JP3735030B2 - 自走式動力噴霧機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原動機からの動力が走行駆動部を介して駆動輪に伝達され、この駆動輪により自走可能とされた自走式動力噴霧機に関する。
【0002】
【従来の技術】
自走式の自走式動力噴霧機としては、従来、例えば、特開平9−229117号公報に示すものが知られている。
この自走式動力噴霧機は、フレームにエンジン、ポンプ、ホースリール、ホースなどが搭載されるとともに、フレームに前輪(車輪)およびキャスターからなる車輪が取り付けられており、前輪の駆動力により自走できるようになっている。
【0003】
エンジンから前輪(駆動輪)に動力を伝達するための走行駆動部は、次のように構成されている。すなわち、フレームに固定された前輪ステーに車軸が固着されており、この車軸の両端部に前輪がベアリングを介して回転自在に取り付けられている。この前輪に、プーリとVベルト、および歯車による減速機構を介して、エンジンからの動力が伝達されるようになっている。また、ベルトテンション式のクラッチと、ブレーキバンドによるブレーキが設けられており、エンジンから前輪への動力伝達の「入り」と「切り」、およびブレーキ作動の「入り」と「切り」が行われる。
前記クラッチおよびブレーキを作動させるためのケーブルはそれぞれ、フレームの後端部に固定されたハンドルまで延びており、ハンドルに設置されたクラッチレバーおよびブレーキレバーに接続されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自走式動力噴霧機においては、フレームにエンジンおよびポンプを設置しているため、フレームを強固に作製する必要がある。また、フレームに走行駆動部および左右の前輪(駆動輪)を取り付けるため、全体を組み立てた後、あるいはフレーム全体を溶接等により構成して、これに走行駆動部および左右の前輪を取り付ける必要があるので、大きなフレーム構造に走行駆動部等を組み立てることになり、作業が大変である。さらに、このように大きなフレームとなるため、この保管および運搬が大変であるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、機体フレームへの荷重負担を軽減できて、機体フレームの強度を軽減することができる自走式動力噴霧機を提供することを目的とする。
また、本発明は、組み立て作業の容易化を図ることができる自走式動力噴霧機を提供することを目的とする。
また、本発明は、機体フレームの保管および運搬を容易にすることができる自走式動力噴霧機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の自走式動力噴霧機は、進行方向の左右に間隔をおいて配設されたメインフレーム(11,11)とこれら左右のメインフレーム(11,11)を連結する連結部材(12)とを有する機体フレーム(1)と、この機体フレーム(1)に固定されたセット台(8)と、原動機(2)と、この原動機(2)により駆動されるポンプ(3)と、前記機体フレーム(1)に設けられたキャスターからなる車輪(7)と、左右の駆動輪(6,6)と、これらの駆駆輪(6,6)に前記原動機(2)からの動力を伝達する動力伝達機構とクラッチ(51)とブレーキ(65)とを含む走行駆動部(S)とを備え、前記セット台(8)に、前記原動機(2)、前記ポンプ(3)、前記走行駆動部(S)および前記左右の駆動輪(6,6)が設けられてユニット化され、前記左右のメインフレーム(11,11)はそれぞれ、進行方向の前後に延びる下辺部(11a)および上辺部(11b)と、前記下辺部(11a)と前記上辺部(11b)とを連結する連結部(11c)とが一体的に固着されてなり、ユニット化された前記セット台(8)、前記原動機(2)、前記ポンプ(3)、前記走行駆動部(S)および前記左右の駆動輪(6,6)における前記セット台(8)の左右の端部にそれぞれ、前記左右のメインフレーム(11,11)の前記各下辺部(11a,11a)がボルト(8A)とナット(8B)とにより固定され、前記連結部材(12)は、前記左右のメインフレーム(11,11)の前記各上辺部(11c、11c)同士および/または前記各連結部(11c,11c)同士をボルト(13)とナット(14)とにより連結している、ことを特徴とする。ここで、キャスターからなる前記車輪は、通常は左右2個設けられるが、これを1個とすることも可能である。
【0007】
請求項1の発明においては、セット台に原動機、ポンプ、走行駆動部および左右の駆動輪を設けているので、原動機およびポンプの荷重をセット台および走行駆動部を介して左右の車輪で支持することができる。したがって、機体フレームに対する荷重負担を軽減することができるため、機体フレームの強度を軽減することができるので、機体フレームを薄肉の材料で構成することや、補強部材を省略あるいは少なくすることができて、機体フレームを軽量化することができる。
【0008】
また、セット台に、原動機、ポンプ、走行駆動部および左右の駆動輪を設けてユニット化したので、これらを組み立てた後に、セット台に左右のメインフレームを固定し、その後連結部材により左右のメインフレームを連結することにより、組み立てることができるので、組み立て作業を容易にすることができる。
【0009】
また、従来のように大きなフレーム構造に走行駆動部および左右の車輪を組み立てる必要がないので、セット台に組み立てる直前まで、比較的小さな部品としてのメインフレームおよび連結部材として保管および運搬ができる。
【0011】
また、左右のメインフレームの各下辺部にセット台の左右の端部をそれぞれ固定するとともに、各上辺部同士および/または各連結部同士を連結部材により連結したので、機体フレームを強固な構造体とすることができる。
【0012】
請求項2に記載の自走式動力噴霧機は、請求項1に記載の発明において、両腕部(81,81)とこれらの両腕部(81,81)を連結する把持部(82)とを有する略逆U字状に形成されたハンドル(5)が、前記各腕部(81,81)が前記左右のメインフレーム(11,11)にそれぞれ固定されて設けられ、このハンドル(5)の前記各腕部(81,81)の下端部に、キャスターからなる車輪(7,7)がそれぞれ取り付けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明においては、左右のメインフレームに、略逆U字状のハンドルの各腕部をそれぞれ固定したので、機体フレームをより強固にすることができるできるとともに、これらの各腕部の下端部に、キャスターからなる車輪を取り付けたので、構成の簡略化を図ることができる。
【0014】
なお、上記における括弧内の符号は、図面において対応する要素を便宜的に表記したものであり、したがって本発明は図面上の記載に限定されるものではない。これは、「特許請求の範囲」の欄の記載についても同様である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る自走式動力噴霧機を示す正面図であり、図2は右側面図、図3は左側面図、図4は後面図、図5は平面図、図6は底面図、図7は一部を断面で示す要部の拡大正面図、図8はクラッチおよびブレーキの作動を説明するための図である。
【0016】
この自走式動力噴霧機は、機体フレーム1、エンジン2、ポンプ3、ホースリール4、ハンドル5、前輪である左右の駆動輪(車輪)6,6および後輪であるキャスターからなる左右の車輪7,7を備えている。
機体フレーム1は、自走式動力噴霧機の進行方向の左右に間隔をおいて配置された同形の左右のメインフレーム11,11と、これらのメインフレーム11,11を連結する複数本の連結部材12とにより構成されている。メインフレーム11は、進行方向の前後に直線的に延びる下辺部11aと、この下辺部11aの上方に間隔をおいて平行に延びる上辺部11bと、これらの下辺部11aと上辺部11bの各前端部同士および各後端部同士をそれぞれ連結する連結部11c,11cとをからなる横長の矩形状に形成されている。このメインフレーム11は、パイプを折り曲げて溶接により連結することにより、一体的に形成されている。
【0017】
複数本(本例では2本)の連結部材12は、機体フレーム1の進行方向前側において、左右のメインフレーム11,11の各上辺部11b,11b間に設けられている。すなわち、この連結部材12は、図7において断面図にして示すように、直線状のパイプからなるものであって、連結部材12が左右のメインフレーム11,11の各上辺部11b,11b間に挾まれた状態で、長さの長いボルト13が各上辺部11b,11bの貫通孔および連結部材12内を挿通され、このボルト13とこの先端部に螺合されたナット14とが締め付けられることにより、左右のメインフレーム11,11が連結部材12により連結されている。
【0018】
機体フレーム1の進行方向前側の下部には、セット台8が設置されている。すなわち、図7において断面図にして示すように、セット台8は、四角形の板材の外周部を下方に鉛直に折り曲げて形成されており、このセット台8が左右のメインフレーム11,11間に配置され、ボルト8Aが左右の各メインフレーム11の各下辺部11aの貫通孔を挿通され、セット台8の下方に折り曲げられた部分の内側に溶接により固着されたナット8Bに螺合されて締め付けられることにより、セット台8の左右の側端部が左右の各メインフレーム11の各下辺部11aにそれぞれ固定されている。
【0019】
セット台8上には、エンジン2およびポンプ3がボルトおよびナットにより並列に固定されている。図7および図8に示すように、エンジン2の出力軸には、先端側の大径のプーリ21と、基部側の小径のプーリ22を有するエンジンプーリ23が固定されており、先端側のプーリ21と、ポンプ3のクランク軸に固定されたプーリ31との間に巻回されたベルト32により、エンジン2の回転動力がポンプに伝達されるようになっている。
【0020】
この動力伝達の入りおよび切りを行うために、図8に示すように、テンションクラッチ33が設けられている。このテンションクラッチ33は、クラッチレバー34を手動で操作して、引っ張りコイルばね(付勢手段)34a,34bの付勢力(引っ張り力)に抗してテンションアーム35を支点36を中心に回転させて、テンションアーム35の先端部に回転自在に取り付けられたテンションプーリ37でベルト32に押圧することにより(図において一点鎖線で示す位置)、ベルト32を緊張させて動力を伝達するようになっている。テンションクラッチ33は、クラッチレバー34の操作を解除すると、引っ張りコイルばね34a,34bの付勢力によりテンションアーム35が支点36を中心に図において時計方向に回転し、これによりテンションプーリ37がベルト32を押圧しなくなり、ベルト32が弛緩して動力伝達が断たれる。なお、テンションクラッチ33を動力により操作するようにすることもできる。
【0021】
また、セット台8には、エンジン2の動力を左右の駆動輪6,6に伝達するための動力伝達機構、クラッチおよびブレーキを備えた走行駆動部Sが設けられている。
すなわち、セット台8の下側には、図7に示すように、板材からなる支持部材41,42がボルトおよびナットにより固定されている。支持部材41は、進行方向右側においてセット台8に固定されており、セット台8の下面に沿って水平に延びセット台8に接触している水平部41aと、セット台8の右側端部から下方に鉛直に長く延びる支持部41bと、セット台8の中央側から下方に鉛直に短く延びる支持部41cとを備えている。支持部材42は、進行方向左側においてセット台8の下面に折曲された上端部を固定され、セット台8の左側端部から下方に鉛直に長く延びる支持部42aを備えている。
【0022】
支持部材41の支持部41bの上部と、支持部41cとの間には、左右方向に延びる中間伝導軸(回転軸)43がベアリング44,44を介して回転自在に支持されている。この中間伝導軸43の中央側端部には、プーリ45が固定され、また中間伝導軸43の他方の端部(メインフレーム11側の端部)には、ピニオンギヤ46が形成されている。
プーリ45と、エンジンプーリ23のプーリ22との間には、ベルト47が巻回されており、このベルト47により、エンジン2の回転動力が中間伝導軸43に伝達されるようになっている。
【0023】
この動力伝達の入りおよび切りを行うために、図8に示すように、テンションクラッチ(クラッチ)51が設けられている。このテンションクラッチ51は、クラッチケーブル52のインナーワイヤ52aを後側(図において左側)に引いて、引っ張りコイルばね(付勢手段)53の付勢力(引っ張り力)に抗してテンションアーム54を支点55を中心に回転させて、テンションアーム54の先端部に回転自在に取り付けられたテンションプーリ56でベルト47に押圧することにより(図において一点鎖線で示す位置)、ベルト47を緊張させて動力を伝達するようになっている。テンションクラッチ51は、クラッチケーブル52のインナーワイヤ52aを引くことを止めると、引っ張りコイルばね34の付勢力によりテンションアーム54が支点55を中心に図において反時計方向に回転し、これによりテンションプーリ56がベルト47を押圧しなくなり、ベルト47が弛緩して動力伝達が断たれる。
【0024】
また、支持部材41の支持部41bの下部と、支持部材42の支持部42aとの間には、中間伝導軸43の下側において該中間伝導軸43と平行に延びる車軸61がベアリング62,62を介して回転自在に支持されている。この車軸61には、中間伝導軸43のピニオンギヤ46と歯合し、かつ車軸61と一体的に回転するギヤ63が設けられている。
【0025】
車軸61の両端部は、左右のメインフレーム11、11より左右方向外側に突出しており、これらの各端部にはそれぞれ、左右の駆動輪(車輪)6,6がワンウエイクラッチ64,64を介して取り付けられている。左右の駆動輪6,6はそれぞれ、左右のメインフレーム11、11より左右方向外側に位置している。駆動輪6は、ワンウエイクラッチ64によって、車軸61の回転に伴って該車軸61とともに回転して、自走式動力噴霧機を前進させる。一方、テンションクラッチ51を「切り」にして動力伝達を断ち、自走式動力噴霧機を後方側に向かって移動させると、駆動輪6が車軸61に対して自由に回転することができ、自走式動力噴霧機を後進させることができるようになっている。
【0026】
エンジン2の動力は、次のようにして左右の駆動輪6,6に伝達される。すなわち、エンジン2の動力は、プーリ22、Vベルト47およびプーリ45により中間伝動軸43に伝達され、この中間伝動軸からピニオンギヤ46およびギヤ63により車軸61に伝達され、さらにこの車軸61からワンウエイクラッチ64,64により左右の車輪6,6に伝達される。
【0027】
また、自走式動力噴霧機の制動を行うために、各駆動輪6にはそれぞれ、内拡式ブレーキ(ブレーキ)65が設置されている。この内拡式ブレーキ65は、各ワンウエイクラッチ64の外側に固定されたブレーキドラムの内側に、支持部材41の支持部41bの下部および支持部材42の支持部42aにそれぞれ装着されたブレーキシューを圧接することにより、各駆動輪6の回転を強制的に止めるようになっている。内拡式ブレーキ65を作動させる、すなわちブレーキシューをブレーキドラムに圧接させるためには、図8に示すように、ブレーキケーブル66のインナーワイヤ66aを後側(図において左側)に引くことにより行うことができる。
【0028】
上記クラッチケーブル52およびブレーキケーブル66の他端部はそれぞれ、機体フレーム1の後端部に取り付けられたハンドル5に固定されているクラッチレバー71およびブレーキレバー72に接続されている。
ハンドル5は、パイプが折り曲げられて形成されたものであって、機体フレーム1の左右方向外側に配置される両腕部81,81と、これらの両腕部81,81を連結する把持部82とを有する略逆U字状に形成されている。
【0029】
把持部82は、略「く」の字状に形成されており、両腕部81,81の各上端部から中央部に向かうにつれて、漸次機体フレーム1の前方側に向かって突出するとともに、斜め前方にやや高いなっていくようにして、機体フレーム1の後方の斜め上方に配置されている。上記クラッチレバー71およびブレーキレバー72は、クラッチケーブル52およびブレーキケーブル66の各接続端部が交差するようにして、把持部82の中央部に把持部82の左右方向の中心線に対して線対称に設置されている。
【0030】
両腕部81,81はそれぞれ、機体フレーム1の斜め後方上方に位置している上端部から下方前方に斜めに延びて、機体フレーム1の後側の連結部11cと該連結部11cを左右方向内側にして交差する傾斜部81aと、この傾斜部81aの下端から下方に鉛直に延びて、機体フレーム1の下辺部11aの後端部と該下辺部11aを左右方向内側にして交差する鉛直部11bとを備えている。
【0031】
両腕部81,81はそれぞれ、傾斜部81aが機体フレーム1の連結部11cと交差する箇所において、これら傾斜部81aおよび連結部11cの貫通孔にボルトが挿通され、このボルトとナットにより締め付けられることにより、連結部11cに固定されている。また、両腕部81,81はそれぞれ、鉛直部81bが機体フレーム1の下辺部11aと交差する箇所において、これら鉛直部81bおよび下辺部11aの貫通孔にボルトが挿通され、このボルトとナットにより締め付けられることにより、下辺部11aに固定されている。
各鉛直部81bの下端にはそれぞれ、キャスターからなる車輪7が旋回軸心をなす軸状の取り付け部が嵌入されて取り付けられており、これによりキャスターからなる車輪7の旋回軸心が鉛直部81bの軸心に一致している。
【0032】
機体フレーム1の進行方向後側には、ホースリール4が設置されている。すなわち、ホースリール4は、左右のメインフレーム11,11に固定された各支持部材にホースリール4の回転軸の両端部を回転自在に支持されることにより、機体フレーム1に取り付けられている。このホースリール4には、ホース9が巻き取られている。ホース9の基端は、連結ホース91を介してポンプ3の吐出口に接続されており、一方先端には、ノズルが取り付けられる。
【0033】
ホースリール4は、テンションクラッチを備えたプーリとベルトとによる動力伝達機構により、ポンプ3のクランク軸からホースリール4の回転軸に回転動力が伝達されるようになっており、テンションクラッチレバー92を操作してテンションクラッチを「入り」にすることにより、ホースリール4から引き出されたホース9を動力により巻き取ることができるようになっている。
また、ホース9をホースリール4に整然と巻き取るために、ホースリール4の上方に設置されたホースガイド93を、ホースリール4の回転軸と平行に左右方向に往復移動させるトラバース機構(図示せず)が設けられている。ホースガイド93は、ホース9の引き出し方向を選択できるように、水平回転できるようになっている。
【0034】
このように構成された自走式動力噴霧機にあっては、セット台8上にエンジン2およびポンプ3を設置し、またこのセット台8に走行駆動部Sおよび左右の駆動輪6,6を設けているので、エンジン2およびポンプ3の荷重をセット台8および走行駆動部Sを介して車輪6,6で支持することができる。したがって、機体フレーム1に対する荷重負担を軽減することができるため、機体フレーム1の強度を軽減することができるので、機体フレーム1を薄肉の材料で構成することや、補強部材を省略あるいは少なくすることができ、機体フレーム1の軽量化を図ることができる。
【0035】
また、セット台8に、エンジン2、ポンプ3、走行駆動部Sおよび左右の駆動輪6,6を設けてユニット化したので、これらを組み立てた後に、セット台8の両左右端部の左右外側にメインフレーム11,11を配置し、セット台8の左右各端部と左右のメインフレーム11,11をそれぞれ固定し、その後連結部材12により左右のメインフレーム11,11を連結することにより、組み立てることができるので、組み立て作業が容易である。
【0036】
また、従来のように大きなフレーム構造に走行駆動部Sおよび左右の車輪6,6を組み立てる必要がないので、セット台8に組み立てる直前まで、比較的小さな部品としてのメインフレーム11および連結部材12として保管および運搬ができる利点がある。
【0037】
また、左右のメインフレーム11,11の各下辺部11a,11aにセット台の左右の端部をそれぞれ固定するとともに、各上辺部11c、11c同士を連結部材12により連結したので、機体フレーム1を強固な構造体とすることができる。
さらに、左右のメインフレーム11,11の各連結部11c,11cおよび各下辺部11a,11aに、略逆U字状のハンドル5の各腕部81,81をそれぞれ固定したので、機体フレーム1をより強固な構造体とすることができるとともに、これらの各腕部81,81の下端部に、キャスターからなる車輪7,7を取り付けたので、構成を簡略化することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、機体フレームへの荷重負担を軽減することができ、機体フレームの強度を軽減することができるので、機体フレームの軽量化を図ることができる。
また、本発明によれば、組み立て作業の容易化を図ることができる。
また、本発明によれば、機体フレームの保管および運搬を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る自走式動力噴霧機を示す正面図である。
【図2】同、右側面である。
【図3】同、左側面である。
【図4】同、後面図である。
【図5】同、平面図である。
【図6】同、底面図である。
【図7】同、一部を断面で示す要部の拡大正面図である。
【図8】同、クラッチおよびブレーキの作動を説明するための図である。
【符号の説明】
1 機体フレーム
2 エンジン(原動機)
3 ポンプ
4 ホースリール
5 ハンドル
6 駆動輪
7 車輪
8 セット台
9 ホース
11 メインフレーム
11a 下辺部
11b 上辺部
11c 連結部
12 連結部材
S 走行駆動部
51 テンションクラッチ(クラッチ)
65 内拡式ブレーキ(ブレーキ)
81 腕部
82 把持部
Claims (2)
- 進行方向の左右に間隔をおいて配設されたメインフレーム(11,11)とこれら左右のメインフレーム(11,11)を連結する連結部材(12)とを有する機体フレーム(1)と、この機体フレーム(1)に固定されたセット台(8)と、原動機(2)と、この原動機(2)により駆動されるポンプ(3)と、前記機体フレーム(1)に設けられたキャスターからなる車輪(7)と、左右の駆動輪(6,6)と、これらの駆駆輪(6,6)に前記原動機(2)からの動力を伝達する動力伝達機構とクラッチ(51)とブレーキ(65)とを含む走行駆動部(S)とを備え、
前記セット台(8)に、前記原動機(2)、前記ポンプ(3)、前記走行駆動部(S)および前記左右の駆動輪(6,6)が設けられてユニット化され、
前記左右のメインフレーム(11,11)はそれぞれ、進行方向の前後に延びる下辺部(11a)および上辺部(11b)と、前記下辺部(11a)と前記上辺部(11b)とを連結する連結部(11c)とが一体的に固着されてなり、
ユニット化された前記セット台(8)、前記原動機(2)、前記ポンプ(3)、前記走行駆動部(S)および前記左右の駆動輪(6,6)における前記セット台(8)の左右の端部にそれぞれ、前記左右のメインフレーム(11,11)の前記各下辺部(11a,11a)がボルト(8A)とナット(8B)とにより固定され、
前記連結部材(12)は、前記左右のメインフレーム(11,11)の前記各上辺部(11c、11c)同士および/または前記各連結部(11c,11c)同士をボルト(13)とナット(14)とにより連結している、
ことを特徴とする自走式動力噴霧機。 - 両腕部(81,81)とこれらの両腕部(81,81)を連結する把持部(82)とを有する略逆U字状に形成されたハンドル(5)が、前記各腕部(81,81)が前記左右のメインフレーム(11,11)にそれぞれ固定されて設けられ、このハンドル(5)の前記各腕部(81,81)の下端部に、キャスターからなる車輪(7,7)がそれぞれ取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の自走式動力噴霧機。
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