JP3745610B2 - ミリ波帯無線通信方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマイクロ波帯・ミリ波帯の無線通信方法、および無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、第1の従来例として、2000年電子情報通信学会総合大会SC3−5423ページから424ページに開示されているミリ波送受信機の構成を図5に示す。
【0003】
図5(a)に示す送信側においては、IF変調信号源100によって変調された中間周波数信号108aと、局部発振器105により発振された当該局部発振波106が、周波数ミキサ101に入力され周波数上昇変換され、周波数上昇変換された無線信号波107のみをバンドパスフィルタ102により取り出し、送信用増幅器103により、適当なレベルまで増幅されアンテナ104にて放射される。
【0004】
図5(b)は、局部発振波106と無線信号波107の周波数の位置関係を示す図である。
【0005】
図5(c)に示す受信側においては、アンテナ112により受信し、低雑音アンプ111で適当なレベルまで増幅され、バンドパスフィルタ102で、所望波である無線信号波107のみを取り出し、周波数ミキサ110に入力される。同時に受信側で生成した局部発振器114で発生させた局部発振波105も周波数ミキサ110に入力される。周波数ミキサでは、周波数ダウンコンバートされ中間周波数信号108bが生成される。
【0006】
次に、第2の従来のミリ波帯通信装置として、2000年電子情報通信学会ソサイエティ大会 B−5−137 425ページ、及び2000年電子情報通信学会 技術報告RCS2000−30vol.100、No.84、2000−06に開示されているミリ波自己ヘテロダイン通信システムについて、図6に示す。第1の従来例と同様な動作・機能するものは同じ番号で示している。
【0007】
図6(a)に示す送信側においては、IF変調信号源100によって、変調された中間周波数信号108aが生成され、局部発振器105により局部発振波106が生成され、当該局部発振波106が周波数ミキサ101に入力されて周波数上昇変換され、周波数上昇変換された無線信号波107と局部発振波106をバンドパスフィルタ102により取り出し、送信用増幅器103により、適当なレベルまで増幅されアンテナ104にて放射される。
【0008】
受信側においては、アンテナ112により受信し、低雑音アンプ111で適当なレベルまで増幅され、バンドパスフィルタ102で、所望波である無線信号波107と局部発振波106を取り出し、周波数ミキサ110に入力される。周波数ミキサのもつ2乗効果によって、前記無線信号波107と局部発信波106は2乗検波され、受信側で中間周波数信号108bを生成し、復調器113へ入力される構成となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図5の第1の従来例においては、30GHz以上のミリ波帯では、送信側の局部発振器105、受信機側の局部発振器114に高い周波数安定度を持たせるのが困難であり、かつ、発振器の位相雑音が大きく、変調信号が4相以上の多値位相変調方式やマルチキャリ方式(OFDM)伝送方式でのディジタル無線通信が困難であるという課題があった。
【0010】
一方、第2の従来例のように、変調信号波と局部発振波を同時に伝送し、受信側の周波数ミキサ110において2乗検波するような方式では、ミリ波局部発振器105の安定度と位相雑音は周波数ミキサ110でキャンセルされるため、上記発振器に対する課題は解決される。
【0011】
しかしながら、以下に述べる理由により、第2の従来例では、第1の従来例に比較して、無線伝送距離が短くなってしまうという新たな問題が発生する。
【0012】
図5に示す第1の従来例においては、受信側周波数ミキサでは、周波数ダウンコンバートされ中間周波数信号108bが生成される。ここで、受信側の局部発振器114の出力パワーは一定であり、入力された無線信号波107と、変換された中間周波信号108bの関係は、線形関係にあり、無線信号波が6dB減衰すれば、出力される中間周波数信号も6dB減衰する関係にある。
【0013】
これに対して図6に示すような第2の従来例においては、局部発振波106と無線信号波107が無線区間を伝送するため、無線伝送区間距離が長くなる距離の2乗に反比例して、局部発振波106と無線信号波107電力は減衰する。つまり局部発振波106と無線信号波107の電力は夫々無線伝送距離が2倍になると、6dBずつ劣化する。従って、受信器中の周波数ミキサ110は、2乗検波特性を使用するために、距離が2倍になると12dBずつ減衰する。この減衰は第1の従来例に比較して2倍である。
【0014】
以上述べたように、第2の従来例では第1の従来例に比較して、減衰が2倍になり、その結果、無線伝送距離が少なくとも1/2となってしまうという問題があった。
【0015】
加えて、第2の従来例では、略同一パワーの無線信号波107と局部発振波106である必要があり、無線信号波は通常数MHz〜100MHzの広帯域信号であり、局部発振信号波は正弦波であり、帯域幅は1kHz以下である。従って、無線信号波107と局部発振波106の信号波を同一のパワーで無線伝送しようとすると、局部発振波の方が、単位帯域当たりの平均パワーが著しく大きくなり送信用増幅器103、が歪やすくなる。従って、線形性の高い送信アンプが必要になる、あるいは、アンプの線形動作領域まで全体の送信パワーを下げて伝送しなければならず、さらに伝送距離が短くなるという問題があった。
【0016】
本発明の目的は、こうした無線伝送距離と、発振器の安定性・位相雑音特性の課題を解決し、無線伝送距離を確保しつつ安定で位相雑音特性にすぐれたミリ波帯無線通信方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明のミリ波帯無線通信方法は、送信側で、変調信号波と低周波局部発振信号波の多重波である信号波を送信側局部発振波を用いてミリ波帯へ周波数上昇変換し、前記周波数上昇変換された信号波を送信し、受信側で、送信されてきた、前記周波数上昇変換された信号波に含まれる低周波局部発振信号波に同期して受信側局部発振波を再生し、再生された前記受信側局部発振波を用いて前記周波数上昇変換された信号波を周波数下降変換して信号波を生成することを特徴とする。
【0019】
送信側において、前記変調信号波のトータルパワーよりも前記低周波局部発振信号波のトータルパワーを低下させて送信するのが好ましい。
【0020】
前記変調信号波としては、衛星放送波の中間周波数信号又は地上波放送波信号波、又は有線放送TVの伝送信号波、はこれらの信号波の多重波を用いることが出来る。
【0021】
また、本発明のミリ波帯無線通信方法は、受信側において、送信波である多重波を自励発振ミキサに入力し、前記自励発振ミキサを前記周波数上昇変換された低周波局部発振信号波の近傍で発振させることにより前記自励発振ミキサの自由発振波を前記周波数上昇変換された低周波局部発振信号同期させて前記受信側局部発振波を再生すると同時に、前記自励発振ミキサにより無線周波数信号波を周波数ダウンコンバートし中間周波数の変調信号波を生成することを特徴とする。
【0022】
また、本発明のミリ波帯無線通信方法は、受信側でミリ波局部発振器に、位相同期発振器を具備し、送信波である多重波中の低周波局部発振信号波を基準信号波とし、前記基準信号波と電圧制御発振器の信号が位相比較され、誤差信号を生成し、前記誤差信号で前記電圧制御発振器をコントロールすることによって、多重波中の低周波局部発振信号波に位相同期させ、同期して再生された前記受信側局部発振波を用いて周波数下降変換し中間周波数の信号波を生成することを特徴とする。
【0023】
また、本発明のミリ波帯無線通信方法は、受信側で、ミリ波局部発振器をバンドパスフィルタと増幅器あるいは狭帯域の増幅器で構成し、多重波中の低周波局部発振信号波を増幅することによって、前記受信側局部発振波を再生生成し、再生生成した受信側局部発振波を用いて、周波数ダウンコンバータにより周波数下降変換し中間周波数の信号波を生成することを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1に本発明の構成を示す。第1の従来例と同様な動作・機能するものは同一番号で示す。送信側の構成は図1(a)に示すように変調信号源100によって、変調された中間周波数信号108aが生成され、ミリ波帯局部発振器105により局部発振波106が生成され、当該局部発振波106が周波数変換器101に入力され周波数上昇変換され、周波数上昇変換された無線信号波107と局部発振波106を通過帯域フィルタ1により取り出し、送信用増幅器103により、適当なレベルまで増幅されアンテナ104にて放射される。図1(b)は局部発振波106と無線信号波107野関係を示す図である。
【0030】
ここで、図2に通過帯域フィルタ1の特性を示す。無線信号波107は、通過帯域となっており、局部発振波は一部の信号が抑圧される。無線信号波107のトータルパワーよりも、局部発振波のトータルパワーは、3dB以上小さくコントロールされている。これによって送信アンプ103の局部発振波106で飽和されることを防いでいる。
【0031】
一方受信側では、図1(c)に示すように、アンテナ112により受信し、低雑音アンプ111で適当なレベルまで増幅される。分配器6で信号は2分配され、無線信号波107はバンドパスフィルタ200で、帯域通過させ、一方局部発振波106の方はバンドパスフィルタ3により、局部発振波のみを帯域通過させる。該帯域通過した局部発振波106は、適当なレベルまで増幅器4により増幅された後、注入同期発振器5に入力される。
【0032】
局部発振波106の信号で当該注入同期発振器5を同期させ、送信側の局部発振波106を再生させる。該同期信号波は、一定の出力を有しており、局部発振波50aとなる。該局部発振波50aは、周波数ミキサ110に入力され、局部発振信号波50aで、無線周波数信号波107は、周波数ダウンコンバートされ、中間周波信号108bを生成する。当該中間周波信号108bは、復調器113へ入力される構成となる。
【0033】
該注入同期発振器5の同期幅が、通常数10MHz以上であり、局部発振信号106の帯域幅(1kHz以下)に比較して、局部発振同期信号50aは、十分に狭いため、送信側の局部発振器105の周波数と位相に同期し、送信側の局部発振波106が再生される。従って、該ダウンコンバートされた中間周波信号108bは、ミリ波帯局部発振器105の周波数安定性、位相雑音の影響は受けず、受信側周波数ミキサ110内部では、局部発振器の周波数安定性と位相雑音は、ほぼ完全にキャンセルされる。
【0034】
つまり、送信側の無線信号波107の周波数fRFは、
fRF=(fLO+ΔfLO)+fIFa (1)
fLO:送信側の局部発振信号106の周波数
ΔfLO:周波数不安定性にもとづく局部発振信号の周波数変動分
fIFa:送信側の中間周波信号108aの周波数
で表現でき、無線信号波107の周波数fRFには、局部発振器108bの周波数変動ΔfLOが含まれている。
【0035】
一方、受信側のダウンコンバートされた中間周波信号108bの周波数fIFbは、
fIFb=fRF−(fLO+ΔfLO) (2)
=fIFa
となり、周波数変動成分は送受間で完全にキャンセルされる。加えて、位相も同期しているため同期した局部発振波は、位相の揺らぎ成分(位相雑音成分)も、送信側と受信側では同期がとれ、同じ位相角となり、受信側でダウンコンバート時には、位相雑音成分もキャンセルされてしまう。
【0036】
加えて、受信側の注入同期発振器5の出力パワーは一定であり、入力された無線信号波107と、変換された中間周波信号108bの関係は、線形関係にあり、無線信号波が6dB減衰すれば、出力される中間周波信号も6dB減衰する関係にある。つまり、第2の従来例のような少なくとも12dB減衰する関係になく、伝送距離が短くなることを防ぐことが可能となる。
【0037】
ここでは中間周波信号源として変調信号波を発生する変調信号源100を用いて説明したが、当該信号波は、TVの無線信号、CATVの伝送信号、衛星放送の中間周波信号であってもよい。同時に、受信側の復調器113は、地上波・CATV・衛星放送用TVチューナであっても構わない。
【0038】
上記の構成で、注入同期発振器5の代わりに増幅器を用いて多重波中の局部発振波106を再生しても構わない。
【0039】
さらに、上記の構成では、送信側の局部発振器105からの信号を局部発振信号波106としたが、場合によっては、送信側の中間周波数の中間周波数信号108aを、変調信号波と低周波局部発振波の多重波で構成し、当該中間周波数の多重信号波が、ミリ波帯へ周波数上昇変換されたミリ波無線多重波信号波が送信され、受信側で、ミリ波帯へ上昇変換された局部発振波成分に同期した信号波が増幅・再生されてミリ波局部発振信号波50aとなり、周波数ミキサ110で周波数ダウンコンバータされて周波数下降変換されて、中間周波数の中間周波信号108bを生成しても構わない。この場合、送信側のミリ波局部発振波106はバンドパスフィルタ200で抑圧されている。
(実施の形態2)
第2の実施形態を図3に示す。第1の実施形態とは図3(a)に示す送信側の構成,図3(b)に示す局部発振波106、無線信号波107野関係は同じであり,受信側のみが異なるので、この異なる部分を説明する。
【0040】
第1の実施の形態では、周波数ミキサ110と周波数再生手段2aを注入同期発振器で構成した例で示したが、第2の実施形態では、周波数ミキサを自励発振ミキサ20で構成する。動作は、アンテナより受信した局部発振波106と無線信号波107を低雑音アンプ111で適当なレベルまで増幅し局部発振波106と無線信号波107を通過帯域フィルタ102で取りだし、自励発振ミキサ20に入力される。該自励発振ミキサとして、例えば、IEEE−S Int.Microwave Symp.Dig.,1998,pp.1135−1138に示されているSelf−Oscillating Mixersを利用することができる。
【0041】
当該自励発振ミキサ20は、送信側の局部発振周波数106付近で自由発振しており、当該自励発振ミキサ20を受信機への入力された局部発振信号波106で同期する構成である。該当該自励発振ミキサ20を受信機への入力された局部発振信号波106で注入同期をとると同時に、入力無線信号波107の信号波で周波数混合され、ダウンコンバートされた中間周波信号108bを生成する構成である。
【0042】
当該中間周波信号108は、復調器113へ入力される構成となる。この場合も第1の実施形態と同様に、該ダウンコンバートされた中間周波信号108bは、ミリ波発振器105の周波数安定性、位相雑音の影響は受けず、受信側の自励発振周波数ミキサ20内部では、ほぼ完全にキャンセルされる。
【0043】
加えて、受信側の自励発振器20の出力パワーは一定であり、入力された無線信号波107と、変換された中間周波信号108bの関係は、線形関係にあり、無線信号波107が6dB減衰すれば、出力される中間周波信号108bも6dB減衰する関係にあり、第2の従来例のような少なくとも12dB減衰する関係になく、伝送距離が短くなることも防ぐことが可能となる。
(実施の形態3)
第3の実施形態を図4に示す。第1の実施形態とは図4(a)に示す送信側の構成,図4(b)に示す局部発振波106、無線信号波107野関係は同じであり,受信側のみが異なるので、この異なる部分を説明する。異なる部分のみ説明する。
【0044】
第1の実施の形態では、周波数ミキサ110と第1の周波数再生手段2aを注入同期発振器5で構成した例で示したが、第3の実施形態では、第2の周波数再生手段2bとして、位相同期発振器2bを構成される。
【0045】
動作は、アンテナより受信した局部発振波106と無線信号波107を適当なレベルまで増幅し、分配器6で2分配され、無線信号波107のみをバンドパスフィルタ200で、帯域通過し、一方局部発振波106の方は、当該信号波106のみをバンドパスフィルタ3により、帯域通過させ、適当なレベルまで増幅器4により増幅された後、位相比較器10に入力される。
【0046】
一方送信側の局部発振周波数106付近で自由発振している電圧制御発振器12の信号の一部が位相比較器10に入力される。この位相比較器10は誤差信号15を生成し、ループフィルタにより帯域制限と位相制御されたあと電圧制御発振器12へ入力することによって位相同期ループを構成する。当該位相同期ループにより、電圧制御発振器12は受信器に入力された局部発振波106に位相同期し、周波数と位相は完全に同期する。当該同期信号波50bは一定の出力を有しており、周波数ミキサ110に入力され、当該局部発振信号波50bで、周波数ダウンコンバートされ、中間周波信号108を生成する。当該中間周波信号108bは、復調器113へ入力される構成となる。
【0047】
該ダウンコンバートされた中間周波信号108bは、送信側の局部発振器105の周波数安定性、位相雑音の影響は受けず、受信側周波数ミキサ110内部では、ほぼ完全にキャンセルされる。
【0048】
加えて、受信側の位相同期発振器2bからの出力信号50bの出力パワーは一定であり、入力された無線信号波107と、変換された中間周波信号108bの関係は、線形関係にあり、無線信号波107が6dB減衰すれば、出力される中間周波信号も6dB減衰する関係にあり、第2の従来例のような少なくとも12dB減衰する関係になく、伝送距離が短くなることも防ぐことが可能となる。
【0049】
【発明の効果】
受信装置側で、送信装置の局部発振器に同期した信号を再生して周波数ダウンコンバートするので、受信装置からの出力信号中間周波信号は、送信側の局部発振器の周波数安定性、位相雑音の影響は受けず、受信側周波数ミキサ内部では、ほぼ完全にキャンセルされる。
【0050】
また、受信側の位相同期発振器からの出力パワーは一定であり、入力された無線信号波と、変換された中間周波信号の関係は、線形関係にあり、無線信号波が6dB減衰すれば、出力される中間周波信号も6dB減衰する関係にあり、第2の従来例のような少なくとも12dB減衰する関係になく、伝送距離が短くなることも防ぐことが可能となる。
【0051】
加えて、送信側の局部発振波の出力を制御しているために、送信アンプが歪を少なくでき、より長距離伝送が可能となる。以上のように、当該ミリ波通信装置は、受信側でミリ波局部発振波再生手段を有しているため、無線伝送に対して周波数安定度と位相雑音特性に関して厳しい性能が要求される地上波ディジタル放送等に使用されているOFDM伝送やCATV等で使用されている64QAM、〜256QAMの多値変調波信号に対してもミリ波無線接続することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すミリ波通信装置ののブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態中の送信側バンドパスフィルタ特性である。
【図3】本発明の第2の実施形態を示すミリ波通信装置のブロック図である。
【図4】本発明の第3の実施形態を示すミリ波通信装置のブロック図である。
【図5】第1の従来例を示す図である。
【図6】第2の従来例を示す図である。
【符号の説明】
1…バンドパスフィルタ
2a…第1の周波数再生手段
2b…第2の周波数再生手段
3…バンドパスフィルタ
4…増幅器
5…注入同期発振器
6…分配器
12…電圧制御発振器
13…増幅器
15…誤差信号
20…自励発振ミキサ(セルフオシレーティングミキサ)
50a…局部発振波
50b…同期信号波
100…変調信号源
101…周波数編間器
102…バンドパスフィルタ
103…送信アンプ
104…送信アンテナ
105…局部発振器
106…局部発振波
107…無線信号
108b…中間周波信号
110…周波数ミキサ
112…受信アンテナ
113…復調器
200…バンドパスフィルタ

Claims (6)

  1. 送信側で、変調信号波と低周波局部発振信号波の多重波である信号波を、送信側局部発振波を用いてミリ波帯へ周波数上昇変換し、前記周波数上昇変換された信号波を送信し、受信側で、送信されてきた、前記周波数上昇変換された信号波に含まれる低周波局部発振信号波に同期して受信側局部発振波を再生し、再生された前記受信側局部発振波を用いて前記周波数上昇変換された信号波を周波数下降変換して信号波を生成することを特徴とするミリ波帯無線通信方法。
  2. 送信側において、前記変調信号波のトータルパワーよりも前記低周波局部発振信号波のトータルパワーを低下させて送信することを特徴とする請求項1記載のミリ波帯無線通信方法。
  3. 前記変調信号波が、衛星放送波の中間周波数信号又は地上波放送波信号波、又は有線放送TVの伝送信号波、又はこれらの信号波の多重波であることを特徴とする請求項1記載のミリ波帯無線通信方法。
  4. 受信側において、送信波である多重波を自励発振ミキサに入力し、前記自励発振ミキサを前記周波数上昇変換された低周波局部発振信号波の近傍で発振させることにより前記自励発振ミキサの自由発振波を前記周波数上昇変換された低周波局部発振信号波に同期させて前記受信側局部発振波を再生すると同時に、前記自励発振ミキサにより無線周波数信号波を周波数ダウンコンバートし中間周波数の変調信号波を生成することを特徴とする請求項1記載のミリ波帯無線通信方法。
  5. 受信側でミリ波局部発振器に、位相同期発振器を具備し、送信波である多重波中の低周波局部発振信号波を基準信号波とし、前記基準信号波と電圧制御発振器の信号が位相比較され、誤差信号を生成し、前記誤差信号で前記電圧制御発振器をコントロールすることによって、多重波中の低周波局部発振信号波に位相同期させ、同期して再生された前記受信側局部発振波を用いて周波数下降変換し中間周波数の信号波を生成することを特徴とする請求項1記載のミリ波帯無線通信方法。
  6. 受信側で、ミリ波局部発振器をバンドパスフィルタと増幅器あるいは狭帯域の増幅器で構成し、多重波中の低周波局部発振信号波を増幅することによって、前記受信側局部発振波を再生生成し、再生生成した受信側局部発振波を用いて、周波数ダウンコンバータにより周波数下降変換し中間周波数の信号波を生成することを特徴とする請求項1記載のミリ波帯無線通信方法。
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