JP3743819B2 - 時計機能付電子機器、時刻情報補正方法 - Google Patents

時計機能付電子機器、時刻情報補正方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信したデータに基づき時刻情報を書き換える時計機能を備えた時計機能付電子機器、時刻情報補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、無線電波通信や赤外線通信による時刻情報補正方法が提案されている。このうち、赤外線通信による時刻情報補正方法において送信される時刻データフォーマットは、年、月、日、時、分等の時刻情報の他に、「参照している計時基準の有/無」及び「その計時基準の種類」が追加されている。この点においてこの提案は、従来より知られている電波受信における標準時データやGPSにおける時刻データとは異なっている。ここで、「計時基準の種類」とは、当該時刻情報が、電波、GPS、原子時計のいずれを基準としたものであるかを示す情報である。また、時刻情報は、電波、GPS、原子時計のいずれを基準としているかにより計時精度が若干異なることから、「計時基準の種類」は当該時刻情報の計時精度を示す情報でもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の時計機能付電子機器に設けられている時刻補正機能にあっては、時刻データの計時精度については、受信したものか、自己(自機)のものかを考慮することなく、受信した時刻情報に基づいて強制的に補正してしまう。このため、自己の時刻データの計時精度が補正の必要性がないのにも拘わらず補正されたり、逆に計時精度の低いものに補正される場合が生じ、これにより時計機能付電子機器の計時精度が却って低下してしまうことが懸念される。
【0004】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、より精度を高めつつ時刻情報を補正することのできる時計機能付電子機器、及び時刻情報補正方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために請求項1記載の発明にかかる時計機能付電子機器にあっては、時刻情報を計時する計時手段と、この計時手段により計時されている時刻情報と、この計時手段の計時基準の種類とを対応付けて記憶する第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶されている時刻情報を表示する表示手段と、計時基準の種類と計時精度とを対応付けて複数記憶する第2の記憶手段と、外部より送信されたデータを受信する受信手段と、この受信手段により受信されたデータに基づいて、時刻情報とこの時刻情報の計時基準の種類とを検出する検出手段と、この検出手段で検出された計時基準の種類の計時精度、及び、前記第1の記憶手段に記憶されている計時基準の種類の計時精度を、前記第2の記憶手段に記憶された内容に基づいて判定する判定手段と、この判定手段により判定された計時精度に基づいて、前記第1の記憶手段の記憶内容を制御する制御手段とを備える。
【0006】
つまり、データを受信した際には、当該データの時計基準の種類の時計精度と、当該時計機能付電子機器(自機)に記憶されている時計基準の種類の時計精度を判定してから、この記憶内容を制御する。
【0007】
また、請求項2記載の発明にかかる時計機能付電子機器にあっては、前記制御手段は、前記判定手段によって、前記検出された計時基準の種類の計時精度が、前記第1の記憶手段に記憶されている計時基準の種類の計時精度より優れていると判定された場合、前記検出された時刻情報を前記第1の記憶手段に記憶されている時刻情報に上書きする上書手段を含む。したがって、時計手段により計時された時刻情報を記憶する第1の記憶手段の記憶情報は、自機よりも精度が高い時刻情報のデータが受信された場合にのみ、上書きにより修正される。
【0008】
また、請求項3記載の発明にかかる時計機能付電子機器にあっては、前記判定手段によって、前記検出された計時基準の種類の計時精度が、前記第1の記憶手段に記憶されている計時基準の種類の計時精度より劣っていると判定された場合、前記検出された時刻情報を前記第1の記憶手段に記憶されている時刻情報に上書きするか否かの指示を促す表示を行う指示表示手段と、この指示表示手段の表示内容に従い上書きの指示を検出する指示検出手段とを更に備え、前記制御手段は、前記指示検出手段により上書き指示を検出すると、前記検出された時刻情報を前記第1の記憶手段に記憶されている時刻情報に上書きする上書手段を含む。よって、第1の記憶手段に記憶されている時刻情報を受信したデータの時刻情報に書き換えるか否かは、ユーザの意思に委ねられる。
【0009】
また、請求項4記載の発明にかかる時計機能付電子機器にあっては、前記上書手段により上書きされた時刻情報と対応付けて、この時刻情報の計時基準の種類を記憶する第3の記憶手段を更に備える。
【0010】
また、請求項5記載の発明にかかる時計機能付電子機器にあっては、前記受信手段は、外部より赤外線で送信されたデータを受信する。
【0011】
また、請求項6記載の発明にかかる時計機能付電子機器にあっては、時差情報を記憶する第4の記憶手段と、この第4の記憶手段に記憶された時差情報を加味して前記第1の記憶手段に記憶される時刻情報を補正する補正手段とを更に備える。
【0012】
したがって、第1の記憶手段に記憶されている時刻情報に対し、自機より精度が高い時刻情報のデータが受信された際に、該精度が高い時刻情報上書きするのみならず、さらに時差情報を加味して補正される。
【0013】
また、請求項7記載の発明にかかる時計機能付電子機器にあっては、前記上書手段により上書きされる前の時刻情報と上書きされた後の時刻情報との差を記憶する第5の記憶手段と、時刻情報の表示切替を指示する指示手段と、この指示手段により時刻情報の表示切替が指示されると、前記第5の記憶手段に記憶される差に基づいて時刻情報の表示を切り替える切替手段とを更に備える。
【0014】
したがって、指示手段により時刻情報の表示切替を指示すると、上書きされる前の時刻情報と上書きされた後の時刻情報との差に基づいて、時刻情報が切り替えられる。
【0015】
また、請求項8記載の発明にかかる時計機能付電子機器にあっては、前記受信手段に対しデータの受信を所定時間間隔で複数回行わせる受信制御手段、この受信制御手段によって所定時間間隔で複数回受信されたデータに基づいて前記計時手段に含まれるクロックスピードを調整する調整手段とを更に備える。
したがって、時計機能付電子機器が有する時計手段のクロックスピードが調整されることにより、自機の計時動作自体がより正確なものとなる。
【0016】
また、請求項9記載の発明にかかる時計機能付電子機器にあっては、前記計時基準の種類と対応付けて表示すべき内容を記憶する第6の記憶手段と、時刻情報と対応付けて記憶されている計時基準の種類を判別して、前記第6の記憶手段より表示すべき内容を判別し前記表示手段に表示するように制御する表示制御手段とを更に備える。
【0017】
また、請求項10記載の発明にかかる時計機能付電子機器にあっては、腕に装着して好適な形状を模している。
【0018】
また、請求項11記載の発明にかかる時刻情報補正方法にあっては、時刻情報を計時する計時ステップと、計時ステップにより計時されている時刻情報と、この計時ステップの計時基準の種類とを対応付けて記憶させる第1の記憶ステップと、第1の記憶ステップにて記憶された時刻情報を表示する表示ステップと、外部より送信されたデータを受信する受信ステップと、受信ステップにより受信されたデータに基づいて、時刻情報とこの時刻情報の計時基準の種類とを検出する検出ステップと、検出ステップにて検出された計時基準の種類の計時精度、及び、第1の記憶ステップにて記憶された計時基準の種類の計時精度を、予め設定された計時基準の種類とその計時基準の計時精度とに基づいて判定する判定ステップと、判定ステップにより判定された計時精度に基づいて、前記第1の記憶ステップにて記憶された記憶内容を補正する補正ステップとからなる。したがって、コンピュータに各ステップの処理を実行させることにより、請求項1に記載する発明と同様の効果を得ることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態を図に従って説明する。この実施の形態は、本発明を腕時計に適用したものであり、図1に示すように、腕時計1は、時計本体2とこの時計本体2の両端部に係止されたバンド3,3とで構成されている。時計本体2の表面部には、LCD(液晶表示器 liquid crystal display 4を有する表示部5が設けられており、両側面部には、赤外線送受信部6と複数のキー7とが設けられている。
【0020】
図2は、時計本体2の内部に配置されている回路の構成を示すブロック図である。この回路には、CPU8が設けられているとともに、ROM9、RAM10、及びGPSモジュール11がそれぞれバス12を介して接続されている。CPU8は、各部を制御するとともに所定周波数のクロックを発生し、このクロックに基づき時刻データを生成する計時手段としても機能するものである。またCPU8は、上記クロックを発生させる発振器81のクロックスピードを調整するPLL(フェイズロックループ phase-locked loop 周波数シンセサイザー82を備えている。ROM9は、CPU8が動作するためのシステムプログラム等を記憶しているとともに、後述するテーブルを記憶しており、RAM10は、ワーク用として使用されるとともに後述する記憶領域を有している。
【0021】
また、バス12には、ドライバ13、UART(ユニバーサル非同期型レシーバートランスミッター universal asynchronous receiver transmitter)14及びスイッチ15が接続されている。ドライバ1は、前記LCD4を駆動するものである。UART14には、変復調回路16を介してIr(赤外線 Infrared radiation データ送受信モジュール17が接続されており、Irデータ送受信モジュール17は前記赤外線送受信部6を有している。また、スイッチ15は前記キー7の操作に応じた操作情報を生成するものである。
【0022】
ROM9には、システムプログラム等とともに図3に示すテーブル91が記憶されている。このテーブル91には、基準記憶エリア92とランク記憶エリア63とが設けられている。基準エリア92には、時刻データを生成する時計の種別を示す基準データ(計時基準)「原子時計」「GPS」「電波時計」「内蔵クロック」が記憶されており、ランクエリア63には各基準データの精度(計時精度)を示すランク「A」「B」「C」「D」が各基準データに対応して記憶されている。なお、基準データの精度はA(原子時計)、B(GPS)、C(電波時計)、D(内蔵クロック)の順序であり、A(原子時計)が最も精度が高く正確である。
【0023】
また、RAM10の一部には、図4に示すように、第1記憶エリア101〜第8記憶エリア108が設けられている。第1記憶エリア101には、CPU8が生成した時刻データが格納される。第2記憶エリア102には、この時刻データを生成するに際して用いられる基準時計の種別を示すデータ(基準データ;原子時計、GPS(衛星航法システム Global Positioning System 、電波時計、内蔵クロック)が格納される。第3記憶エリア103には、受信した時刻データと第1記憶エリア101に格納されている自分の時刻データの差が格納される。
【0024】
第4記憶エリア104には、1回目に受信した時刻データが格納され、第5記憶エリア105には、2回目に受信した時刻データが格納される。第6記憶エリア106には、1回目に受信した時刻データと2回目に受信した時刻データとに基づき算出された1日当たりの時刻補正値が格納される。第7記憶エリア107には、CPU8が生成した時刻データに対応する地域のワールドタイムのタイムゾーンを示すデータが格納され、第8記憶エリア108には、CPU8が生成した時刻データに対応する地域におけるサマータイムを示すデータ(サマータイム設定のON/OFF情報)が格納される。
【0025】
そして、第1記憶エリア101に格納されている時刻データに基づき、CPU8がドライバ13を駆動することにより、図1に示すように、LCD4の下部側に現在時刻4aが表示される。
【0026】
図5は、Irデータ送受信モジュール17によって受信される時刻データTDのフォーマットを示すものである。このデータフォーマットは、送受信地域の現在日時、及び現在時刻である「年」、「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」、「1/1000秒」、その地域の「サマータイム」「時差(標準時差)」の他に、「参照している基準時計(計時基準)の有/無」及び「その基準時計(計時基準)の種類」が追加されている。「参照している基準時計の有/無」とは、この時刻データTDを生成するに際し参照している基準時計があるか否かを示す情報であり、「その基準時計の種類」とは、当該時刻データTDが、電波、GPS、原子時計、内蔵クロックのいずれを基準としたものであるかを示す情報である。また、この図5に示したフォーマットからなるデータは、赤外線通信により各地に設けられた送信基地局(赤外線データ通信用デバイス)あるいは他の腕時計1から送信されてくるものである。
【0027】
次に、以上の構成にかかる本実施の形態の動作をフローチャートに従って説明する。CPU8は、プログラムに基づき図統合フローチャートに示す処理を実行する。すなわち、CPU8は先ず、PC(パソコン Personal Computer 、PDA(携帯情報端末 Personal Digital Assistants 、携帯電話、図示せず)等、赤外線通信機能を備えた電子機器より赤外線(無線)により時刻データTDを受信する処理を実行する(ステップS1)。つまり、最寄りの基地局(赤外線データ通信装置)や他の腕時計1から時刻データTDが送信されてくると、Irデータ送受信モジュール17を動作させてこれを受信し、変復調回路16を動作させて復調させた後、UART14を動作させてデータを変換して取り込む。
引き続き、後述する受信(3)処理(ステップS12)、受信(1)処理(ステップS13)、受信(2)処理(ステップS14)を順次実行する。
受信(3)処理(ステップS12)においては、CPU8は図8(a)に示すフローチャートに従って動作し、前記受信した時刻データTDと第1記憶エリア101に格納されている自分の時刻データの差を算出し、この算出した時刻差を第3記憶エリア103に格納する(ステップSC1)。
【0028】
また、受信(1)処理においては、CPU8は図6に示すフローチャートに従って動作し、前記時刻差が所定値以上であるか、所定未満であるかを判別する(ステップSA)。前記時刻差が所定値以上であった場合には、LCD4を駆動させて指示表示を行う(ステップSA)。この指示表示に際しては、前記ステップS1で受信した時刻データTD内の「その基準時計の種類」に対応する基準データを、図3に示したテーブル91の基準記憶エリア92から読み出して表示する。したがって、受信した時刻データTD内の「その基準時計の種類」が「電波時計」であったとすると、図1に示したように、LCD4には「電波時計」からなる基準データ表示4bがなされることとなる。
【0029】
しかる後に、キー7にて所定の操作を行うセット操作がなされたか否かを判別する(ステップSA)。セット操作がなされた場合には、第1記憶エリア101に記憶されている自分の時刻データに受信した時刻データを上書きする(ステップSA)。しかし、セット操作がなされない場合には、上書きを行うことなくこのフローに従った処理を終了する。したがって、ユーザは基準データ表示4bを視認してから、セット操作を行うか否かを決定すればよく、ユーザの意思に反した上書きが未然に防止される。
【0030】
他方、ステップSAでの判別の結果、送られてきた時刻データと自分の時刻データとの差が所定未満であった場合には、送られてきた時刻データは精度が自分の時計より精度が悪いか否かを判別する(ステップSA)。すなわち、送られてきた時刻データTDには、当該時刻データTDが、電波、GPS、原子時計、(送信元の)内蔵クロックのいずれであるかを示す「その基準時計の種類」が含まれており、第2記憶エリア102には自分の時計が使用している基準時計の種類が格納されている。さらに、図3のテーブル91には、各基準時計に対応して精度を示すランクが格納されている。そこで、テーブル91から、時刻データTDの基準時計に対応するランクと、自分の時計が使用している基準時計のランクとを読み出し、両ランクを比較することによって、ステップSAの判別を行う。
【0031】
このステップSAでの判別の結果、送られてきた時刻データTDの精度が自分の時計の精度よりも悪い場合には、前述したステップSA及びステップSAの処理を行う。しかし、これとは逆に、送られてきた時刻データTDの精度が自分の時計の精度よりも良い場合には、第1記憶エリア101に記憶されている自分の時刻データに受信した時刻データを上書きする(ステップSA)。
【0032】
したがって、この実施の形態においては、送られてきた時刻データTDと自分の時刻データとの差が所定値未満であって、且つ、送られてきた時刻データTDの精度が自分の時計の精度よりも良い場合にのみ、自動的に第1記憶エリア101の時刻データが送られてきた時刻データに書き換えられる。
【0033】
また、CPU8は図7に示すフローチャートに従って動作し、前記受信(2)処理(ステップS14)を実行する。すなわち、前記受信された時刻データTDに含まれる、「サマータイム」及び「時差」のデータより、受信した時刻データTDの「年」、「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」、「1/1000秒」、を一度標準時刻(GMT)に補正する。そして、この標準時刻を、第7記憶エリア107、及び第8記憶エリア108にそれぞれ格納されているデータに基づいた時刻データに変換し、第1記憶エリア101に格納されている時刻データをこの変換した時刻データに書き換える(ステップSB)。
【0035】
そして、キー7に対する前記セット操作とは異なるUNDO操作により、時刻セットUNDOが指示されると、CPU8は図8(b)に示すフローチャートに従って動作し、第1記憶エリア101に格納されている自分の時刻データから、第3記憶エリア103に格納されている差の値を減じて、第1記憶エリア101に格納されている自分の時刻データを更新する(ステップSD1)。したがって、前述のステップSA6での処理により、自分の時刻データ受信した時刻データに書き換えられた場合であっても、時刻セットUNDO操作を行えば、任意に書き換え前の時刻データに戻すことができる。
【0039】
また、CPU8は前述した図6のステップSA6で時刻データの上書きを行った場合には、図10に示すフローチャートに従って動作し、時刻データTDの受信を行う(ステップSH1)。しかる後に、第7記憶エリア107に格納されているワールドタイムのタイムゾーンを、受信した時刻データTDの時差に応じたタイムゾーンに変更し、ワールドタイム時刻をこの変更したタイムゾーンに合わせる(ステップSH2)。さらに、第8記憶エリア108に格納されているワールドタイムのサマータイムを、受信した時刻データTDのサマータイムに変更し、ワールドタイム時刻をこの変更したサマータイムに合わせる(ステップSH3)。したがって、受信した時刻データで第1記憶エリア101の上書きを行った場合には、ワールドタイムのタイムゾーンやワールドタイムのサマータイムも変更される。
【0040】
また、CPU8は図11に示すフローチャートに従って動作し送信処理を実行する。すなわち、送信する前に参照している基準時計(原子時計、GPS、電波時計)と時刻合わせを行い(ステップSI1)、しかる後にこの時刻合わせを行った時刻データTDを送信する(ステップSI2)。したがって、この時刻合わせを行った時刻データTDが、CPU8、UART14、変復調回路16及びIrデータ送受信モジュール17を介して外部に送信されることとなる
【0041】
(第2の実施の形態)
【0042】
次に、本発明の第2の実施の形態を図に従って説明する。この実施の形態も、本発明を腕時計に適用したものであり、図12に示すように、腕時計201は、時計本体202とこの時計本体202の両端部に係止されたバンド203,203とで構成されている。時計本体202の表面部には、LCD204を有する表示部205が設けられており、両側面部には、赤外線送受信部206と複数のキー207a〜207dが設けられている。
【0043】
図13は、時計本体202の内部に配置されている回路の構成を示すブロック図である。この回路には、CPU208が設けられているとともに、ROM209、RAM210、GPSモジュール231、及びインターフェイス(IF)238がそれぞれバス232を介して接続されている。CPU208は、各部を制御するとともに所定周波数のクロックを発生し、このクロックに基づき時刻データを生成する計時手段としても機能するものである。またCPU208は、上記クロックを発生させる発振器81のクロックスピードを調整するPLL周波数シンセサイザー82を備えている。ROM209は、CPU208が動作するためのシステムプログラム等を記憶しているとともに、後述するテーブルを記憶しており、RAM210は、ワーク用として使用されるとともに後述する記憶領域を有している。
【0044】
また、バス232には、ドライバ233、UART(universal asynchronous receiver transmitter)234及びスイッチ235が接続されている。ドライバ233は、前記LCD204を駆動するものである。UART234には、変復調回路236を介してIrデータ送受信モジュール237が接続されており、Irデータ送受信モジュール237は前記赤外線送受信部206を有している。また、スイッチ235は前記キー207a〜207dの操作に応じた操作情報を生成するものである。
【0045】
ROM209には、システムプログラム等とともに図14に示すテーブル291が記憶されている。このテーブル291には、基準記憶エリア292とランク記憶エリア293とが設けられている。基準エリア292には、時刻データを生成する時計の種別を示す基準データ「原子時計」「GPS」「電波時計」「年差時計」「内蔵クロック」「その他」が記憶されており、ランクエリア63には各基準データの精度を示すランク「A」「B」「C」「D」「E」「F」が各基準データに対応して記憶されている。なお、基準データの精度はA(原子時計)、B(GPS)、C(電波時計)、D(年差時計)、E(内蔵クロック)、F(その他)の順序であり、A(原子時計)が最も精度が高く正確であり、ここにおいて年差時計とは、温度補償型水晶発振器(Temperature Compensated Crystal Oscillator)によって生成されたクロックによる計時基準を備えた時計を示すものである。
【0046】
また、RAM210の一部には、図15に示すように、第1記憶エリア211〜第8記憶エリア218が設けられている。第1記憶エリア211には、CPU208が生成した時刻データが格納される。
【0047】
第2記憶エリア212には、図16に示すように、この時刻データを生成するに際して用いられる基準時計の種類を示すデータ「原子時計」「GPS」「電波時計」「年差時計」「内蔵クロック」「その他」に対応して、そのバイナリデータ、表示内容、及びフラグFが格納されるテーブルを有している。また、表示内容は、基準時計の種類をLCD204に表示させる際の表示文字データであり、フラグFは、“1”がセットされることにより現在基準としている基準時計の種類を示す。
【0048】
したがって、現在の基準時計が「内蔵クロック」であると、図示のように「内蔵クロック」のフラグFに“1”がセットされているとともに、例えば時刻設定モードにセットされると、図12及び図1(a)に示すように、「QUARTZ」の基準データ表示204bがなされる。また、現在の基準時計が「電子時計」であると対応するフラグFに“1”がセットされるとともに、図1(b)に示すように、「ATMIC」の基準データ表示204bがなされ、基準時計が「GPS」であると対応するフラグFに“1”がセットされるとともに、同図(c)に示すように、「GPS」の基準データ表示204bがなされる。
【0049】
また、基準時計が「電波時計」であると対応するフラグFに“1”がセットされるとともに、同図(d)に示すように、「RADIO」の基準データ表示204bがなされ、基準時計が「年差時計」であると対応するフラグFに“1”がセットされるとともに、同図(e)に示すように、「TCXO」の基準データ表示204bがなされる。さらに、基準時計が「その他」であると対応するフラグFに“1”がセットされるとともに、同図(f)に示すように、「UNDEFIN」の基準データ表示204bがなされる。
【0050】
第3記憶エリア213には、図18に示すように、受信した時刻データと第1記憶エリア211に格納されている自分の時刻データの差が、基準時計のバイナリデータとともに格納される。第4記憶エリア214には、1回目に受信した時刻データが基準時計のバイナリデータとともに格納され、第5記憶エリア215には、2回目に受信した時刻データが基準時計のバイナリデータとともに格納される。第6記憶エリア216には、1回目に受信した時刻データと2回目に受信した時刻データとに基づき算出された1日当たりの時刻補正値が格納される。第7記憶エリア217には、CPU208が生成した時刻データに対応する地域のワールドタイムのタイムゾーンを示すデータが格納され、第8記憶エリア218には、CPU208が生成した時刻データに対応する地域におけるサマータイムを示すデータ(サマータイム設定のON/OFF情報)が格納される。
【0051】
そして、第1記憶エリア211に格納されている時刻データに基づき、CPU208がドライバ233を駆動することにより、図17に示したように、LCD204の下部側に現在時刻204aが表示される。
【0052】
図20は、Irデータ送受信モジュール237によって受信される時刻データTDのフォーマットを示すものである。このデータフォーマットは、送受信地域の現在日時、及び現在時刻である「年」、「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」、「1/1000秒」、「サマータイム」「時差(標準時差)」の他に、「基準時計受信の有効/無効」及び「その基準時計の種類」が追加されている。「基準時計受信の有効/無効」とは、この時刻データTDを受信するに際しこの受信した時刻データの基準を有効にするか無効にするかを示す情報である。また、「その基準時計の種類」とは、時刻データTDが、原子時計、GPS、電波時計、年差時計、内蔵クロック、及びその他のいずれを基準としたものであるかを示す前記バイナリデータ(図16参照)である。また、この図20に示したフォーマットからなるデータは、赤外線通信により各地に設けられた送信基地局(赤外線データ通信用デバイス)あるいは他の腕時計201から送信されてくるものである。
【0053】
次に、以上の構成にかかる本実施の形態において、図16に例示したように、「内蔵クロック」のフラグFに“1”がセットされている状態にあると、図12及び図1(a)に示したように、例えば時刻設定モードにセットされると、LCD204には、「QUARTZ」の基準データ表示204bがなさるともに、内蔵クロックに基づく現在時刻204aが表示される。
【0054】
一方、CPU208は、プログラムに基づき図25統合フローチャートに示す処理を実行する。すなわち、PC、PDA、携帯電話、図示せず)等、赤外線通信機能を備えた電子機器より赤外線(無線)により時刻データTDを受信する処理を実行する(ステップS1)。つまり、最寄りの基地局(赤外線データ通信装置)や他の腕時計201から時刻データTDが送信されてくると、Irデータ送受信モジュール237を動作させてこれを受信し、変復調回路236を動作させて復調させた後、UART234を動作させてデータを変換して取り込む。
引き続き、後述する受信(3)処理(ステップS22)、受信(1)処理(ステップS23)、受信(2)処理(ステップS24)を順次実行する。
受信(3)処理(ステップS22)においては、CPU8は図24(a)に示すフローチャートに従って動作し、前記受信した時刻データTDと第1記憶エリア101に格納されている自分の時刻データの差を算出し、この算出した時刻差を第3記憶エリア103に格納する(ステップSL1)。
【0055】
また、受信(1)処理においては、CPU8は図21に示すフローチャートに従って動作し、前記時刻差が30秒以上であるか、30秒未満であるかを判別する(ステップSJ1)。両者の差が30秒以上であった場合には、本機(当該腕時計201)の方が進んでいるか、遅れているかを判断する(ステップSJ)。そして、本機(当該腕時計201)の方が進んでいる場合には、LCD204に“G”(gain)の点灯表示を行い(ステップSJ)、遅れている場合には、“D”(delay)の点灯表示を行う(ステップSJ)。したがって、この処理により、本機の方が遅れいている場合には図22(a)に示したように、遅れていることを示す“D”が精度表示204cとして、LCD204に表示される。
【0056】
またこのとき、図示のように基準データ表示204bとIr着信表示204dも同時に行う。この基準データ表示204bに際しては、前記ステップS1で受信した時刻データTD内の「その基準時計の種類」を示すバイナリデータに対応する表示内容データを、図16に示した第1記憶エリア211から読み出して表示する。したがって、受信した時刻データTD内の「その基準時計の種類」のバイナリデータが「電波時計」であったとすると、LCD204は図1(a)の状態から図22(a)の状態に表示変化し、該LCD204には「RADIO」からなる基準データ表示204bがなされることとなる。したがって、ユーザはこの基準データ表示204bを見ることにより、基準データの種類、ひいては基準データの精度を知ることができる。
【0057】
これらステップSJ又はステップSJの処理を行ったならば、受信した基準時計との差の生じた桁を点滅表示する(ステップSJ)。つまり、時、分、秒のか桁のうち、基準時計との差が生じている数値を点滅表示させる。したがって、例えばの桁のみに基準時計との差が生じているとすると、図22(a)に示したように、秒の桁204eである「32」の数字が点滅表示される。
【0058】
しかる後に、指示表示を行う(ステップSJ)。この指示表示に際しては、図22(a)に示すように、肯定指示表示204fと、否定指示表示204gとをLCD204に表示させる。これら、肯定指示表示204fと否定指示表示204gとは、各々矢印と「Y」又は「N」の文字とで構成され、肯定指示表示204fの矢印は図12に示したキー207aを指し示し、否定指示表示204gの矢印はキー207bを指し示す。つまり、肯定指示表示204fは、第1記憶エリア211に記憶されている自分の時刻データに受信した時刻データを上書きするならばキー207aを操作(セット操作)すべきことを示し、しないならばキー207bを操作すべきことを示す。
【0059】
しかる後にキー207aの操作を行うセット操作がなされたか否かを判別する(ステップSJ)。キー207aによるセット操作がなされた場合には、ステップSJの判断がYESとなり、第2記憶エリア212のフラグを変更して、今回の上書きに用いた時刻データの種別に対応するフラグに“1”をセットする。したがって、図22に示した例の場合、上書きに用いた時刻データは「RADIO」に対応する「電波時計」であることから、該「電波時計」のフラグFに“1”がセットされることとなる。次に、第1記憶エリア211に記憶されている自分の時刻データに受信した時刻データを上書きする(ステップSJ11)。これにより、図22(c)に示したように、LCD204に表示されている現在時刻204aも修正されることとなる。
【0060】
しかし、キー207aが操作されることなく、キー207bの操作された場合には、ステップSJの判断がNOとなる。よって、上書きを行うことなくこのフローに従った処理を終了する。したがって、ユーザは基準データ表示204bを視認してから、セット操作を行うか否かを決定すればよく、ユーザの意思に反した上書きが未然に防止される。
【0061】
他方、ステップSJでの判別の結果、送られてきた時刻データと自分の時刻データとの差が30秒未満であった場合には、送られてきた時刻データは精度が自分の時計より精度が悪いか否かを判別する(ステップSJ)。すなわち、送られてきた時刻データTDには、当該時刻データTDが、原子時計、GPS、電波時計、GPS、年差時計、(送信元の)内蔵クロック、その他のいずれであるかを示す「その基準時計の種類」のバイナリデータが含まれており、第2記憶エリア212には自分の時計が使用している基準時計の種類が格納されている。さらに、図14のテーブル291には、各基準時計に対応して精度を示すランクが格納されている。そこで、テーブル291から、時刻データTDの基準時計に対応するランクと、自分の時計が使用している基準時計のランクとを読み出し、両ランクを比較することによって、ステップSJ3の判別を行う。
【0062】
このステップSJでの判別の結果、送られてきた時刻データTDの精度が自分の時計の精度よりも悪い場合には、前述したステップSJ〜SJの処理を行う。しかし、これとは逆に、送られてきた時刻データTDの精度が自分の時計の精度よりも良い場合には、第2記憶エリア212のフラグFを変更した後(ステップSJ)、第1記憶エリア211に記憶されている自分の時刻データに受信した時刻データを上書きする(ステップSJ1)。
【0063】
したがって、この実施の形態においては、送られてきた時刻データTDと自分の時刻データとの差が30秒未満であって、且つ、送られてきた時刻データTDの精度が自分の時計の精度よりも良い場合にのみ、自動的に第1記憶エリア211の時刻データが送られてきた時刻データに書き換えられる。
【0064】
また、CPU208は図23に示すフローチャートに従って動作し、前記受信(2)処理(ステップS24)を実行する。すなわち、前記受信された時刻データTDに含まれる、「サマータイム」及び「時差」のデータより、受信した時刻データTDの「年」、「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」、「1/1000秒」、を一度標準時刻(GMT)に補正する。そして、この標準時刻を、第7記憶エリア217、及び第8記憶エリア218にそれぞれ格納されているデータに基づいた時刻データに変換し、第1記憶エリア211に格納されている時刻データをこの変換した時刻データに書き換える(ステップSK)。
【0066】
そして、例えばキー207cに対する前記セット操作とは異なるUNDO操作により、時刻セットUNDOが指示されると、CPU208は図24()に示すフローチャートに従って動作し、第1記憶エリア211に格納されている自分の時刻データから、第3記憶エリア213に格納されている差の値を減じて、第1記憶エリア211に格納されている自分の時刻データを更新する(ステップSM1)。したがって、前述のステップSJ11での処理により、自分の時刻データ受信した時刻データに書き換えられた場合であっても、時刻セットUNDO操作を行えば、任意に書き換え前の時刻データに戻すことができる。
【0070】
また、CPU208は前述した図21のステップSJ11で時刻データの上書きを行った場合には、図26に示すフローチャートに従って動作し、時刻データTDの受信を行う(ステップSQ1)。しかる後に、第7記憶エリア217に格納されているワールドタイムのタイムゾーンを、受信した時刻データTDの時差に応じたタイムゾーンに変更し、ワールドタイム時刻をこの変更したタイムゾーンに合わせる(ステップSQ2)。さらに、第8記憶エリア218に格納されているワールドタイムのサマータイムを、受信した時刻データTDのサマータイムに変更し、ワールドタイム時刻をこの変更したサマータイムに合わせる(ステップSQ3)。したがって、受信した時刻データで第1記憶エリア211の上書きを行った場合には、ワールドタイムのタイムゾーンやワールドタイムのサマータイムも変更される。
【0071】
また、CPU208は図27に示すフローチャートに従って動作し送信処理を実行する。すなわち、送信する前に参照している基準時計(原子時計、GPS、電波時計、年差時計、内蔵クロック、その他)と時刻合わせを行い(ステップSR1)、しかる後にこの時刻合わせを行った時刻データTDを送信する(ステップSR2)。したがって、この時刻合わせを行った時刻データTDが、CPU208、UART234、変復調回路236及びIrデータ送受信モジュール237を介して外部に送信されることとなる
【0072】
(第3の実施の形態)
図28は、本発明の第3の形態におけるCPU208の処理手順を示すフローチャートである。すなわち、CPU208は前述と同様に、時刻データを受信する処理を行って、他の腕時計201から送信された時刻データTDを受信する(ステップSS1)。次に、送られてきた時刻データTDは精度が自分の時計より精度が悪いか否かを判別する(ステップSS2)。この判別は、ステップSJ3で前述したように、テーブル291から、時刻データTDの基準時計に対応するランクと、自分の時計が使用している基準時計のランクとを読み出し、両ランクを比較することによって行う。
【0073】
このステップSS2での判別の結果、基準データのランクに従い、送られてきた時刻データTDの精度が自分の時計の精度よりも良い場合には、第1記憶エリア211に記憶されている自分の時刻データに受信した時刻データを上書きする(ステップSS3)。しかし、これとは逆に、送られてきた時刻データTDの精度が自分の時計の精度よりも悪い場合には、上書きを行うことなく送信モードを形成して、第1記憶エリア211に記憶されている自分の時刻データを、他の腕時計201へ送信する。したがって、これを受信した他の腕時計201のCPU208が、図21に示したフローチャートに従って動作することにより、他の腕時計201の精度が高められることとなる。
【0074】
なお、上記各実施の携帯においては、腕時計1、及び201はGPSモジュール11、231を備えていることから、近くに赤外線通信機能を備えていない電子機器が無くても、計時基準をGPSにセットすることにより、野外にいても時刻データの取得、及び計時基準の種類の変更が可能である。
【0075】
このとき、当該腕時計を装着する者が室内にいるか、屋外にいるかに応じて、赤外線通信により時刻データを取得するか、GPSにより時刻データを取得するかを設定してもよい
【0076】
なお、実施の形態においては本発明を腕時計に適用した場合を示したが、腕時計に限ることなく、ビデオデッキや電子手帳等の時計機能を具備した電子機器に適用し得ることは勿論である。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、計時手段により計時されている時刻情報と、この計時手段の計時基準の種類とを対応付けて記憶し、データを受信した際には、当該データの時計基準の種類の時計精度と、当該時計機能付電子機器(自機)に記憶されている時計基準の種類の時計精度を判定してから、この記憶内容を制御する。よって、不正確な時刻情報によって無用に自己の時刻情報が補正されて、時計精度が低下してしまう不都合を未然に防止することができる。
【0078】
また、時計手段により計時された時刻情報を記憶する第1の記憶手段の記憶情報は、自機よりも精度が高い時刻情報のデータが受信された場合にのみ、上書きにより修正することから、不正確な時刻情報によって無用に自己の時刻情報が補正されて、時計精度が低下してしまう不都合を未然に防止することができる。
【0079】
また、検出された時計基準の種類の時計精度が、前記第1の記憶手段に記憶されている時計基準の種類の時計精度より劣っていると判定された場合、第1の記憶手段に記憶されている時刻情報に上書きするか否かのを表示して、上書き指示を検出すると、記憶手段に記憶されている時刻情報に上書きするようにしたことから、記憶されている自己の時刻情報を受信したデータの時刻情報に書き換えるか否かを、ユーザの意思に委ねることができ、ユーザの意思に反した時刻情報の補正を回避することができる。
【0080】
また、さらに時差情報を加味して、記憶されている自己の時刻情報を補正するようにしたことから、自己の時刻情報の精度を一層高めることができる。
【0081】
また、上書きされる前の時刻情報と上書きされた後の時刻情報との差に基づいて、時刻情報の表示切替を行い得るようにしたことから、上書き前の時刻表示に復帰させることもできる。
【0082】
また、データの受信を所定時間間隔で複数回行って、この複数回受信したデータに基づいて計時手段に含まれるクロックスピードを調整するようにしたことから、自機の計時動作自体をより正確なものにすることができる。
【0083】
また、計時基準の種類と対応付けて表示すべき内容を記憶手段に記憶し、時刻情報と対応付けて記憶されている計時基準の種類を判別して、表示すべき内容を表示するようにしたことから、記憶手段から読み出す単純な制御により、時刻情報と対応付けて記憶されている計時基準の種類を表示させることができる。
また、腕に装着して好適な形状を模すことにより、携帯性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態にかかる腕時計の外観図である。
【図2】 時計本体の回路構成を示すブロック図である。
【図3】 ROM内のテーブルを示す模式図である。
【図4】 RAMの一部に設けられたメモリ構成を示す図である。
【図5】 時刻データのデータフォーマット図である。
【図6】 受信(1)の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】 受信(2)の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】 (a)は受信(3)の処理手順を示すフローチャート、(b)は時刻セットUNDOの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】 第1の実施の形態における統合フローチャートである。
【図10】 受信(4)の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】 送信の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】 本発明の第2の実施の形態にかかる腕時計の外観図である。
【図13】 時計本体の回路構成を示すブロック図である。
【図14】 ROM内のテーブルを示す模式図である。
【図15】 RAMの一部に設けられたメモリ構成を示す図である。
【図16】 第2記憶エリアの詳細を示すメモリ構成図である。
【図17】 表示例を示す図である。
【図18】 RAMの第3記憶エリアの詳細を示すメモリ構成図である。
【図19】 RAMの第4及び第5記憶エリアの詳細を示すメモリ構成図である。
【図20】 時刻データのデータフォーマット図である。
【図21】 受信(1)の処理手順を示すフローチャートである。
【図22】 受信(1)の処理に伴う表示遷移図である。
【図23】 受信(2)の処理手順を示すフローチャートである。
【図24】 (a)は受信(3)の処理手順を示すフローチャート、(b)は時刻セットUNDOの処理手順を示すフローチャートである。
【図25】 第2の実施の形態における統合フローチャートである。
【図26】 受信(4)の処理手順を示すフローチャートである。
【図27】 送信の処理手順を示すフローチャートである。
【図28】 本発明の第3の実施の形態における受信の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 腕時計
2 時計本体
4 LCD
8 CPU
15 スイッチ
17 Irデータ送受信モジュール
201 腕時計
202 時計本体
204 LCD
208 CPU
235 スイッチ
237 Irデータ送受信モジュール

Claims (11)

  1. 時刻情報を計時する計時手段と、
    この計時手段により計時されている時刻情報と、この計時手段の計時基準の種類とを対応付けて記憶する第1の記憶手段と、
    この第1の記憶手段に記憶されている時刻情報を表示する表示手段と、
    計時基準の種類と計時精度とを対応付けて複数記憶する第2の記憶手段と、
    外部より送信されたデータを受信する受信手段と、
    この受信手段により受信されたデータに基づいて、時刻情報とこの時刻情報の計時基準の種類とを検出する検出手段と、
    この検出手段で検出された計時基準の種類の計時精度、及び、前記第1の記憶手段に記憶されている計時基準の種類の計時精度を、前記第2の記憶手段に記憶された内容に基づいて判定する判定手段と、
    この判定手段により判定された計時精度に基づいて、前記第1の記憶手段の記憶内容を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする時計機能付電子機器。
  2. 前記制御手段は、前記判定手段によって、前記検出された計時基準の種類の計時精度が、前記第1の記憶手段に記憶されている計時基準の種類の計時精度より優れていると判定された場合、前記検出された時刻情報を前記第1の記憶手段に記憶されている時刻情報に上書きする上書手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の時計機能付電子機器。
  3. 前記判定手段によって、前記検出された計時基準の種類の計時精度が、前記第1の記憶手段に記憶されている計時基準の種類の計時精度より劣っていると判定された場合、前記検出された時刻情報を前記第1の記憶手段に記憶されている時刻情報に上書きするか否かの指示を促す表示を行う指示表示手段と、この指示表示手段の表示内容に従い上書きの指示を検出する指示検出手段とを更に備え、前記制御手段は、前記指示検出手段により上書き指示を検出すると、前記検出された時刻情報を前記第1の記憶手段に記憶されている時刻情報に上書きする上書手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の時計機能付電子機器。
  4. 前記上書手段により上書きされた時刻情報と対応付けて、この時刻情報の計時基準の種類を記憶する第3の記憶手段を更に備えることを特徴とする請求項2または3に記載の時計機能付電子機器。
  5. 前記受信手段は、外部より赤外線で送信されたデータを受信することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の時計機能付電子機器。
  6. 時差情報を記憶する第4の記憶手段と、この第4の記憶手段に記憶された時差情報を加味して前記第1の記憶手段に記憶される時刻情報を補正する補正手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の時計機能付電子機器。
  7. 前記上書手段により上書きされる前の時刻情報と上書きされた後の時刻情報との差を記憶する第5の記憶手段と、時刻情報の表示切替を指示する指示手段と、この指示手段により時刻情報の表示切替が指示されると、前記第5の記憶手段に記憶される差に基づいて時刻情報の表示を切り替える切替手段とを更に備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の時計機能付電子機器。
  8. 前記受信手段に対しデータの受信を所定時間間隔で複数回行わせる受信制御手段、この受信制御手段によって所定時間間隔で複数回受信されたデータに基づいて前記計時手段に含まれるクロックスピードを調整する調整手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の時計機能付電子機器。
  9. 前記計時基準の種類と対応付けて表示すべき内容を記憶する第6の記憶手段と、時刻情報と対応付けて記憶されている計時基準の種類を判別して、前記第6の記憶手段より表示すべき内容を判別し前記表示手段に表示するように制御する表示制御手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の時計機能付電子機器。
  10. 腕に装着して好適な形状を模すことを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の時計機能付電子機器。
  11. 時刻情報を計時する計時ステップと、
    計時ステップにより計時されている時刻情報と、この計時ステップの計時基準の種類とを対応付けて記憶させる第1の記憶ステップと、
    第1の記憶ステップにて記憶された時刻情報を表示する表示ステップと、
    外部より送信されたデータを受信する受信ステップと、
    受信ステップにより受信されたデータに基づいて、時刻情報とこの時刻情報の計時基準の種類とを検出する検出ステップと、
    検出ステップにて検出された計時基準の種類の計時精度、及び、第1の記憶ステップにて記憶された計時基準の種類の計時精度を、予め設定された計時基準の種類とその計時基準の計時精度とに基づいて判定する判定ステップと、
    判定ステップにより判定された計時精度に基づいて、前記第1の記憶ステップにて記憶された記憶内容を補正する補正ステップとからなることを特徴とする時刻情報補正方法。
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