JP3739134B2 - ダイヘッド - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エクストルージョン型の塗布装置に用いられるダイヘッドに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、エクストルージョン型の塗布装置は、均一な薄膜塗工が可能であることから広く利用されている。この塗布装置に用いられるダイヘッドとしてはダイヘッド先端部分がダイヘッド本体から分離可能で交換できるタイプのものが種々出回っている。すなわち、ダイヘッド先端部分が顔料等で摩耗してスジ入り等の状態になった時にこれを取り外し、既に再研摩してある別のダイヘッド先端部分と交換したり、或いは任意形状の別のダイヘッド先端部分と交換するようになっている。このタイプのダイヘッドの多くは図１に示すようにダイヘッド先端部分１がダイヘッド本体２に対し主として１つの接合面ａで当接し、この当接面に直交する方向のボルト３にて固定されるもので、また接合部にはその接合面ａ以外に角のような点Ｐにて接合する部分が設けられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
従来の交換型ダイヘッドでは、上記のように、ダイヘッド先端部分１とダイヘッド本体２とが主として１つの接合面ａだけで当接し、この当接状態でボルト３で固定されているため、ダイヘッド先端部分１をダイヘッド本体２に取り付ける際に図２に示す向きに力Ｆが働いて、ダイヘッド先端部分１のズレが起こりやすく、ダイヘッド先端部分１を精度良く取り付けることができないという問題点がある。また、接合面ａ以外の角のような点Ｐにて接する部分を設けているため、十分除ききれなかった塗工液等によりダイヘッド先端部分１を精度良く取り付けることができなくなるという問題点もある。
【０００４】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ダイヘッド先端部分がダイヘッド本体から分離可能で交換できるタイプのダイヘッドについて、容易にかつ精度良くダイヘッド先端部分を取り付けることのできる構造のダイヘッドを提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、ダイヘッド先端部分がダイヘッド本体にボルトで固定されてなるダイヘッドにおいて、前記ダイヘッド先端部分と前記ダイヘッド本体の接合部が、ボルトの中心線に関して対称でかつ中心線に対する角度が鋭角である２つの接合面からなるとともに、点で接する部分を持たないことを特徴としており、特にその中心線に対する角度が４５度であることが最も好ましいものである。
【０００６】
【発明の実施の形態】
図３は本発明に係るダイヘッドの一例を示す側面図である。同図に示されるようにこのダイヘッドはダイヘッド先端部分１１がダイヘッド本体１２から分離可能で交換できるタイプであり、ボルト１３を緩めてダイヘッド先端部分１１を取り外すことによって研摩済みの別のダイヘッド先端部分、又は任意形状の別のダイヘッド先端部分と自由に交換することができる。なお、図中Ｓは塗工液の出口となるスリット部である。
【０００７】
図４にも示すように、ダイヘッド先端部分１１とダイヘッド本体１２はダイヘッド自体の中心線と平行なボルト１３の中心線ｘに関して対称でかつ中心線ｘに対する角度αが４５度である２つの接合面ｂ，ｃで当接し、この状態でボルト１３で固定されている。このように中心線ｘに対して対称である２つの接合面ｂ，ｃでダイヘッド先端部分１１を受けるため、簡単にダイヘッド先端部分１１の位置精度を出すことができる。また、平面応力の定義から分かるように、ダイヘッド先端部分１１をダイヘッド本体１２に取り付ける際、接合面ｂ，ｃに平行な向きにのみ力Ｆが作用するため、ダイヘッド本体１２に生じる歪みが最小となり、ダイヘッド先端部分１１の位置精度を悪くするようなことがない。なお、中心線ｘに対する角度αは４５度であることが力学的に最も好ましいが、４５度前後の角度であれば実用上問題はない。
【０００８】
また、図示のように、ダイヘッド先端部分１１における接合面ｂ，ｃの交差する付近に面取り部分１４を設け、接合面ｂ，ｃ以外に角のような点にて接する部分を無くしてある。このように点で接する部分を無くすことにより、十分除ききれなかった塗工液等によりダイヘッド先端部分１１の取付け精度が悪化することがない。
【０００９】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のダイヘッドは、ダイヘッド先端部分がダイヘッド本体にボルトで固定されてなるタイプのダイヘッドにおいて、前記ダイヘッド先端部分と前記ダイヘッド本体の接合部が、ボルトの中心線に関して対称でかつ中心線に対する角度が鋭角、特に好ましくは４５度である２つの接合面からなるとともに、点で接する部分を持たないように構成されているので、ダイヘッド先端部分の位置決めがボルトに依存することなく、２つの接合面で行われることから、容易にかつ精度良くダイヘッド先端部分を取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】従来のダイヘッドの一例を示す側面図である。
【図２】図１に示すダイヘッドの右半の拡大図である。
【図３】本発明に係るダイヘッドの一例を示す側面図である。
【図４】図３に示すダイヘッドの右半の拡大図である。
【符号の説明】
１１ ダイヘッド先端部分
１２ ダイヘッド本体
１３ ボルト
１４ 面取り部分
ｂ，ｃ 接合面
Ｓ スリット
【発明の属する技術分野】
本発明は、エクストルージョン型の塗布装置に用いられるダイヘッドに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、エクストルージョン型の塗布装置は、均一な薄膜塗工が可能であることから広く利用されている。この塗布装置に用いられるダイヘッドとしてはダイヘッド先端部分がダイヘッド本体から分離可能で交換できるタイプのものが種々出回っている。すなわち、ダイヘッド先端部分が顔料等で摩耗してスジ入り等の状態になった時にこれを取り外し、既に再研摩してある別のダイヘッド先端部分と交換したり、或いは任意形状の別のダイヘッド先端部分と交換するようになっている。このタイプのダイヘッドの多くは図１に示すようにダイヘッド先端部分１がダイヘッド本体２に対し主として１つの接合面ａで当接し、この当接面に直交する方向のボルト３にて固定されるもので、また接合部にはその接合面ａ以外に角のような点Ｐにて接合する部分が設けられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
従来の交換型ダイヘッドでは、上記のように、ダイヘッド先端部分１とダイヘッド本体２とが主として１つの接合面ａだけで当接し、この当接状態でボルト３で固定されているため、ダイヘッド先端部分１をダイヘッド本体２に取り付ける際に図２に示す向きに力Ｆが働いて、ダイヘッド先端部分１のズレが起こりやすく、ダイヘッド先端部分１を精度良く取り付けることができないという問題点がある。また、接合面ａ以外の角のような点Ｐにて接する部分を設けているため、十分除ききれなかった塗工液等によりダイヘッド先端部分１を精度良く取り付けることができなくなるという問題点もある。
【０００４】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ダイヘッド先端部分がダイヘッド本体から分離可能で交換できるタイプのダイヘッドについて、容易にかつ精度良くダイヘッド先端部分を取り付けることのできる構造のダイヘッドを提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、ダイヘッド先端部分がダイヘッド本体にボルトで固定されてなるダイヘッドにおいて、前記ダイヘッド先端部分と前記ダイヘッド本体の接合部が、ボルトの中心線に関して対称でかつ中心線に対する角度が鋭角である２つの接合面からなるとともに、点で接する部分を持たないことを特徴としており、特にその中心線に対する角度が４５度であることが最も好ましいものである。
【０００６】
【発明の実施の形態】
図３は本発明に係るダイヘッドの一例を示す側面図である。同図に示されるようにこのダイヘッドはダイヘッド先端部分１１がダイヘッド本体１２から分離可能で交換できるタイプであり、ボルト１３を緩めてダイヘッド先端部分１１を取り外すことによって研摩済みの別のダイヘッド先端部分、又は任意形状の別のダイヘッド先端部分と自由に交換することができる。なお、図中Ｓは塗工液の出口となるスリット部である。
【０００７】
図４にも示すように、ダイヘッド先端部分１１とダイヘッド本体１２はダイヘッド自体の中心線と平行なボルト１３の中心線ｘに関して対称でかつ中心線ｘに対する角度αが４５度である２つの接合面ｂ，ｃで当接し、この状態でボルト１３で固定されている。このように中心線ｘに対して対称である２つの接合面ｂ，ｃでダイヘッド先端部分１１を受けるため、簡単にダイヘッド先端部分１１の位置精度を出すことができる。また、平面応力の定義から分かるように、ダイヘッド先端部分１１をダイヘッド本体１２に取り付ける際、接合面ｂ，ｃに平行な向きにのみ力Ｆが作用するため、ダイヘッド本体１２に生じる歪みが最小となり、ダイヘッド先端部分１１の位置精度を悪くするようなことがない。なお、中心線ｘに対する角度αは４５度であることが力学的に最も好ましいが、４５度前後の角度であれば実用上問題はない。
【０００８】
また、図示のように、ダイヘッド先端部分１１における接合面ｂ，ｃの交差する付近に面取り部分１４を設け、接合面ｂ，ｃ以外に角のような点にて接する部分を無くしてある。このように点で接する部分を無くすことにより、十分除ききれなかった塗工液等によりダイヘッド先端部分１１の取付け精度が悪化することがない。
【０００９】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のダイヘッドは、ダイヘッド先端部分がダイヘッド本体にボルトで固定されてなるタイプのダイヘッドにおいて、前記ダイヘッド先端部分と前記ダイヘッド本体の接合部が、ボルトの中心線に関して対称でかつ中心線に対する角度が鋭角、特に好ましくは４５度である２つの接合面からなるとともに、点で接する部分を持たないように構成されているので、ダイヘッド先端部分の位置決めがボルトに依存することなく、２つの接合面で行われることから、容易にかつ精度良くダイヘッド先端部分を取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】従来のダイヘッドの一例を示す側面図である。
【図２】図１に示すダイヘッドの右半の拡大図である。
【図３】本発明に係るダイヘッドの一例を示す側面図である。
【図４】図３に示すダイヘッドの右半の拡大図である。
【符号の説明】
１１ ダイヘッド先端部分
１２ ダイヘッド本体
１３ ボルト
１４ 面取り部分
ｂ，ｃ 接合面
Ｓ スリット
Claims (2)
- ダイヘッド先端部分がダイヘッド本体にボルトで固定されてなるダイヘッドにおいて、前記ダイヘッド先端部分と前記ダイヘッド本体の接合部が、ボルトの中心線に関して対称でかつ中心線に対する角度が鋭角である２つの接合面からなるとともに、点で接する部分を持たないことを特徴とするダイヘッド。
- 前記中心線に対する角度が４５度である請求項１に記載のダイヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16179796A JP3739134B2 (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | ダイヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16179796A JP3739134B2 (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | ダイヘッド |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH105659A JPH105659A (ja) | 1998-01-13 |
| JP3739134B2 true JP3739134B2 (ja) | 2006-01-25 |
Family
ID=15742102
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16179796A Expired - Fee Related JP3739134B2 (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | ダイヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3739134B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2022065778A1 (ko) * | 2020-09-28 | 2022-03-31 | 주식회사 엘지에너지솔루션 | 다중 슬롯 다이 코터 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4606156B2 (ja) * | 2004-12-27 | 2011-01-05 | 大日本印刷株式会社 | ダイヘッド |
| JP4500669B2 (ja) * | 2004-12-27 | 2010-07-14 | 東洋刃物株式会社 | 塗布ヘッド |
| JP4492374B2 (ja) * | 2005-02-02 | 2010-06-30 | 三菱マテリアル株式会社 | 塗布工具 |
| KR102593078B1 (ko) * | 2019-06-25 | 2023-10-23 | 후지필름 가부시키가이샤 | 다이 헤드 |
-
1996
- 1996-06-21 JP JP16179796A patent/JP3739134B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2022065778A1 (ko) * | 2020-09-28 | 2022-03-31 | 주식회사 엘지에너지솔루션 | 다중 슬롯 다이 코터 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH105659A (ja) | 1998-01-13 |
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