JP3744629B2 - 指標画像情報修正方法および装置 - Google Patents

指標画像情報修正方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオテープ等の記録媒体に記録された映像情報に対する編集を行う際の補助となる指標画像情報を修正する指標画像情報修正方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ビデオテープ等の記録媒体に記録された映像情報を編集する方法の一つとしてオフライン編集がある。オフライン編集は、撮影現場においてオリジナルテープに記録した映像情報を一旦、別の記録テープすなわち編集用テープにコピーし、この編集用テープ上で編集点等の編集データを作成し、この編集データに基づいてマスタテープを作成する方法である。このオフライン編集では、大切なオリジナルテープ上の記録情報を誤って消去したり、書き換えることなく、所望のマスタテープを作成することができる。
【0003】
しかし、オフライン編集では、オリジナルテープをコピーした編集用テープを使って編集作業を行うので、オリジナルテープ上の情報を編集用テープにコピーする際に時間や手間がかかるという問題がある。また、編集用テープを用いて編集データを作成する際には、予めテープの助走期間を確保するために、プリロールが必要不可欠になり、更に目的とする編集点までのアクセスに時間がかかることから、編集データの作成に非常に時間がかかることが避けられないという問題があった。
【0004】
そこで、上述のような問題を解決する方法の一つとして、オリジナルテープ上の情報を、ハードディスク等の記録可能で且つランダムアクセス可能なディスク状記録媒体に一旦コピーし、このディスク状記録媒体上のコピー情報を用いて編集データを作成する方法がある。この方法によれば、編集点に短時間にアクセスすることができることから、編集作業に要する時間を短縮化することが可能となる。
【0005】
ところが、この方法では、オリジナルテープ上の全情報をディスク状記録媒体に記録するためには、ディスク状記録媒体としてかなりの記録容量が必要となり、この記録容量を満たすディスク状記録媒体は実際上実現が難しいという問題がある。また、ディスク状記録媒体を用いた場合でも、オリジナルテープからディスク状記録媒体へのコピーには、編集用テープを用いた場合と同様にかなりの時間がかかることが避けられないという問題がある。
【0006】
そこで、本出願人は、編集作業を大幅に効率化する方法として、撮影時に、各シーンの頭の画像(静止画)を圧縮,縮小化して小画面を作成し、この小画面を1枚のフレーム中に複数個配列してなる指標画像情報をビデオテープに記録する方法を提案している。この方法によれば、編集時には、指標画像情報を再生して表示させて、必要なシーンを選択し、必要なシーンの情報だけをビデオテープからディスク状記録媒体に転送することが可能となり、これにより、編集作業に要する時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、必ず各シーンの頭の画像から小画面を作成するようにした場合には、作成される小画面が必ずしも編集に役立つ画像ではない場合があり、そのため、編集作業の効率化を十分に図ることができない場合があるという不具合がある。
【0008】
また、撮影時に小画面を作成するには、撮影時にビデオカメラと共に使用されるVTR(ビデオテープレコーダ)において画像を圧縮するための特別なハードウェアが必要となり、撮影時に指標画像情報を作成する機能を有する機器は、ディジタルVTRが業務用途に出荷されるまでは一般的ではなかった。そのため、撮影時に指標画像情報を作成する機能を有しない機器も存在する。また、低価格化等のために、撮影時に指標画像情報を作成する機能を有しない機器を提供したい場合もある。当然のことながら、撮影時に指標画像情報を作成する機能を有しない機器では、ビデオテープに対して指標画像情報を記録することができず、そのため、指標画像情報を用いた編集作業の効率化を図ることができないという問題点がある。
【0009】
そこで、本出願人は、撮影時(映像信号の記録時)や再生時に指定されたマークイン点,マークアウト点,キュー点等、編集を行う際の指標となる点の情報を、ビデオテープやカセット内のメモリに記録しておき、後で、その指標情報に基づいてマークイン点やキュー点等の画像を再生して指標画像情報を作成するという方法を提案している。この方法によれば、撮影時に指標画像情報が作成されていなくとも、後で、指標画像情報を作成して記録媒体に記録することが可能になり、指標画像情報を用いた編集作業の効率化を図ることができる。しかしながら、この場合でも、撮影時等において初めに指定されたマークイン点等が、後で不適切と判断される場合もあり、そのような場合には、初めに指定されたマークイン点等や、それに基づいて作成される指標画像情報が必ずしも編集に役立たなくなる場合があるという不具合がある。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、映像情報を記録した記録媒体に記録された、映像情報に対する編集を行う際の補助となる指標画像を簡易に表示するための指標画像情報を修正できるようして、編集作業の効率化を図ることができるようにした指標画像情報修正装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の指標画像情報修正方法は、映像情報を記録した記録媒体に記録された、映像情報に対する各編集点の静止画像である複数の指標画像を縮小化して1フレーム中に配列した指標画像情報を修正する指標画像情報修正手順と、修正された後の指標画像情報を、記録媒体に記録する指標画像情報記録手順とを含み、指標画像情報修正手順において、映像情報に対する編集点の変更または追加が行われた際に、指標画像情報の修正として、その変更または追加に応じた指標画像の作成と指標画像の再配置を行うようにしたものである。
【0012】
本発明の指標画像情報修正装置は、映像情報を記録した記録媒体に記録された、映像情報に対する各編集点の静止画像である複数の指標画像を縮小化して1フレーム中に配列した指標画像情報を修正する指標画像情報修正手段と、この指標画像情報修正手段によって修正された後の指標画像情報を、記録媒体に記録する指標画像情報記録手段とを備え、指標画像情報修正手段が、映像情報に対する編集点の変更または追加が行われた際に、指標画像情報の修正として、その変更または追加に応じた指標画像の作成と指標画像の再配置を行うようにしたものである。
【0013】
本発明の指標画像情報修正方法または本発明の指標画像情報修正装置では、映像情報を記録した記録媒体に記録された指標画像情報が修正され、修正された後の指標画像情報が記録媒体に記録される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
始めに、図1を参照して、本実施の形態に係る指標画像情報修正方法および装置が適用されるシステム全体の構成について説明する。このシステムは、ディジタルビデオカメラ部とこのディジタルビデオカメラ部で撮影して得られた映像信号をディジタル信号としてディジタルビデオカセット12内のビデオテープに記録するディジタルVTR部とを有するカメラ・レコーダ11と、ディジタルビデオカセット12内のビデオテープに記録された映像信号の再生等を行うディジタルビデオカセットレコーダ13と、このディジタルビデオカセットレコーダ13からの情報(映像信号と後述する指標情報および付加情報)を用いてノンリニア編集を行う編集装置14とを備えている。カメラ・レコーダ11におけるディジタルビデオカメラ部とディジタルVTR部は、一体化されていても良いし分離可能であっても良い。ディジタルビデオカセット12は、例えば6.3mm(1/4インチ)のビデオテープを使用していると共に、カセット内に半導体メモリを用いたカセット付属メモリを内蔵し、且つカセットの例えば背の部分にカセット付属メモリと外部の回路との接続のための端子15を有している。図1に示したディジタルビデオカセットレコーダ13が本実施の形態に係る指標画像情報修正装置に相当する。
【0016】
図2は、図1に示したカメラ・レコーダ11におけるディジタルVTR部の構成を示すブロック図である。このディジタルVTR部20は、ディジタルビデオカメラ部からの映像信号を入力する入力端子21と、映像信号を出力する出力端子29と、入力端子21から入力された映像信号をアナログ−ディジタル(以下、A/Dと記す。)変換するA/D変換器22と、このA/D変換器22から出力される映像信号の圧縮符号化およびビデオテープから再生した信号の復号化(伸張)処理を行う映像信号圧縮符号化・復号化部23と、この映像信号圧縮符号化・復号化部23によって復号化された信号をディジタル−アナログ(以下、D/Aと記す。)変換して、出力端子29に出力するD/A変換器28とを備えている。なお、映像信号圧縮符号化・復号化部23は、離散コサイン変換(以下、DCTと記す。)を用いて圧縮符号化処理を行うようになっている。
【0017】
ディジタルVTR部20は、更に、映像信号圧縮符号化・復号化部23によって圧縮符号化された信号に対してエラー訂正コードの付加を行うと共にビデオテープから再生した信号に対してエラー訂正処理を行って映像信号圧縮符号化・復号化部23に出力するエラー訂正処理部24と、このエラー訂正処理部24によってエラー訂正コードが付加された信号に対してビデオテープに記録するのに適した符号化処理を行うと共に、この符号化処理に対応する復号化処理を、ビデオテープから再生した信号に対して行ってエラー訂正処理部24に出力するチャネルコーディング部25と、このチャネルコーディング部25によって符号化された信号を、ディジタルビデオカセット12内のビデオテープ27に記録すると共にビデオテープ27に記録された信号を再生しチャネルコーディング部25に出力するビデオヘッド26とを備えている。なお、ビデオヘッド26は、記録ヘッドと再生ヘッドとを含み、記録と再生を同時に行うことができるようになっている。
【0018】
ディジタルVTR部20は、更に、ディジタルビデオカセット12のローディングやビデオヘッド26が取り付けられた回転ドラムの駆動等を行う機構部31と、各種の表示を行うディスプレイ32と、使用者が各種の操作を行うための操作部33と、ディジタルビデオカセット12においてカセット付属メモリ16に接続された端子15との接続のための端子34と、映像信号圧縮符号化・復号化部23,エラー訂正処理部24,チャネルコーディング部25,機構部31,ディスプレイ32,操作部33および端子34に接続されたコントローラ35とを備えている。
【0019】
操作部33は、所定の指示を行うための複数のスイッチを有している。本実施の形態では、このスイッチとしては、各シーンまたはテイクにおける有効領域の開始点すなわちマークイン点を指示するためのマークインスイッチ,各シーンまたはテイクにおける有効領域の終了点すなわちマークアウト点を指示するためのマークアウトスイッチ,各シーンまたはテイクに対するOK(オーケー)またはNG(エヌジー;No good)を指示するためのOK/NGスイッチ,テイク番号を指示するためのテイクスイッチ,使用者が任意に指定する指標となるキュー点を指示するためのキュースイッチおよび後述するマークモード,キューモードおよびマークインアウトモードを切り換えるためのモード切り換えスイッチを含んでいる。OK/NGスイッチは、押す度にOK指示状態とNG指示状態とが切り換わるようになっている。テイク番号は、テイクスイッチを押す度にインクリメントするようになっている。なお、シーン番号を指示するためのスイッチは設けられていないが、これは、シーン番号はシーン毎に自動的にインクリメントされるようになっているためである。マークモードは、使用者がマークインスイッチ,マークアウトスイッチを用いてマークイン点,マークアウト点を任意に指示することを可能とするモードであり、キューモードは、使用者がキュースイッチを用いてキュー点を任意に指示することを可能とするモードであり、マークインアウトモードは、各シーンの撮影開始時,撮影終了時が自動的にマークイン点,マークアウト点として設定されるモードである。操作部33は、カメラ・レコーダ11に一体的に設けられていても良いし、リモートコントロール装置となっていても良い。また、マークイン点は、編集で使われる素材のイン点として使われるようになっている。
【0020】
コントローラ35は、CPU(中央処理装置),ROM(リード・オンリ・メモリ),RAM(ランダム・アクセス・メモリ),入出力部等で構成され、RAMをワーキングエリアとして、ROMに格納されたプログラムを実行することによって、タイムコード信号に基づいて、ディジタルVTR部20の全体の制御を行うようになっている。
【0021】
図3は、図1に示したディジタルビデオカセットレコーダ13の構成を示すブロック図である。このディジタルビデオカセットレコーダ13の構成の大部分は、図2に示したディジタルVTR部20の構成と同様であるので、このディジタルVTR部20と同様の構成要素については同じ符号を付し、その説明を省略する。ディジタルビデオカセットレコーダ13の構成において、ディジタルVTR部20と異なる点は、新たに、インデックス作成部40と、このインデックス作成部40の出力信号とA/D変換器22の出力信号の一方を選択して映像信号圧縮符号化・復号化部23に出力するスイッチ39とを備えていると共に、操作部33にインデックスピクチャ情報の作成を指示する機能が付加されている点である。インデックス作成部40には、映像信号圧縮符号化・復号化部23からD/A変換器28に出力される信号が入力されるようになっている。また、インデックス作成部40は、コントローラ35によって制御されると共に、映像信号圧縮符号化・復号化部23との間で、後述する所定のデータの送受を行うようになっている。また、インデックス作成部40は、インデックス用メモリ41と図示しないメモリコントローラとを有している。メモリコントローラは、CPUを含み、インデックス用メモリ41を制御するようになっている。
【0022】
図3におけるコントローラ35およびインデックス作成部40は、後で詳しく説明するように、マークイン点,マークアウト点,OK/NG,テイク番号,キュー点,シーン番号の情報に基づいて、ビデオテープ27に記録されている映像情報から、編集を行う際の補助となる指標画像としてのインデックスピクチャを選択し、このインデックスピクチャを簡易に表示するためのインデックスピクチャ情報を作成し、このインデックスピクチャ情報をビデオテープ27に記録する動作を行うようになっている。本実施の形態において、インデックスピクチャ情報は、複数のインデックスピクチャをそれぞれ圧縮,縮小化して1枚のフレーム中に複数個配列してなる画像、言い換えると圧縮,縮小化されたインデックスピクチャの集合画面の画像情報である。
【0023】
本実施の形態では、図2に示したディジタルVTR部20によって映像情報をビデオテープ27に記録する際や、このビデオテープ27に記録された映像情報をディジタルVTR部20や図3に示したディジタルビデオカセットレコーダ13によって再生する際に、操作部33を用いてマークイン点,マークアウト点,OK/NG,テイク番号,キュー点を指示することができ、これらの指示された情報とシーン番号の情報は、ディジタルビデオカセット12におけるカセット付属メモリ16とビデオテープ27とに記録されるようになっている。ここで、マークイン点,マークアウト点,キュー点の情報は本発明における指標情報に対応し、OK/NG,テイク番号,シーン番号の情報は本発明における付加情報に対応する。
【0024】
ここで、図4ないし図7を参照して、ディジタルビデオカセット12におけるカセット付属メモリ16とディジタルVTR部20またはディジタルビデオカセットレコーダ13(以下、ディジタルVTR部20またはディジタルビデオカセットレコーダ13を本体30と記す。)との間の通信の手段の一例について説明する。
【0025】
図4は、ディジタルビデオカセット12側の端子15および本体30側の端子34の構成と本体30側のインタフェースの構成の一例を示したものである。この例では、端子15,34は、それぞれ4ピンで構成され、内訳は、電源(VCC)用ピン、シリアルデータ(S−DATA)用ピン、シリアルクロック(S−CLOCK)用ピンおよびグラウンド(GND)用ピンであり、対応するピン同士が接続されるようになっている。電源およびシリアルクロックは本体30より供給するようになっている。グラウンド用ピンは本体30側で接地されるようになっている。シリアルデータ用ピンは入出力共用になっている。本体30側のインタフェースは、入力端がシリアルデータ用ピンに接続された波形整形用の入力用バッファ36と、出力端がシリアルデータ用ピンに接続された波形整形用の出力用バッファ37と、出力端がシリアルクロック用ピンに接続されたシリアルクロック用バッファ38と、一端が電源用ピンに接続され、他端が本体30内の電源回路に接続されたスイッチ39とを備えている。本体30は、このスイッチ39を用いて、ディジタルビデオカセット12に供給する電源のオン,オフをコントロール機能を有し、この機能はカセット付属メモリ16のリセットとして機能する。
【0026】
次に、図5および図6を参照して、本体30からカセット付属メモリ16へデータを書き込む際の通信のプロトコルについて説明する。書き込み時のプロトコルでは、図5に示したように、通信は、シリアルクロックS−CLOCKが“H”のときに、シリアルデータS−DATAの立ち下がりでスタートする。その後、3バイトのアドレスがセットされ、更に、本体30からカセット付属メモリ16へのデータの書き込み(データライト)を示す周期(シリアルクロックS−CLOCKが“H”のときに、シリアルデータS−DATAが“L”)が続く。カセット付属メモリ16は、ここまでのデータを受け取った時点で、次のデータACKの周期で、シリアルデータS−DATAに“L”を出力する。その後は、1バイト毎に、データACKとデータでハンドシェイクしながらデータをカセット付属メモリ16に書き込む。アドレスセット後のデータ数は可変長である。図5では、3バイトのアドレスをセットした後、データを2バイト分書き込んだ例を示している。例えば、セットしたアドレスが0100h(hは16進数であることを表す。)、データが0AAhと055hであるとすると、アドレス0100hにデータ0AAhが書き込まれ、アドレス0101hにデータ055hが書き込まれる。通信は、シリアルクロックS−CLOCKが“H”のときに、シリアルデータS−DATAの立ち上がりで終了する。データの有効期間は、シリアルクロックS−CLOCKの“H”期間である。アドレスセットおよびデータについての、シリアルデータS−DATAとシリアルクロックS−CLOCKとの関係を図6に示す。この図に示したように、1バイトのアドレスまたはデータの転送に8クロックが必要となる。
【0027】
次に、図7を参照して、カセット付属メモリ16から本体30へデータを読み出す際の通信のプロトコルについて説明する。読み出し時のプロトコルは、図5に示した書き込み時と比較すると、アドレスセット後に、データライトを示す周期の代わりに、カセット付属メモリ16から本体30へのデータの読み出し(データリード)を示す周期(シリアルクロックS−CLOCKが“H”のときに、シリアルデータS−DATAが“H”)が続くという点以外は、基本的に読み出し時のプロトコルと同様である。
【0028】
次に、図8ないし図17を参照して、カセット付属メモリ16に記録されるデータについて説明する。まず、図8は、カセット付属メモリ16に記録されるデータの単位であるパックの構造を示したものである。このパックは、5バイトで構成され、1バイトのパックヘッダ51と4バイトのデータ部52とを有している。パックヘッダ51の内容は、コマンドの種類によって異なる。なお、図中、LSBは最下位ビット、MSBは最上位ビットを表している。
【0029】
図9は、カセット付属メモリ16のデータフォーマットを示したものである。このデータフォーマットは、メインエリア53とオプションエリア54とを有している。メインエリア53の内容は、本発明には直接的には関係しないので、説明を省略する。なお、図9に示したフォーマットは、“6.3mm磁気テープを用いた一般消費者用ディジタルVCRの規格書”(“Specifications of Consumer−Use Digital VCRs using 6.3mm magnetic tape”、通称ブルーブック)に規定されている。
【0030】
インデックスピクチャに関連するパックは、オプションエリア54に記録される。本実施の形態では、インデックスピクチャに関連するパックとして、マークイン,マークアウト等の情報に関するパックIPn1,IPn2(n=1,2,…;nはシーンまたはテイクの切り換わりに従ってインクリメントする。)と、キュー点の情報に関するパックCUEn (n=1,2,…;nはキュー点が指定される毎にインクリメントする。)と、インデックスピクチャの集合画像の情報であるインデックスピクチャ情報のビデオテープ27上の記録位置を特定するための情報に関するパックIPadd1,IPadd2を規定している。なお、本実施の形態では、インデックスピクチャに関連するパックのパックヘッダの内容を、FBhとしている。
【0031】
図10はパックIPn1の内容の概略を示したものである。このパックIPn1では、データ部52に、マークアウト点相対値の上位1バイト、シーン番号およびOK/NGを示すフラグ(図10では“OK”と記す。)が記録されるようになっている。図11はパックIPn2の内容の概略を示したものである。このパックIPn2では、データ部52に、マークアウト点相対値の下位1バイトおよびマークイン点のタイムコード(時,分,秒)が記録されるようになっている。なお、タイムコードは、ビデオテープ27に記録されたビデオテープ27の位置情報である。
【0032】
マークアウト点相対値は、マークアウト点のマークイン点からのタイムコードの相対値を表すもので、パックIPn1における上位1バイトとパックIPn2における下位1バイトの合計2バイトで表すようになっている。シーン番号の最大値は999、テイク番号の最大値は15となっている。OK/NGを示すフラグは、“1”がOK、“0”がNGを表すようになっている。
【0033】
図12はパックCUEn の内容の概略を示したものである。このパックCUEn では、データ部52に、キュー点のタイムコード(時,分,秒,フレーム)が記録されるようになっている。
【0034】
図13はパックIPadd1の内容の概略を示したものである。このパックIPadd1では、データ部52に、インデックスピクチャ情報のビデオテープ27上の記録位置を示すタイムコード(時,分,秒,フレーム)が記録されるようになっている。図14はパックIPadd2の内容の概略を示したものである。このパックIPadd2では、データ部52に、タイムコード重複時の救済のために、インデックスピクチャ情報のビデオテープ27上の記録位置を示す絶対トラック番号が記録されるようになっている。
【0035】
なお、図10ないし図14において、b2,b1,b0と記した3ビットは、サブヘッダとして使用され、b2,b1,b0が0,0,0のときパックIPadd1であることを表し、0,0,1のときパックIPadd2であることを表し、0,1,0のときパックIPn1であることを表し、0,1,1のときパックIPn2であることを表し、1,0,0のときパックCUEn であることを表している。
【0036】
図15ないし図19は、それぞれパックIPn1,IPn2,CUEn ,IPadd1,IPadd2の詳細な内容を示したものである。図16ないし図18において、TENS of FRAMESはフレームの10の位の値、UNITS of FRAMESはフレームの1の位の値、TENS of SECONDSは秒の10の位の値、UNITS of SECONDSは秒の1の位の値、TENS
of MINUTESは分の10の位の値、UNITS of MINUTESは分の1の位の値、TENS of HOURSは時の10の位の値、UNITS of HOURSは時の1の位の値を表している。図19において、IPは、ビデオテープ27に記録されたインデックスピクチャ情報の有効,無効を示すフラグを表し、“1”が有効、0”が無効を表すようになっている。
【0037】
次に、図20ないし図27を参照して、ビデオテープ27に記録されるデータについて説明する。図20は、ビデオテープ27上の記録パターンを示したものである。ビデオテープ27上では、1フレームが10トラックで構成されている。各トラック61は、オーディオデータ部62,ビデオデータ部63およびサブコード部64を有している。なお、図中、符号65で示した矢印は、ヘッドの走行方向、すなわちデータの記録,再生の順序を表している。
【0038】
図21は、図20におけるオーディオデータ部62に記録されるデータの構造を示したものである。オーディオデータ部62には、5×9バイトのオーディオ補助データ66と72×9バイトのオーディオデータ67からなる77×9バイトのブロックに対して、77×5バイトの外符号68を付加し、これに対して更に、8×14バイトの内符号69を付加して構成されたデータが記録される。図中、符号70で示した矢印は記録,再生の方向を表している。例えば、サンプリング周波数48kHz,16ビットのオーディオデータは、1フレーム(10トラック)のうちの前半5トラック分に第1チャネル分がインターリーブされて記録され、残り後半5トラックに第2チャネル分がインターリーブされて記録される。なお、オーディオ補助データ66部分に使用者が管理情報を記録する場合、フォーマット上、12バイトの記録が可能である。
【0039】
図22は、図20におけるビデオデータ部63に記録されるデータの構造を示したものである。ビデオデータ部63には、77×(2+1)バイトのビデオ補助データ71と77×135バイトのビデオデータ72からなる77×138バイトのブロックに対して、77×11バイトの外符号73を付加し、これに対して更に、8×149バイトの内符号74を付加して構成されたデータが記録される。図中、符号75で示した矢印は記録,再生の方向を表している。なお、ビデオ補助データ71部分で、フォーマット上、使用者に開放されている記録可能な容量は156バイトである。
【0040】
図23は、図20におけるサブコード部64に記録されるデータの構造を示したものである。サブコード部64には、5×12バイトのサブコード76に対して、2×12バイトの内符号77を付加して構成されたデータが記録される。図中、符号78で示した矢印は記録,再生の方向を表している。サブコード部64に、映像音声管理情報を記録する場合、使用者に開放されている記録可能な容量は24バイト(パックヘッダを除く)である。
【0041】
図24は、ビデオテープ27上におけるオーディオデータ部62,ビデオデータ部63およびサブコード部64の配置を示したものである。図中、符号79で示した矢印は記録,再生の方向を表している。この図に示したように、ビデオテープ27上では、記録,再生の方向に対して、オーディオデータ部62,ビデオデータ部63およびサブコード部64の順番に配置される。
【0042】
図25および図26は、ビデオテープ27上のサブコード部64のフォーマットを示したものである。ここで、図25は1フレーム(10トラック)のうちの前半5トラック側における1トラック分のデータ構造を表し、図26は後半5トラック側における1トラック分のデータ構造を表している。これらの図において、サブコードデータと記した5×12バイトの領域がサブコード部64である。このサブコード部64の左側の2×12バイトの領域は、サブコードのシンクブロック中のIDコード部分であるが、本発明には直接的には関係しないので、説明を省略する。なお、図25および図26に示したフォーマットは、前出の規格書に規定されている。
【0043】
図25および図26中のサブコード部64では、5×6バイトの領域(パックヘッダを除くと24バイト)が使用者に開放されている。本実施の形態では、この開放された領域に、図14ないし図17に示したインデックスピクチャに関連するパックIPn1,IPn2,CUEn ,IPadd1,IPadd2を記録するようにしている。図25および図26において、FB(IPn1),FB(IPn2),FB(CUE),FB(IPadd1),FB(IPadd2)と記した部分が、それぞれパックIPn1,IPn2,CUEn ,IPadd1,IPadd2を記録する部分である。なお、FB(CUE)は、キューモード時においてキュー点が指定されたときに記録される。インデックスピクチャに関連するパックは、前半トラック側と後半トラック側に同様に記録される。従って、インデックスピクチャに関連する同じ内容のパックは、10回(10トラック分)書き込まれることになる。
【0044】
図27は、ビデオテープ17上におけるサブコードデータの物理的な配置を示したものである。この図中の1マスが1パックに対応する。また、斜線を付していない空白の部分が、使用者に開放されている部分を表している。
【0045】
次に、図1に示したシステムにおけるインデックスピクチャ情報の作成に関連する動作について説明する。
【0046】
まず、図2に示したディジタルVTR部20によって映像情報をビデオテープ27に記録する際に、操作部33を用いてマークイン点,マークアウト点,OK/NG,テイク番号等を指示する場合の動作について説明する。図2に示したディジタルVTR部20によって映像情報をビデオテープ27に記録する際には、ディジタルビデオカメラ部からの映像信号は、入力端子21を介してディジタルVTR部20に入力される。この映像信号は、A/D変換器22によってA/D変換され、映像信号圧縮符号化・復号化部23によって圧縮符号化され、エラー訂正処理部24によってエラー訂正コードが付加され、チャネルコーディング部25によって、ビデオテープに記録するのに適した符号化処理が行われて、ビデオヘッド26によってビデオテープ27に記録される。
【0047】
このような記録時に、使用者がマークモードを選択して、操作部33を用いてマークイン点,マークアウト点,OK/NG,テイク番号を指示すると、これらの指示された情報と自動的にインクリメントするシーン番号の情報は、コントローラ35によって、ディジタルビデオカセット12におけるカセット付属メモリ16のオプションエリア54とビデオテープ27のサブコード部64とに記録される。カセット付属メモリ16のオプションエリア54に対する記録は、コントローラ35が端子34,15を介してカセット付属メモリ16にデータを送信することで行われ、ビデオテープ27のサブコード部64に対する記録は、コントローラ35がチャネルコーディング部25にデータを送ることで行われる。また、マークイン点,マークアウト点,OK/NG,テイク番号およびシーン番号の情報は、図10,図11,図15および図16に示したパックIPn1,IPn2によって記録される。なお、マークインアウトモード選択時には、各シーンの撮影開始時,撮影終了時が自動的にマークイン点,マークアウト点とされ、その情報がカセット付属メモリ16とビデオテープ27に記録されると共に、操作部33によってキュー点が指示された場合には、その情報が、図12および図17に示したパックCUEn によってカセット付属メモリ16とビデオテープ27に記録される。
【0048】
図28は、上述のような映像情報の記録時に、マークイン点,マークアウト点の対を2箇所で指定したときのビデオテープ27の状態を模式的に示したものである。この図において、RSは記録開始点、REは記録終了点、MARK−IN1は1番目のマークイン点、MARK−OUT1は1番目のマークアウト点、MARK−IN2は2番目のマークイン点、MARK−OUT2は2番目のマークアウト点を表している。1番目のマークイン点,マークアウト点間の1番目の記録素材と、2番目のマークイン点,マークアウト点間の2番目の記録素材に対しては、それぞれ、OK/NG,テイク番号およびシーン番号の付加情報が付加されている。
【0049】
ここまでは、映像情報の記録時にマークイン点等の指示を行う場合について説明してきたが、本実施の形態では、ビデオテープ27に記録された映像情報をディジタルVTR部20や図3に示したディジタルビデオカセットレコーダ13によって再生する際に、操作部33を用いてマークイン点等を指示することもできる。この場合、使用者は、マークイン点等を指示する際に、一旦再生を止めてから操作部33を操作するようにしても良いし、再生を継続しながら操作部33を操作するようにしても良い。映像情報の再生時に指示されたマークイン点等の情報をカセット付属メモリ16およびビデオテープ27へ記録する方法は、映像情報の記録時と同様である。なお、映像情報の再生時には、ビデオテープ27に記録された信号は、ビデオヘッド26によって再生され、チャネルコーディング部25によって復号化され、エラー訂正処理部24によってエラー訂正処理が行われ、映像信号圧縮符号化・復号化部23によって復号化され、D/A変換器28によってD/A変換されて、出力端29より出力される。
【0050】
次に、上述のようにしてビデオテープ27に対して映像情報が記録されると共にカセット付属メモリ16およびビデオテープ27にマークイン点等の情報が記録されたディジタルビデオカセット12を用いて、インデックスピクチャ情報を作成しビデオテープ27に記録する動作について、図29を参照して説明する。図29は、インデックスピクチャ情報作成時におけるビデオテープ27の状態を模式的に示したものである。インデックスピクチャ情報の作成は、図3に示したディジタルビデオカセットレコーダ13によって行われる。使用者が、操作部33を用いてインデックスピクチャ情報の作成を指示すると、ディジタルビデオカセットレコーダ13のコントローラ35は、カセット付属メモリ16より全てのマークイン点の情報すなわちタイムコードを読み出し、機構部31を制御して、1番目のマークイン点に対するプリロール点にビデオテープ27をプリロールさせる。その後、コントローラ35は、1番目のマークイン点の画像すなわちインデックスピクチャ91を再生させ、映像信号圧縮符号化・復号化部23によって復号化されたインデックスピクチャ91に対応する信号をインデックス作成部40に送り、インデックス用メモリ41に記憶させる。次に、コントローラ35は、2番目のマークイン点についても同様に、プリロール点にビデオテープ27をプリロールさせ、マークイン点の画像すなわちインデックスピクチャ92を再生させ、映像信号圧縮符号化・復号化部23によって復号化されたインデックスピクチャ92に対応する信号をインデックス作成部40に送り、インデックス用メモリ41に記憶させる。3番目以降のマークイン点についても同様である。
【0051】
また、インデックス作成部40は、取り込んだインデックスピクチャに対応する信号を、圧縮,縮小化するために映像信号圧縮符号化・復号化部23に送る。映像信号圧縮符号化・復号化部23は、送られた信号に対して所定の大きさのブロック単位でDCT処理を行い、ブロック毎のDC(直流)成分をインデックス作成部40に送る。インデックス作成部40は、このブロック毎のDC成分を用いて圧縮,縮小化されたインデックスピクチャを作成し、この圧縮,縮小化されたインデックスピクチャのデータを、インデックス用メモリ41における所定のアドレスの位置に格納して、圧縮,縮小化されたインデックスピクチャの集合画像の情報であるインデックスピクチャ情報を作成する。インデックス作成部40が、圧縮,縮小化されたインデックスピクチャのデータを、インデックス用メモリ41に対して、インデックスピクチャ情報用に割り当てられた所定の容量分だけ格納したら、コントローラ35は、スイッチ39を切り換え、インデックス作成部40よりインデックスピクチャ情報を出力させ、スイッチ39を介して映像信号圧縮符号化・復号化部23に入力させると共に、機構部31を制御してビデオテープ27の所定の位置、例えば記録終了点REの後や記録開始点RSの後に、信号を記録可能な状態とする。インデックス作成部40より出力されたインデックスピクチャ情報は、映像信号圧縮符号化・復号化部23によって圧縮符号化され、エラー訂正処理部24およびチャネルコーディング部25における所定の処理が施されて、ビデオヘッド26によってビデオテープ27の所定の位置に記録される。
【0052】
図29は、インデックスピクチャ情報93を、記録終了点REの後に続けて記録した例を示している。また、図30は、図29の例と同様にしてインデックスピクチャ情報を作成した後、インデックスピクチャ情報93を、記録開始点RSの後に続けて記録した例を示している。なお、記録開始点RSの後には、元々は数秒間、黒信号が記録されており、この位置にインデックスピクチャ情報93を記録しても、映像情報が損なわれることはない。
【0053】
コントローラ35は、インデックスピクチャ情報93をビデオテープ27に記録したときには、インデックスピクチャ情報93のビデオテープ27上の記録位置のタイムコードを、パックIPadd1,IPadd2を用いて、カセット付属メモリ16のオプションエリア54に記録すると共に、ビデオテープ27の所定の位置(例えばインデックスピクチャ情報93の記録位置と同じ位置やその近傍の位置)のサブコード部64に記録する。
【0054】
図31は、インデックスピクチャ情報によって表示される画像の一例について説明するための説明図である。この例は、NTSC方式の例であり、720ドット×480ラインの1フレーム中に、最大32枚の圧縮,縮小化後のインデックスピクチャを配置している。なお、図中、1〜32の数字を付した部分が、それぞれインデックスピクチャを表し、且つインデックスピクチャは、時間的な順番(タイムコードの小さい順)に従って、図中の1〜32の数字の順番に記録される。インデックスピクチャが32枚を越える場合には、インデックスピクチャ情報は複数フレーム分となる。
【0055】
なお、ここまでは、各マークイン点の画像を無条件にインデックスピクチャとする場合について説明してきたが、本実施の形態では、付加情報であるOK/NG,テイク番号およびシーン番号の情報に基づいて、各マークイン点の画像のうち所望の条件に合致する画像を選択してインデックスピクチャとすることもできる。例えば、NGシーンの画像のみを選択したり、OKシーンの画像のみを選択したり、指定されたシーン番号やテイク番号の画像のみを選択したりすることが可能である。
【0056】
このように、本実施の形態では、撮影時にインデックスピクチャ情報が作成されていなくとも、後で、カセット付属メモリ16およびビデオテープ27に記録された指標情報(マークイン点,マークアウト点,キュー点の情報)と付加情報(OK/NG,テイク番号,シーン番号の情報)とに基づいて、インデックスピクチャ情報を作成してビデオテープ27に記録することが可能となる。従って、撮影時にインデックスピクチャ情報を作成する機能を有しない機器を用いて撮影を行った場合でも、後で、インデックスピクチャ情報を作成してビデオテープ27に記録することによって、インデックスピクチャ情報を用いた編集作業の効率化(ビデオテープ27における所望の位置の頭出しの改善や、ビデオテープ27に記録されている映像情報の概要紹介等)を図ることが可能となる。
【0057】
更に、本実施の形態では、指標情報と付加情報に基づいて、所望の条件に合致する画像を選択してインデックスピクチャとすることができ、これにより、より編集作業の効率化を図ることが可能となる。
【0058】
また、本実施の形態では、指標情報と付加情報をカセット付属メモリ16とビデオテープ27の双方に記録するようにしたので、カセット付属メモリ16を有しないディジタルビデオカセット12を用いて撮影を行った場合でも、後で、インデックスピクチャ情報を作成してビデオテープ27に記録することが可能となる。
【0059】
次に、図32および図33の流れ図を参照して、カセット付属メモリ16とビデオテープ27に記録された指標情報,付加情報およびインデックスピクチャ情報を修正する修正処理の動作について説明する。この修正処理は、図3に示したディジタルビデオカセットレコーダ13によって行われる。使用者が、操作部33を用いて修正処理の実行を指示すると、ディジタルビデオカセットレコーダ13のコントローラ35は、図32および図33に示した修正処理を実行する。なお、この修正処理が行われるときには、既に、カセット付属メモリ16に記録されている指標情報と付加情報はコントローラ35によって読み出されている。この読み出しは、例えば、ディジタルビデオカセット12がディジタルビデオカセットレコーダ13に装着された時点で自動的に行われる。
【0060】
修正処理では、まず、コントローラ35は、マークインスイッチが押されたか否かを判断する(ステップS101)。コントローラ35は、マークインスイッチが押された場合(Y)には、マークイン点のタイムコードを一時記憶する(ステップS102)。マークインスイッチが押されていない場合(ステップS101;N)には、コントローラ35は、マークアウトスイッチが押されたか否かを判断する(ステップS103)。コントローラ35は、マークアウトスイッチが押された場合(Y)には、マークアウト点のタイムコードを一時記憶する(ステップS104)。マークイン点またはマークアウト点のタイムコードが一時記憶されたら(ステップS102,ステップS104)、コントローラ35は、対となるマークイン点とマークアウト点のタイムコードを比較し(ステップS105)、マークアウト点のタイムコードよりもマークイン点のタイムコードの方が小さいか否かを判断する(ステップS106)。マークイン点のタイムコードの方が小さい場合(Y)には、マークイン点,マークアウト点を登録する(ステップS107)。なお、対となるマークイン点とマークアウト点とは、同じシーンおよびテイク内のマークイン点とマークアウト点を言う。また、図32および図33に示した修正処理では、マークイン点またはマークアウト点のみの修正も可能になっている。マークイン点またはマークアウト点のみの修正の場合には、ステップS105において比較される一方の点は、修正前の点となる。
【0061】
マークアウトスイッチが押されていない場合(ステップS103;N)、マークイン点のタイムコードの方が小さくない場合(ステップS106;N)およびマークイン点,マークアウト点の登録(ステップS107)が終了した場合には、コントローラ35は、キュースイッチが押されたか否かを判断する(ステップS108)。コントローラ35は、キュースイッチが押された場合(Y)には、キュー点のタイムコードを一時記憶し(ステップS109)、既に指定されているキュー点とは異なるキュー点か否かを判断する(ステップS110)。異なるキュー点である場合(ステップS110;Y)には、コントローラ35は、異なるキュー点を登録する(ステップS111)。
【0062】
キュースイッチが押されていない場合(ステップS108;N)、異なるキュー点ではない場合(ステップS110;N)および異なるキュー点の登録(ステップS111)が終了した場合には、コントローラ35は、OK/NGスイッチが押されたか否かを判断する(ステップS112)。コントローラ35は、OK/NGスイッチが押された場合(Y)には、指示されたOKまたはNGを登録する(ステップS113)。コントローラ35は、OK/NGスイッチが押されていない場合(ステップS112;N)およびOKまたはNGの登録(ステップS113)が終了した場合には、登録があったか否かを判断する(ステップS114)。コントローラ35は、登録があった場合(Y)は、カセット付属メモリ16およびビデオテープ27中のパックIPn1,IPn2,CUEn を書き換える(ステップS115)。
【0063】
次に、コントローラ35は、インデックスピクチャ情報を作成する機能があるか否かを判断する(ステップS116)。その機能がある場合(Y)は、コントローラ35は、インデックスピクチャ情報を修正する(ステップS117)。インデックスピクチャ情報を作成する機能がない場合(ステップS116;N)およびインデックスピクチャ情報の修正(ステップS117)が終了した場合には、コントローラ35は、修正指示の終了か否かを判断する(ステップS118)。修正指示の終了は、例えば、使用者が操作部33を操作して指示する。修正指示の終了である場合(Y)には、コントローラ35は、インデックスピクチャ情報を作成する機能があるか否かを判断する(ステップS119)。その機能がある場合(Y)は、コントローラ35は、修正されたインデックスピクチャ情報をビデオテープ27に書き込むと共に、カセット付属メモリ16およびビデオテープ27にパックIPadd1,IPadd2を書き込んで(ステップS120)、修正処理を終了する。また、インデックスピクチャ情報を作成する機能がない場合(ステップS119;N)は、そのまま修正処理を終了する。また、登録がない場合(ステップS114;N)および修正指示の終了ではない場合(ステップS118;N)は、ステップS101に戻る。
【0064】
なお、図32および図33に示した修正処理には、マークイン点等の変更と追加とがある。マークイン点等の変更のモードか追加のモードかは、操作部33に設けられたモードスイッチによって切り換えられるようになっている。
【0065】
ここで、図34を参照して、マークイン点の変更について具体的に説明する。図34は、図29の例と同様にマークイン点,マークアウト点の対が2箇所で指定されているビデオテープ27に対して、1番目のマークイン点を変更した場合のビデオテープ27の状態を模式的に示したものである。この図において、RSは記録開始点、REは記録終了点、MARK−IN1は変更前の1番目のマークイン点、MARK−OUT1は1番目のマークアウト点、MARK−IN2は2番目のマークイン点、MARK−OUT2は2番目のマークアウト点を表している。1番目のマークイン点,マークアウト点間の1番目の記録素材と、2番目のマークイン点,マークアウト点間の2番目の記録素材に対しては、それぞれ、OK/NG,テイク番号およびシーン番号の付加情報が付加されている。また、マークイン点の変更前において、インデックスピクチャ情報は、変更前の1番目のマークイン点のインデックスピクチャ91と2番目のマークイン点のインデックスピクチャ92とを含んでいる。
【0066】
1番目のマークイン点を変更するには、使用者は、ビデオテープ27を再生し、再生画面を見ながら、新たな1番目のマークイン点を選定し、操作部33のマークインスイッチを押す。マークインスイッチが押された時点が、変更前の1番目のマークイン点と同じシーンおよびテイクに属する場合には、マークインスイッチが押されたときのタイムコードが、新たな1番目のマークイン点のタイムコードとして一時記憶される(ステップS102)。図34では、この新たな1番目のマークイン点をMARK−IN1Nとして表している。そして、新たな1番目のマークイン点MARK−IN1Nのタイムコードが、1番目のマークアウト点MARK−OUT1のタイムコードよりも小さければ(ステップS106;Y)、新たな1番目のマークイン点MARK−IN1Nが登録され(ステップS107)、カセット付属メモリ16およびビデオテープ27における変更前の1番目のマークイン点MARK−IN1のデータが、新たな1番目のマークイン点MARK−IN1Nのデータに書き換えられる(ステップS115)。
【0067】
図35は、上述のような1番目のマークイン点の変更の場合におけるカセット付属メモリ16内のデータの変化を表したものであり、(a)が変更前、(b)が変更後の状態を表している。この図に示したように、カセット付属メモリ16内のオプションエリアでは、変更前の1番目のマークイン点MARK−IN1のデータが記録されたパックIP11(MARK−IN1),IP12(MARK−IN1)が、新たな1番目のマークイン点MARK−IN1Nのデータが記録されたパックIP11(MARK−IN1N),IP12(MARK−IN1N)に変更される。
【0068】
また、図34に示したように、新たな1番目のマークイン点MARK−IN1Nが登録されたときには、そのインデックスピクチャ91Nがインデックス作成部40に取り込まれ、インデックスピクチャ情報も修正される。このインデックスピクチャ情報の修正について、図36を参照して説明する。図36(a)は、1番目のマークイン点の変更する前におけるインデックス用メモリ41内のインデックスピクチャ情報の状態を表したものである。図中、符号201は、変更前の1番目のマークイン点MARK−IN1の圧縮,縮小後のインデックスピクチャを表している。また、図中の矢印は、インデックスピクチャの記録順を表している。
【0069】
なお、インデックスピクチャ情報は、修正処理が実行される前に、インデックス用メモリ41内に格納されている。その方法は、ビデオテープ27に記録されたインデックスピクチャ情報93を読み込んでインデックス用メモリ41に格納するという方法でも良いし、カセット付属メモリ16に記録された指標情報に基づいてビデオテープ27より各インデックスピクチャを取り込んでインデックスピクチャ情報を作成しインデックス用メモリ41に格納するという方法でもよい。
【0070】
新たな1番目のマークイン点MARK−IN1Nが登録されると、図36(b)に示したように、インデックス作成部40によって、インデックス用メモリ41内において、変更前の1番目のマークイン点MARK−IN1の圧縮,縮小後のインデックスピクチャ201が、新たな1番目のマークイン点MARK−IN1Nの圧縮,縮小後のインデックスピクチャ201Nに書き換えられる。
【0071】
ここで、図37を参照して、図34ないし図36の例の場合におけるインデックスピクチャ情報とカセット付属メモリ16内のデータとの対応関係について説明する。図37(a)はインデックスピクチャ情報を表し、図37(b)はカセット付属メモリ16内のデータを表している。図37(a)に示したように、インデックスピクチャ情報では、図中の1〜32の数字の順番に、マークイン点MARK−IN1N,MARK−IN2,MARK−IN3,…の圧縮,縮小後のインデックスピクチャが記録され、図37(b)に示したように、各インデックスピクチャに対応するパックIPn1,IPn2の対は、図37(a)における数字の順番に従って、サブエリアの先頭のアドレスから順にカセット付属メモリ16に格納される。従って、パックIPn1,IPn2の対が記録されているカセット付属メモリ16のアドレスと、インデックスピクチャ情報中における各インデックスピクチャの位置とは、一対一に対応する。
【0072】
次に、図38を参照して、マークイン点,マークアウト点の追加について具体的に説明する。図38は、図34の例と同様にマークイン点,マークアウト点の対が2箇所で指定されているビデオテープ27に対して、新たなマークイン点,マークアウト点を追加した場合のビデオテープ27の状態を模式的に示したものである。
【0073】
マークイン点,マークアウト点を追加するには、使用者は、ビデオテープ27を再生し、再生画面を見ながら、新たなマークイン点MARK−IN3を選定し、操作部33のマークインスイッチを押し、更に、新たなマークアウト点MARK−OUT3を選定し、操作部33のマークアウトスイッチを押す。これらマークイン点,マークアウト点が同じシーンおよびテイク(図38の例では、2番目のマークイン点MARK−IN2,マークアウト点MARK−OUT2と同じシーンおよびテイク)に属し、且つマークイン点MARK−IN3のタイムコードが、マークアウト点MARK−OUT3のタイムコードよりも小さければ、新たな3番目のマークイン点MARK−IN3,マークアウト点MARK−OUT3が登録され、カセット付属メモリ16およびビデオテープ27に追加記録される。なお、この例では、3番目のマークイン点MARK−IN3のタイムコードは、2番目のマークイン点MARK−IN2のタイムコードよりも小さくなっている。
【0074】
図39は、上述のような3番目のマークイン点MARK−IN3,マークアウト点MARK−OUT3の追加の場合におけるカセット付属メモリ16内のデータの変化を表したものであり、(a)が変更前、(b)が変更後の状態を表している。この図に示したように、カセット付属メモリ16内のオプションエリアでは、2番目のマークイン点MARK−IN2以降のデータが、2パック分ずつアドレスが増加した領域に記録し直されると共に、新たな3番目のマークイン点MARK−IN3のパックの対IP21(MARK−IN3),IP22(MARK−IN3)が、1番目のマークイン点MARK−IN1のパックの対IP11(MARK−IN1),IP12(MARK−IN1)と2番目のマークイン点MARK−IN2のデータのパックの対IP31(MARK−IN2),IP32(MARK−IN2)との間のアドレスの位置に挿入される。
【0075】
また、図38に示したように、新たな3番目のマークイン点MARK−IN2が登録されたときには、そのインデックスピクチャ203がインデックス作成部40に取り込まれ、インデックスピクチャ情報も修正される。このインデックスピクチャ情報の修正について、図40を参照して説明する。図40(a)は、3番目のマークイン点,マークアウト点を追加する前におけるインデックス用メモリ41内のインデックスピクチャ情報の状態を表したものである。図中、符号211,212は、それぞれ1番目のマークイン点MARK−IN1と2番目のマークイン点MARK−IN2の圧縮,縮小後のインデックスピクチャを表している。
【0076】
新たな3番目のマークイン点MARK−IN3が登録されると、図40(b)に示したように、インデックス作成部40によって、インデックス用メモリ41内において、2番目のマークイン点MARK−IN2の圧縮,縮小後のインデックスピクチャ212以降が、記録順で1つ分ずつ後に配置し直されると共に、新たな3番目のマークイン点MARK−IN3の圧縮,縮小後のインデックスピクチャ213が、1番目のマークイン点MARK−IN1の圧縮,縮小後のインデックスピクチャ211と2番目のマークイン点MARK−IN2の圧縮,縮小後のインデックスピクチャ212の間に配置される。
【0077】
インデックス用メモリ41内において、インデックスピクチャ情報中の各インデックスピクチャの位置とインデックス用メモリ41内のアドレスは、一対一に対応している。従って、上述のようなインデックスピクチャの再配置は、インデックス用メモリ41内における各インデックスピクチャの格納位置(アドレス)を変更することで容易に実行することができる。
【0078】
ここで、図41を参照して、図38ないし図40の例の場合におけるインデックスピクチャ情報とカセット付属メモリ16内のデータとの対応関係について説明する。図41(a)はインデックスピクチャ情報を表し、図41(b)はカセット付属メモリ16内のデータを表している。図41(a)に示したように、インデックスピクチャ情報では、図中の1〜32の数字の順番に、マークイン点MARK−IN1,MARK−IN3,MARK−IN2,…の圧縮,縮小後のインデックスピクチャ211,213,212,…が記録され、図41(b)に示したように、各インデックスピクチャに対応するパックIPn1,IPn2の対は、図41(a)における数字の順番に従って、サブエリアの先頭のアドレスから順にカセット付属メモリ16に格納される。
【0079】
次に、修正されたインデックスピクチャ情報のビデオテープ27への書き込みについて説明する。修正されたインデックスピクチャ情報をビデオテープ27に書き込む方法には、ビデオテープ27に既に記録されているインデックスピクチャ情報とは別にビデオテープ27に記録する方法と、ビデオテープ27上において既にインデックスピクチャ情報が記録されている部分に重ね書きする方法とがある。
【0080】
まず、図42を参照して、修正されたインデックスピクチャ情報を、ビデオテープ27に既に記録されているインデックスピクチャ情報とは別にビデオテープ27に記録する方法について説明する。図42は、図38を用いて説明したように、マークイン点,マークアウト点の対が2箇所で指定されているビデオテープ27に対して、新たな第3のマークイン点,マークアウト点を追加した場合のビデオテープ27の状態を模式的に示したものである。この例では、ビデオテープ27において記録終了点REの後に、修正前のインデックスピクチャ情報93が記録されており、その後につなげて、修正後のインデックスピクチャ情報94を記録している。この場合には、ビデオテープ27に修正前後のインデックスピクチャ情報93,94が記録されているので、使用者が修正前後の違いを認識できるという特徴を持つ。
【0081】
ここで、図43を参照して、上述のように、ビデオテープ27に修正前のインデックスピクチャ情報93とは別に、修正後のインデックスピクチャ情報93を記録する場合におけるカセット付属メモリ16上でのデータの修正について説明する。図43(a)は修正前、図43(b)は修正後のカセット付属メモリ16の状態を表している。この図に示したように、修正前のインデックスピクチャ情報93のビデオテープ27上の記録位置を示すパックIPadd1,IPadd2の無効処理を行う。すなわち、図19に示したパックIPadd2におけるIPビットを“0”(無効)とする。そして、新たに、修正後のインデックスピクチャ情報94のビデオテープ27上の記録位置を示すパックIPadd1N,IPadd2Nをカセット付属メモリ16に記録する。なお、図43(a)におけるパックIPadd2および図43(b)におけるパックIPadd2Nでは、IPビットが“1”(有効)になっている。
【0082】
なお、図43に示した例では、カセット付属メモリ16に記録されているパックIPn1,IPn2は、修正後のインデックスピクチャ情報94に対応するものであり、修正前のインデックスピクチャ情報93には対応していないため、修正前のインデックスピクチャ情報93に含まれる各インデックスピクチャに対応するタイムコード等の情報を得ることはできない。しかし、カセット付属メモリ16の記憶容量が大きい場合には、修正前のインデックスピクチャ情報93に対応するパックIPn1,IPn2もそのままカセット付属メモリ16に残しておくことにより、修正前のインデックスピクチャ情報93に含まれる各インデックスピクチャに対応するタイムコード等の情報を得ることも可能となる。
【0083】
次に、図44および図45を参照して、修正されたインデックスピクチャ情報を、ビデオテープ27上において既にインデックスピクチャ情報が記録されている部分に重ね書きする方法について説明する。図44は、図42の例と同様に記録終了点REの後に修正前のインデックスピクチャ情報93が記録されたビデオテープ27において、修正後のインデックスピクチャ情報94を、修正前のインデックスピクチャ情報93が記録されている部分に重ね書きした状態を示している。
【0084】
図45(a)は修正前、図45(b)は修正後のカセット付属メモリ16の状態を表している。この図に示したように、修正後のインデックスピクチャ情報94を重ね書きする場合は、修正前のインデックスピクチャ情報93のビデオテープ27上の記録位置を示すパックIPadd1,IPadd2を、修正後のインデックスピクチャ情報94のビデオテープ27上の記録位置を示すパックIPadd1N,IPadd2Nに書き換える。
【0085】
次に、図46および図47を参照して、インデックスピクチャ情報を修正するために、修正処理が実行される前に、修正前のインデックスピクチャ情報をインデックス用メモリ41内に格納する方法について説明する。前述のように、修正前のインデックスピクチャ情報をインデックス用メモリ41内に格納する方法には、ビデオテープ27に記録されたインデックスピクチャ情報を読み込んでインデックス用メモリ41に格納するという方法と、カセット付属メモリ16に記録された指標情報に基づいてビデオテープ27より各インデックスピクチャを取り込んでインデックスピクチャ情報を作成しインデックス用メモリ41に格納するという方法とがある。以下、これらの各方法の場合の動作について説明する。
【0086】
図46は、ビデオテープ27に記録されたインデックスピクチャ情報を読み込んでインデックス用メモリ41に格納する動作を示す流れ図である。この動作は、図3に示したディジタルビデオカセットレコーダ13によって行われ、また、使用者が、操作部33を用いて図32および図33に示した修正処理の実行を指示した際に最初に実行される。図46に示した動作では、まず、コントローラ35は、カセット付属メモリ16またはビデオテープ27より、インデックスピクチャ情報のビデオテープ27上の記録位置を示すパックIPadd1,IPadd2を読み込む(ステップS131)。次に、コントローラ35は、インデックスピクチャ情報の記録位置に対するビデオテープ27の頭出し(再生開始位置の設定)を行う(ステップS132)。具体的には、インデックスピクチャ情報の記録位置よりも所定時間(例えば5秒)手前のプリロールポイントに頭出しを行う。次に、コントローラ35は、ビデオテープ27の再生を開始させる(ステップS133)。次に、コントローラ35は、ビデオテープ27が指定点の再生箇所すなわちインデックスピクチャ情報の記録位置に達するまで待ち(ステップS134)、インデックスピクチャ情報の記録位置に達したら、再生されたインデックスピクチャ情報をインデックス用メモリ41に書き込んで(ステップS135)、動作を終了する。
【0087】
なお、既に図37等を用いて説明したように、カセット付属メモリ16には、インデックスピクチャ情報中の各インデックスピクチャに対応するパックIPn1,IPn2の対が、インデックスピクチャ情報中の各インデックスピクチャの記録順に従って格納されており、インデックスピクチャ情報中の各インデックスピクチャと、カセット付属メモリ16中のパックIPn1,IPn2の対との対応がとられている。
【0088】
図46に示した動作では、インデックスピクチャ情報をインデックス用メモリ41に格納するスピードが速い(時間が短い)という利点を有するが、圧縮されてビデオテープ27に記録されているインデックス情報を読み込んで、このインデックスピクチャ情報を用いて修正を行い、修正後のインデックスピクチャ情報を再度圧縮してビデオテープ27に記録することになるので、画質の劣化が生じてしまうという不具合がある。
【0089】
図47は、カセット付属メモリ16に記録された指標情報に基づいてビデオテープ27より各インデックスピクチャを取り込んでインデックスピクチャ情報を作成しインデックス用メモリ41に格納する動作を示す流れ図である。この動作は、図3に示したディジタルビデオカセットレコーダ13によって行われ、また、使用者が、操作部33を用いて図32および図33に示した修正処理の実行を指示した際に最初に実行される。図47に示した動作では、まず、コントローラ35は、カセット付属メモリ16またはビデオテープ27より、パックIPn1,IPn2,CUEn を全て読み込む(ステップS141)。次に、コントローラ35は、ビデオテープ27を先頭まで巻き戻す(ステップS142)。次に、コントローラ35は、ビデオテープ27の再生を開始させる(ステップS143)。次に、コントローラ35は、ビデオテープ27が指定点の再生箇所すなわち各指標情報に基づくインデックスピクチャの記録位置に達するまで待ち(ステップS144)、インデックスピクチャの記録位置に達したら、再生されたインデックスピクチャの画像データをインデックス用メモリ41に書き込んむ(ステップS145)。次に、コントローラ35は、全てのインデックスピクチャの画像データの取り込みが終了したか否かを判断し(ステップS146)。終了していなければ(N)、ステップS144に戻り、次のインデックスピクチャの画像データの取り込みを行う。そして、コントローラ35は、全てのインデックスピクチャの画像データの取り込みが終了したら(ステップS146;Y)、動作を終了する。なお、取り込まれた各インデックスピクチャの画像データは、インデックス作成部40および映像信号圧縮符号化・復号化部23によって圧縮,縮小化されて、インデックス用メモリ41における所定の格納位置(アドレス)に格納されて、インデックスピクチャ情報が作成される。
【0090】
図37に示した動作によって作成され、インデックス用メモリ41に格納されたインデックスピクチャ情報の場合も、インデックスピクチャ情報中の各インデックスピクチャと、カセット付属メモリ16中のパックIPn1,IPn2の対との対応はとられている。
【0091】
図37に示した動作では、インデックスピクチャ情報をインデックス用メモリ41に格納するスピードが遅い(時間が長い)が、インデックスピクチャ情報を修正してビデオテープ27に記録しても、修正前のインデックスピクチャ情報と比べて画質の劣化がないという利点がある。
【0092】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ビデオテープ27とカセット付属メモリ16に記録された指標情報,付加情報およびインデックスピクチャ情報を、後で修正することができるので、本編集の前に、粗い編集を行うことができ、より編集作業の効率化を図ることができる。
【0093】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、例えば、実施の形態では、指標情報と付加情報をカセット付属メモリ16とビデオテープ27の双方に記録するようにしたが、いずれか一方にのみ記録するようにしても良い。また、実施の形態では、インデックスピクチャ情報のビデオテープ27上の記録位置のタイムコードもカセット付属メモリ16とビデオテープ27の双方に記録するようにしたが、いずれか一方にのみ記録するようにしても良い。
【0094】
また、実施の形態では、インデックスピクチャ情報の作成時に、カセット付属メモリ16に記録された指標情報と付加情報を用いるようにしたが、ビデオテープ27に記録された指標情報と付加情報を用いるようにしても良い。
【0095】
また、実施の形態では、マークイン点の画像をインデックスピクチャとする例について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、キューモード選択時にはキュー点の画像をインデックスピクチャとしても良い。
【0096】
また、カメラ・レコーダ11におけるディジタルVTR部を、図3に示した構成とし、このディジタルVTR部で指標情報,付加情報およびインデックスピクチャ情報の作成,記録および修正を行うことができるようにしても良い。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1ないし5のいずれかに記載の指標画像情報修正方法または請求項6ないし10のいずれかに記載の指標画像情報修正装置によれば、映像情報を記録した記録媒体に記録された指標画像情報を修正し、修正された後の指標画像情報を記録媒体に記録するようにしたので、映像情報を記録した記録媒体に記録された指標画像情報を、後で修正することができ、編集作業の効率化を図ることができるという効果を奏する。
【0098】
また、請求項2記載の指標画像情報修正方法または請求項7記載の指標画像修正装置によれば、記録媒体に記録された修正前の指標画像情報を取り込み、このい修正前の指標画像情報を用いて指標画像情報の修正を行うようにしたので、請求項1記載の指標画像情報修正方法または請求項6記載の指標画像修正装置の効果に加え、修正前の指標画像情報の取り込みが速いという効果を奏する。
【0099】
また、請求項3記載の指標画像情報修正方法または請求項8記載の指標画像修正装置によれば、記録媒体とその記録媒体に付随するメモリの少なくとも一方に記録された指標情報に基づいて、修正前の指標画像情報を作成し、これを用いて指標画像情報を修正を行うようにしたので、請求項1記載の指標画像情報修正方法または請求項6記載の指標画像修正装置の効果に加え、修正前後で指標画像情報の画質の劣化がないという効果を奏する。
【0100】
また、請求項4記載の指標画像情報修正方法または請求項9記載の指標画像修正装置によれば、修正後の指標画像情報を、修正前の指標画像情報とは別に記録媒体に記録するようにしたので、請求項1記載の指標画像情報修正方法または請求項6記載の指標画像修正装置の効果に加え、修正前後の指標画像情報の比較が可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る指標画像情報修正方法および装置が適用されるシステム全体の構成を示す説明図である。
【図2】図1に示したカメラ・レコーダにおけるディジタルVTR部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示したディジタルビデオカセットレコーダの構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示したディジタルビデオカセット内のカセット付属メモリとの通信の手段を示す説明図である。
【図5】カセット付属メモリに対するデータ書き込み時のプロトコルについて説明するための説明図である。
【図6】図5におけるシリアルデータとシリアルクロックとの関係を示す説明図である。
【図7】カセット付属メモリからのデータ読み出し時のプロトコルについて説明するための説明図である。
【図8】カセット付属メモリに記録されるデータの単位であるパックの構造を示す説明図である。
【図9】カセット付属メモリのデータフォーマットを示す説明図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る指標画像情報修正装置で使用するインデックスピクチャに関連するパックの内容の概略を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る指標画像情報修正装置で使用するインデックスピクチャに関連するパックの内容の概略を示す説明図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係る指標画像情報修正装置で使用するインデックスピクチャに関連するパックの内容の概略を示す説明図である。
【図13】本発明の一実施の形態に係る指標画像情報修正装置で使用するインデックスピクチャに関連するパックの内容の概略を示す説明図である。
【図14】本発明の一実施の形態に係る指標画像情報修正装置で使用するインデックスピクチャに関連するパックの内容の概略を示す説明図である。
【図15】図10に示したパックの詳細な内容を示す説明図である。
【図16】図11に示したパックの詳細な内容を示す説明図である。
【図17】図12に示したパックの詳細な内容を示す説明図である。
【図18】図13に示したパックの詳細な内容を示す説明図である。
【図19】図14に示したパックの詳細な内容を示す説明図である。
【図20】図1に示したディジタルビデオカセットにおけるビデオテープ上の記録パターンを示す説明図である。
【図21】図20におけるオーディオデータ部に記録されるデータの構造を示す説明図である。
【図22】図20におけるビデオデータ部に記録されるデータの構造を示す説明図である。
【図23】図20におけるサブコード部に記録されるデータの構造を示す説明図である。
【図24】ビデオテープ上におけるオーディオデータ部,ビデオデータ部およびサブコード部の配置を示す説明図である。
【図25】ビデオテープ上のサブコード部のフォーマットを示す説明図である。
【図26】ビデオテープ上のサブコード部のフォーマットを示す説明図である。
【図27】ビデオテープ上におけるサブコードデータの物理的な配置を示す説明図である。
【図28】本発明の一実施の形態において映像情報の記録時にマークイン点,マークアウト点を指定したときのビデオテープの状態を示す説明図である。
【図29】本発明の一実施の形態におけるインデックスピクチャ情報作成時のビデオテープの状態の一例を示す説明図である。
【図30】本発明の一実施の形態におけるインデックスピクチャ情報作成時のビデオテープの状態の他の例を示す説明図である。
【図31】本発明の一実施の形態におけるインデックスピクチャ情報によって表示される画像の一例について説明するための説明図である。
【図32】本発明の一実施の形態における指標情報,付加情報およびインデックスピクチャ情報の修正処理の動作を示す流れ図である。
【図33】本発明の一実施の形態における指標情報,付加情報およびインデックスピクチャ情報の修正処理の動作を示す流れ図である。
【図34】本発明の一実施の形態におけるマークイン点の変更について説明するための説明図である。
【図35】図34に示したマークイン点の変更の場合におけるカセット付属メモリ内のデータの変化を表す説明図である。
【図36】図34に示したマークイン点の変更の場合におけるインデックスピクチャ情報の修正について説明するための説明図である。
【図37】図34ないし図36の例の場合におけるインデックスピクチャ情報とカセット付属メモリ内のデータとの対応関係について説明するための説明図である。
【図38】本発明の一実施の形態におけるマークイン点,マークアウト点の追加について説明するための説明図である。
【図39】図38に示したマークイン点,マークアウト点の追加の場合におけるカセット付属メモリ内のデータの変化を表す説明図である。
【図40】図38に示したマークイン点,マークアウト点の追加の場合におけるインデックスピクチャ情報の修正について説明するための説明図である。
【図41】図38ないし図40の例の場合におけるインデックスピクチャ情報とカセット付属メモリ内のデータとの対応関係について説明するための説明図である。
【図42】本発明の一実施の形態において修正されたインデックスピクチャ情報を既に記録されているインデックスピクチャ情報とは別にビデオテープに記録する方法について説明するための説明図である。
【図43】図42の例の場合におけるカセット付属メモリ上でのデータの修正について説明するための説明図である。
【図44】本発明の一実施の形態において修正されたインデックスピクチャ情報をビデオテープ上において既にインデックスピクチャ情報が記録されている部分に重ね書きする方法について説明するための説明図である。
【図45】図44の例の場合におけるカセット付属メモリ上でのデータの修正について説明するための説明図である。
【図46】本発明の一実施の形態においてビデオテープに記録されたインデックスピクチャ情報を読み込んでインデックス用メモリに格納する動作を示す流れ図である。
【図47】本発明の一実施の形態においてカセット付属メモリに記録された指標情報に基づいてビデオテープより各インデックスピクチャを取り込んでインデックスピクチャ情報を作成しインデックス用メモリに格納する動作を示す流れ図である。
【符号の説明】
11…カメラ・レコーダ、12…ディジタルビデオカセット、13…ディジタルビデオカセットレコーダ、14…編集装置、16…カセット付属メモリ、20…ディジタルVTR部、27…ビデオテープ、33…操作部、35…コントローラ、40…インデックス作成部、41…インデックス用メモリ

Claims (10)

  1. 映像情報を記録した記録媒体に記録された、映像情報に対する各編集点の静止画像である複数の指標画像を縮小化して1フレーム中に配列した指標画像情報を修正する指標画像情報修正手順と、
    修正された後の指標画像情報を、前記記録媒体に記録する指標画像情報記録手順と
    含み、
    前記指標画像情報修正手順は、映像情報に対する編集点の変更または追加が行われた際に、前記指標画像情報の修正として、その変更または追加に応じた指標画像の作成と指標画像の再配置を行う
    ことを特徴とする指標画像情報修正方法。
  2. 前記指標画像情報修正手順は、前記記録媒体に記録された修正前の指標画像情報を取り込み、この取り込んだ指標画像情報に対して前記修正を行うことを特徴とする請求項1記載の指標画像情報修正方法。
  3. 前記指標画像情報修正手順は、前記記録媒体とその記録媒体に付随するメモリの少なくとも一方に記録された、映像情報に対する編集を行う際の指標となる編集点の情報を示す指標情報に基づいて、前記記録媒体に記録された映像情報から各編集点の各指標画像を取り込み、その各指標画像を縮小化して1フレーム中に配列することで修正前の指標画像情報を作成し、この作成した指標画像情報に対して前記修正を行うことを特徴とする請求項1記載の指標画像情報修正方法。
  4. 前記指標画像情報記録手順は、修正後の指標画像情報を、修正前の指標画像情報とは別に前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項1記載の指標画像情報修正方法。
  5. 前記指標画像情報記録手順は、修正後の指標画像情報を、前記記録媒体において修正前の指標画像情報が記録されていた箇所に重ね書きすることを特徴とする請求項1記載の指標画像情報修正方法。
  6. 映像情報を記録した記録媒体に記録された、映像情報に対する各編集点の静止画像である複数の指標画像を縮小化して1フレーム中に配列した指標画像情報を修正する指標画像情報修正手段と、
    この指標画像情報修正手段によって修正された後の指標画像情報を、前記記録媒体に記録する指標画像情報記録手段と
    を備え
    前記指標画像情報修正手段は、映像情報に対する編集点の変更または追加が行われた際に、前記指標画像情報の修正として、その変更または追加に応じた指標画像の作成と指標画像の再配置を行う
    ことを特徴とする指標画像情報修正装置。
  7. 前記指標画像情報修正手段は、前記記録媒体に記録された修正前の指標画像情報を取り込み、この取り込んだ指標画像情報に対して前記修正を行うことを特徴とする請求項6記載の指標画像情報修正装置。
  8. 前記指標画像情報修正手段は、前記記録媒体とその記録媒体に付随するメモリの少なくとも一方に記録された、映像情報に対する編集を行う際の指標となる編集点の情報を示す指標情報に基づいて、前記記録媒体に記録された映像情報から各編集点の各指標画像を取り込み、その各指標画像を縮小化して1フレーム中に配列することで修正前の指標画像情報を作成し、この作成した指標画像情報に対して前記修正を行うことを特徴とする請求項6記載の指標画像情報修正装置。
  9. 前記指標画像情報記録手段は、修正後の指標画像情報を、修正前の指標画像情報とは別に前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項6記載の指標画像情報修正装置。
  10. 前記指標画像情報記録手段は、修正後の指標画像情報を、前記記録媒体において修正前の指標画像情報が記録されていた箇所に重ね書きすることを特徴とする請求項6記載の指標画像情報修正装置。
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