JP3735632B2 - 堆肥の製造方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、堆肥、堆肥の製造方法及び装置に関する。更に詳しくは、家畜の糞尿や人糞尿等、含水率の高い有機廃棄物から得られた堆肥、及び含水率の高い有機廃棄物を処理して堆肥をつくるにあたり、処理量の多い実施化レベルにおいても、確実に発酵させて堆肥をつくることができる堆肥の製造方法及び装置に関する。
ケイ素(Si)は多くの植物の細胞壁に集積しており、植物にとって重要な元素の一つであることはよく知られているところである。
本発明者が住む日本国沖縄県では、サトウキビの収穫量が年々少なくなっている。これは、土壌が化学肥料や除草剤等で汚染されていることはもとより、大量のケイ素がその他の微量元素と共に土壌から流出したり作物によって持ち出されるために土壌中に不足しており、全体的に地力が低下していることが原因であると思われる。
事実、サトウキビの絞り滓を燃料として使用するボイラ等の施設では、燃焼炉内に白いケイ酸が大量に付着し、除去作業が必要になるほどである。このことからも、作物による土壌中のケイ素の持ち出しが無視できない量であることは容易に想像できる。このような地力の低下した土壌で作物を栽培しても、茎が太くならず、葉も大きくならないので、当然に十分な収穫も得られない。
しかし、ケイ素が土壌中に不足しているからといって、無機物であるケイ素を、例えばケイ藻土を粉体とした状態で単純に土壌中に混ぜたのでは、作物は十分に吸収することができない。ケイ素を作物に吸収させるには、イオン化したケイ素を土壌中に存在させる必要がある。
本発明者は、これを実現するために長年研究を重ねた。そして、ケイ素と有機物を混ぜ、更に濃硫酸と反応させることによってケイ素のイオン化を促進でき、これを堆肥化して施肥すると、地力の回復に効果があることが実験的にわかった。
ところで、沖縄県では豚の飼育頭数が多く、豚糞尿の処理が大きな社会問題となっている。豚糞尿は有機物廃棄物であり、本発明者は、堆肥の原料として、この豚糞尿に着目した。
なお、糞尿等の有機廃棄物の処理をするために、従来から実に様々な方法が提案され実施されてきたが、ケイ素を含むウォラストナイトを使用して有機質肥料を得る方法はすでに提案されている(特許文献1参照)。
特開平10−152385号公報
特許文献1に記載された有機質肥料の製造方法は、含水率の高い畜糞尿等の有機廃棄物を、天然ウォラストナイトと濃硫酸との反応によって、ごく短時間で固形化または粒状化し、有機廃棄物の臭気を改善し、更に反応熱によって雑菌のほとんどが死滅するので、後に有効微生物を加えて行う肥料化(堆肥化)も容易にできるというものである。
本発明者は、豚糞尿や人糞尿を使用して上記した特許文献1記載の有機質肥料の製造方法で堆肥をつくることができるかどうかを確認した。しかしながら、糞尿を大量に処理する実施化レベルでは、培地となる混合物に有効微生物を加えて四ヶ月経過しても発酵せず、堆肥をつくることができないことを知見した。
そこで、本発明者は、上記固形化または粒状化した混合物を実施化レベルにおいて発酵させるために数々の実験を試みた。そして、その実験の中で、混合物に菜種の油滓を試験的に加えたところ、有効微生物を加えた翌日には発酵が始まった。その理由は明らかではないが、菜種の油滓に含まれる油分またはその他の何らかの成分が、有効微生物の発酵活動に有効に関与または寄与しているものと思われた。
本発明者は、この結果に着目し、更に家畜の糞尿や人糞尿等、含水率の高い有機廃棄物の処理規模に対し十分な量の入手が困難と思われる菜種の油滓に代わるものについての研究を重ね、本発明を完成させたものである。
(本発明の目的)
本発明は、家畜の糞尿や人糞尿等、含水率の高い有機廃棄物から得られた堆肥、及び含水率の高い有機廃棄物を処理して堆肥をつくるにあたり、処理量の多い実施化レベルにおいても、確実に発酵させて堆肥をつくることができる堆肥の製造方法及び装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために講じた本発明の手段は次のとおりである。
第1の発明にあっては、
家畜の糞尿や人糞尿など含水率の高い有機廃棄物にウォラストナイトを混合し、次いで濃硫酸を混合し反応させて固化または粒状化した混合物を得、
上記混合物を有効微生物が繁殖できる温度まで冷却したものに発酵が良好な状態で進むように有機廃棄物を加熱油で油浸処理し含水率を低下させて減容化し油切りをした加熱油浸処理物を15〜25重量%混合したもの、または上記混合物に発酵が良好な状態で進むように上記加熱油浸処理物を15〜25重量%混合した後有効微生物が繁殖できる温度まで冷却したもの、
を培地として有効微生物を加えて発酵させることを特徴とする、
堆肥の製造方法である。
第2の発明にあっては、
亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、マグネシウム(Mg)、銅(Cu)、鉄(Fe)のうち、選ばれた1または2以上を添加することを特徴とする、
第1の発明に係る記載の堆肥の製造方法である。
第3の発明にあっては、
家畜の糞尿や人糞尿など、含水率の高い有機廃棄物を供給する有機廃棄物供給装置と、
ウォラストナイト供給装置と、
濃硫酸供給装置と、
供給された有機廃棄物とウォラストナイトを混合する有機廃棄物攪拌装置と、
有機廃棄物攪拌装置で混合した混合物と供給された濃硫酸を混合し反応させる反応装置と、
有機廃棄物を加熱油で油浸処理し含水率を低下させて減容化し油切りをしたものを供給する加熱油浸処理物供給装置と、
反応装置で得られたものと加熱油浸処理物供給装置から供給されるものの混合物に有効微生物を加えて発酵させる発酵装置と、
を備えており、
上記ウォラストナイト供給装置は、少なくとも複数設けられている有機廃棄物攪拌装置と連通し、各有機廃棄物攪拌装置へウォラストナイトを選択的に供給するとともに供給する部分から有機廃棄物攪拌装置内の臭気が外部へ漏れないようにした分給装置を有していることを特徴とする、
堆肥製造装置である。
処理の対象となる含水率の高い有機廃棄物とは、例えば下水汚泥、余剰汚泥、焼酎廃液、糞尿(豚糞尿、牛糞尿等の家畜の糞尿や人糞尿等)、サトウキビの絞り滓等である。なお、有機廃棄物は、これらに限定はされない。
使用するウォラストナイト(Wallastonite:ケイ酸カルシウム:CaSiO3)は、天然のものでもよいし合成したものでもよい。
有機廃棄物100重量部に対し、ウォラストナイトの混合割合は10〜25重量部であるのが好ましい。より好ましくは、15〜18重量部である。また、同じく濃硫酸の混合割合は5〜15重量部であるのが好ましい。より好ましくは、8〜10重量部である。
ウォラストナイトが10重量部に満たないか濃硫酸が5重量部に満たないと固化または粒状化が十分に行われず、反応温度も低く雑菌が残ってしまう傾向がある。
また、ウォラストナイトが25重量部を超えるか濃硫酸が15重量部を超えても、固化または粒状化の程度や反応温度にほとんど違いはないので、ウォラストナイトや濃硫酸が過剰な分だけ無駄になる。また、ウォラストナイトが25重量部を超えると、固くなりすぎて処理が困難になる傾向がある。
更に、上記混合物に混合する有機廃棄物を加熱油で油浸処理して含水率を低下させたものの割合は、15〜25重量%であるのが好ましい。割合が15重量%に満たないと有効微生物を加えても発酵が十分に行われない傾向があり、また、25重量%を超えても発酵の速度または効率にはほとんど違いがないので、過剰な分は無駄になる傾向がある。
混合物を発酵させる有効微生物(発酵菌)としては、好気性と嫌気性の微生物、例えば乳酸菌群(ビフィズス菌など)、酵母菌群(こうじ菌など)、光合成細菌群(クロレラ菌など)、発酵系の糸状菌群、グラム陽性の放線菌群等が挙げられるが、これらに限定するものではない。
有機廃棄物を加熱油で油浸処理して含水率を低下させたものは、有機廃棄物に含まれる水分が蒸発することにより減容化されており、通常は遠心力や圧縮力を利用し、油を切って油の含有率を下げて使用される。
連作障害等、堆肥が土壌に悪影響を与えないようにするためには、加熱油で油浸処理して含水率を低下させたものの油の含有率は5%以下が好ましい。油の含有率はこれに限定はされない。
加熱油で油浸処理される有機廃棄物としては、例えば下水汚泥、余剰汚泥、厨芥(生ごみ)、おから、食品残渣物、焼酎廃液、家畜や人の糞尿、サトウキビの絞り滓等が使用される。有機廃棄物は、これらに限定はされない。
加熱油浸処理には、一般的な油が使用される。使用される油は、油が堆肥に含まれて使用されることを考えれば、環境保全の観点から安全で問題が生じにくい植物油(なたね油等)や動物油(ラード等)であるのが好ましい。
加熱油浸処理物供給装置は、厨芥や余剰汚泥等の有機廃棄物を加熱油で油浸処理して含水率を低下させたものを単に供給するものでもよいし、有機廃棄物を加熱油で油浸処理する装置や貯留タンクが付帯したものでもよい。
加熱油で油浸処理する装置は、有機廃棄物を常圧下で処理するものでもよいし、常圧より高圧下で常圧の場合より高温で処理するものでもよい。また、常圧より低圧下で常圧の場合より低温で処理するものでもよい。
(作用)
本発明は次のように作用する。
糞尿等の含水率の高い有機廃棄物と、厨芥等の有機廃棄物を加熱油で油浸処理して含水率を低下させたものをそれぞれタンク等の貯留部に適量貯留しておく。また、ウォラストナイトと濃硫酸もタンク等の貯留部に適量貯留しておく。そして、例えばウォラストナイトに適量の亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、マグネシウム(Mg)、銅(Cu)、鉄(Fe)のうち、選ばれた1または2以上を添加しておく。
含水率の高い有機廃棄物を有機廃棄物攪拌装置に投入または送給する。有機廃棄物攪拌装置内に適量貯留したところで、ウォラストナイトを所要の割合で配合し、混合・攪拌する。
有機廃棄物攪拌装置で混合・攪拌した混合物に濃硫酸を混合し反応装置内で攪拌し反応させる。
この反応(ウォラストナイトと濃硫酸の反応)により、混合物はごく短時間で固化または粒状化し、併せて糞尿等の有機廃棄物特有の臭気も改善される。また、反応熱が生じ、混合物の温度は、条件により異なるが、例えば75〜85℃になり、これによって混合物に存在していた病原菌等の有害菌を含む雑菌はほとんどが死滅する。
次に、有機廃棄物からつくった固化または粒状化した混合物が適当な温度(例えば、有効微生物が繁殖できる温度)まで冷却されたところで、加熱油浸処理物供給機から有機廃棄物を加熱油で油浸処理して含水率を低下させたものを供給し、それらを混合し、有効微生物を加えて発酵装置によって所要の期間発酵させ、堆肥化する。なお、固化または粒状化した混合物と加熱油浸処理物を混合した後で冷却し、有効微生物を加えてもよい。
有効微生物を加える培地となる混合物には、有機廃棄物からつくった固化または粒状化した混合物が一度高温になったことにより、病原菌等の有害菌を含む雑菌がほとんど存在しない。これにより、加えられた有効微生物が十分に活性化し、良質な堆肥を効率よくつくることができる。
なお、混合したものの発酵装置への搬送は、例えばスクリューコンベヤやベルトコンベヤ等の各種コンベヤを使用したり、輸送コンテナ等の容器を天井クレーンを使用して搬送する等して行われる。
攪拌した混合物と濃硫酸を混合したものを攪拌しながら搬送するスクリューコンベヤを備えており、濃硫酸を混合する部分はスクリューコンベヤの搬送基部側または搬送基部側に通じる混合物の送給経路に設けられている反応装置を有する堆肥製造装置によれば、濃硫酸を混合するために注入圧等の圧力はほとんど必要ないので装置を簡易化することができる。
すなわち、スクリューコンベヤの搬送基部側または搬送基部側に通じる混合物の送給経路は、スクリューの回転で混合物が搬送後部側(排出側)へ連続的に移動することにより負圧になる部分である。このため、濃硫酸は吸い込まれるように効率的に混合される。
更には、濃硫酸がスクリューコンベヤの搬送基部(搬送前部)で混合されることにより、混合物は搬送後部(出口側)に送られるまでには十分に攪拌されることになり、ウォラストナイトと濃硫酸は比較的早い反応を示すが、全体的にほぼ均一な固化と粒状化が可能である。これにより、効率的な堆肥製造が可能になる。
少なくとも有機廃棄物攪拌装置が複数設けられており、各有機廃棄物攪拌装置へウォラストナイトを選択的に供給するとともに供給する部分から有機廃棄物攪拌装置内の臭気が外部へ漏れないようにした分給装置を有する堆肥製造装置によれば、例えば一方の有機廃棄物攪拌装置で攪拌処理等を行っているときに他方の有機廃棄物攪拌装置に有機廃棄物とウォラストナイトを送給して次の作業の準備を行うことができる。これにより、効率的な堆肥製造が可能になる。
また、有機廃棄物の臭気が実質的に外部に漏れないので、悪臭により作業環境が悪化することや周辺地域に迷惑がかかることも防止できる。
本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。
(a)本発明によれば、家畜の糞尿や人糞尿等、含水率の高い有機廃棄物をウォラストナイトと濃硫酸の反応を利用し固形化または粒状化処理した混合物に、有機廃棄物を加熱油で油浸処理して含水率を低下させたものを所要の割合で混ぜ、更に有効微生物を加えることにより、処理量の多い実施化レベルにおいても良好な状態で発酵させて堆肥を得ることができる。
(b)攪拌した混合物と濃硫酸を混合したものを攪拌しながら搬送するスクリューコンベヤを備えており、濃硫酸を混合する部分はスクリューコンベヤの搬送基部側または搬送基部側に通じる混合物の送給経路に設けられている反応装置を有する堆肥製造装置によれば、混合物は搬送後部(出口側)に送られるまでには十分に攪拌されることになり、ウォラストナイトと濃硫酸は比較的早い反応を示すが、全体的にほぼ均一な固化と粒状化が可能である。これにより、効率的な堆肥製造が可能になる。また、濃硫酸を混合するために注入圧等の圧力はほとんど必要ないので装置を簡易化できる。
(c)少なくとも有機廃棄物攪拌装置が複数設けられており、各有機廃棄物攪拌装置へウォラストナイトを選択的に供給するとともに供給する部分から有機廃棄物攪拌装置内の臭気が外部へ漏れないようにした分給装置を有する堆肥製造装置によれば、例えば一方の有機廃棄物攪拌装置で攪拌処理等を行っているときに他方の有機廃棄物攪拌装置に有機廃棄物とウォラストナイトを送給して次の作業の準備を行うことができる。これにより、効率的な堆肥製造が可能になる。
また、例えば生の豚糞尿や人糞尿等の有機廃棄物の臭気が実質的に外部に漏れることはないので、悪臭により作業環境が悪化することや周辺地域に迷惑がかかることも防止できる。
本発明を図面に示した実施の形態に基づき更に詳細に説明する。
図1は本発明に係る堆肥製造プラントの概略を示す平面図、
図2は本発明に係る堆肥製造プラントの一部を拡大した概略平面図、
図3は図2の概略側面図である。
図2、図3において、反応装置2は、便宜上、フレーム9の外側に表している。図3においては、ウォラストナイト供給装置7の一部及び濃硫酸供給装置8の図示は省略している。
図4は有機廃棄物攪拌装置の構造を示す正面視断面説明図、
図5は有機廃棄物攪拌装置の構造を示す平面視説明図、
図6は有機廃棄物攪拌装置の構造を示す側面視説明図、
図7は図4におけるA−A部分断面図である。
図8は二基の有機廃棄物攪拌装置にウォラストナイトを選択的に投入するロータリーバルブ装置の一部断面説明図、
図9は反応装置の構造を示す断面説明図である。
堆肥製造装置である堆肥製造プラントPは、図2、図4に示すように、有機廃棄物供給装置6、ウォラストナイト供給装置7、濃硫酸供給装置8、有機廃棄物(有機廃液)である糞尿(例えば、豚糞尿または人糞尿等)とウォラストナイトを混合・攪拌する有機廃棄物攪拌装置1、1a、有機廃棄物攪拌装置1、1aで混合・攪拌した混合物とタンクから供給された濃硫酸を混合・攪拌し反応させる反応装置2、有機廃棄物を加熱油で油浸処理して含水率を低下させたものとタンクから供給されたウォラストナイトを混合・攪拌し、更にその混合物に濃硫酸を混合・攪拌し反応させる加熱油浸処理物供給装置3、反応装置2と加熱油浸処理物供給装置3でそれぞれ混合・攪拌された培地となる混合物に有効微生物を加えて発酵させる発酵装置4を備えている。
なお、堆肥製造プラントPの上記各部は、腐蝕しにくいように主にステンレススチール、または他の腐蝕しにくい金属、防錆処理を施した金属等でつくられているが、合成樹脂等、他の素材を複合して用いることもできる。
(有機廃棄物攪拌装置1、1a)
図4ないし図8を主に参照する。
有機廃棄物攪拌装置1、1aはフレーム9の内部側の上部に設けてある。有機廃棄物攪拌装置1、1aには、有機廃棄物供給装置6から糞尿が供給され、ウォラストナイト供給装置7からウォラストナイトが供給される。有機廃棄物供給装置6とウォラストナイト供給装置7(いずれも図2に図示)については後で説明する。
フレーム9は、四隅に支柱90を有し、それら支柱90を連結部材91で縦横に連結し、底部には底板94を設けた構造である。各支柱90の上端部には、各支柱90を囲むように作業足場92が設けてある。作業足場92の周囲には、手摺り93が設けてある。
有機廃棄物攪拌装置1、1aは、それぞれ攪拌タンク10と、攪拌タンク10に設けてある攪拌機12とを有している。
各攪拌タンク10は、上部側の連結部材91に固定して同じ高さに並設されている。なお、有機廃棄物攪拌装置1、1aは、ほぼ同様の構造を有しているので、詳細な構造については、図4において右側に図示し内部構造を表した有機廃棄物攪拌装置1で説明する。また、有機廃棄物攪拌装置1aの各部には、有機廃棄物攪拌装置1の各部と同じ符号を付して示す。
攪拌タンク10は、円筒形で上部と下部が本質的に密閉された(各導入口、排出口は除く)タンクである。
攪拌タンク10の上面板101の内側(他方の攪拌タンク10側)には、タンク内部にウォラストナイトを供給するための後述する連結管112を接続する導入管102が設けてある。また、その反対側には、タンク内を見るための、あるいはメンテナンスを行うための開閉可能なハッチ103が設けてある。
また、上面板101の中央部には、後述する攪拌機12を設けるための取付管104が設けてある。
攪拌タンク10の底面板105の中央部には排出管106が設けてあり、排出管106には、バルブ107を介在させて送給管108が接続されている。
なお、送給管108は、他方の有機廃棄物攪拌装置1aの送給管108と接続合流させてあり、後述する反応装置2に供給管109によってつながれている。
攪拌機12は、モータ120を有している。モータ120は取付管104に固定されており、その回転軸121は下方垂直方向へ延長されている。回転軸121の下端部は、底面板105よりやや上方に位置している。回転軸121の下端部には、四枚羽根の攪拌スクリュー122が設けてある。
また、攪拌スクリュー122の外側には、円筒形状の攪拌制御体123が攪拌スクリュー122を囲うように設けてある。攪拌スクリュー122は、攪拌制御体123の下部側に位置し、その先端部は攪拌制御体123に接触しないように間隔が設けてある。攪拌制御体123は、上記攪拌タンク10の側面板110にステー111によって固定してある。
なお、攪拌スクリュー122は糞尿を上方向へ送るよう回転するようにしてあるので、攪拌効率をよくするためには攪拌スクリュー122の高さを下側に位置させるのが望ましいが、その高さを限定するものではない。
上記攪拌制御体123によれば、攪拌制御体123の側壁を境にして内側と外側とでは攪拌時における糞尿の流れが相互に干渉しにくく、内側の流れが上方へ向き、外側の流れが下方へ向く。すなわち、攪拌制御体123を設けない場合のように攪拌スクリュー122の回転によって糞尿全体が回ってしまうことがなく、攪拌が確実に行われる利点がある。
図2を参照する。
有機廃棄物供給装置6は、密閉型のタンク60を有している。タンク60と上記各攪拌タンク10間には、タンク60内部の糞尿を各攪拌タンク10へ送給するための送給管61が設けてある。送給管61の経路中には、ポンプ(図示省略)が設けてある。また、タンク60内部の臭気は、ブロワ650を有する送給管65を通り、後述する発酵装置4の発酵槽40底部へ送られるようにしてある。
なお、送給管61の各攪拌タンク10側は、切替バルブ62を介在させて分岐されており、分岐した送給管63、64はそれぞれ各攪拌タンク10の上部に導入されている。
ウォラストナイト供給装置7は、密封型のウォラストナイトタンク70と、攪拌タンク10の上部に設けてある分給装置72を有している。
ウォラストナイトタンク70は、下部側が漏斗状に形成されておりウォラストナイトの排出を容易にしている。ウォラストナイトタンク70の底部に設けてある排出部には、粉状のウォラストナイトを送給するための送給コンベヤ71が接続されている。送給コンベヤ71の端部は上記分給装置72に導入されている。
なお、ウォラストナイトは、使用する糞尿の量(攪拌タンク10内に溜められた量)に対して予め決められた量を混合する必要がある。このため、ウォラストナイト供給装置7は、送給するウォラストナイトを計量する計量手段を備えている。
この計量手段としては、例えばウォラストナイトタンク70を支える部分(例えば脚フレーム等)に重量センサを設け、ウォラストナイトを含むウォラストナイトタンク70全体の重量を量ることによって、送給したウォラストナイトの量を求めて送給量の制御に反映させる方式等が採用できるが、これに限定するものではない。
また、ウォラストナイトタンク70には、いわゆるホッパーブリッジ(排出口近傍の貯留物に空洞部ができて排出が困難になる現象)を防止する手段を設けることができる。この手段については特に限定するものではなく、例えば1.バイブレータを備えて振動で貯留物を崩すものや、2.内部にエアを噴出させて風圧で貯留物を崩すもの、更には3.内面側にエア噴出口を覆って接離可能なように(揺動可能に)板体を設け、エアの風圧で板体を動かすとともに風圧との相乗作用で貯留物を崩すもの等、各種公知手段が採用できる。
図8、図4を主に参照する。
分給装置72は、ウォラストナイトを下方へ落とすサイクロン73の下部の排出管730に設けてある。サイクロン73の上部には、導入されたウォラストナイトを内部で散らすブロワ731が設けてある。
分給装置72は、各有機廃棄物攪拌装置1、1aへウォラストナイトを選択的に供給するとともに供給する部分から有機廃棄物攪拌装置1、1a内の臭気が外部へ漏れないようにするものである。
分給装置72は、ハウジング720を有している。ハウジング720は正面視で部分的に円弧形状の周壁721、722を有し、正面側と背面側は本質的に封鎖されている。周壁721、722以外の部分は、上部側の導入口723と下部両側の排出口724、725を構成している。
導入口723には、下方側がやや窄まった導入管723aが設けてある。導入管723aの上部はサイクロン73の排出管730に接続してある。
また、排出口724、725には排出管724a、725aが設けてある。排出管724a、725aには、それぞれ下部側が「く」状に曲がった連結管112が接続されている。連結管112の下端部は、上記した各攪拌タンク10の導入管102に接続されている。
上記ハウジング720の内側には、ハウジング720内面に接して摺動回転可能に切替弁726が設けてある。切替弁726は、周壁721(または周壁722)と同じ周長を有する短弁部726aと、周壁721(または周壁722)と排出口724(または排出口725)を合わせた周長よりやや長い周長を有する長弁部726bを備えている。
切替弁726は、図8に示すように長弁部726bの上部約半分が周壁722に密接し、下部約半分が排出口725を塞ぎ、更に短弁部726aが周壁721に密接した状態から、長弁部726bの上部約半分が周壁721に密接し、下部約半分が排出口724を塞ぎ、更に短弁部726aが周壁722に密接した状態まで周方向へ回転(回動)可能である。
この切替弁726の回転(回動)により、導入側となる排出口724または排出口725を切り替えることができる。
切替弁726の内側には、回転弁727が設けてある。回転弁727は回転軸管727aを有し、その外周部には周方向へ等間隔で弁板727bが五個所に設けてある。弁板727bは放射方向に設けられ、各々の先端部は切替弁726の長弁部726b及び短弁部726aの内面に密接摺動できるようにしてある。
この構造により、上部にある弁板727b間に落ちたウォラストナイトを開いている排出口724または排出口725から下方の攪拌タンク10へ導入できる。また、各弁板727bの先端部と長弁部726b及び短弁部726aの内面はほぼ密接しており、回転弁727が回転して弁板727bがどの位置にあっても、何れかの弁板727bがサイクロン73と有機廃棄物攪拌装置1、1aの各攪拌タンク10間の通気を遮断するようになっている。
従って、生の豚糞尿や人糞尿の臭気が、実質的に各攪拌タンク10の外部に漏れないので、悪臭により作業環境が悪化することや周辺地域に迷惑がかかることも防止できる。
なお、切替弁726の回動と回転弁727の回転は、図示していない制御手段により制御される。
(反応装置2)
図9を主に参照する。図9(a)は全体の説明図、(b)は分岐管の接続部構造を示す断面説明図である。
反応装置2は、有機廃棄物攪拌装置1、1aの下方に設けてある。反応装置2は水平に設けられたスクリューコンベヤ20を有している。スクリューコンベヤ20は円管201とスクリュー202を有し、スクリュー202はモータ21により回転駆動される。円管201の先端部には接続管26が設けてある。また、円管201は固定金具25により底板94に固定されている。
円管201の基部側の上部には導入管22が設けてある。導入管22の上部には、濃硫酸を導入する部分である硫酸導入管23が接続されている。硫酸導入管23は、上記有機廃棄物攪拌装置1、1aの排出側に設けられた供給管109と球形の継手24を介し接続されている。
反応装置2には、濃硫酸供給装置8(図2に図示)から濃硫酸が供給される。濃硫酸供給装置8は、濃硫酸タンク80を有している。濃硫酸タンク80と反応装置2の硫酸導入管23の間には送給管81が設けてある。送給管81の経路中には、ポンプ82が設けてある。
送給管81は、先部側が二方へ分岐した注入管83につながれている。注入管83の二本の分岐管830は、硫酸導入管23の直径線上の二個所の側壁230を貫通し導入してある。そして、側壁230の内面側には、分岐管830の先端開口部をやや距離をおいて上方から覆い、更に下方側(送給方向側)を開口して邪魔板231が固着して設けてある(図9(b)参照)。
この構造によれば、硫酸導入管23を通り送給される有機廃棄物攪拌装置1、1aのいずれかの攪拌タンク10から排出された混合物の圧力が分岐管830の先端開口部に作用しにくいので、濃硫酸の注入を特に強い圧力をかけなくても円滑に行うことができる。また、これにより濃硫酸の注入に圧力を加えるコンプレッサが必要でなくなる等、装置を簡易化でき、製造コストも安価に抑えることができる。
反応装置2の先端部の接続管26は、スクリューコンベヤ27の基部側に接続されている。スクリューコンベヤ27の先部側は斜め上方へ向け延長されており、有機廃棄物攪拌装置1、1aの後方に配置してある輸送用コンテナ5(図2、図3に図示)に上部から投下して収容できるようになっている。
なお、輸送用コンテナ5の下部には開閉可能な投下口(図示及び符号省略)を備えている。そして、所要の量の混合物が溜まると、混合物は後述する発酵槽40にコンテナごと運ばれ、投入口から投入される。なお、混合物は発酵槽40に入れる前に輸送用コンテナ5内で一定の養生期間をおくこともできる。
(加熱油浸処理物供給装置3)
加熱油浸処理物供給装置3は有機廃棄物攪拌装置1、1aの後方(図2において上側)に配置してある。
本実施の形態では、加熱油浸処理物供給装置3として、油温減圧式乾燥装置(TEMPLAR−M21:株式会社プロレックス製)を採用している。なお、加熱油浸処理物供給装置3としては、各種有機廃棄物を加熱油で油浸処理して含水率を低下させることができる機能を有しているものであれば、他の装置を採用することもできる。
加熱油浸処理物供給装置3の構造や機能については、ここでは概略を説明するに止め、詳細な説明は省略する。
加熱油浸処理物供給装置3は、(1)原料ライン、(2)乾燥ライン(加熱油浸処理ライン)、(3)搾油・精製ライン、(4)製品ライン、(5)真空ライン、(6)脱臭ライン、(7)蒸気ラインで構成されている。なお、加熱油浸処理物を後工程へ送るためのスクリューコンベヤ等の搬送装置を設けることもできる。
加熱油浸処理物供給装置3は、(1)原料ラインによって厨芥等の原料を搬入し、加熱攪拌し、流動性を持たせて貯留する。次に、(2)乾燥ラインによって、(7)蒸気ラインを加熱源として加熱された油を熱媒体として、減圧状態(真空下)で原料の水分を除去し、加熱油浸処理を行う。蒸発する水分は、(5)真空ラインによって吸引され、凝縮されて排水処理される。また、臭気は(6)脱臭ラインにより脱臭処理される。そして、(3)搾油・精製ラインによって、固形物と油が分離され、油の含有率が5%以下に調整された加熱油浸処理物(半製品)を得る。最後に(4)製品ラインによって、加熱油浸処理物は均一な粉体に加工され、冷却後、貯留されて、後工程に供給される。
(発酵装置4)
図1を参照する。
図1に示すように、発酵装置4は、有機廃棄物攪拌装置1、1aと離れた箇所に設けてある。発酵装置4は、発酵槽40と、発酵槽40の側壁に沿って往復移動して内部の混合物を攪拌し、排出側へ送る移動攪拌装置41を備えている。発酵槽40内では、処理物とともにタンク60から送られる臭気も一緒に発酵処理される。
なお、発酵槽40と移動攪拌装置41を有する発酵装置4は、公知の一般的な構造であるので、詳細な説明については省略する。
(作 用)
図1ないし図9を参照し、処理の対象物として含水率の高い豚糞尿または人糞尿を処理する場合を例にとり、堆肥製造プラントPの作用を説明する。
糞尿をタンク60に適量貯留しておく。また、ウォラストナイトをウォラストナイトタンク70に適量貯留し、濃硫酸も濃硫酸タンク80に適量貯留しておく。ウォラストナイトには、適量(通常は微量でよい)の亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、マグネシウム(Mg)、銅(Cu)、鉄(Fe)のうち、選ばれた1または2以上を添加しておく。これは、堆肥中に十分なミネラルを補給するためである。なお、通常は上記の全種類を添加するのが好ましいが、施肥する土壌の状態等に合わせて適宜選択したものを添加してもよい。また、その配合割合も適宜調整でき、特に限定はされない。
糞尿を有機廃棄物攪拌装置1、1aの各攪拌タンク10に選択的に送給する。各攪拌タンク10内に適量貯留したところで、ウォラストナイトをウォラストナイト供給装置7の分給装置72によって一方の攪拌タンク10または他方の攪拌タンク10に供給する。ウォラストナイトは、糞尿100重量部に対し、15重量部の割合で配合し、攪拌機12によって混合・攪拌する。
有機廃棄物攪拌装置1または1aで混合・攪拌した混合物をバルブ107を開けて反応装置2へ送給する。
濃硫酸供給装置8により供給される濃硫酸は、反応装置2の硫酸導入管23に注入管83により相対向する二方から注入される。濃硫酸は、糞尿100重量部に対し、8重量部の割合で配合される。
濃硫酸が混じった混合物は更にスクリューコンベヤ20へ送られ、円管201内においてスクリュー202で混合・攪拌されながら排出側へ送られる。
混合物と濃硫酸が混合・攪拌されることにより、混合物に混じっているウォラストナイトと濃硫酸が化学反応を起こす。
この反応により、混合物はごく短時間で固化または粒状化し、併せて糞尿特有の臭気も改善される。また、反応熱が生じ、混合物の温度は75〜85℃になり、混合物に存在していた病原菌等の有害菌を含む雑菌はほとんどが死滅する。
固化または粒状化された混合物は、スクリューコンベヤ27によって輸送用コンテナ5へ送られ、適量が収容される。混合物が収容された輸送用コンテナ5は、更に有機廃棄物を加熱油で油浸処理して含水率を低下させた加熱油浸処理物を所要の割合で収容した後、天井レールに沿って移動可能なホイスト(図示省略)によって吊り上げられ、発酵槽40まで運ばれる。そして、下部の投下口を開けて槽内に投下することができる。
次に、加熱油浸処理物供給装置3により供給される加熱油浸処理物を上記輸送用コンテナ5に収容する。輸送用コンテナ5に収容される豚糞または人糞を処理した混合物と加熱油浸処理物との混合割合は、豚糞を処理した混合物100重量部に対し、加熱油浸処理物50重量部であり、更に戻し堆肥50重量部を混合した。なお、この割合は、発酵が効率的に行われる範囲で適宜調整される。
輸送用コンテナ5は天井クレーン(図示省略)で発酵装置4の発酵槽40まで搬送される。なお、加熱油浸処理物は、必ずしも輸送用コンテナ5内で糞尿を処理した混合物に混ぜる必要はなく、例えば発酵槽40へスクリューコンベヤ等、他の手段で搬送しながら混合してもよいし、発酵槽40内で混合してもよい。
発酵槽40内で培地となる混合物が自然冷却され、有効微生物が繁殖できる温度まで冷却されたところで有効微生物を適量加える。そして、移動攪拌装置41によって混合・攪拌して所要の期間発酵させ、堆肥化する。なお、混合物には上記したように病原菌等の有害菌を含む雑菌がほとんど存在しないので、加えられた有効微生物が十分に活性化する。
また、豚糞または人糞を処理した混合物に加熱油浸処理物を上記割合で混ぜて発酵させることにより良好な状態で発酵が進み、良質な堆肥ができる。
この理由は定かでないが、加熱油浸処理物に多く含まれる窒素か、あるいは加熱油浸処理物に多く含まれる蛋白質が濃硫酸で分解されてできるアミノ酸が有効微生物の活動に必要なエネルギーを補給しているためであろうと思われる。
なお、処理量が多い実施化レベルにおいて、加熱油浸処理物を混ぜないで、糞尿を処理した混合物のみを培地として有効微生物を加えて発酵させようと試みたが、試験期間である4ヶ月の間、発酵することがなかった。これに対し、糞尿を処理した混合物に加熱油浸処理物を混ぜて培地としたものは、早いものでは有効微生物を加えた翌日から発酵が始まった。
次に、豚糞尿処理物に加熱油浸処理物を混ぜて発酵させ、堆肥を製造した実験例を2例示す。
豚糞尿処理物は、いずれの実験例においても、豚糞尿100重量部に対し、ウォラストナイト25重量部を混合し、次いで濃硫酸15重量部を混合し反応させて粒状化させた混合物を使用した。
表1に示した実験例1においては、余剰汚泥を加熱油浸処理物の原料とした。また、表2に示した実験例2では、厨芥を加熱油浸処理物の原料とした。
(実験例1)
(混合物重量(比率))
豚糞尿処理物 240kg(50%)
戻し堆肥 120kg(25%)
加熱油浸処理物(余剰汚泥を処理) 120kg(25%)
Figure 0003735632
(考察)
表1から分かるとおり、余剰汚泥を加熱油浸処理物の原料とした実験例1では、培地となる混合物に有効微生物を加えた翌々日、つまり二日後には急激に温度が上昇し、発酵が確認された。
以降、良好な状態で発酵が進み、七日目にはほぼ完熟した。
(実験例2)
(混合物重量(比率))
豚糞尿処理物 120kg(50%)
戻し堆肥 60kg(25%)
加熱油浸処理物(厨芥を処理) 60kg(25%)
Figure 0003735632
(考察)
表2から分かるとおり、厨芥を加熱油浸処理物の原料とした実験例2では、培地となる混合物に有効微生物を加えた翌日、つまり一日後には急激に温度が上昇し、発酵が確認された。
以降、全般的に天気は悪かったが良好な状態で発酵が進み、十一日目にはほぼ完熟した。
上記実験例2の方法で製造した堆肥の分析を行った。分析の結果は表3に示す通りであった。
Figure 0003735632
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまで説明上のものであって限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示されている実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
本発明に係る堆肥製造プラントの概略を示す平面図。 本発明に係る堆肥製造プラントの一部を拡大した概略平面図。 図2の概略側面図。 有機廃棄物攪拌装置の構造を示す正面視断面説明図。 有機廃棄物攪拌装置の構造を示す平面視説明図。 有機廃棄物攪拌装置の構造を示す側面視説明図。 図3におけるA−A部分断面図。 二基の有機廃棄物攪拌装置にウォラストナイトを選択的に投入するロータリーバルブ装置の一部断面説明図。 反応装置の構造を示す断面説明図。
符号の説明
P 堆肥製造プラント
1、1a 有機廃棄物攪拌装置
10 攪拌タンク
101 上面板
102 導入管
103 ハッチ
104 取付管
105 底面板
106 排出管
107 バルブ
108 送給管
109 供給管
110 側面板
111 ステー
112 連結管
12 攪拌機
120 モータ
121 回転軸
122 攪拌スクリュー
123 攪拌制御体
2 反応装置
20 スクリューコンベヤ
201 円管
202 スクリュー
21 モータ
22 導入管
23 硫酸導入管
230 側壁
231 邪魔板
24 継手
25 固定金具
26 接続管
27 スクリューコンベヤ
3 加熱油浸処理物供給装置
4 発酵装置
40 発酵槽
41 移動攪拌装置
5 輸送用コンテナ
6 有機廃棄物供給装置
60 タンク
61 送給管
62 切替バルブ
63、64 送給管
65 供給管
650 ブロワ
7 ウォラストナイト供給装置
70 ウォラストナイトタンク
71 送給コンベヤ
72 分給装置
720 ハウジング
721、722 周壁
723 導入口
724、725 排出口
723a 導入管
724a、725a 排出管
726 切替弁
726a 短弁部
726b 長弁部
727 回転弁
727a 回転軸管
727b 弁板
73 サイクロン
730 排出管
731 ブロワ
8 濃硫酸供給装置
80 濃硫酸タンク
81 送給管
82 ポンプ
83 注入管
830 分岐管
9 フレーム
90 支柱
91 連結部材
94 底板
92 作業足場
93 手摺り

Claims (3)

  1. 家畜の糞尿や人糞尿など含水率の高い有機廃棄物にウォラストナイトを混合し、次いで濃硫酸を混合し反応させて固化または粒状化した混合物を得、
    上記混合物を有効微生物が繁殖できる温度まで冷却したものに発酵が良好な状態で進むように有機廃棄物を加熱油で油浸処理し含水率を低下させて減容化し油切りをした加熱油浸処理物を15〜25重量%混合したもの、または上記混合物に発酵が良好な状態で進むように上記加熱油浸処理物を15〜25重量%混合した後有効微生物が繁殖できる温度まで冷却したもの、
    を培地として有効微生物を加えて発酵させることを特徴とする、
    堆肥の製造方法。
  2. 亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、マグネシウム(Mg)、銅(Cu)、鉄(Fe)のうち、選ばれた1または2以上を添加することを特徴とする、
    請求項1記載の堆肥の製造方法。
  3. 家畜の糞尿や人糞尿など、含水率の高い有機廃棄物を供給する有機廃棄物供給装置(6)と、
    ウォラストナイト供給装置(7)と、
    濃硫酸供給装置(8)と、
    供給された有機廃棄物とウォラストナイトを混合する有機廃棄物攪拌装置(1,1a)と、
    有機廃棄物攪拌装置(1,1a)で混合した混合物と供給された濃硫酸を混合し反応させる反応装置(2)と、
    有機廃棄物を加熱油で油浸処理し含水率を低下させて減容化し油切りをしたものを供給する加熱油浸処理物供給装置(3)と、
    反応装置(2)で得られたものと加熱油浸処理物供給装置(3)から供給されるものの混合物に有効微生物を加えて発酵させる発酵装置(4)と、
    を備えており、
    上記ウォラストナイト供給装置(7)は、少なくとも複数設けられている有機廃棄物攪拌装置(1,1a)と連通し、各有機廃棄物攪拌装置(1,1a)へウォラストナイトを選択的に供給するとともに供給する部分から有機廃棄物攪拌装置(1,1a)内の臭気が外部へ漏れないようにした分給装置を有していることを特徴とする、
    堆肥製造装置。
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