JP3744209B2 - 電池用セパレーター及びそれを用いた二次電池 - Google Patents

電池用セパレーター及びそれを用いた二次電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電池用セパレーターとして有用なポリオレフィン樹脂微多孔膜よりなる電池用セパレーターおよびそれを用いた二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、有用な電池用、特にリチウム二次電池等の二次電池用セパレーターについては、種々の提案がなされている。一般に、リチウム二次電池用セパレーターは、ポリオレフィン系樹脂を用い、可塑剤の抽出や延伸によって多孔化し、必要に応じて熱処理等を行うことによって得られる多孔膜が使用される。また、該多孔膜の製造も含む樹脂原料のシート、フィルム成形のような樹脂加工の分野では、樹脂を押出機に投入する際には一定量以上の酸化防止剤や中和剤のような安定剤を加えることが一般的である。かかる安定剤を加えなければ、例えば熱劣化、等で樹脂本来の特性が発揮されがたく、また、強度等の物性の低下や成形安定性等を損なう恐れがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
樹脂中に安定剤を加えることは上記のような点で望ましい点があるものの、一方では、安定剤といえども、安定剤を含有する樹脂よりなる電池用セパレーターを用いることは、電池中に不純物を加えているようなものとも言えるので、安定剤によって電池性能を低下させていることも予想される。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題に鑑み、安定剤による電池性能の影響について詳細検討を行ったところ、特定の状態で安定剤を含有しているような電池用セパレーターであれば、安定剤による悪影響は最小限に抑制され、極めて良好な性能を有することに知得し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、特定の酸化防止剤を安定剤として含有するポリオレフィン樹脂多孔膜からなり、該多孔膜の透気度が10〜1000秒/100cc、ピン刺し強度が300gf/25μm以上であり、且つ、該多孔膜を80℃のプロピレンカーボネートで2時間浸漬することで抽出される安定剤の総量が該多孔膜重量当たり2000ppm以下であることを特徴とするリチウム塩を電解質として含有する有機溶媒を電解液として用いる電池用セパレーター及びそれを用いてなるリチウム二次電池に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。本発明の電池用セパレーターを構成する多孔膜はポリオレフィン樹脂よりなる。このポリオレフィン樹脂としては、特に制限はないが、粘度平均分子量30万以上300万未満のポリオレフィン樹脂が好適に用いられる。一般に、分子量30万未満では十分な強度を得ることが困難であり、また、300万以上ではフィルムの成形加工性が低下する傾向があるので好ましくないからである。なお、かかる粘度平均分子量はASTM D4020に準拠して測定される。このポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂等が用いられる。そして、該ポリオレフィン樹脂としては単一のものに限定されず、ブレンド後の分子量が前述の範囲内であれば複数グレードのポリオレフィンのブレンド物も用いることができる。ポリオレフィン樹脂としては、通常、ポリエチレン樹脂が含まれていること、特に50重量%以上の主成分を占めるものが、電池用セパレータ−の性能の一つであるシャットダウン性の点から特に好ましい。
【0006】
本発明においては、上記ポリオレフィン樹脂に、成形時に劣化防止等のために必要な安定剤である酸化防止剤などを、製造したポリオレフィン樹脂多孔膜より溶出しうる量を考慮して添加される。この安定剤は、多孔膜を80℃のプロピレンカーボネートで2時間浸漬することで抽出される総量として、該多孔膜重量当たり2000ppm以下、好ましくは1〜1000ppmとなるようにポリオレフィン樹脂に対して添加されている。安定剤を全く添加しない場合は、成形加工時のポリオレフィン樹脂の劣化が激しく、成膜物性が損なわれるだけでなく、連続成形安定性をも損なわれる可能性が高い。80℃のプロピレンカーボネートに2時間浸漬後に、ポリオレフィン樹脂製多孔性膜より抽出される添加剤の量が2000ppmを超える場合は電池性能の劣化が特に顕著となるので好ましくない。
【0007】
本発明の電池用セパレーターの製造方法としては、公知のポリオレフィン樹脂多孔膜の製造方法を適用すればよい。例えば、ポリオレフィン樹脂と可塑剤との混合物を溶融押出成形し、次いで、可塑剤を抽出除去することにより製造することができる。その際、可塑剤の抽出除去の前後のどちらか一方或いは両方において、延伸や熱処理や延伸を行うことができる。
【0008】
なお、ポリオレフィン樹脂と併用する上記可塑剤としては、ポリオレフィン樹脂との相溶性が良く、しかも該ポリオレフィン樹脂よりも融点が低くて高い沸点を有し、且つ、ポリオレフィン樹脂不溶性の有機溶媒に可溶な物質が好適に用いられる。かかる可塑剤としては、ステアリルアルコール、セリルアルコールなどの高級脂肪族アルコール、n−デカン、n−ドデカンなどのn−アルカン類、パラフィンワックス、流動パラフィン、灯油等が挙げられる。また、押出成形時の原料ハンドリングの簡便性を考慮すると、可塑剤としては常温固体のものが好適に用いられる。
【0009】
ポリオレフィン樹脂と可塑剤との使用割合は、ポリオレフィン樹脂多孔膜を電池用セパレーターとして用いる場合の所望の多孔度に合わせて調整されうるが、ポリオレフィン樹脂が、通常5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%であり、可塑剤が通常95〜40重量%、好ましくは90〜50重量%である。
【0010】
ポリオレフィン樹脂と可塑剤との混合物である原料組成物に添加する安定剤としては、フェノール系酸化防止剤あるいはリン系酸化防止剤などのような公知の酸化防止剤等が挙げられる。例えば、フェノール系酸化防止剤としては、下記の一般式(1)のように水酸基の2つのオルト位のすくなくとも片方に非常にかさ高いt−Bu基を有するものが特に好ましく、例えば2,6−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tーブチル−4−エチルフェノール等が挙げられる。
【0011】
【化3】
Figure 0003744209
(式中、R1は、炭素数4以上の炭化水素基を表し、R2及びR3は、水素原子又は電子供与性基を表し、互いに異なっていてもよい)
【0012】
また、リン系酸化防止剤としては、一般式(2)のようにリンに3つのアルコキシ基がついた亜リン酸エステルの基本骨格を持ち、少なくとも一つのアルコキシ基の炭素数が3以上のかさ高い基であるものが好ましい。例えばフェニルジイソアルキル(C1〜C10)ホスファイト、ジフェニルイソアルキル(C1〜C10)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等が挙げられる
【0013】
【化4】
Figure 0003744209
(式中、R4は、炭素数3以上の炭化水素基を表し、R5及びR6は、互いに異なってもよい炭化水素基を表す)
【0014】
安定剤の添加量に関しては前述の通り、ポリオレフィン樹脂多孔膜を80℃のプロピレンカーボネート2時間浸漬された後に抽出される量が2000ppm以下であるように調整すればよいが、例えば、ポリオレフィン樹脂の原料組成物に対して、10000ppm以下、好ましくは50〜5000ppmとすることで、最終のポリオレフィン樹脂多孔膜からの抽出量を所望の量に調整すればよい。
【0015】
以上の安定剤を含有するポリオレフィン樹脂は、通常140〜240℃の温度で押出成形され、Tダイ、インフレーション成形等の公知の方法で、通常5〜500μm、好ましくは10〜300μmの厚さのフィルム状又はシート状の膜として成形される。
また、成形された膜の延伸に際しては、ロール延伸機、テンター等の公知の任意の延伸装置を用いることができる。一軸延伸に関しては縦延伸、横延伸のいずれを選択することもできる。また、二軸延伸に関しては、逐次二軸延伸、同時二軸延伸のいずれも可能である。いずれの延伸に関しても、延伸は1段でも2段以上の多段でも差し支えない。更に、可塑剤の除去方法としては、膜中の可塑剤をエタノール、イソプロパノール、ヘキサンなどの有機溶媒で溶解し、溶媒置換により抽出除去する、公知の有機溶媒法が挙げられる。
【0016】
以上のようして得られたポリオレフィン樹脂多孔膜は、透気度10〜1000秒/100cc、ピン刺し強度300gf/25μm以上の物性を有し、かつ、80℃のプロピレンカーボネート2時間浸漬で抽出される安定剤の総量が2000ppm以下であり、本発明の電池用セパレーターとして好適に用いることができる。
【0017】
上記のポリオレフィン樹脂電池用セパレーターを用いた二次電池としてはリチウムイオン二次電池に代表される。本電池は少なくとも負極、正極、セパレータ、非水電解液からなる。
負極活物質としては、リチウム及びリチウム合金であってもよいが、より安全性の高いリチウムを吸蔵、放出できる炭素材料が好ましい。この炭素材料は特に限定されないが、黒鉛及び、石炭系コークス、石油系コークス、石炭系ピッチの炭化物、石油系ピッチの炭化物、ニードルコークス、ピッチコークス、フェノール樹脂・結晶セルロース等の炭化物等及びこれらを一部黒鉛化した炭素材、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ピッチ系炭素繊維等が挙げられる。
正極活物質とはリチウムを吸蔵またはインターカレーションできる金属酸化物系化合物、カルコゲナイト系化合物等が好ましく、LixCoO2、LixMnO2、LixMn24、Lix25、LixTiS2等が挙げられる。
【0018】
負極としては、負極活物質と結着剤(バインダー)とを溶媒でスラリー化したものを塗布し乾燥した物を用いることができる。また、正極としては、正極活物質と結着剤(バインダー)と導電剤とを溶媒でスラリー化したものを塗布し乾燥した物を用いることができる。負極・正極活物質の結着剤(バインダー)としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、フッ素ゴム等が挙げられる。また、正極の導電剤としては、黒鉛の微粒子、アセチレンブラック等のカーボンブラック、ニードルコークス等の無定形炭素の微粒子等が使用される。更に、負極に集電体を用いる場合には、銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等が使用され、正極に集電体を用いる場合には、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等が使用される。
【0019】
スラリー化する溶媒としては、通常は結着剤を溶解する有機溶剤が使用される。例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン,N−N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン等を挙げる事ができるがこれらに限定されない。また、水に分散剤、増粘剤等を加えてSBR等のラテックスで活物質をスラリー化する場合もある。
【0020】
電解液としては、リチウム塩を電解質とし、これを有機溶媒に溶解したものが用いられる。電解質としてはLiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiB(C、LiCl、LiBr、CHSOLi、CFSOLi等が用いられる。有機溶媒としては、例えばカーボネート類、エーテル類、ケトン類、スルホラン系化合物、ラクトン類、ニトリル類、ハロゲン化炭化水素類、アミン類、エステル類、アミド類、燐酸エステル化合物等を使用することができる。なお、有機溶媒には、電解質を解離させるために25℃における比誘電率が20以上程度の高誘電率溶媒が含まれることが特に好ましい。この高誘電率溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート及びそれらの水素原子をハロゲン等の他の元素またはアルキル基等で置換した化合物が例示され、この高誘電率化合物の電解液に占める割合は、通常20重量%以上、好ましくは30重量%以上である。
【0021】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例における多孔膜に関する試験方法は次の通りである。
(1)透気度:JIS P8117に準拠して測定した。
(2)ピン刺し強度:日本農林規格告示1019号に準じて測定した。
(3)フェノール系安定剤の定量:ポリオレフィン樹脂製多孔膜を80℃のプロピレンカーボネートで2時間浸漬し、プロピレンカーボネート中に抽出された添加剤量をガスクロマトグラフィー(GC)、ゲルペーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で分析を行い、多孔膜単位重量当たりの量を求めた。
(4)リン系添加剤の定量:上記(3)と同じプロピレンカーボネート抽出液について蛍光X線分析を行い、多孔膜単位重量当たりの量を求めた。
【0022】
実施例1
(多孔膜)
粘度平均分子量50万のポリエチレン8重量部、粘度平均分子量100万のポリエチレン16重量部とパラフィンワックス(平均分子量389)76重量部、リン系酸化防止剤としてテトラキス(2、4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4−ビフェニレンフォスナイトを0.1重量部、フェノール系酸化防止剤として2、6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを0.1重量部の混合物を、40mmφの二軸押出機を用い、押出温度170℃、押出量10kg/hで押出し、インフレーション法で原反フィルムを成形した。
【0023】
得られたフィルムを、ロール延伸機を用い40℃にて縦方向に2.5倍延伸後、点多延伸機にて110℃の温度にて横方向に8倍延伸した。得られた延伸フィルムを60℃のイソプロパノール中に浸漬して、パラフィンワックスを抽出除去した。次いで、ロール延伸機を用い、115℃で熱固定を行った。熱固定に際しては、ロール速比を調整し、縦方向の延伸倍率が2.0倍となるようにした。得られた25μmの多孔膜の物性及び添加剤の含有量を表−1に示す。
【0024】
次に、電池特性を測定するためにコイン電池を作成した。
(負極)
平均粒径10μmの石炭系ニードルコークス90部(重量割合;特に記述のない場合は以下同様)を、ポリフッ化ビニリデン10部を含むN−メチルピロリドン溶液(2重量%)と混合し、負極合剤スラリーとした。20μm厚さの銅箔に塗布し、乾燥して溶媒を蒸発させ、ロール処理をし、これを円板状に打ち抜いて負極を作成した。
【0025】
(正極)
炭酸リチウム1モルと炭酸コバルト2モルとをボールミルで混合粉砕し、850℃で5時間空気中で加熱処理した後、再度ボールミルで混合粉砕し、更に850℃で5時間空気中で加熱処理したもの90部に、導電剤としてアセチレンブラックを5部加えて混合したものをポリフッ化ビニリデン5部のN−メチルピロリドン溶液(2重量%)と混合し、正極合剤スラリーとした。25μm厚さのアルミニウム箔に塗布し、乾燥して溶媒を蒸発させ、ロール処理をし、これを円板状に打ち抜いて正極を作成した。
【0026】
(セパレーター)
前記の多孔膜をセパレーターとして使用した。
(電解液)
プロピレンカーボネートとエチレンカーボネートと1、2−ジメトキシエタンとの等体積混合溶媒に、過塩素酸リチウムを1M(モル/リットル)の割合で溶かして電解液を調整した。
【0027】
(電池の組立・評価)
以上の正負両極、電解液及びセパレーターを用いてコイン型電池を組み立てた。この電池を用いて電池特性としての容量保持率の測定を行った。容量保持率の測定は40回目の放電容量の1回目の放電容量に対する百分率である。この結果を表−1に示す。
【0028】
比較例1
酸化防止剤を全く添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして多孔膜を得た。得られた多孔膜のの物性及びこれをセパレーターとして使用した電池の特性を表−1に示す。酸化防止剤を添加していないため、電池特性は良好であるが、成形加工時の熱劣化によるものと推定されるピン刺し強度の低下が認められる。
【0029】
比較例2
実施例1の両酸化防止剤の添加量をそれぞれ0.5重量部とした以外は実施例1と同様にして多孔膜を得た。得られた多孔膜の物性及びこれをセパレーターとして使用した電池の電池特性を表−1に示す。
【0030】
比較例3
添加剤をフェノール系酸化防止剤を1重量部とした以外は実施例1と同様にして多孔膜を得た。得られた多孔膜の物性及びこれをセパレーターとして使用した電池の電池特性を表−1に示す。
【0031】
【表1】
Figure 0003744209
【0032】
【発明の効果】
本発明の電池用セパレーターは、セパレーターとして用いる多孔膜中の安定剤による悪影響が最小限に抑制され、多孔膜としての優れた性能が維持されるので、電池に組み込まれた際に極めて良好な性能を有する。

Claims (4)

  1. 酸化防止剤を安定剤として含有するポリオレフィン樹脂多孔膜からなり、該多孔膜の透気度が10〜1000秒/100cc、ピン刺し強度が300gf/25μm以上であって
    該酸化防止剤が、下記一般式(1)で示されるフェノール系酸化防止剤あるいは下記一般式(2)で示されるリン系酸化防止剤
    Figure 0003744209
    (式中、R1は、炭素数4以上の炭化水素基を表し、R2及びR3は、水素原子又は電子供与性基を表し、互いに異なっていてもよい)
    Figure 0003744209
    (式中、R4は、炭素数3以上の炭化水素基を表し、R5及びR6は、互いに異なってもよい炭化水素基を表す)
    の少なくとも1種類以上であり、
    且つ、該多孔膜を80℃のプロピレンカーボネートで2時間浸漬することで抽出される安定剤の総量が該多孔膜重量当たり2000ppm以下であることを特徴とするリチウム塩を電解質として含有する有機溶媒を電解液として用いる電池用セパレーター。
  2. 80℃のプロピレンカーボネートで2時間浸漬することで抽出される安定剤の総量が1〜1000ppmであることを特徴とする請求項1の電池用セパレーター。
  3. ポリオレフィン樹脂としてポリエチレン樹脂が含まれることを特徴とする請求項1又は2の電池用セパレーター。
  4. 請求項1〜のいずれかの電池用セパレーターを用いることを特徴とするリチウム二次電池。
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