JPH05142745A - 位相シフトマスク及びマスクの製造方法 - Google Patents

位相シフトマスク及びマスクの製造方法

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JPH05142745A
JPH05142745A JP17191A JP17191A JPH05142745A JP H05142745 A JPH05142745 A JP H05142745A JP 17191 A JP17191 A JP 17191A JP 17191 A JP17191 A JP 17191A JP H05142745 A JPH05142745 A JP H05142745A
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pattern
substrate
light
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positioning
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JP17191A
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Akira Imai
彰 今井
Norio Hasegawa
昇雄 長谷川
Shinji Okazaki
信次 岡崎
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】マスクまたは位相シフトマスクの微細なパタン
を高精度で形成すること。このような位相シフトマスク
を提供すること。 【構成】基板上に、遮光膜、位相シフタ及び合わせマー
クを有し、合わせマークは解像限界以下の寸法か又は遮
光膜上に設けられている位相シフトマスク。位相シフト
マスクの位相シフタのパタンを、合わせマークにより位
置決めして描画して、形成する際に、合わせマークを素
子パタンを形成するのに障害にならない位置に設けて行
なうかまたは描画後に合わせマークを削除する。合わせ
マークにより所望の時間毎に位置決めを繰返しながら電
子線線を照射してパタンを描画し、遮光膜や位相シフタ
のパタンを形成するマスクの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子、超伝導体
素子、磁性体素子、光集積素子等の各種固体素子の微細
パタン形成に用いられる投影露光法用位相シフトマス
ク、その製造方法、そのような位相シフトマスクを用い
た固体素子の製造方法及び位相シフタを持たないマスク
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子等の固体素子の微細パ
タンの形成は、主に縮小投影露光法により行なわれてき
た。上記方法を用いて、解像力を飛躍的に向上すること
ができる方法の一つに、マスク上の隣合った透光部を通
過した光の間に位相差を導入する方法(以下位相シフト
法と呼ぶ)がある。この方法は、例えば細長い透過領域
と不透明領域の繰返しパタンの場合、マスク上の互いに
隣合った透過領域を通過した光の位相差がほぼ180度
になるように、上記透過領域のひとつおきに位相差を導
入するための透明材料(以下位相シフタと呼ぶ)を設け
るものである。
【0003】位相シフト法で用いるマスクは、従来用い
られてきたクロムマスクの所定の透過領域上に位相シフ
タを設けることにより作製することができる。これにつ
いては、例えば、アイ・イ−・イ−・イ−、トランザク
ション オン エレクトロンデバイスイズ、イ− ディ
− 29、ナンバ−12(1982年)第1828頁か
ら第1836頁(IEEE、Trans.Electr
on Devices、ED29、No.12(198
2)pp1828−1836)において論じられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、位相
シフトマスクを製造する場合、マスク基板上に形成され
た遮光膜を選択的にエッチングして遮光パタンを形成し
た後、所定の透過部に位相シフタパタンを形成するとい
う方法を用いている。この位相シフタパタンの形成は、
位相シフタの膜を形成し、電子線描画装置を用いて位置
決めし、所定のパタンを電子線描画して行なっている。
この工程では位置決めするための位置決めマークパタン
を予めマスク基板に設け、これを用いている。
【0005】ところが、高精度に位置決めするために、
この位置決めマークパタンを描画する所定のパタンの近
傍に設けていたため、この方法を用いて製造した位相シ
フトマスクを用いてパタンを転写した場合、固体素子等
の製造工程において用いる所定のパタン以外に、上記位
置決めマークパタンも同時に転写され、微細な素子パタ
ンの形成の障害になるという問題があった。また、マス
クパタンを電子線描画している間に、電子線のドリフト
現象等のために描画パタンの位置が所望の位置からずれ
るという問題があった。
【0006】また、従来の位相シフタを持たない遮光パ
タンのみのマスクの製造の際に、電子線を用いて微細パ
タンを形成しようとすると、上記の後者の問題が同様に
生じた。
【0007】本発明の目的は、高精度で形成された微細
なパタンを有する位相シフトマスクを提供することにあ
る。本発明の第2の目的は、そのような位相シフトマス
クの製造方法を提供することにある。本発明の第3の目
的は、そのような位相シフトマスクを用いた固体素子の
製造方法を提供することにある。本発明の第4の目的
は、高精度で形成された微細なパタンを有するマスクの
製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、(1)基板
上に、所望のパタンの遮光膜、該基板の透過光に位相差
を与えるための所望のパタンの位相シフタ及び該基板上
のパタンが転写される第2の基板上の寸法に換算して解
像限界以下の寸法の位置決めマークを有することを特徴
とする位相シフトマスク、(2)上記1記載の位相シフ
トマスクにおいて、上記位置決めマークは、上記転写さ
れる領域内に設けられたことを特徴とする位相シフトマ
スク、(3)基板上に、所望のパタンの遮光膜、該基板
の透過光に位相差を与えるための所望のパタンの位相シ
フタ及び該遮光膜上に設けられた位置決めマークを有す
ることを特徴とする位相シフトマスク、(4)上記3記
載の位相シフトマスクにおいて、上記位置決めマーク
は、上記位相シフタパタンを構成する材質と同じ材質で
あることを特徴とする位相シフトマスク、(5)基板上
に、所望のパタンの遮光膜、該基板の透過光に位相差を
与えるための所望のパタンの位相シフタ及び位置決めマ
ークを有し、該位置決めマークは、該基板の透過光に対
して透明又は半透明でかつ透過光に位相差を与えない条
件を満たす厚みであることを特徴とする位相シフトマス
ク、(6)上記5記載の位相シフトマスクにおいて、上
記厚みは、上記膜の材質の屈折率をn、透過光の波長を
λ、自然数をmとするとき、 m・λ/(n−1) で表される厚みであることを特徴とする位相シフトマス
クにより達成される。
【0009】上記第2の目的は、(7)基板上に、所望
のパタンの遮光膜と、該基板上のパタンが第2の基板上
に転写される領域外に位置決めマークとを形成する第1
の工程及び該基板の透過光に位相差を与えるための位相
シフタのパタンを、該位置決めマークにより位置決めし
て形成する第2の工程を有することを特徴とする位相シ
フトマスクの製造方法、(8)基板上に、所望のパタン
の遮光膜と、該基板上のパタンが第2の基板上に転写さ
れる領域内で、かつ上記遮光膜のパタンにより構成され
る素子パタン外に位置決めマークとを形成する第1の工
程及び該基板の透過光に位相差を与えるための位相シフ
タのパタンを、該位置決めマークにより位置決めして形
成する第2の工程を有することを特徴とする位相シフト
マスクの製造方法、(9)上記8記載の位相シフトマス
クの製造方法において、上記位置決めマークは、上記基
板上のパタンが転写される第2の基板上の寸法に換算し
て、解像限界以下の寸法に形成することを特徴とする位
相シフトマスクの製造方法、(10)上記7、8又は9
記載の位相シフトマスクの製造方法において、上記第2
の工程は、上記位置決めマークにより所望の時間毎に位
置決めを繰返しながらエネルギー線を照射して所望のパ
タンを描画することにより上記位相シフタのパタンを形
成して行なうことを特徴とする位相シフトマスクの製造
方法、(11)基板上に、所望のパタンの遮光膜と位置
決めマークとを形成する第1の工程、該基板の透過光に
位相差を与えるための位相シフタのパタンを、該位置決
めマークにより位置決めして形成する第2の工程及び該
基板上のパタンが転写される第2の基板に該位置決めマ
ークが転写されないように、該位置決めマークを修正す
る第3の工程を有することを特徴とする位相シフトマス
クの製造方法、(12)上記11記載の位相シフトマス
クの製造方法において、上記修正は、上記位置決めマー
クの除去であることを特徴とする位相シフトマスクの製
造方法、(13)上記11記載の位相シフトマスクの製
造方法において、上記修正は、上記位置決めマーク上へ
の透過光に対して不透明な材料の付着であることを特徴
とする位相シフトマスクの製造方法、(14)基板上
に、遮光膜を形成する第1の工程、該遮光膜上に位置決
めマークを形成する第2の工程、該位置決めマークによ
り位置決めして該遮光膜を所望のパタンとする第3の工
程及び該基板の透過光に位相差を与えるための位相シフ
タのパタンを該位置決めマークにより位置決めして形成
する第4の工程を有することを特徴とする位相シフトマ
スクの製造方法、(15)基板上に、所望のパタンの遮
光膜を形成する第1の工程、該基板の透過光に対して透
明又は半透明でかつ透過光に位相差を与えない厚みの膜
からなる位置決めマークを形成する第2の工程及び該基
板の透過光に位相差を与えるための位相シフタのパタン
を該位置決めマークにより位置決めして形成する第3の
工程を有することを特徴とする位相シフトマスクの製造
方法により達成される。
【0010】上記第3の目的は、(16)第1の基板上
に、所望のパタンの遮光膜及び該第1の基板上のパタン
が第2の基板上に転写される領域内に第1の位置決めマ
ークと第2の位置決めマークを形成する第1の工程、該
第1の基板の透過光に位相差を与えるための位相シフタ
のパタンを、該第1の位置決めマークにより位置決めし
て形成する第2の工程、該第1の基板上のパタンを該第
2の基板上に転写する第3の工程及び該第2の基板上に
形成された第2の位置決めマークにより位置決めして第
3の基板上のパタンを該第2の基板上に転写する第4の
工程を有することを特徴とする固体素子の製造方法、
(17)上記16記載の固体素子の製造方法において、
上記第1の位置決めマークは、上記第2の位置決めマー
ク内又はその近傍に形成することを特徴とする固体素子
の製造方法、(18)第1の基板上に、所望のパタンの
遮光膜及び該第1の基板上のパタンが第2の基板上に転
写される領域内に位置決めマークを形成する第1の工
程、該第1の基板の透過光に位相差を与えるための位相
シフタのパタンを、該位置決めマークにより位置決めし
て形成する第2の工程、該第1の基板上のパタンを該第
2の基板上に転写する第3の工程及び該第2の基板上に
形成された位置決めマークにより位置決めして第3の基
板上のパタンを該第2の基板上に転写する第4の工程を
有することを特徴とする固体素子の製造方法により達成
される。
【0011】上記第4の目的は、(19)基板上に、遮
光膜と位置決めマークを形成する工程、該遮光膜上にレ
ジスト膜を形成する工程、該位置決めマークにより所望
の時間毎に位置決めを繰返しながらエネルギー線を照射
して所望のパタンを描画し、該レジスト膜を現像して所
望のパタンとする工程及び該レジスト膜のパタンをマス
クとして該遮光膜をエッチングする工程を有することを
特徴とするマスクの製造方法により達成される。
【0012】
【作用】一般に投影露光法において用いられるマスク
は、投影光学系によって転写される領域(以下、マスク
パタン領域という)よりも大きな面積を持つマスク基板
を用い、電子線等を用いた直接描画法により所定の素子
パタンを描画することにより製造されている。上記マス
クパタン領域内に固体素子等の製造に用いる素子パタン
が形成されている。位相シフトマスクの製造方法のひと
つとして、マスク基板上に形成された遮光膜を選択的に
エッチングして透過パタンを形成した後、所定の透過パ
タン領域に位相シフタパタンを形成するという方法を用
いる場合、この位相シフタパタンを形成する工程におい
て、電子線描画装置を用いて位置決めをして所定のパタ
ンを描画する。そのため、この工程では位置決めをする
ための位置決めマーク(以下合わせマークという)を必
要とする。
【0013】図1は合わせマークの配置を示したマスク
の一例の平面の模式図である。ここで、マスクパタン領
域11の外に合わせマーク12を設けることにより、投
影露光の際に合わせマーク12が転写されることのない
マスクを製造することができる。なお、図において、1
2′は投影露光の際に用いる露光用合わせマークであ
る。
【0014】また、現在のマスク基板は、5インチ角の
大きさのものが広く用いられているため、図1のように
合わせマーク12をマスクパタン領域11外に設けた場
合、合わせマーク12とこれを用いて位置決めして形成
する位相シフタパタンとの距離が大きくなる場合があ
る。この距離に比例して位置決めの誤差が大きくなるた
め、電子線描画装置の精度上の問題から、正確に位置ぎ
めをして位相シフタパタンを形成することが困難なとき
がある。位置合わせの精度を高めるためには、例えば図
2に示したように位相シフタパタン13の周辺、すなわ
ちマスクパタン領域11内に合わせマーク12を設ける
ことが好ましい。この場合、次のような方法をとること
が必要である。
【0015】一つの方法は、製造した位相シフトマスク
を用いた投影露光の際に転写された合わせマークがそれ
以後の投影露光の際やそれにより製造された固体撮像素
子の特性に障害とならないような位置に設ける方法であ
る。電子線描画を行なう際の合わせマークの検出精度を
考慮した場合、寸法をあまり小さくすることは好ましく
ない。例えば合わせマークとしては、図3(a)、
(b)、(c)、(d)に示したようなパタンが一般的
に用いられている。図に示すような合わせマークをマス
クパタン領域の内に設けた場合、例えば縮小率1/5、
開口数NA=0.42のKrFエキシマレーザ(露光波
長248nm)縮小投影露光装置を用いてパタン転写を
行なった場合、上記合わせマークが転写されてしまう。
この場合、上記合わせマークを固体素子等の製造工程に
おいて障害とならないような領域に設ければよい。
【0016】この場合、つぎのように露光用合わせマー
ク近傍に合わせマークを配置する方法を用いてもよい。
位相シフトマスクを用いた固体素子等の製造工程におい
ても露光用のために、合わせマークを用いている。例え
ば縮小投影露光法においてはマスクパタンは縮小されて
基板上に転写される。従って、マスク上の合わせマーク
の寸法は縮小率の逆数をかけた寸法となる。縮小率が1
/10の場合には合わせマークの寸法は10倍になる。
従って例えば図4に示したように露光用合わせマーク3
0近傍に合わせマーク12を配置することが可能とな
る。ここで、露光用合わせマークの近傍とは、露光用合
わせマーク内も含むものである。
【0017】また、等倍あるいは縮小率1/4の場合の
ようにマスク上のパタン寸法と投影された基板上での寸
法の差があまり大きくないような場合には、合わせマー
クと上記位相シフトマスクを用いた固体素子等の製造工
程において用いられる位置決めマークパタンを共通にし
て用いることもできる。この場合、位相シフタパタン形
成工程で用いる合わせマークを特別に設けなくてもよい
ことがある。
【0018】他の方法は、合わせマークが投影光学系に
より転写されないように、合わせマークの寸法を基板上
のパタンが転写される第2の基板上の寸法に換算して解
像限界以下の寸法とする方法である。解像限界は、投影
露光装置の開口数をNA、基板の透過光、すなわち露光
波長をλ、パタンを転写する際に用いるレジストやプロ
セス等の条件により決まる定数kとするとき、次式によ
り求まる。
【数1】k×λ/NA (1) 従って、投影露光装置の縮小率を1/nとすれば、マス
ク上ではこれのn倍の値となる。
【0019】さらに他の方法は、合わせマークを使用し
た後に、合わせマークが転写されないように修正する工
程を行なう方法である。例えば、合わせマークが、その
平面図及びAB線断面図を図5(a)、(b)に示した
ように、遮光膜15内に設けられた透過パタンである場
合、この領域上に露光光に対して不透明な材料を付着す
る工程を行なえばよい。
【0020】また、これとは逆に、合わせマークが、そ
の平面図及びCD線断面図を図6(a)、(b)に示し
たように、光透過部16内に設けた遮光膜15のパタン
である場合、遮光膜を除去すればよい。なお、通常合わ
せマークは予備を含めて複数個配置するため、必要に応
じて予備の合わせマークを修正することがある。
【0021】さらに他の方法は、合わせマークが、その
平面図及びEF線断面図を図7(a)、(b)に示した
ように、光透過部16内に、露光光に対して透明又は半
透明な材料からなる合わせマーク21を形成してもよ
い。この場合、合わせマーク21の膜厚dを、投影光学
系により転写されないような値に調整する必要がある。
半透明な材料を用いて合わせマーク21を形成し、その
膜厚dが適当に小さい場合(例えば透過光が60%以上
であるとき)、また、透明な材料を用いて合わせマーク
21を形成した場合は、合わせマーク21を通過した光
と、合わせマーク21が配置されている光透過部16を
通過した光の位相差がほぼ反転するような場合には、図
8に示すようにパタン境界部で光強度が減少するため、
合わせマーク21が解像してしまう。そのため、パタン
の境界で光強度が減少しないような膜厚dとすることが
必要である。その最適値は、露光波長λにおける上記透
明な材料の屈折率nに対して、
【数2】d=m・λ/(n−1) (2) (但し、mは自然数)により与えられる。すなわち、上
記二つの光の間に位相差がないことに相当する。上式に
より与えられる膜厚dに合わせマークの膜厚をほぼ設定
すれば、この合わせマークはパタン転写工程において転
写されなくなる。
【0022】さらに、位相シフトマスクの種類によって
は、図9に示すように遮光膜15上に合わせマーク12
を設けることもできる。この場合は、投影光学系により
合わせマークが転写されることはなく、また、位相シフ
タパタンを形成する際に合わせマークを同時に形成する
ことも可能である。
【0023】さらに、位相シフタパタン、遮光膜パタン
を電子線を用いて描画する際、電子線描画装置を長時間
描画動作を連続して行なうと電子線のドリフト現象によ
り位置精度が劣化し、位置ずれが生じる場合がある。そ
のため所定時間毎に位置決めしなおし、描画することに
より、位置ずれ量を小さくすることができる。
【0024】
【実施例】
〈実施例1〉以下、本発明の一実施例について説明す
る。NA=0.42の投影光学系を有する縮小率1/5
のKrFエキシマレ−ザ(波長248nm)縮小投影露
光装置用の64メガビットDRAMの配線パタン製造工
程で用いる位相シフトマスクを製造した。図1にその平
面の模式図を示す。マスク基板10は、投影露光装置に
より転写されるマスクパタン領域11外に第1の合わせ
マーク12と露光用合わせマーク12′を有する。
【0025】以下、マスク製造工程を図10を用いて説
明する。マスク基板として、合成石英基板1上に順に、
窒化シリコン膜2、クロム膜3を積層したものを用意し
た(図10(a))。ここでクロム膜3は遮光膜とし
て、窒化シリコン膜2は位相シフタ膜をエッチングする
際のストッパ膜として用いるものである。ストッパ膜は
窒化シリコン膜に限らず、酸化シリコン、フッ化マグネ
シウム、透明導電膜等を用いてもかまわない。また、遮
光膜としてモリブデンシリサイド等を用いてもかまわな
い。
【0026】次に、クロム膜3上にポジ型レジストOE
BR−2000(東京応化工業(株)、製品名)を塗布
し、電子線描画装置を用いて所定の透過部の領域を描画
した。本実施例ではOEBR−2000(東京応化工業
(株)、製品名)を用いたが、他のレジストを用いても
よい。このことは以下の工程においても、また、他の実
施例においても同様である。
【0027】本実施例では、位相シフタパタンを形成す
る際に用いる合わせマークパタンを3種類設けた。すな
わち、図1に示したマスクパタン領域11外に6個の第
1の合わせマーク12を、また、マスクパタン領域11
内の素子パタン領域外、すなわち上記配線パタン製造工
程上影響を与えないような領域に第2の合わせマーク
(図示せず)を、マスクパタン領域11内の上記配線パ
タンに近接した位置に第3の合わせマーク(図示せず)
を配置した。ここで、合わせマークパタンの位置や形状
は上記に限らないことは言うまでもない。なお、本実施
例において、第1の合わせマークは大まかな位置決めを
行なうためのいわゆるウエハマークとして用い、第2、
第3の合わせマークは正確に位置決めするためのいわゆ
るチップマークとして用いる。
【0028】再び図10に戻って説明する。描画後、所
定の現像処理を行ないレジストパタンを形成した後、こ
れをマスクとして所定のエッチング液を用いてクロム膜
を湿式エッチングした。しかる後、上記レジストを除去
して、所定の遮光パタンと第1の合わせマーク(図示せ
ず)と第2の合わせマーク(図示せず)と第3の合わせ
マーク6を形成した(図10(b))。
【0029】次に、上記マスクの全面に塗布性ケイ素化
合物(スピンオングラス:以下、SOGと略す)として
OCDタイプ7(東京応化工業(株)、製品名)をスピ
ンコ−ト法により塗布し、200℃で20分間熱処理し
て位相シフタ膜4を形成した(図10(c))。本実施
例において、位相シフタ膜としてOCDタイプ7(東京
応化工業(株)、製品名)を用いたが、位相シフタ膜の
材料はこれに限るものではない。
【0030】位相シフタ膜の最適膜厚dは、一般に、露
光波長λでの位相シフタの屈折率nに対して、
【数3】d=λ/2(n−1) (3) で与えられる。本実施例において、λ=248nmにお
けるSOGの屈折率n=1.5より、最適膜厚dは24
8nmとなる。そこで、位相シフタ膜4の膜厚を248
nmとした。
【0031】次に、上記基板上にネガ型レジストRD2
000N(日立化成工業(株)、製品名)を塗布し、電
子線描画装置及び上記第1、第2、第3の合わせマーク
を用いて所定の位相シフタパタン領域を描画した。すな
わち、まず第1の合わせマーク上に電子線を走査して反
射電子を検出し、この信号を用いて第2の合わせマーク
を検出する。さらにこれより得られる信号を検出し、こ
の信号を用いて第3の合わせマークを検出する。そして
これにより得られる信号により位置決めして所定のパタ
ンを描画する。なお、第1、第2、第3の合わせマーク
は、それぞれ全部使用する必要なく、それぞれその1部
を用いればよい。
【0032】ここで、所定の位相シフタパタン領域を描
画するに必要な時間は、合計1時間程度である。本実施
例で用いた電子線描画装置は、5分以上描画動作を連続
して行なうと電子線のドリフト現象により位置精度が劣
化し、0.1μm以上の位置ずれが生じる。そのため約
2分毎に第3の合わせマークを検出して、位置決めしな
おし、位相シフタパタン領域を描画した。この結果、位
置ずれを0.1μm以下に抑え、パタンを高精度で形成
することができた。描画後、所定の現像処理を行ないレ
ジストパタンを形成した。
【0033】上記のように、パタン領域を描画する場
合、電子線を合わせマーク上にも照射することになる。
従って、ネガ型レジストを用いているため、電子線描画
したパタン領域と上述のマーク検出をした領域に現像後
にレジスト材料が残ることになる。
【0034】このようにして形成したレジストパタンを
マスクとして、所定のエッチング液を用いて位相シフタ
膜の湿式エッチングを行なった。しかる後、上記レジス
トパタンを除去して位相シフタ5のパタンを形成した。
この際合わせマーク上及びその近傍においても位相シフ
タ5が形成された(図10(d))。
【0035】次に、第3の合わせマーク6上に、マスク
欠陥修正装置を用いて、クロムからなる不透明膜7を蒸
着し、第3の位置決めマークパタンが転写されないよう
にした。以上のようにして所望の位相シフトマスクを得
た(図10(e))。なお、第2の合わせマークは固体
素子製造工程で転写されるが、固体素子の特性に障害と
ならない位置に設けてあるので、クロム膜を蒸着する必
要はない。
【0036】以上のようにして作製した位相シフトマス
クを前記縮小投影露光装置に用い、所定の加工が行なわ
れたシリコン基板上に塗布されたレジスト膜にマスクパ
タンを転写した。レジストはSAL601−ER7(S
hipley社、製品名)を用いた。なお、本実施例で
はコヒ−レンスファクタの値を0.3としたが、これ以
外の値を用いてもよい。
【0037】露光後、所定のベ−ク、現像処理を行な
い、上記基板上にレジストパタンを形成した。形成した
レジストパタンを走査型電子顕微鏡(SEM)により観
察した結果、第3の合わせマークは転写されず、また、
パタン領域全体にわたり良好な線幅精度で所望のパタン
が形成されたことが分かった。
【0038】なお、上記位相シフタ膜のパタン形成に用
いるレジストは、ポジ型レジストを用いても良い。パタ
ン領域を描画する電子線照射量と比較して、比較的多く
の電子線照射量が合わせマーク上に照射されるため、レ
ジスト材料が変質し、ポジ型レジストであっても合わせ
マーク上にレジスト材料が残る。一方、合わせマークの
輪郭部分と電子線描画されたパタン領域は、所定の現像
処理後に除去される。
【0039】また、上述の変質したレジスト材料は、こ
の部分以外のレジストパタンよりも現像により除去され
にくい場合もある。この場合は、合わせマーク上にレジ
スト材料が残ることになる。この変質したレジスト材料
が投影光学系の露光光に対して透明とならないような性
質を持っており、かつ、合わせマークが遮光領域内に配
置された透過パタンであるならば、合わせマーク上に実
質的に遮光膜を付着したことと同様の効果が得られる。
これについてはネガ型レジストを用いたときも同様であ
る。
【0040】さらにまた、本実施例においては、電子線
を用いて所定のパタンを描画する場合について説明した
が、これに限らず、イオンビーム、放射線等のエネルギ
ー線を用いても良い。以上述べたように、合わせマーク
上にレジスト材料が残ることを考慮し、マスクパタンや
合わせマークを設計、配置しなければならならないこと
は言うまでもない。これは以下の実施例においても同様
である。なお、本実施例では第1、第2、第3の3種の
合わせマークを用いたが、転写されるパタンの形状等に
より、合わせマークは一種でも、所望の2種でもよい。
さらにまた、第3の合わせマークの修正は、その上に不
透明膜を被着させて行なったが、合わせマーク自体を削
除してもよい。
【0041】〈実施例2〉NA=0.45の投影光学系
を有する縮小率1/10のi線(波長λ=365nm)
縮小投影露光装置用の位相シフトマスクを製造した。以
下、マスク製造工程を第11図を用いて説明する。マス
ク基板として、合成石英基板1上に透明導電膜8、クロ
ム膜3を積層したものを用意した(図11(a))。
【0042】次に、上記マスクの全面にSOG(OCD
タイプ7;東京応化工業(株)、製品名)をスピンコ−
ト法により塗布し、200℃で20分間熱処理して位相
シフタ膜4を形成した(図11(b))。本実施例では
位相シフタ材料としてOCDタイプ7(東京応化工業
(株)、製品名)を用いたがこれに限るものではない。
位相シフタ膜4の膜厚は、波長λ=365nmにおける
位相シフタ膜4の屈折率1.47及び(1)式より、3
88nmとした。
【0043】次に、位相シフタ膜4上に、ネガ型レジス
トRD2000N(日立化成工業(株)、製品名)を塗
布し、電子線描画装置を用いて所定のパタンを描画し
た。ここで、マスクパタンの遮光領域となるクロム膜上
に位相シフタ膜で合わせマークが形成されるように合わ
せマークパタンも描画した。次に、所定の現像及び熱処
理を行ないレジストパタンを形成し、これをマスクとし
て、所定のエッチング液を用いて位相シフタ膜4を湿式
エッチングした。しかる後、上記レジストパタンを除去
して位相シフタ9及び合わせマーク21を得た(図11
(c))。
【0044】次に、ポジ型レジストRE5000P(日
立化成工業(株)、製品名)を塗布し、電子線描画装置
を用い、上記合わせマーク21により位置決めして、所
定の透過パタン領域を描画した。ついで現像処理を行な
いレジストパタンを形成した後、これをマスクとして所
定のエッチング液を用いてクロム膜3の湿式エッチング
を行なった。ここで、位相シフタパタン9の下地のクロ
ム膜が寸法0.5μmの幅にサイドエッチングされ、オ
−バ−ハング形状になるようにした。しかる後に、さら
に、上記レジストを除去して、所定のクロムパタンを得
た(図11(d))。
【0045】次に、SOG(OCDタイプ7;東京応化
工業(株)、製品名)をスピン塗布して、温度80℃で
10分間熱処理した。ここで、塗布膜厚は200℃で2
0分間熱処理した後に膜厚値が388nmになるように
設定した。なお、SOGの熱処理の条件は上記に限るも
のではない。しかる後、電子線描画装置を用い、合わせ
マーク21により位置決めして、所定の位相シフタパタ
ン領域を描画した。しかる後、メタノールで30秒間現
像処理を行なった。さらに温度200℃で20分間熱処
理して、位相シフタ9′を得た(図11(e))。
【0046】なお、クロム膜3の両側に微小幅の位相シ
フタ9を設けた場合も、光透過部と位相シフタとの境界
部で光の位相が互いに打ち消しあうことにより光強度が
弱められ、コントラストの高い良好な光学像が得られ
る。
【0047】以上のようにして製造した位相シフトマス
クを前記縮小投影露光装置に用い、所定の加工が行なわ
れたシリコン基板上に塗布されたレジスト膜にマスクパ
タンを転写した。露光後、所定の現像処理を行ない、基
板上にレジストパタンを形成した。形成した上記レジス
トパタンをSEMにより観察した結果、合わせマークパ
タンは転写されず、また、パタン領域全体にわたり良好
な線幅精度で所望のパタンが形成されたことが分かっ
た。レジストとしてAZ5214(Shipley社、
製品名)を用いた。なお、本実施例ではコヒ−レンスフ
ァクタの値を0.5としたが、これ以外の値を用いても
よい。
【0048】なお、電子線による位相シフトパタンの描
画は、実施例1と同様に所定の時間毎に位置決めしなお
して描画してもよい。
【0049】また、上記合わせマークは、光透過部に設
けてもよい。この場合、合わせマークが設けられている
部分といない部分とにより、透過光の位相差に基づく像
が生じないように、合わせマークの厚みdを、露光波長
をλ、その波長における合わせマークの材料の屈折率を
nとするとき、
【数4】d=m・λ/(n−1) (2) (但し、mは自然数)とする必要がある。また、最初に
形成された上記合わせマークの膜厚は位相シフタの膜厚
と同じになり転写されてしまうため、合わせマークは別
の工程で形成する必要がある。
【0050】〈実施例3〉NA=0.42の投影光学系
を有する縮小率1/10のi線(波長λ=365nm)
縮小投影露光装置用の位相シフトマスクを製造した。以
下、マスク製造工程を説明する。マスク基板として、合
成石英基板上に透明導電膜、クロム膜を積層したものを
用意した。
【0051】次に、ポジ型レジストRE5000P(日
立化成工業(株)、製品名)を塗布し、電子線描画装置
を用いて、透過パタン領域及び合わせマークを描画し
た。本実施例では、第1の合わせマークをマスクパタン
領域外の遮光領域に透過パタンとして、第2の合わせマ
ークをマスクパタン領域の光透過領域に遮光パタンとし
て、第3の合わせマークは上記投影光学系の解像限界以
下の寸法としてマスクパタン領域の遮光領域に透過パタ
ンとして設けた。
【0052】解像限界は、NA=0.42、λ=365
nm、マスクパタンを転写する際に用いるレジストやプ
ロセス等の条件により決まる定数kを0.6として、次
式により求まる。
【数5】k×λ/NA≒0.52μm (4) 従って、マスク上では10倍の5.2μmとなる。そこ
で、本実施例では第3の合わせマークを図3(c)に示
した形状、寸法(幅3μm)とした。
【0053】しかる後、所定の現像処理を行ないレジス
トパタンを形成した後、これをマスクとして所定のエッ
チング液を用いてクロム膜の湿式エッチングを行なっ
た。さらに、上記レジストを除去して、所定のクロムパ
タンを得た。
【0054】次に、SOG(OCDタイプ7;東京応化
工業(株)、製品名)を実施例2で述べたように厚さ3
88nmになるように塗布し、位相シフタ膜とした。し
かる後、位相シフタ膜上にネガ型レジストRD2000
N(日立化成工業(株)、製品名)を塗布し、電子線描
画装置を用い、上記合わせマークで位置決めして、所定
の位相シフタパタン領域を描画した。ついでレジストの
現像処理を行ないレジストパタンを形成した後、これを
マスクとして所定のエッチング液を用いて位相シフタ膜
の湿式エッチングを行なった。しかる後、上記レジスト
パタンを除去した。次に、上記第2の合わせマークパタ
ンを、収束イオンビーム装置を用いて除去し、所望の位
相シフトマスクを得た。
【0055】以上のようにして製造した位相シフトマス
クを前記縮小投影露光装置に用い、所定の加工が行なわ
れたシリコン基板上に塗布されたレジスト(AZ521
4;Shipley社、製品名)膜にパタンを転写し
た。露光後、所定の現像処理を行ない、上記基板上にレ
ジストパタンを形成した。形成した上記レジストパタン
をSEMにより観察した結果、合わせマークパタンは転
写されず、また、パタン領域全体にわたり良好な線幅精
度で所望のパタンが形成されたことが分かった。
【0056】〈実施例4〉NA=0.45の投影光学系
を有する縮小率1/10のi線縮小投影露光装置用の位
相シフトマスクを製造した。本実施例では、図4に示す
ように、マスクパタン領域内の素子パタン外に、このマ
スクを用いた固体素子製造工程で用いるための露光用合
わせマーク30及びこの露光用合わせマーク30の中心
付近に位相シフタ形成工程で用いる合わせマーク12を
設けた。合わせマーク12は図3(a)に示した形状で
ある。合わせマークパタンの形状や配置は上記に限るも
のではない。上記以外は、実施例1と同様にして、合わ
せマーク12を用いて位相シフトマスクを製造した。
【0057】製造した位相シフトマスクを前記縮小投影
露光装置に用いて、所定の加工が行なわれたシリコン基
板上に塗布されたレジスト膜にマスクパタンを転写し
た。露光後、所定の現像処理を行ない、上記基板上にレ
ジストパタンを形成した。形成した上記レジストパタン
をSEMにより観察した結果、パタン領域全体にわたり
良好な線幅精度で所望のパタンが形成されたことが分か
った。
【0058】〈実施例5〉NA=0.37の投影光学系
を有する縮小率1/5のKrFエキシマレーザ(λ=2
48nm)縮小投影露光装置用の位相シフトマスクを製
造した。本実施例では、位相シフタ形成工程で用いる合
わせマークと、このマスクを用いた固体素子製造工程で
用いるための合わせマークを共有できるような寸法とし
て所定のマスクパタン領域で素子パタン領域外に設け
た。本実施例において、合わせマークは図3(d)に示
した形状で、その寸法は、図3(d)に示した値の5倍
とした。上記以外は第1実施例と同様にして、上記合わ
せマークを用いて位相シフトマスクを製造した。
【0059】製造した位相シフトマスクを前記縮小投影
露光装置に用い、所定の加工を行なった第2の基板上に
塗布したレジスト膜にパタンを転写した。露光後、所定
の現像処理を行ない、レジストパタンを形成した。形成
したレジストパタンをSEMにより観察した結果、パタ
ン領域全体にわたり良好な線幅精度で所望のパタンが形
成されたことが分かった。
【0060】次に、このレジストパタンを用いて所定の
加工工程を行なった後、再度レジスト膜を形成した。こ
の第2の基板と別に製造した第2のマスクとを縮小投影
露光装置に据え付け、上記工程で形成された合わせマー
クを用いて第2の基板を位置合わせした。露光により第
2のマスクのパタンを第2の基板に転写した。露光後、
所定の現像処理を行ない、レジストパタンを形成した。
形成したレジストパタンをSEMにより観察した結果、
パタン領域全体にわたりパタンの位置ずれ量は0.2μ
m以下であることが分かった。
【0061】〈実施例6〉NA=0.45の投影光学系
を有する縮小率1/5のKrFエキシマレ−ザ(波長2
48nm)縮小投影露光装置用の64メガビットDRA
Mの配線パタン製造工程で用いるレチクルを製造した。
以下、レチクル作製工程を説明する。レチクル基板とし
ては、合成石英基板上に、クロム膜を形成したものを用
意した。ここでクロム膜は遮光膜として用いるものであ
る。遮光膜としてモリブデンシリサイド等を用いてもよ
い。
【0062】上記クロム膜上にポジ型レジストOEBR
−2000(東京応化工業(株)、製品名)を塗布し、
電子線描画装置を用いて、所定の合わせマークパタンを
描画した。本実施例では、図1に示した例と同様に、電
子線描画の位置決めに用いる合わせマーク12のパタン
を予備も含めて6個と露光用合わせマーク12′のパタ
ンとをマスクパタン領域外に、すなわち、投影露光装置
により転写される領域の外に描画したが、いずれの合わ
せマークパタンもその位置や形状は上記に限らない。描
画後、所定の現像処理を行ないレジストパタンを形成し
た後、これをマスクとして所定のエッチング液を用いて
クロム膜を湿式エッチングした。しかる後、上記レジス
トを除去して合わせマークを形成した。
【0063】本実施例では、合わせマークはマスクパタ
ン領域外の遮光領域に透過パタンとして設けたが、これ
に限らず、遮光膜上に合わせマークを形成してもよい。
例えば、遮光膜上にSOGやアルミニウム等の材料から
なる合わせマークを設けてもよい。この場合、合わせマ
ークが転写されないという利点がある。
【0064】次に、上記クロム膜上に再度ポジ型レジス
トOEBR−2000(東京応化工業(株)、製品名)
を塗布し、電子線描画装置を用い、上記合わせマークで
位置決めして透過部の領域を描画した。ここで、所定の
パタン領域を描画するに必要な時間は、合計90分程度
である。本実施例で用いた電子線描画装置は、5分以上
描画動作を連続して行うと電子線のドリフト現象により
位置精度が劣化し、0.1μm以上の位置ずれが生じ
る。そのため約2分毎に上記合わせマーク12を検出し
て、位置決めしなおし、所定のパタン領域を描画した。
この結果、位置ずれを0.1μm以下に抑え、パタンを
高精度で形成することができた。描画後、所定の現像処
理を行ないレジストパタンを形成した。これをマスクに
所定のエッチング液を用いて、クロム膜を湿式エッチン
グした。しかる後、上記レジストを除去してレチクルを
形成した。
【0065】以上のようにして製造したレチクルを所定
のレチクル検査装置を用いて検査した。パタンの位置ず
れ量、パタン寸法誤差共に0.1μm以下であり、所望
のレチクルを高精度で製造することができた。
【0066】以上のようにして製造したレチクルを前記
縮小投影露光装置に用いて、所定の加工が行なわれたシ
リコン基板上に塗布されたレジスト膜にレチクルパタン
を転写した。露光後、所定の現像処理を行ない、レジス
トパタンを形成した。形成したレジストパタンをSEM
により観察した。この結果、パタン領域全体に渡って良
好な位置精度、線幅速度で所望のパタンが形成されたこ
とが分かった。
【0067】以上、本実施例では透過照明で用いる透過
型マスクの製造方法を例にとって説明したが、例えば、
反射光学系で用いる反射型マスク等他のマスクにおいて
も本実施例で述べたような製造方法がマスクパタンの精
度向上に有効であることは言うまでもない。
【0068】
【発明の効果】以上本発明によれば、固体素子等を製造
する際に実質的に障害とならないような合わせマークを
用いて製造した、高精度の微細なパタンを有する位相シ
フトマスクを得ることができた。またそのような合わせ
マークを用いた位相シフトマスクの製造方法を提供する
ことができた。さらに、そのような合わせマークを用い
た高精度の微細なパタンを有するマスクの製造方法を提
供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の合わせマークの配置を示した模式図
である。
【図2】実施例2の合わせマークの配置を示した模式図
である。
【図3】合わせマークの一例を示した模式図である。
【図4】合わせマークの一例を示した模式図である。
【図5】合わせマークの一例を示した模式図である。
【図6】合わせマークの一例を示した模式図である。
【図7】合わせマークの一例を示した模式図である。
【図8】合わせマークの位置と光強度の関係を示した図
である。
【図9】合わせマークの一例を示した模式図である。
【図10】実施例1のマスク製造工程を示した工程図で
ある。
【図11】実施例2のマスク製造工程を示した工程図で
ある。
【符号の説明】
1 合成石英基板 2 窒化シリコ
ン膜 3 クロム膜 4 位相シフタ
膜 5 位相シフタ 6 合わせマー
ク 7 不透明膜 8 透明導電膜 9 位相シフタ 9′ 位相シフ
タ 10 マスク基板 11 マスクパ
タン領域 12、12′、21、30 合わせマーク 13 位相シフタパタン 15 遮光膜 16 光透過部

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、所望のパタンの遮光膜、該基板
    の透過光に位相差を与えるための所望のパタンの位相シ
    フタ及び該基板上のパタンが転写される第2の基板上の
    寸法に換算して解像限界以下の寸法の位置決めマークを
    有することを特徴とする位相シフトマスク。
  2. 【請求項2】請求項1記載の位相シフトマスクにおい
    て、上記位置決めマークは、上記転写される領域内に設
    けられたことを特徴とする位相シフトマスク。
  3. 【請求項3】基板上に、所望のパタンの遮光膜、該基板
    の透過光に位相差を与えるための所望のパタンの位相シ
    フタ及び該遮光膜上に設けられた位置決めマークを有す
    ることを特徴とする位相シフトマスク。
  4. 【請求項4】請求項3記載の位相シフトマスクにおい
    て、上記位置決めマークは、上記位相シフタパタンを構
    成する材質と同じ材質であることを特徴とする位相シフ
    トマスク。
  5. 【請求項5】基板上に、所望のパタンの遮光膜、該基板
    の透過光に位相差を与えるための所望のパタンの位相シ
    フタ及び位置決めマークを有し、該位置決めマークは、
    該基板の透過光に対して透明又は半透明でかつ透過光に
    位相差を与えない条件を満たす厚みであることを特徴と
    する位相シフトマスク。
  6. 【請求項6】請求項5記載の位相シフトマスクにおい
    て、上記厚みは、上記膜の材質の屈折率をn、透過光の
    波長をλ、自然数をmとするとき、 m・λ/(n−1) で表される厚みであることを特徴とする位相シフトマス
    ク。
  7. 【請求項7】基板上に、所望のパタンの遮光膜と、該基
    板上のパタンが第2の基板上に転写される領域外に位置
    決めマークとを形成する第1の工程及び該基板の透過光
    に位相差を与えるための位相シフタのパタンを、該位置
    決めマークにより位置決めして形成する第2の工程を有
    することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  8. 【請求項8】基板上に、所望のパタンの遮光膜と、該基
    板上のパタンが第2の基板上に転写される領域内で、か
    つ上記遮光膜のパタンにより構成される素子パタン外に
    位置決めマークとを形成する第1の工程及び該基板の透
    過光に位相差を与えるための位相シフタのパタンを、該
    位置決めマークにより位置決めして形成する第2の工程
    を有することを特徴とする位相シフトマスクの製造方
    法。
  9. 【請求項9】請求項8記載の位相シフトマスクの製造方
    法において、上記位置決めマークは、上記基板上のパタ
    ンが転写される第2の基板上の寸法に換算して、解像限
    界以下の寸法に形成することを特徴とする位相シフトマ
    スクの製造方法。
  10. 【請求項10】請求項7、8又は9記載の位相シフトマ
    スクの製造方法において、上記第2の工程は、上記位置
    決めマークにより所望の時間毎に位置決めを繰返しなが
    らエネルギー線を照射して所望のパタンを描画すること
    により上記位相シフタのパタンを形成して行なうことを
    特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  11. 【請求項11】基板上に、所望のパタンの遮光膜と位置
    決めマークとを形成する第1の工程、該基板の透過光に
    位相差を与えるための位相シフタのパタンを、該位置決
    めマークにより位置決めして形成する第2の工程及び該
    基板上のパタンが転写される第2の基板に該位置決めマ
    ークが転写されないように、該位置決めマークを修正す
    る第3の工程を有することを特徴とする位相シフトマス
    クの製造方法。
  12. 【請求項12】請求項11記載の位相シフトマスクの製
    造方法において、上記修正は、上記位置決めマークの除
    去であることを特徴とする位相シフトマスクの製造方
    法。
  13. 【請求項13】請求項11記載の位相シフトマスクの製
    造方法において、上記修正は、上記位置決めマーク上へ
    の透過光に対して不透明な材料の付着であることを特徴
    とする位相シフトマスクの製造方法。
  14. 【請求項14】基板上に、遮光膜を形成する第1の工
    程、該遮光膜上に位置決めマークを形成する第2の工
    程、該位置決めマークにより位置決めして該遮光膜を所
    望のパタンとする第3の工程及び該基板の透過光に位相
    差を与えるための位相シフタのパタンを該位置決めマー
    クにより位置決めして形成する第4の工程を有すること
    を特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  15. 【請求項15】基板上に、所望のパタンの遮光膜を形成
    する第1の工程、該基板の透過光に対して透明又は半透
    明でかつ透過光に位相差を与えない厚みの膜からなる位
    置決めマークを形成する第2の工程及び該基板の透過光
    に位相差を与えるための位相シフタのパタンを該位置決
    めマークにより位置決めして形成する第3の工程を有す
    ることを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  16. 【請求項16】第1の基板上に、所望のパタンの遮光膜
    及び該第1の基板上のパタンが第2の基板上に転写され
    る領域内に第1の位置決めマークと第2の位置決めマー
    クを形成する第1の工程、該第1の基板の透過光に位相
    差を与えるための位相シフタのパタンを、該第1の位置
    決めマークにより位置決めして形成する第2の工程、該
    第1の基板上のパタンを該第2の基板上に転写する第3
    の工程及び該第2の基板上に形成された第2の位置決め
    マークにより位置決めして第3の基板上のパタンを該第
    2の基板上に転写する第4の工程を有することを特徴と
    する固体素子の製造方法。
  17. 【請求項17】請求項16記載の固体素子の製造方法に
    おいて、上記第1の位置決めマークは、上記第2の位置
    決めマーク内又はその近傍に形成することを特徴とする
    固体素子の製造方法。
  18. 【請求項18】第1の基板上に、所望のパタンの遮光膜
    及び該第1の基板上のパタンが第2の基板上に転写され
    る領域内に位置決めマークを形成する第1の工程、該第
    1の基板の透過光に位相差を与えるための位相シフタの
    パタンを、該位置決めマークにより位置決めして形成す
    る第2の工程、該第1の基板上のパタンを該第2の基板
    上に転写する第3の工程及び該第2の基板上に形成され
    た位置決めマークにより位置決めして第3の基板上のパ
    タンを該第2の基板上に転写する第4の工程を有するこ
    とを特徴とする固体素子の製造方法。
  19. 【請求項19】基板上に、遮光膜と位置決めマークを形
    成する工程、該遮光膜上にレジスト膜を形成する工程、
    該位置決めマークにより所望の時間毎に位置決めを繰返
    しながらエネルギー線を照射して所望のパタンを描画
    し、該レジスト膜を現像して所望のパタンとする工程及
    び該レジスト膜のパタンをマスクとして該遮光膜をエッ
    チングする工程を有することを特徴とするマスクの製造
    方法。
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