JP3734153B2 - 水冷式火格子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ごみや産業廃棄物等を焼却するストーカ式焼却炉の水冷式火格子に関するものであり、火格子寸法や取付方法等が従前の空冷式火格子と同等であって、火格子そのものを互換性を有する構造とすることにより、既存の空冷式火格子と同様に焼却炉等のストーカへ容易に適用できるようにした水冷式火格子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
都市ごみ等の焼却炉には、従前から空冷式火格子を用いたストーカが多く用いられて来た。
しかし、近年都市ごみ等の高カロリー化が進むと共に、環境汚損を防止するための低空気比燃焼や酸素富化燃焼の採用により、焼却炉の燃焼温度が上昇する傾向にあり、結果として火格子温度が部分的に上昇して火格子の焼損に至ると云うトラブルが多発している。
【0003】
そのため、空冷式火格子に替えて水冷式火格子を用いたストーカの開発が多方面で進められており、実用にも供されている。
例えば、特許2831958号では、図6及び図7に示すような水冷式火格子ブロック20を1〜4基連結し、これを階段式(又は傾斜式)に組み合せてストーカを形成するようにしている。
即ち、各火格子ブロック20の裏面側には傾斜底21が設けられており、これによって火格子ブロック20に水冷空間22が形成されている。この水冷空間22内には給水ライン23及び排水ライン24が設けられており、各給水ライン23には複数本の給水分岐ライン23aが連結されると共に、排水ライン24には複数本の排水分岐ライン24aが連結されている。なお、25は給水ライン23に穿設された複数の水供給口、26は空気供給路、27は保持フックである。
【0004】
給水ライン23から供給された冷却水Wは、水供給口25及び給水分岐ライン23aの先端から水冷空間22内へ供給され、火格子ブロック20を冷却することにより加熱された冷却水Wは、排水分岐ライン24aの先端開口から排水ライン24を通して外部へ排出される。また、燃焼用空気Aは火格子ブロック20の傾斜底21の下方から空気供給路26を通して供給され、被燃焼物内へ噴出される。
【0005】
前記特許2831958号の火格子ブロック20は、その上壁及び前壁等が冷却水Wによって効率よく冷却され、局部的な火格子温度の上昇に伴なうトラブルをほぼ防止することが出来る。
しかし、この火格子ブロック20にも解決すべき問題点が未だ多く残されており、その中でも最大の問題点は、火格子ブロック20の取替えが簡単に行なえないと云う点である。
【0006】
即ち、火格子ブロック20が広幅の大面積を有する構造となっており、ストーカを形成する各火格子ブロック20の取替えについては全く考慮されていないため、火格子ブロック20が損傷すれば、これの取替えに多くの手数を要することになる。
また、水冷空間22内に多数の排水分岐ライン24a等を必要とするうえ、水冷空間22内に空気供給路26を配設しなければならないため、火格子ブロック20の構造が複雑化し、製造コストの引下げを図り難いと云う問題がある。
更に、火格子ブロック20を用いて傾斜式のストーカを形成した場合には、各排水分岐ライン24aの先端開口の上方空間(水冷空間22の前端上方の空間)に溜った空気等のガスを円滑に排出することが困難となり、火格子ブロック20の前端上方のコーナ部20aに局部的な過熱を生ずる危険が存在する。
【0007】
一方、ストーカを形成する火格子の交換性を考慮した水冷式火格子として、図8乃至図12に示す如き構成のストーカ及びこれに用いる火格子が、特開平7−180824号として公開されている。
即ち、図8乃至図12に於いて30はストーカ、30aは傾斜式ストーカ、30bは階段式ストーカ、31は固定火格子、31aは仕切壁、32は可動火格子、33は水室、34は給水管、35は排水管、36は燃焼用空気供給路、37は空気噴出口であり、固定火格子31の先端部分のみを水冷構造とするようにしたものである。
【0008】
この特開平7−180824号のストーカ30は、固定火格子31が水冷構造になっており、且つ固定火格子31そのものも従前の空冷式火格子と外形寸法や形態が大きく異なるものでないため、ストーカ30を形成する固定火格子31を部分的に取替えすることが比較的容易に行なえる。
【0009】
しかし、ストーカ30を形成する固定火格子31だけを水冷構造とし、可動火格子32の方は空冷式のままとしているため、火格子の局部的な過熱によるトラブルを生ずる危険性が依然として残されている。また、固定火格子31がその前端部分のみを水冷構造としたものであるため、所謂水冷却の活用度が十分でなく、冷却性能が相対的に低いと云う問題がある。
更に、空気噴出口37を、固定火格子31の水室33の後端部に位置せしめ、燃焼用空気Aを可動火格子32の上壁面へ向って噴出させる構成としているため、固定火格子31の前壁31aより前方へ向けて燃焼用空気を噴出する場合に比較して、被燃焼物内への空気Aの混合性が若干低下すると云う問題がある。
加えて、特開平7−180824号では、排水管35の先端開口を水室33の前端上方部に位置せしめているものの、傾斜式ストーカとした場合には水室33の前端上部に溜った空気等のガスを円滑に排出することが困難となり、固定火格子31の前端上部の冷却性能が悪化して、局部的な過熱を生ずると云う危険がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従前の水冷式火格子に於ける上述の如き問題、即ち、特許第2831958号では、▲1▼火格子ブロック20の構造が複雑で製造コストの大幅な引下げが図れないうえ、火格子ブロック20の取替えを簡単に行なえないこと、及び▲2▼水冷空間22の前端上方部に空気等が溜まり易く、この部分の冷却性能が悪化すること、また、特開平7−180824号では、▲1▼水室33が固定火格子31のみに設けられており、水室33により固定火格子31の前端部のみを冷却する構造としているため、冷却性能が相対的に低いこと、及び▲2▼水室33の前端上方部に空気等が溜まり易く、局部的な過熱が生じ易いうえ、燃焼用空気Aを固定火格子31の水室33の後端部側方より可動火格子32の上壁面上へ向けて噴出する構成としているため、被燃焼物内への燃焼用空気Aの混合性能が低いこと等の問題を解決せんとするものであり、構造が簡単で安価に製造することができ、従前の空冷式火格子炉床の場合と同様に火格子そのものの部分的な取替えが容易に行なえると共に、水冷室の前端上方部における空気等の溜まりを完全に防止して、常に高度な冷却性能を発揮できるようにした水冷式火格子を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、交換自在に組み付けした固定火格子と可動火格子の組合せから成るごみ焼却炉用ストーカの水冷式火格子に於いて、前記水冷式火格子1を、略長方形の下面を開放した箱形を呈し、後方に保持体2eを備えた鋳物製の火格子本体2と、火格子本体2の下方空間を冷却水室4と空気導入室8とに分割する仕切板3と、仕切板3の後方寄りに固設され、冷却水室4内へ冷却水Wを供給する給水接続管5と、先端開口を冷却水室4の前端上方部に位置せしめて基端側が仕切板3の後方寄りに固設され、冷却水室4内の冷却水Wを排出する排水接続管6と、火格子本体2の側壁2dの外面側に形成され、空気導入室8からの燃焼用空気Aを火格子本体2の前端面より前方へ向けて噴出する空気通路9とより構成したことを発明の基本構成とするものである。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の発明に於いて、火格子本体2の上壁2aと前壁2bの接合部の内面側に凹部11を設け、当該凹部11内に排水接続管6の先端開口6aを位置せしめるようにしたものである。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1の発明に於いて、仕切板3をステンレス鋼板とし、当該ステンレス鋼板を火格子本体2へ溶接すると共に、給水接続管5の固設位置より火格子先端側に排水接続管6の出口側を固設するようにしたものである。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1の発明に於いて、空気通路9を火格子本体2の両側の側壁2dの外面側に夫々形成するようにしたものである。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1の発明に於いて、空気通路9を、空気噴出口10から奥部へ向って断面積が末広がり状の形態に形成するようにしたものである。
【0016】
本願発明に於いては、給水接続管5より冷却水室4内へ供給された冷却水Wにより、火格子本体2の上壁2aや前壁2b等がまんべんなく均等に冷却され、加熱された冷却水Wは、火格子本体2の前端コーナ部の内壁面に設けた凹部11内に先端開口6aを突出させた排水接続管6を通して、外部へ排出される。
冷却水Wに含まれていた空気等のガスGは、最上部に位置する凹部11内へ自然に集中し、当該凹部11内へ先端開口6aを位置せしめた排水接続管6を通して、冷却水Wと共に外部へ効率よく排出される。
前記凹部11を形成したことによる効用は、傾斜式ストーカの場合により効果的に発揮されることになる。
【0017】
燃焼用空気Aは冷却水室4を形成する仕切板3の下方の空気導入室8より供給され、火格子本体2の側壁2d及び前壁2dの側部の外側面に形成したスリット状の空気通路9を通して、隣接する火格子相互によりその前端面に形成されたスリット状の空気噴出口10から、前方(又は前方上方)へ向けて噴出される。
【0018】
本発明に係る火格子は、外形寸法やその取付構造が従前の空冷式火格子とほぼ同等に選定されている。その結果、従前の空冷式ストーカの場合とほぼ同手順で安価に製造することができるうえ、使用中に火格子の一部が損耗したような場合には、空冷式ストーカの場合と同様に損耗した火格子のみを簡単に交換することが出来る。
また、空冷式ストーカを形成する火格子の一部を本発明に係る水冷式火格子に取替えすることも可能であり、冷却水Wの循環機構を増設するだけで、空冷式ストーカの高温燃焼部分の火格子のみを水冷化することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。図1は本発明に係る水冷式火格子の縦断側面図であり、図2は図1のイーイ視図、図3は図1のローロ視図である。
図1乃至図3に於いて、1は水冷式火格子、2は火格子本体、2aは上壁、2bは前壁、2cは後壁、2dは側壁、2eは保持片、2fは摺動面、3は仕切板、4は冷却水室、5は給水接続管、5aは給水口、6は排水接続管、6aは排水接続管の先端開口、7は排水口、8は空気導入室、9は空気通路、10は空気噴出口、11は凹部、12は火床フレームの係合空間、Aは燃焼用空気、Wは冷却水である。
【0020】
前記水冷式火格子1は、その外形寸法及び取付構造等が従前の空冷式火格子の場合とほぼ同一に形成されており、本実施形態にあっては横幅W1 が約160mm、長さLが約570mm、高さHが約100mmに夫々選定されている。
また、各水冷式火格子1は、後述するように火床フレーム(図示省略)をその火床フレーム係合空間12内へ係合させることにより、従前の空冷式火格子の場合と同様に、複数個の水冷式火格子1が着脱自在に取付けされており、各水冷式火格子1を相互に連結することにより、固定火格子1a又は可動火格子1bが形成されている。
【0021】
前記水冷式火格子1の要部を成す火格子本体2は、所謂鋳造により下方が開放された略長方形状の箱型に一体形成されており、上壁2a、前壁2b、後壁2c、側壁2d及び火床フレームへ係合させるための保持片2eを夫々備えている。また、前記前壁2bは比較的厚い壁に形成されており、その底面は所謂摺動面2fを形成している。
更に、前壁2bと上壁2aとが連接する火格子前端上部のコーナ部の内壁面には、適宜の深さを有する凹部11が形成されている。尚、本実施形態では、凹部11の断面形状を略半円弧状としているが、凹部11の断面形状やその寸法は適宜に選定可能である。
【0022】
前記仕切板3はステンレス鋼又は鉄鋼板から形成されており、その外周縁を前壁2b、後壁2c及び側壁2dの内壁面へ溶接することに、上壁2aの下方に冷却水室4が気密状に形成されている。
また、当該仕切板3の後壁2c寄りには給水接続管5が、更に給水接続管5の前壁寄り近傍には排水接続管6が夫々固設されている。
【0023】
前記排水接続管6の先端開口6aは、火格子前端上部の内壁面に形成した前記凹部11内に位置しており、後述するように凹部11内に溜まった冷却水W内の空気等のガスが、当該先端開口6aを通して冷却水Wと共に外部へ排出されて行く。
尚、本実施形態では前記排水接続管6を1本としているが、必要に応じて複数本の排水接続管6を設けることも可能である。
【0024】
前記空気導入室8は、仕切板3の下方に形成されており、両側壁2dの外面側に形成した空気通路9の下端が、当該空気導入室8へ夫々連通されている。
また本実施形態では、両側壁2dの外面側に断面形状が長方形のスリット状の空気通路9を形成し、後述するように隣接する火格子本体2・2の側壁2d・2dに形成した空気通路9との組み合せでもって、固定火格子1a及び可動火格子1bの前端面にスリット状の空気噴出口10を形成する構成としている。
【0025】
尚、前記空気通路9の有効断面を変えることにより、空気通路9に於ける圧力損失が、約50〜150mmH2 Oの値に調整されている。
また、前記空気通路9の形態は、空気噴出口10から異物が入り込んだ時に異物が火格子本体2の下方へ抜け落ち易くするために、その断面形状が通路9の奥部へ向って末広がりとなる形状にするのが望ましい。
【0026】
前記本実施形態では、火格子本体2の両側壁2dに空気導入室8に連通するるスリット状の空気通路9を形成し、隣接する火格子本体2の空気通路9と対向させることにより、長方形のスリット状空気通路及び空気噴出口10を形成する構成としているが、何れか片側の側壁2dのみに空気導入室8に連通するスリット状の空気通路9を形成し、隣接する火格子本体2の側壁2dの外壁面と前記スリット状の空気通路9とを対向させ、両者の間でスリット状の空気通路及び空気噴出口10を形成するようにしてもよい。
【0027】
また、本実施形態では、空気噴出口10を長方形のスリット状とし、火格子本体2の前端面より前方へ向けて燃焼用空気Aを噴出する構成としているが、空気通路9を彎曲させ、摺動面2fの下方の隙間を通して前方へ燃焼用空気Aを噴出させるようにしてもよい。
【0028】
次に、本発明に係る水冷式火格子1の作動について説明する。図4は本発明の水冷式火格子1を用いた階段式ストーカ炉の概要を示すものであり、13は公知のごみ焼却用ストーカ炉、14は落下灰ホッパ、15は火床フレーム、16は階段式ストーカ、17は傾斜式ストーカ、1aは固定火格子、1bは可動火格子である。尚、ストーカ炉13の構成及び作動は公知であるため、ここではその説明を省略する。
【0029】
燃焼用空気Aは落下灰ホッパ14を通して階段式ストーカ16の下方より、各水冷式火格子1の空気導入室8内へ導入され、空気通路9を通して空気噴出口10から階段式ストーカ16上の被燃焼物内へ噴出される。この時、火格子本体2の前方部は、燃焼用空気Aによって冷却される。
【0030】
一方、冷却水Wは、階段式ストーカ16の下方に配設した給水本管(図示省略)から給水接続管5を通して冷却水室4内へ供給され、火格子本体2を冷却する。火格子本体2を冷却することにより加熱された冷却水Wは、排水接続管6の先端開口6aから冷却水Wと一緒に吸い込まれ、階段式ストーカ16の下方に配設した排水本管(図示省略)を通して外部へ排出される。
尚、冷却水Wは所定の流量でもって循環流動されており、これによって火格子本体2は所定の温度範囲(約450℃〜600℃)に保持される。
【0031】
冷却水Wが加熱されることにより、冷却水室4内には気泡が発生する。発生した気泡は浮力によって上方へ自然に集中し、凹部11内へ集合する。この凹部11内へ集合した気泡は、排水接続管6の先端開口6aを通して冷却水Wと共に外部へ排出される。その結果、気泡の存在による冷却性能の悪化が有効に防止されることになり、火格子本体2の部分的な過熱損傷が防止される。
【0032】
前記給水本管と給水接続管5との連結及び排水本管と排水接続管6との連結は、夫々解離自在な構成となっており、水冷式火格子1の取替えに際しては、前記連結部が先ず解離されることになる。
また、本発明に係る水冷式火格子1は、夫々単独で交換可能な構成でもって火床フレーム15等へ嵌合されており、万一過熱等で熱損傷が生じた場合には、適宜に交換されることになる。尚、ストーカ16を形成する各水冷式火格子を交換可能とする構成は、如何なるものであってもよく、例えば特開平11−173530号に開示の構造等を用いることが可能である。
【0033】
図5は、本発明の水冷式火格子1を用いた傾斜式ストーカ炉の概要を示すものであり、ストーカ炉の構成や作動は公知であるため、その説明は省略する。
傾斜式ストーカ17の場合には、傾斜角度θが20°〜30°に選定されている。そのため、発生した気泡は極めて円滑に凹部11内へ集合することになり、図6乃至図12に示した単に排水分岐ライン24a(又は排水管35)の先端を水冷空間22(又は水室33)の上方に位置せしめた構成の従来の水冷式火格子ブロック20(又は固定火格子31)に比較して、過熱による熱損傷の発生をより確実に防止することができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明火格子本体そのものを従前の空冷式火格子と同様の寸法・形態に形成すると共に、その取付を交換自在な構成としているため、万一補修必要が生じた場合には、従前の空冷式火格子の場合と同様に比較的簡単に取替えすることができ、ストーカの長寿命化が図れる等の極めて高い実用性を備えている。
また、火格子本体の下面空間部の全域に亘って冷却水室を形成しているため、従前の火格子本体の前端部分のみを水冷する構造のものに比較してより高い冷却性能を発揮することができる。その結果、高カロリごみの燃焼や低空気比燃焼、酸素富化燃焼にも十分に対応することができ、火格子焼損の無い安定したごみ燃焼が行なえると共に、火格子熱負荷を高く選定して、ストーカ自体の小型化を図ることが可能となる。
更に、冷却水室内には排水接続管のみが配設され、空気通路は火格子本体の側壁の外面側に形成する構成としているため、従前の水冷式火格子に比較して構造が簡単化され、製造コストの大幅な引下げが図れると共に、水冷式火格子の交換もより簡単に行なえる。
加えて、火格子本体の冷却水室の前端上方のコーナ部に凹部を形成し、この凹部内に排水接続管の先端開口を位置せしめた場合には、冷却水W内からの気泡等の全量を確実に排出することができ、特に傾斜式ストーカに於いては、火格子の過熱による損傷の発生をほぼ皆無にすることが出来る。
本発明は上述の通り優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水冷式火格子の縦断側面図である。
【図2】図1のイーイ視図である。
【図3】図1のローロ視図である。
【図4】本発明に係る水冷式火格子を用いた階段式ストーカ炉の概要を示すものである。
【図5】本発明に係る水冷式火格子を用いた傾斜式ストーカ炉の概要を示すものである。
【図6】特許2831958号に係る水冷式火格子ブロックの平面図である。
【図7】図7のイーイ視断面図である。
【図8】特開平7−180824号に係るストーカの平面概要図である。
【図9】特開平7−180824号に係る傾斜式ストーカの側面概要図である。
【図10】特開平7−180824号に係る階段式ストーカの側面概要図である。
【図11】特開平7−180824号に係る固定火格子の断面概要図である。
【図12】図11のイーイ視断面概要図である。
【符号の説明】
1は水冷式火格子、1aは固定火格子、1bは可動火格子、2は火格子本体、2aは上壁、2bは前壁、2cは後壁、2dは側壁、2eは保持体、2fは摺動面、3は仕切板、4は冷却水室、5は給水接続管、5aは給水口、6は排水接続管、6aは先端開口、7は排水口、8は空気導入室、9は空気通路、10は空気噴出口、11は凹部、12は火床フレームの係合空間、Aは燃焼用空気、Wは冷却水、13はごみ焼却用ストーカ炉、14は落下灰ホッパ、15は火床フレーム、16は階段式ストーカ、17は傾斜式ストーカ。
Claims (5)
- 交換自在に組み付けした固定火格子と可動火格子の組合せから成るごみ焼却炉用ストーカの水冷式火格子に於いて、前記水冷式火格子(1)を、略長方形の下面を開放した箱形を呈し、後方に保持体(2e)を備えた鋳物製の火格子本体(2)と,火格子本体(2)の下方空間を冷却水室(4)と空気導入室(8)とに分割する仕切板(3)と,仕切板(3)の後方寄りに固設され、冷却水室(4)内へ冷却水(W)を供給する給水接続管(5)と,先端開口を冷却水室(4)の前端上方部に位置せしめて基端側が仕切板(3)の後方寄りに固設され、冷却水室(4)内の冷却水(W)を排出する排水接続管(6)と,火格子本体(2)の側壁(2d)の外面側に形成され、空気導入室(8)からの燃焼用空気(A)を火格子本体(2)の前端面より前方へ向けて噴出する空気通路(9)とより構成したことを特徴とする水冷式火格子。
- 火格子本体(2)の上壁(2a)と前壁(2b)の接合部の内面側に凹部(11)を設け、当該凹部(11)内に排水接続管(6)の先端開口(6a)を位置せしめる構成とした請求項1に記載の水冷式火格子。
- 仕切板(3)をステンレス鋼板とし、当該ステンレス鋼板を火格子本体(2)へ溶接すると共に、給水接続管(5)の固設位置より火格子先端側に排水接続管(6)の出口側を固設する構成とした請求項1に記載の水冷式火格子。
- 空気通路(9)を火格子本体(2)の両側の側壁(2d)の外面側に夫々形成する構成とした請求項1に記載の水冷式火格子。
- 空気通路(9)を、空気噴出口(10)から奥部へ向って断面積が末広がり状の形態に形成する構成とした請求項1に記載の水冷式火格子。
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