JP3746201B2 - キャビネットの免震装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、床面上に設置されるキャビネットに取り付けられ、床面の激しい揺れに対してキャビネットの揺れを小さく抑えるキャビネットの免震装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、床面上に設置されるキャビネットにおける地震対策としては、キャビネット本体を床面或いは壁面に強固に固定することによりキャビネットが倒れないようにし、且つこの振動によりキャビネット構造が破壊したりしないようにする耐震構造が主であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような耐震構造においては、キャビネットそのものは倒れなくても、キャビネットの中の収納物が外に飛び出したりキャビネット内でぶつかり合って破損したりする虞があった。
【0004】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、床面が地震等により激しく揺れてもキャビネットは緩やかに揺れるようにし、キャビネットが倒れたり収納物が飛び出したりする危険性を小さくするキャビネットの免震装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は床面上に設置されるキャビネットの免震装置であって、キャビネットの下部フレームの下面側に設けられ、キャビネットを床面上で移動自在に支持する複数のローラ部材と、キャビネットの前記下部フレームの上面側上下に延びて設けられ、下部フレームに形成される切り欠き部の上方に延びるスプリング取付空間を形成するブラケットと、上端部がブラケットの上部に取り付けられるとともに下端部が床面に取り付けられて切り欠き部を通ってスプリング取付空間内に上下に延びて配設され、キャビネットが床面上の初期位置から移動したときにキャビネットをその初期位置に引き戻す復元力を生じるばね部材(例えば、実施形態におけるスプリング40)とを有する。ここで、キャビネットの床面上の初期位置とは、そのキャビネットを通常設置しておく床面上の位置のことである。
【0006】
このような構成においては、ばね部材の持つ復元力と減衰力とから、地震等により床面が激しく揺れてもキャビネットの揺れが小さく抑えられる免震効果が発揮される。このため本装置によれば、地震等により床面が揺れたときにキャビネットが倒れたり、収納物がキャビネット内から飛び出したりする危険性を小さくすることができる。
【0007】
ここで、ブラケットがキャビネットと別個の部材からなり、ばね部材の上端部をブラケットの上部に取り付けるとともに下端部を床面に取り付け、ブラケットを下部フレームの上面側に載せ、ブラケットを垂直状態にして下部フレームに固定することにより、スプリング取付空間内にばね部材が配設された状態でブラケットが下部フレームに取り付けるように構成しているのであれば、ばね部材のブラケットの取り付けが容易になる。また、既存のキャビネットに対して本免震装置を適用することも可能となる。更に、キャビネットが初期位置に位置しているときのばね部材の長さ(初期長さ)を可変に設定できるようになっていることが好ましい。このような構成では、ばね部材に与える初期張力を任意に設定することができるので、ブラケット及びばね部材をキャビネットの大きさや重量等に応じて個々に設計する必要がなくなる。このため設計自由度が高くなり、本装置の生産性も向上する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。先ず、図1〜図5に基づいて、本発明に係るキャビネットの免震装置の第1実施形態を説明する。図1に示すように、本装置による免震の対象となるキャビネット10は枠状の下部フレーム11とその上に設けられる本体部12とを有し、下部フレーム11の四隅には球状部材21をハウジング22により転動自在に支持してなるローラ部材20が取り付けられている。これらローラ部材20によりキャビネット10は床面F上を自在に移動することができる。
【0009】
図2はこのキャビネット10の下部フレーム11の一部(一隅)を示す平面図であり、図3は図2における矢視III−IIIから見た側断面図である。図2及び図3に示すように、下部フレーム11の水平部11aには、下部フレーム11と本体部12とを連結する本体支持部材13が上下方向に延びて設けられており、この本体支持部材13の近傍には、細長い枠状構造のブラケット30が上下に延びて設けられている。このブラケット30は下部フレーム11の四隅各所に設けられる。
【0010】
図2〜図4に示すように、各ブラケット30は上下に延びた後壁部31及び両側壁部32,32、水平な上壁部33、両側壁部32,32の下端部より両側方(図2では紙面の上下方向)に向けて水平に延びたフランジ部34,34を有しており、これらフランジ部34,34が下部フレーム11の水平部11a上にボルト35(及びナット35a)により着脱自在に結合されている。各ブラケット30には、後壁部31と両側壁部32,32とにより囲まれてなる上下に延びたスプリング取付空間Hが形成されるが、このスプリング取付空間Hの底部に相当する下部フレーム11の水平部11aの部分は除去されており、図5に示すように切り欠き部14が形成されている。
【0011】
図3に示すように、ブラケット30の上壁部33に穿設された孔(図示せず)には調整ねじ36が下から上へ向けて貫装されており、この調整ねじ36の上端部側には、ブラケット30の上壁部33に形成された上記孔の内径よりも大きい外形を有する支持ナット37が螺合されている。
【0012】
ブラケット30の上記スプリング取付空間H内には、断面コの字状に形成されたスプリング取付部材38の上片部38aが調整ねじ36の下端部に形成された頭部36aに係止された状態で位置しており、このスプリング取付部材38の下片部38bに形成された図示しない孔には、スプリング取付空間H内を上下に延びたスプリング40の上部フック41が係止されている。
【0013】
床面F上には各ブラケット30に上部フック41が係止された4つのスプリング40それぞれの下部フック42が係止されるスプリング取付金具50が計4個取り付けられている。各スプリング取付金具50は、複数のボルト53により床面F上に取り付けられた水平部51と、この水平部51から上方に突出するように延びて形成された垂直部52とを有しており、この垂直部52に穿設された孔52aに、スプリング40の下部フック42が係止されている。なお、これら4つのスプリング取付金具50は、キャビネット10を床面F上の初期位置(そのキャビネット10を通常設置しておく床面F上の位置)に位置させたときに、各スプリング40の軸線が床面Fに対して垂直になる位置に取り付けられる。
【0014】
各スプリング40の上記所定位置への取り付けは、ブラケット30を下部フレーム11に取り付けた状態から行ってもよいが、上部フック41をスプリング取付部材38に係止した状態でスプリング40を伸長させつつ下部フック42をスプリング取付金具50に係止する(或いは下部フック42をスプリング取付金具50に係止した状態でスプリング40を伸長させつつ、上部フック41をスプリング取付部材38に係止する)作業は一般に困難である。このため各スプリング40の取り付けは、図4に示すように、ブラケット30を下部フレーム11に取り付ける前に予めスプリング40の上下フック41,42をスプリング取付部材38とスプリング取付金具50それぞれに係止しておき、その上で、スプリング40を伸長させつつブラケット30を上方に引き上げて両フランジ部34,34を下部フレーム11の水平部11a上に斜め方向から載せ(図4(A)参照)、ブラケット30が垂直状態になったところで位置決めをして下部フレーム11に取り付ける(図4(B)参照)、という手順で行うことが好ましい。なお、図4は図2における矢視IV−IVから見ている。
【0015】
上記手順により各スプリング40が所定の位置に取り付けられたら、各ブラケット30に設けられた上述の調整ねじ36を捻り操作してスプリング取付部材38を昇降移動させ、キャビネット10が初期位置に位置しているときの各スプリング40の長さ、すなわち初期長さを調節することにより、キャビネット10が初期位置に位置している状態における各スプリング40のばね力を所望の値に設定する。ここで、各スプリング40の初期長さを自然長より長く設定することによりそのスプリング40に初期張力(引張力)を与えることができるが、この初期張力は必ずしも与えなくてもよい(この場合、初期長さを自然長と同じ長さにする)。
【0016】
このように本実施形態に係る免震装置は、キャビネット10と床面Fとが複数のスプリング40により結合された構成となっている。このため、地震等により床面Fが激しく揺れてキャビネット10が床面F上の初期位置から移動した際には、スプリング40には、キャビネット10をその初期位置に引き戻そうとする復元力が作用し、スプリング40自身の有する減衰と相まってキャビネット10の揺れが小さく抑えられる免震効果が得られる。このため本装置によれば、地震等により床面Fが揺れたときにキャビネット10が倒れたり、収納物がキャビネット10内から飛び出したりする危険性を小さくすることができる。
【0017】
ここで、キャビネット10が床面F上の初期位置から移動すると、図6に示すように、各スプリング40におけるブラケット30より下方に延びた部分は、ブラケット30の側壁32とフランジ部34との間の屈曲部及び下部フレーム11の水平部11aに形成された上述の切り欠き部14のエッジに当接し、スプリング40が縮むときにこれらを挟み込んでしまい、所要の効果が得られなくなる虞がある。このような事態を防止するため、図5に示すように、ブラケット30の側壁32とフランジ部34との間の屈曲部Cを適当な曲率を有する曲面状に形成しておくとともに、切り欠き部14のエッジはこの屈曲部Cよりも外方に位置するようにしておくことが好ましい。或いは図7に示すように、スプリング40の下部フック42を直接スプリング取付金具50に係止するのではなく、上端部に輪状部61、下端部にフック62が設けられたワイヤ60を介装させ、このワイヤ60の輪状部61にスプリング40の下部フック42を係止し、スプリング取付金具50にはこのワイヤ60のフック62を係止させるようにしてもよい。このようにすれば、屈曲部Cや切り欠き部14のエッジにはワイヤ60が当接する事となり、上記のような問題は生じなくなる。
【0018】
図8は本発明に係るキャビネットの免震装置の第2実施形態を示している。免震の対象となるキャビネット110が下部フレーム111とその上に設けられる本体部(図示せず)とを有し、下部フレーム111の下端部の四隅には球状部材121をハウジング122により転動自在に支持してなるローラ部材120がボルト123により取り付けられて、キャビネット110が床面F上を自在に移動できるようになっているのは上記第1実施形態において示したキャビネット10の場合と同様である。ここで、図8(A)は下部フレーム111の一部(一隅)をキャビネット110の内方から(図2における矢視III−IIIに相当する方向)見た側断面図、図8(B)は図8(A)における矢視B−Bから見た側断面図である。
【0019】
この第2実施形態におけるブラケット130は、図9に示すように上下方向に延びた中央部131と、その両端に形成されたフランジ部134,134とを有しており、両フランジ部134,134が複数のボルト135により下部フレーム111の垂直部111aに固定されている(図8参照)。また、ブラケット130の中央部131には両フランジ部134,134とほほ平行に延びて側方に突出した張出部132,132が設けられており、これら両張出部132,132には上下に延びた溝133,133が形成されている。中央部131の下端部は下部フレーム111の水平部111bの上面に上方から当接しており、下部フレーム111の水平部111bの下方から上記両溝133,133の下部に形成された雌ねじ部(図示せず)に螺合した2本のボルト139,139により、両張出部132,132は下部フレーム111の水平部111bに固定された状態となっている。なお、このブラケット130は上記第1実施形態の場合と同様、下部フレーム111の四隅各所に設けられる。
【0020】
各ブラケット130の中央部131には上下に延びた円筒状のスプリング取付空間Hが形成されており、このスプリング取付空間H内を上下に延びる調整ねじ136の上端部側には、スプリング取付空間Hの内径よりも大きい外形を有する支持ナット137が螺合されている。
【0021】
ブラケット130のスプリング取付空間H内には、断面コの字状に形成されたスプリング取付部材138の上片部138aが上記調整ねじ136の頭部136aに係止された状態で位置しており、このスプリング取付部材138の下片部138bに形成された図示しない孔には、スプリング取付空間H内を上下に延びたスプリング140の上部フック141が係止されている。
【0022】
床面F上には各ブラケット130に上部フック141が係止された4つのスプリング140それぞれの下部フック142が係止される4つのスプリング取付金具150が取り付けられている。各スプリング取付金具150は、複数のボルト153により床面F上に取り付けられた水平部151と、この水平部151から上方に突出するように延びて形成された垂直部152とを有しており、この垂直部152に穿設された孔152aに、スプリング140の下部フック142が係止される。なお、これら4つのスプリング取付金具150は、キャビネット110を床面F上の初期位置に位置させたときに、各スプリング140の軸線が床面Fに対して垂直になる位置に取り付けられる。
【0023】
各スプリング140は、上部フック141をスプリング取付部材138の下片部138bに係止させた状態でブラケット130の上方側からスプリング取付空間H内に挿入し、ブラケット130の下方から出てきた下部フック141を床面F上のスプリング取付金具150の垂直部152に係止した後、ブラケット130を上方に引き上げて(このとき支持ナット137はブラケット130の中央部131の上面に当接するのでスプリング140は伸長する)、その中央部131を下部フレーム111の水平部111bに載せるという手順で取り付けることが好ましい。また、このようにして各スプリング140が所定の位置に取り付けられたら、各ブラケット130に設けられた調整ねじ136を捻り操作してスプリング取付部材138を昇降移動させ、キャビネット110が初期位置に位置しているときの各スプリング140に適当なばね力を与える。
【0024】
このように本実施形態に係る免震装置においても、キャビネット110と床面Fとが複数のスプリング140により結合された構成となっており、地震等により床面Fが激しく揺れてキャビネット140が床面F上の初期位置から移動した際にはスプリング140に復元力と減衰とが作用するので、上述の第1実施形態に係る免震装置の場合と同様の効果が得られる。
【0025】
図10は本発明に係るキャビネットの免震装置に類似する構成形態を示している。免震の対象となるキャビネット210が下部フレーム211とその上に設けられる本体部(図示せず)とを有し、下部フレーム211の下端部の四隅には球状部材221をハウジング222により転動自在に支持してなるローラ部材220がボルト223により取り付けられて、キャビネット210が床面F上を自在に移動できるようになっているのは上記第1又は第2実施形態に係る免震装置の場合と同様である。ここで、図10は下部フレーム211の一部(一隅)をキャビネット210の内方(図2における矢視III−IIIに相当する方向)から見た側断面図である。
【0026】
この構成形態におけるブラケット230は上述の第2実施形態において示したブラケット130と同様の構成を有しており、中央部231(ブラケット130における中央部131に相当)の両端に形成されたフランジ部234,234(ブラケット130におけるフランジ部134,134に相当)は、下部フレーム211の水平部211aにその下面側から複数のボルト235によりに固定される。このブラケット230も上記第1及び第2実施形態の場合と同様、下部フレーム211の四隅各所に設けられる。
【0027】
各ブラケット230の中央部231には水平方向に延びた円筒状のスプリング取付空間Hが形成されており、このスプリング取付空間H内を延びる調整ねじ236の端部(図10では右端部)側には、スプリング取付空間Hの内径よりも大きい外形を有する支持ナット237が螺合されている。このため、調整ねじ236の頭部236aが図の左方に引っ張られた状態では、支持ナット237は中央部231の端面(図10では右側端面)に右方から当接することとなり、この状態で調整ねじ236を軸まわりに捻ることにより、中央部231の右端面に対する調整ねじ236の頭部236aの位置、すなわち中央部231の右端面と上記頭部236aとの間の距離を所望に調節することができる。
【0028】
スプリング取付空間H内には、断面コの字状に形成されたスプリング取付部材238が上記調整ねじ236の頭部236aに係止された状態で位置しており、このスプリング取付部材238には、スプリング取付空間H内を水平方向に延びたスプリング240の上部フック241が係止されている。
【0029】
一方、床面F上には各スプリング240の下部フック242が係止されるスプリング取付金具250が取り付けられている。各スプリング取付金具250は、複数のボルト253により床面Fに取り付けられた水平部251と、この水平部251から上方に突出するように延びて形成された垂直部252を有しており、この垂直部252に穿設された孔(図示せず)に、スプリング240の下部フック242が係止されている。なお、これら4つのスプリング取付金具250は、キャビネット210を初期位置に位置させた状態で床面F上に取り付けられる。
【0030】
各スプリング240を所定位置に取り付ける際の手順は上記第2実施形態の場合と同様であるのでその説明は省略するが、この場合も各スプリング240が所定の位置に取り付けられたら、各ブラケット230に設けられた調整ねじ236を捻り操作してスプリング取付部材238を移動させ、各スプリング240に適当なばね力を与えるようにする。
【0031】
このように本構成形態においても、キャビネット210と床面Fとが複数のスプリング240により結合された構成となっており、地震等により床面が激しく揺れてキャビネット240が床面F上の初期位置から移動した際にはスプリング240に復元力と減衰とが作用するので、上述の第1又は第2実施形態に係る免震装置の場合と同様の効果が得られる。
【0032】
これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は上述のものに限定されない。例えば、上述の実施形態では、ブラケット及びばね部材(スプリング)はそれぞれ4つずつキャビネットに設けられる構成であったが、これは一つの例であり、必ずしも4つずつでなくてもよい。また、ブラケットと床面とを結合するばね部材は上述の実施形態のようなスプリングに限られず、ゴム等の弾性部材であってもよい。
【0033】
また、上述の実施形態では、ブラケットとキャビネットとは別個の部材からなっていたが、これは同一の部材、すなわちキャビネットを構成するフレームの一部にブラケット(ブラケット部)が形成されているのであってもよい。しかし、上述の実施形態のように、ブラケットがキャビネットと別個の部材であれば、ばね部材のブラケットへの取り付けが容易になるという利点がある。また、既存のキャビネットに対して本免震装置を適用することも可能となる。
【0034】
更に、上述の実施形態において示した、キャビネットが初期位置に位置しているときのばね部材の長さ(初期長さ)を可変に設定できる構成は必ずしも備えていなくてよいが、このような構成を有していれば、ばね部材に与える初期張力を任意に設定することができ、ブラケット及びばね部材をキャビネットの大きさや重量等に応じて個々に設計する必要がなくなるので設計自由度が高くなり、本装置の生産性も向上する。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るキャビネットの免震装置においては、キャビネットの下部に設けられ、キャビネットを床面上で移動自在に支持する複数のローラ部材と、キャビネットに設けられたブラケットと、上端部がブラケットに取り付けられるとともに下端部が床面に取り付けられ、キャビネットが床面上の初期位置から移動したときにキャビネットをその初期位置に引き戻す復元力を生じるばね部材とを有して構成されており、ばね部材の持つ復元力と減衰力とから、地震等により床面が激しく揺れてもキャビネットの揺れが小さく抑えられる免震効果が発揮される。このため本装置によれば、地震等により床面が揺れたときにキャビネットが倒れたり、収納物がキャビネット内から飛び出したりする危険性を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る免震装置を備えたキャビネットの斜視図である。
【図2】 キャビネットの下部フレームの一部を示す平面図である。
【図3】 図2における矢視III−IIIから見た側断面図である。
【図4】 ブラケットの取り付け手順を(A),(B)の順で示した、図2における矢視IV−IVから見た側断面図である。
【図5】 ブラケットにおける側壁とフランジ部とがなす屈曲部近傍の拡大図である。
【図6】 キャビネットが床面上の初期位置から移動したときの、スプリングの姿勢を示す図である。
【図7】 スプリングの取り付け方の変形例を示す図である。
【図8】 本発明の第2実施形態に係る免震装置の構成を示す図であり、(A)はキャビネットを内方から見た側断面図、(B)は(A)における矢視B−Bから見た側断面図である。
【図9】 この第2実施形態に係る免震装置の用いられるブラケットの斜視図である。
【図10】 本発明の類似形態に係る免震装置の構成を示すキャビネットの側断面図である。

Claims (3)

  1. 床面上に設置されるキャビネットの免震装置であって、
    前記キャビネットの下部フレームの下面側に設けられ、前記キャビネットを前記床面上で移動自在に支持する複数のローラ部材と、
    前記キャビネットの内部における前記下部フレームの上面側上下に延びて設けられ、前記下部フレームに形成される切り欠き部の上方に延びるスプリング取付空間を形成するブラケットと、
    上端部が前記ブラケットの上部に取り付けられるとともに下端部が前記床面に取り付けられて前記切り欠き部を通って前記スプリング取付空間内に上下に延びて配設され、前記キャビネットが前記床面上の初期位置から移動したときに前記キャビネットを前記初期位置に引き戻す復元力を生じるばね部材とを有してなることを特徴とするキャビネットの免震装置。
  2. 前記ブラケットが前記キャビネットと別個の部材からなり、
    前記ばね部材の前記上端部を前記ブラケットの上部に取り付けるとともに前記下端部を前記床面に取り付け、前記ブラケットを前記下部フレームの上面側に載せ、前記ブラケットを垂直状態にして前記下部フレームに固定することにより、前記スプリング取付空間内に前記ばね部材が配設された状態で前記ブラケットが前記下部フレームに取り付けられることを特徴とする請求項1記載のキャビネットの免震装置
  3. 前記キャビネットが前記初期位置に位置しているときの前記ばね部材の長さを可変に設定できるようになっていることを特徴とする請求項1又は2記載のキャビネットの免震装置。
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