JP3739263B2 - ハーフトーン位相シフトマスク - Google Patents

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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置、超電導装置、マイクロマシーン、電子デバイス等の製造に用いるホトマスクに関し、特に微細パターン形成に適したハーフトーン位相シフトマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路装置の製造においては、微細パターンを半導体ウェハ上に転写する方法としてリソグラフィ技術が用いられる。リソグラフィ技術においては主に投影露光装置が用いられ、投影露光装置に装着したホトマスクのパターンを半導体ウェハ上に転写してデバイスパターンを形成する。
【0003】
図2に示すように、解像度の高い露光装置の露光領域はウェハ21の大きさより小さいため複数のショットに分け、ステップあるいはスキャン送りをして複数のチップ22を露光する。その露光の際、チップを切り出すためのスクライブエリア23がチップの周囲に用意される。また、一般にウェハ合わせマーク24はスクライブエリア23の中に形成される。
【0004】
近年、デバイスの高集積化、デバイス動作速度の向上などの要求に答えるため、形成すべきパターンの微細化が進められている。このような背景のもと、ハーフトーン位相シフト法という露光方法が使用されている。ハーフトーン位相シフトマスクは、露光光に対して半透明な膜(ハーフトーン膜と呼ぶ)を透明基体(ブランクス)上に形成したマスクである。
【0005】
上記ハーフトーン膜の露光光に対する透過率は通常1%から25%内に調整されている。そしてこの膜は、この膜を透過する露光光とこの膜がない開口部を透過する露光光とに位相に差が生じるように調整されている。最も高い解像性能を引きだす位相差は180度およびその奇数倍であるが、上記位相差が180度の前後90度の範囲に収まっていれば解像向上の効果が得られる。ハーフトーンマスクを用いると一般に解像度は5から20%程度向上することが知られている。なお、ハーフトーン膜としてはMoSi,CrFO,TaSiO,MoSiN,SiON,SiN,ZrSiO等の無機膜が用いられている。
【0006】
チップ露光を行なう際、パターン形成部に隣のショットの外枠領域の一部が重なる。遮光膜がCr等の十分な遮光性を有するホトマスクでは外枠領域を透過する光が十分小さいため問題にはならないが、ハーフトーンマスクでは外枠領域は半透膜であって完全な遮光物となっていない。このため減光されながらもこの部分を透過する光が形成すべきパターンに重畳され、重畳された部分ではレジストの膜べりが生じたり解像度が低下するといった問題が生じる。
【0007】
そこで従来はCr遮光膜を外枠領域に形成してこの問題に対処してきた。このCr遮光膜のことをCr遮光帯と呼ぶ。露光装置にはマスキングブレードといって露光領域の大きさを変える機構が具備されているものの、その位置決め精度が50μm程度と低く、かつシャープな遮光特性を有していない。マスキングブレードでは、このような周辺の露光カブリ防止機能が不十分であるため、シャープに遮光されるCr遮光帯が用いられてきた。
【0008】
Cr遮光帯に代わる方法としては、特開平6−175347号公報に記載されているような、露光装置の解像度より微細な密集グレーティングパターンやチェッカパターンをハーフトーン膜に刻み、回折現象を利用してこの部分の露光光に対する透過率を十分下げるというハーフトーン遮光帯法がある。ただしこの方法では露光装置の解像度より微細な密集パターンを多数形成する必要があることから、マスク描画のパターンデータ量が大幅に増加し、マスク描画に長時間を要するため、マスクコストが増大し、マスク製造TATも大幅に低下するという問題があった。なお、ハーフトーン位相シフトに関する記載としては、例えば特開平5−181257号公報などがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来のCr遮光帯を用いたハーフトーン位相シフトマスクは、ハーフトーン膜に加えCr膜が被着された2層構造であるため、つぎのような難点があった。
【0010】
(1)Cr膜の加工とハーフトーン膜の加工が必要となり、工程数が多く、高コストである。
【0011】
(2)工程数が多いことに加え、Cr膜のスパッタ成膜やエッチングといった異物欠陥を発生しやすい工程があるため、製造歩留まりが低い。
【0012】
(3)無機膜であるCr膜のキャップを除去する際に無機膜であるハーフトーン膜が一部不均一にエッチングされ、位相制御性が低下したりパターン寸法精度が低下する。
【0013】
(4)ハーフトーン材料として、一方ではCrとエッチング選択比の取れる材料を選ばなければならず、他方ではCrとハーフトーン膜を重ねて寸法精度高くエッチングしなければならないため、材料選択の幅が狭められて精度を上げることが困難である。とりわけ、露光光のエネルギが上がり、露光光照射耐性が問題となるArFエキシマレーザ(波長193nm)やF2エキシマレーザ(波長157nm)用のマスクでは、この材料選択範囲の制限は特に大きな問題となる。
【0014】
またハーフトーン遮光帯を用いたハーフトーン位相シフトマスクでは、前述のようにマスクパターンデータ量が大幅に多くなり、マスク描画に長時間を要することから、マスクコストがかなり上昇し、TATも低下するという問題があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記従来の位相シフトマスクの課題を解決するために、本発明においては図1(a)および(b)に示すように、ハーフトーン膜1上のチップ領域2外の領域にレジスト6からなる遮光帯が形成された構造のハーフトーン位相シフトマスクとする。ここで図1中の1はハーフトーン膜、2はチップ領域、3は回路パターン、4はウェハ合わせマーク、5はレチクルアライメントマーク、6はレジスト、7は石英ガラスからなるブランクスを示す。また、図ではマスク製造時の工程を意識してパターン形成面が上になっているが、露光装置にマスクを装着するときには向きが上下反転し、パターン面が下になる。
【0016】
本発明によれば、レジスト膜が十分な遮光膜として働き、転写時多重露光される部分のウェハ上のレジスト膜べりや解像不良を効果的に防止できる。Cr膜被着、加工の問題がなくなるため、上記課題は解決される。
【0017】
ここで、上記本発明で用いるレジストとは、光や電子線に反応し、現像を行なうと反応した部分あるいは逆に反応しなかった部分に溶解しパターンが形成される感光性組成物のことを意味し、必ずしもドライエッチングやウエットエッチングに対し大きな耐性をもつ膜に限定されるものではない。
【0018】
なお、通常のホトマスクの製造工程の簡略化および高精度化を目的として、例えば特開平5−289307号公報においては、マスクパターン自体をレジスト膜で形成する方法が開示されている。このマスクは露光光透過部と十分な遮光体からなるいわゆるバイナリーマスクであり、外枠の重なり露光の問題が元々ないマスクである。また、ハーフトーン位相マスクへのレジスト遮光体の適用としては特開平9−211837号公報があるが、これはチップ領域内でのサブピーク転写を防止することを目的としたもので、パターンエッジ部近傍のみハーフトーン化された、いわゆるリムタイプのハーフトーンマスクを形成するものである。この方法とは目的と効果が異なる。このためレジストが形成されている場所が異なる。すなわち特開平9−211837号ではレジストは開口部の近傍を除いた全面に形成されているのに対し、本願では露光領域の外側とウェハ合わせマーク部に形成されている。この差はリム部からの一部の光を用いた位相シフト露光法と、ハーフトーン部全面からの透過光を利用した位相シフト露光法との本質的な差である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本願では、マスクのパターン面を以下の領域に分類した。転写されるべき集積回路パターンが配置される領域「チップ領域」、ペリクルに覆われている領域「ペリクルカバー領域」、集積回路パターン領域以外のペリクルカバー領域「集積回路パターン周辺領域」、ペリクルに覆われていない外部領域「周辺領域」、周辺領域のうち、光学的パターンが形成されている内側の領域「周辺内部領域」、その他の周辺領域で真空吸着等に使用される部分「周辺外部領域」。
【0020】
(実施の形態1)
図1(a)および(b)は本発明の第1の実施の形態のハーフトーン位相シフトマスクの構造を示す。同図(a)は本発明のマスクを上面から見たものであり、同図(b)は同図(a)のAとA’を結ぶ線上の断面を示したものである。図において、1はハーフトーン膜、2はチップ領域、3は回路パターン、4はウェハ合わせマーク、5はレチクルアライメントマーク、6はレジスト、7は石英ガラスからなるブランクスである。
【0021】
ここで、上記遮光帯となるレジスト6が露光装置のステージや搬送系に接触すると、それが剥がれて異物欠陥の原因となるため、このような部分にはレジストを残してはならない。本実施例ではレジスト6の平面形状を口の字状の帯とし、露光装置のステージ等、接触する部分にはレジストを残さないようにしたが、遮光帯の形状は、口の字状に限るものではない。なお、ここでのレジスト遮光帯6の中にはマスク間の位置合わせを行うためのウェハマーク4も配置してある。
【0022】
図3(a)から(g)は本発明の第1の実施の形態のハーフトーン位相シフトマスクの製造方法を示したものである。まず図3(a)に示すように石英ガラス基体(ブランクス)7上にハーフトーン膜31を、さらにその上にレジスト膜32を形成し、所望のパターンを露光(33)した。ここではハーフトーン膜としてCrOxy膜を用いたがこれは一例に過ぎず、例えばZrSixy膜、SiON膜、SiN膜、CrFx膜、MoSix等の無機膜も用いることができる。また、例えばZrSixyのx,y比を変えた2層無機膜をハーフトーン膜として用いることもできる。
【0023】
ハーフトーン膜の膜厚dは、ハーフトーン効果を出すために露光光の波長をλ、ハーフトーン膜1の露光波長に対する屈折率をnとしたときにλ/2(n−1)となるように設定した。上記の条件が転写パターンの解像度および露光裕度を最も引きだせる条件であるが、この条件に限定されるものではない。露光光に対する透過率は6%に設定した。ただしこれも一実施条件に過ぎず、この条件に限定されるものではない。
【0024】
つぎに図3(b)に示すように現像を行ってレジストパターン34を形成し、このレジストパターン34をマスクに、図3(c)に示すようにハーフトーン膜1のエッチングを行った。つぎに図3(d)に示すようにレジスト膜34を剥離して所望の回路パターン3およびレチクルアライメントマーク5が形成されたハーフトーン膜を形成した。
【0025】
その後図3(e)に示すようにポジ型ホトレジスト35を塗布し、ガラス面7側から全面に光(36)を照射した。このときの露光光としては、ホトレジスト35が感光し、かつハーフトーン膜31で減光される波長の光を用いた。本実施例ではウェハ露光に用いる光を用いた。
【0026】
その後図3(f)に示すように遮光帯として残す部分以外をレジスト35面側から露光(37)した。この露光の際、露光装置のステージや搬送系に接触する部分を必ず露光しておくことが肝要である。この露光にはレーザ光を用いた。
【0027】
レジスト膜35の塗布ムラを低減するために、レジスト膜35の膜厚はハーフトーン膜31の膜厚より厚くすることが有効であった。本実施例ではレジスト35の膜厚を3μmとしたが、これは一例にすぎない。膜厚の上限としては、ハーフトーン膜を含めて露光光に対する透過率が0.3%以下になる膜厚であれば十分であった。また、同じ場所に多重露光される回数が4回までであればハーフトーン膜を含めて露光光に対する透過率が1%以下になる膜厚であればよい。なお、サブピーク転写を防止する目的で、チップ領域内のハーフトーン膜上にレジストパターンを形成しておいてもよい。
【0028】
最後に図3(g)に示すように現像を行ってレジストパターン6をハーフトーン膜31上に形成した。レジストの開口部は、ガラス面側からの露光36によりハーフトーンパターン開口部に対して自己整合的に形成されるので、レジスト遮光帯に形成されたウェハ合わせマークはレジスト開口38とハーフトーン開口39の間に合わせずれのないマークとなる。また、前述したように、マスク周辺部にレジストが残っているとマスクを露光装置に装着するときにレジストが剥離して異物となり、転写欠陥が発生するので、マスク周辺部のレジストはレジスト膜35側からのパターン露光37により除去される。
【0029】
その後熱処理を行ってレジストパターン6の遮光率を高め、また露光光照射耐性を高めた。なお、遠紫外光を照射しながら高温の熱処理を加えると、さらに照射や熱に対する耐性を向上させることが可能となる。熱処理や遠紫外線照射処理を行なうと、マスク露光を行なったときにこのレジストから出てくるガスや有機物の放出が減り、露光装置のレンズやマスクに貼り付けたペリクルに曇りを生じるといった問題がなくなる。
【0030】
本発明によりCrのドライエッチング工程およびそれに伴う洗浄工程が削減され、異物欠陥も減少したことからマスク製造歩留まりが80%から90%に向上した。また位相制御性が4%から3%に向上し、寸法精度も5%向上した。
【0031】
図4は本実施の形態で用いた縮小投影露光装置の構成例を示す。縮小投影露光装置の光源1501から発する露光光はフライアイレンズ1502、照明形状調整アパーチャ1503、コンデンサレンズ1504,1505およびミラー1506を介してマスク1507を照射する。マスクの上にはマスキングブレード1522が置かれていて露光エリアの大きさに応じてその開口の大きさを調整できるようにしてある。
【0032】
マスク1507は、遮光パターンが形成された主面(第1の主面)を下方(半導体ウェハ1509側)に向けた状態で載置されている。したがって、上記露光光は、マスク1507の裏面(第2の主面)側から照射される。これにより、マスク1507上に描かれたマスクパターンは、投影レンズ1508を介して試料基板である半導体ウェハ1509上に投影される。
【0033】
場合によってマスク1507の第1の主面には、異物付着によるパターン転写不良を防止するためのペリクルが1510設けられる。なお、マスク1507はマスク位置制御手段1511で制御されたマスクステージ1512上に真空吸着され、位置検出手段1513により位置合わせされ、その中心と投影レンズの光軸との位置合わせが正確になされている。
【0034】
半導体ウェハ1509は、試料台1514上に真空吸着されている。試料台1514は、投影レンズ1508の光軸方向、すなわちZ軸方向に移動可能なZステージ1515上に載置され、さらにXYステージ1516上に搭載されている。Zステージ1515およびXYステージ1516は、主制御系1517からの制御命令に応じてそれぞれの駆動手段1518,1519によって駆動されるので、所望の露光位置に移動可能である。その位置はZステージ1515に固定されたミラー1520の位置として、レーザ測長器1521で正確にモニタされている。位置検出手段1513のプローブ光としては、例えば露光光源1501の光が光ファイバ1523で導かれたものが用いられる。
【0035】
露光装置のステージや搬送系統に接触する部分にはレジスト膜が残らないようにマスク上のレジストを露光しておき、搬送によって生じる異物の発生を防止した。この処理がない場合には異物が発生し、転写欠陥を引き起こした。
【0036】
本マスクを本露光装置に装着し、波長193nmのArFエキシマでステップ&スキャン露光を行ってウェハ上にマスクパターンを転写した。その結果、転写欠陥は発生せず、寸法精度は従来法に比べ約2%向上した。なお、ここではArFエキシマレーザを用いたが、KrFエキシマレーザ(波長248nm)を用いても同様の効果を得ることができた。
【0037】
波長が200nmよりも長いとレジスト膜の吸光度は低下し、遮光率が下がるが、(1)元々透過率の高くないハーフトーン膜上に形成されていること、(2)レジスト熱処理により吸光度を高めたこと、(3)寸法的に高い精度を求める必要がないレジスト遮光帯なので必要に応じて膜厚を厚くできることなどにより、全く問題なく遠紫外線露光に上記と同様の効果があった。また、さらにレジストパターン6の膜厚を厚くして例えば10μmとすれば紫外線露光にも上記効果があった。
【0038】
なお、レジスト遮光帯はハーフトーン膜上に形成され、露光光はハーフトーン膜を介してレジスト遮光帯に到達する。したがってレジストはハーフトーン膜で減光されて露光されるため、レジスト遮光帯の耐光性は問題がなかった。
【0039】
図6は本実施例のマスクを用いてツイン・ウエル方式のCMIS(Complementary MIS)回路を有する半導体集積回路装置の製造を行った製造工程を示す。
【0040】
半導体ウェハ103は、例えば平面が円形状の半導体薄板からなる。半導体ウェハ103を構成する半導体基板103sは、例えばn−形のSi単結晶からなり、その上部には、例えばnウエル106nおよびpウエル106pが形成されている。nウエル106nには、例えばn形不純物のリンまたはAsが導入されている。また、pウエル106pには、例えばp形不純物のホウ素が導入されている。
【0041】
この半導体基板103sの主面(第1の主面)には、例えば酸化シリコン膜からなる分離用のフィールド絶縁膜107がLOCOS(Local Oxidization of Silicon)法等によって形成されている。なお、分離部は溝型としてもよい。すなわち、半導体基板103sの厚さ方向に掘られた溝内に絶縁膜を埋め込むことで分離部を形成してもよい。
【0042】
このフィールド絶縁膜107によって囲まれた活性領域には、nMIS(Qn)およびpMIS(Qp)が形成されている。nMIS(Qn)およびpMIS(Qp)のゲート絶縁膜108は、例えば酸化シリコン膜からなり、熱酸化法等によって形成されている。また、nMIS(Qn)およびpMIS(Qp)のゲート電極109は、例えば低抵抗ポリシリコンからなるゲート形成膜をCVD法等によって堆積した後、その膜上にホトリソグラフィでレジストパターンを形成し、エッチングを行うことによって形成される。特に限定されるものではないが、ゲート長は、例えば0.13μm程度である。
【0043】
nMIS(Qn)の半導体領域110は、例えばリンまたはヒ素を、ゲート電極109をマスクとして半導体基板103sにイオン注入法等によって導入することにより、ゲート電極109に対して自己整合的に形成されている。また、pMIS(Qp)の半導体領域111は、ゲート電極109をマスクとして半導体基板103sに例えばホウ素をイオン注入法等によって導入することにより、ゲート電極109に対して自己整合的に形成されている。ただし、上記ゲート電極109は、例えば低抵抗ポリシリコンの単体膜で形成されることに限定されるものではなく、種々変更可能であり、例えば低抵抗ポリシリコン膜上にタングステンシリサイドやコバルトシリサイド等のようなシリサイド層を設けた、いわゆるポリサイド構造としてもよいし、例えば低抵抗ポリシリコン膜上に窒化チタンや窒化タングステン等のようなバリア導体膜を介してタングステン等のような金属膜を設けてなる、いわゆるポリメタル構造としてもよい。
【0044】
まず、このような半導体基板103s上に、図6(b)に示すように、例えば酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜112をCVD法等によって堆積した後、その上面にポリシリコン膜をCVD法等によって堆積する。つづいて、そのポリシリコン膜をホトリソグラフィとエッチングによって加工した後、そのパターン加工されたポリシリコン膜の所定領域に不純物を導入することにより、ポリシリコン膜からなる配線113Lおよび抵抗113Rを形成する。
【0045】
その後、図6(c)に示すように、半導体基板103s上に、例えば酸化シリコン膜114を堆積した後、層間絶縁膜112および酸化シリコン膜114に半導体領域110,111および配線113Lの一部が露出するような接続孔115をホトリソグラフィおよびエッチングによって穿孔する。
【0046】
さらに、半導体基板103s上に、例えばTiとTiNをスパッタリング法で被着し、その後Wをスパッタリング法およびCVD法で堆積した後、その金属膜をホトリソグラフィおよびエッチングによって加工することにより、図6(d)に示すように、第1層配線116L1を形成する。これ以降は、第1層配線116L1と同様に第2層配線以降を形成し、半導体集積回路装置を製造する。
【0047】
カスタムLSI製品では特に第1配線層を中心にマスクデバッグが行われることが多い。第1配線層へのマスク供給TATの速さが製品開発力を決め、かつ必要ホトマスク枚数も多くなるのでこの工程に本発明を適用するのは効果が特に大きい。本実施例では接続孔115の形成と、第1層配線116L1の形成に本実施例のハーフトーンマスクを適用した。接続孔の径は0.15μmとした。このように小さな孔を開けるため、露光量は配線系の露光量に比べ約2倍ほど高かった。
【0048】
一方、ウェハ合わせマークのパターン幅は2μm以上であり、このパターンにとってはこの露光量は露光過多となる。ハーフトーン膜のみでウェハ合わせマークが形成されると、ハーフトーン膜を透過した光とウェハ合わせマーク開口部を透過した光が干渉する。この光干渉に露光装置のレンズの収差が加わって転写されるウェハ合わせマークの形状が非対称に歪むという問題が起こる。しかし本実施例のハーフトーン位相シフトマスクではウェハ合わせマークハーフトーン膜部上に合わせズレなくレジストが被っているため露光光の遮光率が高く、前述の光干渉が小さくなる。このため微細孔を形成する場合でも対称性よくウェハ合わせマークを形成できる。このため微細孔115と第1層配線116Lとの合わせ精度が高かった。なお、ここでは効果の特に大きなこの2つの工程に本実施例のハーフトーン位相シフトマスクを適用したが、他のリソグラフィ工程に使用しても従来のハーフトーン位相シフトマスクよりコストおよびマスク製造TAT短縮の長所を享受できる。
【0049】
(実施の形態2)
本実施の形態2においては、マスクのパターン形成面(第1の主面)に異物が付着しないように作用する透明薄膜ペリクルをマスクの主面上に配置した例を説明する。これ以外は、前記実施の形態1と同じである。
【0050】
本実施の形態2のマスクの具体例を図5に示す。なお、図5(a)はマスクの平面図、同図(b)はマスクを所定の装置に装着したときの様子を示した断面図をそれぞれ示している。
【0051】
本実施の形態2においては、マスクの主面(第1の主面)側に、ペリクル62がペリクル貼り付けフレーム61を介して接合されて固定されている。ペリクルは、マスクに異物が付着することを避けるために、マスク基板の主面あるいは主面および裏面から一定の距離までに設けた透明な保護膜を持つ構成体である。
【0052】
この一定の距離は、保護膜表面上の付着異物と異物の半導体ウェハへの転写性を考慮して設計されている。本実施の形態2においてペリクル62は、マスクのペリクルカバー領域に配置されている。すなわち、ペリクル62は、マスクのチップ領域2の全体、およびウェハ合わせマーク4を含む遮光帯レジスト6を取り囲むようにして集積回路パターン周辺領域上のハーフトーン膜に重なるように配置されている。
【0053】
本実施の形態2においては、ペリクル張り付けフレーム61の基部が、マスクの前記周辺内部領域におけるハーフトーン膜1に直接接触した状態で接合固定されている。これにより、ペリクル張り付けフレーム61の剥離を防止できる。また、ペリクル張り付けフレーム61の取り付け位置にレジスト膜が形成されていると、ペリクル61の取り付け取り外しの際に、レジスト膜が剥離し異物発生の原因となる。
【0054】
本実施の形態2においては、ペリクル張り付けフレーム61をハーフトーン膜1に直接接触させた状態で接合するので、そのような異物発生を防止できる。このような効果は、ペリクル張り付けフレーム61をマスク基板7に直接接触させた状態で接合固定しても得られる。
【0055】
また、図5(b)に示すように、マスクと露光装置の装着部63とが接触する部分64にはレジスト膜が形成されないようにした。これによりレジスト膜の剥離や削れ等による異物の発生を防止できる。
【0056】
このような実施の形態2によれば、前記実施の形態1で得られた効果のほかに以下の効果を得ることが可能となる。
【0057】
(1)マスクにペリクルを設けたことにより、マスクに異物が付着するのを防止し、その異物付着に起因する転写パターンの劣化を抑制または防止できる。
【0058】
(2)ペリクル張り付けフレーム61を遮光パターン64またはマスク基板7に直接接触させた状態で接合したことにより、ペリクルの取り付け取り外しに際して、遮光パターン形成用のレジスト膜6が剥離したり削れたりするのを防止できる。このため、そのレジスト膜6の剥離や削れ等に起因する異物の発生を防止できる。
【0059】
【発明の効果】
本発明によって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0060】
(1)本発明のマスクは、製造工程数が少なく、製造に要する時間が短く、またコストも安い。
【0061】
(2)本発明のマスクは異物欠陥を発生しやすいCr膜のスパッタ成膜やエッチングを省くことができるため製造歩留まりが高い。
【0062】
(3)従来行われていたCrのようなハーフトーン膜上の遮光物をエッチングする工程がないため、ハーフトーン膜が不均一にエッチングされて部分的に膜厚が異なるといった欠陥も発生せず、ハーフトーン膜の位相制御性が高く、かつパターン寸法精度も高い。
【0063】
(4)ハーフトーン材料の選択の際にCrとのエッチング選択比を考慮する必要がないため、ハーフトーン材料の材料選択の幅がひろがる。
【0064】
(5)ウェハ合わせマークは十分な遮光性を持つので、ホールのような微細なパターンをハーフトーン部の回路パターンに合わせた露光量で露光する場合にも合わせマーク部の形状不良は発生しない。このため高い合わせ精度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるマスクを示す平面図(a)および断面図(b)。
【図2】ウェハに対するチップ露光の概要を示す説明図。
【図3】本発明の第1の実施の形態によるマスクの作製工程を示す断面図。
【図4】本発明の実施に用いた露光装置の概要を示したブロック図。
【図5】本発明の第2の実施の形態によるマスクを示す平面図(a)および断面図(b)。
【図6】本発明の実施による半導体集積回路製造工程を示す半導体ウェハの要部断面図。
【符号の説明】
1…ハーフトーン膜、2…チップ領域、3…回路パターン、4…ウェハ合わせマーク、5…レチクルアライメントマーク、6…レジスト、7…石英ガラス(ブランクス)、21…ウェハ、22…チップ、23…スクライブエリア、24…ウェハ合わせマーク、31…ハーフトーン膜、32…レジスト、33…露光光、34…レジストパターン、35…レジスト、36…露光光、、37…露光光、38…レジスト開口、39…ハーフトーン、61…ペリクル張り付けフレーム、62…ペリクル、63…露光装置装着部、64…露光装置ステージ接触部、103…半導体ウェハ、103s…半導体基板、106n…nウエル、106p…pウエル、107…フィールド絶縁膜、108…ゲート絶縁膜、109…ゲート電極、110…nMISQnの半導体領域、111…pMISQpの半導体領域、112…層間絶縁膜、113L…配線、113R…抵抗、114…酸化シリコン膜、115…接続孔、116L1…第1層配線、1501…光源、1502…フライアイレンズ、1503…照明形状調整アパーチャ、1504,1505…コンデンサレンズ、1506…ミラー、1507…マスク、1508…投影レンズ、1509…半導体ウェハ、1510…ペリクル、1511…マスク位置制御手段、1512…マスクステージ、1513…位置検出手段、1514…試料台、1515…Zステージ、1516…XYステージ、1517…主制御系、1518,1519…駆動手段、1520…ミラー、1521…レーザ測長器、1522…マスキングブレード、1523…光ファイバ。

Claims (2)

  1. マスク基体と、露光光を減光する膜であってかつ上記膜を透過する露光光の位相が上記膜の被着されていない開口部を通過する露光光の位相とは異なるように調製された無機膜(以下ハーフトーン膜という)が形成されており、上記ハーフトーン膜には所の回路パターンと露光間の合わせを行うときの基準となるウェハ合わせマークが形成された半導体装置の露光に用いられるハーフトーン位相シフトマスクにおいて、上記回路パターン形成領域の外側にレジスト遮光帯パターンが形成され、上記ウェハ合わせマークがハーフトーンパターンで形成された合わせマーク上に積層されたレジストパターンで形成され、露光装置のステージおよび搬送系に接触する場所には上記レジストがないことを特徴としたハーフトーン位相シフトマスク。
  2. 請求項1に記載のハーフトーン位相シフトマスクにおいて、異物保護用のペリクルがペリクル枠を使ってはられており、そのペリクル枠の外側には上記レジストがないことを特徴としたハーフトーン位相シフトマスク。
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