JP3745980B2 - エンジンにおけるハーネス或いはセンサの取り付け構造 - Google Patents

エンジンにおけるハーネス或いはセンサの取り付け構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランクシャフトとカムシャフトの各一端部にわたる駆動力伝達機構を覆うカバー部材を有するエンジンにおいて、そのエンジン周りに配設されるハーネス或いはセンサの取り付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
クランクシャフトとカムシャフトとの間における駆動力伝達機構は、シリンダブロックの外部において、例えば両シャフトの各一端部に取り付けたスプロケット間にタイミングチェーンを、或いはプーリ間にタイミングベルトを巻回した構造が一般的であり、この場合、駆動力伝達機構を覆うため、シリンダブロックの側部にはカバー部材が取り付けられる。一方、クランクシャフトの回転数(角度)の検出は、クランクシャフトに、外周に複数の突起部を形成した回転板を軸着して、この突起部の回転通過状態をセンサ(以降、クランク角センサという)により検知するという方法が一般的であり、エンジンのコンパクト化の観点から、これら回転板やクランク角センサは前記駆動力伝達機構の近傍に配設される場合が多い。
【0003】
さて、前記クランク角センサ及びこれに接続するハーネスの取り付け構造の一例が特開平9−280070号公報に開示されている。当該構造は、前記カバー部材の内部下方において回転板及びクランク角センサが配設され、ハーネスはカバー部材の内部において下方から上方へと配線されたうえで、カバー部材の上部に穿設された貫通孔からカバー部材の外部に引き出されるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記取り付け構造によれば、クランク角センサをカバー部材の内部に配設するスペースの確保が困難となり、エンジンが大型化したり、取り付け作業の効率が悪くなるといった問題がある。同様に、ハーネスに関しても、カバー部材内に配設される前記駆動力伝達機構との干渉を避けるためにハーネスの取り付けスペースを十分に確保する必要が生じるため、カバー部材の大型化や設計上において制約が加わる等の問題があり、さらに、ハーネスをカバー部材の狭隘な内部空間において取り付け固定する必要があるため、取り付け作業の効率の面においても問題である。
【0005】
そこで、センサやハーネスをカバー部材の内部に配設することなく、外部側に配設することが考えられるが、エンジン周りにはエキゾーストマニホールド等の熱源が配設されているため、その放熱の影響でセンサやハーネスが損傷を受けやすいという事態も予想される。また、放熱の影響を受けないようにセンサやハーネスを熱源から離して取り付けた場合には、ハーネスの取り回しが複雑になるなどの問題もある。
【0006】
本発明は、以上のような問題を解決するために創作されたものであり、簡易な構造を実現したうえで、前記熱源による損傷を受けることなく、カバー部材の外部側においてハーネス或いはセンサの取り付けが容易に可能となるエンジンにおけるハーネス或いはセンサの取り付け構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するため、クランクシャフトとカムシャフトの各一端部にわたる駆動力伝達機構を覆うカバー部材を有するエンジンにおいて、エンジン周りに配設された熱源からの放熱を遮断するように、前記カバー部材の外面側に遮熱板部を形成し、前記熱源に対し遮熱板部の裏面側において少なくともセンサの一部或いはハーネスを取り付け、前記遮熱板部の一部は、前記センサを収容するセンサ収容面部としてその板高さが遮熱板部の他部よりも低く形成され、且つ、前記センサ収容面部は、前記センサを固定するセンサ固定壁面部に連なるように形成されている構造とした。これにより、センサ或いはハーネスの熱の影響による損傷が防止され、カバー部材の外部側でのセンサ或いはハーネスの取り付けが可能となる。
【0008】
また、前記遮熱板部の一部を、前記センサを収容するセンサ収容面部としてその板高さを遮熱板部の他部よりも低く形成し、且つ、前記センサ収容面部を、前記センサを固定するセンサ固定壁面部に連なるように形成する構造としたことにより、センサの収容空間を確保できるとともに、センサ収容面部における剛性を高めることができ、センサの防振性が向上することとなる。
【0009】
また、クランクシャフトとカムシャフトの各一端部にわたる駆動力伝達機構を覆うカバー部材を有するエンジンにおいて、エンジン周りに配設された熱源からの放熱を遮断するように、前記カバー部材の外面側に遮熱板部を形成し、前記熱源に対し遮熱板部の裏面側において少なくともセンサの一部或いはハーネスを取り付け、前記遮熱板部を、カバー部材におけるエンジン本体との合わせ面と面一状に形成した。これにより、センサやハーネスを取り付ける側の空間を大きく採れるので、取り付けスペースの確保という点で有効となり、また複雑な製造型となることなくカバー部材の製作が可能になる。
【0010】
さらに、クランクシャフトとカムシャフトの各一端部にわたる駆動力伝達機構を覆うカバー部材を有するエンジンにおいて、エンジン周りに配設された熱源からの放熱を遮断するように、前記カバー部材の外面側に遮熱板部を形成し、前記熱源に対し遮熱板部の裏面側において少なくともセンサの一部或いはハーネスを取り付け、前記遮熱板部を、カバー部材とエンジン本体との締結部位を少なくとも2つ以上連結するように延設して形成した。これにより、遮熱板部の剛性が高まり、遮熱板部の防振性が向上する。
また、クランクシャフトとカムシャフトの各一端部にわたる駆動力伝達機構を覆うカバー部材を有するエンジンにおいて、エンジン周りに配設された熱源からの放熱を遮断するように、前記カバー部材の外面側に遮熱板部を形成し、前記熱源に対し遮熱板部の裏面側において少なくともセンサの一部或いはハーネスを取り付け、前記遮熱板部は、カバー部材とエンジン本体との締結部位に連なるように形成されることを特徴とするエンジンにおけるハーネス或いはセンサの取り付け構造とした。
また、前記遮熱板部には、ハーネス用取り付け孔が設けられていることを特徴とするエンジンにおけるハーネス或いはセンサの取り付け構造とした。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明が適用されるエンジンの一例を示す概略斜視図、図2は同分解斜視図、図3は本発明にかかるハーネス或いはセンサの取り付け構造を示す側面説明図、図4はカバー部材の外面側を示す正面説明図、図5は同内面側を示す正面説明図、図6(a)は図4におけるA矢視図、図6(b)は図4におけるB−B断面図、図7はクランク角センサの側面説明図である。
【0012】
本発明が適用されるエンジンの型式は特に限定されるものではない。図1,図2等に示すエンジン1は、SOHC型の直列多気筒型であり、シリンダブロック2の上端にはシリンダヘッド3,シリンダヘッドカバー4が順次接合され、シリンダブロック2の下端にはオイルパン5が接合される。図2に示すように、シリンダブロック2は、1列に配列された複数のシリンダボア2Aを有し、各シリンダボア2Aには、クランクシャフト7にコンロッド8を介して連結されたピストン9が嵌挿される。クランクシャフト7は一体型ベアリングキャップ10によりシリンダブロック2の下部において回転自在に支持され、シリンダブロック2から突出する一端部にはクランクスプロケット11が軸着される。
【0013】
一方、シリンダヘッド3の上部空間3Aにおいて回転自在に支持されるカムシャフト12の一端部はシリンダヘッド3から突出し、その突出部位にカムスプロケット13が軸着される。このカムスプロケット13と、その鉛直下方に位置することとなる前記クランクスプロケット11との間に、図1に示すようにタイミングチェーン14が巻回されており、これらクランクスプロケット11,カムスプロケット13及びタイミングチェーン14により駆動力伝達機構15が構成される。なお、クランクシャフト7の前記一端部側の先端は後に詳述するカバー部材6のシャフト導出孔6d(図2,図4)からさらに突出してクランクプーリ16が軸着されており、図1及び図3に示すようにエアコン装置用のコンプレッサ17のプーリ17A及びACジェネレータ18のプーリ18Aとの間にベルト19が巻回される。符号20はガイドプーリである。
【0014】
カバー部材6は前記駆動力伝達機構15を覆うようにエンジン本体(シリンダブロック2,シリンダヘッド3等)の側部に取り付けられる部材であって、本形態においては肉厚が2.5〜3.0mm程度の薄肉に設定したアルミニウム合金製の鋳物からなる。図5に示すように、カバー部材6はその上下方向に延設する基板部6aの内面側に多数の補強用リブ6bが形成され、基板部6aの左右はそれぞれ湾曲状に成型されてその上下に延びる縁端面が互いに同一面状の合わせ面6c,6cとなる。シリンダブロック2及びシリンダヘッド3の側部にはそれぞれ突状にリブ2B,3B(図2に略図にて示す)が形成されており、前記合わせ面6cがこのリブ2B,3Bの表面に接面され、複数の取り付け孔21a〜21l(図4,図5)の部位にてボルトにより締結されることで、カバー部材6はエンジン本体に固定される。取り付け孔21a〜21kは左右の合わせ面6cにおいて穿設されるものである。なお、カバー部材6の上下面部はそれぞれ開口しており、その上端の合わせ面はシリンダヘッドカバー4の下面に、下端の合わせ面はオイルパン5の上面に接面する。
【0015】
さて、カバー部材6には、エンジン1周りに配設された熱源からの放熱を遮断するように外面側において遮熱板部22(図3〜図5参照、図4においては斜線にて囲って示す)が形成されている。前記熱源としては、例えば図3に示すエキゾーストマニホールドEM(図1ではこのエキゾーストマニホールドEMのカバーEMcを仮想線にて示す)等であり、図ではエンジン1の後方に位置した場合を示す。特にエキゾーストマニホールドEMからの放熱は高温であり、カバーEMcにて上部から覆った場合であっても、カバーEMcの下面開口部からの放熱の影響で、例えばエンジン1周りに配線される各種ハーネス或いはセンサ等が損傷するという事態も考えられる。本発明は、前記したようにカバー部材6に遮熱板部22を形成し、エキゾーストマニホールドEM等の熱源に対し遮熱板部22の裏面側に少なくともセンサの一部或いはハーネスを取り付けることを主な特徴とするものである。
【0016】
遮熱板部22はカバー部材6に対し一体的に形成される。本形態においては、前記した左右の合わせ面6cの内の一方、エンジン1の後方寄りにレイアウトされる合わせ面6cの部位から後方側に向けて基板部6aと平行面をなすように形成している。つまり、遮熱板部22は、カバー部材6がエンジン本体に取り付けられた際、エンジン1の後方且つ側端部近傍においてエキゾーストマニホールドEMの側部と面が対向するように突設された態様となる。本形態においては、図5から判るように、遮熱板部22はその熱源に対向する面22cが前記合わせ面6cと面一状に形成されており、中央部は複数のリブ22bが形成されたうえで肉抜きされている。
【0017】
遮熱板部22の幅寸法(図4における左右方向の寸法を指す)は、対象となるハーネスやセンサを適宜に取り付け可能となる程度の寸法であり、本形態では数10mm程度である。上下方向に関する位置について、遮熱板部22の下部は後に詳述するセンサ収容面部6hとして形成されている。また遮熱板部22の上端は図3からも判るように側面視においてエキゾーストマニホールドEMのカバーEMcの下縁部近傍に達する位置までとなっている。これは勿論カバーEMcの存在によりエキゾーストマニホールドEMの放熱が遮断されるため、当該上端位置以上の延設は必要ない旨によるが、場合によっては遮熱板部22をカバー部材6の上端まで延設させても差し支えない。
【0018】
本発明において取り付けの対象となるセンサ,ハーネスとしては、例えばクランクシャフト7の位相を検出するクランク角センサ23、及びこのクランク角センサ23用の電気配線(リード線)等であり、ハーネスは一般には樹脂チューブ等により被覆されるものである。クランク角センサ23の一例を図7に示すと、クランク角センサ23は一端側に円筒形状を呈したセンサ部23aを、他端側に取り付けボルト24用の貫通孔23bを穿設した取り付け座部23cを備えた形状からなり、取り付け座部23cの端部からハーネスHが延びている。
【0019】
図4に示すように、遮熱板部22の下方に臨むようにカバー部材6の側壁にはセンサ固定壁面部6eが形成され、このセンサ固定壁面部6eには図6(b)に示すようにシャフト導出孔6dの中心に向かい前記クランク角センサ23(図7)のセンサ部23aを挿通可能にし、且つその内周面において嵌合支持可能なセンサ支持孔6fが穿設されている。図6(a)に示すように、センサ固定壁面部6eにはこのセンサ支持孔6fに隣接して雌ねじ部6gが螺設されており、クランク角センサ23は、センサ部23aがセンサ支持孔6fからカバー部材6の内部側へ挿入された状態で、図3に示すように取り付けボルト24により取り付け座部23cの部位にてセンサ固定壁面部6eに締結固定される。これにより、クランク角センサ23は、その一部(取り付け座部23c)が、エキゾーストマニホールドEMに対する遮熱板部22の裏面側において取り付けられた態様となる。
【0020】
図2に示すように、クランクシャフト7には、外周に等間隔で放射状に複数の被検出突起部が突設された回転板25が軸着され(この回転板25はクランクスプロケット11と一体型の場合もある)、前記クランク角センサ23(図7)がカバー部材6に固定された際に、センサ部23a(図7)の先端部が前記被検出突起部の先端に対し僅かな間隙を存してレイアウトされるようになっている。そして、クランクシャフト7の回転に伴い回転板25の被検出突起部がセンサ部23a(図7)の先端部を通過したとき、クランク角センサ23はこの通過状態を検知してクランクシャフト7の回転数(角度)を検出しうるようになっている。
【0021】
以上に説明したクランク角センサ23から延びるハーネスHは、図3に示すように、エキゾーストマニホールドEMに対する遮熱板部22の裏面側において上方に向かって配線されるように取り付けられる。図4に示すように、遮熱板部22には上下一対にハーネス用取り付け孔22aが穿設されており、このハーネス用取り付け孔22aに嵌合固定されたハーネスホルダー26(図3)に支持されることでハーネスHは遮熱板部22の裏面側において取り付け固定される。作業者は従来のようにカバー部材の狭隘な内部空間での取り付け作業ではなく、開放された空間での取り付け作業となるので、極めて容易に取り付けできることとなる。
【0022】
以上に説明したハーネス或いはセンサの取り付け構造によれば、エキゾーストマニホールドEMからの放熱が遮熱板部22により遮断されることとなり、その裏面側に配されるハーネスHやクランク角センサ23の熱の影響による損傷が防止されることになる。特に、ハーネスHは遮熱板部22の存在によりエキゾーストマニホールドEMから大きく離隔させることなく配線できるようになるので、配線の取り回しが簡易となり、配線長さの短縮化、取り回しスペースの縮小化が実現されることとなる。また、クランク角センサ23の少なくとも一部(取り付け座部23c)が、カバー部材6の外部側に取り付けられることで、カバー部材の小型化が可能となるものである。このように本発明によれば、従来の問題点、すなわちカバー部材の内部にハーネスやセンサを配設する構造に起因するカバー部材の大型化やカバー部材の内面側における設計上の制約(例えば補強リブのレイアウトなど)の問題、或いは狭隘なカバー部材の内部での取り付けという取り付け作業の困難性という問題が解消されることとなる。
【0023】
さて、クランク角センサ23(取り付け座部23c)の形状が大きい場合には、遮熱板部22の裏面側においてクランク角センサ23の配設空間を確保することが困難な場合もある。そこで、本形態においては遮熱板部22の裏面側にクランク角センサ23を取り付けるにあたり、図4に示すように、遮熱板部22の一部を、クランク角センサ23を収容するセンサ収容面部6hとしてその板高さを遮熱板部22の他部よりも低く形成し、且つこのセンサ収容面部6hを、前記したセンサ固定壁面部6eに連なるように形成している。センサ収容面部6hは遮熱板部22の下部においてクランク角センサ23を収容可能とするべく、前記合わせ面6cからの板高さ寸法(図6(b)における上下方向の寸法)が遮熱板部22の他の部位よりも低く形成される。その場合、補強リブ等の形成も困難であることから、薄い肉厚のため剛性不足となるおそれがある。これに対し、センサ収容面部6hをセンサ固定壁面部6eに連なるように形成することで、センサ収容面部6hは、補強リブ等で十分に高剛性が可能となる板高さの高い遮熱板部の部位(符号22dにて示す)と、肉厚の増加等により十分に高剛性が可能となるセンサ固定壁面部6eとに共に連なることになり、剛性が高まって、クランク角センサ23の防振性が向上することとなる。
【0024】
また、前記したように遮熱板部22を、カバー部材6の合わせ面6cと面一状に形成する構成とすれば、ハーネスやセンサを取り付ける側の空間を大きく採れるので、取り付けスペースの確保という点で有効となり、また製造型が複雑になることなくカバー部材6の製作が可能になるという利点も奏される。
【0025】
さらに、遮熱板部22は、カバー部材6とエンジン本体との締結部位を少なくとも2つ以上連結するように延設して形成されることが望ましい。本形態においては図4及び図5に示すように、遮熱板部22は、カバー部材6に形成されたエンジン本体に対する各取り付け孔21a〜21l(請求項に記載の締結部位に相当する)の内、取り付け孔21h,21i,21jの3箇所に臨むように、つまり3箇所の締結部位を跨ぐようにして上下方向に延設されており、図3に示すようにボルト27a〜27cにより締結固定される。当該構成により、遮熱板部22の剛性が高まり、遮熱板部22の防振性が向上することになる。
【0026】
以上、本発明について好適な実施形態を説明した。説明した形態ではセンサとハーネスを共に取り付けた例を示したが、場合によってはどちらか一方のみを取り付ける構成としても本発明に包含されるものである。またセンサやハーネスはクランク角センサやその接続用ハーネスに限られるものではない。その他、本発明は以上の形態に限られることなく、各構成要素の形状やレイアウト等についてその趣旨を逸脱しない範囲で適宜に設計変更が可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば次のような効果が奏される。
1)エンジン周りに配設された熱源からの放熱を遮断するように、前記カバー部材の外面側に遮熱板部を形成し、前記熱源に対し遮熱板部の裏面側において少なくともセンサの一部或いはハーネスを取り付ける構造とすれば、センサやハーネスの熱の影響による損傷を防止できる。これにより、カバー部材の外部側でのセンサやハーネスの取り付けが可能となり、カバー部材の小型化や取り付け作業の効率が向上する。
2)前記遮熱板部の一部を、センサを収容するセンサ収容面部としてその板高さを遮熱板部の他部よりも低く形成し、且つ、センサ収容面部を、前記センサを固定するセンサ固定壁面部に連なるように形成する構造とすれば、センサの収容空間の確保が可能となり、またセンサ収容面部の剛性を高めることができるため、センサの防振性が向上することとなる。
3)遮熱板部を、カバー部材の合わせ面と面一状に形成する構成とすれば、センサやハーネスを取り付ける側の空間を大きく採れるので、取り付けスペースの確保という点で有効となり、また複雑な製造型となることなくカバー部材の製作が可能になる。
4)遮熱板部を、カバー部材とエンジン本体との締結部位を少なくとも2つ以上連結するように延設して形成すれば、遮熱板部の剛性が高まり、遮熱板部の防振性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるエンジンの一例を示す概略斜視図である。
【図2】本発明が適用されるエンジンの一例を示す分解斜視図である。
【図3】本発明にかかるハーネス或いはセンサの取り付け構造を示す側面説明図である。
【図4】カバー部材の外面側を示す正面説明図である。
【図5】カバー部材の内面側を示す正面説明図である。
【図6】(a)は図4におけるA矢視図、(b)は図4におけるB−B断面図である。
【図7】クランク角センサの側面説明図である。
【符号の説明】
EM エキゾーストマニホールド(熱源)
H ハーネス
1 エンジン
6 カバー部材
6c 合わせ面
6e センサ固定壁面部
6h センサ収容面部
7 クランクシャフト
12 カムシャフト
15 駆動力伝達機構
21h〜21j 取り付け孔(締結部位)
22 遮熱板部
23 クランク角センサ(センサ)

Claims (5)

  1. クランクシャフトとカムシャフトの各一端部にわたる駆動力伝達機構を覆うカバー部材を有するエンジンにおいて、
    エンジン周りに配設された熱源からの放熱を遮断するように、前記カバー部材の外面側に遮熱板部を形成し、
    前記熱源に対し遮熱板部の裏面側において少なくともセンサの一部或いはハーネスを取り付け
    前記遮熱板部の一部は、前記センサを収容するセンサ収容面部としてその板高さが遮熱板部の他部よりも低く形成され、
    且つ、前記センサ収容面部は、前記センサを固定するセンサ固定壁面部に連なるように形成されていることを特徴とするエンジンにおけるハーネス或いはセンサの取り付け構造。
  2. クランクシャフトとカムシャフトの各一端部にわたる駆動力伝達機構を覆うカバー部材を有するエンジンにおいて、
    エンジン周りに配設された熱源からの放熱を遮断するように、前記カバー部材の外面側に遮熱板部を形成し、
    前記熱源に対し遮熱板部の裏面側において少なくともセンサの一部或いはハーネスを取り付け、
    前記遮熱板部は、カバー部材におけるエンジン本体との合わせ面と面一状に形成されていることを特徴とするエンジンにおけるハーネス或いはセンサの取り付け構造。
  3. クランクシャフトとカムシャフトの各一端部にわたる駆動力伝達機構を覆うカバー部材を有するエンジンにおいて、
    エンジン周りに配設された熱源からの放熱を遮断するように、前記カバー部材の外面側に遮熱板部を形成し、
    前記熱源に対し遮熱板部の裏面側において少なくともセンサの一部或いはハーネスを取り付け、
    前記遮熱板部は、カバー部材とエンジン本体との締結部位を少なくとも2つ以上連結するように延設して形成されることを特徴とするエンジンにおけるハーネス或いはセンサの取り付け構造。
  4. クランクシャフトとカムシャフトの各一端部にわたる駆動力伝達機構を覆うカバー部材を有するエンジンにおいて、
    エンジン周りに配設された熱源からの放熱を遮断するように、前記カバー部材の外面側に遮熱板部を形成し、
    前記熱源に対し遮熱板部の裏面側において少なくともセンサの一部或いはハーネスを取り付け、
    前記遮熱板部は、カバー部材とエンジン本体との締結部位に連なるように形成されることを特徴とするエンジンにおけるハーネス或いはセンサの取り付け構造。
  5. 前記遮熱板部には、ハーネス用取り付け孔が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のエンジンにおけるハーネス或いはセンサの取り付け構造。
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