JP3738027B2 - 蛋白質吸着防止眼用材料の製造方法 - Google Patents
蛋白質吸着防止眼用材料の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3738027B2 JP3738027B2 JP2005136846A JP2005136846A JP3738027B2 JP 3738027 B2 JP3738027 B2 JP 3738027B2 JP 2005136846 A JP2005136846 A JP 2005136846A JP 2005136846 A JP2005136846 A JP 2005136846A JP 3738027 B2 JP3738027 B2 JP 3738027B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- lens material
- group
- ophthalmic lens
- contact lens
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- AIIBKSOLXIGRFE-UHFFFAOYSA-M C[N](C)(C)CCOP([O-])(OCC=O)=O Chemical compound C[N](C)(C)CCOP([O-])(OCC=O)=O AIIBKSOLXIGRFE-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02C—SPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
- G02C7/00—Optical parts
- G02C7/02—Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
- G02C7/04—Contact lenses for the eyes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J7/00—Chemical treatment or coating of shaped articles made of macromolecular substances
- C08J7/12—Chemical modification
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61F—FILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
- A61F2/00—Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
- A61F2/02—Prostheses implantable into the body
- A61F2/14—Eye parts, e.g. lenses, corneal implants; Implanting instruments specially adapted therefor; Artificial eyes
- A61F2/16—Intraocular lenses
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B1/00—Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
- G02B1/04—Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
- G02B1/041—Lenses
- G02B1/043—Contact lenses
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Ophthalmology & Optometry (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Public Health (AREA)
- Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Heart & Thoracic Surgery (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Transplantation (AREA)
- Vascular Medicine (AREA)
- Cardiology (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Eyeglasses (AREA)
- Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
- Prostheses (AREA)
Description
すなわち、特許文献5の実施例5には、グリセロホスホリルコリンを1,1’カルボニルジイミダゾール処理し、ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体から成るコンタクトレンズ表面にホスホリルコリン基を導入する方法が記載されている。しかしながら、上記反応を追試した結果、目的とするホスホリルコリン処理されたコンタクトレンズを得ることはできなかった。
また、特許文献5の反応式6にはホスホリルコリンカルボキシル体が活性エステルとなった化学構造式が記載されている。その合成方法、実施例については一切記載されていないため追試することはできないが、通常の有機化学の常識に基づいて記載の構造を有するホスホリルコリンカルボキシル体を合成した場合、その方法は極めて煩雑であり、収率も低いことから実用性に乏しいことが容易に類推される。
このように、特許文献5に記載された処理方法では、コンタクトレンズを処理するカルボシキル基含有ホスホリルコリン基含有化合物の合成方法が記載されていないので、直ちに記載されている方法を実施出来ない。さらに、コンタクトレンズ表面へのホスホリルコリン基の導入反応も、これらの特許文献に記載された条件下では十分に反応が進行せず、その導入量が低いため優れた蛋白質吸着防止効果を示さない。
特に、本願発明と特許文献5に示された方法との本質的な相違は、本願発明では末端アミノ基を有する化合物を眼用レンズ材料の表面に導入し、これを介して、低分子量の式(2)または(3)のホスホリルコリン基含有化合物をコンタクトレンズ表面に化学的に結合させることを特徴とするのであり、これにより、レンズの変形を抑えながら効率良く蛋白の吸着を抑制できる。すなわち、直接的にコンタクトレンズ表面に存在する官能基にホスホリルコリン基を導入した場合、その高い親水性から、レンズはやや膨張する傾向にあるが、レンズ表面とホスホリルコリン基のあいだに両末端にアミノ基を有するアルキル基或いはオキシアルキル基などを導入することにより、その膨張をコントロールすることが容易になる。アミノ基を有する化合物の親水性が低いほどレンズの膨張を抑制する効果を有する。アルキル鎖長が0〜6の場合最も好ましく膨張をコントロールできる。オキシエチレン基の場合は鎖長による影響は小さい。
(2)
また、本方法により、レンズの変形を抑えながら効率良く蛋白の吸着を抑制できる。すなわち、直接的にコンタクトレンズ表面に存在する官能基に親水性の高い官能基を導入した場合、レンズはやや膨張する傾向にあるが、レンズ表面とホスホリルコリン基のあいだに両末端にアミノ基を有する官能基を選択し、その極性を制御することにより、その膨張をコントロールすることが容易になる。
本発明に用いられるアミノ基を有する化合物としては、ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、エチレングリコールビス(2−アミノエチル)エーテル、エチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテルなどが挙げられ、何れも試薬として購入可能である。また、極性も膨張を防ぐ範囲として適切である。また、トリス(2−アミノエチル)アミンやアミノ基末端デンドリマーなど3個以上の末端アミノ基を有する化合物も、本発明に用いられるアミノ基を有する化合物として有効である。
ホスホリルコリン基は全合成でも合成可能である。しかし、合成条件が煩雑であり、厳密な無水条件が必要であり、製造コストがかかる。
一方、ホスホリルコリンは細胞膜の構成成分であるレシチンとしても抽出可能であり、その場合、脂肪酸部分を加水分解により除去すれば1−α−グリセロホスホリルコリンとしてより安価かつ容易に入手可能である。本発明者等は、この1−α−グリセロホスホリルコリンのジオール部分を、酸化的に開裂させることによりカルボキシル基を有するホスホリルコリン基含有化合物を容易に得られることを見出した。
最も代表的な合成方法としては、1−α−グリセロホスホリルコリンを水及びアセトニトリル等の溶媒中で過ヨウ素酸ナトリウム及び三塩化ルテニウムにより酸化し、目的とするカルボキシル体を得るものである。
式(2)の化合物は、1−α−グリセロホスホリルコリンの酸化開裂により得られるカルボキシメチルホスホリルコリン(n=1の場合)を用いることが好ましい。
1−α−グリセロホスホリルコリンは、水、アセトニトリル混合溶媒中で過ヨウ素酸塩と三塩化ルテニウムにより酸化開裂して、カルボキシメチルホスホリルコリンとすることができる。
すなわち、実施例に示すように、1−α−グリセロホスホリルコリン5gを水70ml−アセトニトリル30mlに溶解する。氷冷下、過ヨウ素酸ナトリウム17gと三塩化ルテニウム80mgを添加し、一晩攪拌する。沈殿物をろ過し、減圧濃縮、メタノール抽出により目的とするカルボキシメチルホスホリルコリンが3.86g(収率82%)得られる。
公知のグリセロホスホリルコリンを公知の方法により酸化的開裂を行わせる。例えば、1,2−ジオールを過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、或いは三酸化ビスマスなどの酸化剤を用いて酸化することにより結合を開裂させ、アルデヒド体が得られる。反応は通常水中または水を含む有機溶媒中で行われ、反応温度は0度から室温である。アルデヒド体は水中で平衡反応を経てハイドレートとなることもあるが、続くアミンとの反応には影響しない。下記にホスホリルコリン基を含有する一官能のアルデヒド体を調製するスキームの一例を示す。
本発明において眼用レンズ材料とは、眼の中に装着する材料の成型物である。主にはコンタクトレンズである。いかなる材質のコンタクトレンズでも良い。例えば、メタクリル酸(MAA)、アクリル酸(AA)、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、N-ビニルピロリドン(NVP)、N,N-ジメチルアクリルアミド(DMAA)、ビニルアルコール(VA)、メチルメタクリレート(MMA)、トリフルオロエチルメタクリレート(TFEMA)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、フルオロシリコーン、ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、パーフルオロアルキルメタクリレート、シロキサニルメタクリレート(SiMA)、シロキサニルスチレン(SiSt)、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)、アリルメタクリレート(AMA)、シリコンマクロマー等の重合体若しくは二種以上のモノマーの共重合体から構成されるコンタクトレンズから、本発明のコンタクトレンズを製造することが可能である。
また、カルボキシル基が存在しないコンタクトレンズでも、表面改質剤やプラズマ処理によりカルボキシル基を導入することが出来る。プラズマによる具体的な導入方法を下記に示す。
<プラズマ処理の表面反応によるカルボキシル基の導入>
二酸化炭素雰囲気下で低温プラズマによりコンタクトレンズ表面にカルボキシル基を導入する。具体的には、コンタクトレンズをプラズマ反応容器内に収容し、反応容器内を真空ポンプで真空にした後、二酸化炭素を導入する。続いてグロー放電を行うと、コンタクトレンズ表面にカルボキシル基を導入できる。
まず、コンタクトレンズ構成モノマーのカルボキシル基、若しくは、新たにコンタクトレンズ表面に後からカルボキシル基をプラズマ処理等により導入して、末端アミノ基を有する化合物を常法により共有結合(アミド結合)させる。
具体的には、poly-HEMA製コンタクトレンズをプラズマ反応容器(サムコインターナショナル研究所製 BP−1)に収容し、容器内の空気を全て二酸化炭素に置換し、室温でアノード処理(RF Power100)を10分間行い、カルボキシル基を導入する。次いで両末端アミノ基を有する化合物が過剰量含まれる水或いは有機溶媒中にカルボニルジイミダゾールや1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩などのカルボジイミド系カップリング剤、或いは塩化チオニル、五塩化リン、オキシ塩化リン、三臭化リン、オキザリルクロライドなどの存在下にて処理したコンタクトレンズを浸漬してアミド化を行い、末端にアミノ基を導入した後、洗浄する。
次に、未反応のアミノ基に対して、式(2)または(3)の化合物をアミド結合させる。
具体的には、式(2)の化合物の場合、(2)化合物を水またはN,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒に溶解或いは分散し、カルボニルジイミダゾールや1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩などのカルボジイミド系カップリング剤、或いは塩化チオニルなどを添加して活性エステル或いは酸塩化物とし、コンタクトレンズのアミノ基表面とアミド化反応させる。
式(3)の化合物の場合、(3)化合物を水またはメタノールなどのプロトン性溶媒或いはこれを含む溶媒中に溶解し、コンタクトレンズを浸漬して4時間反応させ、更にシアノホウ素酸ナトリウムを添加して一晩攪拌後、洗浄する。
その結果、コンタクトレンズ表面に、末端アミノ基を有する化合物を介して、式(1)のホスホリルコリン基を導入することが可能である。
両末端アミノ基を有する化合物の導入に関しては、記載の範囲であれば、何れも同一の条件により反応させることが可能である。
<プラズマ処理の表面反応によるアミノ基の導入>
窒素ガス雰囲気下で低温プラズマによりコンタクトレンズ表面にアミノ基を導入する。具体的にはコンタクトレンズをプラズマ反応容器内に収容し、反応容器内を真空ポンプで真空にした後、窒素ガスを導入する。続いてグロー放電により、レンズ表面にアミノ基を導入できる。プラズマ処理に関する文献を下記に示す。
1. M. Muller, C. oehr
Plasma aminofunctionalisation of PVDF microfiltration membranes: comparison of the in plasma modifications with a grafting method using ESCA and an amino-selective fluorescent probe
Surface and Coatings Technology 116-119 (1999) 802-807
2. Lidija Tusek, Mirko Nitschke, Carsten Werner, Karin Stana-Kleinschek, Volker Ribitsch
Surface characterization of NH3 plasma treated polyamide 6 foils
Colloids and Surfaces A: Physicochem. Eng. Aspects 195 (2001) 81-95
3. Fabienne Poncin-Epaillard, Jean-Claude Brosse, Thierry Falher
Reactivity of surface groups formed onto a plasma treated poly (propylene) film
Macromol. Chem. Phys. 200. 989-996 (1999)
「式(2)の化合物の合成」
1−α−グリセロホスホリルコリン5gを水70ml−アセトニトリル30mlに溶解した。氷冷下、過ヨウ素酸ナトリウム17gと三塩化ルテニウム80mgを添加し、一晩攪拌した。沈殿物をろ過し、減圧濃縮、メタノール抽出により目的とするカルボキシメチルホスホリルコリン3.86g(収率82%)を得た。
カルボキシメチルホスホリルコリンは、n=1の場合の式(2)の化合物である。
1−α−グリセロホスホリルコリン(450mg)を蒸留水15mlに溶解し、氷水浴中で冷却した。過ヨウ素酸ナトリウム(750mg)を添加し、5時間攪拌した。反応液を減圧濃縮、減圧乾燥し、メタノールにより目的物を抽出した。
市販のソフトコンタクトレンズとして、EtafilconA(商品名:ワンデーアキュビュー、J&J社、構成モノマー:HEMA-MAA)1枚を水3mlに浸漬し、エチレンジアミン30mg、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩10mg、N−ヒドロキシスクシンイミド6mgを添加して3時間室温で攪拌した。コンタクトレンズを純水で十分洗浄し、水3mlに浸漬した後、化学式(2)の化合物10mg、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩10mg、N−ヒドロキシスクシンイミド6mgを添加して室温で3時間攪拌後、水で十分洗浄して目的とするホスホリルコリン基が表面に化学的に結合したコンタクトレンズを得た。
市販のソフトコンタクトレンズとして、EtafilconA(商品名:ワンデーアキュビュー、J&J社)、構成モノマー:HEMA-MAA)1枚を水3mlに浸漬し、エチレンジアミン30mg、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩10mg、N−ヒドロキシスクシンイミド6mgを添加して3時間室温で攪拌した。コンタクトレンズを純水で十分洗浄し、水3mlに浸漬した後、化学式(3)の化合物10mgを添加して室温で4時間攪拌後、シアノホウ素酸ナトリウム3mgを添加して一晩攪拌、水で十分洗浄して目的とするホスホリルコリン基が表面に化学的に結合したコンタクトレンズを得た。
市販のソフトコンタクトレンズとして、EtafilconA(商品名:ワンデーアキュビュー、J&J社)、構成モノマー:HEMA-MAA)1枚をN,N−ジメチルホルムアミド3mlに浸漬し、1,6−ジアミノヘキサン50mg、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩10mg、N−ヒドロキシスクシンイミド6mgを添加して3時間室温で攪拌した。コンタクトレンズをN,N−ジメチルホルムアミドで十分洗浄し、N,N−ジメチルホルムアミド3mlに浸漬した後、化学式(2)の化合物10mgと塩化チオニル6mgをN,N−ジメチルホルムアミド中で30分間攪拌した溶液1mlと混合し、4時間反応、水で十分洗浄して目的とするホスホリルコリン基が表面に化学的に結合したコンタクトレンズを得た。
市販のソフトコンタクトレンズとして、EtafilconA(商品名:ワンデーアキュビュー、J&J社)、構成モノマー:HEMA-MAA)1枚をN,N−ジメチルホルムアミド3mlに浸漬し、エチレングリコールビス(2−アミノエチル)エーテル62mg、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩10mg、N−ヒドロキシスクシンイミド6mgを添加して3時間室温で攪拌した。コンタクトレンズをN,N−ジメチルホルムアミドで十分洗浄し、N,N−ジメチルホルムアミド3mlに浸漬した後、化学式(2)の化合物10mgと塩化チオニル6mgをN,N−ジメチルホルムアミド中で30分間攪拌した溶液1mlと混合し、4時間反応、水で十分洗浄して目的とするホスホリルコリン基が表面に化学的に結合したコンタクトレンズを得た。
比較として、下記市販品のコンタクトレンズを使用した。
比較例1.EtafilconA(商品名:ワンデーアキュビュー、J&J社)
比較例2.EtafilconA(商品名:ワンデーアクエアー、オキュラーサイエンス社)
比較例3.NelfilconA(商品名:フォーカスデイリィーズ、チバビジョン社)
比較例4.Polymacon(商品名:メダリスト、ボシュロム社)
比較例5.VifilconA(商品名:フォーカス、チバビジョン社)
比較例6.比較実施例1
比較例7.比較実施例2
特許文献5の手法に基づき、1−α−グリセロホスホリルコリン10mg、1,1−カルボニルジイミダゾール20mg、トリエチルアミン20mgをジメチルスルホキシド3mlに添加し、50℃で2時間攪拌した。この溶液に、実施例1で使用したPolymaconを浸漬し、室温で12時間反応させた。コンタクトレンズをジメチルスルホキシド次いで水で充分に洗浄し、リン定量を行ったところ、導入されたホスホリルコリン基は検出限界の0.0001μmol/mg以下であり、反応が進行していなかった。
特許文献5の手法に基づき1−α−グリセロホスホリルコリン10mg、1,1−カルボニルジイミダゾール20mg、トリエチルアミン20mgをジメチルスルホキシド3mlに添加し、50℃で2時間攪拌した。この溶液に、実施例2で使用したNelfilconAを浸漬し、室温で12時間反応させた。コンタクトレンズをジメチルスルホキシド次いで水で充分に洗浄し、リン定量を行ったところ、導入されたホスホリルコリン基は検出限界の0.0001μmol/mg以下であり、反応が進行していなかった。
本発明の方法は、蛋白質の汚れが致命的な問題となるソフトコンタクトレンズに好ましく利用できる。蛋白質吸着が促進されるイオン性ソフトコンタクトレンズには特に好ましく利用できる。
Claims (6)
- 前記末端アミノ基を有する化合物が、C0(ヒドラジン)〜C12のアルキル基、重合度1〜10のエチレンオキシド基、重合度1〜10のプロピレンオキシド基、重合度1〜20のエチレンイミン、重合度1〜20のプロピレンイミンを有する化合物、ピペラジン、またはアニリンを有する化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の眼用レンズ材料の製造方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005136846A JP3738027B2 (ja) | 2004-05-24 | 2005-05-10 | 蛋白質吸着防止眼用材料の製造方法 |
US10/592,772 US8277834B2 (en) | 2004-05-24 | 2005-05-18 | Method for producing protein adsorption-preventing ocular lens material |
KR1020067020170A KR20070026432A (ko) | 2004-05-24 | 2005-05-18 | 단백질 흡착 방지 안구용 재료의 제조 방법 |
EP05741154A EP1750160A1 (en) | 2004-05-24 | 2005-05-18 | Method for producing protein adsorption-preventing ocular lens material |
PCT/JP2005/009083 WO2005114305A1 (ja) | 2004-05-24 | 2005-05-18 | 蛋白質吸着防止眼用材料の製造方法 |
CN2005800168463A CN1957288B (zh) | 2004-05-24 | 2005-05-18 | 防止蛋白质吸附的眼镜材料的制造方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004153256 | 2004-05-24 | ||
JP2005136846A JP3738027B2 (ja) | 2004-05-24 | 2005-05-10 | 蛋白質吸着防止眼用材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006011382A JP2006011382A (ja) | 2006-01-12 |
JP3738027B2 true JP3738027B2 (ja) | 2006-01-25 |
Family
ID=35428510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005136846A Expired - Fee Related JP3738027B2 (ja) | 2004-05-24 | 2005-05-10 | 蛋白質吸着防止眼用材料の製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8277834B2 (ja) |
EP (1) | EP1750160A1 (ja) |
JP (1) | JP3738027B2 (ja) |
KR (1) | KR20070026432A (ja) |
WO (1) | WO2005114305A1 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW200840554A (en) * | 2007-02-28 | 2008-10-16 | Alcon Inc | Coated medical implants and lenses |
US9395468B2 (en) | 2012-08-27 | 2016-07-19 | Ocular Dynamics, Llc | Contact lens with a hydrophilic layer |
JP2017505922A (ja) | 2013-11-15 | 2017-02-23 | タンジブル サイエンス リミテッド ライアビリティ カンパニー | 親水性層を有するコンタクトレンズ |
WO2016094533A1 (en) | 2014-12-09 | 2016-06-16 | Ocular Dynamics, Llc | Medical device coating with a biocompatible layer |
JP6807011B2 (ja) * | 2016-02-15 | 2021-01-06 | 日油株式会社 | 表面にホスホリルコリン基含有親水性ポリマーを有するコンタクトレンズ |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB8401534D0 (en) * | 1984-01-20 | 1984-02-22 | Royal Free Hosp School Med | Biocompatible surfaces |
GB9004881D0 (en) * | 1990-03-05 | 1990-05-02 | Biocompatibles Ltd | Method of improving the ocular of synthetic polymers haemo and biocompatibility |
US5308641A (en) * | 1993-01-19 | 1994-05-03 | Medtronic, Inc. | Biocompatibility of solid surfaces |
JP3825502B2 (ja) * | 1996-06-11 | 2006-09-27 | 日本油脂株式会社 | 修飾蛋白質の製造法及びコンタクトレンズ用汚れ除去剤 |
ATE277109T1 (de) * | 1998-07-17 | 2004-10-15 | Biocompatibles Uk Ltd | Verfahren zur herstellung von beschichteten geformten polymeren gegenständen |
EP1211268B1 (en) * | 1999-07-14 | 2006-11-29 | Nof Corporation | Random copolymer, process for the production thereof and medical material |
JP3959676B2 (ja) * | 2001-11-07 | 2007-08-15 | 東洋紡績株式会社 | 安全性の高いリン含有高分子を含有する高分子組成物 |
JP4245336B2 (ja) * | 2002-11-25 | 2009-03-25 | 株式会社資生堂 | ホスホリルコリン基を有するポリシロキサン及びその製造方法 |
-
2005
- 2005-05-10 JP JP2005136846A patent/JP3738027B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2005-05-18 EP EP05741154A patent/EP1750160A1/en not_active Withdrawn
- 2005-05-18 US US10/592,772 patent/US8277834B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2005-05-18 WO PCT/JP2005/009083 patent/WO2005114305A1/ja active Application Filing
- 2005-05-18 KR KR1020067020170A patent/KR20070026432A/ko not_active Application Discontinuation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20080038221A1 (en) | 2008-02-14 |
EP1750160A1 (en) | 2007-02-07 |
JP2006011382A (ja) | 2006-01-12 |
WO2005114305A1 (ja) | 2005-12-01 |
KR20070026432A (ko) | 2007-03-08 |
US8277834B2 (en) | 2012-10-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3715308B1 (ja) | 眼用レンズ材料及びその製造方法 | |
TWI441835B (zh) | 新穎聚合物 | |
JP3715310B1 (ja) | 蛋白質吸着防止眼用レンズ材料及びその製造方法 | |
EP3268804B1 (en) | Mesh size control of lubrication in gemini hydrogels | |
JP3715309B1 (ja) | 眼用レンズ材料及びその製造方法 | |
RU2601454C2 (ru) | Медицинские изделия с однородной плотностью электрического заряда и методы их изготовления | |
JP5771617B2 (ja) | コンタクトレンズの製造方法 | |
JP3738027B2 (ja) | 蛋白質吸着防止眼用材料の製造方法 | |
WO2006039466A1 (en) | Wettable hydrogels comprising reactive, hydrophilic, polymeric internal wetting agents | |
JP2009504820A (ja) | シリコーンヒドロゲル | |
ES2308297T3 (es) | Nuevos prepolimeros para una modificacion de superficie mejorada de lentes de contacto. | |
US11008414B2 (en) | Polymer materials for contact lens applications | |
TWI614287B (zh) | 含有疏水性鏈段之巨分子起始劑 | |
CN1957288B (zh) | 防止蛋白质吸附的眼镜材料的制造方法 | |
KR20070022027A (ko) | 안구용 렌즈 재료 및 그 제조 방법 | |
JP2001117054A (ja) | 表面処理コンタクトレンズおよび製造方法 | |
ES2366968T3 (es) | Proceso para fabricar monómeros de siloxanilo hidrófilos catiónicos. |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20051025 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051028 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091104 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101104 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111104 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121104 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131104 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |