JP3746076B2 - 二官能性モノマー類に基づく重合性組成物、樹脂およびそれを含む眼用物品 - Google Patents

二官能性モノマー類に基づく重合性組成物、樹脂およびそれを含む眼用物品 Download PDF

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Description

本発明の目的は
−少なくとも2種類の異なった二官能性モノマーに基づくラジカル重合性組成物、
−該組成物を共重合させることによって得られる樹脂であり、該樹脂は微細二相構造(nanobiphasic structure)をもち、また該樹脂はフォトクロミック性であっても非フォトクロミック性であってもよく、
−全面的またはその一部が該樹脂からなる物品であり、とりわけ眼用物品
である。
プラスチック製の眼用レンズを創るのは至難の業である。その理由はレンズの構成材料に光学的制約(optical constraints)がなく、かつ十分な機械的性質を持っていなければならぬからである。この目的を達成するためには、レンズを開発する段階の共重合反応技術に完全に習熟しておく必要がある。いかなる場合においても、不均一な重合の結果として生じる脈理その他の光学的な欠陥を避けるためには、反応系があまりにも早くゲル化点に達しないようにする必要がある。今日メインとして用いられているモノマーがふつうは対称性のある二官能性モノマーであるために、このことが問題となっているのである。
さらに、フォトクロミックな眼用レンズを創る面からいえば、少なくとも1種のフォトクロミックな着色剤を含む組成物をラジカル共重合させる場合でも、あるいは、そのような着色剤を重合後のマトリックスに後から拡散させる場合でも、レンズの構成材料が、良好な光学的性質を持つと共に、レンズの機械的性質に大きな影響を与えることなく良好なフォトクロミック性を持っていることが望ましい。
フォトクロミックな性質と機械的性質をうまく両立させることは容易なことではない。本発明の目的は、(光学的性質に影響を及ぼす光の散乱を防ぐ目的で)微細二相構造を持たせることで、この二相構造の一つの相では構成材料の機械的強度を維持し、もう一つの相では、フォトクロミック着色剤を内部に取り込みそのフォトクロミックな性質を迅速かつ最大限に発揮できるような柔軟性を持たせるものである。
われわれの知る範囲では、(フォトクロミズムの発現という観点と光学的制約がないという観点の両方に関して)満足できる組成物はまだ見つかっていない。
欧州特許出願公開第0 453 149号および国際特許出願公開第95/10790号において、同一の種類の官能基(アクリレート基および/またはメタクリレート基)をもつ2種類のモノマーを共重合させることが提案されている。このものは、光学的性質および製造の容易さの面から十分に満足のいくものではなかった。
光学的制約を最小限にし、さらには無くすために、米国特許第5,349,035号において、ジメチルアクリレート型のモノマーに少なくとも1種の他のモノマー(特にスチレン)を加えて、有効量の連鎖移動剤の共存下で共重合させることが提案されている。しかし、これにより得られたマトリックスは、フォトクロミック着色剤によるフォトクロミックな性質の発現、最適化には十分なものではなかった。
末端にイソプロピレン基を有し硬質の透明樹脂を製造するのに適した二官能性モノマーが欧州特許出願公開第0 345 748号および同第0 351 534号に記載されている。また、表面硬質の高い透明樹脂を得るために、短鎖多官能性モノマーならびにそれを他の官能性モノマー(アクリレート、メタクリレートおよび/またはスチレン)と共重合させることが、欧州特許出願公開第0 385 456号および同第0 572 077号に記載されている。これら4件の欧州特許出願による硬質樹脂は非フォトクロミック性の眼用用途を目的としているものであった。該モノマーは次式の化合物から誘導される。
Figure 0003746076
このものは、TMI(登録商標)という名前で知られている。
さらに、この種の化合物、とりわけ3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアナート(上の式で表される化合物の二つの置換基がメタ位にあるもので、m−TMI(登録商標)という名前で知られている)の化学作用については、多くの文献が存在する。この化学作用とは、イソシアナト基の反応性に基づいたものである。
特に眼科分野で用いうるプラスチック材料で、光学的性質、特にフォトクロミックな性質と機械的性質を両立させるという技術的課題に対して、本出願人はここに独創的な解決法を提案するものである。本発明は、少なくとも1種の長鎖アルケン二官能性モノマーと、少なくとも1種の短鎖の(メタ)アクリル二官能性モノマーをラジカル共重合により組み合わせることよりなる。得られる樹脂は微細二相構造をもち、それにより好ましい性質が得られる。事実、短鎖の(メタ)アクリル二官能性モノマー(類)(タイプ(a)で、構造式(A)、(A’)のもの−−後述)は剛性を与え、長鎖アルケン二官能性モノマー(類)(タイプ(b)で、構造式(B)、(B’)、(B”)のもの−−後述)がこの剛性を調整するとともに、驚くべきことには、組成物に優れたフォトクロミック性を与えることを可能とする。このようにして、タイプ(a)と(b)のモノマーの官能基が違うことが相乗効果を発揮して、結果として得られる重合性組成物のゲル化を防止している。この特長があるために、結果として得られる樹脂は良好な光学的性質を示し、特にフォトクロミック着色剤を共存させた場合には、応答の早い極めて優れたフォトクロミック性を示す。
したがって本発明の第一の目的は、1種または複数のタイプ(a)であらわされる二官能性モノマーと、1種または複数のタイプ(b)であらわされる二官能性モノマーの混合物からなるラジカル重合性組成物である。これらについては、以下に定義する。
タイプ(a)の二官能性モノマー(類)は、以下に示す構造式(A)または構造式(A’)のいずれかを含む。
構造式(A):
Figure 0003746076
ここで:
− R1、R’1、RおよびR’は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して水素またはメチル基であり;
− mとnは、それぞれ独立して0以上4以下の整数であり、好ましくはそれぞれ独立して1または2であり;
− XとX’は、同一でも異なっていてもよく、ハロゲンであり、好ましくは塩素または臭素であり;
− pとqは、それぞれ独立して、0以上4以下の整数であり;
構造式(A’):
Figure 0003746076
ここで:
− R1とR’1は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して水素またはメチル基であり;
− Rは、炭素原子数が2から8の直鎖または枝分れアルキル基、炭素原子数が3から6のシクロアルキル基、(R’−O−R”)の構造のエーテルラジカル(ここでR’とR”は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立に炭素原子数が2から4の直鎖または枝分れアルキル基)である。
タイプ(b)の二官能性モノマー(類)(長鎖アルケン二官能性オリゴマー)は以下に示す構造式(B)、構造式(B’)、構造式(B”)のいずれかである:
構造式(B):
Figure 0003746076
ここで
− R1、R’1、R2およびR’2は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して水素または直鎖もしくは枝分れアルキル基であり、好ましくは炭素原子数1から4の直鎖であり、さらに好ましくはメチル基であり;
− R3とR4は、異なっていて、それぞれ独立して、一つが水素で、残る一つが炭素原子数2から6のアルケニル基であり、好ましくは炭素原子数が2から4、さらに好ましくはイソプロペニル基であり;
− R’3とR’4は、異なっていて、それぞれ独立して、一つが水素で、残る一つが炭素原子数2から6のアルケニル基であり、好ましくは炭素原子数が2から4、さらに好ましくはイソプロペニル基であり、(好ましくは該分子の両末端は同一、すなわちR3=R’3かつR4=R’4);
− Zはカルバメート基(−NH−CO−O−)、チオカルバメート基(−NH−CO−S−)、またはウレア基(−NH−CO−NH−)を示し;
− Z’は、Zとは独立しているが好ましくはそれぞれZと対応していて、カルバメート基(−O−CO−NH−)、チオカルバメート基(−S−CO−NH−)、またはウレア基(−NH−CO−NH−)を示し;
− R’は炭素原子数2から4の直鎖または枝分れアルキル基であり;
− Rは、nが2以上の時には同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が2から4の直鎖または枝分れアルキル基であり;
− Yは、nが2以上の時には同一でも異なっていてもよく、酸素または硫黄であり;
− nは、ZとZ’の間の長い鎖に含まれる炭素原子の総数が少なくとも18に等しいか,好ましくは18以上112以下になるようにする整数であり;
構造式(B’):
Figure 0003746076
ここで:
− R1、R2、R3、R4、R’1、R’2、R’3、R’4、RおよびYは、上の構造式(B)で定義したものと同じであり;
− nは、(R−Y)nであらわされる長い鎖に含まれる炭素原子の総数が少なくとも22に等しいか,好ましくは22以上104以下になるようにする整数であり;
構造式(B”):
Figure 0003746076
ここで:
− R1、R2、R3、R4、R’1、R’2、R’3、R’4、R、R’およびYは、上の構造式(B)で定義したものと同じであり;
− Z’はカルバメート基(−O−CO−NH−)またはチオカルバメート基(−S−CO−NH−)で、好ましくはカルバメート基であり;
− nは、(R−Y)n−R’であらわされる長い鎖に含まれる炭素原子の総数が少なくとも22に等しいか,好ましくは22以上104以下になるようにする整数である。
重合性組成物にはさらに次のものが含まれる。
(c)構造式(C)の芳香族モノビニルモノマーの少なくとも1種:
Figure 0003746076
ここでR1=HまたはCH3で、該モノビニルモノマーのうち好ましいのはスチレンであり;
および/または
(d)構造式(D)の芳香族ジビニルモノマーの少なくとも1種:
Figure 0003746076
ここでR1=HまたはCH3で、該ジビニルモノマーのうち好ましいのはジビニルベンゼンであり;
および/または
(e)構造式(E)の(メタ)アクリルモノマーの少なくとも1種:
CH2=C(R)-COOR′
ここで、R=HまたはCH3、R’は炭素原子数が4から16の直鎖または枝分れアルキル基であり、必要に応じて置換されたメチルフェニルもしくはメチルフェノキシ基または−(CH2−CH2−O)nR”の構造のポリオキシエトキシ基(ここでnは1から10の整数で、R”=CH3またはC25)であってもよく、該(メタ)アクリルモノマーのうち好ましいのはエチルヘキシルメタクリレートであり;
および/または
(f)ジアリルフタレート
である。
本発明に基づく進歩性のある組成物は、通常さらに、少なくとも1種のラジカル重合開始剤の有効量と、少なくとも1種の重合調節剤の有効量を含み、該重合調節剤として好ましいのは連鎖移動剤である。
本発明の重合性組成物(該組成物の重合により得られる樹脂)にフォトクロミックな性質を付与したい場合には、これらに少なくとも1種のフォトクロミック着色剤を有効量加える。着色剤(類)は、好ましくはスピロオキサジン類、ナフトピランやベンソピランのようなクロメン類、それにこれらの混合物の群から選ぶ。これら以外でも、フルギド、スピロピランその他のフォトクロミック剤も用いることができる。
本発明の重合性組成物に用いられる化合物の性質と量について以下にさらに詳しく述べる。
構造式(A)および(A’)で表されるタイプ(a)のモノマーは、本発明の重合性組成物の内の、短鎖二官能性(メタ)アクリレートモノマー(すなわち、ジアクリレート、ジメタクリレート、あるいは両者混合のアクリレート−メタクリレート)を構成する。該モノマーでは多少なりとも明白な対称性(RとR’、R1とR’1、XとX’)を持っている場合も、持っていない場合もある。これらのモノマーは、重合性組成物から得られるポリマー(樹脂)に対して、剛性、したがって機械的性質を与える。
タイプ(a)のモノマーは、すべてが構造式(A)や構造式(A’)と同一のもので構成されていても、同一のものでなくても構わない。したがって、本発明では次のような重合性組成物のいずれかを対象に考えている。
− 構造式(A)のモノマー(の少なくとも1種)
− 構造式(A’)のモノマー(の少なくとも1種)
− 構造式(A)の異種モノマーの混合物
− 構造式(A’)の異種モノマーの混合物
− 構造式(A)のモノマー(類)と構造式(A’)のモノマー(類)の混合物
本発明の好ましい形態では、タイプ(a)のうちの対称形のものを1種または複数用いる。構造式(A)または(A’)におけるR1とR’1が同一であるようなタイプ(a)のものを対称と定義し、構造式(A)の化合物のXとX’置換基、それにRとR’基についても同様である。
タイプ(a)の構造式(A)の形の対称形モノマーは公知で、市販されており、当業者なら容易に扱うことができる。事実、国際特許出願公開第92/05209号明細書に記載されている構造式(I)の最初のモノマーは、芳香環にハロゲンのないモノマーであることが注目に値する。芳香環上にハロゲンをもつタイプ(a)の構造式(A)のモノマーは、芳香環に適宜置換のある誘導体を使用することによって当業者なら容易に製造できる。本発明の観点からは、構造式(A)のモノマーとしては、RとR’が同一で水素またはメチル基、R1とR’1がメチル基、mとnはそれぞれ独立して1または2,p=q=0のものが好ましい。さらに、上記タイプの構造式(A)のモノマーでも特に好ましいのは、R=R’=Hで、m=n=2のものである。このモノマーはDIACRYL 121という商品名でオランダのAkzo Nobel社によって市販されている。構造式(A)の非対称モノマーの合成も当業者にとっては特に難しいものではない。
構造式(A’)のモノマー(a)もよく知られており、脂肪族ジオールと短鎖のアルキレングリコール(鎖中の炭素原子数は最高で8)を少なくとも1種の(メタ)アクリル誘導体とを常法にしたがって反応させれば得られる。(メタ)アクリル誘導体は、構造式(A’)のモノマーを対称のものにするかあるいは非対称のものにするかによって決める。
タイプ(a)とタイプ(b)のモノマーの混合物の量を100重量部としたときに、タイプ(a)のモノマーの量は40から99重量部の割合で重合組成物中に存在させるのがふつうである。この量が少なすぎると、重合中に収縮してモールドからの離型が早く起きる現象がおこりやすく、その結果、最終的な樹脂の光学的な性質に悪影響をおよぼす。
構造式(B)、(B’)および(B”)のモノマー(b)は、本発明の重合性組成物の内の、長鎖二官能性アルケンモノマーを構成する。これらのモノマーは、多少なりともはっきりした対称性(R1/R’1、R2/R’2、R3/R’3、R4/R’4、Z/Z’)を持っていても、持っていなくてもよい。
これらのタイプ(b)のモノマー類は、構造式(B)、(B’)、(B”)の同一の構造を持っているものだけでも、異なった構造のものの組合せでもよい。したがって、本発明では次のような重合性組成物のいずれかを対象に考えている。
− 構造式(B)のモノマー(少なくとも1種)
− 構造式(B’)のモノマー(少なくとも1種)
− 構造式(B”)のモノマー(少なくとも1種)
− 構造式(B)の異種モノマーの混合物
− 構造式(B’)の異種モノマーの混合物
− 構造式(B”)の異種モノマーの混合物
− 構造式(B)のモノマー類、(B’)のモノマー類、(B”)のモノマー類から選んだ2種以上のモノマーの混合物(二成分混合物、三成分混合物)。
本発明の重合性組成物中にタイプ(b)のモノマー(類)があると、ポリマーの架橋度をあまり下げることなく網目構造を緩和し、ポリマーの網目構造を柔らかくすることができる。このことにより、高温における材料の機械的性質が好ましいものとなり、特にポリマーのゴム領域における弾性率が高いという特長がでてくる。
タイプ(b)のモノマーは、長鎖アルケン二官能性オリゴマー(鎖部分は、ポリアルキレン、ポリメルカプトアルキレン、またはこれらの混合鎖)であり、以下のものを反応させる通常の有機合成法によって得ることができる。
1.式Iおよび/または式IIのアルケニルイソシアナート官能基をもつ誘導体の1種またはいくつか:
Figure 0003746076
ここで、R1、R2、R3、R4、R’1、R’2、R’3およびR’4はすでに定義したものである。本発明の好ましい形態としては、タイプ(b)のモノマーとしては、その両末端が対称なものである。このためには、アルケニルイソシアナートとしては単一のもの(したがって式Iと式IIは同一)を用いる。特に好ましくは、ビニルイソシアナート誘導体で、R1=R2=CH3(またはR’1=R’2=CH3)、R3(またはR’3)がイソプロペニルラジカル、R4(またはR’4)が水素のものを用いる。このものは、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアナート(すでに記したように一般にはm−TMI(登録商標)と呼ばれている)に相当する。この誘導体から得られるオリゴマー(b)が好ましい;
および
2.本質的に長い鎖をもつ化合物で、以下の(i)または(ii):
(i)末端官能基が対称な化合物で、
HO−(R−Y)n−R’−OH の形のジオール;
HS−(R−Y)n−R’−SH の形のジチオール;
2N−(R−Y)n−R’−NH2 の形のジアミン;
これらは本質的に対称的な構造式(B)のオリゴマーを与える(ここで本質的に対称的というのは、構造式(B)のモノマーでZとZ’基が同じ種類の基であることを意味している);
Figure 0003746076
の形のビエポキシ、
これを反応させると、構造式(B’)のオリゴマーの合成ができる;
(ii)末端官能基が非対称な化合物
ここでの官能基とはアルコール、チオール、アミン官能基およびそれらを組み合わせたものである。これらの化合物からは構造式(B)の本質的に非対称な二官能性オリゴマーが得られる(ここでの本質的に非対称とは、構造式(B)のモノマーでZとZ’基が別の性質をもつ構造になっているものである);
官能基がエポキシとアルコール、あるいはエポキシとチオールであるならば、その化合物は次式の構造を持ち
Figure 0003746076
これを反応させたときには、構造式(B”)のオリゴマーが合成される。
いずれの場合においても、R,R’、Yおよびnは、すでに定義したとおりであり、Yは酸素であることが好ましい(この場合には長鎖はポリオキシアルキレン鎖となる)。
上で規定した構造式(B)、(B’)、(B”)における、(R−Y)n−R’あるいは(R−Y)nラジカルに相当する長鎖のポリオキシアルキレン鎖および/またはポリメルカプトアルキレン鎖の分子量は、ふつう最小で500g/モルかつ2000g/モル未満であり、好ましくは600g/モルから900g/モルの間である。
特に有用な具体例としては、(上に定義した)タイプ(b)の構造式(B)のうち本質的に対称的なモノマーを1種あるいは数種を重合に組み込むことである。
Figure 0003746076
ここでR、R’、R1、R2、R3、R4、R’1、R’2、R’3、R’4はそれぞれ前に規定したものであり(さらに、好ましくは、分子の両末端が同一、すなわちR1=R’1、R2=R’2、R3=R’3およびR4=R’4であり、さらにいっそう好ましくは、R1=R’1=R2=R’2=CH3,R3=R’3、R4=R’4でR3およびR4のうち一方が水素で残りがイソプロペニル基)、Yは前に定義したものであるが好ましくは酸素(X=O)であり、
(α)− ZとZ’がカルバメート基で、それぞれ(−NH−CO−O−)および(−O−CO−NH−)であり、
− nは、ZとZ’の間の長い鎖に含まれる炭素原子の総数を18から112にするような整数であり、好ましくは、ポリオキシアルキレン鎖の場合で、炭素原子の総数を24から112の間にするような整数であり、さらに好ましくは分子量600から900g/モルのポリオキシアルキレンの場合で、炭素原子の総数を26から50にする整数であり;
または
(β)− ZとZ’がチオカルバメート基で、それぞれ(−NH−CO−S−)および(−S−CO−NH−)であり、
− nは、ZとZ’の間の長い鎖に含まれる炭素原子の総数を18から108にするような整数であり、好ましくは、ポリオキシアルキレン鎖の場合で、炭素原子の総数を24から108の間にするような整数であり、さらに好ましくは分子量600から900g/モルのポリオキシアルキレン鎖の場合で、炭素原子の総数を28から46にする整数であり;
または
(γ)− ZとZ’がウレア基(−NH−CO−NH−)で、
− nは、ZとZ’の間の長い鎖に含まれる炭素原子の総数を18から112にするような整数であり、好ましくは、ポリオキシアルキレン鎖の場合で、炭素原子の総数を24から112の間にするような整数であり、さらに好ましくは分子量600から900g/モルのポリオキシアルキレン鎖の場合で、炭素原子の総数を28から50にする整数である。
上述の□のケースで、長い鎖に含まれる炭素原子の数が50ならば、構造式(B)が次のように書くことができるのは、当業者なら容易に理解されよう。
Figure 0003746076
同様にして、上述の(R−Y)n−R’あるいは(R−Y)nで表される長鎖における炭素原子の数を定義した時の、下限の数値はポリメルカプトアルキレン鎖(Y=S)の化合物の場合に相当することは、当業者なら理解するところである。
特に有用な具体例としては、タイプ(b)のモノマーは上述の一般的な構造式(B)をもち、そこで:
− R1、R2、R’1およびR’2は、同一で、メチル基であり、R3とR’3はイソプロペニル基、R4とR’4は水素であり、そして
+ ZとZ’はともにウレア基(−NH−CO−NH−)であり、そして
− R’はエチレンまたはプロピレングループを表わし;
− nは、(R−Y)nがポリオキシエチレン鎖の場合には、ZとZ’の間の炭素原子の総数が28か40に等しくなるように、nは整数で13か19に等しく;(R−Y)nがポリオキシプロピレン鎖の場合には、ZとZ’の間の炭素原子の総数が33か45に等しくなるように、nは整数で10か14に等しく;(R−Y)nがポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンの混合鎖である場合には、nは上記の下限(10から13)と上限(14から19)の間の整数となり; これらに相当するタイプ(b)のモノマーは、RUDI JEF600とRUDI JEF900という商品(後述の実施例参照)で、それぞれnが上記の下限値(nが10以上13以下)、上限値(nが14以上19以下)の場合に相当しており;
または
+ ZとZ’がカルバメート基で、それぞれ(−NH−CO−O−)および(−O−CO−NH−)であり、
− R’はエチレングループをあらわし;
− (R−Y)nは長鎖ポリオキシエチレン鎖をあらわし;
− nは整数で13か19に等しく、それにより、ZとZ’の間の長鎖中の炭素原子の総数が28または40に等しくなり、nが13の場合、19の場合のそれぞれは、タイプ(b)のモノマーである、RUDI 600およびRUDI 900(実施例参照)に相当する。
タイプ(a)とタイプ(b)のモノマーの混合物の量を100重量部としたときに、タイプ(b)のモノマーの量は1から60重量部の割合で重合組成物中に存在させるのがふつうである。
本発明の重合性組成物にはさらに他のモノマー類を含んでいてもよい。通常、タイプ(a)とタイプ(b)のモノマー混合物100重量部に対して、アルケンモノマー(たとえば、構造式(C)、(D)およびジアリルフタレート(f))、なかでもビニルモノマーおよびアリルモノマー、(メタ)アクリルモノマー(例えば、構造式(E))、さらにはそれらの混合物、などの群から選んだ少なくとも1種を1から60重量部加えることができる。目的の効果を得るためにこれらの各種のタイプのモノマーを添加しようとする時、当業者ならそれぞれのモノマーの必要量を決定し最適化することができる(ただし、タイプ(a)と(b)のモノマー混合物に対して、重合性組成物に添加できるモノマーの総量は1から60重量部の間である)。
構造式(C)のビニルモノマー(スチレンおよび/またはメチルスチレン)はタイプ(a)のモノマー(類)と併用され、網目構造をゆるくするために用いられる。スチレンを添加すると重合生成物の屈折率がかなり高くなる(n=1.595)ので、スチレンの添加が特に好ましい。スチレンは、この種のモノマーとしては特に有用なものである。
構造式(D)の化合物としては、ジビニルベンゼン(DVB)またはジ(メチルビニル)ベンゼンがある。構造式(D)の化合物としてはジビニルベンゼンが特に好ましい。構造式(D)の化合物を少なくとも1種添加することが好ましいのは、一般的には、構造式(C)の化合物(類)による悪影響を緩和する傾向があるからである。構造式(D)の化合物の添加効果がはっきり出るのは、フォトクロミックな性質の発現においてである。ジビニルベンゼンに関しては、これを重合させたものは高い屈折率を示す(n=1.61)ので、これの添加は本発明のポリマーの屈折率の上昇に寄与するという面でも有用である。
本発明の重合性組成物には、さらに、すでに定義した(メタ)アクリル系モノマーのような構造式(E)の化合物を少なくとも1種加えるのも好ましい。ブチル−、ペンチル−、ヘキシル−、ヘプチル−、オクチル−、2−エチルヘキシル−(メタ)アクリレートなどや、さらにはエチルトリグリコール(メタ)アクリレートも使用できる。構造式(E)の化合物の中で好ましいのは2−エチルヘキシルメタクリレート(EHMA)である。このタイプの化合物を共存させると重合後の材料の加工性や該材料の仕上げ処理加工の面でメリットがあることが分かっている。最後になるが、重合性組成物にジアリルフタレートを添加してもよい。ジアリルフタレートにより、屈折率の調整および/または重合後の材料のその他の光学的・機械的性質を調整することが可能である。
以上述べてきたように、構造式(C)、(D)、(E)それにジアリルフタレートを(単独あるいは組み合わせて)使用するのは必須ではないが、これらの化合物を添加した重合性組成物に優れた性質を付与するものである。
タイプ(a)、(b)、(f)のモノマー、および構造式(C)、(D)、(E)のモノマーは、本発明の重合性組成物の主要成分で、これらから本発明の共重合体や樹脂が得られる。これらのモノマーを通常のラジカル重合をさせることにより共重合体が得られる。前述したように、共重合は、ふつう、少なくとも1種の重合調節剤と少なくとも1種のラジカル重合開始剤の有効量の存在下に実施される。
共重合モノマーの重量に対して、最高で5重量%、好ましくは0.01から2重量%の重合調節剤が用いられるのが普通である。もし厚みが薄い(厚みe<2.0mm)ものを調製しようとする時には、このような重合調節剤を使用せずにすますことも可能であることを記しておきたい。そのような条件下では、発熱の除去という問題が生じないからである。本発明の樹脂で厚みが2.0mmを越えるものを作る時には、上述の量の重合調節剤を加えるのがよいが、添加量が5%を越えると得られる樹脂材料のガラス転移温度が低くなりすぎる。厚みが1.5から20mmの物品を作るときには、重合調節剤の量は約0.5重量%にするのが好ましい。本発明によって得られる材料の変色性や着色速度は添加する重合調節剤の量に応じて増大することが認められている。同様に、添加量を増やすと、機械的強度があがり、光学的性質が改善される。
重合調節剤が重合時に共存しているフォトクロミック着色剤(類)を破壊せず、また調節剤が材料の変色を招かないことは、当然望ましいことである。好ましい重合調節剤は連鎖移動剤で、直鎖のアルカンチオールまたはビスメルカプトエチルエーテルのようなハロゲンを含まない連鎖移動剤が好ましい。本発明を限定するものではないが、直鎖アルカンチオールの例としてはドデカンチオールを挙げることができる。他のタイプの、少なくとも一つのアリールラジカルやアルキルラジカルあるいはチオフェノールで置換されたアルカンチオールのような連鎖移動剤やその他市販されている化合物も同様に使用できる。
ラジカル重合開始剤や開始触媒(熱重合開始剤、光重合開始剤、あるいはそれらの混合使用)は、フォトクロミック着色剤(類)が共存している場合には、それらに対して本質的に「不活性」であらねばならぬのは必要条件である。触媒は、モノマー重量に対して、0.001から1重量%、好ましくは0.005から0.5重量%の割合で普通用いられる。
熱重合開始剤はジアゾ化合物から選べばよい。これらの化合物は当業者にはよく知られており、商品として購入できる。それのジアゾ化合物の例としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)および2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(AMBN)があげられる。このような触媒が存在しなかったり、量が少なすぎると、共重合をより高い温度で実施する必要が生じ、その結果反応のコントロールが難しくなる。触媒が多量に存在すると、過剰なフリーラジカルが発生し、共存しているフォトクロミック着色剤(類)の破壊を招き、最終的に得られる材料における疲労を早めることになる。また、後者の場合、重合反応も加速され、調節が困難となる。
該組成物を重合させる他の方法として、紫外線や可視光を使う方法がある。この方法では、光開始剤についてはこの分野でよく知られたものから選ぶことができる。それらは、たとえば下記の文献に記載されている。
“Photoinitiators for Pigmented Systems” by K.Dictliker/Radiation curing in Polymer Science and Technology:Vol.2; photoinitiating systems−−FOUASSIER J.P., RABECK J.F. Elsevier Applied Science、pp 155、Ch3.
この場合も、熱重合の場合と同様に、光重合開始剤はフォトクロミック染料に対しては本質的に「不活性」であることがやはり必要条件である。有用な光重合開始剤を列挙すれば、ベンゾフェノン、チオキサントン、α−アミノアセトフェノン誘導体、アシルホスフィンオキシド、ビスアシルホスフィンオキシド、その他当業者には公知の同様の化合物類などである。そのような化合物の例を特にあげれば、アシルホスフェートやアシルジベンゾオキサフィンオキシドがある。アシルホスフィンオキシドは単独あるいは、α−ヒドロキシケトンやベンジルジメチルケタールのような他の種類の光重合開始剤と組み合わせて使うことができる。その他に特に有用な光重合開始剤の例としてはIRGACURE 819(CIBA−GEIGY社)がある。レンズを作るには、二つのタイプの重合(熱重合と光重合)をそれぞれ単独でも、あるいは組み合わせても実施できる。
本発明によるフォトクロミックポリマーでは、さらに少なくとも1種のフォトクロミック着色剤の有効量をマトリックス中に含む。着色剤としては、好ましくは、フォトクロミックなスピロオキサジン類、クロメン(例えば、ナフトピランやベンゾピラン)のようなフォトクロミックなピラン類、それにこれらを組み合わせたものから選ぶことができる。この種のフォトクロミック着色剤の多くのものは文献に記載され、商品として購入できる。
本発明で用いるのに特に適したスピロオキサジン着色剤は、1,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−1−ネオペンチル−6’−(4”−N,N−ジエチルアミノ)−スピロ−[2H]−インドール−2,3’−3H−ナフト[2,1−b][1,4]オキサジンやフランス特許出願公開第2 738 248号記載のスピロオキサジン類がある。前者は、後に記す実施例でSPO1として用いている。
ここで用いている「クロメン」という用語の定義は広く、フォトクロミックなナフトピラン類やベンゾピラン類を含んでいるが、本発明に用いるこのタイプの着色剤として好ましいのはナフトピラン類である。この種の着色剤で特に有用なのは、2,2−ビス−(4’−メトキシフェニル)−5,6−ジメチル−[2H]−ナフト[1,2−b]ピランで、以下の実施例ではCR1として用いている。
本発明の範囲で使用可能なスピロピラン着色剤は、下記の成書に概略記されている。
PHOTOCHROMISM G.Brown、Editor−Techniques of Chemistry−Wiley Interscience−Vol.III−1971−Chapter III−Pages 45−294−R.C.Bertelson;
および
PHOTOSCHROMISM−Molecules & Systems−Edited by H.Durr−H.Bouas−Laurent−Elsevier 1990−Chapter 8: Spiropyrans−Pages 314−455−R.Gugliemetti、
本出願においてはこれらの文献の記載を参考にした。
上記以外のフルギドのような着色剤の使用も本発明では考慮されている。本発明のために好ましいフォトクロミック着色剤は、クロメンおよび/またはスピロオキサジンで、さらに好ましくはナフトピランおよび/またはスピロオキサジンである。
本発明のフォトクロミックな樹脂組成物には単一のフォトクロミック着色剤を含んでいる場合もあるが、着色時に特定の色合いをだすために着色剤を組み合わせて使用するのが好ましい。好ましい実施例を上げれば、着色剤は単一のクロメンもしくはクロメンの組合せである。特に好ましい組合せは、後の実施例でCR2およびCR3として用いているナフトピランで、それぞれ、2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)−5−メチル−7,9−ジメトキシ−[2H]−ナフト−[1、2−b]ピラン、および、3−(p−メトキシフェニル)−3−フェニル−6−モルフォリノ−[3H]−ナフト−[2、1−b]ピランである。これは特に有用なグレー色に着色する。
参考のためであって決して本発明を限定するものではないが、重合性組成物中のフォトクロミック着色剤の量は通常、モノマーの全体量に対して、0.01から1重量%、好ましくは0.05から0.5重量%であるであることを付記しておく。
該着色剤としてはその化学構造中に重合性およびまたは架橋性の反応基を持っているものなら非常に都合がよい。そうすれば、重合する組成物中で着色剤もコモノマーとしてはたらき、重合体のマトリックス中に着色剤が化学的に結合される(グラフトされる)こととなる。これまで述べてきたような、種類の異なった二官能性モノマー(a)と(b)の少なくとも二つを混合した組成物から得られる本発明の樹脂には、遊離の形あるいはマトリックスにグラフトされた形のフォトクロミック着色剤(類)が含まれている。
本発明の他の目的として、本発明は、本発明の組成物を通常のラジカル共重合させて得られる樹脂に関するものである。樹脂にはフォトクロミックな性質を付与してもしなくてもよい。少なくとも1種のフォトクロミック着色剤を共存させる時には、該着色剤を重合性組成物中に共重合前に添加してもよいし、共重合が終了してから加えてもよい。着色剤は工程のどの段階においても、マトリックス中に加えられるのである。例えば、重合性組成物中に予備重合の前あるいは後に加えられるし、完全に重合が済んでから拡散法で導入することもできる。
おしまいに、本発明の最後の目的は、眼用レンズのようなフォトクロミック性あるいは非フォトクロミック性の眼用物品であり、それらは全面的、あるいはその一部に本発明の樹脂を用いているものである。そのような物品の例をあげれば、眼用補正レンズ、サングラス、車両や建築用の板ガラスなどがあるが、本発明はこれらの用途に限定されるものではない。これらの物品においては、材料がフォトクロミックな場合も含めて、製品の厚み全体に(中実製品として)用いられたり、フイルムや支持体上に形成される薄膜層として用いられたりする。
実施例
本発明を実施例1から21,それに実施例11a,12a、15aにより以下に説明する。実施例1から9迄は、本発明の組成でその処方中に、クロメンタイプ(CR1)またはスピロオキサジン(SPO1)の1種類だけのフォトクロミック着色剤を用いているものに関する。実施例10から18迄は、クロメンタイプのフォトクロミック2種類(CR2−CR3として記載)を混合使用した本発明の組成物について述べる。表5に示した実施例19から21迄は、それまでの実施例とは異なり、光重合開始剤を用いて重合させている。実施例の表1と表2では、本発明の組成で得られた眼用レンズの光学的・フォトクロミック的性質が優れていることが示される。表3の比較例T1からT7までは、比較のために示したものである。比較例は対照のための組成で、その処方中に、少なくとも1種の短鎖(メタ)アクリル系二官能性モノマーが含まれない場合と、少なくとも1種の長鎖アルケン二官能性モノマーが含まれない場合とである。
表4の実施例11a,12aおよび15aは、それぞれ実施例11,12,15に記した本発明の組成物に関連するものであるが、唯一違っているのは、処方中にフォトクロミック着色剤が含まれていないことである。この実験の目的は、本発明の組成物では、フォトクロミック着色剤の有無にかかわらず、同様の優れた機械的性質を持っていることを示すことである。比較のために、市販されているフォトクロミックレンズであるTRANSION OPTICAL、INC社製のTRANSITION(登録商標)PLUS(表4の比較例T8)を用い、機械的強度の比較測定のための対照物とした。このレンズの機械的測定の結果から、従来技術では、フォトクロミックな性質を発揮させようとすると、レンズの機械的性質を犠牲にせざるを得なかったことが分かった。実験例1から18、11a、12a、15aそれに比較例T1からT7において示される組成比は、処方に加えられたそれぞれのモノマー(タイプ(a)のモノマー、タイプ(b)のモノマー、その他のモノマー)の重量部で表してあり、処方に加えられた重合調節剤、重合開始剤それに着色剤(類)については、モノマーの全重量に対する重量%で表されている。比較例T8の、TRANSITION PLUSのの商品名で売られているものは、変性エチレングリコールジアリルカーボネート樹脂である。
一般的には、前に記したように、長鎖アルケン二官能性モノマー(タイプ(b))は少なくとも1種のアルケニルイソシアナート誘導体と長鎖二官能性モノマーを反応させることにより得られる。長鎖モノマーは、RUDI 600の製造を例にとれば、以下に記した実験手順により合成される。
500gのポリエチレングリコール600を温度調節器つきの反応器に仕込み、窒素雰囲気下で45℃に加熱する。約2.5gの4−メトキシフェノールと3gのスズジブチルジラウレート(tin dibutyldilaurate)を反応器に加え、ついで329gの3−イソプロペニル−α、α−ジメチルベンジルイソシアナート(m−TMI(登録商標))を300g/hrの速度で反応器に添加していく。m−TMI(登録商標)の添加が終了したら、反応液を50℃に保ち1時間撹拌を続ける。次いで、得られた反応物(RUDI 600)を室温に戻す。このものは、他のモノマー(類)や化合物と混合して、ラジカル重合性組成物として使用される。
これ以外のタイプ(b)のアルケン二官能性オリゴマーも、同様な実験手順にしたがえば普通に合成できる。
分子内にウレア結合を少なくとも一つ持つタイプ(b)のオリゴマー、および構造式(B)で本質的に対称または非対称のモノマーに相当するタイプ(b)のオリゴマーの場合には、RUDI JEFF 600の合成で例をしめす次の実験手順で合成する。この場合、タイプ(a)の構造式(A)のモノマーを、合成段階で、タイプ(b)のオリゴマーのプロモーター(promoter)に共存させていることに注目されたい。
温度計、撹拌機、窒素導入口、滴下ロートつきの温度調節をしたガラスの反応器に、400gのDIACRYL 121(AKZO社)、355g(0.58モル)の平均分子量613のポリオキシエチレンジアミン(JEFFAMINE ED600、HUSTMAN CORPORATION社より入手)、それに1.9gのメトキシフェノールを入れる。メトキシフェノールが完全に溶解してから、233g(1.16モル)の3−イソプロペニル−α、α−ジメチルベンジルイソシアナート(m−TMI(登録商標)、CYTEC社より入手)を激しい撹拌下30分間の時間をかけて滴下する(強い発熱反応である)。TMIの滴下中は反応液の温度を30℃に保つ。TMIの滴下終了後、温度を50℃で30分間保つ。タイプ(a)のモノマーとタイプ(b)のモノマー(今の場合はRUDI JEFF600)からなる共重合モノマーが得られたが、これは無色で、重合性組成物に加える他のモノマー(類)で容易に希釈することができる(モノマー類、特に構造式(C)、(D)、(E)およびジアリルフタレート)。タイプ(b)の構造式(B)のモノマーは、もし望むなら、重合性組成物に与るすべてのタイプのモノマー類が共存している中でも、同様にして合成できることは注目すべきことである(「ワンポット(one pot)」反応)。この反応はまた、イソシアナト基とは反応しない単一または混合溶媒の中でも実施できる。その場合は、他のモノマー類(構造式(C)、(D)、(E)、ジアリルフタレート)で希釈する前または後に、通常の手段(例えば蒸発)によって溶媒を除去しなければならない。
厚さ2mmの試料を試験用試料として数枚作成し、光学的性質および/または機械的性質、さらにはフォトクロミック性の評価を行った。これらの試料は、適当な金型を用い、以下の条件に従って重合性組成物の共重合を行わせることにより調製した。重合性組成物をゆっくりと加熱していき、触媒(ラジカル重合開始剤)の熱分解を開始させる。この熱分解によりフリーラジカルが発生する。温度が60℃に達したら、その温度を8時間維持する。その後、90℃で2時間共重合反応を継続させる。以上の熱処理が終わったら試料を金型から取り出し、120℃で1時間再ベーキングする。この方法によって材料の試験用試料が作成される。
上で記した熱処理条件は、レンズ用金型を用いて本発明の重合性組成物から眼用レンズを製造する目的で実施されているものである。
実施例中で用いられた出発物質は以下のものである。
モノマー類
タイプ(a)のモノマー
DIACRYL 121 D121
(AKZO Chimie社より入手)(構造式A)
(テトラエトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート)
ブタンジオールジメタクリレート (構造式A’) BDDMA
ジエチレングリコールジメタクリレート (構造式A’) DEGDMA
タイプ(b)のモノマー
[m−TMI(登録商標)+ポリエチレングリコール(M=600)]
(構造式B) RUDI 600
[m−TMI(登録商標)+ポリエチレングリコール(M=900)]
(構造式B) RUDI 900
[m−TMI(登録商標)+ポリプロピレングリコール(M=725)]
(構造式B) RUDI PPG 725
[m−TMI(登録商標)+ポリテトラメチレングリコール(M=1000)]
(構造式B) RUDI PTMG 1000
[m−TMI(登録商標)+ポリ(オキシエチレン)ジアミン*(M=600)]
(構造式B) RUDI JEF 600
[m−TMI(登録商標)+ポリ(オキシエチレン)ジアミン*(M=900)]
(構造式B) RUDI JEF 900
[m−TMI(登録商標)+ポリ(オキシエチレン)ジアミン*
(M=2000)](構造式B) RUDI JEF 2000
[m−TMI(登録商標)+ポリカプロラクトン(M=530)]
(構造式B) RUDI PCL 530
* ポリ(オキシエチレン)ジアミン600,900,2000:JEFFAMINE(登録商標)ED600,ED900,ED2001(HUNSTMAN CORPORATION社より入手)
添加物
3−イソプロペニル−□□□−ジメチルベンジルイソシアナート
(CYTEC社) m−TMI(登録商標)
ジエチレングリコール DEG
2−エチルヘキシルメタクリレート EHMA
ベンジルメタクリレート BzMA
ペンタエリスリトールテトラアクリレート PETA
ヒドロキシエチルメタクリレート HEMA
スチレン STY
ジビニルベンゼン DVB
触媒(ラジカル重合開始剤)
2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル) AMBN
IRGACURE819(Ciba−Geigy社より入手)
重合調節剤
n−ドデカン−1−チオール DDT
フォトクロミック着色剤
スピロオキサジン: SPO1
1,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−1−ネオペンチル−6’−(4”−N,N−ジエチルアミノ)−スピロ−[2H]−インドール−2,3’−3H−ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン
(James Robinson Ltd.社販売)
クロメン:
(a)2,2−ビス−(4’−メトキシフェニル)−5,6−ジメチル−[2H]
−ナフト[1,2−b]ピラン
(James Robinson Ltd.社販売) CR1
(b)2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)−
5−メチル−7,9−ジメトキシ−[2H]−ナフト−[1、2−b]ピラン CR2
(c)3−(p−メトキシフェニル)−3−フェニル−6−モルフォリノ−[3
H]−ナフト−[2、1−b]ピラン CR3
本発明に基づく試験用試料(実施例1から21,11a,12a,15a)および、長鎖のビニル二官能性モノマーを含まない対照物質からの試験用試料(比較例T1からT7)は、重合性組成物を重合させることで得られる。その重合処方は以下の表1から表5に規定された割合であり、重合反応条件についてはすでに記した。
重合で得られた材料のフォトクロミックな性質は、着色性(colorability)と半退色時間(time of half−fading)という二つのパラメータを測定することにより評価した。着色性(DO−DO0は厚さ2mmに標準化した試料の光学濃度の増加を測定して求める。露光前に試料の光学密度DO0を測定してから、キセノン・ランプ(40000ルクス)で露光する。着色が平衡に達した露光終了時にあらためて光学濃度を測定して、DOとする。この測定は着色剤の最大吸収波長でおこなう。すなわち、SPO1では628nm、CR1では500nm、CR2−CR3では560nm(CR2−CR3混合物の場合、肉眼の感度が最高になる波長の560nmで測定した)の波長を用いた。着色性あるいは暗色化度(darkening rate)は、光学濃度のDOとDO0の差の絶対値をもって定量化した。DO0とDOの数値は各表に記載されている。半退色時間(t1/2(s))は初期状態へ戻る速度を表す目安である。前記の処理における露光を終了させた状態で(DO)露光を切り、試料の光学密度が(DO−DO0)/2に戻るのに必要な時間を測定し、これをt1/2とする。
材料の光学的性質は、その材料に偏光をあて、光学的制約および/または光学的な不均一性(脈理、ゲル部分など)の存在(または不存在)を測定する。光学的制約および/または不均一性が無いか、あってもわずかな場合には、光学的性質を良(G)とし、そうでないときは不良(P)とした。
材料の機械的性質および光学的性質は粘弾性測定装置(測定周波数 1Hz)も使って、種々の測定値から評価した。
− 屈折率
− 緩和分散 γd
− 硬さ(ショアーD)
ガラス転移温度の測定には当業者ではよく知られている動的熱機械測定法(DMA)を用い、損失正接最大値(Tg(max、tanδ)(℃))を測定する。
弾性率(E’(Gpa))は25℃および100℃(ゴム領域)で測定した。
当業者にはよく知られていることであるが、眼用用途として好ましい架橋ポリマーは、Tgは100℃より高く、25℃では高いE’があり、100℃でのE’があまり低くない、という条件をすべて備えていなければならない。100℃でのE’は、研磨、切り出し、その他表面処理(傷つき防止あるいは反射防止)などの工程におけるレンズの軟化の目安になる。
Figure 0003746076
フォトクロミックな性質
この結果から、本発明の材料は極めて優れたフォトクロミック性を持っていることがわかる。微細二相構造をもつ柔軟なポリマー物質であることを特徴とする実施例1から9までの材料では、着色状態への戻りが非常に早いことがわかる。すなわち、クロメンタイプ(CR1)のフォトクロミック着色剤を含む試料では、t1/2退色が35秒から70秒であった。クロメンをスピロオキサジン系の着色剤(SPO1)に置き換えた場合には、半着色時間の値がさらに少し向上する。(実施例6:t1/2=23秒)
Figure 0003746076
実施例10から18では、微細二相構造の柔軟なマトリックスにクロメン系の2種のフォトクロミック着色剤(CR2−CR3)を適切に組み合わせて用いると、着色性および着色状態から未着色状態への戻り速度に対して相乗効果がでることが分かる。実際に、これら各種の処方において、半着色時間が25秒から50秒の間であり、平衡光学濃度は、DO∞の値で0.95から1.12となった。このCR2−CR3の組合せが重要なのは、この組合せによる発色(グレー色)が顧客に好まれているからだということを強調しておく。
Figure 0003746076
これら対照物質の試験結果から、フォトクロミックな性質を持たねばならない材料における、本発明の重合性組成物の重要性がはっきりと証明される。光学的性質が良好である比較例T3からT6のものでも、半着色時間がかなり劣っていることが一目でわかる(t1/2が130秒から1500秒)。
Figure 0003746076
機械的性質
本発明における非フォトクロミックな組成についての実施例で分かるのは、これらの材料の粘弾性的および機械的性質が、対照である比較例T8のそれらと比べて、同等あるいは優れていることである。ゴム領域における弾性率E’100℃(GPa)は、実施例11a,12a,15aでは良好な値を示し、しかも高すぎることもないので、落球テストで破壊がおきる危険性もない。出願人の調べたところでは、樹脂にフォトクロミック着色剤(類)を加えても、機械的物性はなんら損なわれないことがわかっている。実施例1から18までの樹脂では、非フォトクロミックなレンズと同等の機械的性質を示した。対照に用いたフォトクロミックレンズ(比較例T8)ではこのようにはいかず、勾配が最高になる温度の値や100℃でのE’の値が低すぎて、非フォトクロミックな材料と比較するとなると、その機械的物性は受け入れがたい。
Figure 0003746076
この3実施例ではいずれも、キセノンランプ(10mW/cm2、420nm)の紫外線/可視光線に3時間あてることによって重合を行わせた。この重合条件でも、これら三つの例でのt1/2退色時間に見られるように、かなりのフォトクロミック性能が得られた。
さらに、縞模様(striations)のような欠陥はどの試料にも認められなかった。
以上見てきたように、本発明の重合性組成物から得られる材料(樹脂)は、従来技術による材料に比較して少なくとも同等、一般的にはより優れた光学的・機械的性質を持ち、さらに、フォトクロミック材料として使用するのに特に適している。
光学的性質の結果(表1,2および3)から、D121(構造式(A)のモノマー)に、第二のモノマーとして少なくとも1種のタイプ(b)の長鎖ビニル二官能性モノマーを組み合わせることによって、材料の光学的性質に対して好ましい効果を及ぼすことがわかった。実施例1から8,10から11,14から18に相当する本発明の処方で、光学的制約は無いかあってもごくわずかであったことから、そのことが実質的に証明された。それと全く対照的な結果が比較例T1とT2で、D121を使用しながら、得られた材料の光学的性質は悪いものであった。構造式(A’)のモノマー混合物をタイプ(B)の長鎖のビニル二官能性モノマーと組み合わせて使った場合(実施例9,12および13)には、得られるレンズは良好な光学的性質を示した。また、D121またはスチレンを含む処方(比較例T3,T4およびT7)、ビニルメタクリルな反応性基をもつ短鎖二官能性モノマーの処方(比較例T5)、短鎖のビニル系二官能性モノマー(TMI(登録商標)/DEG)と短鎖のメタクリレート系多官能モノマー(PETA)を組み合わせた処方(比較例T6)などでは、良好な光学的性質は得られているが、表の下の方の欄で見られるように、これらの組成物ではフォトクロミックな性質が劣っていた。

Claims (24)

  1. 下記(a)および(b)の混合物を含むラジカル重合性組成物:
    (a)以下の構造式(A)および(A’)で表されるモノマーより成る群から選択されるタイプ(a)の二官能性モノマーの1種または複数:
    構造式(A):
    Figure 0003746076
    ここで:
    − R1、R’1、RおよびR’は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して水素またはメチル基であり;
    − mとnは、それぞれ独立して0以上4以下の整数であり;
    − XとX’は、同一でも異なっていてもよく、ハロゲンであり;
    − pとqは、それぞれ独立して、0以上4以下の整数である;
    および
    構造式(A’):
    Figure 0003746076
    ここで:
    − R1とR’1は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して水素またはメチル基であり;
    − Rは、炭素原子の数が2から8の直鎖または枝分れアルキル基、炭素原子の数が3から6のシクロアルキル基、(R’−O−R”)の構造のエーテル基(ここでR’とR”は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立に炭素原子の数が2から4の直鎖または枝分れアルキル基)である;
    ならびに
    (b)以下の構造式(B)、(B’)および(B”)で表される長鎖アルケン二官能性オリゴマーよりなる群から選択されるタイプ(b)の二官能性モノマーの1種または複数:
    構造式(B)
    Figure 0003746076
    ここで
    − R1、R’1、R2およびR’2は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して水素または炭素原子数1から4の直鎖もしくは枝分れアルキル基であり;
    − R3とR4は、異なっていて、それぞれ独立して、一つが水素で、残る一つが炭素原子数2から6のアルケニル基であり;
    − R’3とR’4は、異なっていて、それぞれ独立して、一つが水素で、残る一つが炭素原子数2から6のアルケニル基であり;
    − Zはカルバメート基(−NH−CO−O−)、チオカルバメート基(−NH−CO−S−)、またはウレア基(−NH−CO−NH−)を示し;
    − Z’は、Zとは独立して、カルバメート基(−O−CO−NH−)、チオカルバメート基(−S−CO−NH−)、またはウレア基(−NH−CO−NH−)を示し;
    − R’は炭素原子数2から4の直鎖または枝分れアルキル基であり;
    − Rは、nが2以上のときには同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が2から4の直鎖または枝分れアルキル基であり;
    − Yは、nが2以上のときには同一でも異なっていてもよく、酸素または硫黄であり;
    − nは、ZとZ’の間の長い鎖に含まれる炭素原子の総数が少なくとも18になるようにする整数である;
    および
    構造式(B’):
    Figure 0003746076
    ここで:
    − R1、R2、R3、R4、R’1、R’2、R’3、R’4、RおよびYは、前記構造式(B)で定義したものと同じであり;
    − nは、(R−Y)nで表される長い鎖に含まれる炭素原子の総数が少なくとも22になるようにする整数である;
    および
    構造式(B”):
    Figure 0003746076
    ここで:
    − R1、R2、R3、R4、R’1、R’2、R’3、R’4、R、R’およびYは、前記構造式(B)で定義したものと同じであり;
    − Z’はカルバメート基(−O−CO−NH−)またはチオカルバメート基(−S−CO−NH−)であり;
    − nは、(R−Y)n−R’で表される長い鎖に含まれる炭素原子の総数が少なくとも22になるようにする整数である。
  2. 構造式(A)で表されるタイプ(a)の二官能性モノマーを1種または複数含み、構造式(A)において、
    − R1とR’1は、同一で、メチル基であり;
    − RとR’は、同一で水素またはメチル基であり;
    − mとnは、それぞれ独立して1または2であり;
    − pとqは、同一で0であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の重合性組成物。
  3. タイプ(b)の二官能性モノマーにおいて、構造式(B)および(B”)では(R−Y)n−R’の形で、また構造式(B’)では(R−Y)nの形で表される長鎖のポリオキシアルキレンおよび/またはポリメルカプトアルキレン鎖の分子量が500g/モルから2,000g/モルであることを特徴とする請求の範囲第1項記載の重合性組成物。
  4. 前記長鎖の分子量が少なくとも600g/モルであるが、900g/モルよりは小さいことを特徴とする請求の範囲第3項記載の重合性組成物。
  5. タイプ(b)の二官能性モノマーにおいて、R1,R’1、R2、R’2が同一でメチル基であり、R3とR’3が同一でイソプロペニル基であり、R4とR’4が同一で水素であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の重合性組成物。
  6. タイプ(b)の二官能性モノマーが構造式(B)で表され、
    Figure 0003746076
    ここで、
    R、R’、R1、R2、R3、R4、R’1、R’2、R’3、R’4およびYはすでに定義したものであり;
    そして
    (a)ZとZ’がそれぞれ構造式(−NH−CO−O−)および(−O−CO−NH−)のカルバメート基であるときは、nはZとZ’の間にある長鎖に含まれる炭素原子の総数が18から112となるような整数であり;
    (b)ZとZ’がそれぞれ構造式(−NH−CO−S−)および(−S−CO−NH−)のチオカルバメート基であるときは、nはZとZ’の間にある長鎖に含まれる炭素原子の総数が18から108となるような整数であり;
    (c)ZとZ’が構造式(−NH−CO−NH−)のウレア基であるときは、nはZとZ’の間にある長鎖に含まれる炭素原子の総数が18から112となるような整数であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の重合性組成物。
  7. ZとZ’の間の[−(R−Y)n−R’]が、Yが酸素を表したポリオキシアルキレン鎖であり、そして
    (a)ZとZ’がそれぞれ構造式(−NH−CO−O−)および(−O−CO−NH−)のカルバメート基であるときは、nはポリオキシアルキレン鎖に含まれる炭素原子の総数が24から112となるような整数であり;
    (b)ZとZ’がそれぞれ構造式(−NH−CO−S−)および(−S−CO−NH−)のチオカルバメート基であるときは、nはポリオキシアルキレン鎖に含まれる炭素原子の総数が24から108となるような整数であり;
    (c)ZとZ’が構造式(−NH−CO−NH−)のウレア基であるときは、nはポリオキシアルキレン鎖に含まれる炭素原子の総数が24から112となるような整数であることを特徴とする請求の範囲第6項記載の重合性組成物。
  8. ZとZ’がそれぞれ構造式(−NH−CO−O−)および(−O−CO−NH−)のカルバメート基であるときは、nはポリオキシアルキレン鎖に含まれる炭素原子の総数が26から50となるような整数であり; ZとZ’がそれぞれ構造式(−NH−CO−S−)および(−S−CO−NH−)のチオカルバメート基であるときは、nはポリオキシアルキレン鎖に含まれる炭素原子の総数が28から46となるような整数であり; ZとZ’が構造式(−NH−CO−NH−)のウレア基であるときは、nはポリオキシアルキレン鎖に含まれる炭素原子の総数が28から50となるような整数であることを特徴とする請求の範囲第7項記載の重合性組成物。
  9. 構造式(B)のモノマーにおいて、
    − ZとZ’がウレア基(−NH−CO−NH−)であり;
    − R1、R’1、R2、R’2が同一でメチル基であり、R3とR’3が同一でイソプロペニル基であり、R4とR’4が同一で水素であり;
    − R’がエチレンまたはプロピレン基であり;
    − (R−Y)nがポリオキシエチレン鎖の場合には、nは該鎖の中の炭素原子の総数が28または40になるような整数であり;(R−Y)nがポリオキシプロピレン鎖の場合には、nは該鎖の中の炭素原子の総数が33または45になるような整数であり;(R−Y)nがポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン混合鎖の場合には、nは下限の10から13までと上限の14から19までの間の整数であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の重合性組成物。
  10. 構造式(B)のモノマーにおいて、
    − ZとZ’がそれぞれ構造式(−NH−CO−O−)および(−O−CO−NH−)のカルバメート基であり;
    1 ,R’ 1 、R 2 、R’ 2 が同一でメチル基であり、R 3 とR’ 3 が同一でイソプロペニル基であり、R 4 とR’ 4 が同一で水素であり;
    − R’がエチレン基であり;
    − (R−Y)nが長鎖のポリオキシエチレンであり;
    − nは、ZとZ’の間の長鎖[−(R−Y)n−R’]に含まれる炭素原子の総数が28または40になるように選ばれた整数であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の重合性組成物。
  11. タイプ(a)と(b)のモノマー混合物を100重量部としたときに、タイプ(a)のモノマーの量が40から99重量部であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の重合性組成物。
  12. タイプ(a)と(b)のモノマー混合物を100重量部として1から60重量部の、アルケンモノマー、(メタ)アクリルモノマー、およびそれらの混合物から選んだ少なくとも1種のモノマーを含むことを特徴とする請求の範囲第1項から第8項いずれか1項記載の重合性組成物。
  13. アルケンモノマーが、ビニルおよびアリルモノマーよりなる群から選択されることを特徴とする請求の範囲第12項記載の重合性組成物。
  14. 以下のものからなる群から選択される少なくとも1種のモノマーを含むことを特徴とする請求の範囲第11項記載の重合性組成物:
    (a)構造式(C)の芳香族モノビニルモノマーの1種または複数
    Figure 0003746076
    ここでR1=HまたはCH3
    (b)構造式(D)の芳香族ジビニルモノマーの1種または複数
    Figure 0003746076
    ここでR1=HまたはCH3
    (c)構造式(E)の(メタ)アクリルモノマーの1種または複数
    CH2=C(R)−COOR’
    ここでR=HまたはCH3であり;R’は、炭素原子数4から16の直鎖あるいは枝分れアルキル基、置換あるいは未置換のメチルフェニルまたはメチルフェノキシ基、および、構造式−(CH2−CH2−O)nR”のポリオキシエトキシ基(nが1から10までの整数で、R”=CH3またはC25)、の中から選ばれたもの;
    (d)ジアリルフタレート。
  15. 前記モノビニルモノマーが、スチレン、ジビニルモノマーがジビニルベンゼン、(メタ)アクリルモノマーがエチルヘキシルメタクリレートであることを特徴とする請求の範囲第14項記載の重合性組成物。
  16. 前記組成物にフォトクロミックな性質を付与するために、有効量の少なくとも1種のフォトクロミック着色剤をさらに含むことを特徴とする請求の範囲第14項記載の重合性組成物。
  17. 着色剤がスピロオキサジン類、スピロピラン類、クロメン類、およびそれらの混合物から選択されることを特徴とする請求の範囲第16項記載の重合性組成物。
  18. 着色剤が、少なくとも1種のスピロオキサジンと少なくとも1種のクロメンまたはクロメン(類)混合物を混合したものからなることを特徴とする請求の範囲第17項記載の重合性組成物。
  19. 着色剤が少なくとも2種のクロメン類の混合物であることを特徴とする請求の範囲第16項記載の重合性組成物。
  20. ラジカル重合開始剤の有効量をさらに含むことを特徴とする請求の範囲第19項記載の重合性組成物。
  21. ラジカル重合組成物が、熱開始剤、光開始剤およびそれらを組み合わせたものであることを特徴とする請求の範囲第20項記載の重合性組成物。
  22. 着色剤が、2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)−5−メチル−7,9−ジメトキシ−[2H]−ナフト−[1、2−b]ピランと、3−(p−メトキシフェニル)−3−フェニル−6−モルフォリノ−[3H]−ナフト−[2、1−b]ピランとの混合物であることを特徴とする請求の範囲第20項記載の重合性組成物。
  23. 請求の範囲第1項から第22項のいずれかに記載の重合性組成物をラジカル共重合させて得られる樹脂。
  24. 請求の範囲第23項記載の樹脂を全面的または一部に使用した眼用物品。
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