JP3736006B2 - 通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スペクトラム拡散方式により所定の拡散符号に応じた通信を行う無線通信装置の技術分野に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、前記スペクトラム拡散通信方式を用いた通信システムにおいては、周波数の有効利用、かつ、秘匿性を高めるために、周波数ホッピング方式(以下FH方式とする)による通信方式が用いられている。FH方式は搬送波を拡散符号系列により予め定められた規則に従い、ホッピングさせることにより拡散を行うものである。FH方式によるスペクトラム拡散通信方式を使用した従来の双方向通信システムにおける送受信装置は、例えば図24に示すように構成されている。
【0003】
まず、送信が行われる場合には、拡散符号系列発生器205から出力される拡散符号系列に従って、周波数シンセサイザ206からランダムな周波数の信号が出力される。一方、送信データ入力端子220には一次変調信号が入力され、当該一次変調信号は、前記周波数シンセサイザ206からの出力によりアップコンバータ203で出力周波数が決定される。アップコンバータ203により周波数変換された送信データは、増幅器208で増幅された後、共用器210を経てアンテナ211から送信出力される。
【0004】
次に受信が行われる場合には、アンテナ211で受信された信号は共用器210で送信波と分離され、増幅器209で増幅された後にダウンコンバータ207に入力される。そして、ダウンコンバータ207により前記周波数シンセサイザ206からの周波数を指定する信号に基づいて周波数変換され、復調器212により復調されて受信データとされる。この受信データは図示外のデータ演算回路に出力されると共に同期回路204にも出力される。同期回路204では受信信号からホッピング周波数の位相が検出され、同期回路204から拡散符号系列発生器5に同期信号が出力される。そして、拡散符号系列発生器205は入力された同期信号に従い、拡散符号系列を出力し、拡散符号系列発生器5から出力された拡散符号系列は周波数シンセサイザ206に供給され、周波数シンセサイザ206は入力された拡散符号系列に従ってランダムな周波数の出力を発生する。
【0005】
又、ダウンコンバータ207は受信信号と周波数シンセサイザ206からの出力とを乗算して受信信号を逆拡散する。ダウンコンバータ207において逆拡散された逆拡散信号は復調器212で復調され、復調された受信データは受信データ出力端子221から出力される。
【0006】
そして、以上のような送信部と受信部が同時に動作することより、双方向通信が行われる。
【0007】
又、前記ランダムな周波数とは、前記拡散符号発生器205から同期信号の入力の度に出力される拡散符号がランダムに変更するとを意味し、この拡散符号の系列(周波数ホッピングパターン)を一組の通信装置相互で共有することにより、送受信が行われるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の装置においては、送受信データとして取り扱われるは、音声データのみ、あるいは非音声データのみのいずれかであり、両方の種類のデータを混在させて送受信することはできなかった。
【0009】
これは、音声データについては、一度に送受信されるデータ量が少なく、高いリアルタイム性が要求されるのに対し、非音声データについては、一度に送受信されるデータ量が多く、リアルタイム性はそれほど要求されない、というデータの性質の違いが存在するにも拘わらず、データの種類によらずに一律な送受信処理が行われていたためである。
【0010】
従って、ファクシミリ機能と親子電話機能の両方の機能を備えた装置においては、親機と子機間で前記周波数ホッピング方式等のスペクトラム拡散デジタル通信を行うことができず、秘匿性及び周波数の利用効率を向上させることができなかった。
【0011】
また、従来の装置では、複数の子機と親機との間で同時に通信を行うには、各通信対ごとにホッピング周波数データ列を変更し、親機側に複数の送受信装置を設けなければならず、装置を大型化するという問題があった。
【0012】
本発明は、上述の問題点に鑑みなされたものであり、スベクトラム拡散デジタル通信を行う通信装置において、音声データと非音声データの双方を同時に取り扱うことができ、かつ、複数の通信対による通信を同時に行うことのできる通信装置を提供することを課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の通信装置は、前記課題を解決するために、複数の外部通信回線に接続された親機と、該親機とスペクトラム拡散デジタル通信により無線通信回線に接続された複数の子機とを備えた通信装置であって、前記親機は、前記複数の外部通信回線により音声データ及び非音声データを送受信する外線送受信手段と、送受信する夫々のデータの種別を判別するデータ種別判別手段と、該データ種別判別手段により判別された夫々のデータの種別に応じて夫々のデータを前記外部通信回線側と装置内部側のいずれかで取扱可能な形式に変換するデータ変換手段と、前記複数の子機との間にて前記音声データ又は非音声データを送受信する手段であって、2以上の送受信スロット対からなるフレームを一単位として時分割処理によりスペクトラム拡散デジタル通信方式で無線送受信する親機側無線送受信手段と、無線通信状態又は前記データ変換手段の使用状態に応じて親機と子機との通信対の形成の可否を判定する通信対判定手段と、該通信対判定手段により形成可と判定された通信対ごとに、前記送受信スロット対を切り換えると共に、1つの送受信スロット対に対応する送信スロット及び受信スロットのスロット長をデータの種別に応じて決定する切換制御手段と、を備え、前記子機は、音声データ又は非音声データを生成するデータ生成手段と、前記親機又は他の子機との間で前記音声データと非音声データのうち少なくとも一つを前記フレームを一単位として時分割処理によるスペクトラム拡散デジタル通信方式で無線送受信する子機側無線送受信手段と、前記時分割のタイミングとして、自己が形成する通信対の時分割タイミングを選択する選択制御手段とを備える一方、前記親機側無線送受信手段と前記子機側無線送受信手段は、前記音声データまたは非音声データを送信する際に、各スロットに含まれるデータのデータ長を示す制御情報を記述して送信し、受信時には当該制御情報に基づいて同期取りを行うことを特徴とする。
【0014】
請求項1に記載の通信装置によれば、複数の外部通信回線を通じて音声データ及び非音声データの双方が親機の外線送受信手段により夫々送受信され、親機からの送信前あるいは親機による受信後にデータ種別判別手段により夫々のデータ種別が判別される。そして、判別された夫々のデータ種別に応じて送信前の夫々のデータをデータ変換手段により外部通信回線側で取扱可能な形式に変換することで、また、前記夫々のデータ種別に応じて受信後のデータをデータ変換手段により装置内部側で取扱可能な形式に変換することで、親機と外部通信回線の間において音声データと非音声データの双方の円滑な通信が行われることになる。更に、親機において受信された音声データ又は非音声データは、親機から無線により送信され子機において受信されると共に、子機におけるデータ生成手段により生成された音声データ又は非音声データが子機から無線により送信され親機において受信される。
【0015】
従って、子機による外部通信回線を使用した通信が行われるためには、前記データ変換手段が当該通信のために使用可能な状態にあり、かつ、親機と当該子機との無線通信が可能な状態にあることが必要である。又、当該子機と親機との内線通信が行われるためにも、親機と当該子機との無線通信が可能な状態にあることが必要である。
【0016】
そこで、通信対判定手段により、前記データ変換手段の使用状態または親機と子機との無線通信状態に応じて、親機と子機との通信対の形成の可否を判定し、通信対の形成が可能であるとの判定が行われた場合には、切換制御手段により、当該通信対ごとに時分割して、親機側無線送受信手段によりスベクトラム拡散デジタル通信方式によるデータの送受信を行い、子機側も選択制御手段により自己が形成する通信対の時分割タイミングを選択し、子機側無線送受信手段によりスベクトラム拡散デジタル通信方式によるデータの送受信を行う。
【0017】
この様に、時分割処理により複数の通信対による無線通信が行われるため、前記複数の外部通信回線を用いた複数の子機による外線通信、あるいは親機と当該複数の子機との内線通信が同時に行われる。
【0018】
しかも、前記通信対ごとの無線通信は、音声データと非音声データのいずれを用いても可能であり、音声データと非音声データが混在した複数同時通信が行われることになる。
かかる親機、子機間の通信に際しては、2以上の送受信スロット対からなるフレームを一単位として、前記通信対ごとに時分割処理によるスペクトラム拡散デジタル通信方式の無線送受信が行われるため、各通信対における通信は、1フレームごとに送受信が完結することになり、当該通信で取り扱われるデータが音声データである場合には、通信がリアルタイムで行われることになる。一方、1つの送受信スロット対に対応する送信スロット及び受信スロットのスロット長は、取り扱われるデータの種別に応じて可変となっており、このスロット長の変更に合わせた同期取りを行うためにデータ送信時に各スロット内のデータ長を示す制御情報を記述したデータを送信するようになっている。この結果、送信スロット及び受信スロットのスロット長が変化した場合であっても、制御情報に基づき受信側にて同期取りが行われる。
【0019】
請求項2に記載の通信装置は、前記請求項1に記載の通信装置において、前記切換制御手段は、(a)送受するデータの種別が音声データであるものと前記データ種別判別手段により判定された場合には、1つの送受信スロット対に対応する前記送信スロット及び受信スロットのスロット長を略均一にする一方、(b)非音声データであるものと判定された場合には1つの送受信スロット対に対応する送信スロット及び受信スロットのスロット長を何れか一方のスロット長が他方のスロット長よりも長くすることを特徴とする。
請求項2に記載の通信装置によれば、送受されるデータの種別に応じて、例えば、音声データの場合には送信スロット及び受信スロットのスロット長が略均一に設定される一方、非音声データの場合には両者のスロット長が可変されて、何れか一方のスロット長が他方のスロット長よりも長く設定されることとなる。
【0020】
請求項3に記載の通信装置は、前記請求項2に記載の通信装置において、前記親機は、画像を読み取ると共に、当該画像に対応した画像データを生成する画像読取手段を更に有し、前記親機側無線送受信手段は、前記画像読取手段において読み取られた画像データを前記子機に送信する一方、前記子機は、前記子機側無線送受信手段によって前記画像データが受信された場合に、当該画像データに基づいて予め定められた処理を実行する処理手段を更に有することを特徴とする。
この通信装置によれば、親機に設けられた画像読取手段によって、読み取られた画像に対応する画像データが親機から子機に送信される一方、子機において当該画像データに従った処理が実行されることとなる。
【0021】
請求項に記載の通信装置は、前記請求項3に記載の通信装置において前記親機は、前記画像読取手段によって生成された画像データを記憶する記憶手段を更に有することを特徴とする。
この通信装置によれば、画像読取手段において生成された画像データが親機に設けられた記録手段によって記録されることとなる。
【0022】
【0023】
請求項に記載の通信装置は、前記請求項3または請求項に記載の通信装置において、前記親機は、前記外部通信回線から受信したデータ又は前記無線通信回線から受信したデータあるいは画像読取手段から入力したデータの少なくともいずれか一つを、記録媒体に顕像化する画像形成手段を更に備えていることを特徴とする。
【0024】
請求項に記載の通信装置によれば、親機の画像形成手段により、外部通信回線から受信したデータ、又は無線通信回線から受信したデータ、或いは画像読取手段から入力したデータの少なくともいずれか一つが、記録媒体に顕在化される。従って、例えば、ファクシミリ機能、あるいはコピー機能、もしくはプリンタ機能が実現される。しかも、上述したように、これらの非音声データの通信中において音声データの通信が可能であり、複数の通信が可能であるため、効率の良いデータ処理が行われることになる。
【0025】
請求項に記載の通信装置は、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の通信装置において、前記親機の通信対判定手段は、各子機の無線通信状態に応じて子機と子機との通信対の形成の可否を判定し、前記子機側無線送受信手段は、前記親機の通信対判定手段により前記通信対が形成可と判定された場合には、子機間で前記音声データと非音声データのうち少なくとも一つを時分割処理によるスペクトラム拡散デジタル通信方式で無線送受信することを特徴とする。
【0026】
請求項に記載の通信装置によれば、親機の通信対判定手段により、各子機の無線通信状態に応じて子機と子機との通信対が形成可と判定されると、各子機の子機側無線送受信手段により、子機間で音声データ又は非音声データの少なくともいずれか一つについての時分割処理によるスベクトラム拡散デジタル通信方式の無線送受信が行われ、高い秘匿性及び周波数の利用効率で行われる。従って、上述の様な複数の通信中に、更に子機間の通信が行われることになり、効率の良い通信が行われることになる。
【0027】
請求項に記載の通信装置は、請求項に記載の通信装置において、前記親機の通信判定手段は、各子機間の無線通信状態を前記子機側無線送受信手段から送信される情報に基づいて管理することを特徴とする。
【0028】
請求項に記載の通信装置によれば、子機間通信における送受信状態は、子機側無線送受信手段から送信される情報に基づいて親機の通信判定手段により管理されるので、子機間通信を行っている子機からの通信終了要求が確実に親機側に伝達されると共に、外部通信回線を通じて、あるいは親機または他の子機からの、前記子機に対する通信要求に対して適切な処理が行われる。
【0029】
請求項に記載の通信装置は、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の通信装置において、前記親機側無線送受信手段と前記子機側無線送受信手段は、スペクトラム拡散デジタル通信方式として、周波数ホッピング方式を用いて送受信を行うことを特徴とする。
【0030】
請求項に記載の通信装置によれば、親機と子機との間の無線通信、あるいは子機間の無線通信は、周波数ホッピング方式により行われるので、無線通信における情報の秘匿性が向上し、また、周波数の利用効率が向上する。更に、所定の周波数データ列を1チャネルとして、多チャネル化が可能であり、親機と子機間の通信中に、子機間の通信を行う等の通信装置の多機能化を実現する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図23に基づいて説明する。図1は本発明の第1の実施形態における通信装置を構成する親機及び子機の概略構成を示すブロック図、図2は本実施形態における通信装置全体の概略構成を示すブロック図である。
【0032】
本実施形態における通信装置は、図2に示すように、一般の商用アナログ電話回線に有線接続された親機1と、該親機1と周波数ホッピング方式による無線接続された4台の音声端末子機20A〜20D,及び4台のデータ端末子機40A〜40Dから構成されている。
【0033】
まず、親機1の構成について説明する。親機1は、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリント機能、及び親子電話機能を有する複合機であり、図1(A)に示すように、外部アナログ電話回線の制御を行うためのNCU(Network Control Unit)2と、音声データのデジタルコード化を行うためのデータ変換手段としての音声コーデック3a,3b,3cと、ファクシミリの送受信機能とパーソナルコンピュータ通信用データの送受信機能を備えたデータ変換手段としてのモデム5と、子機との間で後述する周波数ホッピング方式の無線通信を行うための親機側無線送受信手段としての送受信装置6と、スキャナ等から構成されるデータ入力手段としての画像読取ブロック7と、記録材上に画像を形成する画像形成手段としての画像出力ブロック8と、親機1からの外線通話あるいは内線通話を行うためのハンドセット9と、これらの各手段又は装置の制御を行うための手段、外線送受信手段、データ種別判別手段、通信対判定手段、及び切換制御手段としてのCPU10と、該CPU10を動作させるためのプログラムあるいはデータ等が記憶されたROM11と、該CPU10の動作時における演算処理データ等を一時的に記憶するためのRAM12とを備えている。
【0034】
尚、当該親機1を操作するためのスイッチ等からなる操作部については図示を省略している。又、図1(A)において各手段及び装置間を結ぶ実線は制御線を表し、点線はデータ線を表している。
【0035】
次に、以上のような親機1を構成する各手段及び装置の構成について詳しく説明する。
【0036】
アナログ回線制御を行うためのNCU2は、図1(A)に示すように、外線(1)、外線(2)、外線(3)、外線(4)、及び外線(5)の5つのアナログ電話回線に接続されており、CPU10の制御により、音声コーデック3a,3b,3c又はモデム5のいずれかと接続される。なお、かっこ書きの数字は図面上○の数字を示す。
【0037】
音声コーデック3a,3b,3cは、CPU10の制御により、音声データをアナログ−デジタル変換する手段であり、子機20A〜20Dからデジタルコード化されて送信される音声データをアナログデータに変換し、又はCPU10を介してハンドセット9から受信し、あるいは外部回線からNCU2を介して受信したアナログ音声データを子機20A〜20Dへ送信するためにデジタルコード化を行う。
【0038】
モデム5は、現在ではFAXモデムとして規格制定されているclass2(EIA−592)等を採用した端末特性と伝送手順を実現させるものでMH(Modified Huffman)方式等によりデータ圧縮符号化を行い、所望の伝送速度により電話回線網とのデータの送受信を行う。また、無線送受信に適したデータの形態に変換もしくは逆変換するブロックも兼ね備えている。
【0039】
送受信装置6の詳しい構成を図3に示す。図3に示すように、送受信装置6は、所定のホッピングパターンで周波数を切り換えるために使われるホップ周波数データを発生させるホップ周波数データ発生部31と、ホップ周波数データ発生部31から与えられるホップ周波数データを使って、入力信号を拡散して送信信号にすると共に、受信信号を逆拡散して出力信号にする通信部32とを備えている。
【0040】
ホップ周波数データ発生部31は、クロック33からの出力信号を入力するごとにカウントアップされるフレームカウンタ34と、フレームカウンタ34からホッピング開始信号を入力するごとにカウントアップされるホッピングカウンタ35と、所定のホップ周波数データ列を記憶するホッピングテーブル36とを備え、逐次変動するホッピングカウンタ35からの入力値に応じてホッピングテーブル36からホップ周波数データを読み出し、そのホップ周波数データを出力信号として発生させている。尚、これらのフレームカウンタ34、ホッピングカウンタ35、ホッピングテーブル36は、このように別体のものとして構成しても良いが、CPU10による演算に置換することが可能である。
【0041】
又、通信部32は、ホップ周波数データ発生部31からホップ周波数データが与えられると、それに応じた発振周波数fN’で発振する周波数シンセサイザ37を備え、周波数シンセサイザ37からの発振周波数fN’の信号と音声コーデック3a,3b,3c又はモデム5からのデータを変調器54で変調し周波数f1Fの送信入力信号をアップコンバータ38で混合し、アップコンバータ38から出力される周波数fNの送信信号をアンプ39で増幅し、その信号を共用器50を介してアンテナ6aから送信するように構成されている。又一方、アンテナ6aで受信した周波数fNの信号を、共用器50を介してアンプ51に入力して増幅し、その周波数fNの信号と前記周波数シンセサイザ37からの発振周波数fN’の信号をダウンコンバータ52で混合して、周波数f1Fの受信出力信号を生成するように構成されている。
【0042】
又、周波数f1Fの受信出力信号は、復調器55で復調後、図1(A)に示す音声コーデック3a,3b,3c又はモデム5に出力されると共に、同期回路53にも出力される。同期回路53では受信出力信号からホッピング周波数の位相が検出され、同期回路53からホッピングカウンタ35に同期信号が出力される。ホッピングカウンタ35は入力された同期信号に従ってホッピングテーブル36への出力を行い、ホッピングテーブル36からホップ周波数データが読み出されて、そのホップ周波数データが出力信号として発生される。
【0043】
図4に以上のような送受信装置6によるホップ周波数の切り換えの一例を示す。図4に示す例では、周期Tごとにホップ周波数が切り換えられている。
【0044】
又、本実施形態においては、ホッピングテーブル36に図5に示すようなホッピング周波数データ列を設けている。本実施形態では図5に示すようにチャネル1,2,3の3つの異なるホッピング周波数データ列を用いており、各周波数データ列を構成する周波数データの内容はそれぞれ異なっている。従って、例えば親機と子機の通信にチャネル1を用いていても、子機同士の通信にはチャネル2を用い、更に別の子機同士の通信にはチャネル3を用いることができ、複数チャネル化による複数の機器間における同時通信を可能としている。
【0045】
次に、画像読取ブロック7は、スキャナ等の画像読取手段を備えており、該画像読取手段にて読み取られた画像データは、バッファ7aに一旦格納され、CPU10の制御により、下記画像出力ブロック8にて画像出力されるか、モデム5を介して外線又は子機側に送信される。
【0046】
画像出力ブロック8は、バッファ8aに格納されたデータを画像出力する手段であり、例えば電子写真方式による感光体ドラム等を用いた手段、あるいはサーマルヘッドを用いた熱転写手段、もしくはインクジェットヘッドを備えた手段等により構成されている。前記バッファ8aに格納されるデータとしては、外線を介して受信されたファクシミリデータ、あるいは子機40A〜40Dから送信された画像データ、更には前記画像読取ブロック7により読み取った画像データが含まれる。
【0047】
ハンドセット9は、図示しないマイク及びスピーカ等を備えており、親機1自身からの外線通話、あるいは子機20A〜20Dへの内線通話を可能とするものである。
【0048】
CPU10は、外線あるいは子機からの通信要求に応じた内外線通信制御、通信の1単位である1フレーム内におけるスロット割当制御、通信制御テーブルの管理、送受信されるデータの種別判別等を行うものであるが、詳しくは後述する。
【0049】
ROM11には、CPU10を動作させるためのプログラムの他、通信制御テーブル作成の基になるハードウェア割当テーブル等が記録されているが、当該テーブルについては後述する。
【0050】
RAM12は、CPU10の動作時における演算処理等に用いるデータを一時的に格納する他、通信制御テーブルを記憶している。当該テーブルについては後述する。
【0051】
以上が親機1の各手段及び装置の構成である。次に、子機20A〜20Dの構成について説明する。
【0052】
子機20A〜20Dは、コードレス電話器であり、図1(B)に示すように、音声を入力するためのマイク21Aと、音声を出力するためのスピーカ22Aと、マイク21Aから入力されたアナログ音声データをデジタル音声データに変換すると共に、デジタル音声データをアナログ音声データに変換してスピーカ22Aに出力するデータ生成手段としての音声コーデック24Aと、データをアンテナ26Aを介して送信及び受信する子機側無線送受信手段としての送受信装置25Aとこれらを制御するための選択制御手段としてのCPU27Aを備えている。
【0053】
マイク21A及びスピーカ22Aは、送話器及び受話器として機能するように、コードレス電話器の筐体内に収容されている。該マイク21Aから入力された音声は、親機1の音声コーデック3a,3b,3cと同様の構成の音声コーデック24Aにより音声データ信号に変換され、親機1の送受信装置6と同様の構成の周波数ホッピング方式の送受信を行う送受信装置25Aにより所定の信号に変換され、アンテナ26Aから送信される。一方、アンテナ26Aで受信された所定の信号は、送受信装置25Aで音声データ信号のみ取り出され、音声コーデック24Aでアナログ音声信号に変換されスピーカ22Aへ出力される。又、CPU27Aは、親機1のCPU10と同様に、スロット割当制御、及び子機のテーブル管理等を行うが、詳しくは後述する。尚、この構成は子機20B〜20Dについても同様である。
【0054】
次に、子機40Aの構成について説明する。子機40Aは、パーソナルコンピュータあるいはPDA(Personal Digital Assistants)等の非音声データを取り扱うデータ端末であり、図1(C)に示すように、液晶等を用いた表示装置41Aと、各種の演算あるいはデータ処理、更にはデータの送受信処理をも行う選択切換制御手段としてのCPU42Aと、該CPU42Aを動作させるためのプログラムあるいはデータが記憶されたROM43Aと、該CPU42Aの動作時における演算処理データ等を一時的に記憶するためのRAM44Aと、データの送受信機能を備えたモデム45Aと、親機1との間でアンテナ47Aを介して後述するような周波数ホッピング方式によるデータの送受信を行うための子機側無線送受信手段としての送受信装置46Aとを備えている。尚、当該子機40Aを操作するためのスイッチ等からなる操作部については図示を省略している。又、子機40B〜40Dと同様の構成となっている。
【0055】
子機40Aの送受信装置46Aも、親機1の送受信装置6と同様の構成であり、周波数ホッピング方式によるデータの送受信を行うものである。又、モデム45Aも親機1のモデム5とは異なり、デジタル信号を無線送受信に適したデータの形態に変換するブロックであり、又その逆変換を行うブロックである。親機1を介して外線から送信されてきたファクシミリデータや画像データ等の読み取り、あるいは子機40A上で作成したファクシミリデータや画像データの親機1を介した送信を可能としている。
【0056】
本実施形態の通信装置は、図2に示すように、以上のような1台の親機1と、音声データ端末としての4台の子機20A〜20Dと、非音声データ端末としての4台の子機40A〜40Dとを備えており、次のような機能を有している。
【0057】
a.ハンドセット9を用いた親機1単独での外線通話
b.画像読取ブロック7及び画像出力ブロック8を用いた親機1単独でのFAX送受信
c.親機1と子機20A〜20Dのいずれかとの間の内線通話
d.子機20A〜20Dによる親機1を介した外線通話
e.子機40A〜40Dからの出力データの画像出力ブロック8を用いた親機1による画像出力、又は当該データの親機1を介したFAX送信
f.画像読取ブロック7により、又はFAX受信により親機1にて入力したデータの子機40A〜40Dによる読み取り
g.子機40A〜40Dによる親機1を介した外線通信つまり、親機1は、各子機による通信要求、あるいは親機1の操作部から指示入力に応じて、当該要求又は入力により取り扱われるデータの種別を判別すると共に、当該データに応じて使用すべき親機1内の手段又は装置あるいは回線を選択し、適宜の通信処理を行うようになっている。
【0058】
前記取り扱われるデータの種別としては、外部アナログ電話回線を介して受信される音声データ、FAXデータ、あるいはパーソナルコンピュータ通信等のデータがあり、これらの全てのデータが親機1と各子機との間で無線送受信されることになる。
【0059】
そして、本実施形態の通信装置においては、後述するようにTDD(時分割デュープレクス)を用いて周波数ホッピング方式の双方向通信を行う際に、複数の子機との通信が可能なように、送受信の1単位である1フレーム内を複数の送信用スロットと受信用スロットに分割し、親機と子機とで形成される通信対ごとにスロットの割り当て処理を行うこととした。
【0060】
又、各スロットには、音声データと非音声データのいずれも割り当てるように構成するが、非音声データについては、一度の通信においては送信あるいは受信のいずれか一方のみが行われることが多いため、通信の際の状況に応じて、送信用スロット又は受信用スロットのいずれかのスロット長を可変とするようにした。
【0061】
以下、図6及び図7に基づいて本実施形態で用いられるフレームの構成を説明する。図6に示すように、親機1において用いられるフレーム70は、占有時間スロット71と、第1送信スロット72と、第2送信スロット73と、第3送信スロット74と、第1受信スロット75と、第2受信スロット76と、第3受信スロット77とを有している。一方、子機20A〜20D,40A〜40Dにおいて用いられるフレーム80も、第1送信スロット82と、第2送信スロット83と、第3送信スロット84と、第1受信スロット85と、第2受信スロット86と、第3受信スロット87とを有している。
【0062】
これらのスロットは、送受信の開始時間を0とした時の経過時間により管理されており、このようなスロットから構成されるフレーム単位で送受信を行うことにより、複数の子機と親機との送受信が時分割で行われることになる。そして、親機と子機との間においては、これらのフレームによる送受信の開始タイミングは一致するように同期が取られているため、親機と子機との間でデータの送受信が可能となっている。
【0063】
次に、このような構造のフレームを用いた場合の送受信処理の具体例について説明する。
【0064】
まず、送受信が開始されると、0〜t1の期間は、占有時間スロット71,81であるため、親機と子機との間でいかなるデータの送受信も行われない。占有時間とは、図4において期間tとして示される周波数ホッピング方式においてホップ後の周波数で安定化するための時間であり、正確なデータの送受信を行うために、占有時間終了まではいかなるデータの送受信も行われないのである。
【0065】
次に、t1〜t2の期間は、親機側では第1送信スロット72であり、子機側では第1受信スロット82であるから、親機から送信されたデータが第1の子機において受信されることになる。以下、t2〜t3の期間、及びt3〜t4の期間において同様に、親機から送信されたデータが、それぞれ第2の子機、及び第3の子機において受信されることになる。
【0066】
又、t4〜t5の期間においては、親機側では第1受信スロット75であり、子機側では第1送信スロット85であるから、第1の子機から送信されたデータが親機において受信されることになる。以下、t5〜t6の期間、及びt6〜t7の期間において同様に、第2の子機及び第3の子機から送信されたそれぞれのデータが、親機において受信されることになる。
【0067】
本実施形態では、このように複数の送信スロットと受信スロットにより構成されるフレームを用いて通信を行うので、複数の子機と親機との通信を、同時に行うことができ、通信の効率化を図ることができる。
【0068】
又、このようなフレームごとにフレームカウンタ34がカウントアップされ、周波数を順次ホップさせるので、周波数の有効利用が図られ、かつ、秘匿性が高められる。
【0069】
更に、前記各スロットには、音声データと非音声データの双方を割り当てることができるが、上述したように、非音声データは、一度に通信においては送信か又は受信のいずれか一方のみが行われることが多いため、非音声データの場合だけは、送信スロットあるいは受信スロットのいずれか一方のスロット長を可変としている。このスロット割当の具体例を図7に基づいて説明する。
【0070】
図7においては、1フレーム長を30とした場合の各スロット長を示している。図7(A)は、第1送信スロット72と第2送信スロット73が音声データ用に割り当てられており、第3送信スロット74が非音声データ用に割り当てられている。この様な割り当てが行われるのは、例えば、音声用端末子機20Aと20Bが共に親機を介して外線通話を行っており、かつ、データ用端末子機40Aが親機を介して外線から非音声データを入力中である様な場合である。この様な場合には、図7(A)に示す様に、音声データが割り当てられた送信スロット及び受信スロットのスロット長はいずれも5となっており、かつ、受信スロットと送信スロットとでスロット長は等しくなっている。しかし、非音声データが割り当てられた第3送信スロット74は、スロット長が9であり、これに対応する第3受信スロット77は、スロット長が1となっている。これにより、各子機による音声データの通信をリアルタイム性を損なうことく行いつつ、非音声データの通信を効率良く行うことができる。
【0071】
次に、図7(B)は、第1送信スロット72及びこれに対応する第1受信スロット75には、データが何も割り当てられておらず、第2送信スロット73及び第2受信スロット76には非音声データが、又、第3送信スロット74及び第3受信スロット77には音声データが割り当てられている例である。この例の様に、親機との通信が2台の子機との間だけで行われる場合には、スロット対を空き状態にしておく。これにより、次に子機又は外線等から通信要求があった場合でも、当該要求を受け付けることができる。
【0072】
次に、図7(C)は、全てのスロットが音声データに対して割り当てられている例である。この例の場合には、3台の音声用端末子機が同時に親機と通信を行っている。
【0073】
次に、以上のようなスロットのデータ構造について図8を用いて詳しく説明する。本実施形態においては、各スロットに割り当てるデータに応じて、スロットの構造が異なっている。まず、音声データが割り当てられるスロット90は、プリアンブル91と、制御用データ92と、送信側端末識別ID93と、受信側端末識別ID94と、訂正符号を含めた音声データ95とから構成されている。尚、本実施形態においては音声データを圧縮させずに無線送受信を行う構成としているが、通信速度との関係で圧縮するようにしても良い。又、訂正符号についても本発明に必須の構成要件ではない。
【0074】
プリアンブル91は、後に続くデータが損なわれずに伝送されるように通信回線の全構成要素が適切な状態に調整されることを保証するものである。
【0075】
制御用データ92は、スロット内データ長とデータ識別情報とからなる。
【0076】
スロット内データ長は、例えば図6に示す時刻t2〜t7の値のように、各スロットの区切り又は間隔を知らせるための情報である。本実施形態においては、上述した様に音声データが割り当てられるスロットのスロット長は固定としたが、このデータ長情報を備えていることにより、音声データの場合でも、データ長に応じてスロット長を可変とすることができる。受信側はこの制御用データに含まれるスロット内データ長を参照することにより、同期ずれを起こすことなく、正しくデータの受信を行うことができる。尚、各スロット間には、伝搬遅延を考慮した時間マージンが取ってある。
【0077】
データ識別情報は、このスロットで伝送されるデータが前記音声データ又は非音声データなのか、あるいは同期をとるためのデータなのか、もしくは制御データなのかを識別させるための情報である。同期をとるためのデータとは、後述する同期捕捉時に送信するデータであって、詳しくは同期捕捉の説明の際に述べる。又、制御データとは、通信要求、あるいはその要求に対する許可又は却下等の情報を知らせるデータである。
【0078】
送信側端末識別ID93は、送信側の機器にそれぞれ付加されたID番号である。この情報により、受信側は、送信側の認識と、送信されるデータの種類を識別することができる。
【0079】
受信側端末識別ID94は、受信側の機器にそれぞれ付加されたID番号であり、この情報により、受信側は、自己に対して送信されるデータのみを正しく選択することができ、適正な通信が行われることになる。
【0080】
音声データ95は、上述したように音声コーデックによりコード化された後のデータであり、誤り訂正符号が付加されている。この訂正符号とは、伝送する音声データに、所定の誤り符号化方式により所定の冗長ビットを付加したものであり、例えばBCH(Bose-Chaudhuri-Hocquenghem)符号、あるいはRS(Read-Solomon)符号を用いた誤り訂正符号化を挙げることができる。
【0081】
次に、非音声データが割り当てられるスロット100の構成も前記音声端末用音声データ送受信スロットの構成とほぼ同様であり、プリアンブル101、制御用データ102、送信側端末識別ID103、受信側端末識別ID104、及び誤り訂正符号の付加されたデータ105から構成されている。
【0082】
又、以上のような親機と子機間の通信、及び子機と子機との通信は、夫々の機器に同期を取ることが必要となる。そのため、本実施形態の通信装置においては、次のような同期補捉処理が行われる。この同期補捉処理は、ある一定期間に存在する制御周波数で親機と子機が送受信のやりとりを行うものであり、親機は、親機に登録してある子機に対して、親機と同期が取れるかどうかを確認するためのデータの送信を行う。
【0083】
図9はこの同期捕捉処理を説明するためのタイミングチャートであり、親機1は同期捕捉用送信フレーム106,107により各子機に対して同期捕捉用データを送信し、各子機は親機1から指定されたタイミングの応答用フレーム108a〜108hにより応答用データを親機1に送信する。
【0084】
前記同期捕捉用送信フレーム内においては、図10に示すような同期補捉用スロットが用いられる。図10に示すように、親機から子機に送信される同期補捉用スロット110は、プリアンブル111、制御用データ112、送信側端末識別ID113、受信側端末識別ID114、及び同期捕捉用データ115の各データから構成されている。前記プリアンブル111、制御用データ112、送信側端末識別ID113、及び受信側端末識別ID114の構成は、図8に示す通常のデータ送受信用のスロットにおけるものと同様の構成である。
【0085】
しかし、同期捕捉用データ115においては、同期する際の時間、及び次回のチャネル及びスロットの情報が送信される。同期する際の時間とは、同期捕捉用送信フレームに基づく送信開始時間のことであり、図9においてはt10,t20,t30,t40,t50,t60,t70,t80の夫々の時間である。
【0086】
又、次回のチャネルとは、図5に示したいずれかのチャネルのことであり、次回のスロットとは、1フレーム内の送信タイミングのことである。例えば、図9の例では、時刻t10から送信が開始されるフレーム108において、時刻t11において子機からの応答データが送信されているが、この時刻t11が前記「次回のスロット」に該当する。
【0087】
このように、各子機からの応答は図9に示すように応答用フレーム108a〜108hにより行われるが、応答用フレーム内においては、図9に示すような応答用スロット120が用いられる。図10に示すように、子機から親機に送信される応答用スロット120は、プリアンブル121、制御用データ122、送信側端末識別ID123、受信側端末識別ID124、及び応答用データ125の各データから構成されている。前記プリアンブル121、制御用データ122、送信側端末識別ID123、及び受信側端末識別ID124の構成は、図8に示す通常のデータ送受信用のスロットにおけるものと同様の構成である。
【0088】
しかし、応答用データ125においては、受信レベル、通信相手端末、要求チャネル、要求スロット、及び現在の状態の情報が送信される。
【0089】
受信レベルとは、親機1からの同期捕捉用データを正常に受信できたか否かの情報であり、親機1は指定したチャネル及びタイミングにて子機から受信レベルが良である旨の情報を受信した時に、その子機と同期が取れたと判断する。
【0090】
通信相手端末とは、子機から前記受信レベル情報の他に外部に対する通信要求を出す際に用いるもので、常に送信されるものではない。例えば、外線、親機、他の子機等を示す情報である。
【0091】
要求チャネル及びスロットも前記子機からの通信要求がある場合にのみ用いられるものであるが、通常は子機からの通信要求に対するチャネル及びスロットの割り当ては、後述するように、親機1が行うものなので、本実施形態においては用いられていない。
【0092】
現在の状態とは、子機が現在、どのような通信状態にあるかを示すもので、「待機中」、「子機−子機間通信中」、及び「親機−子機間通信中」の各状態がある。
【0093】
次に、以上のようなフレーム及びスロットを用いた同期捕捉処理の具体例について説明する。
【0094】
まず、親機1からは同期捕捉用フレーム106において、子機20A〜20D、及び子機40A〜40Dの全てに対して同期捕捉用データの送信が行われる。この送信は、図10に示す同期捕捉用スロット110中の受信側ID114を更に複数に分割して、各子機のIDを連続的に送信すると共に、同期捕捉用データ115も複数に分割して、各子機に対する同期捕捉用データを連続的に送信するようにすればよい。あるいは、受信側ID114と同期捕捉用データ115を一対として、各子機ごとにこの対を繰り返して送信するようにしてもよい。
【0095】
以上のような方法による親機1側からの送信データを受信した子機側は、親機1から指定された時間に、応答用スロット120により受信レベルが良好か否かの情報を送信すると共に、子機側から親機側に通信要求がある場合には、この応答時に当該通信要求を行う。又、通信要求がない場合には、現在の状態のみを送信するのである。
【0096】
そして、子機から以上のようなスロット120によるデータを受信した親機は、前記受信レベルが良であれば同期が取れたと判断し、又、否であれば同期が取れないと判断して、後述する通信制御テーブルの書き換えを行う。
【0097】
又、同期が取れた子機に対しては、当該子機からの通信要求がある場合には、後述する通信処理を行った後に、図10に示す通信処理用スロット130により子機に対する応答を行う。この通信処理用スロット130は、プリアンブル131、制御用データ132、送信側端末識別ID133、受信側端末識別ID134、及び通信処理用データ135を含む。制御用データ132、送信側端末識別ID133、受信側端末識別ID134は、上述したものと同様である。
【0098】
しかし、通信処理用データ135には、子機からの通信要求に対する許可あるいは却下情報、次回のチャネル及びスロットの情報が含まれる。
【0099】
この通信処理用スロット130により、図9に示す送信フレーム107において通信処理用データの送信が各子機に対して行われることにより、子機と他の機器との通信が制御されることになる。
【0100】
しかしながら、図9に示す子機40Dの場合のように、親機1の送信データが妨害を受けたり、子機20Dのように子機からの送信データが妨害を受けたりした場合には、2回目の送信フレーム107においては、親機1は、子機20D及び子機40Dに対しては、図10に示す同期捕捉用スロット110による送信を繰り返す。
【0101】
これに対し、親機1からの送信信号の来ない子機20D及び40Dは、全く親機1に対して送信信号を出さずに親機1の出す制御信号監視する。従って、妨害状態が解消されたような場合には、子機20D及び40Dも通信が可能となる。
【0102】
次に、以上のような同期補捉時における各子機からの通信要求、あるいは外線からの通信要求、もしくは親機自身のハンドセットによる通話要求があった場合における、前記音声コーデック3a,3b,3cあるいはモデム5への各回線の割当処理、もしくは前記音声データ又は非音声データの通信用フレームの各スロットへの割当処理について説明する。
【0103】
本実施形態においては、音声コーデック3a,3b,3c及びモデム5は同時に2つ回線には接続できず、又前記通信用フレームのスロット対数は3であるため、現在の通信状況と、送受信されるデータの種別に応じて上述のような各種の割当処理を行っている。
【0104】
具体的には、親機1のCPU10は、図11に示すようなRAM12上に形成されたテーブルにおいて、通信状況及び各ハードウェアの接続状態並びにスロットの割り当てを管理している。
【0105】
RAM12は、FAXデータ格納領域、データ格納領域、音声メモリ格納領域の他に、テーブル領域を有しており、前記テーブルはこのテーブル領域に記憶されている。
【0106】
図11(A)は外線接続状態を示す外線管理テーブルであり、外線の種類を示す領域140と外線との接続状態を示す領域141に分けられている。外線の種類を示す領域140には外線(1)、外線(2)、外線(3)、外線(4)、外線(5)が割り当てられており、外線との接続状態を示す領域141には、各外線の接続状態が記憶されている。従って、この外線管理テーブルを参照することにより、各外線にどのハードウェアが接続されているのかを把握することができる。図11(A)に示した状態においては、外線(1)はIDLE、即ち待機状態であり、使用されていない。又、外線(2)は音声コーデック3aに接続され、外線(3)はモデム5に接続され、外線(4)はIDLE、即ち待機状態であり、外線(5)は音声コーデック3cに接続されている。なお、かっこ書きの数字は図面上○の数字を示す。
【0107】
次に、図11(B)は各ハードウェアが親機内においてどのようなデータ入出力端末に接続されているかを示すハードウェア管理テーブルであり、ハードウェアの種類を示す領域142と親機内の制御状態を示す領域143とに分けられている。ハードウェアの種類を示す領域142には音声コーデック3a、音声コーデック3b、音声コーデック3c、モデム5が割り当てられている。又、親機内の制御状態を示す領域143には各ハードウェアがどのように制御されているが記憶されている。従って、このハードウェア管理テーブルを参照することにより、各ハードウェアがどのようなデータ入力端末に接続されているかを把握することができる。図11(B)に示した状態においては、音声コーデック3aは子機20Aに接続され、音声コーデック3bはIDLE、即ち待機状態であり、音声コーデック3cは子機20Dに接続され、モデム5は画像出力ブロック8と子機40Cに接続されていることがわかる。
【0108】
従って、以上のような外線管理テーブルとハードウェア管理テーブルを参照することにより、子機20Aは音声コーデック3aを介して外線(2)により外線通話中であり、又、子機20Dは音声コーデック3cを介して外線(5)により外線通話中であり、更に外線(3)から受信されるFAXデータがモデム5を介して親機内の画像出力ブロック8に出力されると共に、子機40Cに送信されていることがわかる。なお、かっこ書きの数字は図面上○の数字を示す。
【0109】
次に、図11(C)は親機及び子機の通信状態、スロット割当、使用チャネル、及び同期補捉状態を管理するための通信制御テーブルである。当該テーブルには、親機及び子機を示す領域144と、通信相手端末を示す領域145と、スロットの割当状況を示す領域146と、使用周波数チャネルを示す領域147と、同期補捉についての情報を示す領域148とが備えられている。
【0110】
親機及び子機を示す領域144には親機1、子機20A〜子機20D、及び子機40A〜子機40Dが割り当てられており、前記通信相手端末を示す領域145、スロットの割当状況を示す領域146、使用周波数チャネルを示す領域147、及び同期補捉についての情報を示す領域148は、親機及び子機を示す領域144の夫々に対応するように分けられている。
【0111】
通信相手端末を示す領域145には、親機1、子機20A〜子機20D、及び子機40A〜子機40Dの他、通信を行っていない状態を示すIDLEの情報が格納されるようになっており、外線通話の場合には、その旨の情報も付加される。これらの情報は上述した音声データ又は非音声データのスロット内の送信側IDデータ又は受信側IDデータに基づいて書き換えられるものである。図11(C)に示す状態では、親機1は子機20Aの外線通話のために子機20Aと通信を行い、又、子機40Cによる外線通信及び親機出力のために子機40Cと通信を行い、更に、子機20Dの外線通話のために子機20Dと通信を行っていることがわかる。又、子機20Aについては親機1と、子機20Bは子機20Cと、子機20Cは子機20Bと夫々通信を行っており、子機20Dは親機1と通信状態であることがわかる。更に、子機40Aは子機40Bと、子機40Bは子機40Aと夫々通信を行っており、子機40Cは親機1と通信を行っており、子機40Dは待機状態であることがわかる。
【0112】
スロットの割当状況を示す領域146には、第1送信スロット及び受信スロット、第2送信スロット及び受信スロット、及び第3送信スロット及び受信スロットがそれぞれどのようなデータに対して割り当てられているか、あるいは割り当てられているスロットが単独スロットである旨の情報が格納されるようになっており、領域145と領域146とで特定できる機器間における通信がどのようなスロットにより行われているかを示している。図11(C)においては、「音声1」とは、「音声」が音声データであることを示し、「1」が第1送信スロット及び受信スロットであることを示している。つまり、この情報から、第1送信スロット及び受信スロットには、音声データが割り当てられていることがわかる。このスロット情報は、外線又は子機更には親機からの通信要求があった場合に参照され、スロットが使用中であるか否かの判定に用いられる。図11(C)の例では、第1送信スロット及び受信スロットは、子機20Aによる音声データを用いた外線通話のために割り当てられ、第2送信スロット及び受信スロットは、子機40Cによる非音声データを用いた外線通信及び親機出力のために割り当てられ、第3送信スロット及び受信スロットは、子機20Dによる音声データを用いた外線通話のために割り当てられていることがわかる。
【0113】
又、子機20Bと子機20Cによる子機間通信には親機と子機間の通信用スロットとは別の単独のスロットが割り当てられており、更に子機40Aと子機40Bとの子機間通信にも別の単独のスロットが割り当てられていることがわかる。
【0114】
使用周波数チャネルを示す領域147には、前記各機器間の通信用にどのチャネルが割り当てられているかが示されている。これらの情報は後述するスロット割り当て処理の際に決定されて格納されるものである。この領域147の内容を参照することにより、チャネルの空き状態を知ることができる。図11(C)の例では、子機20Aの外線通話のための親機1と子機20Aの通信、子機40Cと親機1との通信、及び子機20Dと親機1との通信のそれぞれにチャネル1が割り当てられていることがわかる。このように同じチャネルでも通信が可能なのは、子機20Aと子機40Cと子機20Dに割り当てられているスロットの種類が異なるためである。又、子機20Bと子機20Cとの内線通話には、チャネル2が割り当てられ、子機40Aと子機40Bとの内線通信には、チャネル3が割り当てられている。
【0115】
同期補捉についての情報を示す領域148には、上述した同期補捉時に所定のタイミングで良の受信レベルデータを受信できた場合には○、受信できなかった場合には×を示す情報が格納される。この領域148の内容を参照することにより、通信要求を出した子機に対して通信許可信号を送信できるか否かを判断することができる。
【0116】
以上のような通信制御テーブルを参照することにより、親機1及び各子機が現在どのような相手と、どのようなスロット及びチャネルを用いて通信を行っているかを把握することができ、新たに通信要求があった機器に対するスロット及びチャネルの割当の際の判断を的確に行うことができる。
【0117】
以下、本実施形態におけるスロット及びチャネル割当処理を含む、通信処理について図12〜図23のフローチャートを用いて説明する。
【0118】
まず、子機からの通信要求が無く(ステップS1;NO)、親機のハンドセット等からの通信要求も無く(ステップS3;NO)、更に外線からの通信要求も無い場合には(ステップS5;NO)、通信終了監視処理(ステップS6)に移行する。この通信終了監視処理は、図15に示されており、現在通信が行われておらず、親機単独の動作も行われていないとすれば(ステップS60;NO〜ステップS61;NO)、再び通信処理に移行し(ステップS62)、図1に示すように各機器からの通信要求の有無判定処理を行い(ステップS1〜S3〜S5)、待機状態となる。
【0119】
ここで、外線から通信要求があった場合(ステップS1;NO〜ステップS3;NO〜ステップS5;YES)について説明する。この場合CPU10は、その外線から送信されてきたデータがFAXデータ等の非音声データであるか、あるいは音声データであるかを判定するために、外線と音声コーデック3a,3b、3cあるいはモデム5とを接続し、送信データの取り込みを行う。
【0120】
そこで、音声コーデック3a,3b、3cのいずれもが使用中か否かをハードウェア管理テーブルにより判定する(ステップS7)。その結果、全ての音声コーデックが使用中であった場合には(ステップS7;YES)、次に同様にハードウェア管理テーブルを用いてモデム5が使用中か否かを判定する(ステップS8)。その結果、モデム5も使用中の場合には(ステップS8;YES)、送信データの取り込みが出来ないため、外線に対して通信要求を却下する信号を送信し(ステップS15)、通信終了監視処理に移行する(ステップS6)。
【0121】
しかし、音声コーデックのいずれかが使用可能の場合は(ステップS7;NO)、その使用可能な音声コーデックを外線に接続し(ステップS16)、外線管理テーブルの内容を書き換える(ステップS17)。つまり、当該外線管理テーブルの領域141のうち、通信要求のあった外線に対応する領域に、前記使用可能な音声コーデックに対応する情報を格納する。そして、前記使用可能な音声コーデックを介して送信データをCPU10に取り込み、データの解析を行い、このデータが音声データとして認識可能であるか否かを判定する(ステップS18)。その結果、音声データとして認識できた場合には(ステップS18;YES)、音声データ用呼出処理に移行する(ステップS21)。この音声データ用呼出処理は図13に示されており、詳しくは後述する。
【0122】
一方、音声データとして認識出来なかった場合には(ステップS18;NO)、外線に接続していた音声コーデックを解放し(ステップS19)、先に書き換えた外線管理テーブルの領域をIDLEに書き換える(ステップS20)。しかし、当該送信データは、音声データではなくても、FAXデータその他の通信データである可能性があるので、次にモデム5が使用中か否かを判定する(ステップS8)。尚、この判定処理へは、上述したように、全ての音声コーデックが使用中である場合(ステップS7;YES)にも移行する。そして、モデム5の使用が可能の場合には(ステップS8;NO)、モデム5を外線に接続してプロトコルを確立し(ステップS9)、音声コーデックの場合と同様にして外線管理テーブルの内容を書き換える(ステップS10)。次に、モデム5を介して取り込んだデータを解析し、FAXデータその他の通信データであることが認識可能か否かを判定する(ステップS11)。その結果、認識出来なかった場合には(ステップS11;NO)、モデム5を解放し(ステップS13)、先に書き換えた外線管理テーブルの内容をIDLEに書き換え(ステップS14)、外線に対する要求却下信号を送信して(ステップS15)、通信終了監視処理へ移行する(ステップS6)。
【0123】
しかし、FAXデータその他の通信データであると認識できた場合は(ステップS11;YES)、非音声データ用呼出処理へと移行する(ステップS12)。この非音声データ用呼出処理は図16に示されており、詳しくは後述する。
【0124】
次に、以上のような送信データの解析の結果、音声データであると判定された場合の音声データ用呼出処理(ステップS18;YES〜ステップS21)について図13を用いて説明する。
【0125】
まず、音声データの場合は、子機を呼び出すために全ての子機が使用中か否かを通信制御テーブルに基づいて判定し(ステップS30)、全ての子機が使用中の場合は(ステップS30;YES)、親機1のハンドセット9も使用中か否かを親機1内のフック信号等により判定する(ステップS42)。そして、ハンドセット9も使用中の場合は(ステップS42;YES)、外線に対して通信要求を却下する信号を送信し(ステップS43)、先に外線に接続した音声コーデックを解放し(ステップS39)、外線管理テーブルの該当箇所をIDLEに書き換え(ステップS40)、通信終了監視処理へと移行する(ステップS41)。
【0126】
一方、いずれかの子機が使用可能な場合には(ステップS30;NO)、スロットが使用可能か否かを判定する(ステップS31)。これは、外線から受信した音声データをいずれかのスロットにより子機へと無線送信し、子機による外線通話を行うことが可能であるか否かを調べるためである。そこで、通信制御テーブルの領域146により全てのスロットが使用中か否かを判定し、全てのスロットが使用中の場合は(ステップS31;YES)、上述の様にハンドセット9が使用中か否かを判定し(ステップS42)、上述と同様の処理を行う。
【0127】
しかし、スロットが使用可能な場合は(ステップS31;NO)、子機に対する呼出信号を作成し(ステップS32)、子機と同様にハンドセット9に対する呼び出しも同時に行うため、ハンドセット9が使用中か否かを判定する(ステップS33)。判定の結果、ハンドセット9が使用可能ならば(ステップS33;NO)、親機呼出信号を作成する(ステップS34)。この親機呼出信号の作成処理は、全ての子機が使用出来ず、或いはスロットが使用中の場合に、ハンドセット9が使用可能と判定された場合(ステップS42;NO)にも行われる。
【0128】
そして、以上の様にして作成した呼出信号を子機又は親機或いはその双方に送信し(ステップS35)、各機器からの応答を待ち(ステップS36)、どの機器からも応答がない場合は(ステップS36;NO)、外線側からの通信要求の解除を判定しつつ(ステップS38)、待機する。仮に外線側からの通信要求解除があると(ステップS38;YES)、先に外線に接続した音声コーデックを解放し(ステップS39)、外線管理テーブルの該当箇所をIDLEに書き換え(ステップS40)、通信終了監視処理へと移行する(ステップS41)。
【0129】
しかし、応答があった場合は(ステップS36;YES)、音声データ用スロット割当処理に移行する(ステップS37)。この処理は、図14に示されており、まず、応答した機器がハンドセット9か否かを判定し(ステップS50)、ハンドセット9からの応答の場合は(ステップS50;YES)、子機と外線を接続せずに、ハンドセット9による外線通話を開始する(ステップS55)。一方、ハンドセット9からではなく、子機からの応答の場合は(ステップS50;NO)、その子機と親機との無線通信用にスロットを割り当て(ステップS51)、空いているチャネルの中から1つを選択し、スロット内の送信ID及び受信IDを決定した上で、上述した同期捕捉時に決定したチャネル及びスロット情報を通信相手先の子機に対して送信する。そして、このようなスロットの割当処理を行った上で、親機と子機との間での通信を開始する(ステップS52)。
【0130】
次に、前記ハードウェア管理テーブル及び通信制御テーブルを書き換える(ステップS53)。例えば、ハンドセット9による外線通話の場合には、音声コーデック3a,3b、3cのいずれかに対する領域143に、接続機器がハンドセット9であることを示す情報を格納する。しかし、この場合には、スロットを使用しないので、通信制御テープルについては内容の書き換えは行わない。
【0131】
一方、子機による外線通話の場合には、ハンドセット9の場合と同様に、音声コーデック3a,3b、3cに対する領域143に、接続機器が子機であることを示す情報を格納し、通信制御テーブルについては、親機1の通信相手端末を示す領域145に、「子機20A(外線)」の旨の情報を格納し、スロットを示す領域146に、音声データであることを示す情報を格納する。又、チャネルを示す領域147には、その時に空いていたチャネルである「1」を格納する。以下、外線とハンドセット9又は子機との間で通信が行われることになる。
【0132】
子機による外線通話の場合は、上述の様に外線と接続された音声コーデックにてコード化されたデータは、CPU10により管理されたいずれかの送信スロットのタイミングで送受信装置6へと出力され、該送受信装置6により子機に対して無線送信される。この時の通信用フレームにおいては、子機から送信される音声データを受信スロットのタイミングで無線受信する。この様な音声データの送受信をホッピング周波数切換えの1周期に相当する1フレームごとに行う。その結果、秘匿性が高く、周波数効率の高い無線通信が行われ、子機において受信された親機からのデータは、子機の音声コーデックにてデコード化され、子機にて音声信号として認識される。又、子機からのデータは、子機の音声コーデックにてコード化されて親機に対して送信され、当該データが親機にて受信されると、当該データは親機の音声コーデックにてデコード化され、外線へと送信される。
【0133】
以上の様な通信中のデータの送受信処理等は、本実施形態で説明するスロット割当処理等の通信処理とは別に割り込みルーチン等により並列的に実行されており、以上の様にテーブルの管理が終了すると、次に、図15に示す通信終了要求の監視処理へと移行する(ステップS54)。
【0134】
そして、図15に示す様に、例えば子機の外線通話状態時に、子機からの通話終了要求があった場合には(ステップS60;YES〜ステップS63;YES)、親機は当該子機に対する通信終了許可信号を送信し(ステップS64)、子機との通信のために使用していた音声コーデック、或いはスロットを解放し(ステップS65)、各テーブルのクリア等の処理を行って(ステップS66)、再び待機状態に戻る(ステップS304;NO〜ステップS62)。これにより、図7(B)に示す様な空きスロットが形成されることになる。
【0135】
又、オンフック信号等によりハンドセット9による通信終了要求有りと判定された場合は、前記子機に対する通信終了許可信号の送信を除いて同様のテーブルの管理処理が行われ、再び待機状態に戻る。更に、外線からの通信終了要求があった場合も同様である。以上が、外線からの通信要求があった際のハンドセット9又は音声端末用子機による外線通話処理の概要である。
【0136】
次に、図12にて外線から通信要求が有り、非音声データが送信される場合を説明する。この場合は、非音声データ用呼出処理に移行する(ステップS12)。
【0137】
この処理は図16に示す様に、まず、データ端末用子機40A〜40Dに対する呼び出しのため、これらの子機が使用可能か否かを通信制御テーブルを参照して判定し(ステップS70)、使用可能な場合は(ステップS70;NO)、親機と子機との無線通信に用いるスロットが使用中か否かを通信制御テーブルを参照して判定する(ステップS71)。スロットが使用可能な場合は(ステップS71;NO)、子機に対する呼出信号を作成し(ステップS72)、プロトコルを確立する(ステップS73)。具体的には、図10に示す様な制御用スロットにより、同期捕捉を確認した上で、子機の現在の状況を確認し、子機に対して通信に使用するチャネルとスロットの指定を行う。次に、子機に対して呼出信号を送信し(ステップS74)、子機からの応答を待つ(ステップS75)。
【0138】
子機から応答が有った場合には(ステップS75;YES)、非音声データ用スロット割当処理を行う(ステップS76)。この処理は、図17に示す様に、まず、外線からの受信データのスロットへの割当を行う(ステップS87)。具体的には、受信データの長さ等を勘案して1フレーム中の送信データ長を決定すると共に、送信開始タイミング及び送信に用いるチャネルを決定する。そして、これらの情報を上述した同期捕捉時に子機に対して送信する。
【0139】
このように子機との通信が可能となった段階で、割り当てたスロットのタイミングによる親機1と子機との無線通信を開始し(ステップS88)、受信したデータのメモリへの格納処理を開始する(ステップS89)。
【0140】
これにより、外線から受信されるデータは、モデム5により復号化されることなく、符号化されたままの状態でCPU10により一旦メモリに格納された後、CPU10の制御によりデータ用端末送信スロットのタイミングで送受信装置6へと出力され、該送受信装置6により周波数ホッピング方式で子機へと無線送信される。子機においては、受信されたデータが子機のモデムにより復号化されて子機内に取り込まれる。
【0141】
次に、外線からの送信データがFAXデータか否かの判定を行う(ステップS90)。これは、FAXデータの場合は子機への送信を行うと共に、親機においてFAX画像の出力を行う様に設定されていることがあるためである。
【0142】
FAXデータか否かの判定は、上述したデータ種別の判別処理時にて、モデム5を介して取り込んだデータについては、コーリングトーンか否かで行われる。そして、前記データ種別の判別処理時にCPU10がこの判別結果をRAM12等に記憶しておくことにより、前記判定が可能となっている。
【0143】
以上の様な判定の結果、FAXデータではない場合は(ステップS90;NO)、ハードウェア管理テーブルのモデム5に対応する領域の書き換えと、通信制御テーブルにおける親機と子機の各領域の書き換えを行い(ステップS94)、通信終了監視処理に移行する(ステップS95)。
【0144】
以上の様にして、外線から受信したデータを、1フレーム単位で子機に通信しつつ、1フレームごとにホッピング周波数を切り換えることにより、秘匿性が高く、かつ、周波数効率の高い無線通信が行われる。
【0145】
一方、外線からの送信データがFAXデータの場合には(ステップS90;YES)、以上の様な子機へのデータ送信の他にも、親機1における画像出力を行うか否かの判定を行う(ステップS91)。この親機における画像出力動作の選択は、予め親機1の操作部等により行われており、内部のフラグ等を確認することにより判定が可能となっている。そして、親機における画像出力が選択されている場合は(ステップS91;YES)、画像出力ブロック8が使用可能か否かを親機1内の内部信号等により確認し(ステップS92)、画像出力ブロック8の使用可能な場合は(ステップS92;NO)、CPU10はアナログ回線から送信されるデータをモデム5にて復号化し、バッファ8aに格納しつつ、画像出力ブロック8による画像出力を開始させる(ステップS93)。その後にハードウェア管理テーブルと通信制御テーブルの内容を書き換えるのは、上述した通りである(ステップS94)。
【0146】
次に、図16に示すステップS75で子機からの応答が得られなかった場合(ステップS75;NO)の処理について説明する。この場合は、まず、子機に対する呼出信号を送信してから所定時間が経過したか否かを判定し(ステップS80)、所定時間が経過した場合は(ステップS80;YES)、外線からの送信データがFAXデータか否かを判定する(ステップS81)。FAXデータでなければ(ステップS81;NO)、外線を通じて通信要求を却下する信号を送信し(ステップS79)、モデム5の解放(ステップS84)、外線管理テーブルの書き換え(ステップS85)を行って、通信終了監視処理に移行する(ステップS86)。又、外線からの送信データがFAXデータの場合には(ステップS81;YES)、親機FAX受信処理へ移行する(ステップS82)。この処理の詳細については後述する。
【0147】
又、前記所定時間が経過していない場合は(ステップS80;NO)、外線からの送信が中止されたか否かを判定し(ステップS83)、前記送信が中止されていない場合には(ステップS83;NO)、子機からの応答待機処理を継続するが、前記送信が中止された場合は(ステップS83;YES)、モデム5の解放(ステップS84)、外線管理テーブルの書き換え(ステップS85)を行って、通信終了監視処理に移行する(ステップS86)。
【0148】
次に、図16のステップS70にて、すべての子機が使用中であった場合(ステップS70;YES)、或いはいずれかの子機は使用可能であるが、ステップS71にて、スロットが既に使用中な場合(ステップS71;YES)の処理について説明する。この場合は、外線からの通信要求を却下する前に、送信されたデータがFAXデータか否かを判定する(ステップS77)。これは、FAXデータであれば、データ端末用子機が使用中であっても、親機単独で当該データの処理が可能であるからである。FAXデータであるか否かの判別方法は上述した通りである。その結果、FAXデータではない場合は(ステップS77;NO)、外線に対する通信要求を却下し(ステップS79)、モデム5を解放し(ステップS84)、外線管理テーブルを書き換えて(ステップS85)、通信終了監視処理に移行する(ステップS86)。
【0149】
一方、FAXデータの場合は(ステップS77;YES)、親機FAX受信処理に移行する(ステップS78)。この処理は、子機からの応答が所定時間内に行われなかった場合(ステップS80;YES)も同様に行われる処理であり、詳細は図17に示されている。まず、親機1内の画像出力ブロック8が使用中か否かを親機1内の信号等により判定し(ステップS96)、画像出力ブロック8が使用中の場合は(ステップS96;YES)、上述の様に要求却下処理(ステップS79)、モデム5の解放処理(ステップS84)等を行うが、画像出力ブロック8が使用可能な場合には(ステップS96;NO)、親機における画像出力が選択されているか否かを判定する(ステップS97)。そして、親機における画像出力が選択されていなければ(ステップS97;NO)、前記の様な要求却下処理(ステップS79)等を行うが、選択されていれば(ステップS97;YES)、外線から受信したデータのメモリへの格納処理を開始する(ステップS98)。次に、当該メモリからバッファ8aへの転送処理を行いつつ、画像出力ブロック8による画像出力処理を開始し(ステップS93)、ハードウェア管理テーブル、及び通信制御テーブルの書き換え処理を行い(ステップS94)、通信終了監視処理に移行する(ステップS95)。
【0150】
この様に、本実施形態においては、外線からFAXデータの送信要求があった場合において、子機が受信可能な状態になくても、親機独自でFAX受信及び画像出力が可能である。
【0151】
次に、図12に示すステップS3にて、親機からの通信要求があった場合について説明する(ステップS3;YES)。この場合は、親機送信データ処理に移行し(ステップS4)、この処理の詳細は図18に示されている。
【0152】
ここで、親機からの通信要求があった場合とは、親機から直接外線通信を行う旨の要求があった場合、親機から子機に対する内線通信要求があった場合であり、それぞれ音声データによる場合と非音声データによる場合とがある。
【0153】
まず、親機から音声データによる外線通信要求があった場合を説明する。通信相手先が外線か内線かの選択は、ハンドセット9に設けられたボタン(図示せず)等により行い、CPU10によりハンドセット9からの選択信号を読み取ることで判別が可能となっている。その判別の結果、通信相手先が外線の場合は(ステップS100;YES)、ハンドセット9からの通信要求かを判定する(ステップS102)。これは、通信に用いられるデータが音声データか非音声データかを判定するためである。その結果、ハンドセット9からの通信要求の場合は(ステップS102;YES)、音声コーデック3a,3b,3cが使用可能か否かをハードウェア管理テーブルを参照して判定し(ステップS111)、どの音声コーデックも使用中の場合は、ハンドセット9からの音声データを外線に送信することが出来ないため、ハンドセット9に対する通信要求を却下して(ステップS130)、通信終了監視処理を行う(ステップS131)。しかし、音声コーデックが使用可能な場合には(ステップS111;YES)、使用可能な音声コーデックを外線に接続し(ステップS112)、外線管理テーブルを書き換える(ステップS113)。つまり、当該テーブルの内、空いている外線に対応する領域141に、前記使用可能な音声コーデックに対応する情報を格納する。そして、外線を通じての通信相手先に対する呼出信号を作成すると共に、当該呼出信号の送信を行う(ステップS114)。この後、通信相手先からの応答待ちとなるが(ステップS115)、この応答待ちの間にハンドセット9がオンフック状態となった時は(ステップS116;YES)、図13に示すように、前記接続した音声コーデックを解放し(ステップS39)、外線管理テーブルを書き換えて(ステップS40)、通信終了監視処理に移行する(ステップS41)。
【0154】
一方、通信相手先からの応答があった場合には(ステップS115;YES)、ハンドセット9による外線通信を開始し(ステップS117)、ハードウェア管理テーブルの内容を書き換える(ステップS118)。つまり、ハードウェア管理テーブルの内、前記接続した音声コーデックに対応する領域143に接続機器がハンドセット9であることを示す情報を格納する。そして、通信終了監視処理に移行する(ステップS119)。この様にして親機1から外線通話が行われることになる。
【0155】
次に、親機1からの非音声データを用いた外線送信、即ちFAXデータ送信を行う場合の処理について説明する。この場合にも、親機1の操作パネル(図示せず)等によりFAXデータ送信を選択し、その選択信号をCPU10にて読み取ることでFAXデータ送信であることが判別できる(ステップS100;YES〜S101;YES〜S102;NO)。次に、モデム5が使用可能かをハードウェア管理テーブルを参照して判定し(ステップS103)、モデム5が使用中の場合は(ステップS103;YES)、通信要求を却下し(ステップS130)、通信終了監視処理に移行する(ステップS131)。しかし、モデム5が使用可能な場合は(ステップS103;NO)、モデム5を外線に接続しプロトコルを確立する(ステップS104)。具体的にはG3規格に対応して送信コマンドの送信及び受信準備確認コマンドの受信等を行う。
【0156】
そして、外線管理テーブルを書き換え(ステップS105)、通信相手先に対する呼出信号を作成して当該呼出信号を送信する(ステップS106)。この後、通信相手先からの応答待ちとなるが(ステップS107)、呼出信号を送信してから所定期間経過しても通信相手先からの応答がない場合は(ステップS108;YES)、図16に示す様に親機1に対する通信要求を却下し(ステップS79)、前記接続したモデム5を解放し(ステップS84)、外線管理テーブルを書き換え(ステップS85)、通信終了監視処理に移行する(ステップS86)。又、図18に示す様に親機側から送信中止要求を出力した場合も(ステップS109;YES)、図15に示す様にモデム5の解放処理(ステップS84)、外線管理テーブルの書き換え処理(ステップS85)等を行う。
【0157】
しかし、図18に示す様に所定期間内に通信相手先からの応答があった場合は(ステップS107;YES)、FAX送信を開始し(ステップS110)、ハードウェア管理テーブルと通信制御テーブルの書き換えを行う(ステップS118)。つまり、ハードウェア管理テーブルのモデム5に対応する領域143に接続機器が親機であることを示す情報を格納する。
【0158】
このFAX送信は、親機自信の画像読取ブロック7により読み取ったデータの他、データ端末子機40A〜40Dから送信され親機内のメモリに格納してあったデータについても行われる。いずれの場合も、画像データをCPU10からモデム5に出力して符号化し、外線へ送信する。このように、本実施形態の装置は、通常のFAX送信機としても用いることができる。
【0159】
次に、図18のステップS100にて、親機1から子機に対する内線通信要求があった場合(ステップS100;NO)を説明する。上述した様に、この場合も親機1の操作パネル等におけるボタン押下で当該要求を判定することができ、通信相手先が子機か親機自信かもボタン等により選択可能である。そして、通信相手先が無く、親機自信をコピー機の様に用いる場合は(ステップS120;NO)、画像読取ブロック7及び画像出力ブロック8等のハードウェアが使用可能かを親機内部の信号等により判定し(ステップS122)、ハードウェアが使用中の場合は(ステップS122;YES)、要求を却下し(ステップS130)、通信終了監視処理に移行する(ステップS131)。しかし、ハードウェアが使用可能な場合は(ステップS122;NO)、コピー動作を開始し(ステップS124)、通信終了監視処理に移行する(ステップS125)。
【0160】
一方、通信相手先が子機の場合は(ステップS120;YES)、親機内線処理に移行し(ステップS121)、図19に詳細に示す様に、まず、親機のハンドセット9からの送信か否かを判定し(ステップS140)、取り扱うデータが音声データか非音声データを判定する。その結果、ハンドセット9からの送信の場合は(ステップS140;YES)、音声端末用子機20A〜20Dが使用可能かを通信制御テーブルを参照して判定し(ステップS152)、子機が使用可能な場合は(ステップS152;NO)、次にスロットが使用可能か否かを通信制御テーブルを参照して判定し(ステップS153)、使用可能な場合は(ステップS153;NO)、次に音声コーデックが使用可能か否かをハードウェア管理テープルを参照して判定する(ステップS154)。そして、音声コーデックが使用可能な場合は、その音声コーデックをCPU10に接続する。
【0161】
しかし、すべての子機、或いはスロット、もしくは音声コーデックが使用中の場合は(ステップS152;YES,S153;YES,S154;YES)、図18に示す様に、要求を却下して(ステップS130)、通信終了監視処理に移行する(ステップS131)。
【0162】
又、音声コーデックをCPU10に接続した場合は(ステップS155)、ハードウェア管理テーブルの当該音声コーデックに対応する領域143に、接続機器が使用可能な子機である旨の情報を格納し(ステップS156)、その子機に対する呼出信号を作成して当該呼出信号を送信する(ステップS157)。
【0163】
この後、当該子機からの応答待ちとなり(ステップS158)、この応答待ちの間にハンドセット9がオンフック状態となった場合は(ステップS160;YES)、接続した音声コーデックを解放し(ステップS161)、ハードウェア管理テーブルを書き換える(ステップS162)。しかし、前記子機かの応答があった場合には(ステップS158;YES)、音声データ用スロット割当処理に移行する(ステップS159)。この処理は、先に図13を用いて説明した処理と同じ処理であり、スロットを割り当てて、通信を開始し通信制御テーブルを書き換えるものである(ステップS50〜ステップS54)。
【0164】
次に、親機からの内線通信要求がハンドセット9からではない場合(ステップS140;NO)について説明する。これは、一旦親機に蓄積しておいたFAXデータを後から子機に対して送信する場合である。この場合には、まず、データ端末用子機40A〜40Dのいずれかが使用可能かを通信制御テーブルを参照して判定し(ステップS141)、子機が使用可能な場合は(ステップS141;NO)、次にスロットが使用可能かを通信制御テーブルを参照して判定する(ステップS142)。スロットが使用可能な場合は(ステップS142;NO)、次にモデム5が使用可能であるかを判定し(ステップS143)、使用可能な場合は(ステップS143;NO)、モデム5をCPU10に接続し、子機との間でプロトコルを確立する(ステップS144)。
【0165】
しかし、すべてのデータ端末用子機、或いはスロット、もしくはモデム5が使用中の場合(ステップS141;YES,S142;YES,S143;YES)、図18に示す様に要求を却下して(ステップS130)、通信終了監視処理に移行する(ステップS131)。
【0166】
又、モデム5をCPU10に接続した後は、ハードウェア管理テーブルのモデム5に対応する領域143に、接続機器が前記使用可能な子機である旨の情報を格納し(ステップS145)、子機呼出信号を作成して当該呼出信号を送信する(ステップS146)。
【0167】
この後、子機からの応答待ちとなるが(ステップS147)、呼出信号の送信から所定期間経過後も応答が無い場合(ステップS148;YES)、或いは親機からの送信を中止した場合は(ステップS149;YES)、接続したモデム5を解放し(ステップS150)、ハードウェア管理テーブルの書き換えを行う(ステップS162)。
【0168】
しかし、子機からの応答が所定期間内にあった場合は(ステップS147;YES)、非音声データ用スロットの割当処理に移行し(ステップS151)、先に図17を用いて説明した処理と同様に、親機からの送信データをスロットに割り当てて、子機との間で無線通信を開始し、通信制御テーブルの内容を書き換える(ステップS87〜S95)。以上の様に、本実施形態の装置においては、親機と子機との間の音声データ及び非音声データを用いた内線通信が可能である。
【0169】
次に、図12のステップS1にて、子機からの通信要求があった場合(ステップS1;YES)を説明する。この場合は子機送信データ処理へと移行し(ステップS2)、図20に示す様に、まず、子機が要求する通信相手先が子機か否かを判定する(ステップS170)。通信相手先に関する情報は、図10に示す応答用スロット120内の応答用データ125に含まれる情報で、親機は同期捕捉時にこの情報を入手し、前記判定を行う。通信相手先が子機ではない場合は(ステップS170;NO)、送信元が音声端末子機か否かを図10に示す応答用スロット120の送信側ID123により判定する(ステップS175)。
【0170】
送信元の子機が音声用端末子機の場合は(ステップS175;YES)、音声コーデックが使用可能かをハードウェア管理テーブルを参照して判定し(ステップS176)、音声コーデックが使用可能な場合は(ステップS176;NO)、次にスロットが使用可能かを通信制御テーブルを参照して判定する(ステップS177)。そして、スロットが使用可能な場合には(ステップS177;NO)、送信元の子機が要求している通信相手先が外線か否かを前記応答用データ125に含まれる情報に基づいて判定し(ステップS178)、通信相手先が外線ではない場合は(ステップS178;NO)、親機との内線通話となるので、ハンドセット9が使用中か否かをフック信号等に基づいて判定する(ステップS179)。そして、ハンドセット9が使用可能な場合は(ステップS179;NO)、親機は音声コーデックをCPU10に接続する(ステップS180)。
【0171】
一方、子機が要求する通信相手先が外線の場合は(ステップS178;YES)、親機の音声コーデックを外線に接続し(ステップS189)、外線管理テーブルを書き換える(ステップS190)。
【0172】
しかし、ここまでの処理にて、全ての音声コーデック、或いはスロット、もしくはハンドセットが使用中の場合は(ステップS176;YES,S177;YES,S179;YES)、子機と親機との内線通話が出来ないため、図18に示す様に子機に対して要求却下信号を送信し(ステップS130)、通信終了監視処理に移行する(ステップS131)。
【0173】
又、以上の様に、外線又は親機のCPU10のいずれかに親機の音声コーデックを接続した場合は、ハードウェア管理テーブルの音声コーデックに対応する領域を書き換え(ステップS181)、子機に対して要求許可信号を送信する(ステップS182)。この情報は、図10に示す通信処理用スロット130の通信処理用データ135として子機に送信されるものである。そして、子機との通信に用いるチャネルと非音声データの有無を勘案してスロット長を決定し、スロットを子機との通信用に割当て(ステップS183)、通信制御用テーブルを書き換える(ステップS184)。つまり、親機の通信相手端末の領域145には、前記子機であることを示す情報を格納し、スロットには音声を、又はチャネルには選択したチャネルを示す情報を格納する。又、子機の通信相手端末の領域145には親機であることを示す情報を格納し、スロットには音声を、チャネルには前記と同じチャネルであることを示す情報を格納する。
【0174】
そして、スロットを用いた通信を開始し(ステップS185)、子機音声データ用呼出処理へと移行し(ステップS186)、図21に示す様に、まず親機は、子機の通信相手先が外線ではない場合は(ステップS210;NO)、子機から送信される呼出信号が受信出来たか否かを判定し(ステップS213)、所定期間内に子機からの呼出信号を受信出来た場合は(ステップS214;YES)、当該呼出信号をハンドセット9に送信してハンドセット9を呼び出し(ステップS215)、応答を待つ(ステップS216)。その結果、ハンドセット9からの応答があった場合は(ステップS216;YES)、ハンドセット9と子機による内線通話を開始し(ステップS218)、通信終了監視処理へと移行する(ステップS219)。この時、子機から出力される音声データは、子機の音声コーデック24A等によりコード化され、子機の送受信装置25Aによりスロットに割当てられて親機へと送信される。そして、親機において受信された音声データは親機の音声コーデックを介して親機のCPU10に出力され、音声コーデック4にてデコード化されてハンドセット9にて識別される。又ハンドセット9かの出力データも同じ経路を辿って子機へと送信される。
【0175】
一方、ハンドセット9からの応答待機状態にて(ステップS216)、送信元の子機側から通信終了要求があった場合は(ステップS217;YES)、子機に対して通信終了許可信号を送信し(ステップS221)、接続した音声コーデックを解放すると共に(ステップS222)、スロットを解放し(ステップS223)、ハードウェア管理テーブル及び通信制御テーブルを書き換え(ステップS224)、通信終了監視処理へと移行する(ステップS219)。
【0176】
又、子機から親機に対する呼出信号が所定期間内に受信されなかった場合は(ステップS213;NO〜S214;YES)、接続した音声コーデックを解放し(ステップS225)、スロットを解放し(ステップS226)、ハードウェア管理テーブル及び通信制御テーブルを書き換え(ステップS227)、子機に対して要求却下信号を送信して(ステップS228)、通信終了監視処理へと移行する(ステップS219)。
【0177】
更に、子機との無線通信を開始した後に、子機の要求する通信相手先の判定結果が外線の場合は(ステップS210;YES)、子機外線処理を行い(ステップS211)、通信終了監視処理へと移行する(ステップS212)。この子機外線処理は外線と接続した音声コーデックを介して通常の外線通話を行う。
【0178】
次に、図20のステップS175にて、送信元の子機がデータ用端末子機の場合(ステップS175;NO)について説明する。この場合は、まずモデム5がハードウェア管理テーブルを参照して使用可能か否かを判定し(ステップS191)、使用可能な場合は(ステップS191;NO)、スロットが使用可能か否かを通信制御テーブルを参照して判定する(ステップS192)。そして、スロットが使用可能ならば(ステップS192;NO)、子機が要求する通信相手先が外線のみか否かを判定し(ステップS193)、外線のみではなく、即ち親機における画像出力等も行う場合は(ステップS193;NO)、その画像出力等に用いられる親機の画像読取ブロック7又は画像出力ブロック8等のハードウェアが使用可能か否かを内部信号等に基づいて判定する(ステップS194)。その結果、ハードウェアが使用可能な場合は(ステップS194;NO)、モデム5をCPU10に接続する(ステップS195)。
【0179】
そして、要求通信相手が親機のみではない場合(ステップS196;NO)、或いはステップS193で要求通信相手が外線のみである場合には(ステップS193;YES)、モデム5を外線に接続しプロトコルを確立すると共に(ステップS199)、外線管理テーブルを書き換える(ステップS200)。
【0180】
しかし、ここまでの処理にて、モデム5、或いはスロット、もしくは親機のハードウェアが使用中ならば(ステップS191;YES,S192;YES,S194;YES)、図18に示す様に要求を却下する信号を子機に送信し(ステップS130)、通信終了監視処理へと移行する(ステップS131)。
【0181】
又、以上の様にしてモデム5の接続先が決定した後は、ハードウェア管理テーブルのモデム5に対応する領域の内容を書き換え(ステップS201)、子機に対して通信要求許可信号を送信し(ステップS202)、スロットを子機との無線通信用に割り当て(ステップS203)、通信制御テーブルを書き換えて(ステップS204)、子機非音声データ呼出処理へと移行し(ステップS205)、図22に示す様に、まず、子機から要求のあった通信相手端末が外線のみか否かを判定する(ステップS230)。その結果、外線のみではなく、即ち親機においても画像出力等を行う場合は(ステップS230;NO)、親機にてデータの出力を行うのか、或いは入力を行うのかを判定する(ステップS231)。この情報は図10に示す応答用スロット120の応答用データ内の情報として子機から親機に送信されるものである。親機に出力させる場合は(ステップS231;出力)、子機から送信され親機にて受信されたデータの親機内のメモリへの格納処理を開始し(ステップS232)、画像出力ブロック8による画像出力を開始する(ステップS233)。一方、親機にてデータの入力を行う場合は(ステップS231;入力)、画像読取ブロック7により画像読取を開始し(ステップS236)、読み取ったデータを親機内のメモリに格納する処理を開始し(ステップS237)、当該メモリに格納したデータを子機に対してスロットを用いて送信する処理を開始する(ステップS238)。
【0182】
この様にして親機におけるデータの出力又は入力の開始処理を行った後は、子機からの要求通信相手が親機のみかを判定し(ステップS234)、要求通信相手が親機のみではない場合(ステップS234;NO)、或いはステップS230で要求通信相手が外線のみの場合は(ステップS230;YES)、子機外線処理を開始する(ステップS239)。この子機外線処理は外線と接続したモデム5を介して通常のFAX通信又はデータ通信を行うものである。尚、以上の処理の後、通信終了監視処理に移行する(ステップS235)のは上述した他の通信処理の場合と同様である。
【0183】
以上の様に、本実施形態の装置によれば、子機からの要求による子機−親機間内線通信、或いは外線通信が可能であり、これらの通信は音声データ及び非音声データの双方に対して可能である。
【0184】
次に、図20のステップS170にて、子機からの通信要求相手が他の子機の場合(ステップS170;YES)を説明する。この場合は、子機−子機間通信処理へと移行し(ステップS171)、図23に示す様に、まず、通信制御テーブルの同期捕捉情報領域148を参照して、通信相手先の子機と親機との間に同期が取れているか否かを判定する(ステップS240)。これは、子機−子機間の内線通信が開始されると、親機において同期捕捉処理を行ってもこれらの子機から正常な応答が得られなくなるためである。そして、同期が取れている場合は(ステップS240;YES)、次に通信相手先の子機が使用可能か否かを通信制御テーブルを参照して判定し(ステップS241)、使用可能な場合は(ステップS241;NO)、未使用のチャネルの有無を通信制御テーブルを参照して判定する(ステップS242)。これは、親機と子機との間で、あるチャネルのスロットが使用されている場合でも、子機−子機間においては、親機と子機間の通信には用いられていないチャネルを選択して子機−子機間通信を可能とするためである。判定の結果、空きチャネルがある場合は、そのチャネルを子機−子機間通信に割り当て(ステップS243)、通信制御テーブルの両子機に対するチャネル情報領域147を書き換える(ステップS244)。
【0185】
尚、通信相手先である子機と同期が取れていない場合(ステップS240;NO)、或いは当該子機が使用中の場合(ステップS241;YES)、もしくはチャネルに空きが無い場合は(ステップS242;YES)、図18に示す様に子機に対する要求却下信号を送信し(ステップS130)、通信終了監視処理へ移行する(ステップS131)。
【0186】
又、チャネルの割り当ての終了後、このチャネル情報と共に子機に対して通信要求許可信号を送信し(ステップS245)、親機は子機−子機間の通信開始を認識する(ステップS246)。
【0187】
一方、前記通信要求許可信号を受信した子機は、通信相手先である他の子機に対して通信要求を送信し、当該子機から通信許可を得た後に互いの通信を開始する。尚、この通信も周波数ホッピング方式により行われるが、用いられるフレーム構造及びスロット構造は、上述した様な親機−子機間に用いられるものと同様でも良いし、違う構造であっても良い。但し、上述した様な構造のフレーム及びスロットを用いることにより、子機間においても、音声データと非音声データの混在した無線通信が可能となる。
【0188】
又、以上の処理の後、通信終了監視処理へと移行するが(ステップS247)、前記子機から他の子機への通信要求送信の結果、当該他の子機から通信許可を受信できなかった場合は、前記子機から親機に対して通信終了要求が送信され、これが図15に示すステップS63にて認識されると、親機は子機に対して通信終了許可信号を送信し(ステップS64)、スロット及びチャネルの解放並びにテーブルの書き換え等が行われる(ステップS65〜ステップS66)。
【0189】
又、子機−子機間通信における通信終了要求は、親機に予め登録された子機の優先順位に応じて送信される。即ち、子機20Aの優先順位が子機20Bの優先順位よりも高いとすると、子機20Aが先に通信終了要求信号を親機に対して送信する。但し、子機Aが送信した終了要求信号に対して親機から終了許可信号が送信され、その許可信号を子機Aが受信したことは、子機Bにはわからないため、子機Bは子機Aが通信終了許可信号を受信したか否かに拘わらず、親機に対して通信終了要求信号を送信する。そして、最終的に親機が通信終了要求信号を認識したこと、子機A及び子機Bの両者が認識するまでこれらの信号の送受信が継続される。
【0190】
尚、この子機−子機間通信は、音声用端末子機間において、あるいはデータ用端末子機間において行われるものであり、音声用端末子機間とデータ用端末子機間との並行した同時通信が可能である。
【0191】
以上のように、本実施形態の装置によれば、親機と子機間の周波数ホッピング方式による無線通信を行いつつ、子機−子機間においても周波数ホッピング方式による無線通信を行うことができる。
【0192】
以上説明したように、本実施形態の装置によれば、1フレームで音声データと非音声データの双方の送受信が可能であるため、子機による外線通話中に、他の子機からのデータを親機でプリントアウトしたり、子機からのデータを外線を通じて送信する等の効率の良い通信が可能である。そして、この通信は周波数ホッピング方式により行われるので、通信の秘匿性及び周波数の使用効率が向上することとなる。
【0193】
更に、親機と子機との通信に使用されるスロットは、複数に分割されているため、親機と複数の子機との同時通信が可能であり、効率の良い通信環境を提供することができる。
【0194】
尚、本実施形態においては、スロットの分割数を3としたが、本発明はこれに限られるものではなく、ハードウェア環境等に応じて適宜増加又は減少させても構わない。
【0195】
又、本実施形態においては、データ用端末子機はデータ生成手段と無線送受信手段との双方を備えた構成として説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、子機には無線送受信手段とデータ入力手段を備え、該子機と外部のデータ生成手段とを接続可能にした構成でも良い。
【0196】
【発明の効果】
請求項1に記載の通信装置によれば、外線送受信手段により、複数の外部通信回線により音声データ及び非音声データを送受信し、親機と子機との無線通信状態又はデータ変換手段の使用状態に応じて親機と子機との通信対の形成の可否を判定し、形成可と判定された通信対ごとに、時分割タイミングを切り換えてスペクトラム拡散デジタル通信方式の無線送受信を行うので、複数の子機による外線通信、あるいは内線通信を、音声データと非音声データが混在した形で、かつ、秘匿性及び周波数利用効率性を高めて、同時に行うことができる。
また、請求項1に記載の通信装置によれば、2以上の送受信スロット対からなるフレームを一単位として、前記通信対ごとに時分割処理によるスペクトラム拡散デジタル通信方式の無線送受信を行うので、各通信対において1フレームごとに送受信が完結させることができ、通信のリアルタイム性を高めることができる。更に、送信スロット又は受信スロットの長さは、取り扱われるデータの種別に応じて可変なので、例えば取り扱われるデータが非音声データである場合には、送信スロット又は受信スロットのスロット長を音声データよりも長くすることにより、高速な通信を行うことができる。
【0197】
請求項2に記載の通信装置によれば、送受するデータが非音声データの場合にだけ、各送信スロット及び受信スロットの何れか一方のスロット長が他方のスロット長よりも長く設定されるため、非音声データの送受信に際してのデータの送受速度を向上させることが可能となる。
【0198】
請求項3に記載の通信装置によれば、前記親機の画像読取手段によって生成された画像データが子機へと送信され、この結果、子機において当該画像データに基づく処理が実行されるため、親機において読み取られた画像に対応する画像データを子機において利用することが可能となる。
請求項4に記載の通信装置によれば、画像読取手段によって生成された画像データが記憶手段に記憶されるため、当該画像データを所定のタイミングにて利用することが可能となる。
【0199】
請求項に記載の通信装置によれば、親機の画像形成手段により、外部通信回線から受信したデータ、又は無線通信回線から受信したデータ、或いは画像読取手段から入力したデータの少なくともいずれか一つを、記録媒体に顕在化させる様にしたので、例えば、ファクシミリ機能、あるいはコピー機能、もしくはプリンタ機能を実現することができる。しかも、上述したように、これらの非音声データの通信中において音声データの通信が可能であり、複数の通信が可能であるため、効率の良いデータ処理を行うことができる。
【0200】
請求項に記載の通信装置によれば、親機の通信対判定手段により、各子機の無線通信状態に応じて子機と子機との通信対が形成可と判定されると、各子機の子機側無線送受信手段により、子機間で音声データ又は非音声データの少なくともいずれか一つについての時分割処理によるスベクトラム拡散デジタル通信方式の無線送受信を行うので、複数の子機と親機との複数の通信中に、更に子機間の通信を行うことができ、秘匿性及び周波数利用効率の高い無線通信を更に効率良く行うことができる。
【0201】
請求項に記載の通信装置によれば、子機間通信における送受信状態を、子機側無線送受信手段から送信される情報に基づいて親機の通信判定手段により管理する様にしたので、子機間通信を行っている子機からの通信終了要求が確実に親機側に伝達させることができ、更に外部通信回線を通じて、あるいは親機または他の子機からの、前記子機に対する通信要求に対して適切な処理を行うことができる。
【0202】
請求項に記載の通信装置によれば、親機と子機との間の無線通信、あるいは子機間の無線通信は、周波数ホッピング方式により行う様にしたので、無線通信における情報の秘匿性を向上させることができ、また、周波数の利用効率を向上させることができる。更に、所定の周波数データ列を1チャネルとして、多チャネル化が可能であり、親機と子機間の通信中に、子機間の通信を行う等の通信装置の多機能化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態における通信装置のブロック図であり、(A)は親機の構成を示すブロック図、(B)は音声端末用子機の構成を示すブロック図、(C)はデータ端末用子機の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施形態における通信装置の全体構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明の一の実施形態における通信装置の、親機及び子機に備えられた送受信措置の構成を示すブロック図である。
【図4】 図3の送受信装置によるホップ周波数の切り換え例を示すグラフである。
【図5】 図3の送受信装置に用いられるホッピング周波数テーブルの説明図である。
【図6】 図1の通信装置において用いられるフレームの構成図である。
【図7】 図1の通信装置において用いられるフレームの使用例を示す構成図である。
【図8】 図6のフレーム中の音声端末用及びデータ端末用スロットの構成図である。
【図9】 図1の通信装置にて行われる同期捕捉処理を示すタイミングチャートである。
【図10】 図9に示す同期捕捉処理に用いられる同期捕捉用スロットの構成図である。
【図11】 図1の通信装置における親機で管理されるテーブルの説明図であり、(A)は外線管理テーブル、(B)はハードウェア管理テーブル、(C)は通信制御テーブルの説明図である。
【図12】 図1の通信装置における通信処理を示すフローチャートである
【図13】 図1の通信装置における音声データ用呼出処理を示すフローチャートである。
【図14】 図1の通信装置の音声データ用スロット割当処理のフローチャートである。
【図15】 図1の通信装置における通信終了監視処理を示すフローチャートである。
【図16】 図1の通信装置の非音声データ用呼出処理を示すフローチャートである。
【図17】 図1の通信装置における非音声データ用スロット割当処理及び親機FAX受信処理を示すフローチャートである。
【図18】 図1の通信装置における親機送信データ処理を示すフローチャートである。
【図19】 図1の通信装置における親機内線処理を示すフローチャートである。
【図20】 図1の通信装置における子機送信データ処理を示すフローチャートである。
【図21】 図1の通信装置の子機音声データ用呼出処理を示すフローチャートである。
【図22】 図1の通信装置の子機非音声データ用呼出処理を示すフローチャートである。
【図23】 図1の通信装置における子機−子機間通信処理を示すフローチャートである。
【図24】 従来の周波数ホッピング方式の送受信装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…親機
2…NCU
3a,3b,3c…音声コーデック
5…モデム
6…送受信装置
7…画像読取ブロック
8…画像出力ブロック
9…ハンドセット
10…CPU
11…ROM
12…RAM
13…DSU
14…TA
20A〜20D…音声端末用子機
21A…マイク
22A…スピーカ
24A…音声コーデック
25A…送受信装置
26A…アンテナ
27A…CPU
40A〜40D…データ端末用子機
41A…表示装置
42A…CPU
43A…ROM
44A…RAM
45A…モデム
46A…送受信装置
47A…アンテナ

Claims (8)

  1. 複数の外部通信回線に接続された親機と、該親機とスペクトラム拡散デジタル通信により無線通信回線に接続された複数の子機とを備えた通信装置であって、
    前記親機は、前記複数の外部通信回線により音声データ及び非音声データを送受信する外線送受信手段と、送受信する夫々のデータの種別を判別するデータ種別判別手段と、該データ種別判別手段により判別された夫々のデータの種別に応じて夫々のデータを前記外部通信回線側と装置内部側のいずれかで取扱可能な形式に変換するデータ変換手段と、前記複数の子機との間にて前記音声データ又は非音声データを送受信する手段であって、2以上の送受信スロット対からなるフレームを一単位として時分割処理によりスペクトラム拡散デジタル通信方式で無線送受信する親機側無線送受信手段と、無線通信状態又は前記データ変換手段の使用状態に応じて親機と子機との通信対の形成の可否を判定する通信対判定手段と、該通信対判定手段により形成可と判定された通信対ごとに、前記送受信スロット対を切り換えると共に、1つの送受信スロット対に対応する送信スロット及び受信スロットのスロット長をデータの種別に応じて決定する切換制御手段と、を備え、
    前記子機は、音声データ又は非音声データを生成するデータ生成手段と、前記親機又は他の子機との間で前記音声データと非音声データのうち少なくとも一つを前記フレームを一単位として時分割処理によるスペクトラム拡散デジタル通信方式で無線送受信する子機側無線送受信手段と、前記時分割のタイミングとして、自己が形成する通信対の時分割タイミングを選択する選択制御手段とを備える一方、
    前記親機側無線送受信手段と前記子機側無線送受信手段は、前記音声データまたは非音声データを送信する際に、各スロットに含まれるデータのデータ長を示す制御情報を記述して送信し、受信時には当該制御情報に基づいて同期取りを行うことを特徴とする通信装置。
  2. 前記切換制御手段は、
    (a)送受するデータの種別が音声データであるものと前記データ種別判別手段により判定された場合には、1つの送受信スロット対に対応する前記送信スロット及び受信スロットのスロット長を略均一にする一方、
    (b)非音声データであるものと判定された場合には1つの送受信スロット対に対応する送信スロット及び受信スロットのスロット長を何れか一方のスロット長が他方のスロット長よりも長くすることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記親機は、画像を読み取ると共に、当該画像に対応した画像データを生成する画像読取手段を更に有し、
    前記親機側無線送受信手段は、前記画像読取手段において読み取られた画像データを前記子機に送信する一方、
    前記子機は、前記子機側無線送受信手段によって前記画像データが受信された場合に、当該画像データに基づいて予め定められた処理を実行する処理手段を更に有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記親機は、前記画像読取手段によって生成された画像データを記憶する記憶手段を更に有することを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  5. 前記親機は、前記外部通信回線から受信したデータ又は前記無線通信回線から受信したデータあるいは画像読取手段から入力したデータの少なくともいずれか一つを、記録媒体に顕像化する画像形成手段を更に備えていることを特徴とする請求項3または請求項に記載の通信装置。
  6. 前記親機の通信対判定手段は、各子機の無線通信状態に応じて子機と子機との通信対の形成の可否を判定し、前記子機側無線送受信手段は、前記親機の通信対判定手段により前記通信対が形成可と判定された場合には、子機間で前記音声データと非音声データのうち少なくとも一つを時分割処理によるスペクトラム拡散デジタル通信方式で無線送受信することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の通信装置。
  7. 前記親機の通信判定手段は、各子機間の無線通信状態を前記子機側無線送受信手段から送信される情報に基づいて管理することを特徴とする請求項に記載の通信装置。
  8. 前記親機側無線送受信手段と前記子機側無線送受信手段は、スペクトラム拡散デジタル通信方式として、周波数ホッピング方式を用いて送受信を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の通信装置。
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