JP2005082723A - 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 ハロゲン系難燃剤を使用することなく、難燃性と共に、耐衝撃性、流動性等に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 芳香族ポリカーボネート樹脂(a)、耐衝撃性改良剤(b)、シリコーン系化合物、ポリテトラフルオロエチレン(d)を含有する組成物であって、耐衝撃性改良剤(b)が、ポリオルガノシロキサンとポリアルキル(メタ)アクリレートが相互に絡み合ったコアとポリアルキル(メタ)アクリレートをシェルとする多層構造重合体であり、シリコーン系化合物(c)が分岐シリコーン又はシリコーン粉末である難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、難燃性ポリカーボネート樹脂組成物に関し、詳しくは、臭素系、燐酸エステル系あるいはアルカリ金属塩系等の難燃剤を使用することなく、難燃性と共に、耐衝撃性、流動性、熱安定性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物に関する。
ポリカーボネート樹脂は優れた機械的性質を有しており、自動車分野、OA機器分野、電気・電子分野をはじめ工業的に広く利用されている。一方、OA機器、家電製品等の用途を中心に、使用する合成樹脂材料の難燃化の要望が強く、これらの要望に応えるために多数の難燃剤が開発検討されている。従来、ポリカーボネート樹脂の難燃化には主にハロゲン、特に臭素を含有する化合物等が使用されてきたが、近年、環境汚染や機器の腐食の問題から、ハロゲン系化合物の減量を目的として、例えば、リン酸エステル系化合物あるいはフェノール系安定剤を使用した組成物が知られている。しかし、リン酸エステル系の難燃剤を用いたポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂本来の有する耐衝撃性や熱安定性が低下するという欠点があった。
非ハロゲン系の難燃組成物としては、主鎖が分岐構造を有し、珪素原子に結合する置換基が炭化水素であるシリコーン系化合物を配合した組成物が提案されている。例えば特許文献1には、式R2SiO1.0で示される単位と式RSiO1.5で示される単位を有し、重量平均分子量が10,000以上270,000以下であり、かつ、前記Rが炭化水素基であるシリコーン樹脂とポリカーボネート等の難燃性樹脂組成物が提案されている。また、特許文献2には、R1SiO3/2で表されるシロキサン単位を50〜90モル%含有し、R23SiO2/2で表されるシロキサン単位を10〜50モル%含有し、フェニル基を全有機置換基の中80モル%以上含有しているオルガノポリシロキサン(但し、式中のR1,R2,R3は炭素数1〜10の非置換又は置換1価炭化水素基を表す)を含有してなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物が提案されているが、いずれの場合も流動性や耐衝撃性が劣り、高湿下に曝された場合に透明性を損なったり、難燃性が不十分である等の欠点を有していた。
これを改良した組成物として、本発明者らは、更に、耐衝撃性改良剤及びフィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンを配合した組成物を提案している(特許文献3〜5)。
特許文献3には、芳香族ポリカーボネート、珪素原子に結合する置換基としてフェニル基とプロピル基を70:30のモル比で有するシリコーン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン及びコアがブタジェン系或いはスチレンブタジェン系ゴムからなり、シェルがポリアクリレートである耐衝撃性改良剤を配合した組成物が、ポリテトラフルオロエチレン或いは耐衝撃性改良剤を配合しない組成物に比し、難燃性、耐衝撃性、耐湿性が優れていることが示されている。文献4には、文献1の組成物に更にスルホン酸金属塩を配合することで、シリコーン樹脂の配合量を減じても良好な難燃性を示し、かつ、耐衝撃性、耐湿性が更に向上することが示されている。特許文献5には、耐衝撃性改良剤として、ポリオルガノシロキサン成分とポリアルキル(メタ)アクリレート成分が相互に絡み合った構造をコアとし、ポリアルキル(メタ)アクリレート成分をシェルとして有する複合ゴム系グラフト共重合体を使用した特許文献3,4と同様の組成物が開示され、耐衝撃性、耐湿性等がより向上することが示されている。
特開平10−139964号公報 特開平11−140294号公報 特開2001−200149号公報 特開2001−200152号公報 特開2001−342338号公報
本発明は、かかる状況にあって、さらに性能が向上した材料を提供するためになされたものであって、その目的は、ハロゲン系難燃剤を使用することなく、難燃性と共に、耐衝撃性、流動性等に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は更に検討を重ね、特定のシリコーン系化合物を使用することにより上記目的を達成した。すなわち、本発明の要旨は、芳香族ポリカーボネート樹脂(a)100重量部に対し、耐衝撃性改良剤(b)0.5〜10重量部、シリコーン系化合物(c)0.1〜10重量部、および、ポリテトラフルオロエチレン(d)0.01〜5重量部を含有する難燃性ポリカーボネート樹脂組成物であって、耐衝撃性改良剤(b)が(b−1)ポリオルガノシロキサン成分とポリアルキル(メタ)アクリレート成分が相互に絡み合った構造を核(コア)とし、ポリアルキル(メタ)アクリレート成分を殻(シェル)とする複合ゴム系多層構造重合体、又は(b−2)ポリアルキル(メタ)アクリレート成分を核(コア)とし、ポリアルキル(メタ)アクリレート成分を殻(シェル)とする多層構造重合体であり、シリコーン系化合物(c)が(c−1)シリカ粉末の表面にポリジオルガノシロキサンを担持させたシリコーン粉末又は(c−2)主鎖が分岐構造を有し、珪素原子と結合する置換基がフェニル基とメチル基である分岐シリコーン化合物であることを特徴とする難燃性ポリカーボネート樹脂組成物に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明に用いられる芳香族ポリカーボネート樹脂(a)は、芳香族ヒドロキシ化合物またはこれと少量のポリヒドロキシ化合物を、ホスゲンまたは炭酸のジエステルと反応させることによって製造される分岐を有していてもよい熱可塑性芳香族ポリカーボネート重合体または共重合体である。ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、ホスゲン法(界面重合法)または溶融法(エステル交換法)などのいずれの方法で製造されたものであってもよい。さらに、溶融法で製造され、末端基のOH基量を調整した芳香族ポリカーボネート樹脂であってもよい。
原料の芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノールA)、テトラメチルビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4−ジヒドロキシジフェニルなどが挙げられる。好ましい芳香族ジヒドロキシ化合物は、ビスフェノールAである。なお、芳香族ジヒドロキシ化合物として、上記の芳香族ジヒドロキシ化合物に、スルホン酸テトラアルキルホスホニウムを1個以上結合させた化合物を使用すると、本発明に係るポリカーボネート樹脂組成物の難燃性を一層向上させることができる。
分岐を有する芳香族ポリカーボネー卜樹脂を得るには、上記芳香族ジヒドロキシ化合物の一部を、多官能化合物に代替すれば良い。代替できる化合物としては、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−卜リス(4−ヒドロキシフェニルヘプテン−3、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどで示されるポリヒドロキシ化合物、または3,3−ビス(4−ヒドロキジアリール)オキシインドール(=イサチンビスフェノール)、5−クロルイサチン、5,7−ジクロルイサチン、5−ブロムイサチンなどが挙げられる。これら化合物の使用量は、0.01〜10モル%の範囲であり、好ましくは0.1〜2モル%である。
本発明に使用される芳香族ポリカーボネート樹脂としては、好ましくは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導される芳香族ポリカーボネート樹脂、または2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと、他の芳香族ジヒドロキシ化合物とから誘導されるポリカーボネート共重合体が挙げられる。本発明に係るポリカーボネート樹脂組成物の難燃性を一層向上させる目的で、芳香族ポリカーボネート製造時に、シロキサン構造を有するポリマーまたはオリゴマーを共重合させることができる。芳香族ポリカーボネート樹脂は、組成や分子量などの異なる2種以上のものを混合したものであってもよい。
芳香族ポリカーボネート樹脂(a)の分子量を調節するには、一価芳香族ヒドロキシ化合物を用いるのがよい。一価芳香族ヒドロキシ化合物としては、m−およびp−メチルフェノール、m−およびp−プロピルフェノール、p-tert-ブチルフェノール、およびp−長鎖アルキル置換フェノールなどが挙げられる。芳香族ポリカーボネート樹脂(a)の分子量は、メチレンクロライドを溶媒とし、25℃の温度で測定された溶液粘度より換算される粘度平均分子量で、16,000〜30,000の範囲のものが好適であり、より好ましいのは17,000〜26,000であり、特に好ましいのは18,000〜23,000の範囲のものである。
本発明に使用される耐衝撃性改良剤(b)は、(b−1)ポリオルガノシロキサン成分とポリアルキル(メタ)アクリレート成分が相互に絡み合った構造を核(コア)として有し、ポリアルキル(メタ)アクリレート成分を殻(シェル)として有する複合ゴム系多層構造重合体、及び(b−2)ポリアルキル(メタ)アクリレート成分を核(コア)として有し、ポリアルキル(メタ)アクリレート成分を殻(シェル)として有する多層構造重合体から選ばれる。
(b−1)ポリオルガノシロキサン成分とポリアルキル(メタ)アクリレート成分が相互に絡み合った構造を核(コア)として有し、ポリアルキル(メタ)アクリレート成分を殻(シェル)として有する複合ゴム系多層構造重合体としては、例えば、先の段階の重合体を後の段階の重合体が順次被覆するような連続した多段階シード重合によって製造される重合体であり、基本的な重合体構造としては、ガラス転移温度の低い架橋成分であるポリオルガノシロキサンゴム成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分が相互に絡み合った構造からなる内核層と樹脂組成物のマトリックス成分との接着性を改善するアルキル(メタ)アクリレート系重合体物からなる最外殻層とを有する多層構造重合体である。
(b−1)の多層構造重合体は、更に、例えば、最内核層を芳香族ビニル単量体からなる重合体で形成し、中間層をポリオルガノシロキサン成分とポリアルキル(メタ)アクリレート成分が相互に絡み合った構造の重合体で形成し、さらに最外殻層をアルキル(メタ)アクリレート系重合体で形成して多層構造重合体とすることもでき、パール光沢等の外観不良の改善に効果をもたらす。
また、(b−2)ポリアルキル(メタ)アクリレート成分含有ゴム成分を核(コア)として有し、ポリアルキル(メタ)アクリレート成分含有重合体を殻(シェル)として有する多層構造重合体としては、例えば、先の段階のアクリル(メタ)アクリレート重合体を後の段階の重合体が順次被覆するような連続した多段階シード重合によって製造される重合体であり、基本的な重合体構造としては、ガラス転移温度の低い、架橋されたポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分を含む構造からなる内核層と、樹脂組成物のマトリックス成分との接着性を改善するアルキル(メタ)アクリレート系重合体物からなる最外殻層とを有する多層構造重合体である。
アルキル(メタ)アクリレート系重合体のアルキル基の炭素数は1〜8程度である。この様なアルキル基としては、例えば、エチル、ブチル、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。アルキル(メタ)アクリレート系重合体には、エチレン性不飽和単量体等の架橋剤で架橋されていてもよく、架橋剤としては、例えば、アルキレンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、シアヌル酸トリアリル、(メタ)アクリル酸アリル等が挙げられる。耐衝撃性改良剤(b)の具体例としては、特許第2558126号に示される様なエラストマーが挙げられ、三菱レイヨン(株)の、メタブレンS−2001又はSRK−200等の市販品を使用することもできる。
本発明組成物中の耐衝撃性改良剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、0.5〜10重量部である。含有量が0.5重量部未満であると得られる組成物の衝撃強度が不十分であり、10重量部を超えると耐熱性や難燃性が不十分である。耐衝撃性改良剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、好ましくは0.8〜8重量部であり、更に好ましくは1〜6重量部である。
本発明で難燃剤として使用されるシリコーン系化合物(c)は、(c−1)シリカ粉末の表面に、ポリジオルガノシロキサン重合体を担持させたシリコーン粉末、あるいは(c−2)主鎖が分岐構造を有し珪素原子に結合する置換基がフェニル基とメチル基である分岐シリコーン化合物である。
(c−1)シリコーン粉末に用いられるシリカ粉末は、ポリジオルガノシロキサンを担持(吸収、吸着または保持)するように機能するもので、フュームドシリカ、沈殿または採掘形態から得られた微粉砕シリカ等が用いられる。フュームおよび沈殿シリカは、表面積が50〜400m2/gの範囲のものが好ましい。表面積がこの範囲にあると、その表面にポリジオルガノシロキサンを担持(吸収、吸着または保持)させ易くなる。採掘シリカを用いる場合は、少なくとも等重量のフュームまたは沈殿シリカを組み合わせて、混合物の表面積を50〜400m2/gの範囲とするのが好ましい。
シリカ粉末は、予め表面処理剤によって表面を処理することもできる。表面処理剤として使用できる化合物としては、担持させるポリジオルガノシロキサン以外の低分子量のヒドロキシ基またはアルコキシ基を末端基に有するポリジオルガノシロキサン、ヘキサオルガノジシロキサン、およびヘキサオルガノジシラザンなどが挙げられる。これらの中でも特に好ましいのは、平均重合度が2〜100のオリゴマーの,ヒドロキシル基を末端基とした、常温で液状ないし粘稠な油状を呈するポリジメチルシロキサンである。
シリカ粉末に担持させるポリジオルガノシロキサンは、直鎖であっても分岐鎖を有してもよいが、分岐鎖を有しない直鎖のポリジオルガノシロキサンがより好ましい。ポリジオルガノシロキサンが有する有機基(オルガノ基)は、炭素数が1〜20のアルキル基、ハロアルキル基、ベンジル基等の置換アルキル基、ビニルおよび5−ヘキセニルのようなアルケニル基、シクロヘキシルのようなシクロアルキル基、ならびにフェニル、トリルのような芳香族炭化水素基などの中から選ばれる。好ましくは、炭素原子数が1〜4の低級アルキル基、フェニル基、および3,3,3−トリフルオロプロピルのようなハロゲン置換アルキルであり、最も好ましいポリジオルガノシロキサンはポリジメチルシロキサンである。
ポリジメチルシロキサンは、分子鎖中に官能基を有しないものでも、官能基を有するものであってもよい。官能基を有するポリジメチルシロキサン重合体の場合は、官能基はメタクリル基またはエポキシ基が好ましい。メタクリル基またはエポキシ基を有すると、燃焼時に芳香族ポリカーボネート(a)との架橋反応を起させることができるので、樹脂組成物の難燃性を一層向上させることができる。ポリジメチルシロキサン分子鎖中の官能基の量は、通常、0.01〜1モル%程度である。好ましいのは、0.03〜0.5モル%であり、中でも好ましいのは、0.05〜0.3モル%である。
ポリジオルガノシロキサンをシリカ粉末に担持させる際には、さらに接着促進剤を用いることもできる。接着促進剤を用いることによって、シリカ粉末とポリオルガノシロキサンとの界面を一層強固に接着させることができる。接着促進剤としては、例えば、アルコキシシラン系接着促進剤が挙げられる。アルコキシシラン系接着促進剤は、その分子に炭素原子数が1〜4の少なくとも1つのアルコキシ基、およびエポキシ、アクリルオキシ、メタクリルオキシ、ビニル、フェニルまたはN−β−(N−ビニルベンジルアミノ)エチル−γ−アミノアルキル・ヒドロクロリドから選ばれた少なくとも1つの基を含有する化合物が挙げられる。
アルコキシシラン系接着促進剤は、好ましくは、次の一般式、すなわち、QSi(OMe)3[式中、Meはメチル基を表し、Qはエポキシアルキル基、アクリルオキシアルキル基、メタクリルオキシアルキル基、ビニル基、フェニル基またはN−β−(N−ビニルベンジルアミノ)エチル−γ−アミノアルキル・モノハイドロジェンヒドロ・クロリド基などの中から選ばれた基を表す。]で表される化合物が挙げられる。このようなアルコキシシラン系接着促進剤の具体例としては、γ−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドオキシプロピルプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノ)エチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・モノハイドロジェンヒドロ・クロリド、フェニルトリメトキシシランおよびビニルトリメトキシシランなどが挙げられる。
接着促進剤は、前記シリカ粉末100重量部に対し、好ましくは、0.5〜15重量部の範囲で添加する。これを添加する時期は、シリカ粉末にポリジオルガノシロキサン重合体を混合する際と同時にするのが望ましい。
(c−1)シリコーン粉末を構成するシリカ粉末とポリジオルガノシロキサンとの配合割合は、ポリジオルガノシロキサンとしてポリジメチルシロキサンを用いた場合、シリカ粉末10〜90重量%、ポリジメチルシロキサン90〜10重量%の範囲で選ぶのが好ましい。(c−1)シリコーン粉末を構成するシリカ粉末の量が10重量%未満であると、ポリジメチルシロキサン重合体を担持することが困難で、サラサラの粉末になり難く、90重量%を超えると、ポリジメチルシロキサン重合体の量が少なくなりすぎて、成形品の外観不良が生じ易い。上記の配合割合でより好ましいのは、シリカ粉末20〜80重量%、ポリジメチルシロキサン80〜20重量%である。
本発明に使用される(c−2)分岐シリコーン化合物とは、3官能基(R3SiO1.5)で示される繰り返し単位及び/または4官能基(SiO2)で示される繰り返し単位を有し、ケイ素原子と結合する置換基が、フェニル基とメチル基であるシリコーンである(式中、R1,R2,R3は、メチル基又はフェニル基を示す。以下同じ)。
(c−2)分岐シリコーン化合物は、上記の他、2官能基を含有する。2官能基(R12SiO)の含有量は、シリコーン樹脂の樹脂組成物への分散性や加工性、樹脂組成物の難燃性等を考慮すると10〜50モル%が好ましく、より好ましくは20〜40モル%である。4官能基(SiO2)は含有率が高い方が難燃性の点で優れているが、4官能基(SiO2)の含有率が高すぎると分散性が劣る。以上のような理由で、2官能基(R12SiO)と4官能基(SiO2)の好ましい含有率の範囲があるので、残りの3官能基(R3SiO1.5)の含有率も決まってくる。また、2〜4官能基の他、成形性や物性に悪影響を与えない範囲で1官能基(R456SiO0.5)を含有しても良い(ここでR4,R5,R6はヒドロキシ基、アルコキシ基、炭化水素基を示す)。本発明に使用される(C−2)分岐シリコーン化合物として、特に、2官能基(R12SiO)を10〜50モル%、好ましくは20〜40モル%、3官能基(R3SiO1.5)を50〜90モル%、好ましくは60〜80モル%含有し、フェニル基を全有機置換基(R1,R2,R3)の中、80モル%以上含有するシリコーン(c−21)、或いは、2官能基(R12SiO)を10〜50モル%、好ましくは20〜40モル%、3官能基(R3SiO1.5)を0〜89.99モル%、好ましくは10〜79.99モル%、4官能基(SiO2)を0.01〜50モル%含有し、フェニル基を全有機置換基(R1〜R6中の有機基)の中80モル%以上含有するシリコーン(c−22)が挙げられる。
(c−2)分岐シリコーン化合物のフェニル基含有率は、樹脂組成物の難燃性や分散性及び相溶性の点で80モル%以上が好ましく、特に好ましくは80モル%〜95モル%である。
これらの分岐シリコーン化合物は、従来から知られている方法で製造することができる。例えば、アルキルトリアルコキシシラン、アリールトリアルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシラン、ジアリールジアルコキシシラン、アルキルアリールジアコキシシラン、トリアルキルアルコキシシラン、トリアリールアルコキシシラン、ジアルキルアリールアルコキシシラン、アルキルジアリールアルコキシシラン、テトラアルコキシシランなどを加水分解する方法などを挙げることができる。
分岐シリコーン化合物の構造(架橋度)および分子量などは、原料のモル比、加水分解速度などを変えることにより調整することができる。なお、製造条件によってはアルコキシ基やシラノール基が残存するが、アルコキシ基やシラノール基が多量に残存したシリコーンを(a)カーボネート樹脂に配合した場合には、得られる樹脂組成物の耐加水分解性や熱安定性が低下することがあるので、残存アルコキシ基やシラノール基は少ないことが望ましい。
(c−2)分岐シリコーン化合物の重量平均分子量は2,000〜50,000の範囲であることが好ましい。重量平均分子量が2,000未満では芳香族ポリカーボネート樹脂への混合分散時の安定性が低く、50,000を超えると軟化温度が高すぎてポリカーボネート樹脂への均一な混合分散が難しくなることがある。更に好ましくは5,000〜30,000の範囲である。具体的には、特開平11−140294号公報に示されているシリコーン樹脂が挙げられ、市販品(信越化学工業(株)のX−40−9805)を使用することができる。
本発明組成物中のシリコーン系化合物(c)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(a)100重量部に対して、0.2〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の範囲で選ぶものとする。シリコーン系化合物(c)の量が0.2重量部未満では得られる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物の難燃性が十分ではなく、10重量部を越えると、難燃性ポリカーボネート樹脂組成物の耐熱性が低下するので、いずれも好ましくない。
本発明に使用されるポリテトラフルオロエチレン(d)は、燃焼時のドリッピングを防止するように機能する。好ましいポリテトラフルオロエチレン(d)は、フィブリル形成能を有するものである。フィブリル形成能とは、樹脂組成物を製造する時の混練、射出成形法で成形品を製造する時の混練の際に、剪断応力を受けてフィブリル化(繊維化)する性質をいい、樹脂組成物に優れた難燃性を発揮させる上で効果的である。フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンは、ASTM規格でタイプ3に分類される。具体的な商品としては、テフロン(R)6J(商品名、三井・デュポンフロロケミカル社製)、テフロン(R)30J(同前)、ポリフロンMPA FA100(商品名、ダイキン化学工業社製)、ポリフロンF20C(同前)、ポリフロンTFE F201(同前)、アルゴフロンF5(商品名、モンテフルオス社製)などが挙げられる。
本発明組成物中のポリテトラフルオロエチレン(d)の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(a)100重量部に対して、0.01〜5重量部の範囲で選ぶものとする。ポリテトラフルオロエチレン(d)が0.01重量部未満であるとドリッピング防止効果が不十分であり、5重量部を越えると成形品の外観が低下し易く、いずれも好ましくない。ポリテトラフルオロエチレン(d)のより好ましい含有量は、0.02〜4重量部であり、特に好ましいのは0.05〜3重量部である。
本発明に係るポリカーボネート樹脂組成物には、上記(a)〜(d)成分の他に、必要に応じて、芳香族ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂(e)を配合することができる。芳香族ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂、ポリアミド樹脂、HIPS樹脂、ABS樹脂などのスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられ、芳香族ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂(e)の配合量は、好ましくは、芳香族ポリカーボネート樹脂(a)と芳香族ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂(e)との合計量の40重量%以下、より好ましくは30重量%以下である。
本発明に係るポリカーボネート樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、熱安定剤、酸化防止剤などの安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、滑剤、その他難燃剤、離型剤、摺動性改良剤、防錆剤などの各種の樹脂添加剤、ガラス繊維、ガラスフレークなどの強化材またはチタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウムなどのウィスカー等を配合することができる。
本発明に係るポリカーボネート樹脂組成物を製造する方法は、特に制限はなく、例えば芳香族ポリカーボネート樹脂(a)、耐衝撃性改良剤(b)、シリコーン系化合物(c)、およびポリテトラフルオロエチレン(d)等を一括溶融混練する方法、芳香族ポリカーボネート樹脂(a)、シリコーン系化合物(c)、およびポリテトラフルオロエチレン(d) とをあらかじめ混練後、多層構造重合体(b)を配合し溶融混練する方法などが挙げられる。
各成分を混合し溶融混練する方法としては、通常の樹脂組成物に適用される方法をそのまま適用することができ、例えば、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ドラムタンブラー、単軸または二軸スクリュー押出機、コニーダーなどを使用する方法等が挙げられる。なお、溶融混練温度は特に制限されないが、通常240〜320℃の範囲で選ばれる。
本発明に係るポリカーボネート樹脂組成物は、各種成形品の成形材料として使用できる。適用できる成形方法は、熱可塑性樹脂の成形に適用できる方法をそのまま適用することができ、射出成形法、押出成形法、中空成形法、回転成形法、圧縮成形法、差圧成形法、トランスファー成形法などが挙げられる。
本発明に係る成形品は、難燃性である上、耐衝撃性、流動性、熱安定性などが優れているので、自動車分野、OA機器分野、電気・電子分野をはじめその他の分野におい極めて有用である。
本発明に係る難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、ハロゲン系化合物、リン酸エステル系化合物などを含まないので、成形機のスクリュー、シリンダー、成形金型などを腐食する畏れがなく、また、樹脂の焼けおよび耐熱性低下などの問題もない。
本発明に係る難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、難燃性、衝撃強度、熱安定性、流動性などに優れ、難燃性を要求される成形品の製造用材料として極めて有用でOA機器、家電製品等の用途を中心に、幅広い分野で使用できる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその趣旨を越えない限り、以下の記載例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例で用いた材料及び得られた組成物の評価試験方法は次のとおりである。
<材料>
(1)PC−1:芳香族ポリカーボネート樹脂、ポリ−4,4−イソプロピリデンジフェニルカーボネート、粘度平均分子量=17,000。
(2)PC−2:芳香族ポリカーボネート樹脂、ポリ−4,4−イソプロピリデンジフェニルカーボネート、粘度平均分子量=19,000。
(3)PC−3:芳香族ポリカーボネート樹脂、ポリ−4,4−イソプロピリデンジフェニルカーボネート、粘度平均分子量=21,000。
(4)耐衝撃性改良剤1:ポリオルガノシロキサン/ポリアルキルアクリレート(コア)/ポリアルキルアクリレート(シェル)の複合ゴム系グラフト重合体、(三菱レイヨン(株)製、「メタブレンSRK−200」。
(5)耐衝撃性改良剤2:ポリブタジエン(コア)/ポリアルキルアクリレート(シェル)の重合体、呉羽化学(株)製、「EXL2603」。
(6)シリコーン1:フェニル基含有分岐シリコーン化合物、信越化学工業社製、「X−40−9805」、ケイ素原子の置換基はフェニルとメチル基。
(7)シリコーン2:シリコーン粉末、粘度が60000センチストークスの直鎖のポリジメチルシロキサン60重量%を、シリカ粉末40重量%に担持させて粉末化したもの、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、「トレフィルF202」。
(8)シリコーン3:シリコーン粉末、メタクリル基を有するポリメチルシロキサン60重量%を、シリカ粉末40重量%に担持させて粉末化したもの、ダウ・コーニング社製、「DC4−7081」。
(9)シリコーン4;珪素原子と結合する置換基がフェニル基とプロピル基からなるシリコーン化合物。 東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、SH6018。
(10)PTFE1:ポリテトラフルオロエチレン、ダイキン社製、「ポリフロンF−201L」。
(11)PTFE2:コアシェルタイプポリテトラフルオロエチレン、三菱レイヨン社製、「メタブレンA−3800」。
<試験方法>
(a)燃焼性試験:厚さが1.6mmのUL規格の試験片により垂直燃焼試験を行い評価した。
(b)アイゾッド衝撃強度(J/m):厚さが3.2mmのアイゾッド衝撃試験片を射出成形法で成形し、この試験片に0.25Rのノッチを切削し、JIS K7110(1999)に準拠して評価した。
(c)MFR:300℃、1.2kg/cmの条件での流動性を示す。
実施例1〜7
芳香族ポリカーボネート樹脂(a)、耐衝撃性改良剤(b)、シリコーン系化合物(c)、および、PTFE(d)を表−1に示す比率(重量部)を秤量し、更に安定剤としてビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスファイト{旭電化工業(株)製「PEP−36」}0.05重量部及びペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート)]{チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、「Irganox 1010」}0.3重量部、紫外線吸収剤として2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール[シプロ化成(株)製、「シーソーブ709」]0.3重量部を配合し、タンブラーによって20分混合した後、30mmΦ二軸押出機(日本製鋼所社製、型式:TEX30HSST)によってシリンダー温度280℃として、溶融混練してペレット化した。得られたペレットを用い、射出成形機(日本製鋼所(株)製、型式:J50E)によって、シリンダー温度を280℃として、燃焼試験用の試験片を成形し、燃焼性を評価した。さらに、同じ射出成形機によって、シリンダー温度を280℃として、各種試験用の試験片を作成し、これら試験片で各種の評価試験を行った。評価結果を表−1に示した。
比較例1〜5
芳香族ポリカーボネート樹脂(a)、多層構造重合体(b)、シリコーン系化合物(c)、およびPTFE(d)を表−2に示す比率(重量部)で秤量し、安定剤及び紫外線吸収剤を実施例1と同様に配合し、実施例1と同様にして樹脂組成物ペレットを製造し、同様の方法で試験を行い、その結果を表−2に示した。
表−1および表−2から、次のことが明らかとなる。
実施例1〜3において、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量を変更した材料の評価では、分子量が小さい場合も、充分な衝撃強度を確保し、燃焼性も良好であった。一方、耐衝撃性改良剤を含まない比較例1では、衝撃強度が不十分であった。シリコーン化合物として、シリコーン粉末を使用した実施例4及び5においても、難燃性、衝撃強度及び燃焼性は何れも良好であった。耐衝撃性改良剤の添加量については、7重量部添加した実施例6では燃焼性及び衝撃強度は良好であったが、12重量部添加した比較例4では、衝撃強度は高いものの、燃焼性がV−2となり不十分となった。 さらに、珪素原子と結合する置換基がフェニル基とプロピル基からなるシリコーン化合物を用いた比較例5では、アイゾット衝撃強度が300j/mと低く、燃焼性もV−1であった。
耐衝撃性改良剤として、ブタジエン系(コア)のEXL2603を使用した比較例3では燃焼性がV−1と不十分であった。PTFEについては、コアシェルタイプのA−3800を使用した実施例7でも、実施例1と同様に、燃焼性及び衝撃強度が良好であった。それに対して、PTFEを含まない比較例2では、燃焼性がV−2と低下した。

Claims (8)

  1. 芳香族ポリカーボネート樹脂(a)100重量部に対し、耐衝撃性改良剤(b)0.5〜10重量部、シリコーン系化合物(c)0.1〜10重量部、および、ポリテトラフルオロエチレン(d)0.01〜5重量部を含有する難燃性ポリカーボネート樹脂組成物であって、耐衝撃性改良剤(b)が(b−1)ポリオルガノシロキサン成分とポリアルキル(メタ)アクリレート成分が相互に絡み合った構造を核(コア)とし、ポリアルキル(メタ)アクリレート成分を殻(シェル)とする複合ゴム系多層構造重合体、又は(b−2)ポリアルキル(メタ)アクリレート成分を核(コア)とし、ポリアルキル(メタ)アクリレート成分を殻(シェル)とする多層構造重合体であり、シリコーン系化合物(c)が(c−1)シリカ粉末の表面にポリジオルガノシロキサンを担持させたシリコーン粉末、又は(c−2)主鎖が分岐構造を有し、珪素原子と結合する置換基がフェニル基とメチル基である分岐シリコーン化合物であることを特徴とする難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  2. シリコーン系化合物(c)が、(c−1)シリカ粉末の表面にポリジオルガノシロキサンを担持させたシリコーン粉末である請求項1に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. (c−1)シリコーン粉末が、シリカ粉末10〜90重量%、ポリジオルガノシロキサン重合体90〜10重量%の割合からなるものである請求項1又は2記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  4. ポリジオルガノシロキサンが、官能基を有さないポリジオルガノシロキサン、又は官能基を有するポリジオルガノシロキサンである請求項2又は3記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  5. ポリジオルガノシロキサンの有する官能基が、メタクリル基、又はエポキシ基である請求項4に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  6. ポリジオルガノシロキサンが、ポリジメチルシロキサンである請求項2〜5のいずれかに記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  7. シリコーン系化合物(c)が、(c−2)主鎖が分岐構造を有し、珪素原子と結合する置換基がフェニル基とメチル基である分岐シリコーン化合物である請求項1に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  8. (c−2)分岐シリコーン化合物が、R12SiOで示される単位を10〜50モル%、R3SiO1.5で示される単位を50〜90モル%含有し全有機置換基の80モル%以上がフェニル基であるか、又は、R12SiOで示される単位を10〜50モル%、R3SiO1.5で示される単位を0〜89.99モル%、SiO2で示される単位を0.01〜50モル%含有し、全有機置換基の80モル%以上がフェニル基である請求項1または7に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物(但し、式中のR1,R2,R3はメチル基あるいはフェニル基を表す。)。
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