み、その上位Ｎｇ１件（Ｎｇ１は１以上の整数）を選択し、前記閲覧アイテム群保持部に上書きし、前記閲覧アイテム群保持部に保持されている前記閲覧アイテムリストの各アイテムのアイテムＩＤをキーとしてアイテムの閲覧／購入履歴を前記アイテム閲覧／購入履歴データベースより取得し、前記関連クライアントリストを生成し、前記関連クライアント群保持部に書き込み、前記関連クライアント群保持部に保持されている関連クライアントリスト中の各クライアントを、前記閲覧アイテム群保持部に保持されている閲覧アイテムリスト中のアイテムと重なる数の多い順にソーティングし、その上位Ｎｇ２人（Ｎｇ２は１以上の整数）を選択し、前記関連クライアント群保持部に上書きし、前記関連クライアント群保持部に保持されている関連クライアントリストの各クライアントのクライアントＩＤをキーとして、各クライアントのアイテムの閲覧／購入履歴を前記アイテム閲覧／購入履歴データベースより取得し、関連アイテムリストを前記関連アイテム群保持部に書き込み、前記関連アイテム群保持部に保持されている関連アイテムリスト中のアイテムを、前記関連アイテムリスト中の、関連クライアント群保持部に保持されている関連クライアントリストの各クライアントと重なる数の多い順にソーティングし、その上位Ｎｇ３件（Ｎｇ３は１以上の整数）を選択し、前記関連アイテム群保持部に上書きし、前記関連アイテム群保持部に保持された関連アイテムリストを前記クライアントに送信する制御手段と
を有するアイテム推薦サーバ。 - クライアントのアイテムの閲覧／購入履歴を取得すると、閲覧アイテムリストを作成し、閲覧アイテム群保持部に書き込む手順と、
前記閲覧アイテム群保持部に保持されている閲覧アイテムリスト中のアイテムを１種類の閲覧／購入履歴または複数種類の閲覧／購入履歴の組み合わせにより絞り込み、その上位Ｎｇ１件（Ｎｇ１は１以上の整数）を選択し、前記閲覧アイテム群保持部に上書きする手順と、
前記閲覧アイテム群保持部に保持されている前記閲覧アイテムリストの各アイテムのアイテムＩＤをキーとしてアイテムの閲覧／購入履歴をアイテム閲覧／購入履歴データベースより取得し、各クライアントのクライアントＩＤと、当該クライアントが閲覧／購入しているアイテムのうち前記閲覧アイテムリスト中のアイテムと重なる数からなる関連クライアントリストを生成し、関連クライアント群保持部に書き込む手順と、
前記関連クライアント群保持部に保持されている関連クライアントリスト中のクライアントを、前記閲覧アイテム群保持部に保持されている閲覧アイテムリスト中のアイテムと重なる数の多い順にソーティングし、その上位Ｎｇ２人（Ｎｇ２は１以上の整数）を選択し、前記関連クライアント群保持部に上書きする手順と、
前記関連クライアント群保持部に保持されている関連クライアントリストの各クライアントのクライアントＩＤをキーとして、各クライアントのアイテムの閲覧／購入履歴を前記アイテム閲覧／購入履歴データベースより取得し、アイテムＩＤと、各アイテムを購入／閲覧しているクライアントのうち前記関連クライアント群保持部に保持されている関連クライアントリストの各クライアントと重なる数からなる関連アイテムリストを関連アイテム群保持部に書き込む手順と、
前記関連アイテム群保持部に保持されている関連アイテムリスト中の各アイテムを、前記関連アイテムリスト中の、関連クライアント群保持部に保持されている関連クライアントリストの各クライアントと重なる数の多い順にソーティングし、その上位Ｎｇ３件（Ｎｇ３は１以上の整数）を選択し、前記関連アイテム群保持部に上書きする手順と、
前記関連アイテム群保持部に保持された関連アイテムリストを前記クライアントに送信する手順と
をコンピュータに実行させるためのお薦め情報紹介プログラムを記録した記録媒体。
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