JP3735481B2 - 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃性に優れ、かつ耐衝撃性、耐湿熱性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
芳香族ポリカーボネート樹脂は、機械的特性、寸法精度、電気特性などに優れ、エンジニアリングプラスチックとして電気、電子機器分野、自動車分野、OA分野などさまざまな分野において幅広く使用されている。そして、これらの用途のなかでもOA分野、電子電気分野については、OA機器、家電製品の難燃化の要望が強く、これらの要望に応えるためにハロゲン系化合物やリン系化合物を添加した難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物が提案されている。しかし、これらの難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物は、燃焼時に有害ガスの発生や有害物が溶出するという欠点があり、安全で低環境負荷で、かつ機械的強度にも優れたポリカーボネート系樹脂の難燃化について数多く検討されている。
【0003】
例えばポリカーボネート樹脂にパーフルオロアルカンスルホン酸アルカリ(土類)金属塩とアルコキシ基、ビニル基及びフェニル基を有する有機シロキサンを配合する方法(特開平6−306265号公報)、ポリカーボネート樹脂にパーフルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩と2価炭化水素基を介してケイ素原子に結合のオルガノキシシリル基を含有するオルガノポリシロキサンを配合する方法(特開平6−336547号公報)などが提案されている。しかしながら、これらの難燃性樹脂組成物は、近年、機器の薄肉軽量化に伴い要求される薄肉部(例えば厚さ1.5mm以下)においても十分な難燃性を達成するものではない。更に、これら金属塩系難燃剤を配合したポリカーボネート樹脂は、高温多湿な環境に長時間放置すると金属塩系難燃剤の吸湿性が高いためにポリカーボネート樹脂を加水分解して成形品の機械的強度が著しく低下する欠点を有している。
【0004】
また、樹脂成分に特定の石油系重質油類またはピッチ類とシリコーン化合物を配合する方法(特開平9−169914号公報)、及び芳香環を有する非シリコーン樹脂に式R2SiO1.0で示される単位とRSiO1.5で示される単位を持ち、重量平均分子量が10,000以上270,000以下であるシリコーン樹脂を配合する方法(特開平10−139964号公報)などが提案されているが、これらの難燃性樹脂組成物においても、機器の薄肉軽量化に伴い要求される薄肉部での難燃性は十分とはいえない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、難燃性に優れ、特に厚さ1.5mm以下の薄肉部においても良好な難燃性が達成可能であり、かつ耐衝撃性、耐湿熱性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
本発明者らは、上記目的を達成せんとして鋭意研究を重ねた結果、芳香族ポリカーボネート樹脂にアルコキシ基、ビニル基、及びフェニル基を有する有機シロキサンとフィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンを配合することにより、難燃性に優れ、特に厚さ1.5mm以下の薄肉部においても良好な難燃性が達成可能であり、かつ耐衝撃性、耐湿熱性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、芳香族ポリカーボネート樹脂(a成分)99.85〜84重量%、アルコキシ基、ビニル基、及びフェニル基を有する有機シロキサン(b成分)0.1〜10重量%、フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン(c成分)0.05〜1重量%、及びポリシロキサンゴム成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分とが分離できないように相互に絡み合った構造を有している複合ゴムに少なくとも一種のビニル単量体がグラフト重合されてなる複合ゴム系グラフト共重合体、及びゴム質重合体100重量%中ポリブタジエン成分が50重量%以上のゴム質重合体にアクリル系単量体のみをグラフトしたアクリル系グラフト共重合体より選ばれる衝撃改質剤(d成分)0〜5重量%からなり、a成分〜d成分の合計が100重量%である難燃性ポリカーボネート樹脂組成物において、b成分の割合をy重量%及びc成分の割合をx重量%としたとき、かかるx及びyが後述の式(1)を満足する、熱可塑性樹脂がa成分、c成分およびd成分のみよりなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物に係るものである。
【0008】
本発明のa成分として使用される芳香族ポリカーボネート樹脂は、通常2価フェノールとカーボネート前駆体との溶液法あるいは溶融法で反応せしめて製造される。2価フェノールの代表的な例を挙げると、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールA]、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフォン等のハロゲン原子を含有しない2価フェノールがあげられる。好ましい2価フェノールはビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン、特にビスフェノールAを主原料とするものである。また、カーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、カルボニルエステルまたはハロホルメート等が挙げられ、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネート、2価フェノールのジハロホルメート及びそれらの混合物である。ポリカーボネート樹脂を製造するに当たり、前記2価フェノールを単独でまたは2種以上を使用することができる。かくして得られた芳香族ポリカーボネート樹脂の2種以上を混合しても差し支えない。かかる芳香族ポリカーボネート樹脂を製造するにあたって、適当な分子量調節剤、分岐剤、反応を促進するための触媒などを使用してもよい。
【0009】
分岐剤としては、例えばフロログルシン、フロログルシド、又は4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキジフェニル)ヘプテン−2,2,4,6−トリメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、4−{4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン}−α,α−ジメチルベンジルフェノール等のトリスフェノール、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)ケトン、1,4−ビス(4,4−ジヒドロキシトリフェニルメチル)ベンゼン、又はトリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸及びこれらの酸クロライド等が挙げられ、中でも1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンが好ましく、特に1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンが好ましい。
【0010】
ポリカーボネート樹脂の分子量は特定されないが、分子量が10,000未満であると高温特性等が低下し、50,000を超えると成形加工性が低下するようになるので、粘度平均分子量で表して10,000〜50,000のものが好ましく、15,000〜30,000のものが特に好ましい。また、ポリカーボネート樹脂の2種以上を混合しても差し支えない。本発明でいう粘度平均分子量は塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求める。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c (但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10-40.83
c=0.7
【0011】
次にポリカーボネート樹脂を製造する基本的な手段を簡単に説明する。カーボネート前駆物質としてホスゲンを用いる溶液法では、通常酸結合剤及び有機溶媒の存在下で反応させる。酸結合剤としては例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、またはピリジン等のアミン化合物が用いられる。有機溶媒としては例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。また反応促進のために例えば第三級アミンや第四級アンモニウム塩等の触媒を用いることができ、分子量調節剤としては例えばフェノールやp−tert−ブチルフェノールのようなアルキル置換フェノール及び4−(2−フェニルイソプロピル)フェノールのようなアルアルキル置換フェノール等の末端停止剤を用いることが望ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時間、反応中のpHは10以上に保つのが好ましい。尚、結果として得られた分子鎖末端の全てが末端停止剤に由来の構造を有する必要はない。
【0012】
カーボネート前駆物質として炭酸ジエステルを用いるエステル交換反応(溶融法)では、不活性ガス雰囲気下に所定割合の2価フェノール成分及び必要に応じて分岐剤等を炭酸ジエステルと加熱しながら攪拌して、生成するアルコールまたはフェノール類を留出させる方法により行われる。反応温度は生成するアルコールまたはフェノール類の沸点等により異なるが、通常120〜300℃の範囲である。反応はその初期から減圧にして生成するアルコールまたはフェノール類を留出させながら反応を完結させる。また反応を促進するために、アルカリ金属化合物や含窒素塩基性化合物等の現在公知のエステル交換反応に使用される触媒を使用することもできる。前記エステル交換反応に使用される炭酸ジエステルとしては、例えばジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート等が挙げられる。これらのうち特にジフェニルカーボネートが好ましい。また末端停止剤としてジフェニルカーボネートやメチル(2−フェニルオキシカルボニルオキシ)ベンゼンカルボキシレート等を、反応の初期段階でまたは反応の途中段階で添加すること、及び反応終了直前に従来公知の各種触媒失活剤を添加することも好ましく行われる。
【0013】
本発明のb成分として使用されるアルコキシ基、ビニル基、及びフェニル基を有する有機シロキサンは、シロキサン結合の主鎖または側鎖の末端のケイ素がメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などの炭素数1〜5のアルコキシ基を有し、さらにシロキサン結合の任意のケイ素の箇所にビニル基を有するほか、分子中のケイ素の二つの結合手がフェニル基と任意の割合で置換されたものである。かかる有機シロキサンは1種のみ用いてもよいし、複数種用いてもよい。
【0014】
本発明のc成分として使用されるフィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンとしては、重合体中に容易に分散し、且つ重合体同士を結合して繊維状材料を作る傾向を示すものである。フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンはASTM規格でタイプ3に分類される。フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンとしては、例えば三井・デュポンフロロケミカル(株)よりテフロン6Jまたはテフロン30Jとして、あるいはダイキン化学工業(株)よりポリフロンF−201LまたはポリフロンFA500として市販されている。またかかるフィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンは、固体状態のもの、及び分散媒中に分散混合させたディスパージョン形態のいずれのものも使用可能であるが、分散剤成分がポリカーボネート樹脂に悪影響を与える場合があるため、特に固体状態のものが好ましく使用できる。
【0015】
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、上記のa成分、b成分及びc成分に加えて、更にd成分として衝撃改質剤を配合することができる。本発明のd成分として使用する衝撃改質剤としては、ポリカーボネート樹脂に配合可能な従来公知の各種の衝撃改質剤が使用できるが、好ましくはポリシロキサンゴム成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分とが分離できないように相互に絡み合った構造を有している複合ゴムに少なくとも一種のビニル単量体がグラフト重合されてなる複合ゴム系グラフト共重合体、該複合ゴム系グラフト共重合体とビニル系共重合体の混合物、ゴム質重合体100重量%中ポリブタジエン成分が50重量%以上のゴム質重合体にアクリル系単量体をグラフトした共重合体、ゴム質重合体中ポリアクリル酸アルキルエステルが50重量%以上のゴム質重合体にアクリル系単量体をグラフトした共重合体などのゴム系グラフト重合体が挙げられる。
【0016】
かかるゴム系グラフト重合体の内、ポリシロキサンゴム成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分とが分離できないように相互に絡み合った構造を有している複合ゴムに少なくとも一種のビニル単量体がグラフト重合されてなる複合ゴム系グラフト共重合体は、まず3員環以上の各種の環状オルガノシロキサン例えば、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどと、架橋剤及び/またはグラフト交叉剤を用いて乳化重合によりポリオルガノシロキサンゴムのラテックスを調整し、次にアルキル(メタ)アクリレート単量体、架橋剤及びグラフト交叉剤とをポリオルガノシロキサンゴムのラテックスに含浸させてから重合することによって得られる。
【0017】
ここで用いるアルキル(メタ)アクリレート単量体としてはメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどのアルキルアクリレート及びヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートなどのアルキルメタクリレートが挙げられるが、特にn−ブチルアクリレートが好ましい。
【0018】
この複合ゴムにグラフト重合させるビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、メチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートなどのメタクリル酸エステル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレートなどのアクリル酸エステルを挙げることができ、これらは単独でまたは二種以上組み合わせて用いられる。この複合ゴム系グラフト共重合体中のポリオルガノシロキサンゴム成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分の架橋網目が相互に絡んだ構造を有しているためそれぞれのゴム成分はアセトンやトルエンなどの通常の有機溶媒では分離・抽出できないものであり、またかかる構造を有しているためこれを配合することにより衝撃強度の優れた成形品を得ることができる。この複合ゴム系グラフト共重合体に代えてポリオルガノシロキサンゴム成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分をそれぞれ単独でまたは単に混合して用いたのでは衝撃強度の高い成形品を得ることは困難である。ポリオルガノシロキサンゴム成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分の割合は、両ゴム成分の合計量を100重量%とすると、ポリオルガノシロキサンゴム成分10〜90重量%とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分90〜10重量%の範囲を取ることができる。また、複合ゴムの平均粒径は、通常0.08〜0.6μm程度である。この複合ゴム系グラフト共重合体は市販品として三菱レイヨン(株)製メタブレンS−2001、SRK−200等があり、容易に入手できる。
【0019】
また、本発明のd成分におけるゴム質重合体100重量%中ポリブタジエン成分が50重量%以上のゴム質重合体にアクリル系単量体をグラフトした共重合体とは、いわゆるMBS樹脂であって、ゴム質重合体中ポリブタジエン成分を50重量%以上含有するものをいう。
【0020】
ここで、MBS樹脂とは、ポリブタジエンやブタジエン−スチレン共重合体等のブタジエン系ゴム質重合体にメタクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物、及びシアン化ビニル化合物の一種以上を塊状重合、懸濁重合、塊状懸濁重合、溶液重合あるいは乳化重合等の方法、特に乳化重合の方法でグラフト重合してなるものである。ここに、ブタジエン系重合体の使用量は、50〜85重量%、好ましくは55〜75重量%であり、ブタジエン系重合体が共重合体の場合には、該共重合体中のブタジエン成分が50重量%以上であるものを用いるのが好ましい。ブタジエン成分の量が50重量%未満では得られる組成物の耐衝撃性が低く、85重量%を超えると得られる組成物の難燃性が低下し好ましくない。ここでメタクリル酸エステルとしては、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等の炭素数1〜4のアルキルエステルを挙げることができ、特にメチルメタクリレートが好ましい。芳香族ビニル化合物としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等を挙げることができ、特にスチレンが好ましい。シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルを挙げることができる。
【0021】
上記の中でも、グラフト重合する成分としては、メタクリル酸エステルを必須成分とするものであり、メタクリル酸エステルと芳香族ビニル化合物の組み合わせが好ましく、最も好ましくはメタクリル酸エステルのみを有する場合であり、かかる中でもメチルメタクリレートのみを含有する場合が好ましい。かかるグラフト共重合体は市販品としては呉羽化学工業(株)製パラロイドEXL2602等があり、容易に入手できる。
【0022】
またゴム質重合体中ポリアルキルアクリレート成分が50重量%以上のゴム質重合体にアクリル系単量体をグラフトした共重合体などのゴム系グラフト重合体としては、アルキルアクリレート60〜90重量%及びブタジエン10〜40重量%の合計100重量%を含有するゴムラテックスからなるコア50〜75重量部に対して、芳香族モノビニル化合物、シアン化ビニル化合物、メタクリル酸エステルの中から選ばれたモノマーの1種または2種以上よりなる混合物を、1段または2段以上のグラフト重合によりグラフトさせてなるシェル25〜50重量部からなり、かかるコアとシェルの合計が100重量部であるアクリル酸エステル系コア−シェルグラフト共重合体を挙げることができる。
【0023】
更にかかるアクリル酸エステル系コア−シェルグラフト共重合体は、製造時の分散不良等を解消する目的で、耐ブロッキング性の改良の処理を施したものも使用でき、かかる処理方法として公知の手法を取ることができる。
【0024】
かかる方法としては、グラフト共重合体ラテックスを噴霧乾燥し、粉末を球状化する方法、共重合体ラテックスの塩析条件を調整する方法及び滑剤などの添加剤を添加する方法が挙げられる。また、弾性幹重合体(ブタジエン、アクリル酸エステルよりなる)5〜49重量%に硬質重合体を形成するモノマー(芳香族モノビニル化合物、シアン化ビニル化合物、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選択された1種以上のモノマー)51〜95重量%をグラフト重合することによって得られた粉体特性改良グラフト共重合体0.1〜25重量部をスラリー状態にて本発明のアクリル酸エステル系コア−シェルグラフト共重合体100重量部に配合する方法も挙げられる。
【0025】
あるいは、硬質非弾性重合体のエマルジョンを凝固させた本発明のアクリル酸エステル系コア−シェルグラフト共重合体のスラリーに加える方法も挙げられる。ここで硬質非弾性重合体としては、芳香族モノビニル化合物、シアン化ビニル化合物、及びメタクリル酸エステルから選択される1種以上のモノマーから重合されたものであり、特にメチルメタクリレートを80重量%以上含有するものが好ましい。
【0026】
以上の中でも粉体特性改良グラフト共重合体または硬質非弾性重合体をスラリー状態のアクリル酸エステル系グラフト共重合体に配合する方法が、簡便かつ、効果的にブロッキング性の低下を達成できるためより好ましい。
【0027】
かかるアクリル酸エステル系コア−シェルグラフト共重合体として、呉羽化学工業(株)から商品名「HIA−15」「HIA−28S」として市販されている樹脂が好適に用いられる。
【0028】
上記において説明した、本発明におけるa成分の芳香族ポリカーボネート樹脂の配合割合としては、a成分〜d成分の合計100重量%中、99.85〜84重量%である。a成分の配合割合が、84重量%未満では耐衝撃性などの強度維持が困難であり、99.85重量%を超えると機器の薄肉軽量化に伴い要求される薄肉部(例えば厚さ1.5mm以下)においての難燃性が不十分となってしまうため実用的ではない。b成分であるアルコキシ基、ビニル基、及びフェニル基を有する有機シロキサンの配合割合としては、a成分〜d成分の合計100重量%中0.1〜10重量%である。アルコキシ基、ビニル基、及びフェニル基を有する有機シロキサンの配合割合が、0.1重量%未満では難燃性が不十分であり、10重量%を超えると耐熱性や、耐衝撃性等の強度が低下してしまう。c成分であるフィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンの配合割合としては、a成分〜d成分の合計100重量%中0.05〜1重量%である。c成分の配合割合が0.05重量%未満では、難燃性が不十分であり、1重量%を超えて配合しても、難燃性の向上は認められない。
【0029】
更に任意に配合されるd成分の配合割合としては、a成分〜d成分からなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物100重量%中0〜5重量%である。本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物はかかるd成分の配合がなくとも実用上十分な耐衝撃性を有するが、更に高い耐衝撃性を必要とする場合には、かかるd成分の配合により耐衝撃性を更に高めることが可能となる。一方5重量%を超える場合には難燃性が不十分となり好ましくない。
【0030】
更に本発明において配合量としては、a成分、b成分、c成分及びd成分からなる樹脂組成物100重量%において、b成分の配合割合をy重量%、及びc成分の配合割合をx重量%とした場合、かかるx及びyが以下の式(1)を満足することが挙げられる。
【0031】
【数2】
Figure 0003735481
【0032】
b成分及びc成分の割合が上記の関係を満足する場合には、より薄肉においても良好な難燃性を達成することが可能となる。
【0033】
更に好ましくは、a成分、b成分、c成分及びd成分の合計100重量%中、a成分が97.8〜93.4重量%、b成分が2.0〜3.0重量%、及びc成分が0.2〜0.6重量%、d成分が0〜3重量%であり、かつ上記式(1)を満足する場合であり、特に好ましくは更にa成分が97.7〜93.4重量%及びd成分が0.1〜3重量%の場合である。かかる場合には、良好な難燃性と共に、更に良好な耐衝撃性をも得ることが可能となるので好ましい。
【0034】
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、a成分、b成分、c成分及び任意にd成分からなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物であるが、本発明の目的を損なわない範囲であれば、核剤(例えば、ステアリン酸ナトリウム、エチレン−アクリル酸ナトリウム共重合体等)、安定剤(例えば、リン酸エステル、亜リン酸エステル等)、酸化防止剤(例えば、ヒンダードフェノール系化合物等)、光安定剤、着色剤、発泡剤、帯電防止剤等の一般に微量配合される各種の添加剤を配合することも可能である。
【0035】
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を製造するには、任意の方法が採用される。例えば芳香族ポリカーボネート樹脂、アルコキシ基、ビニル基、及びフェニル基を有する有機シロキサン、フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン及び適宜、衝撃改質剤とその他の添加剤を例えばV型ブレンダー等の混合手段を用いて充分に混合した後、ベント式二軸ルーダーに代表される溶融混練機で溶融混練、及びペレタイザー等の機器によりペレット化される。
【0036】
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は通常、本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物からなるペレットを射出成形して成形品を製造する方法等の一般に工業的に用いられる方法を適宜用いて製造することが可能である。かかる射出成形においては、通常のコールドランナー方式の成形法だけでなく、ランナーレスを可能とするホットランナーによって製造することも可能である。また射出成形においても、通常の成形方法だけでなくガスアシスト射出成形、射出圧縮成形、超高速射出成形等を使用することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に実施例を挙げて更に説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。尚、評価としては以下の項目について実施した。
【0038】
(1)難燃性
UL規格に従って作成した厚さ1.6mm及び1.2mmの試験片を用いて試験を行った。試験の結果に基づいてUL−94V−0、V−1及びV−2のいずれかの等級に評価した。
【0039】
(2)耐衝撃性(ノッチ付きアイゾット衝撃強さ)
ASTM規格 D−256に従って作成した厚さ1/8”の試験片を用いて試験を行った。耐衝撃値は10kgf・cm/cm以上であれば実用上十分な強度を有し、特に好ましくは20kgf・cm/cm以上である。
【0040】
(3)耐湿熱性(ノッチ付きアイゾット衝撃強さ)
ASTM規格 D−256に従って作成した厚さ1/8”の試験片を93℃の熱水浸漬試験機にて48時間の浸漬試験を行い、試験片取出し24時間後、アイゾット衝撃試験を行った。
アイゾット衝撃強さ保持率は以下の式(2)に準じて算出した。
【0041】
【数3】
Figure 0003735481
【0042】
[実施例1〜及び、比較例1〜
表1及び表2記載の芳香族ポリカーボネート樹脂、アルコキシ基、ビニル基、及びフェニル基を有する有機シロキサン、フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン及び適宜、衝撃改質剤とその他の添加剤を表1記載の量(重量%で表示)タンブラーにて配合し、径30mmの二軸ルーダー[(株)神戸製鋼所KTX−30]にて、シリンダー温度280℃で押出してペレットを得た。得られたペレットを110℃で5時間、熱風循環式乾燥機にて乾燥し、射出成形機[ファナック(株)T−150D]によりシリンダー温度290℃、金型温度70℃で試験片を成形した。
【0043】
また、表1及び表2に記載の使用した原材料等は以下の通りである。
(a成分)PC−1:直鎖状芳香族ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールAとホスゲンより製造される粘度平均分子量22,500の芳香族ポリカーボネート樹脂)
(a成分)PC−2:分岐状芳香族ポリカーボネート樹脂(バイエル社製 マクロロンM−3118)
(b成分)Si−1:有機シロキサン(アルコキシ基(メトキシ基)、ビニル基及びフェニル基を有し、1H−NMRで測定されるメトキシ基、ビニル基、フェニル基、及びメチル基のモル数の比が、
[メトキシ基:ビニル基:フェニル基:メチル基]=[0.25:1:1:1]である有機シロキサン(信越化学工業(株)製) KR−219)
(b成分以外)Si−2:有機シロキサン(ポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製) SH200)
(c成分)PTFE:フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン(ダイキン工業(株)製 ポリフロン FA−500)
(d成分)IM−1:複合ゴム系グラフト共重合体(三菱レイヨン(株)製 メタブレン S−2001)
(d成分)IM−2:アクリル系グラフト共重合体(呉羽化学(株)製 パラロイドEXL2602)
(その他の成分)SALT:パーフルオロアルカンスルホン酸アルカリ金属塩 C49SO3K(大日本インキ化学(株)製 メガファックF114)
【0044】
【表1】
Figure 0003735481
【0045】
【表2】
Figure 0003735481
【0046】
これらの表から以下のことが明らかである。実施例1と比較例1との比較から、本発明のb成分以外の有機シロキサンを使用して得られたポリカーボネート樹脂組成物は、難燃性を満足しないことが分かる。また実施例1と比較例2との比較から、c成分のPTFEが適量でない場合は、やはり難燃性を満足しない。更に実施例2と比較例3との比較、及び実施例3と比較例4との比較からd成分の衝撃改質剤が適量でない場合も必要な難燃性を満足しない。更に、実施例1と比較例5との比較から、b成分の有機シロキサンに金属塩を配合しても必要な難燃性を満足せず、高温多湿な環境下で機械的強度が著しく低下することが分かる。
【0047】
【発明の効果】
以上より明らかなように、本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、難燃性及び耐衝撃性に優れることから、OA機器分野、電気電子分野などの各種工業用途に極めて有用であり、その奏する工業的効果は極めて大である。

Claims (3)

  1. 芳香族ポリカーボネート樹脂(a成分)99.85〜84重量%、アルコキシ基、ビニル基、及びフェニル基を有する有機シロキサン(b成分)0.1〜10重量%、フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン(c成分)0.05〜1重量%、及びポリシロキサンゴム成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分とが分離できないように相互に絡み合った構造を有している複合ゴムに少なくとも一種のビニル単量体がグラフト重合されてなる複合ゴム系グラフト共重合体、及びゴム質重合体100重量%中ポリブタジエン成分が50重量%以上のゴム質重合体にアクリル系単量体のみをグラフトしたアクリル系グラフト共重合体より選ばれる衝撃改質剤(d成分)0〜5重量%からなり、a成分〜d成分の合計が100重量%である難燃性ポリカーボネート樹脂組成物において、b成分の割合をy重量%及びc成分の割合をx重量%としたとき、かかるx及びyが以下の式(1)を満足する、熱可塑性樹脂がa成分、c成分およびd成分のみよりなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
    Figure 0003735481
  2. a成分が97.8〜93.4重量%、b成分が2.0〜3.0重量%、c成分が0.2〜0.6重量%及びd成分が0〜3重量%からなり、a成分〜d成分の合計が100重量%である請求項1に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. a成分が97.7〜93.4重量%、b成分が2.0〜3.0重量%、c成分が0.2〜0.6重量%及びd成分が0.1〜3重量%からなり、a成分〜d成分の合計が100重量%である請求項1に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
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