JP3735220B2 - 光学繊維束の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学繊維束の製造方法、特に光学繊維の配列の乱れの少ない光学繊維束を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
像伝達用の可撓性光学繊維束を製造する方法の一つとして、従来から溶出法が知られている。この方法の一例は、例えば米国特許第3004368号明細書に述べられているように、比較的高い屈折率の芯ガラスとこの芯ガラスを囲むように被覆された比較的低い屈折率をもつ耐酸性の被覆ガラスと更にその外側を囲むように被覆された酸に可溶な酸溶出ガラスから成る三重の光学繊維を、酸に可溶な酸溶出ガラス外套管内に多数本整列させて入れ、熱溶着、延伸などを行うことによって所定の硬い像伝達用ガラス光学繊維束、即ちコンジットを製作し、このコンジットの両端を熱収縮チューブなどで保護して酸中に止め具で吊り下げて浸漬し、酸溶出ガラスを溶かし出すことによって、熱収縮チューブなどで保護した部分だけが硬性部として残った可撓性を有するガラス光学繊維束を製造するものである。
【0003】
このような溶出法によって製作された可撓性を有する光学繊維束では、画像を乱れなく整然と伝送するために、一方の端面と他方の端面とにおいて、光学繊維の一本一本の端面がそれぞれ対応する位置にきちんと整列されていなければならない。
【0004】
従来の溶出法に基づく像伝達用の可撓性光学ガラス繊維束の製造方法においては、先ず、例えばポット法(特開昭48−22043号公報)やパイプロッド法(米国特許第3004368号明細書)等において行われているように、比較的高い屈折率の芯ガラスと、この芯ガラスを囲むようにして被覆された比較的低い屈折率の耐酸性の被覆ガラスと、更にその外側を囲むように被覆された酸に可溶な酸溶出ガラスとから成る直径が、100〜1000μm程度の三重の光学繊維を周知のロッド法、ポット法等により紡糸し、この光学繊維を100〜500mm程度の長さに揃えて切断して素線と呼ばれる三重の光学繊維を多数本製作し、続いて、この三重の光学繊維を内径10〜50mm程度、長さ200〜1000mm程度、肉厚0.5〜2.0mm程度の酸に可溶な酸溶出ガラス外套管中に一端より少数本ずつ挿入し、六方最密充填がなされるように並べていくようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の方法においては、光学繊維の配列に種々の乱れが生じ、最終製品としての光学繊維束の像伝達機能を劣化せしめるという欠点が生じていた。即ち、光学繊維束の端面において見られる、光学繊維の位置ずれや、光学繊維の抜けなどが生じ、このような光学繊維の配列乱れが、像の伝達性をくずして像に歪みを与えたり、伝達像が伝わらない領域を与えたりして、光学繊維束の像伝達性能を劣化させていた。
【0006】
像伝達用の光学繊維束は、その原理からいえば、一本一本の光学繊維の両端面が光学繊維束の両端面において、それぞれ対応する位置に配列されてさえいれば、特にその光学繊維の並びが六方最密充填になっていなくても像の乱れは生じない筈である。ところが、光学繊維の配列にずれや抜けがあると、光学繊維束の端面を見たときの感じを悪くして製品としての品質を著しく低下させるばかりでなく、各光学繊維単位にデジタル的に伝送された伝達像の出射側端面での連続性をくずし、伝達像の鮮明度を低下させたり、伝達像に歪みを与えたりする。
【0007】
このような光学繊維の配列の乱れの生ずる原因としては、充填する光学繊維の径のばらつき、外套管の径のばらつき等が考えられるが、特に外套管の管軸方向の内径にばらつきが生ずると、内径の大きい部分に余裕が生じ、繊維が移動し得るようになってずれや抜けが生じる大きな原因になると考えられる。従って、光学繊維の配列乱れを除去するためには、予め寸法形状が正確となるように外套管を精密加工しておく必要がある。ところが外套管は前述したように酸溶出ガラスで形成されており、この酸溶出ガラスは特殊なガラスであるため、極めて加工性が悪いという欠点がある。即ち、酸溶出ガラスは硼珪酸塩ガラスで形成されていて、理化学用器具、蛍光放電管などに普通使用されてるソーダ石灰珪酸塩ガラスなどと比べてガラス粘度が温度により大きく変化するので加工性が悪い。従って、外套管の管軸方向に亘る内径寸法のばらつきを取り除くことは困難である。そして、外套管の径が大きければ大きいほど、また肉厚が厚くなればなるほど、その寸法精度のばらつきは大きくなって精度が低下する。
【0008】
一方、同じ作業工程からより大きな直径の光学繊維束を得たり、より多くの光学繊維束を得たり、光学繊維をより稠密に配設したりするためには、より大きな内径の外套管内により多くの光学繊維を充填する必要がある。しかし、上述したように、外套管の内径を大きくした場合には、その寸法精度が悪くなるため、光学繊維の配列乱れがより著しくなるという結果になる。しかし、前にも述べたように、外套管は酸に溶出しなければならないという条件を必要とするために、組成上の制約が大きく、現在のところ加工性の非常に悪いものしか作り出されていない。このため、従来の製造方法においては、内径30mm以上の酸溶出ガラス外套管を安定して作り出すことはできず、よって、内径が大きくても25mm程度で、しかもその誤差が±1mm程度もある精度の悪い外套管内に、完全な六方最密充填にならない一部に抜けやずれがある不完全な光学繊維の配列を行い、ある程度伝達像の鮮明度を犠牲にした上で、光学繊維束が製造されていた。
【0009】
以上は可撓性光学ガラス繊維束の製造方法について述べたが、可撓性を有しない光学ガラス繊維束、例えば硬性鏡に用いられる光学ガラス繊維束を製造する方法として、ガラス光学繊維を多数本ガラス外套管内に縦方向に挿入し、加熱融着および加熱延伸することが知られており、この場合においても、前述と同様にガラス外套管の寸法精度がガラス光学繊維の配列を左右し、光学繊維の配列乱れの小さい非可撓性光学繊維束を得るのが困難であった。
【0010】
本発明は、上述した不具合に着目して成されたもので、光学繊維の配列乱れ、ずれ、抜け等を格段に抑えることができる光学繊維束の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の光学繊維束の製造方法は、ガラス外套管の代わりにステンレス等の加工精度のよい材料にて形成された充填管を用い、この充填管内に六方最密充填となるように光学繊維を配列し、これをアルコール等の蒸発性の結着材で結束せしめて後、充填管から抜き出し、ガラス外套管の中心部に挿入すると共に、その周りにガラス繊維を充填して、しかる後、加熱融着、加熱延伸を順次施すようにしている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1から図8は、本発明の可撓性を有する光学繊維束の製造方法の順次の工程を示している。先ず、図1に示すように、例えばステンレススチールで内径50±0.1mm、長さ250mmに寸法形状が精密に加工された充填管1を用意し、図2に示すように、この充填管1内に比較的高い屈折率の芯ガラスとしてバリウム・フリントガラスを、この芯ガラスを囲むように被覆された比較的低い屈折率の耐酸性の被覆ガラスとして硼珪酸クラウンガラスを、更にその外側を囲むように被覆された酸に可溶な酸溶出ガラスとして硼珪酸塩ガラスを用いた外径100〜1000μmの範囲内の一定外径、例えば300μmの三重の光学ガラス繊維2を、バイブレータなどを用い規則正しい六方最密充填配列を満足するように隙間がなくなるまで、ぎっしりと充填する。この際、充填管1がステンレススチールで、極めて精密な寸法形状に加工されているので、この光学繊維2の配列は、極めて正確な六方最密充填となる。従って、従来の酸溶出ガラス外套管に光学繊維を充填した場合に較べて、光学繊維のずれや抜けが格段的に減少する。次に、充填管1を下記結着材液中に浸漬して引き上げるなどして充填管中に充填配列された光学繊維2を、アルコール、水、P−ジクロルベンゼン等の加熱により完全に蒸発気化し得る結着材によって濡らす。すると、光学繊維2は上記結着材の作用によって互いに吸引し合って光学繊維2の束として結束する。次に、この光学繊維2の束を静かに上記充填管1内より引き出せば、同束は光学繊維2の六方最密充填をくずすことなく一体性を保ったまま引き出される。
【0013】
一方、図3に示すように、上記光学繊維2の束の直径(充填管1の内径)より10mm程度大きい内径、即ち60±0.5mmと内径2mm厚みを有するソーダライムガラス等の酸に不溶なガラスでなる寸法形状が精度よく加工された外套管3を用意する。そして、その内周部の下部に線径100〜1000μm程度で三重光学ガラス繊維2とほぼ等しい径の酸に可溶な硼珪酸塩系の酸溶出ガラスのみでなる単独繊維4を、上記光学繊維2の束を上記外套管3内の中心部に載置配設するための平面部4aを形成するように、断面弓形形状に多数本挿入して配置する。しかる後、図4に示すように、上記外套管3内に上記光学繊維2の束を、上記単独繊維4でなる平面部4a上に載置するようにして挿入する。そして、これによって、光学繊維2の束を外套管3のほぼ中心に位置させるようにする。次に、図5に示すように、上記外套管3内の光学繊維2の束の周りの空所に、上記平面部4aを形成するのに用いたと同様の単独繊維4を隙間なく充填する。この充填によっても、結着材によって結束された光学繊維2の束の光学繊維の配列乱れの生ずることはない。
【0014】
続いて、上記光学繊維2の束および単独繊維4を充填した外套管3を乾燥機の中に入れ、上記光学繊維2間の空隙に入り込んで光学繊維2を結束させている上記結着材を蒸発気化させて、これを完全に除去する。この後、外套管3全体を加熱融着して親コンジットを製作する。この親コンジットの製作は特公昭49−39018に記載されている方法によることが好ましい。この際、三重の光学繊維2は互いに融着して断面六角形の稠密格子状光学繊維束となり、また単独繊維4は互いに融着して酸溶出ガラスの外套管となる。従って、三重の光学繊維2の束は酸溶出ガラス外套管内に充填されて加熱融着された場合と同様に、酸溶出ガラス層によってその周りを覆われた状態となる。次に、この親コンジットの外套管3を研磨等によって除去し、図6に示すような、外套管3に被覆されていない親コンジット5を得る。上記外套管3の除去の際には、光学繊維2の束と外套管3との間に単独繊維4でなる酸溶出ガラス層があるので光学繊維2の束に傷が付くおそれはない。続いて、この親コンジット5を加熱しながら延伸し、最終的に用いる光学繊維束の長さに見合った長さに切断して、図7に示すような、細径たとえば直径が約3mmのコンジット6を得る。続いて、このコンジット6の両端面を研磨仕上げした後、両端部を熱収縮チューブ等で保護して、コンジット6を70℃前後の1規定の硝酸溶液中に1時間程度浸漬する。すると、酸溶出ガラスの単独繊維部および酸溶出ガラス被覆が硝酸溶液中に溶かし出され、図8に示すような、両端部が硬性部7A,7Bとして残された可撓性を持つイメージガイド用の光学ガラス繊維束7が得られる。
【0015】
なお、上記実施形態において示した数値および材質は、単なる一例であって、本発明がこれに限定されるものでないことは勿論である。本発明において利用し得る繊維の径は、100μm程度以上であればどのようなものでよい。また、繊維の長さは、繊維の径がそれぞれ200,250,300,350,400μmであれば、それぞれ300,350,400,450,500mm程度に選定するのが適当である。更に、充填管の内径は10〜70mm程度の範囲で自由に選ぶことができるが、場合によっては100mm程度まで大きくすることができる。
【0016】
また、充填管の材質としてステンレススチールを用いたが、これはステンレススチールおよびその他の金属に限らず、光学繊維を汚さず、しかも精度よく機械加工のできるものであればどのようなものを用いてもよい。例えば、ソーダ石灰ガラス、グラシーカーボン等の特殊炭素材、ハイアルミナ、セラミックス等を用いることができる。
【0017】
更に、結着材として、水、アルコール、P−ジクロルベンゼン等を用いたが、これは上記のものばかりでなく、d−,l−カンフェン,l−メントール等の完全に気化し得る物質またはこれらの混合物であれば、どのようなものを使用するようにしてもよい。また、光学繊維の結束後、これを低温にして結着材を固化させ、光学繊維の束の結束力を強化した上で光学繊維の束を充填管内から引出し、光学繊維の束が用意に解き離れないようにすることもできる。
【0018】
上記実施形態では、外套管としてその内径が濡らした光学繊維束の直径よりも約10mm大きいものを使用したが、外套管内径と光学繊維束直径との差があまり小さいと光学繊維束の外套管内への挿入が困難となり、またこの差があまりに大きいと単独繊維の充填作業が面倒となるので、外套管内径と光学繊維束直径との差は2〜50mmが好ましい。
【0019】
また上記実施形態では光学繊維束の周囲に充填するガラス繊維としてその直径が光学繊維の直径にほぼ等しいものを使用したが、充填する繊維の直径があまりに大きいと光学繊維束に局部的に大きな力が作用して光学繊維の配列乱れを生じさせるおそれがあり、他方この直径があまりに小さいと充填作業が困難となるので、充填するガラス繊維の直径は光学繊維の直径の0.5〜2.0倍の範囲に選ぶことが好ましい。
【0020】
更に、上記実施形態では、外套管と光学繊維束の間に充填するガラス繊維として、酸溶出ガラスのみからなる単独繊維を使用したが、この単独繊維の代わりとして、表面層のみが酸溶出ガラスで形成されたガラス繊維、たとえば前述の三重の光学繊維を用いてもよく、更に酸不溶ガラスのみからなるガラス繊維を用いてもよい。前者の表面層のみが酸溶出ガラスで形成されたガラス繊維を使用する場合には、このガラス繊維の部分は光を伝送しないかまたは伝送するとしても繊維配列が乱れているので、外套管ガラスを除去する際にこのガラス繊維部分も同時に除去することが好ましい。しかしこのガラス繊維部分は、後の酸溶出処理を何ら妨げないから、除去し残しが若干あっても差し支えない。
【0021】
また後者の酸不溶ガラスのみからなるガラス繊維を使用する場合には、酸溶出処理の妨げにとならないように、外套管ガラスの除去の際にこの外套管に一体に結着されている酸不溶ガラス繊維部分も同時に除去しなければならない。しかしこの酸不溶ガラス繊維部分を完全に除去することは光学繊維束の周側面をも部分的に除去することになるので、充填するガラス繊維として光学繊維束の周側面に接する、少なくとも厚みが1mmの層部分に酸溶出ガラスのみからなる単独繊維または表面が酸溶出ガラスからなるガラス繊維を充填し、その外側に酸不溶ガラス繊維を充填するようにすることが好ましい。
【0022】
また上記実施形態では外套管として酸に不溶なガラスでできたものを使用したが、酸不溶ガラスに限らず酸に可溶なガラスでできたものも使用することができるのは勿論である。酸溶出ガラスの外套管および少なくとも表面層が酸溶出ガラスでできた充填用ガラス繊維を使用する場合には、酸処理に先立つ外套管の除去は必ずしも必要でない。というのは酸処理の際に外套管および充填ガラス繊維の酸溶出ガラスが溶出されるからである。
【0023】
以上は充填管内に配列させる光学繊維として外側に酸溶出ガラス層をもつ三重光学ガラス繊維を使用する例について説明したが、この三重光学ガラス繊維の代わりに高屈折率ガラス芯体と低屈折率ガラス被覆層(および必要に応じて光吸収性最外ガラス層)とを有する光学ガラス繊維を用いて、可撓性を有しない細長い像伝達用光学繊維束(いわゆる、硬性鏡に用いる光学繊維束)を作ることができる。この場合には、外套管の除去および酸溶出処理を必要としないのは勿論である。
【0024】
また上記と同様に、酸溶出ガラスで被覆されない光学繊維を充填管内配列光学繊維として用い、且つその光学繊維束の周りに充填するガラス繊維として光学繊維束周辺に接する、少なくとも厚みが1mmの層に酸溶出ガラス単独繊維を用い、加熱融着処理後に外套管を除去し、次に加熱延伸しその後に酸溶出ガラス単独繊維部分を酸溶出処理することにより光学繊維のみが互いに融着された光学繊維束が得られ、これを適当長さに複数個切断し、これらを並べて更に加熱加圧融着することにより、陰極線管等に用いられる像伝送面板が得られる。
【0025】
このような実施形態によれば、寸法形状が精度よく加工された充填管を用い、この充填管内に三重の光学繊維を六方最密充填となるように詰め込んでゆくので、光学繊維の配列のずれや抜け等が激減し、ほぼ完全に近い光学繊維の六方最密充填が得られる。
【0026】
また、ガラス外套管として加工精度のよいソーダライムガラス等が使用できるため、従来製作不可能だった60mm以上の径を有する親コンジットの製作が可能となり、これに伴い、1本の親コンジットの延伸によって得られる光学繊維束の直径および長さが格段的に増大する。また充填する光学繊維の本数を増大することができるので高解像度が得られる。
【0027】
更に、光学繊維の充填配列が容易になったため、光学繊維の取り扱い時間が減少し、光学繊維の折れや汚れ等の発生頻度が少なくなって、光学繊維束の品質および歩留まりが向上する。
【0028】
更にまた、作業効率の向上、親コンジットの寸法の増大、歩留まりの向上等により、生産性が上り、従来に較べて安価に光学繊維束を製造することができる。
【0029】
以上説明してきた技術内容によれば、以下に示すような各種の構成が得られる。
【0030】
1.少なくとも比較的高い屈折率の芯ガラスとこの芯ガラスを囲むように被覆された比較的低い屈折率の被覆ガラスとを有する光学繊維を、充填管内に多数本規則正しく整列させて入れ、この充填管内に詰め込まれた上記光学繊維を蒸発気化しうる結着材にて濡らして結束せしめ、これによってできる上記光学繊維の束を上記充填管内から抜き出し、同束をその外径より大きな内径を有するガラス外套管内の中心部に配設すると共に、このガラス外套管と上記光学繊維の束との間にガラス繊維を多数本充填し、上記結着材を蒸発除去した後、これを加熱融着し、そして加熱延伸することを特徴とする光学繊維束の製造方法。
【0031】
2.前記光学繊維が、前記被覆ガラスの外側を囲むように被覆された酸に可溶な酸溶出ガラスを更に有する三重の光学繊維であることを特徴とする第1項に記載の光学繊維束の製造方法。
【0032】
3.前記ガラス繊維が、酸に可溶な酸溶出ガラスから成る単独繊維であることを特徴とする第1項または第2項に記載の光学繊維束の製造方法。
【0033】
4.前記ガラス繊維が、表面層が酸に可溶な酸溶出ガラスから成るガラス繊維であることを特徴とする第1項または第2項に記載の光学繊維束の製造方法。
【0034】
5.上記加熱融着後に、更にガラス外套管およびガラス繊維の少なくとも一部を除去し、加熱延伸し、そして酸処理を施して前記酸溶出ガラス部分を溶出させることを特徴とする第2項乃至第4項に記載のうちの1項記載の光学繊維束の製造方法。
【0035】
6.前記ガラス繊維の直径は、前記光学繊維の直径の0.5〜2.0倍であることを特徴とする第1項乃至第5項に記載のうちの1項記載の光学繊維束の製造方法。
【0036】
7.前記ガラス外套管およびガラス繊維が酸に可溶な酸溶出ガラスから成り、加熱融着後に、加熱延伸し、そして酸処理を施して前記酸溶出ガラス部分を溶出させることを特徴とする第2項乃至第4項に記載のうちの1項記載の光学繊維束の製造方法。
【0037】
8.前記ガラス繊維が、少なくとも表面層が酸に可溶な酸溶出ガラスで形成されたガラス繊維で構成されており、前記結着材を蒸発除去した後、これを加熱融着し、前記ガラス外套管およびガラス繊維の少なくとも一方が酸に不溶な酸不溶ガラスでできている場合にはこの酸不溶ガラス部分を除去し、しかる後、加熱延伸し、酸処理を施すことによって前記酸溶出ガラス部分を溶出させることを特徴とする光学繊維束の製造方法。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、従来の方法に較べて光学繊維の乱れを格段的に抑えることができる、光学繊維束の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する充填管を示す図である。
【図2】充填管内に光学繊維を充填した状態を示す図である。
【図3】本発明で使用するガラス外套管内にガラス繊維を配置した状態を示す図である。
【図4】ガラス外套管内に光学繊維の束を配設した状態を示す図である。
【図5】ガラス外套管と光学繊維の束の間にガラス繊維を全て充填した状態を示す図で
ある。
【図6】加熱融着後に、ガラス外套管を除去して親コンジットとした状態を示す図であ
る。
【図7】親コンジットを加熱延伸し、所定長さに切断してコンジットとした状態を示す
図である。
【図8】両端部が硬性部とされた可撓性の光学繊維束を示す図である。
【符号の説明】
1 充填管
2 三重の光学繊維
3 ガラス外套管
4 酸溶出ガラスの単独繊維
5 親コンジット
6 コンジット
7 可撓性の光学繊維束

Claims (1)

  1. 少なくとも比較的高い屈折率の芯ガラスとこの芯ガラスを囲むように被覆された比較的低い屈折率の被覆ガラスとを有する光学繊維を、充填管内に多数本規則正しく整列させて入れ、この充填管内に詰め込まれた上記光学繊維を蒸発気化しうる結着材にて濡らして結束せしめ、これによってできる上記光学繊維の束を上記充填管内から抜き出し、同束をその外径より大きな内径を有するガラス外套管内の中心部に配設すると共に、このガラス外套管と上記光学繊維の束との間にガラス繊維を多数本充填し、上記結着材を蒸発除去した後、これを加熱融着し、そして加熱延伸することを特徴とする光学繊維束の製造方法。
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