JP3739310B2 - 遮蔽型多心ケーブルの製法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数本の導体心線が、遮蔽用導電性円管内に、それを埋めている絶縁柱内に並置埋設されている態様で並置されている構成を有する遮蔽型多心ケーブル、及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来提案されている遮蔽型多心ケーブル及びその製法を、図6〜図9を伴って次に述べる遮蔽型多心ケーブルの製法で述べるに、その製法は、次に述べる順次の工程をとっている。
すなわち、断面例えば円形の複数本例えば2本の導体心線A1及びA2が絶縁円柱F内にその中心軸のまわりに等角間隔を保つように並置埋設されている構成を有する絶縁被覆線G(図6A及びB)と、その絶縁円柱Fの外径φF2とほぼ等しいかまたはそれよりも大きな内径φE1を有する導電性円管Eとを予め用意する(図6C及びD)。
【0003】
そして、絶縁被覆線Gを、導電性円管E内に挿入配置する(図7A及びB)。
なお、図は、簡単のため、導電性円管E及び絶縁被覆線Gの絶縁円柱Fを、導電性円管Eの内径φE1が絶縁被覆線Gの絶縁円柱Fの外径φE2とほぼ等しいとして、示している。
【0004】
次に、導電性円管Eの外径φE2とほぼ等しいかそれよりも大きな一端側の内径φH1から導電性円管Eの外径φE2よりも小さな他端側の内径φH2に長さ方向に徐々に変化している内径φHを有する断面が円である貫通孔Hを有する絞り用具K(図8A及びB)を用い、その貫通孔H内に、絶縁被覆線Gを挿入配置している導電性円管Eを、貫通孔Hの大きな内径φH1を有する端側から小さな内径φH2を有する端側に向って引き抜きによって通す、という絞り加工を、導電性円管Eに施し(図8A)、それによって、導電性円管Eから形成された絞り用具Kの貫通孔Hの小さな内径φE2と同じ外径φH2′を有する遮蔽用導電性円管E′内が絶縁被覆線Gの絶縁円柱Fによる絶縁円柱F′によって全く埋められ、その絶縁円柱F′内に絶縁被覆線Gの2本の導体心線A 1 及びA 2 による2本の導体心線A 1 ′及びA 2 ′が並置埋設されている構成を有する遮蔽型多心ケーブルM(図9A及びB)を、従来提案されている遮蔽型多心ケーブルMとして得る。
【0005】
この場合、遮蔽型多心ケーブルMの遮蔽用導電性円管E′の内径φE1′が導電性円管Eの内径φE1よりも小さくなるので、絶縁被覆線Gの絶縁円柱Fによる絶縁材が遮蔽型多心ケーブルMの遮蔽用導電性円管E′内から外部に押出される。このため、その押出された絶縁材を、絞り加工を施す工程後において、除去する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図6〜図9に示す従来の遮蔽型多心ケーブルの製法によって得られる従来の遮蔽型多心ケーブルM(図9A及びB)は、図10に示すように、遮蔽用導電性円管E′をその端末部において一部切り取って、絶縁円柱F′をその端末部において外部に一部露呈させ、次で、絶縁円柱F′をその端末部において一部切り取って、2本の導体心線A1′及びA2′をそれらの端末部において外部に一部露呈させる、という端末処理を施して使用されるのを普通とするが、その使用において、2本の導体心線A1′及びA2′の遊端間間隔を大きく拡げる処理が所望される場合がしばしばある。
【0007】
しかしながら、この場合の処理は、2本の導体心線A1′及びA2′がそれらに共通の絶縁円柱F′内に並置埋設されているので、絶縁円柱F′にその遊端から遮蔽用導電性円管E′の遊端に向って導体心線A1′及びA2′間に延長している割りを入れない限り、2本の導体心線A1′及びA2′間間隔を絶縁円柱F′の遊端位置からそれら導体心線A1′及びA2′の遊端に向かって拡げることでしか行うことができない。
【0008】
このため、上述した端末処理を施して使用する場合において、2本の導体心線A1′及びA2′の遊端間間隔を大きく拡げる処理が所望される場合、上述した端末処理において、2本の導体心線A1′及びA2′の外部露出長を長くするか、または上述した端末処理後、絶縁円柱F′にその遊端から遮蔽用導電性円管E′の遊端に向って導体心線A1′及びA2′間に延長している割りを入れない限り、その所望事項を達成することができない。
【0009】
よって、図9に示す従来の遮蔽型多心ケーブルMの場合、上述した端末処理を施しての使用において、2本の導体心線A1′及びA2′の遊端間間隔を、絶縁円柱F′にその遊端から遮蔽用導電性円管E′の遊端に向って割りを入れるか、導体心線A1′及びA2′の遊端の長い外部露出長でしか、大きく拡げ得ない、という欠点を有していた。
【0010】
また、図6〜図9に示す従来の遮蔽型多心ケーブルの製法による場合、絶縁被覆線Gを用意する工程(図6A及びB)において、その絶縁被覆線Gを、2本の導体心線A1及びA2が絶縁円柱Fの中心軸を含む平面に対して高精度に各部一様な対称関係に配されているように絶縁円柱F内に並置埋設されている(導体心線A1及びA2が、絶縁円柱Fの中心軸と直交するどの面上の断面でみても、導体心線A1及びA2の中心を結ぶ線が絶縁円柱Fの中心を通り且つ導体心線A1及びA2が絶縁円柱Fの中心に対して同じ高精度な対称関係にあるように、絶縁円柱F内に並置埋設されている)ものとして、用意することができれば、遮蔽型多心ケーブルMを、2本の導体心線A1′及びA2′が遮蔽用導電性円管E′の中心軸を含む平面に対して高精度に各部一様な対称関係に配されているように絶縁円柱F′内に並置埋設されている(導体心線A1′及びA2′が、遮蔽用導電性円管E′の中心軸と直交するどの面上の断面でみても、導体心線A1′及びA2′の中心を結ぶ線が遮蔽用導電性円管E′の中心を通り且つ導体心線A1′及びA2′が遮蔽用導電性円管E′の中心に対して同じ高精度な対称関係にあるように、絶縁円柱F′内に並置埋設されている)ものとして、得ることができる。
【0011】
しかしながら、実際上、絶縁被覆線Gを、2本の導体心線A1及びA2が絶縁円柱Fの中心軸を含む平面に対して高精度に各部一様な対称関係に配されているように絶縁円柱F内に並置埋設されている(導体心線A1及びA2が、絶縁円柱Fの中心軸と直交するどの面上の断面でみても、導体心線A1及びA2の中心を結ぶ線が絶縁円柱Fの中心を通り且つ導体心線A1及びA2が絶縁円柱Fの中心に対して同じ高精度な対称関係にあるように、絶縁円柱F内に並置埋設されている)ものとして、用意するのに、2本の導体心線A1及びA2がともに絶縁円柱Fの中心軸から偏心した位置に配されているので、困難を伴う。
【0012】
このため、絶縁被覆線Gを挿入配置している導電性円管Eに絞り加工を施す工程(図8A)において、遮蔽型多心ケーブルMを、2本の導体心線A1′及びA2′が遮蔽用導電性円管E′の中心軸を含む平面に対して高精度に各部一様な対称関係に配されているように絶縁円柱F′内に並置埋設されている(導体心線A1′及びA2′が、遮蔽用導電性円管E′の中心軸と直交するどの面上の断面でみても、導体心線A1′及びA2′の中心を結ぶ線が遮蔽用導電性円管E′の中心を通り且つ導体心線A1′及びA2′が遮蔽用導電性円管E′の中心に対して同じ高精度な対称関係にあるように、絶縁円柱F′内に並置埋設されている)ものとして、得るのに困難を伴う。
【0013】
よって、図6〜図9に示す従来の遮蔽型多心ケーブルの製法の場合、遮蔽型多心ケーブルMを、所期の良好な高周波特性を有するものとして、容易に製造することができない、という欠点を有していた。
【0014】
また、図6〜図9に示す従来の遮蔽型多心ケーブルの製法の場合、遮蔽型多心ケーブルMを、上述したところから明らかなように、2本の導体心線A1′及びA2′がそれらに共通の絶縁円柱F′内に並置埋設されているものとしてしか得ることができないので、遮蔽型多心ケーブルMを、上述した端末処理を施しての使用において2本の導体心線A1′及びA2′の遊端間間隔を絶縁円柱F′にその遊端から割りを入れることなしに且つ短い外部露出長で大きく拡げ得るものとして、製造することができない、という欠点を有していた。
【0015】
よって、本発明は、上述した欠点のない、新規な遮蔽型多心ケーブル及びその製法を提案せんとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法は、導体心線Aが外径φ B2 を有する絶縁円柱B内にそれと同心的に埋設されている構成を有する絶縁被覆線Sの2本S 1 及びS 2 と、それら2本の絶縁被覆線S 1 及びS 2 を互に平行に挿入配置し得る大きさの内径φ E1 を有する導電性円管Eと、その導電性円管Eの外径φ E2 とほぼ等しいかまたはその外径φ E2 に比し大きな一端側の内径φ H1 から上記外径φ E2 よりも小さな他端側の内径φ H2 に長さ方向に徐々に変化している内径φ H を有する貫通孔Hを有する絞り用具Kとを用意する工程と、上記2本の絶縁被覆線S 1 及びS 2 を、上記導電性円管E内に、その中心軸のまわりに互に平行に配されている態様に挿入配置する工程と、上記絞り用具Kの貫通孔H内に、上記2本の絶縁被覆線S 1 及びS 2 を互に平行に配している上記導電性円管Eを、上記貫通孔Hの大きな内径φ H1 を有する端側から小さな内径φ H2 を有する端側に向って引き抜きによって通す、という絞り加工を、導電性円管Eに施し、それによって、上記導電性円管Eから形成された上記貫通孔Hの小さな内径φ H2 と等しい外径φ E2 ′を有する遮蔽用導電性円管E′内が上記2本の絶縁被覆線S 1 及びS 2 の絶縁円柱Bによる互に平行な2本の絶縁柱B 1 ′及びB 2 ′によって全く埋められ、その2本の絶縁柱B 1 ′及びB 2 ′内に上記2本の絶縁被 覆線S 1 及びS 2 の導体心線Aによる互に平行な2本の導体心線A 1 ′及びA 2 ′がそれぞれ埋設されている構成を有し、且つ上記2本の導体心線A 1 ′及びA 2 ′の中心軸を含む第1の平面が上記遮蔽用導電性円管E′の中心軸を通り、上記第1の平面と直交する上記遮蔽用導電性円管E′の中心軸を含む第2の平面からみた上記導体心線A 1 ′側の部と上記導体心線A 2 ′側の部とが上記第2の平面に対し各部一様な対称関係を有している構成を有する遮蔽型多心ケーブルを得る工程とを有する。
【0017】
【発明の実施の形態1】
次に、本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法の実施の形態例を、図1〜図4に示す本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法の実施の形態例で述べよう。
【0018】
図1〜図4に示す本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法の実施の形態例は、次に述べる順次の工程をとる。
【0019】
すなわち、断面例えば円形の導体心線Aが外径φB2を有する絶縁円柱B内にそれと同心的に埋設されている態様で配されている構成を有する絶縁被覆線Sの2本(それらをS1及びS2とする)(図1A及びB)と、それら2本の絶縁被覆線S1及びS2互に平行に挿入配置し得る大きさの内径φEIを有する導電性円管E(図1C及びD)と、図6〜図9に示す従来の遮蔽型多心ケーブルの製法で用いたと同様の絞り用具K、すなわち、導電性円管Eの外径φ E2 とほぼ等しいかそれよりも大きな一端側の内径φ H1 から導電性円管Eの外径φ E2 よりも小さな他端側の内径φ H2 に長さ方向に徐々に変化している内径φ H を有する断面が円である貫通孔Hを有する絞り用具K(図3A及びB)とを用意する。この場合、導電性円管Eの内径φE1は、絶縁被覆線S1及びS2の絶縁円柱Bの外径φB2の2倍(2φB2)とほぼ等しいかまたはそれよりも大きい。
【0020】
そして、2本の絶縁被覆線S1及びS2を、導電性円管E内に、その中心軸のまわりに配されている態様に互に平行に挿入配置する(図2A及びB)。なお、図は、簡単のため、導電性円管Eの内径φE1が、絶縁被覆線S1及びS2の絶縁円柱Bの外径φB2の2倍(2φB2)とほぼ等しいとして示されている。
【0021】
次に、絞り用具Kの貫通孔H内に、2本の絶縁被覆線S1及びS2を上述した態様に互に平行に挿入配置している導電性円管Eを、貫通孔Hの大きな内径φH1を有する端側から小さな内径φH2を有する端側に向かって引き抜きによって通す、という絞り加工を、導電性円管Eに施し(図3A)、それによって、導電性円管Eから形成された絞り用具Kの貫通孔Hの小さな内径φH2と同じ外径φE2′を有する遮蔽用導電性円管E′内が2本の絶縁被覆線S1及びS2の絶縁円柱Bによる互に平行な2本の絶縁柱B1′及びB2′によって全く埋められ、その2本の絶縁柱B1′及びB2′内に2本の絶縁被覆線S 1 及びS 2 の導体心線Aによる互に平行な2本の導体心線A 1 ′及びA 2 ′がそれぞれ埋設されている構成を有し、且つ2本の導体心線A 1 ′及びA 2 ′の中心軸を含む第1の平面が遮蔽用導電性円管E′の中心軸を通り、第1の平面と直交する遮蔽用導電性円管E′の中心軸を含む第2の平面からみた導体心線A 1 ′側の部と導体心線A 2 ′側の部とが後者の第2の平面に対し各部一様な対称関係を有している構成を有する遮蔽型多心ケーブルMを得る(図4A及びB)。
【0022】
この場合、絶縁被覆線S1及びS2のそれらの軸と直交する面上でみた面積の2倍が、絞り用具Kの貫通孔Hの小さな内径φH2によって決まる、遮蔽型多心ケーブルMの遮蔽用導電性円管E′のその軸と直交する面上でみた内側面積とほぼ等しいかまたはそれより大きければ、上述した遮蔽用導電性円管E′内が絶縁柱B1′及びB2′によって全く埋められている状態が得られるが、絶縁被覆線S1及びS2の上述した面積の2倍が遮蔽用導電性円管E′の上述した内側面積とほぼ等しければ、絶縁被覆線S1及びS2の絶縁円柱Bによる絶縁材が遮蔽型多心ケーブルMの遮蔽用導電性円管E′内から外部に押出されないので、図6〜図9に示す従来の遮蔽型多心ケーブルの製法で述べたようにその押出された絶縁材を絞り加工を施す工程後において除去する、という作業を省略することができる。
【0023】
図1〜図4に示す本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法の実施の形態例によって得られる遮蔽型多心ケーブルM(図4)は、遮蔽用導電性円管E′内が互に平行な2本の絶縁柱B 1 ′及びB 2 ′によって全く埋められ、その2本の絶縁柱B 1 ′及びB 2 ′内に互に平行な2本の導体心線A 1 ′及びA 2 ′がそれぞれ埋設されている構成を有し、そして、図6〜図9に示す従来の遮蔽型多心ケーブルの製法により製造される遮蔽型多心ケーブルMの場合と同様に、且つ図5に示すように、遮蔽用導電性円管E′をその端末部において一部切り取って、絶縁柱B1′及びB2′をそれらの端末部において外部に一部露呈させ、次で、絶縁柱B1′及びB2′をそれらの端末部において一部切り取って、導体心線A1′及びA2′をそれらの端末部において外部に一部露呈させる、という端末処理を施して使用することができる。
【0024】
また、その使用において、2本の導体心線A1′及びA2′の遊端間間隔を大きく拡げる処理が所望される場合がしばしばあるが、この場合の処理は、導体心線A1′及びA2′がそれぞれ絶縁柱B1′及びB2′内に埋設され、そして、それら絶縁柱B1′及びB2′が互に分離し得るものとして得られているので、それら絶縁柱B1′及びB2′をそれらの遊端部において互に分離し、そして絶縁柱B1′及びB2′間間隔を遮蔽用導電性円管E′の遊端位置からそれら絶縁柱B1′及びB2′の遊端に向かって拡げるということでも、さらにはそれに続いて、2本の導体心線A1′及びA2′間間隔をそれらの遊端に向かって拡げることでも行うことができる。
【0025】
このため、上述した端末処理を施して使用する場合において、2本の導体心線A1′及びA2′の遊端間間隔を大きく拡げる処理が所望とされる場合、その所望事項を、絶縁柱B1′及びB2′の遊端部を互に分離し且つそれら間間隔を拡げさえすれば、2本の導体心線A1′及びA2′の遊端部の短い外部露出長で、容易に達成することができる。
【0026】
よって、図1〜図4に示す本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法の実施の形態によって得られる遮蔽型多心ケーブルMの場合、上述した端末処理を施しての使用において、絶縁柱B1′及びB2′の遊端部を互に分離し且つそれら間間隔を拡げさえすれば、2本の導体心線A1′及びA2′の遊端間間隔を、それらの遊端部の短い外部露出長で、容易に、大きく拡げ得る。
【0027】
また、図1〜図4に示す本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法の実施の形態例によれば、遮蔽型多心ケーブルMの絶縁柱B1′及びB2′が互に同じ絶縁被覆線S1及びS2の絶縁円柱Bからそれぞれ得られ、また、導体心線A1′及びA2′が互に同じ絶縁被覆線S1及びS2の絶縁円柱B内に同心的に埋設されている導体心線Aからそれぞれ得られ、そして、絶縁被覆線S1及びS2を用意する工程において、それら絶縁被覆線S1及びS2を、それらのそれぞれの絶縁円柱Bの外径φB2が高い精度を各部一様に有し、且つそれらのそれぞれの導体心線Aが絶縁円柱Bと高精度の同心性を各部一様に保っているものとして、容易に用意することができる。
【0028】
このため、2本の絶縁被覆線S1及びS2を挿入配置している導電性円管Eに絞り加工を施す工程において、遮蔽型多心ケーブルMを、2本の絶縁柱B1′及びB2′が遮蔽用導電性円管E′の中心軸を含む平面に対して高精度に各部一様な対称関係(絶縁柱B1′及びB2′の接合面が遮蔽用導電性円管E′の中心軸を含む1つの平面上に高精度に延長している関係)に配され、また、導体心線A1′及びA2′も遮蔽用導電性円管E′の中心軸を含む平面に対して高精度に各部一様な対称関係(導体心線A1′及びA2′が、遮蔽用導電性円管E′の中心軸を含む1つの平面上に高精度に延長している絶縁柱B1′及びB2′の接合面に対して高精度に各部一様な対称関係)に配されているものとして、従って、遮蔽型多心ケーブルMを、導体心線A1′及びA2′の中心軸を含む第1の平面が遮蔽用導電性円管E′の中心軸を通り、且つ第1の平面と直交する遮蔽用導電性円管E′の中心軸を含む第2の平面からみた導体心線A1′側の部と導体心線A2′側の部とが後者の第2の平面に対し高精度に各部一様な対称関係を有するものとして、容易に得ることができる。
【0029】
よって、図1〜図4に示す本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法の実施の形態例によれば、遮蔽型多心ケーブルMを、前述した従来の遮蔽型多心ケーブルの製法によって製造される遮蔽型多心ケーブルMの場合に比し良好な高周波特性を有するものとして、容易に製造することができる。
【0030】
また、図1〜図4に示す本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法の場合、遮蔽型多心ケーブルMを、上述したところから明らかなように、2本の導体心線A1′及びA2′を埋設している絶縁柱B1′及びB2′が互に分離され得るものとして得ることができるので、遮蔽型多心ケーブルMを、上述した端末処理を施しての使用において絶縁柱B1′及びB2′の遊端部を互に分離し且つそれら間間隔を拡げさえすれば、2本の導体心線A1′及びA2′の遊端間間隔を、それらの遊端部の短い外部露出長で、容易に、大きく拡げ得るものとして、容易に製造することができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法によれば、遮蔽用導電性円管E′内が互に平行な2本の絶縁柱B 1 ′及びB 2 ′によって全く埋められ、その2本の絶縁柱B 1 ′及びB 2 ′内に互に平行な2本の導体心線A 1 ′及びA 2 ′がそれぞれ埋設されている構成を有する遮蔽型多心ケーブルを、その端末処理を施しての使用において、2本の導体心線 1 ′及びA 2 の遊端間間隔を、それらの遊端部の短い外部露出長で、容易に、大きく拡げ得るとともに、良好な高周波特性を有するものとして、容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法の実施の形態例の説明に供する、絶縁被覆線の略線的斜視図(図1A)及びその断面図(図1B)、及び導電性円管の略線的斜視図(図1C)及びその断面図(図1D)である。
【図2】 本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法の実施の形態例の説明に供する、図1に示す導電性円管内に図1に示す絶縁被覆線を挿入配置した状態を示す略線的斜視図(図2A)及びその断面図(図2B)である。
【図3】 本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法の実施の形態例の説明に供する、導電性円管内に絶縁被覆線を挿入配置した図2に示す状態で導電性円管に絞り加工を施している状態を示す略線的斜視図(図3A)及び絞り加工に用いる絞り用具の断面図(図3B)である。
【図4】 本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法の実施の形態例の説明に供する、図3に示す絞り加工によって得られる遮蔽型多心ケーブルを示す略線的斜視図(図4A)及びその断面図(図4B)である。
【図5】 本発明による遮蔽型多心ケーブルの製法の実施の形態例の説明に供する、図3に示す絞り加工によって得られる遮蔽型多心ケーブルに端末処理を施した状態を示す略線的斜視図である。
【図6】 従来の遮蔽型多心ケーブルの製法の説明に供する、絶縁被覆線の略線的斜視図(図6A)及びその断面図(図6B)、及び導電性円管の略線的斜視図(図6C)及びその断面図(図6D)である。
【図7】 従来の遮蔽型多心ケーブルの製法の説明に供する、図6に示す導電性円管内に図6に示す絶縁被覆線を挿入配置した状態を示す略線的斜視図(図7A)及びその断面図(図7B)である。
【図8】 従来の遮蔽型多心ケーブルの製法の説明に供する、導電性円管内に絶縁被覆線を挿入配置した図7に示す状態で導電性円管に絞り加工を施している状態を示す略線的斜視図(図8A)及び絞り加工に用いる絞り用具の断面図(図8B)である。
【図9】 従来の遮蔽型多心ケーブルの製法の説明に供する、図8に示す絞り加工によって得られる遮蔽型多心ケーブルを示す略線的斜視図(図9A)及びその断面図(図9B)である。
【図10】 従来の遮蔽型多心ケーブルの製法の説明に供する、図8に示す絞り加工によって得られる遮蔽型多心ケーブルに端末処理を施した状態を示す略線的斜視図である。
【符号の説明】
A、A1、A2、A1′、A2′ 導体心線
B、B1、B2、B1′、B2′ 絶縁柱
E 導電性円管
E′ 遮蔽用導電性円管
F 絶縁円柱
G 絶縁被覆線
H 貫通孔
K 絞り用具
M 遮蔽型多心ケーブル
S、S1、S2 絶縁被覆線

Claims (1)

  1. 導体心線Aが外径φ B2 を有する絶縁円柱B内にそれと同心的に埋設されている構成を有する絶縁被覆線Sの2本S 1 及びS 2 と、それら2本の絶縁被覆線S 1 及びS 2 を互に平行に挿入配置し得る大きさの内径φ E1 を有する導電性円管Eと、その導電性円管Eの外径φ E2 とほぼ等しいかまたはその外径φ E2 に比し大きな一端側の内径φ H1 から上記外径φ E2 よりも小さな他端側の内径φ H2 に長さ方向に徐々に変化している内径φ H を有する貫通孔Hを有する絞り用具Kとを用意する工程と、
    上記2本の絶縁被覆線S 1 及びS 2 を、上記導電性円管E内に、その中心軸のまわりに互に平行に配されている態様に挿入配置する工程と、
    上記絞り用具Kの貫通孔H内に、上記2本の絶縁被覆線S 1 及びS 2 を互に平行に配している上記導電性円管Eを、上記貫通孔Hの大きな内径φ H1 を有する端側から小さな内径φ H2 を有する端側に向って引き抜きによって通す、という絞り加工を、導電性円管Eに施し、それによって、上記導電性円管Eから形成された上記貫通孔Hの小さな内径φ H2 と等しい外径φ E2 ′を有する遮蔽用導電性円管E′内が上記2本の絶縁被覆線S 1 及びS 2 の絶縁円柱Bによる互に平行な2本の絶縁柱B 1 ′及びB 2 ′によって全く埋められ、その2本の絶縁柱B 1 ′及びB 2 ′内に上記2本の絶縁被覆線S 1 及びS 2 の導体心線Aによる互に平行な2本の導体心線A 1 ′及びA 2 ′がそれぞれ埋設されている構成を有し、且つ上記2本の導体心線A 1 ′及びA 2 ′の中心軸を含む第1の平面が上記遮蔽用導電性円管E′の中心軸を通り、上記第1の平面と直交する上記遮蔽用導電性円管E′の中心軸を含む第2の平面からみた上記導体心線A 1 ′側の部と上記導体心線A 2 ′側の部とが上記第2の平面に対し各部一様な対称関係を有している構成を有する遮蔽型多心ケーブルMを得る工程とを有することを特徴とする遮蔽型多心ケーブルの製法
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