JP3736798B2 - 心筋梗塞診断用免疫学的製剤、心筋梗塞診断用キット及び心筋梗塞の検出方法。 - Google Patents

心筋梗塞診断用免疫学的製剤、心筋梗塞診断用キット及び心筋梗塞の検出方法。 Download PDF

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    • C07K16/40Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against enzymes

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、心筋梗塞診断用免疫学的製剤、心筋梗塞診断用キット及び心筋梗塞の検出方法に関するもので、さらに詳細には心筋梗塞の診断指標として心筋特異的な発現を有するアデニレートキナーゼアイソザイムAK3を利用することを特徴とする心筋梗塞診断用免疫学的製剤、心筋梗塞診断用キット及び心筋梗塞の検出方法に関するものである。AK3を利用することにより、判別力が優れ、誤診の可能性が少なく、診断が容易かつ正確となる技術である。
【0002】
(従来の技術)
40代以後の成人病の一種として急性心筋梗塞を含む心臓疾患が頻繁に発生しており、このような心臓疾患による死亡者も世界的に増加している。国内の総合病院と大学病院でも月平均一病院当たり200回以上の心臓疾患の診断が行われている。アメリカでは年数百万に至る人々が胸部痛症で病院救急室を訪れている。
【0003】
従来、胸部痛症患者の心臓疾患を診断する一般的な方法は、心電図を使用することである。心電図(ECG又は心臓の超音波)を使用して心筋梗塞を診断する場合、心電図のQ波と非正常的なST―T波の変化で心筋梗塞を判定した。しかし、急性心筋梗塞で救急室を訪れる患者の中で約50%の以上が誤診を受け、5%の心筋梗塞症の患者が救急室から帰宅でき、16%の患者がこのような誤診により死亡していた。
【0004】
このような諸問題を解決するために、心筋梗塞に対する種々の生物学的マーカーが開発され始めた。心筋梗塞に対する理想的な生物学的マーカーは次のような特徴を有することが望ましい。第一番目は心筋細胞にのみ存在するものであり、心筋の壊死に伴い血液内へ放出されなければならない。第二番目は心筋が損傷した後に早く血液内へ放出されなければならないが、これは生物学的マーカーの分子の大きさと細胞分布に依存する。第三番目は心筋傷害の程度と放出された生物学的マーカーの量の間に線形的な比例関係があるべきである。第四番目は分析するときに特別な訓練や技術が要求されることなく、また検査に必要な試薬が廉価で安定的でなければならない。第五番目は胸痛を感じた後、血液内に生物学的マーカーの量が増加されるべきである。第六番目は放出された生物学的マーカーは連続的な心筋梗塞を確認することができるように、迅速に除去されるべきである。しかし、不幸にも、このような条件を全部満足する生物学的マーカーは存在しない。
【0005】
現在、生物学的マーカーを利用する心筋梗塞症の診断にはクレアチンキナーゼ(CK)質量分析( mass assay )とトロポニンテストが活用されている。CKは筋肉組織中ではMM型、脳及び脊髄中ではBB型、そして骨格筋や心臓筋中ではハイブリットのMB型を有するので、組織損傷や癌に対する指標としてこれらの血清濃度が活用される。特に、CK―MBは急性心筋梗塞症の程度を現す酵素として知られており、これらは火傷及び外傷から心臓及び骨格筋疾患に至るまですべての筋疾患において、血液力価の約5%の変化レンジを示す。しかし、CK―MBを利用する心筋梗塞の診断方法は、問題点を有し、約20%の程度の偽りの結果( false signal )が現れて正確度が落ちる短所があるため、完壁な診断手段にならない。現在、世界保健機構(WHO)の基準による心筋梗塞の診断根拠は(1)典型的な胸痛,(2)ECGのQ波の異状、(3)前述する酵素学的最大正常数値2倍以上の酵素流出量増加であり、この中で二つが該当するとき心筋梗塞と確定診断するようになっている。
【0006】
一方、ネルボイスら(Boyce N. et al.,(1996) Clinical Laboratory News 22(1), 1-14)は、上記のような従来の心臓損傷マーカーとしてクレアチンキナーゼ(CK―MB)を使用する方法の誤診可能性を減らすために、心臓トロポニン( cTnT )テストを開発した。この方法はFDA( United States Food and Drug Administration )から公認されて、Boehringer Manheim Diagnostics社 ( Manheim,ドイチ )によって製品化され、アメリカでは1996年11月 から使用されているが、骨格筋由来のトロポニンTと交差反応性があることが確認されて、現在トロポニン I テストを使用している。 しかし、cTnT及びcTnIの場合、胸痛後12-24時間後に放出されるので、早期マーカーとしては使用することができなかった( Eisenbrey et al, (1995) The Journal of American Medical Association, 74, 1343-1344)。従って、これらの方法も満足な代替法ではなく、CK―MBテストの補助手段で使用されるだけである。又、上記のすべての診断方法は高価な分析裝置と心臓専門医及び高度の訓練を受けた人が必要であるため、少数の大学病院及び総合病院にのみ活用可能とされるに留まり、さらに検査費用が高価であるという問題点を有する。さらに、トロポニンの場合、大韓民国国内では医療保険の適用は1回に限られるため、持続的な検査を必要とする患者たちの使用が制限されているのが実情である。
【0007】
以上のように、現在まで利用されてきた心臓疾患診断のための従来の生物学的マーカーは、正確度及び検査の便宜性の面で満足できるものではなく、従って、より正確で迅速な診断を可能にするとともに高価な分析装置を必要とせず、小規模の病院及び個人が容易に検査することができる心筋損傷についての新しい診断指標( diagnostic indicator )の開発が切実に要求されている。
【0008】
(発明の開示)
本発明の目的は、上述した従来の技術の技術的要求に対応するもので、上記の理想的な心筋梗塞の診断指標の条件を全部満足させる診断指標候補物質が特に心筋細胞中に存在し、さらに細胞レベル下(subcellular)の分布が相異するヒトミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイムを特異的に認識する抗−AK抗体を利用することによって正確性及び感度が優秀で検査を容易にするヒトミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイムを利用した、心筋梗塞診断用免疫学的製剤、心筋梗塞診断用キット及び心筋梗塞の検出方法を提供することである。
【0009】
すなわち、本発明は、ヒトミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイム(AK)及びこれらの一部に対して特異的な免疫グロブリンを提供し、該免疫グロブリンは、ヒトミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイム(AK)及びその一部を含む免疫原に対して反応性がある動物種から生成されるものである。
【0010】
さらに、本発明は、本発明の免疫グロブリンと検出マーカーの結合形態で構成される免疫学的製剤を提供する。
【0011】
さらに、本発明は、検出マーカーが結合する本発明の免疫グロブリンと製薬学上許容範囲内の担体を含む心筋梗塞用診断キットを提供する。
【0012】
本発明は、
(a)検体試料と対照試料(control sample)を各々抗-アデニレートキナーゼアイソザイム3(AK3)抗体又はその一部と反応させて免疫複合体を形成させる段階;
(b)上記段階(a)によって得られた免疫複合体を検出する段階;及び
(c)検体試料と対照試料の検出結果を比較する段階を含む、心筋梗塞の検出方法を提供する。
【0013】
(発明を実施するための最良の形態)
以下、 本発明を添付図面を参照し、更に詳細に説明する。
本出願で“生物学的試料(biological sample)"とは、体液又は体液の一部を意味し、具体的には人体から分離される尿、血液、血清、血漿を含む。
【0014】
本出願で“検出マーカー(detection marker)"とは、免疫複合体の検出のためのマーカーを意味し、具体的には、放射性同位体標識、金の粒子、酵素、化学発光化合物(chemoluminescent compound)、フルオレセイン、フィコビリプロテイン、希土類キレート、ローダミンのような蛍光物質、酵素補助因子(enzyme cofactor)、ビオチン、ストレプトアビジン等を包含するが、必ずしもこれらだけに限定されるのではない。
【0015】
本出願で“モノクローナル(monoclonal)”とは、単一クローンハイブリドーマ細胞系及び単一形態の抗体を生成できる系から誘導された免疫グロブリン細胞を意味し、ハイブリドーマ細胞ラインのような細胞融合の結果として生成される。
【0016】
本出願で“ポリクローナル(polyclonal)”とは、免疫原にたいして一般的に多重の親和性を有する多数形態の細胞から誘導される免疫グロブリンを生成できる系を意味し上記免疫グロブリンは一般的に後天的免疫性を有する動物の生体内で合成される免疫グロブリンを意味する。
【0017】
本願で“ミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイム"とは、ミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイム2(AK2)及びミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイム3(AK3)のようなミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイムそれ自体、これらの遺伝子組換え蛋白質及びこれらの人工変異体及び突然変異体を意味する。また、"ミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイムの一部”というのはミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイムの抗体反応性部分(antibody-reactive portion)を包含するミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイムの切断ペプチド断片を意味する。
【0018】
アデニレートキナーゼ(AK)は、下記反応式で示すような細胞内のXTP、ADP及びAMPの可逆的リン酸転移反応を触媒することによりアデニンヌクレオチド間の迅速な動的平衡を維持させる酵素である。
【0019】
(反応式 1)
XTP + AMP ⇔ XDP+ADP
(XTPは、ATP又はGTPを表す)
【0020】
上記酵素は細胞代謝活性及び信号伝達と関連する燐酸化反応に必須的とされる酵素中の一つである。更に、エネルギー代謝、アポトーシス(apoptosis)、 腫瘍発生(tumorigenesis)等に関与する酵素として知られており、生物系で約40余種が報告されている(Matsuura、S.、Igarashi、M.、Tanizawa、Y.、Yamada、M.、Kishi、F.、Kajii、T.、Fujii、H.、Miwa、S.、Sakurai、M.、& Nakazawa、A.(1989)J.Biol.Chem.264、10148-10152)。
脊椎動物の細胞には、図1に示す通り、細胞質に存在するAK1(EC2.7.4.3)、ミトコンドリアの膜間スペース(mitochondria intermembrane space)に存在するAK2、ミトコンドリアマトリックスに存在するAK3(EC 2.7.4.10)等の3種類のアイソザイムが多樣なサブタイプとして存在している(Kuby S.A.、Palmieri、R.H.、Frischat、A.、Wu、L.H.、Maland、L.、& Manship、M.(1984)Biochemistry23、2392-2399;Sachsenheimer、W.、&Schulz、G.E.(1977)J.Mol.Biol.114、23-36;Egner、U.、Tomasselli、A.G.、& Schulz、G.E.(1987)J.Mol.Biol.195、649-658)。
【0021】
推定上のヒトAK3は、ウシ及びネズミのAK3の類似性に基づいて同定される。しかし、ひとAK3 cDNAは、新規に同定されたネズミA4遺伝子と、より近似しており、従ってヒトAK3遺伝子は、AK4と改めて命名された[Yoneda,t.,Sato,M.,Maeda,M.,Takagi,H.(1998) Identification of a nevel adenylate kinaze system in brain; cloninng of the fourth adenylate kinaze.Mol.Brain.Res.,62,187-195]。
本文献において、我々は名前AK3をAK4に代えて使用する。これは、ネズミのAK4は、脳型アイソザイムであるが、AK3はヒトの脳には存在しないからである。ヒトにおいては、AK5が近年、脳型アイソザイムとして同定された。
【0022】
ヒト遺伝子のAK2(hAK2)内の二種類のサブタイプのAK2A及びAK2Bの遺伝子が各々クローニングされ、さらに hAK1及びhAK2のmRNAが心筋、骨格筋、肝臓等のいろいろな組織で確認された(Lee、Y.、J.W.Kim、I.A.Lee、H.B.Kang、Y.K.Choe、H.G.Lee、J.S.Lim、H.J.Kim、C.K.Park、及びI.S.Choe、(1996)Biochem.Mol.Biol.International、39(4)、833-842)。又、これらの遺伝子の産物は、組織特異的発現様相を現し、AK1の場合には、心筋と骨格筋ですべて発現されるが、AK2の場合には骨格筋では発現されないことが明らかになった(Lee、Y.、J.W.Kim、S.M.Lee、H.J.Kim、K.S.Lee、C.Park、&I.S.Choe (1998)J.Biochem.-Tokyo、123、47-54 )。
【0023】
ヒトアデニレートキナーゼアイソザイム 3(AK3)は223個のアミノ酸よりなる燐酸転移酵素であり、ヌクレオシドトリホスフェートアデニレートホスホトランスフェラーゼ(nucleosidetriphosphte-adenylate phosphotransferase)とも称する。ヒトのAK3の遺伝子配列、及びアミノ酸の1次配列はXu等(Xu、G.、O'Connell、P.、Stevens、J.及びWhite、R.(1992)Characterization of human adenylate kinase 3 (AK3) cDNA and mapping of the AK3 pseudogene to an intron of the NF1 gene. Genomics 13 : 537-542)により確認された。ヒトのAK3のアミノ酸配列を配列リストの配列番号1に示す。
ヒトのアデニレートキナーゼアイソザイム 3(AK3)は、反応式 2のような反応を触媒する(Chiga、M.、Rogers、A.E.、Paut、G.W.E.(1961)J.Biol.Chem.、236、1800;Albrecht、G.J.、(1970)Biochemistry、9:2426)。
【0024】
(反応式 2)
GTP + AMP ⇔ GDP +ADP
【0025】
そのうちAK3 酵素に関する研究は、他の酵素に比べて活発ではなく、AK3酵素の人体内での組織特異性はまだ報告されていない。
【0026】
人体中のAK酵素の遺伝的欠陥は、遺伝性の溶血性貧血を誘発することが明らかにされ、(Matsuura、 S.、Igarashi、 M.、 Tanizawa、 Y.、 Yamada、 M.、 Kishi、 F.、 Kajii、 T.、 Fujii、 H.、 Miwa、 S.、 Sakurai、 M. and Nakazawa、 A. (1989) J. Biol. Chem. 264、 10148-10152) 筋肉及び脳組織中でクレアチンキナーゼとAKとの相互作用により焦性リン酸チアミンが生合成されることが明らかにされた。
【0027】
本発明者らは、AK3も、AK2のように心筋では発現されるが、骨格筋では発現されなかったことを最初に確認し、これを心筋梗塞のような心臓疾患の診断に応用した。
【0028】
本発明者らは、ヒトの筋組織からミトコンドリアアイソザイム、AK2(hAK2)とAK3(hAK3)各々の遺伝子をクローニングして、pQE-AK2及び pQE-AK3発現ベクターを構築し、形質転換大腸菌の培養により遺伝子組換えAK2及びAK3を大量に分離精製して、1.1mgのAK2/L培養液と9.8mgのAK3/L培養液の遺伝子組換え大腸菌 (E. coli)発現系に到達した。
【0029】
遺伝子組換えhAKアイソザイムの確認は、アミノ酸成分分析により確認される。 hAK2の特異的活性は1、000 U/mg、pI値は 6.6であり、hAK3の特異的活性は400mU/mg、 pI 値は >11.7であることを確認した。このような物理化学的特性は牛の肝臓から単離したAK3アイソザイムの報告された値と類似である。
【0030】
AKアイソザイムの生理的機能を見出すために、まず組織特異的発現様相を検討するため、hAK1、hAK2及びhAK3を使用してポリクローンウサギ抗血清を各々誘導し、アイソザイム相互間の交差認識抗体を除去して、抗-hAK1、抗-hAK2 及び抗-AK3抗体を得た。前記抗体を使用してパラフィンに包理された組織( paraffin embedded tissue )に対する免疫組織化学検査(immunohistochemistry)の結果、hAK1の場合は全組織で検出されたが、hAK2は肝臓、脳、心筋、腎臓、肺のみ、また、 hAK3は肝臓、心筋、腎臓、肺のみで検出された。特に、 脳、 心筋 及び 骨格筋に対するウェスタンブロット分析でも、AK1は脳骨格筋、心筋の両組織で確認されたが、AK2とAK3は骨格筋では発現されず、心筋特異的である発現を示すことを確認した。 従って、アデニレートキナーゼアイソザイムの分布パターンが生体組織部位によって特に、心筋と骨格筋で異なるという点は、心筋細胞傷害と関連した循環器疾患に対する臨床的指標(clinical marker)としての活用可能性が極めて高いことを立証するものである。
【0031】
本発明の免疫グロブリンは、ヒトミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイム(AK)及びその一部を包含する免疫原に対して反応性を有する動物種で生成されることを特徴とする。望ましくは、上記ヒトミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイムは、ヒトミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイム 2(AK2)及び ヒトミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイム 3(AK3)である。このように本発明で用いる免疫グロブリン(モノクローナル又はポリクローナル)は IgA、 IgG、 IgM、 IgD、 IgE 又はIgYに限定されず、全ての形態の免疫グロブリンが使用可能である。 又、完全な抗体を使用する必要はなく、抗原結合部位を包含する抗体の断片、たとえば Fab、 Fab'、 又は F(ab)'2 のような断片も使用することができる。
【0032】
このようなアデニレートキナーゼアイソザイムに対する特異的である免疫グロブリンは、精製されたアデニレートキナーゼアイソザイムで免疫された動物の血清から、または動物の脾臓リンパ球と骨髓腫細胞との融合により生成されたハイブリドーマ細胞から、又は試験管内で形質転換させたリンパ球から得られる。具体的に、アデニレートキナーゼアイソザイムに対する特異的であるモノクローナル抗体は、本発明が属する技術分野においてよく知られている融合方法(fusion method)により製造できる。(たとえば Kohler及び Milstein (1976) European Jounral of Immunology 6:511-519 參照)。上記モノクローナル抗体は、2000年5月19に韓国細胞主研究財団(KCLRF)に寄託されてKCLRF-BP-00030の受託番号を付与された。このような方法においては、抗体を分泌する "ハイブリドーマ"を作るために融合される二つの細胞群の一つはアデニレートキナーゼアイソザイムを注射したマウスのような免疫学的に適合な宿主動物からの細胞を用い、他の一つの細胞群としては、癌又は骨髓腫細胞ラインを用いる。 このような二つの細胞群をポリエチレングリコールのような本発明が属する技術分野において広く知られている方法により融合させて、抗体-生産細胞を標準的な組織培養方法により増殖させる。 限界稀釈法(limited dilution technique)によるサブクローニングにより均質な細胞群を得てから、アデニレートキナーゼアイソザイムに対する特異的である免役グロブリンを生産できるハイブリドーマを標準的な技術によって試験管で又はインビボで大量に培養する。
【0033】
このような方法により得られたモノクローナル抗体は、精製しないで使用することもできるが、最善の結果を得るためには、本発明が属する技術分野においてよく知られている方法により高純度で 精製して使用することが好ましい。このような精製技術としては、塩沈澱(salt precipitation)、イオン交換クロマトグラフイー、又は親和性クロマトグラフイー等がある。
【0034】
本発明で用いるポリクローナル抗体は、精製されたアデニレートキナーゼアイソザイム 2又は 3を動物に注射し、当該動物から収集した抗体を包含する血清を得る従来の方法により、生産することができる。このようなポリクローナル抗体は、当技術分野で知られているいかなる方法によっても精製されることができ、 山羊、 兎、羊、猿、馬、 豚、牛、 犬等の任意の動物種の宿主から得ることができる。
【0035】
本発明においてアデニレートキナーゼアイソザイムを、従来の方法により単離して使用したり、そのいろいろな断片を既存の遺伝工学技術により生合成することができる。又、アデニレートキナーゼアイソザイム3ペプチドを、有機蛋白質合成技術により化学合成することもできる。
【0036】
本発明の他の具現例においては、上述した本発明の免役グロブリンと検出マーカーが結合された形態で構成される免疫学的製剤を提供する。このような免疫学的製剤に関し、検出マーカーは、放射性同位元素標識、金の粒子、酵素、化学発光化合物( chemoluminescent compound )、蛍光物質、酵素補助因子( enzyme cofactor )、ストレプトアビジン、ビオチンから成る群より選ばれることができる。
【0037】
本発明において、アデニレートキナーゼアイソザイムに対する特異的な抗体は、血液又は其の他の体液を包含する生物学的試料中のアデニレートキナーゼアイソザイムの存在を測定するのに使用される。特に、本発明の免疫学的製剤と生物学的試料とを接触させて、上記結合した免疫グロブリンを検出することによって、生物学的試料内のアデニレートキナーゼアイソザイム( AK )の存在を決定することができる。本発明に用いる検出方法は特別に制限されず、 たとえば、マイクロタイタールプレート又は96-ウェルプレートに抗体を附着させて血清試料を反応させた後、2次抗体を附着させて酵素的に発色させるサンドイッチ ELISA( sandwitch enzyme-linked immunosorbent assay )の方法により、また、ポリアクリルアミドゲル上で電気泳動による単離された蛋白質をニトロセルロース又はPVDF膜にブロッディングして抗体を反応させるアッセーがある。
【0038】
本発明の心筋梗塞診断キットは本発明の免疫グロブリンと製薬学上許容可能なキャリヤーとを含む。診断キットを製造するために、蛋白質成分を変えるべきであるので、本発明のキットはパッチ(patch)タイプ又はストリップタイプで製造されることができる。たとえば、本発明の心筋梗塞診断キットには、入ったアデニレートキナーゼアイソザイムとアデニレートキナーゼアイソザイムに対する特異的な抗体を各テストサンプル中に含むことができる。アデニレートキナーゼアイソザイム及びアデニレートキナーゼアイソザイムに対する特異的な抗体は、膜(membrane)類の固相(solid phase)に固定されることができ、標識(labeling)されることができる。酵素標識(enzyme label)を使用する場合、本発明のキットは酵素基質を含むことができる。免疫複合体をラベリングする第2の抗体を使用して分析する場合には、本発明のキットは、抗-アデニレートキナーゼアイソザイム抗体又はアデニレートキナーゼアイソザイムに対する特異的な第2の抗体を含むことができる。又本発明のキットは、適切な標準(standard)、陽性及び陰性対照(positive or negative control)及びその他の使用説明書等を更にむことができる。
【0039】
本発明の他の例においては、(a)検体試料と対照試料(control sample)を各々抗-アデニレートキナーゼアイソザイム(AK)抗体又はその一部と反応させて免疫複合体を形成させる段階;(b)上記段階(a)により得られた免疫複合体を検出する段階;及び(c)検体試料と対照試料の検出結果を比較する段階をむことを特徴とする、心筋梗塞の検出方法に関する。このような方法においては、上記検出段階は免疫蛍光抗体法、酵素-基質発色法、化学蛍光物質結合法、金粒子(gold particle)複合法によりなされることができ、上記対照試料には、免疫蛍光抗体法、酵素-気質発色法、化学発光物質結合法、金粒子複合化法により陽性と判明された血清を利用することができる。しかし、本発明で使用可能な検出方法は必ずしも上記諸方法に制限されるわけではなく、その他当技術分野で一般的に使用されるいかなる検出方法も全て使用することができる。
【0040】
以下で本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の保護範囲を制限するものと解されてはならない。
【0041】
例 1;AK3 遺伝子のクローニング
【0042】
ヒト骨格筋からトータル RNA 抽出
RNAを単離するために、100mgの筋組織に、1mlのRNAzol( 4 M グア二ジンチオシアネート、25mMクエン酸ナトリウム、0.5%サルコシル( salcosyl )、 0.1 M 2-メルカプトエタノール )を添加して均質にした後、クロロホルム 100μlを入れて15秒間震盪して、15分間氷中に放置した。細胞溶解質溶液を12,000xgで15分間遠心分離して、不溶の細胞残屑を除去して、上澄み層を新しいチューブに移した後、同量のイソプロパノールを添加して混合した後、-70℃の温度で15分間培養した。その後、該混合物を12,000xg, 4℃で15分間遠心分離して、RNAペレットを沈澱させた後、75%エタノールで洗浄して乾燥させた後、100μlのDEPC処理水を添加してトータルRNAを抽出した。
【0043】
RT-PCRによる AK3 cDNAの作成
上記単離したトータルRNA10.5μlと500ng/μlのオリゴdT1μl,2.5mM dNTPs1.5μl, 100 mM DTT 1μl, 200単位/μl MMLV 逆転写酵素1μl, 5X逆転写酵素緩衝液6μl, DEPC-処理水9μlを混合して総体積が30μlになるようにして42℃で30分間反応させて、75℃で30分間不活性化させた。PCR反応混合物の組成は、上記合成したcDNAをテンプレートcDNAとして使用した。2.5 mM dNTPs 8μl、5単位/μl Ex taqDNA ポリメラーゼ 1μl、10X DNA ポリメラーゼ 緩衝液10μl、センスプライマーとアンチセンスプライマー(100 pmol/μl)各1μlを添加してから蒸留水を添加して全体の体積が100μlになるようにした。反応は98℃で10秒間変性、55℃で30秒間アニーリング、72℃で40秒間エクステンションさせ、この重合化鎖反応を35回繰り返した。この過程で二つのプライマー、すなわち 5'-GGATCCATGGCTTCCAAACTCCTGC-3'( sence )及び 5'-CAGGGTCAATATGCTTCTTTGG-3'( antisense )を使用して、PCR生成物を1%アガロースゲル中で検出した。(図2)
【0044】
AK3サブクローニングベクター( pCR2.1-AK3 )の構築
アガロースゲルから680 bpのAK3 PCR生成物をゲル抽出キットを使用して精製し、pCR 2.1( invitrogen )PCRクローニングキットを使用してクローニングした( 図3 )。ライゲーション(結紮)混合物は、50 ngの線形 pCR 2.1ベクター 1μl、PCR生成物 5μl、4単位/μl T4 DNAリガーゼ 1μl、10X リガーゼ緩衝液 1μl、dH2O 2μlを混合して総体積が10μlとし、16℃で12時間反応させた。構築するpCR2.1-AK3プラスミドを形質転換させるために、宿主細胞は大腸菌( E.. coli )菌株JM109を使用した。JM109コンピテント細胞 (competent cell) 50μlに2μlのライゲーション混合物を入れて氷中で30分間放置した後、42℃で45秒間熱衝激( heat shock )をし、氷に2分間漬けて置いた後、SOC培地250 μlを入れて 37℃、225 rpmで 1時間培養し、X-galとIPTGを含むLB/アンピシリンのプレ―トに100μlをプレ―ティングして37℃で一晩培養した。
生成した白いコロニー中、10個のコロニーを選択して 50μl/ mlのアンピシリンを含有するLB培地に添加して、37℃で一晩培養した。 培養生成は、プラスミドprepキットを使用してプラスミドDNAを単離して、単離したプラスミド DNA 5μl、 EcoRI 1μl、 EcoRI 反応緩衝液 1μlとdH2O 3μlを混合して1時間反応させた後、1%アガロースゲル中で電気泳動させてPCR生成物がサブクローニングしたことを確認した( 図4 )。サブクローニングが正確になされたかどうかを確認するために、PCR生成物が挿入されたプラスミドを自動DNAシーケンサーを使用して塩基配列を確認した。このとき使用したプライマーとしては、M13逆方向プライマー(センスプライマー)とT7プロモータープライマー(アンチセンスプライマー)を使用した 。
【0045】
例2;AK3の発現ベクターの構築及び組換えAK3の単離精製
【0046】
AK3遺伝子をサブクローニングするpCR2.1-AK3ベクターをBamHIとXhoIで二重切断( double digestion )した後、アガロースゲルから挿入体 ( insert )を溶離した。AK3の発現ベクダーを作成するために、プラスミドpQE 30( Quiagene製品 )をBamHIとSalIで切断して、大きい断片をアガロースゲルから溶離して使用した。DNAフラグメントのライゲーションは、pQE30大きい断片 3μl、切断されたAK3 断片 5μl,T4 DNAリガーゼ 1μl, 10X リガーゼ反応緩衝液 1μlを混合して16℃で一晩培養することにより行った。形質転換に使用した宿主細胞は大腸菌(E. coli) M15であり、アンピシリンとカナマイシンが含有されたプレートにプレーティングして得られたコロニーをLB培地で一晩培養してプラスミドを単離した後、EcoRIで切断して挿入体の存在を確認した。( 図5及び図6 )。遺伝子の挿入が確認されたコロニーを、100μg/mlのアンピシリンが含有された 50 ml LB培地で一晩培養した後、50mlの培養生成物を他のLB培地1Lに接種した。37℃で1時間震盪培養した後、0.5-0.7単位の600nm可視光線吸収光度により、組換え細菌の成長を検出した。IPTGが最終的に 1mM濃度になるように添加して、更に4時間、組換えタンパク質の発現を誘導した。誘導された培養液を4,000xgで20分間遠心分離して、細胞ペレットを得た後、緩衝液(結合緩衝液; 5Mmイミダゾール、0.5 M NaCl、 0.1% Tween 20を含有する 20 mM Tris/HCl、 pH 7.9 )50 mlに縣濁させて、-20℃で放置した。これを融解させた後、細胞を溶解させるために30秒間超音波破砕した後、1分間の休止期間であるサイクルを5回行い、4℃の温度 10,000xgで、30分間遠心分離して上層液を採取し、可溶性蛋白質が入っている粗抽出物を得た。
【0047】
発現したAK3を精製するために、キレート樹脂( Pharmacia )を使用し、キレート樹脂をカラムでベッド体 積( bed volume )が5mlになるようにパッキングした後、蒸留水で5カラム容積程洗浄して、エタノールを除去した後、5カラム容積の充填緩衝液( charge buffer; 0.1% Tween 20を含有する50 mM NiSO )を使用してNiをキレート樹脂に結合させた後、3カラム容積の蒸留水で洗浄し、5カラム容積の結合緩衝液で平衡化させた。得られた粗抽出物をローディングした後、10カラム容積の結合緩衝液で洗浄し、非特異的結合を除去するために5カラム容積の洗浄緩衝液( 60 mM イミダゾール、0.5 M NaCl, 0.1% Tween 20を含有する 20mM Tris/HCl、 pH 7.9 )で洗浄した後、5カラム容積の溶出緩衝液( 0.5 M NaCl, 1M イミダゾール、0.1% tween 20を含有する10mM Tris/HCl, pH 7.9 )で溶出した。この時すべての段階の流速( flow rate )は、1ml/分となるようにした。精製されたAK3から塩を除去して濃縮させるために透析緩衝液( 0.1% Tween 20を含有する 10mM Tris/HCl, pH 7.9 )で緩衝液を12時間に3回交換させながら塩を除去した後 PEG8000を使用して濃縮した。濃縮された蛋白質は、BCA蛋白質定量分析キットを使用して定量し、精製収率( purification yield )を計算して下記表1に示した。精製されたAK3はSDS-PAGE分析( 図7 )又は抗体の精製及び生産に使用した。
【0048】
【表1】
Figure 0003736798
【0049】
例3; 抗-AK3ウサギ抗体の製造及び精製
【0050】
体重2kgのNZW系ウサギ(雄)に、精製したAK3蛋白質 1mlとフロインド完全アジュヴァント( Freund's complete adjuvant;FCA )1mlを乳化機シリンジ( emulsifier )で混合した後、得られたエマルジョンを静脈内( i.v. )あるいは皮内( i.d. )方法で注射した。第一週には 50〜100μg/mlの抗原エマルジョンをi.d.方法でウサギの多くの部位に初回抗原刺激注射( prime injection )した。 次の注射からは、2週間隔で、不完全フロインドアジュヴァント(IFA)で乳化した抗原100μg/mlを、i.d.方法で2回、追加抗原刺激注射( boosting injection )した。 最終接種の1週後に、抗体生成を確認するためにウサギの耳の静脈から採血して、ドットブロッティング( dot blotting )により抗体生成を検査した。第五週には、蛋白質100μgを i.d.方法で注射した。第六週には、追加抗原刺激のためアジュヴァントを混合しなかった蛋白質溶液( 20μg/ml )を i.v.方法で注射した。そして、24時間絶食させた後、心臓穿刺により心臓から採血して血清を分離した。
【0051】
採取した血液をガラス容器に入れて室温で1時間放置して凝固( clotting )させた後、4℃で6時間定置した後、凝固した部分を4℃、2,500xgで 30分間遠心分離して、上層血清部分を単離した。分離した血清を下記の抗体精製方法により精製して、AK3と相同性が高いアイソザイム AK1とAK2に対する交差反応性抗体を除去して、ポリクローナル抗−AK3抗体を精製した。各500μlの血清アリコートを-80℃で保管しながら、患者血清のスクリーニングのための生化学分析に使用した。
【0052】
抗AK3ポリクローナル抗体精製方法は、下記のような方法である。
単離したウサギ血清に、抗体の回収率の高いCM Affi-ゲルブルー親和性クロマトグラフィーを、適用した。CM Affi-ゲルブルー樹脂を、1.4M NaClと40%イソプロパノールを含む0.1 Mの酢酸( pH 3.0 )で洗浄し、次い蒸留水で洗浄して、ガラスカラム中にパッキングした。PBSでカラムを平衡化した。抗-血清をカラムにローデイングした後、初めて現われた全体ピークの溶出物を集めて、硫酸アンモニウム濃度45%の飽和条件で硫酸アンモニウム沈澱により、免疫グロブリンを得た。これらの免疫グロブリンの中でAK3に対して特異性を有し、AK1及びAK2と交差反応性がないAK3にたいする抗体を得るために、精製したAK1( 図8 )、AK2( 図9 )をaffi-ゲル15(BIO-RAD)に、 AK3をaffi-ゲル10(BIO-RAD)にカップリングして、親和性クロマトグラフィーを準備した。 AK1とAK2そしてAK3が各々ローデイングされた親和性カラムクロマトグラフィーを、順次的に連結した後 0.5M塩化ナトリウムを含有した 0.1M燐酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)で平衡化させた。非特異的結合抗体を除去するために、1M KClを含有する 0.1M燐酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)で洗浄し、最終的にAK3特異性抗体を0.1Mグリシン/HCl( pH2.5 )で溶出させた( 図10 )。該溶出物を、1/20容量の 2M Tris/HCl(pH7.5)に添加して、強酸性を中和した。このように精製された AK3特異的ポリクローン抗体は、PBS中で透析された後、4℃で保管され、ウェストンブロッディング分析のときに使用した。
【0053】
調製されたアデニレートキナーゼアイソザイム抗体( 抗-AK1 Ab, 抗-AK2 Ab 及び 抗 -AK3 Ab )に対する AK1、AK2及びAK3抗原を、下記の方法によりウェストンブロッディング分析して、相互間の交差反応性がないことを確認した( 図11及び図12 )。精製した組換えAKを電気泳動する場合では、一般的な LamlieのSDS-PAGEを施行し、置換していない(非還元;nonsubstitution)条件の場合では、変形の本来の(native)ゲル電気泳動実施した。ウェスタンブロッディングはSDS-PAGEまたは変形されたnativeゲル電気泳動を終えた後に、ゲルホルダー上ファイバーを設置してからその上に慮過紙をおいて、エタノールで処理したPVDF 膜を設置した後、その上にゲルをおいてからファイバーで覆って転移サンドイッチ( transfer sandwitch )を作った。 転移サンドイッチ( Transfer sandwitch )を、冷却装置を備えた緩衝液タンクに入れて、一定電力( 90 V, 0.8 A )を2時間かけた。事前に染色したマーカー( prestained marker)を検査した後、ゲルのホルダーから PVDF 膜を取って、脱脂粉乳を 5%含有したTBSTブロッキング溶液に漬けて、2分間弱く震盪した。蛋白質がブロットされたPVDF膜を適当な濃度の抗-AK3抗体溶液に浸漬して、1時間室温で震盪した。当該抗体結合膜をTBSTで2回洗浄して、非特異的な結合抗体を除去した。洗浄したPVDF膜をワサビダイコンのペルオキシダーゼ共役(conjugated)抗ラビット抗体溶液で1時間37℃で処理した。膜からTBSTを完全に除去した後、ECLウェストンブロッディング分析キットを使用して反応させた後、X-線に露出させて現像した。
【0054】
例4;患者の血清からAK3の確認
【0055】
上述したウェストンブロット分析方法で、骨格筋と心筋中の組織分布を調査して見た結果、AK1は骨格筋と心筋の両方に存在し、AK2とAK3は心筋にのみ存在した( 図13 )。このようなAK2とAK3の心臓組織に対する特異性は、心筋梗塞のような心臓疾患の診断を可能にする生物学的マーカーとしての可能性を提示する。そこで心筋梗塞患者の血清のAK2とAK3の測定に関して検査するために、患者血清を還元条件と非還元条件各々電気泳動した後、ウェストンブロッディングで確認した( 図14 )。これにより、AK2とAK3の存在は、これらの条件の置換(substitution)のもとでは、血清タンパク質との非特異的結合により、ウェストンブロッディングにおいては確認することができなかった。SDS-DAGE条件下ではAK2は確認することができなかったが、AK3は精製されたAK3と同じ位置に心筋梗塞患者の血清からバンドを確認することができた。しかし、非特異的な多数のバンドが常に検出されたのでAK3のみを確認することができる新しい電気泳動方法を開発した。 新しい電気泳動の方法は、従来のアクリルアミドゲル電気泳動を施行するときの電流の一般的な方向に反して逆方向で流れるようにする方法で、nativeゲルはモノマー溶液( 40%T 5%Cbis )2ml、4X 分離ゲル緩衝液( 158 mM Tris, 0.256 N HPO pH 6.9 )2.5 ml、H2O 4.25 ml、触媒(0.06% 硫酸アンモニウム、0.02% リボフラビンホスフェート)1.25 mlとTEMED 20μlで構成されており、試料は、血清1μlにDW8μlと試料緩衝液( 50% サッカロース、0.1% ブロモフェノールブルー)1μlを混合してローデイングし、タンク緩衝液( 25 mM Tris, 5.5% グリシン )中で20 mAの電流を2時間逆方向にながした。
【0056】
上記の方法で、患者血清と正常血清と精製されたAK1、AK2そしてAK3をローデイングしてゲル上でAKらの移動方向を検討した結果、塩基性が強いAK3はゲル内部へ、AK1及びAK2はタンク緩衝液へ拡散されることを確認した。( 図15)。
【0057】
例 5; 抗 AK-2及び抗-AK3モノクローン 抗体の製造
抗-AK3及び抗-AK2単クローン抗体に関し、4週齡のBalb/c (H-2dハプロタイプ) マウスに、50ugの抗原蛋白質溶液と同じ体積のフロイント完全アジュヴァントとを混合することにより得られたエマルジョン(0.1ml)を、両足裏(Foot pad)に1次注射し、10日おきに2回、追加で接種した。追加接種の場合、免疫補助薬は不完全アジュヴァントを使用した。マウスの血清中に抗体が生成したことを確認した後、リンパ節(lymph node)を切取して、牛胎児血清(fetal calf serum)、 IL-2、 ペニシリン�ストレプトマイシン( Penicillin-Streptomycin )等を含有したDMEM( Dulbecco's Modified Eagle's Medium )培養液で細胞懸濁液(cell suspension)を作った後、かかる細胞懸濁液中のB細胞と前もって準備した同じマウス系列の腫瘍細胞の Sp2/0-Ag14 細胞系とPEG処理により細胞融合をさせた。 免疫細胞(Immune cell)とSp2 細胞を各々1.5x108 細胞ずつ分取して、50 ml遠心分離チューブ ( centrifuge tube )に入れて、400xgで10分間遠心分離してペレットを形成させ、上層液を除去した後、37℃の 50% PEG1500溶液を 1 ml添加して、ピペットの端で1分間慎重に混合してかき混ぜてから、追加で37℃の血清を包含しない培地を 1 ml添加して1分間、そして、無血清培地( serum-free medium )を続けて添加しながら混ぜて、 PEGによる細胞溶解が起こらないように、徐々に稀釈した。最後に、7 mlの無血清培地を添加して3分ほど攪拌した。 細胞を洗浄した後、20 mlの培養液を添加して充分に細胞を分散させ、96-ウェル組織培養プレートに 0.1 mlずつ分株して、これを37℃、7% CO2 インキュベートで24時間培養してマスタプレート(master plate)を作成した。
【0058】
ハイブリッド細胞(Hybrid cell)の選別は、HAT( Hypoxanthine-Aminopterin-Thymidine )培地での生存能を利用して実施した。細胞融合を実施した翌日に、各ウェルに0.1 mlの HAT培地を添加した。 そして 2、 3、 5、 8 及び 11日目に培養液を半分ずつアスピレートし、新しい0.1 mlのHAT培地を部分交換した。以後 3-4日おきに同じ操作を反復し、4週経過後、生存したウェルの細胞らを全部獨立して選別し、これらの上層液を取って、AK3を処理した96ウェルマイクロ-タイタールプレートを使用してELISAを施行し、これらの内、405nmの吸光度が0.3以上であるウェルらだけを1 mlの培地(culture)を用いて選択した。24-ウェル組織培養プレートに選択した細胞を移動して、1mlのスケールでBalb/c由来の供与細胞(feeder cell)(Balb/cの脾臓細胞を赤血球溶解操作後 ミトマイシンで処理した細胞縣濁液 )と一緒に HATの代わりに、HT培地条件で15日にわたって 2 ml、10mlの培地で増殖させ、この段階で限界稀釈法( limiting dilution method )によってハイブリドーマ細胞のクローニングを試図した。
【0059】
96-ウェルマイクロ-タイタールプレートで、36ウェルには 5細胞/ウェル、又異なる 36ウェルには 1細胞/ウェル、そして残りの24ウェルには 0.5細胞/ウェルの密度で稀釈させ、培養 5日後と12日目にパッシング( passing )を実施し、 1 mlの培養スケールまで前述したように増殖させた。単クローン性の抗体が誘導されたものと思われるウェルの培養上層液を選別して、抗体スクリーン( antibody screen )を ELISAにより実施し、本段階でAK1及びAK2に対する交差反応性( cross-reactivity )を示すクローンを除去し、AK3だけを特異的に認識するハイブリドーマ細胞を厳選して抗-AK3モノクローン生成細胞系として区別した。 最終的に選択されたハイブリドーマを、 5 ml培養フラスコへ移して増殖培養を施行した。
【0060】
作成された細胞系からの単クローン抗体の生産は、ハイブリドーマ細胞を、培地中にmAbをセアート(sereted)した補助剤(10%胎児ウシ血清、HAT、ペニシリン及びG418)を有するRPMI1640中で培養した。モノクローン抗体を培地から単離して精製した(1ml培地あたり25μgの抗体)。代わりにmAbをねずみの腹水から誘導した。ハイブリドーマ細胞をDMEM培養液で、5%二酸化炭素存在下で培養し、3日後 2x106 個の状態が良好な融合細胞をBalb/cマウスに腹腔注射して腹水( ascites )腫瘍を誘発させ、腹水から抗体を誘導し、AK3親和性カラムクロマトグラフイー( affinity column chromatography )により、 0.8 mg 抗体/mlの収率で分離精製した。
【0061】
例6;AK3抗体を利用する心筋梗塞の診断と心筋梗塞に対する生化学マーカーとしてのAK3の有用性
【0062】
筋肉組織に関するAK3の発現様相は、心筋に特異的であることを図13で確認することができた。心筋の傷害によってAK3が血液中に放出されることができることを考慮して、本例では一般の救急室の外来患者から収集した血清試料を利用して、AK3を心筋梗塞の診断マーカーとして活用することができるかどうかを実験した。
【0063】
血清試料は30個体とし、ケース別疾患名を表2に示した。この中で心筋梗塞の患者は急性4名と慢性1名を含んで5名で、臨床病理検査室で各血清のCKMBユニトを測定した。參考に定常人の血清のCKMBユニットは7以下である。
【0064】
前記方法で、29名の患者の血清を抗-AK3抗体を利用するウェストンブロッディング分析により行った結果、心筋梗塞症の患者にとっては、CKMBの濃度と一致してAK3の検出が確認された(図16)。 しかし、足の骨折の手術患者の場合、CKMBが44単位で偽陽性(false positive)だったが、AK3は検出されなかった(図16、パネル B、レイン8)。又、脳出血の手術患者22番(表2)のCKMBの数値は56.3で数値が高すぎたが、心臓異常は確認されず、本方法ではAK3が検出されなかった。このような結果は抗-AK3抗体を利用したAK3の検出が、心筋梗塞の診断においてCKMBより正確性が優位であることを立証する。従って、心筋梗塞(急性又は慢性)の診断において抗-AK3抗体を利用する免疫学的製剤又は診断キットは、既存のCKMB、ミオグロブリンを利用する診断の手段より正確であることが確認され、本発明の抗体による診断キットは臨床的に心筋梗塞に特異的であることを確認した。
【0065】
【表2】
Figure 0003736798
【0066】
図16は、患者の血清の中にあるAK3の検出のためのウェストンブロット分析を示す図であり、図16の試験血清に関する情報は表3及び表4に示した。
【0067】
【表3】
Figure 0003736798
【0068】
【表4】
Figure 0003736798
【0069】
例7;AK3抗体を利用する心筋梗塞の診断と心筋梗塞の臨床的特異性の試験
【0070】
本例においては、心臓疾患診断用の生物学的マーカーとしてのAK3の臨床的特異性(clinical specificty)を確認するために, 高麗大学校附属舊路病院の循環器内科に依頼して心筋梗塞と確診された入院患者の入院当日の血清を確保して、CKMBの濃度を測定し、ECL-ウェストンブロッディング及びサンドイッチELISAを実施した。
【0071】
ELISは親和性精製されたウサギの抗-AK3のポリクローン抗体(450ng/ウェル)を96マイクロタイトルプレートに附着させた後、100μlの血清を加えて30℃で1時間反応させた。その後、燐酸緩衝液生理食塩水(PBS)で十分に洗浄し、バイオティン化ラビット抗-AK3ポリクローナル抗体で2次反応させた後、ストレプトアビディンが接合されたHRPを結合し、発色気質処理した後、ELISA判読機で吸光度を判読した。この時、基準の物質は本発明者達が分離精製した遺伝子組み替AK3を使用した。 CKMBとAK3抗体を利用した急性心筋梗塞(AMI)の診断結果を下記表5に示した。
【0072】
【表5】
Figure 0003736798
a)CKMB分析;高麗大学附属安山病院で実施
b)サンドイッチELISA正常ヒト血清の吸光度の値;A490 <0.02;
(正常人から分離された6個の試料の場合、リファレンス範囲以下の数値を示した。)
c)血清の不足のために試験を実施することができなかった。
d)全てAK3−陽性である。
【0073】
ECL基質を利用したAK3ウェストンブロッディング分析の結果を図17a及びbに図示した。
【0074】
前記表5の結果から確認された通り、高麗大学附属舊九路病院の循環器内科で心筋梗塞と確診された患者21試料と漢陽大学附属病院で確保した心筋梗塞症の患者の10個の試料を含んで総60名の患者の血清試料に対してCKMB及びAK3診断指標の分析の結果、AK3は100%の正確度で検知された。このような結果は現在の心筋梗塞診断の最善の代表的な指標として使用されるCKMBテストにおいて偽陰性(false negative)と判定された患者も、AK3分析により陽性と判定されることが可能となった。従って、本発明の免疫学的製剤は、現在使用されているCKMBテストより正確性が極めて優れ、病理生化学的分析の特異性が高く、また臨床的特異性が高いという長所を有していることを確認することができた。
【0075】
【産業上の利用可能性】
以上、説明したことから明らかなように、本発明において特徴的に使用されるアデニレートキナーゼアイソザイム、特にAK3は、以下の特徴を有する。(1)心筋細胞特異的損傷によって循環血液内へ放出される。(2)心筋傷害の際、即時放出される特性を有する。(3)循環の間、十分な寿命を有するので、持続的に上昇する数値が心筋傷害の連続性を現す(表2の試料 No.7の症例の場合、心筋梗塞の病暦があるが、血清の中にAK3が確認されなかった;データは図示しなかった)。従って、AMIの開始後、時間とAK3の異常な病的濃度の関係は直線関係を示した。(4)胸痛が発生した後、2時間以内の血清濃度の上昇が確認(図16、レーン3)される。
【0076】
従って、本発明の免疫学的製剤又は診断キットは心筋梗塞などの心臓疾患の早期診断を可能にし,適切な臨床的分析結果を得るのに特別な技術又は訓練を不要とし、容易に自動分析ができる。更に、分析試料は安定であり、安価で、妨害及び干渉がない。現在のすべての臨床病理で基本的に使用される既存の診断指標であるCKMBより正確度が高い。更に診断キット化する場合、既存のパッチ(patch)タイプ又はストリップ(strip)タイプのキット全部に適用することができるので、検査の迅速性及び簡便性を提供することができる。又、既存の諸診断方法は、高価な設備と高度の診断技術の習得が前提とされ、限られた少数の総合病院での実施にとどまるが、本発明の診断キットは個人又は医院級の小規模の医療機關でも広く使用することができ、価格も低廉であり、更に、高価な輸入診断試薬及び診断キットを国産製品に代替する輸入代替の効果を提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】細胞中のアデニレートキナーゼアイソザイムの細胞下レベルの分布
【図2】アデニレートキナーゼアイソザイム3(AK3)のPCR生成物の電気泳動を示す図
【図3】pCR2.1-AK3の遺伝子マップ( gene map )
【図4】特異な制限酵素切断によるプラスミドマッピングを示す図
【図5】制限酵素切断パターンを示す図
【図6】pQE30-AK3の遺伝子マップ
【図7a】AK3のSDS-PAGE結果を示す図
【図7b】AK3のウェスタンブロット分析結果を示す図
【図8a】AK1のSDS-PAGE結果を示す図
【図8b】AK1のウェスタンブロット分析結果を示す図
【図9a】AK2のSDS-PAGE結果を示す図
【図9b】AK2のウェスタンブロット分析結果を示す図
【図10】抗-AK3ウサギの抗体の精製挙動を示すグラフ
【図11】AKアイソザイムの精製組換え体を示す図
【図12】 精製された抗-AKアイソザイム抗体間の交差反応性( cross-reactivity )アッせー結果を示す図
【図13】AKアイソザイムの組織分布を示す図
【図14】置換又は非置換の条件下で心筋梗塞症患者の血清の抗-AK2抗体 と抗-AK3抗体 を利用するウェスタンブロット分析結果を示す図
【図15】AKとヒト血清の本来の(native)ゲルの電気泳動の移動パターンを示す図
【図16】 患者の血清内にあるAK3を検出するためのウェスタンブロット分析の結果を示す図
【図17】例6のAK3のウェスタンブロット分析の結果を示す図
【配列表】
Figure 0003736798
Figure 0003736798

Claims (8)

  1. ヒトミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイム3(AK3)に結合する抗体又はその一部を含む、心筋梗塞診断用免疫学的製剤。
  2. 前記抗体またはその一部が検出マーカーと連結された、請求項記載の心筋梗塞診断用免疫学的製剤。
  3. 前記検出マーカーは、放射性同位元素、酵素、化学発光化合物(chemoluminescent compound)、フルオレセイン、フィコビリプロテイン、希土類キレート、ロダミン、酵素補助因子(enzyme cofactor)、ストレプトアビジン及びビオチンからなる群より選ばれる、請求項記載の心筋梗塞診断用免疫学的製剤。
  4. ヒトミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイム3(AK3)に結合し、検出マーカーと連結した抗体又はその一部を、製薬学上許容できる担体とともに含む、心筋梗塞診断用キット。
  5. 前記検出マーカーは、放射性同位元素、酵素、化学発光化合物(chemoluminescent compound)、フルオレセイン、フィコビリプロテイン、希土類キレート、ロダミン、酵素補助因子(enzyme cofactor)、ストレプトアビジン及びビオチンからなる群より選ばれる、請求項記載の心筋梗塞診断用キット。
  6. 更に、対照試料を含む、請求項記載の心筋梗塞診断用キット。
  7. (1)ヒトミトコンドリアアデニレートキナーゼアイソザイム3(AK3)に結合する抗体またはその一部を、それぞれ生物学的試料と対照試料とに接触させることにより免疫複合体を形成させ、
    (2)上記工程(1)で得られた免疫複合体を検出し、
    (3)検出結果を比較する工程を含むことを特徴とする心筋梗塞検出方法
  8. 生物学的試料は、尿、血液、血清及び血漿からなる群より選ばれることを特徴とする、請求項記載の検出方法
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