JP3736920B2 - ネジ継手式推進管及びネジ継手式推進管の防食方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、上下水道管やガス管や電力・通信ケ−ブル管等を直接土中に推進するネジ継手式推進管及びその防食方法、特に地盤変動による破損の防止と現場における作業時間の短縮化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上下水道管やガス管,電力・通信ケ−ブル管等を地中に埋設する方法として地上からの開削が不可能な場合や地上からの開削が望ましくない場合には、所定の位置に掘削した立坑内に設けられている推進装置によって管体を相互に順次接続しながら地中に推進させる推進工法が採用されている。この推進工法には外管になるヒュ−ム管を推進し、その中にガス管や電力・通信ケ−ブル管等の本管を引き込む、いわゆる二重管方式もあるが、経済的理由から本管であるガス管や下水管等を直接土中に推進する直押し推進工法が広く採用されている。
【0003】
このような推進工法によって地中に敷設される埋設管相互の接続には、差し込み継手構造による接続や突合せ溶接あるいはネジ継手式推進管による接続等が採用されている。差し込み継手構造は、図9の断面図に示すように、外面に硬質塩化ビニルやポリエチレン等の防食層17が形成された一方の管体18aの管端部に、管体外径とほぼ等しい内径の差込み継手19を形成し、この差込み継手19に外面防食層17が形成された他方の管体18bの管端部を挿入し、挿入した管体18bの管端部と差込み継手19の内面との当接部にシ−ル材20を取り付けるようにしている。
【0004】
ネジ継手式推進管は、例えばポリエチレン被覆鋼管の両端に雄ネジと雌ネジを溶接して接合しておき、推進するときにネジ接合するものである。
【0005】
これらの継手部外面は無被膜になっており、推進するときに地上から立坑内に単管を1本ずつ降ろし、推進した管の後端部に接合してから接合部の外面全体に防食処理を行っている。この防食方法としては、内面に粘着材付きの熱収縮性ポリエチレンチュ−ブで接合部の外面全体を覆い加熱収縮する方法や、エポキシ樹脂やポリエステル樹脂等の硬化性樹脂をガラス繊維等の補強繊維に現地で含浸させてFRPライニングする方法や、接合部の外面全体を型枠で覆い、硬化性樹脂を注入して成型する方法等が採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら埋設管の管体相互を差し込み継手により接続した場合には、地震等によって地盤に大きな変位が発生したときに、継手部特にシ−ル材の部分が変形して破損するおそれがある。この継手部が破損すると、破損した継手部分から管内に地下水等が流入する問題が生じる。
【0007】
また、現地で管体相互を溶接で接合する場合には、多層盛り溶接を行うために溶接作業に熟練を必要とするとともに作業時間が長くなってしまい、推進工法全体の能率低下を招いてしまう。
【0008】
また、上記内面にゴム系粘着材付きの熱収縮性ポリエチレンチュ−ブは防食材としては優れているが、ポリエチレンチュ−ブのショア−硬度(D)で45程度と低く、推進管を直押し推進工法で推進しているときに、防食保護層であるポリエチレンチュ−ブが土や砂礫等との摩擦により疵が付き易いという短所がある。また、鋼管に被覆した工場被覆ポリエチレン層と熱収縮性ポリエチレンチュ−ブとをゴム系粘着材を介して接着しているため、推進時に熱収縮性ポリエチレンチュ−ブの端部が捲れてしまう。このような短所を防止するために収縮した熱収縮性ポリエチレンチュ−ブの外面に硬化性樹脂を塗布することも考えられるが、施工と硬化に多くの時間がかかってしまう。
【0009】
また、FRPライニングする方法はFRPを形成するための反応硬化時間がかかり、一般的に推進管口径が300mmの場合には単管当たりが20分以内といわれている作業時間内におさまらなくなってしまう。接合部の外面全体を型枠で覆い、硬化性樹脂を注入する方法も、型枠の取付けと樹脂注入成型及び型枠の取外しに20分以上かかり、単管当たりの作業時間が長くなってしまう。また、エポキシ樹脂やポリエステル樹脂等は注入の際に粘度が高く、このため気泡が入り易いという短所もある。
【0010】
この発明はかかる短所を解消するためになされたものであり、管体相互を短時間で接続できるとともに現地の防食施工時間を短縮して防食を確実に施工することができ、かつ地盤に大きな変位が生じても管体や継手部に破損が生じないネジ継手式推進管及びその防食方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るネジ継手式推進管は、外面ポリエチレン被覆鋼管(以下、被覆鋼管という。)と、被覆鋼管の両端に溶接して接合した雄ネジ部と雌ネジ部と、被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部の接合部の外面に形成された防食保護層とを有し、防食保護層は硬度が被覆鋼管のポリエチレン被覆層の硬度より大きな合成樹脂で円筒状に形成され、先端部のフランジ面と外周面との境界に一定長さと深さを有する段差を有し、被覆鋼管のポリエチレン被覆層を覆う端部にはテ−パ面を有することを特徴とする。
【0012】
上記防食保護層をノルボルネン系単量体とメタセシス触媒及び活性剤を含む反応液を型枠に注入して成型することが望ましい。
【0013】
また、上記防食保護層を雄ネジ部と雌ネジ部の外面と被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部との接合部の外面及びポリエチレン被覆層とにホットメルト系接着剤を介して接合したり、防食保護層を雄ネジ部と雌ネジ部の外面及び被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部との接合部の外面とにホットメルト系接着剤を介して接合すると良い。
【0014】
また、上記防食保護層を雄ネジ部と雌ネジ部の外面及び被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部との接合部の外面とに合成樹脂塗料の厚膜型重防食塗膜を介して接合しても良い。
【0015】
この発明のネジ継手式推進管の防食方法は、外面ポリエチレン被覆鋼管(以下、被覆鋼管という。)と、被覆鋼管の両端に溶接して接合した雄ネジ部と雌ネジ部と、被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部の接合部の外面に形成された防食保護層とを有し、防食保護層は硬度が被覆鋼管のポリエチレン被覆層の硬度より大きな合成樹脂で円筒状に形成され、先端部のフランジ面と外周面との境界に一定長さと深さを有する段差を有し、被覆鋼管のポリエチレン被覆層を覆う端部にはテ−パ面を有するネジ継手式推進管の防食方法であって、推進したネジ継手式推進管と連結するネジ継手式推進管をネジ接合して接合部に防食保護層の段差でU字状溝を形成し、形成されたU字状溝内に防食シ−ト又は防食チュ−ブを巻き付けて固定したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
この発明のネジ継手式推進管は外面ポリエチレン被覆鋼管(以下、被覆鋼管という。)と、被覆鋼管の両端に溶接して接合した雄ネジ部と雌ネジ部と、被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部の接合部の外面に形成された防食保護層とで形成されている。雄ネジ部のネジ後端部と雌ネジ部の端部には同じ大きさのフランジ面を有する。防食保護層は円筒状に形成され、ネジ側の先端部にはネジ部のフランジ面と一致するフランジ面を有し、各フランジ面と外周面との境界には一定長さと深さを有する段差が設けられている。また、防食保護層の被覆鋼管のポリエチレン被覆層を覆う端部にはテ−パ面が設けられ、ネジ継手式推進管を推進するときの抵抗を小さくするようにしている。この防食保護層は硬度が被覆鋼管のポリエチレン被覆層の硬度より大きな合成樹脂、例えばショア−硬度(D)が80程度になるノルボルネン系単量体とメタセシス触媒及び活性剤を含む反応液を使用して型枠成型してある。このように硬度が大きい合成樹脂で防食保護層を形成するから、ネジ継手式推進管を推進するときに土砂との摩擦で防食保護層が損傷することを防ぐことができるとともに円滑に推進することができる。
【0017】
また、防食保護層を雄ネジ部と雌ネジ部の外面と被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部との接合部の外面及びポリエチレン被覆層とにホットメルト系接着剤を介して接合したり、防食保護層を雄ネジ部と雌ネジ部の外面及び被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部との接合部の外面とにホットメルト系接着剤を介して接合することにより、雄ネジ部と雌ネジ部を接合した被覆鋼管と防食保護層を強力に接着しネジ接合を容易にする。
【0018】
また、上記防食保護層を雄ネジ部と雌ネジ部の外面及び被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部との接合部の外面とに合成樹脂塗料の厚膜型重防食塗膜を介して接合して防食効果をより高める。
【0019】
そして、推進したネジ継手式推進管と連結するネジ継手式推進管をネジ接合したときに、接合部に防食保護層の段差でU字状溝を形成し、形成されたU字状溝内にゴム系粘着剤を塗布した熱収縮性ポリエチレンシ−トからなる防食シ−トを巻き付け、加熱収縮させて固定し、接合部から内部に水が浸入することを防ぐ。このとき、収縮した防食シ−トの端部が溝からはみ出さないようにして、推進するときに防食シ−トの端部が捲れたり剥離することを防ぐ。
【0020】
また、ネジ継手式推進管をネジ接合し、接合部に形成されたU字状溝に防食シ−トを巻き付けて固定するだけで防食処理を行うことができるから、現地における防食処理時間を大幅に短縮することができる。
【0021】
【実施例】
図1はこの発明の一実施例のネジ継手式推進管を示す半切断断面図である。図に示すように、ネジ継手式推進管1は外面ポリエチレン被覆鋼管(以下、被覆鋼管という。)2と、被覆鋼管2の両端に溶接して接合した雄ネジ部3と雌ネジ部4と、被覆鋼管2の雄ネジ部3と雌ネジ部4の接合部の外面に形成された防食保護層5,6とで形成されている。雄ネジ部3のネジ後端部にはフランジ面31を有し、雌ネジ部4の端部には雄ネジ部3のフランジ面31と同じ大きさのフランジ面41を有する。防食保護層5,6は、例えばノルボルネン系単量体とメタセシス触媒及び活性剤を含む反応液を使用して工場で型枠成型する。防食保護層5,6は円筒状に形成され、防食保護層5のネジ側の先端部には雄ネジ部3のフランジ面31と一致するフランジ面51を有し、防食保護層6のネジ側の先端部には雌ネジ部4のフランジ面41と一致するフランジ面61を有する。各フランジ面51,61と外周面52,62との境界には一定長さと深さを有する段差53,63が設けられている。また、防食保護層5,6の被覆鋼管2のポリエチレン被覆層21を覆う端部には推進するときの抵抗を小さくするためにテ−パ面54,64を有する。
【0022】
防食保護層5,6を形成するノルボルネン系単量体としては、例えばノルボルネンのような二環体や、ジシクロペンタジエンのような三環体、テトラシクロドデセンのような四環体、トリシクロペンタジエンのような五環体、テトラシクロペンタジエンのような七環体に対してメチル,エチル等のアルキルやビニル等のアルケニル,エチリデン等のアキリデン,フェニル等のアリ−ルで置換してなる置換体、さらにエステル基,エ−テル基などの極性基を有する置換体をあげることができる。メタセシス触媒はノルボルネン系単量体の開環重合を進めるための触媒であって、例えばタングステン,モリブテン等のハロゲン化物、オキシハロゲン化物、酸化物又はアンモニウム塩などを使用する。活性剤はメタセシス触媒の触媒活性を高めるものであり、例えばアルキルアルミニウム,アルキルアルミニウムハライド等が使用される。
【0023】
このノルボルネン系単量体とメタセシス触媒及び活性剤を含む反応液を使用して防食保護層5,6を形成する型枠7は、図2の半切断断面図と図3の側面図に示すように、半円筒形状をした上型8と下型9からなり、雄ネジ部3と雌ネジ部4を接合した被覆鋼管2を上型8と下型9で挾み込みボルト10とナット11で固定することにより、雄ネジ部3と雌ネジ部4の外周部に防食保護層5,6の形状に対応した空間を形成する。下型9の下端部には反応液の注入管91が設けられ、上型8の上端部には空気抜き管81が設けられている。
【0024】
そして、雄ネジ部3と雌ネジ部4を接合した被覆鋼管2に防食保護層5,6を形成するときは、工場で雄ネジ部3と雌ネジ部4の外周面をサンダ−等で下地処理し、被覆鋼管2のポリエチレン被覆層21の油等の汚れを除去してから上型8と下型9を装着する。その後、下型9の注入管91から上記反応液を注入し上型8の空気抜き管81まで反応液を充填する。この反応液は注入直前にノルボルネン系単量体とメタセシス触媒及び活性剤を混合する。この混合した直後の反応液の粘度は約300cpsと非常に低く流動性が良いから小さな圧力で簡単に注入することができ、空気の巻き込みなしで型枠7内の全体にわたりに均一に充填することができる。この型枠7内の反応液は発熱硬化して5分以内で固化する。この硬化反応過程は開環重合であるため分解ガスなどは発生せず、圧縮硬度や伸び,曲げ弾性率などの機械的強度は硬化反応開始後約10分程度で最終特性値の70%以上になる。したがって型枠7内に反応液を注入後約10分経過すると型枠7をとり外すことができる。このようにして形成した防食保護層5,6のショア−硬度(D)を温度を変えて測定した結果を図4に示す。図4に示すように、ノルボルネン系単量体とメタセシス触媒及び活性剤を含む反応液を使用して形成した防食保護層5,6のショア−硬度(D)は常温で80程度であり、被覆鋼管2のポリエチレン被覆層21の硬度40以上よりはるかに大きく、推進時の摩擦に十分に耐えられる値になる。
【0025】
上記のように工場で形成されたネジ継手式推進管1を現地に搬送し、推進立坑から直押し推進工法で1本分推進した後、次のネジ継手式推進管1を推進立坑内に降ろし、図5(a)に示すように、推進したネジ継手式推進管1aの雄ネジ部3と防食保護層5のフランジ面51にパッキン12を装着し、図5(b)に示すように、連結するネジ継手式推進管1bの雌ネジ部4をネジ継手式推進管1aの雄ネジにネジ込み、雌ネジ部4と防食保護層6のフランジ面41,61をパッキン12に強固に圧着する。このようにネジ継手式推進管1aの雄ネジ部3とネジ継手式推進管1bの雌ネジ部4をネジ接合することにより、図6に示すように、接合部に防食保護層5,6の段差53,63に応じた深さと長さを有するU字状溝13を形成することができる。このU字状溝13内にゴム系粘着剤を塗布した熱収縮性ポリエチレンシ−トからなる防食シ−ト14を巻き付け、バ−ナ−等の加熱器具で加熱して収縮させて固定する。このとき、収縮したポリエチレンシ−トの端部がU字状溝13からはみ出さないようにしておく。このようにネジ継手式推進管1aとネジ継手式推進管1bをネジ接合し、接合部に形成されたU字状溝13に防食シ−ト14を巻き付けて固定するだけで防食処理を行うことができるから、現地における防食処理時間を大幅に短縮することができる。
【0026】
ネジ継手式推進管1aとネジ継手式推進管1bを接合した後、再び1本分推進する。この推進をするときに、ネジ継手式推進管1aとネジ継手式推進管1bの接合部に設けた防食シ−ト14が機械的強度の大きい防食保護層5,6で形成したU字状溝13内に固定されているから、防食シ−ト14の端部が捲れたり剥離することなしに推進することができる。したがって埋設管の接合部に安定した防食層を形成することができる。
【0027】
なお、上記実施例は雄ネジ部3と雌ネジ部4を接合した被覆鋼管2に防食保護層5,6を直接設けた場合について説明したが、図7に示すように、雄ネジ部3と雌ネジ部4を接合した被覆鋼管2の外周にホットメルト系の接着剤、例えば変性ポリオレフィン接着剤を巻き付けてから防食保護層5,6を形成するときの反応液の反応熱で軟化させて接着層15を形成したり、図8に示すように、雄ネジ部3と雌ネジ部4を接合した被覆鋼管2の鋼管露出部と雄ネジ部3と雌ネジ部4の外周にホットメルト系の接着剤で接着層16を形成し、防食保護層5,6を接着層15を介して雄ネジ部3と雌ネジ部4及び被覆鋼管2とに強力に接着すると良い。このように防食保護層5,6を雄ネジ部3と雌ネジ部4及び被覆鋼管2とに強力に接着することにより、被覆鋼管2をネジ接合するときに端部の防食保護層5,6を回しても防食保護層5,6が被覆鋼管2から遊離することを防ぐことができ、ネジ接合するときの操作を容易にすることができる。
【0028】
また、図8に示す接着層16に替えて雄ネジ部3と雌ネジ部4を接合した被覆鋼管2の鋼管露出部と雄ネジ部3と雌ネジ部4の外周にゴム系粘着剤を塗布した熱収縮チュ−ブやホットメルト系接着剤を塗布したチュ−ブあるいはシ−トで防食層を形成したり、エポキシ系,ポリウレタン系,ポリウレア系樹脂塗料の厚膜型重防食塗膜で防食層を形成してからその外周部に防食保護層5,6を設けるようにしても良い。このように防食保護層5,6を薄膜型重防食塗膜等からなる防食層を介して接合することにより防食効果をより高めることができる。
【0029】
また、上記実施例は防食保護層5,6をノルボルネン系単量体とメタセシス触媒及び活性剤を含む反応液を使用して形成した場合について説明したが、防食保護層5,6をショア−硬度(D)が直押し推進に適した60以上になるエポキシ樹脂やポリウレタン系樹脂で形成しても良い。
【0030】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、ネジ継手式推進管の端部を、硬度が被覆鋼管のポリエチレン被覆層の硬度より大きな合成樹脂で形成された防食保護層で覆うようにしたから、ネジ継手式推進管の被覆鋼管とネジ部の接合部を確実に防食処理することができる。
【0031】
また、硬度が大きい合成樹脂で防食保護層を形成するから、直押し推進工法でネジ継手式推進管を推進するときに土砂との摩擦で防食保護層が損傷することを防ぐことができるとともに円滑に推進することができる。
【0032】
また、防食保護層を雄ネジ部と雌ネジ部の外面と被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部との接合部の外面及びポリエチレン被覆層とにホットメルト系接着剤を介して接合したり、防食保護層を雄ネジ部と雌ネジ部の外面及び被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部との接合部の外面とにホットメルト系接着剤を介して接合することにより、雄ネジ部と雌ネジ部を接合した被覆鋼管と防食保護層を強力に接着し、被覆鋼管をネジ接合するときに端部の防食保護層を回しても防食保護層が被覆鋼管から遊離することを防ぐことができ、ネジ接合するときの操作を容易にすることができる。
【0033】
また、上記防食保護層を雄ネジ部と雌ネジ部の外面及び被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部との接合部の外面とに合成樹脂塗料の厚膜型重防食塗膜を介して接合することにより防食効果をより高めることができる。
【0034】
推進したネジ継手式推進管と連結するネジ継手式推進管をネジ接合したときに、接合部に防食保護層の段差でU字状溝を形成し、形成されたU字状溝内にゴム系粘着剤を塗布した熱収縮性ポリエチレンシ−トからなる防食シ−トを巻き付け、加熱収縮させて固定し、接合部から内部に水が浸入することを防ぐとともに推進するときに防食シ−トの端部が捲れたり剥離することを防ぎ、埋設管に安定した防食層を形成できる。
【0035】
また、ネジ継手式推進管ををネジ接合し、接合部に形成された溝に防食シ−トを巻き付けて固定するだけで防食処理を行うことができるから、現地における防食処理時間を大幅に短縮することができ、短時間で管を敷設することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例のネジ継手式推進管を示す半切断断面図である。
【図2】防食保護層を形成する型枠の構成を示す半切断断面図である。
【図3】上記型枠の側面図である。
【図4】防食保護層の温度に対するショア−硬度(D)の特性図である。
【図5】ネジ継手式推進管のネジ接合工程を示す断面図である。
【図6】ネジ継手式推進管のネジ接合部を示す半切断断面図である。
【図7】第2の実施例のネジ継手式推進管を示す半切断断面図である。
【図8】第3の実施例のネジ継手式推進管を示す半切断断面図である。
【図9】従来の差し込み継手構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ネジ継手式推進管
2 外面ポリエチレン被覆鋼管(被覆鋼管)
3 雄ネジ部
4 雌ネジ部
5 防食保護層
6 防食保護層
12 パッキン
13 U字状溝
14 防食シ−ト

Claims (6)

  1. 外面ポリエチレン被覆鋼管(以下、被覆鋼管という。)と、被覆鋼管の両端に溶接して接合した雄ネジ部と雌ネジ部と、被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部の接合部の外面に形成された防食保護層とを有し、防食保護層は硬度が被覆鋼管のポリエチレン被覆層の硬度より大きな合成樹脂で円筒状に形成され、先端部のフランジ面と外周面との境界に一定長さと深さを有する段差を有し、被覆鋼管のポリエチレン被覆層を覆う端部にはテ−パ面を有することを特徴とするネジ継手式推進管。
  2. 上記防食保護層をノルボルネン系単量体とメタセシス触媒及び活性剤を含む反応液を型枠に注入して成型した請求項1記載のネジ継手式推進管。
  3. 上記防食保護層を雄ネジ部と雌ネジ部の外面と被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部との接合部の外面及びポリエチレン被覆層とにホットメルト系接着剤を介して接合した請求項2記載のネジ継手式推進管。
  4. 上記防食保護層を雄ネジ部と雌ネジ部の外面及び被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部との接合部の外面とにホットメルト系接着剤を介して接合した請求項2記載のネジ継手式推進管。
  5. 上記防食保護層を雄ネジ部と雌ネジ部の外面及び被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部との接合部の外面とに合成樹脂塗料の厚膜型重防食塗膜を介して接合した請求項2記載のネジ継手式推進管。
  6. 外面ポリエチレン被覆鋼管(以下、被覆鋼管という。)と、被覆鋼管の両端に溶接して接合した雄ネジ部と雌ネジ部と、被覆鋼管の雄ネジ部と雌ネジ部の接合部の外面に形成された防食保護層とを有し、防食保護層は硬度が被覆鋼管のポリエチレン被覆層の硬度より大きな合成樹脂で円筒状に形成され、先端部のフランジ面と外周面との境界に一定長さと深さを有する段差を有し、被覆鋼管のポリエチレン被覆層を覆う端部にはテ−パ面を有するネジ継手式推進管の防食方法であって、推進したネジ継手式推進管と連結するネジ継手式推進管をネジ接合して接合部に防食保護層の段差でU字状溝を形成し、形成されたU字状溝内に防食シ−ト又は防食チュ−ブを巻き付けて固定したことを特徴とするネジ継手式推進管の防食方法。
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