JP2008058105A - 電波修正時計およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電波を受信できない地域の時刻やサマータイム時刻を容易に設定でき、操作性の高い電波修正時計を提供すること。
【解決手段】電波修正時計1の制御回路21は、計時手段213を受信時刻情報で更新する受信制御手段212と、表示時刻制御手段を備える。表示時刻制御手段は、標準電波の付加情報変化を検出する付加情報判定手段214と、ボタン16,17の操作で設定地域情報を設定する外部操作制御手段219と、設定地域情報を記憶する地域情報記憶手段218と、ボタン操作で設定地域情報が変更されるとセットされ、時刻情報受信時にリセットされる地域修正情報を記憶する地域修正記憶手段217と、設定地域情報を自動変更する地域情報変更手段220とを備える。地域情報変更手段220は、地域修正情報リセット時は付加情報が変化したら設定地域情報を変更し、地域修正情報セット時は付加情報が変化しても設定地域情報を変更しない。
【選択図】図1

Description

本発明は、電波修正時計およびその制御方法に関する。
近年、日本、アメリカ、ドイツ、イギリスなどの国では、数10kHz程度の周波数の搬送波として時刻情報を送る長波標準電波を送信している。このため、近年、この標準電波を受信し、その時刻情報で時刻を自動的に修正して表示する電波修正時計が利用されるようになった。
また、欧州やアメリカではサマータイム制度が導入されており、前記標準電波においても送信情報の中にサマータイム情報が盛り込まれている。このため、この標準電波を常に受信している電波修正時計は、自動的にウィンタータイムとサマータイムの切替が行われ、利用者の手を煩わせることがなく、便利である。
ところで、前記標準電波は、送信所からの距離が1000km程度であれば受信できるため、UTC(協定世界時)からの時差によって定められた各タイムゾーンにおいて同じ電波を受信できる場合がある。例えば、ドイツのDCF77という標準電波を受信可能なエリア内には、ロンドン、ベルリン、カイロという3つのタイムゾーンが含まれるため、電波修正時計の利用者は、受信した時刻をそのまま表示させるのか、あるいは、その時刻から−1時間あるいは+1時間の時刻を表示させるのかを特定させなければならない。
同様に、サマータイムが実施されている場合には、各国によって施行時期が異なることもあるため、表示したい国に合わせて受信した時刻をそのまま表示させるのか、あるいは、その時刻から−1時間あるいは+1時間の時刻を表示させるのかを特定させる必要もある。
このようなサマータイムの実施などにおいて表示時刻を利用者が設定できるようにした電波修正時計も知られている(特許文献1参照)。この電波修正時計では、利用者のスイッチ入力によって、受信した時刻をそのまま表示させるのか、あるいは、強制的にサマータイムを表示させるか、ウィンタータイムを表示させるのかを指定できるようにし、同じ標準電波を受信する国(例えば日本および韓国)において、標準電波の時刻をそのまま表示する場合のほか、一方の国がサマータイムを実施し、他方の国が実施しない場合に、強制的にサマータイムを表示させるか、ウィンタータイムを表示させるのかを選択することで、各国において正しい時刻を表示させることができる。
特開2001−235568号公報
上記特許文献1の電波修正時計は、同じ標準電波を受信できる同じタイムゾーンに含まれる国同士での利用を前提としたものであり、時差がある国においては考慮されていない。このため、電波を受信できない地域や時差がある国で利用する場合には、手動で時差設定や時刻修正を行わなければならず、利用者にとって操作が煩雑であるという問題があった。
本発明の目的は、電波を受信できない地域の時刻やサマータイム時刻を容易に設定でき、操作性の高い電波修正時計およびその制御方法を提供することにある。
本発明は、基準クロックを入力して計時する計時手段と、前記計時手段の計時情報をもとに時刻を表示する表示手段と、標準電波から時刻情報を受信する受信手段と、受信した時刻情報に基づいて前記計時手段を修正する時刻修正制御手段と、前記表示手段における表示時刻を制御する表示時刻制御手段と、外部操作部材とを備え、前記表示時刻制御手段は、前記標準電波から受信したサマータイムであるか否かを表す付加情報が変化したことを検出する付加情報判定手段と、時刻表示の対象となる地域を前記外部操作部材の操作に基づいて設定する地域設定手段と、前記地域設定手段で設定された設定地域情報を記憶する地域情報記憶手段と、前記外部操作部材の操作によって設定地域情報が変更された際にセットされ、前記受信手段で時刻情報を正しく受信した際にリセットされる地域修正情報を記憶する地域修正記憶手段と、前記地域情報記憶手段に記憶される設定地域情報を変更する地域情報変更手段とを備え、前記地域情報変更手段は、前記地域修正情報がリセットされている場合には、前記付加情報判定手段において付加情報の変化が検出された際に前記設定地域情報を変更し、前記地域修正情報がセットされている場合には、前記付加情報判定手段において付加情報の変化が検出されても前記設定地域情報を変更しないことを特徴とする。
本発明では、設定地域情報を外部操作部材で設定することで、標準電波が受信できない地域においても、その現地時刻を正しく表示できる。また、外部操作部材によって設定地域情報が変更された場合には、その後に、最初に標準電波を受信した際には、仮にサマータイムおよびウィンタータイムの変更があった場合でも設定地域情報を変更しないように制御している。このため、利用者がサマータイムへの移行を考慮して手動で設定地域情報を変更して時差設定した後に、さらに標準電波の受信時にも設定地域情報を変更してしまって、表示時刻がずれてしまうことを防止でき、正しい時刻表示を行うことができる。
さらに、手動で設定地域情報を変更しなかった場合や、変更後に1回受信に成功した後であれば、標準電波の付加情報の変化を検出して自動的にサマータイムやウィンタータイムに移行するため、利用者が操作する必要が無く、操作性の高い電波修正時計にすることができる。
ここで、前記表示手段は、時針、分針、秒針を備えて構成され、前記表示時刻制御手段は、前記地域情報記憶手段に記憶された設定地域情報に基づいて前記時針、分針、秒針のいずれかを移動させて設定地域情報を指示する地域情報指示手段を備えることが好ましい。
地域情報指示手段は、例えば、外部操作部材として設けられているボタンを所定時間押すことで作動される。そして、例えば、秒針を駆動する秒針駆動モータを動作させ、記憶された設定地域情報に応じた位置に秒針を移動させ、現在設定されている地域情報を指示する。例えば、UTCにおいて基準となるタイムゾーンであるロンドンが地域情報に設定されている場合には、秒針を0秒位置に移動する。また、ロンドンから時差が+1時間から+12時間までの各タイムゾーンの地域が設定されている場合は、秒針をそれぞれ1〜12秒位置に移動する。さらに、ロンドンから時差が−1時間から−12時間までの各タイムゾーンの地域が設定されている場合は、秒針をそれぞれ59〜48秒位置に移動する。
このように構成されていれば、時刻を指示する秒針などを利用して設定地域情報を指示できるため、地域情報を表示するためのディスプレイなどを設ける必要が無く、その分、必要となる部品点数を減少でき、シンプルでかつコストも低減できる。
本発明では、前記外部操作部材は、りゅうずと、2つのボタンとを備えて構成され、前記地域設定手段は、一方のボタンが押される度に、協定世界時からの時差が+12時間となる地域に変更されるまで、前記設定地域情報を時差が+1時間となる地域に変更し、他方のボタンが押される度に、協定世界時からの時差が−12時間となる地域に変更されるまで、前記設定地域情報を時差が−1時間となる地域に変更することが好ましい。
2つのボタンをそれぞれ操作することで、時差が+1時間あるいは−1時間の地域に変更できるため、操作が分かりやすく、地域設定操作を容易に行うことができる。
また、時差が協定世界時から+12時間、あるいは−12時間の地域まで変更された場合には、それ以上の変更を防止しているので、誤ってボタンを多く押してしまっても、±12時間までしか変更されない。このため、ボタン操作を誤って設定したい地域情報を過ぎてしまっても、他方のボタンを適宜押すことで容易に修正することができ、この点でも設定操作が分かりやすく、操作性を向上できる。
本発明では、前記地域情報変更手段は、前記設定地域情報を変更可能な範囲が予め設定され、この変更可能範囲以外には前記設定地域情報を変更しないように設定されていることが好ましい。
なお、前記設定地域情報の変更範囲は、現在、設定されているタイムゾーンに応じて設定すればよい。例えば、ドイツの標準電波DCF77はカイロを含むタイムゾーンでは通常受信できない。従って、「ベルリン」などで利用している際に、そのサマータイムとして+1時間の時差となる「カイロ」が設定地域情報とされることはあっても、「カイロ」からさらに+1時間の時差のタイムゾーンである「モスクワ」に変更する必要はない。同様に、「ロンドン」の−1時間のタイムゾーンである「アゾレス諸島」では上記標準電波は受信できないのであるから、「ロンドン」からさらに「アゾレス諸島」に変更する必要もない。従って、ドイツの標準電波DCF77を受信する際に、その標準電波における付加情報によって設定地域情報(タイムゾーン)を変更する範囲は、「ロンドン」、「ベルリン」、「カイロ」の範囲であればよく、それ以外の範囲は変更できないように設定しておけば、誤った設定を事前に防止でき、この点でも操作性を向上できる。
本発明では、前記受信手段は、受信される標準電波においてサマータイムであるか否かを表す付加情報が変化する時刻に、電波の受信処理を行うことが好ましい。
例えば、ドイツの標準電波DCF77では、ウィンタータイムからサマータイムに移行するのは、3月の最終日曜日の午前2時である。従って、ウィンタータイムの1時59分の次は、サマータイムの3時0分に移行する。
また、サマータイムからウィンタータイムに移行するのは、10月の最終日曜の午前3時(サマーターム)である。従って、サマータイムの2時59分の次は、ウィンタータイムの2時00分に移行する。
従って、設定地域情報が「ベルリン」及び「カイロ」の時は、表示時刻の2時00分と、3時00分の両方で受信処理を行えばよい。また、設定地域情報が「ロンドン」の時は、−1時間の時差を考慮し、表示時刻の1時00分と、2時00分の両方で受信処理を行えばよい。
このような設定にしておけば、ウィンタータイムからサマータイムに移行する場合、および、サマータイムからウィンタータイムに移行する場合の両方で、迅速に時刻を修正することができる。
本発明は、基準クロックを入力して計時する計時手段と、前記計時手段の計時情報をもとに時刻を表示する表示手段と、標準電波から時刻情報を受信する受信手段と、受信した時刻情報に基づいて前記計時手段を修正する時刻修正制御手段と、前記表示手段における表示時刻を制御する表示時刻制御手段と、外部操作部材とを備えた電波修正時計の制御方法であって、前記標準電波から受信したサマータイムであるか否かを表す付加情報が変化したことを検出する付加情報判定工程と、時刻表示の対象となる地域を前記外部操作部材の操作に基づいて設定する地域設定工程と、前記地域設定手段で設定された設定地域情報を記憶する地域情報記憶工程と、前記外部操作部材の操作によって設定地域情報が変更された際にセットされ、前記受信手段で時刻情報を正しく受信した際にリセットされる地域修正情報を記憶する地域修正記憶工程と、前記地域修正情報がリセットされている場合には、前記付加情報判定手段において付加情報の変化が検出された際に前記設定地域情報を変更し、前記地域修正情報がセットされている場合には、前記付加情報判定手段において付加情報の変化が検出されても前記設定地域情報を変更しない地域情報変更工程とを備えることを特徴とする。
このような本発明の制御方法においても、前記電波修正時計と同様に、標準電波が受信できない地域においても、その現地時刻を正しく表示できる。また、利用者が手動で設定地域情報を変更した場合でも、表示時刻がずれてしまうことを防止でき、正しい時刻表示を行うことができる。さらに、標準電波の付加情報の変化を検出して自動的にサマータイムやウィンタータイムに移行することもできるため、利用者が操作する必要が無く、操作性の高い電波修正時計にすることができる。
本発明の電波修正時計およびその制御方法によれば、電波受信できない地域の時刻やサマータイム時刻を容易に設定でき、電波修正時計の操作性も向上できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
電波修正時計1は、図1に示すように、マイコン2と、アンテナ3と、マイコン2から出力される制御信号に基づいてアンテナ3を介して長波標準電波を受信し、その受信信号を復調してTCO(Time Code Out)信号を出力する受信回路(受信手段)4と、表示手段と、外部操作部材とを備える。
ここで、本実施形態では、表示手段として、時針11、分針12、秒針13が設けられ、外部操作部材として、りゅうず15、ボタン(SWA)16、ボタン(SWB)17が設けられている。
マイコン2は、制御回路21と、基準クロックを生成する発振回路22と、発振回路22により生成される基準クロックを分周して制御回路21に供給する分周回路23とを備える。
制御回路21は、受信処理手段211と、受信制御手段212と、計時手段213と、付加情報判定手段214と、運針駆動制御手段215と、表示時刻算出手段216と、地域修正記憶手段217と、地域情報記憶手段218と、外部操作制御手段219と、地域情報変更手段220とを備える。
ここで、受信制御手段212によって、受信した時刻情報に基づいて計時手段213の時刻を修正する時刻修正制御手段が構成されている。
また、付加情報判定手段214、運針駆動制御手段215、表示時刻算出手段216、地域修正記憶手段217、地域情報記憶手段218、外部操作制御手段219、地域情報変更手段220を備えて表示時刻制御手段が構成されている。
受信処理手段211は、受信回路4から出力されるTCO信号を処理し、正しい時刻情報が得られているかを判断し、その結果および得られた時刻情報を出力する。なお、標準電波は、1分間で1つの時刻情報を設定しているため、数分間連続して受信処理を行ってフルコードの時刻情報を複数取得し、各時刻情報同士が1分間隔の時刻データであるかを照合することなどで正しい時刻情報が受信できているかを判定できる。
受信処理手段211は、このような判定処理を行い、正しい時刻情報が得られていれば、その結果を受信制御手段212に出力する。一方、正しい時刻情報が得られなかった場合、受信に失敗したことを受信制御手段212に出力する。
受信制御手段212は、受信回路4に対して制御信号を出力して受信動作を制御するものである。通常は、計時手段213で計時された時刻が予め設定された受信処理時刻(例えば、午前2時など)になると、受信回路4を駆動して受信動作を行わせる。
また、受信処理手段211から入力された受信結果が、受信失敗であった場合、予め設定された時間経過後に、再度受信処理を実施させる処理なども行う。
受信制御手段212は、受信処理手段211から時刻情報が入力されると、その時刻情報によって計時手段213の時刻を修正する。従って、受信制御手段212は、前述のとおり、時刻修正制御手段としても機能する。
計時手段213は、発振回路22および分周回路23を介して入力される基準クロック(1Hz)に基づいて計時するとともに、受信制御手段212から受信時刻情報が入力されると、計時時刻を受信時刻情報に修正して時刻合わせを行うように構成されている。
付加情報判定手段214は、受信した時刻情報に含まれるサマータイムであるかウィンタータイムであるかが設定された付加情報(Sフラグ)が、前回受信時のデータから変化したことを判定するように構成されている。
例えば、標準電波のタイムコードフォーマットにおいて、所定の付加情報用のビットが、「1」のときにサマータイムであり、「0」のときにウィンタータイムであると定義されているとすれば、付加情報判定手段214は、受信した時刻情報の前記付加情報ビット(Sフラグ)が「1」あるいは「0」であるかを確認し、そのデータが前回の受信時に記憶しておいた付加情報ビット(Sフラグ)のデータから変化したかを判定する。
運針駆動制御手段215は、表示時刻算出手段216から制御信号に基づき、電波修正時計1の時針11、分針12、秒針13からなる指針の駆動を制御する。具体的には、各指針を駆動する電動モータを制御して各指針の運針を制御する。
表示時刻算出手段216は、計時手段213で計時されている時刻情報に基づいて表示時刻を算出し、前記運針駆動制御手段215に指示するものである。
また、表示時刻算出手段216は、後述する地域情報記憶手段218に記憶された設定地域情報を参照し、受信制御手段212に対してどの標準電波を受信するのかを指示し、さらには予め標準電波を受信できない地域として設定されている地域が選択された場合には受信動作を行わないように指示する。例えば、電波修正時計1が、ドイツ、日本、アメリカの各標準電波を受信できるように設計されている場合、表示時刻算出手段216は、設定地域が、ロンドン、ベルリン、カイロであれば、ドイツの標準電波DCF77を受信するように指示し、香港、東京、シドニーであれば日本の標準電波JJYを受信するように指示し、ニューヨーク、シカゴ、デンバー、ロサンゼルス、カラカスであれば、アメリカの標準電波WWVBを受信するように指示し、これらの設定地域が設定されている場合には、受信動作を行わないように指示する。
なお、実際のカイロ、シドニー、カラカスにおいては各標準電波の受信範囲外であるが、これらは、それぞれベルリン、東京、ニューヨークにおいてサマータイム表示を行う場合に設定される地域であるため、電波受信を行うように設定されている。
従って、前記受信制御手段212は、これらの指示情報に基づき、受信周波数、同調回路の設定等を受信回路4に対して指示し、対象となる標準電波を受信できるように構成されている。
さらに、表示時刻算出手段216は、計時手段213に基づいて表示時刻を算出する際に、地域情報記憶手段218に記憶された設定記憶情報を参照し、計時手段213で計時されている時刻に対して所定の時差を加味して算出している。
例えば、本実施形態の電波修正時計1は、設定地域情報がロンドンであれば、ドイツの標準電波が受信されるため、計時手段213もベルリンの時間で計時されている。そして、ロンドンはベルリンの時刻に比べて−1時間の時差であるから、計時手段213の計時時刻に対して−1時間として表示時刻を算出している。
なお、例えば、受信制御手段212において受信した時刻をUTC(協定世界時)に変換して計時手段213を修正するようにし、計時手段213においてはUTCを計時するように設定しておいた場合には、地域情報記憶手段218に記憶された設定地域情報毎に予めUTCに対する時差が設定されているので、計時手段213の計時情報に各設定地域の時差を加味して表示時刻を算出すればよい。
地域修正記憶手段217は、外部操作部材、具体的には、りゅうず15やボタン(SWA)16、ボタン(SWB)17によって地域情報記憶手段218に記憶されている設定地域情報が修正されたか否かを検出し、記憶するものである。具体的には、設定地域情報が修正された場合、地域修正記憶手段217に記憶される地域修正情報であるTフラグを「1」としている。
地域情報記憶手段218は、外部操作部材の操作等によって設定された地域情報が記憶される。例えば、ボタン17を所定時間(3秒間)押すと、設定地域情報修正モードになり、表示時刻算出手段216は、地域情報記憶手段218を参照して現在設定されている地域情報を、秒針13を駆動して指示する。本実施形態では、図2にも示すように、地域情報として「ロンドン」(協定世界時)が設定されていれば、秒針13は「0秒」を指示する。また、この「ロンドン」から+1〜+12時間の時差がある各地域情報が設定されると、秒針13は「1〜12秒」を指示し、−1〜−12時間の時差がある各地域情報が設定されると、秒針13は「59〜48秒」を指示する。
従って、表示時刻算出手段216、運針駆動制御手段215は、秒針13を移動させて地域情報記憶手段218に記憶された設定地域情報を指示する地域情報指示手段を構成している。
外部操作制御手段219は、りゅうず15、ボタン16,17の操作を検出し、その操作に応じた制御を指示するものである。
そして、秒針13によって現在の設定地域情報が指示されている状態で、後述するように各ボタン16,17を押すと、その入力を検出した外部操作制御手段219は、地域情報記憶手段218に記憶された設定地域情報を修正する。同時に、地域修正記憶手段217に記憶されるTフラグは、前述の通り、「1」とされる。
また、表示時刻算出手段216によって、設定地域情報に応じて時差調整された時刻が算出され、運針駆動制御手段215を介して各指針の表示が修正される。従って、外部操作制御手段219によって、設定地域情報を外部操作部材の操作に基づいて設定する地域設定手段が構成されている。
次に、電波修正時計1における制御動作に関して説明する。
電波修正時計1は、日本、ドイツ、アメリカの各標準電波を受信できるとともに、各地域の時刻を表示するワールドタイム機能を備えている。このため、最初に使用する場合には、どの地域(タイムゾーン)で利用するかを設定するために、地域情報設定処理を行う。
なお、工場出荷時には、電波修正時計1を発売する国に対応する地域情報を設定しておくことが好ましい。例えば、日本で発売する場合には、地域情報記憶手段218に記憶される設定地域情報として「東京」を設定しておけばよい。このようにすれば、その国で購入した利用者は、特に地域情報設定処理を行わずに、利用できて利便性が高い。
[地域情報設定処理]
電波修正時計1における地域情報設定処理について図3のフローチャートを参照して説明する。
なお、地域情報設定処理は、外部操作部材で所定の操作を行うことで実行される。例えば、本実施形態では、ボタン17を3秒押すと図3に示す地域情報設定処理が実行される。
地域情報設定処理が実行されると、制御回路21は、運針駆動制御手段215を介して通常の運針を停止し、かつ、秒針13を移動して、地域情報記憶手段218に記憶されている現在の設定地域情報を指示する(S1)。例えば、「東京」に設定されている場合には、協定世界時に比べて+9時間の時差であるため、秒針13は9秒の位置を指示する。同様に、「ロンドン」に設定されていれば、秒針13は0秒の位置を指示し、「ベルリン」に設定されていれば、秒針13は1秒の位置を指示する。
次に、制御回路21は、各ボタン16,17の入力があるか否かを外部操作制御手段219によって検出する(S2)。そして、S2において、所定時間、例えば10秒間、ボタン入力が無かった場合には、通常運針に戻り(S3)、地域情報設定処理を終了する。
一方、S2において、ボタン入力があった場合には、地域情報修正処理S4を実行する。なお、この地域情報修正処理S4は、ボタン16,17が1回押される毎に実行され、S5においてボタン入力が継続されていると判断される限り、繰り返し実行される。ここで、ボタン入力の継続は、ボタンが押された後、所定時間、例えば10秒以内に次のボタン入力があれば継続入力と判断すればよい。
[地域情報修正処理]
S4の地域情報修正処理は、図4に示すフローチャートに基づいて行われる。
地域情報修正処理では、ボタン入力があった場合に実行されるため、制御回路21は、まず、外部操作制御手段219を用いて、ボタン(SWA)16が入力されたか否かを判定する(S41)。
ここで、ボタン16が入力された場合、制御回路21は、現在、つまり地域情報修正処理S4で修正される前に、地域情報記憶手段218に記憶されている設定地域情報が、「時差+12hの地域」(つまり「ウェリントン」)であるかを判定する(S42)。そして、S42において、設定地域情報が「+12hの地域」である場合には、何も処理せずに地域情報修正処理S4を終了し、S5の判断に戻る。これは、設定地域情報としては、時差+13時間には設定できないため、既に+12時間の地域である場合に、そこからさらに+1時間修正する必要がないためである。
一方、S42において、設定地域情報が「時差+12hの地域」でなかった場合には、地域情報記憶手段218に記憶された設定地域情報を、時差+1時間の地域に変更する(S43)。例えば、現在「ロンドン」であれば「ベルリン」に修正する。
そして、表示時刻算出手段216は、設定地域情報が修正されたため、秒針13を時計回りに1秒分移動し、設定地域情報の指示を変更する(S44)。例えば、「ロンドン」から「ベルリン」に修正された場合には、秒針13を運針し、その指示を0秒から1秒に変更する。そして、図3のS5の判断に戻る。
S41において、ボタン16が入力されていない場合、制御回路21は、ボタン(SWB)17が入力されたか否かを判定する(S45)。
S45において、ボタン17が入力されていないと判定された場合、何も処理せずにS5の判断に戻る。なお、S45で「No」と判断された場合、いずれのボタン16,17も入力されていないことになる。これは、他のボタンが設けられている場合を想定したものである。従って、2つのボタン16,17しか設けられていなければ、いずれかのボタン入力は必ずあるため、S45で「No」と判定されることはない。
ボタン17が入力された場合、制御回路21は、地域情報記憶手段218に記憶されている設定地域情報が「時差−12hの地域」(「ウェリントン」)であるかを判定する(S46)。そして、S46において、設定地域情報が「−12hの地域」である場合には、S42の判断と同様に、それ以上、時差を−1時間分修正することができないため、何も処理せずに地域情報修正処理S4を終了し、S5の判断に戻る。
一方、S46において、設定地域情報が「−12hの地域」でなかった場合には、地域情報記憶手段218に記憶された設定地域情報を、時差−1時間の地域に変更する(S47)。例えば、現在「ベルリン」であれば「ロンドン」に修正する。
そして、表示時刻算出手段216は、設定地域情報が修正されたため、秒針13を反時計回りに1秒分移動し、設定地域情報の指示を変更する(S48)。例えば、「ベルリン」から「ロンドン」に修正された場合には、秒針13を運針し、その指示を1秒から0秒に変更する。そして、図3のS5の判断に戻る。
S5においてボタン入力が継続されていると判断されれば、地域情報修正処理S4の処理を繰り返す。すなわち、ボタン16,17が複数回連続して押された場合には、その回数分だけ地域情報修正処理S4が繰り返し実行される。従って、各ボタン16,17を押すたびに、それぞれ地域情報記憶手段218に記憶される設定地域情報が変更され、秒針13による指示も変更される。
次に、S5において、ボタン入力が無くなったと判断された場合には、制御回路21は、地域情報記憶手段218に最終的に記憶された設定地域情報が、この時差修正処理前の情報から変更されたか、つまり時差修正があったかを判定する(S6)。すなわち、各ボタン16および17を同数押した場合には、元の設定地域情報に戻ることになる。誤って時差修正モードに移行した場合などを想定し、このようにボタン16,17の入力があっても実質的に設定地域情報の修正(時差修正)が無かった場合には、S6において「No」と判定し、通常運針に戻り(S3)、地域情報設定処理を終了する。
一方、地域情報記憶手段218において、設定地域情報が変更され、実質的に時差修正があった場合には、地域修正記憶手段217に記憶されるTフラグを「1」に設定する地域修正情報のセット処理を行い(S7)、通常運針に戻り(S3)、地域情報設定処理を終了する。
[時刻表示]
なお、通常運針S3においては、表示時刻算出手段216は地域情報記憶手段218に設定された設定地域情報(時差情報)を参照し、計時手段213で計時されている時刻に対して所定の時差処理を行って表示時刻を算出し、その時刻データに基づいて運針駆動制御手段215を介し、各指針を移動させて通常の運針を行う。
例えば、設定地域情報が「ベルリン」から「カイロ」に変更された場合、表示時刻算出手段216は、計時手段213の計時時刻に対して+1時間の処理を行い、運針駆動制御手段215を介して各指針を1時間分進める処理を行い、ベルリン時刻に対して1時間進んだ時刻を指示する運針を行う。
なお、表示時刻算出手段216による時差を加味した時刻表示は、前記のとおり、通常運針S3において行う場合に限らず、時差修正処理中に、各ボタン16,17を押して設定地域情報が変更されるたびに行ってもよい。
また、設定地域情報を「ベルリン」から「カイロ」に変更するのは次の2つの場合がある。1つは、実際に「ベルリン」のタイムゾーンで電波修正時計1を使用していた利用者が、旅行などで「カイロ」のタイムゾーンの地域に移動する際に、現地時刻を表示させる場合である。
他の1つは、「ベルリン」のタイムゾーンで電波修正時計1を使用していた利用者が、手動でサマータイムの時刻表示に切り替える場合である。
いずれの場合も、現在の時刻に対して+1時間の時刻を表示する点で同じ処理だからである。
[受信処理]
次に、電波修正時計1において標準電波を受信した際の処理について図5を参照して説明する。なお、図5では、設定地域情報として「ロンドン、ベルリン、カイロ」のいずれかが選択され、ドイツの標準電波DCF77を受信するように設定されている場合の例である。
受信処理は、計時手段213で計時されている時刻が予め設定されている受信時刻になった場合、あるいは外部操作部材の操作によって強制受信が指示された場合に、受信制御手段212によって実行される。
受信処理が実行されると、制御回路21は、受信処理手段211によって受信に成功したか否かを判定する(S21)。ここで、受信に失敗したと判定された場合には、受信処理を終了する。
一方、受信に成功したと判定された場合には、制御回路21の地域情報変更手段220は、地域修正記憶手段217を参照して、地域修正情報であるTフラグが「1」であるかを確認する(S22)。Tフラグは、外部操作部材による設定地域情報の修正があった場合に、図3のS7の処理により「1」となる。従って、地域情報変更手段220は、Tフラグが「1」であれば、自動的な設定地域情報の変更は行わず、Tフラグを「0」に変更する地域修正情報のリセット処理を行う(S23)。
また、S22において、Tフラグが「0」であれば、地域情報変更手段220は、付加情報判定手段214を利用し、付加情報(Sフラグ)が前回の受信成功時の付加情報から変化したか否かを判定する(S24)。付加情報(Sフラグ)は、標準電波に含まれるサマータイムであるか否かを示す情報であるため、前回の受信時から今回の受信時の間に、サマータイムからウィンタータイムに移行した場合や、逆にウィンタータイムからサマータイムに移行した場合には、Sフラグが変化することになる。
そして、S24において、Sフラグが変化しなかった場合には、地域情報変更手段220は、地域情報記憶手段218に記憶された設定地域情報の変更は行わない。
一方、S24において、Sフラグが変化した場合には、地域情報変更手段220は、付加情報判定手段214によって変化した付加情報(Sフラグ)が「1」(サマータイム)であるか、「0」(ウィンタータイム)であるか判定する(S25)。
S25において、Sフラグが「1」つまりサマータイムであったと判定されると、地域情報変更手段220は、地域情報記憶手段218を参照して現在(修正前)の設定地域情報がUTCである「ロンドン」に対して時差+2h以上の地域、つまり「カイロ(+2h)」から「ウェリントン(+12h)」であるか否かを判定する(S26)。
S26において、「No」と判定された場合、地域情報変更手段220は、地域情報記憶手段218に記憶される設定地域情報を「+1h」の設定地域に自動的に変更する(S27)。一方、S26において、「Yes」と判定された場合は、地域情報変更手段220は設定地域情報の修正は行わない。
また、Sフラグが「0」とされた場合(S25)、地域情報変更手段220は、地域情報記憶手段218を参照して現在(修正前)の設定地域情報がUTCである「ロンドン」に対して時差0h以下の地域、つまり「ロンドン」から「ウェリントン(−12h)」であるか否かを判定する(S28)。
S28において、「No」と判定された場合、地域情報変更手段220は、地域情報記憶手段218に記憶される設定地域情報を「−1h」の設定地域に自動的に変更する(S29)。一方、S28において、「Yes」と判定された場合は、地域情報変更手段220は設定地域情報の修正は行わない。
次に、制御回路21の表示時刻算出手段216は、時刻計算を行う(S30)。具体的には、受信データで更新された計時手段213の時刻情報に対し、地域情報記憶手段218に記憶された設定地域情報(時差)を加味して表示時刻を算出する。従って、S27,S29によって時差が修正されている場合には、その修正後の時差に応じて時刻が算出される。
そして、時刻が計算されると(S30)、表示時刻算出手段216は、運針駆動制御手段215を介して各指針を運針し、時刻を表示する(S31)。
次に、このような処理フローによって行われる受信処理の具体例について、図6を参照して説明する。
図6において、ベルリン時刻とは、ドイツの標準電波DCF77で送信されている時刻情報であり、表示時刻は電波修正時計1の指針で表示されている時刻である。また、都市指示は、地域情報記憶手段218に設定されている設定地域情報であり、フラグは、Sフラグ(付加情報であり、サマータイムであるかを示すフラグ)と、Tフラグ(地域修正情報であり、手動による時差修正操作の有無を示すフラグ)の状態を示す。なお、矢印「←」は、その左側に表記された状態から変化していないことを表す。また、上段の「自動受信」、「時差修正」は、その時刻において行われた処理内容を示す。
また、ドイツの標準電波DCF77では、ウィンタータイムからサマータイムに移行するのは、3月の最終日曜日の午前2時である。従って、ウィンタータイムの1時59分の次は、サマータイムの3時00分に移行する。また、サマータイムからウィンタータイムに移行するのは、10月の最終日曜の午前3時(サマーターム)である。従って、サマータイムの2時59分の次は、ウィンタータイムの2時00分に移行する。
従って、設定地域情報が「ベルリン」及び「カイロ」の時は、表示時刻の2時00分と、3時00分の両方で受信処理を行うようにされている。また、設定地域情報が「ロンドン」の時は、−1時間の時差を考慮し、表示時刻の1時00分と、2時00分の両方で受信処理を行うようにされている。
[ウィンタータイムからサマータイムへの移行(自動修正)]
図6(A)は、ウィンタータイムからサマータイムに移行する際に、時差修正操作を行わずに時差の自動修正を行った場合の例である。まず、都市指示が「ベルリン」であれば、図6(A)における「23時、0時、1時」のように、標準電波の時刻(ベルリン時刻)と表示時刻は一致して表示される。
そして、Sフラグが「0」、Tフラグが「0」の状態で、自動受信が行われ、その受信時にサマータイムに移行した場合、付加情報が変化し、サマータイムになったため、Sフラグは「1」とされ、さらに設定地域情報は時差+2h以上の地域ではないから、S27によって時差が+1h加算され、地域情報記憶手段218に記憶される設定地域情報は「カイロ」となり、所定操作時に秒針13で表示される都市指示も「カイロ」とされる。
なお、標準電波DCF77では、サマータイム時には、そのサマータイム時を直接送信しているので、表示時刻算出手段216は、受信時刻で更新された計時手段213の時刻をそのまま表示している。従って、標準電波の時刻および表示時刻は、サマータイムに移行する前に比べて1時間進んだ時刻とされている。
[ウィンタータイムからサマータイムへの移行(手動修正)]
図5(B)は、ウィンタータイムからサマータイムに移行する際に、時差修正操作を行った場合の例である。サマータイムに移行する前に、外部操作部材によって+1hの時差修正が行われると、地域情報記憶手段218に記憶される設定地域情報は「カイロ」とされ、都市指示も「カイロ」とされる。また、表示時刻は、ベルリン時刻つまり計時手段213で計時されている時刻に+1時間される。また、手動で時差修正操作を行ったため、地域修正記憶手段217に記憶されるTフラグが「1」とされる。
そして、表示時刻が2時となった時点で自動受信が行われると、Tフラグが「1」であるため、時差自動修正処理は行われず、Tフラグは「0」とされる。また、サマータイムに移行する前であるからSフラグは「0」のままで変化がない。
次に、表示時刻が3時の時点で自動受信が行われると、その時点でサマータイムに移行するため、Sフラグは「1」に変更される。ただし、すでに設定地域情報に時差+2hの「カイロ」が設定されているため、S26で「Yes」と判定され、自動的な時差修正は行われない。すでに手動によってサマータイム用の時差修正が行われているため、自動修正を行う必要がないからである。これにより、サマータイム移行した標準電波の時刻と表示時刻は一致する。
[ウィンタータイムからサマータイムへの移行(自動修正)]
図5(C)は、ウィンタータイムからサマータイムに移行する際に、時差修正操作を行わずに時差の自動修正を行った場合の他の例である。図5(A)との違いは、最初の設定地域情報が、「ベルリン」であるか「ロンドン」であるかの違いである。都市指示が「ロンドン」であれば、標準電波の時刻(ベルリン時刻)に対して表示時刻は−1hの時差で表示される。
そして、表示時刻が1時となる際に自動受信が行われ、その受信時にサマータイムに移行した場合、Sフラグは「1」とされ、さらに時差+2h以上ではないから、S27によって時差が+1h加算され、地域情報記憶手段218に記憶される設定地域情報および都市指示は「ベルリン」となる。
表示時刻算出手段216は、サマータイムの標準電波を受信している際に、都市指示が「ベルリン」であれば、「ロンドン」のサマータイム表示であることを意味するため、ベルリン時刻に対して−1hの時刻を算出して表示する。
[サマータイムからウィンタータイムへの移行(自動修正)]
図5(D)は、サマータイムからウィンタータイムに移行する際に、時差修正操作を行わずに時差の自動修正を行った場合の例である。
サマータイムにおいて都市指示が「カイロ」であれば、「ベルリン」におけるサマータイム表示であるから、標準電波の時刻と表示時刻は一致している。そして、都市指示が「カイロ」の場合、前述のとおり、表示時刻の2時および3時に受動受信を行う。2時での自動受信時はサマータイムのままで変化が無いため、S24で「No」と判定され、時差修正処理は行われない。
一方、3時の自動受信時には、サマータイムからウィンタータイムに移行するため、Sフラグは「0」に変更されてSフラグが変化するため、S24で「Yes」と判定される。そして、変更後のSフラグは「0」、時差は0h(ロンドン)ではないため、S29において時差−1hの処理が行われ、地域情報記憶手段218に記憶される設定地域情報は「ベルリン」とされる。これにより、ベルリンにおけるウィンタータイムの表示に設定される。
[サマータイムからウィンタータイムへの移行(手動修正)]
図5(E)は、サマータイムからウィンタータイムに移行する際に、時差修正操作を行った場合の例である。
都市指示を「カイロ」から「ベルリン」に時差修正操作を行うと、表示時刻は標準電波時刻に対して−1hの時差となる。また、地域修正記憶手段217のTフラグが「1」とされる。そして、表示時刻が2時の時点で自動受信を行うと、ウィンタータイムに移行されるが、Tフラグが「1」であるため、自動時差修正は行われず、Tフラグを「0」にする処理のみが行われる。これにより、標準電波時刻がウィンタータイムとなって−1h調整されるため、表示時刻と一致する。また、表示時刻が3時の時点でも自動受信が行われるが、今度はSフラグの変化がないため、特に時差修正処理は行われず、正しい時刻表示が継続される。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)受信した標準電波において、サマータイムからウィンタータイムに移行した場合や、逆にウィンタータイムからサマータイムに移行した場合、制御回路21の地域情報変更手段220は、標準電波の付加情報(Sフラグ)の変更に応じて自動的に設定地域情報を変更し、時刻修正を行うことができるので、利用者が特に操作することなく、正しい時刻表示を行うことができる。このため、使い勝手のよい電波修正時計1を提供できる。
(2)また、利用者が手動で時差設定(設定地域情報)を行った後、さらに自動受信時にサマータイムやウィンタータイムに移行した場合に自動的に設定地域情報を変更してしまうと、さらに時刻が修正されてしまい、結果的に正しい時刻が表示されないことになるが、本実施形態では、外部操作部材で時差設定が行われた場合にはTフラグを「1」とし、この手動による時差設定が行われた直後に、自動受信した場合にサマータイムやウィンタータイムに移行して付加情報が変化していても、設定地域情報を修正しないようにしているので、表示時刻がずれてしまうことがなく、正しい時刻表示を継続することができる。
その上、受信に成功すれば、Tフラグを自動的にリセットするため、その後の受信時にサマータイムおよびウィンタータイムの変更が行われた場合には、Sフラグの変化に応じて自動的に設定地域情報および時刻表示が更新されるため、この点でも操作性のよい電波修正時計1とすることができる。
(3)秒針13によって設定地域情報を指示できるため、地域情報を表示するためのディスプレイなどを設ける必要が無く、その分、必要となる部品点数を減少でき、シンプルでかつコストも低減できる。また、秒針13は、一般的に独立した秒針用のモータで駆動されるため、容易に運針制御することができる。
(4)外部操作部材による設定地域情報の変更操作は、各ボタン16,17を押すことで順次設定地域情報を「+時差方向」および「−時差方向」に変更することができ、利用者にとって操作しやすいものにできる。
(5)受信する標準電波に応じて設定地域情報の変更範囲を限定している。例えばヨーロッパ圏では、時差+2h〜0hの範囲に予め制限しているので、ドイツの標準電波を受信する状態において、誤った設定を事前に防止でき、この点でも操作性を向上できる。
(6)受信される標準電波においてサマータイムであるか否かを表す付加情報が変化する時刻、つまりドイツの標準電波においては、2時00分と、3時00分の両方(ロンドンでは時差−1時間の1時00分と、2時00分の両方)で受信処理を行っているので、ウィンタータイムからサマータイムに移行する場合、および、サマータイムからウィンタータイムに移行する場合の両方で、即座に時刻を修正することができる。
なお、本発明は各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は、本発明に含まれるものである。
例えば、前記図5に示す処理フローは、ドイツの標準電波DCF77を受信する場合を考慮して、S26,28で設定地域情報の変更範囲を制限していたが、これらの範囲制限条件は、各地の標準電波の種類(例えば日本JJYや米国WWVB)に応じて設定すればよい。
また、前記実施形態では、1日に2回受信処理を行っていたが、1日に1回の受信処理でもよい。この場合、遅い時間(ベルリン、カイロであれば午前3時、ロンドンであれば午前2時)に行えばよい。このように、2回の受信時間のうちの遅いほうで行えば、サマータイムおよびウィンタータイムの変化に対しても、最大1時間遅れで正しい時刻に変更でき、実用上問題とならない上、電波受信回数を半減できて消費電力を低減できる利点がある。
さらに、サマータイムおよびウィンタータイムに移行する時期は決まっているので、その移行時期となるころのみ、受信を1日に2回行うようにし、他の期間は1日1回にするような制御を行ってもよい。また、標準電波にサマータイムおよびウィンタータイムの移行予告情報(あと何日で移行するかなど)が含まれている場合には、その情報に応じて1日の受信回数を制御してもよい。
外部操作部材は、前記実施形態のものに限定されず、例えば、りゅうず15によって設定地域情報を修正するように構成してもよい。また、回転ベゼルなどを設け、そのベゼルの回転によって設定地域情報を修正できるように構成してもよい。
また、設定地域情報は秒針13で指示するものに限らず、他の時針11、分針12で指示してもよいし、設定地域情報を指示する他の表示手段、例えば、液晶パネルなどで指示するようにしてもよい。
本発明の実施形態における電波修正時計の要部の構成を示すブロック図である。 前記実施形態における時差、設定地域情報(都市名)、秒針指示位置の関係を示す図である。 前記実施形態における地域情報設定処理のフローチャートである。 地域情報設定処理における地域情報修正処理のフローチャートである。 前記実施形態における受信処理のフローチャートである。 前記実施形態における動作例を説明する図である。
符号の説明
1…電波修正時計、2…マイコン、3…アンテナ、4…受信回路、11…時針、12…分針、13…秒針、15…りゅうず、16,17…ボタン、21…制御回路、22…発振回路、23…分周回路、211…受信処理手段、212…受信制御手段、213…計時手段、214…付加情報判定手段、215…運針駆動制御手段、216…表示時刻算出手段、217…地域修正記憶手段、218…地域情報記憶手段、219…外部操作制御手段、220…地域情報変更手段。

Claims (6)

  1. 基準クロックを入力して計時する計時手段と、前記計時手段の計時情報をもとに時刻を表示する表示手段と、標準電波から時刻情報を受信する受信手段と、受信した時刻情報に基づいて前記計時手段を修正する時刻修正制御手段と、前記表示手段における表示時刻を制御する表示時刻制御手段と、外部操作部材とを備え、
    前記表示時刻制御手段は、
    前記標準電波から受信したサマータイムであるか否かを表す付加情報が変化したことを検出する付加情報判定手段と、
    時刻表示の対象となる地域を前記外部操作部材の操作に基づいて設定する地域設定手段と、
    前記地域設定手段で設定された設定地域情報を記憶する地域情報記憶手段と、
    前記外部操作部材の操作によって設定地域情報が変更された際にセットされ、前記受信手段で時刻情報を正しく受信した際にリセットされる地域修正情報を記憶する地域修正記憶手段と、
    前記地域情報記憶手段に記憶される設定地域情報を変更する地域情報変更手段とを備え、
    前記地域情報変更手段は、前記地域修正情報がリセットされている場合には、前記付加情報判定手段において付加情報の変化が検出された際に前記設定地域情報を変更し、
    前記地域修正情報がセットされている場合には、前記付加情報判定手段において付加情報の変化が検出されても前記設定地域情報を変更しないことを特徴とする電波修正時計。
  2. 請求項1に記載の電波修正時計において、
    前記表示手段は、時針、分針、秒針を備えて構成され、
    前記表示時刻制御手段は、前記地域情報記憶手段に記憶された設定地域情報に基づいて前記時針、分針、秒針のいずれかを移動させて設定地域情報を指示する地域情報指示手段を備えることを特徴とする電波修正時計。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電波修正時計において、
    前記外部操作部材は、りゅうずと、2つのボタンとを備えて構成され、
    前記地域設定手段は、
    一方のボタンが押される度に、協定世界時からの時差が+12時間となる地域に変更されるまで、前記設定地域情報を時差が+1時間となる地域に変更し、
    他方のボタンが押される度に、協定世界時からの時差が−12時間となる地域に変更されるまで、前記設定地域情報を時差が−1時間となる地域に変更することを特徴とする電波修正時計。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の電波修正時計において、
    前記地域情報変更手段は、前記設定地域情報を変更可能な範囲が予め設定され、この変更可能範囲以外には前記設定地域情報を変更しないように設定されていることを特徴とする電波修正時計。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の電波修正時計において、
    前記受信手段は、受信される標準電波においてサマータイムであるか否かを表す付加情報が変化する時刻に、電波の受信処理を行うことを特徴とする電波修正時計。
  6. 基準クロックを入力して計時する計時手段と、前記計時手段の計時情報をもとに時刻を表示する表示手段と、標準電波から時刻情報を受信する受信手段と、受信した時刻情報に基づいて前記計時手段を修正する時刻修正制御手段と、前記表示手段における表示時刻を制御する表示時刻制御手段と、外部操作部材とを備えた電波修正時計の制御方法であって、
    前記標準電波から受信したサマータイムであるか否かを表す付加情報が変化したことを検出する付加情報判定工程と、
    時刻表示の対象となる地域を前記外部操作部材の操作に基づいて設定する地域設定工程と、
    前記地域設定手段で設定された設定地域情報を記憶する地域情報記憶工程と、
    前記外部操作部材の操作によって設定地域情報が変更された際にセットされ、前記受信手段で時刻情報を正しく受信した際にリセットされる地域修正情報を記憶する地域修正記憶工程と、
    前記地域修正情報がリセットされている場合には、前記付加情報判定手段において付加情報の変化が検出された際に前記設定地域情報を変更し、前記地域修正情報がセットされている場合には、前記付加情報判定手段において付加情報の変化が検出されても前記設定地域情報を変更しない地域情報変更工程とを備えることを特徴とする電波修正時計の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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