JP3733736B2 - 液体封入式防振装置 - Google Patents
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のエンジンマウント等に用いられる液体封入式防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の液体封入式防振装置は、筒状の第1金具の一端側に筒状のゴム弾性体が連結されて一端側の開口が閉塞され、このゴム弾性体の底部には第1金具に対して同軸的に固定された第2金具を有している。第1金具は、内周面にゴム弾性体に続いて薄肉のゴム弾性体被覆部を設け、他端側の内周面に軸方向内側から順に底壁部材であるオリフィス部材とダイヤフラム部材とが取り付けられており、他端側開口を閉塞すると共に、ゴム弾性体との間に配設された液室Eを封止している。そして、筒状金具の他端側に、取付金具を取り付けかつオリフィス部材とダイヤフラム部材に加締めることにより、両部材を第1金具に固定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記液体封入式防振装置においては、オリフィス部材とダイヤフラム部材を第1金具へ固定するための取付金具が別途必要となり、また取付金具を第1金具へ取り付ける作業も必要となるため、部品コスト及び製造コストが上昇し製品コストが高価になるという問題がある。
本発明は、上記した問題を解決しようとするもので、ダイヤフラム部材等を筒状の第1金具に安価に固定できる液体封入式防振装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達成するために、上記請求項1に係る発明の構成上の特徴は、筒状または環状の第1金具の一端側に、第1金具の内周面が円形の第1開口部から第1金具の他端側に向けて径方向外側に広げられた円錐面状の傾斜部を設けると共に、傾斜部の内周面に薄肉のゴム弾性体被覆部を設け、傾斜部に筒状の外側金具を有する底壁部材がゴム弾性体被覆部を介して挿着されて第1開口部が閉塞され、第1金具の他端側にて第1金具の第2開口部を囲んで加硫接着されたゴム弾性体とゴム弾性体に固定された第2金具とを設けることにより第2開口部が閉塞され、第1金具、底壁部材及びゴム弾性体によって囲まれた内部に液体が充填された振動吸収用の液室が設けられてなる液体封入式防振装置であって、底壁部材の外側金具が拡管されて、底壁部材が第1金具の傾斜部に固着されていることにある。なお、底壁部材としては、ダイヤフラム部材、オリフィス部材等がある。
【0005】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、底壁部材を第1金具の第1開口部から傾斜部に挿入し、外側金具を拡管させることにより、底壁部材を容易に傾斜部に固定させることができる。これにより、底壁部材は、強固に第1金具に固定されると共に、シール用の薄肉のゴム弾性体被覆部が介在することにより、第1開口部を液密に被覆することができる。
【0006】
その結果、請求項1の発明によれば、底壁部材を第1金具に固定するための別部材である取付金具を必要せず、また取付金具を第1金具に取り付けるための工程も不要になるため、製品価格を安価にすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明すると、図1〜図4は、同実施形態である液体封入式防振装置を正面図、平面図、側面図及び断面図により示したものである。液体封入式防振装置は、ゴム加硫成形品である加硫成形品本体10と、加硫成形品本体10の底部側(図示下側)に取り付けられる底壁部材40とを備えている。
【0008】
加硫成形品本体10は、図5に示すように、第1金具である底部金具11を有し、底部金具11は、金属厚板の打ち抜き及び曲げ加工により略十字形状に形成されかつ、十字の中央が上方(図示上側)に向けて円形にわずかに膨出した膨出部14になっている。この膨出部14の外周近傍の同心位置には、円形の開口部(第1開口部)15が設けられている。底部金具11の十字形状の一方側の一対の突出部12は、長手方向の先端が外方に向けて略三角形状に突出しており、中心線位置に一対の取付孔12a,12bを設け、中心線に対して幅方向の一側に裏面側に突出した位置決め凸部12cを設けている。突出部12に直交する他方側の一対の突出部13は、長手方向の中間位置で表側に直角に折り曲げられたストッパ部13aを設けており、中心線位置にはストッパ部13aにかけて上方に向けて膨出したリブ13bを設けている。
そして、底部金具11の内周面は、図6に詳細に示すように、開口部15から上方に向けて径方向外側に広がる円錐面状の傾斜部16になっている。
【0009】
底部金具11の上面側の開口部(第2開口部)17周囲には、開口部17の上部を閉塞して筒状のゴム弾性体21が加硫接着により設けられている。ゴム弾性体21は、円筒部22と、円筒部22の上端を閉塞する平板部23を設けており、円筒部22の内径は、上記開口部15の内径と略同一であり、円筒部22の下端部分は、傾斜部16の内周面を覆う薄肉部22aになっている。また、円筒部22からは、上記突出部13のリブ13bの表面を被覆する連結部24を経てストッパ部13aを被覆する保護弾性体部25が設けられている。円筒部22の上下方向中間位置には、円筒部22を補強するリング金具26が外周から突出した状態で埋め込まれている。
【0010】
平板部23の上面には、第2金具である取付金具31が固着されている。取付金具31は、円盤形状であって、中央に上方に膨出した長方形の平坦部32と、その周囲の鍔部33とを設けている。平坦部32の中心位置には取付孔32aが設けられており、取付孔32aには、ボルト34が頭部を下にして挿着され、ネジ部が上面から突出して固着されている。また取付孔32aの上記位置決め凸部12cに対して中心線を挟んだ反対側に取付孔32bが設けられており、取付孔32bには位置決めピン35が頭部を下にして挿着され、胴部が上面から突出して固着されている。
【0011】
底壁部材40は、図7、図8に示すように、筒状のダイヤフラム金具41と、ダイヤフラム金具41に挿着されたオリフィス部材51とにより構成されている。ダイヤフラム金具41は、図9、図10に示すように、軸方向の一端近傍(図示下端近傍)位置に設けた段部43を境として第1筒部42と、第1筒部42よりわずかに径の大きい第2筒部44と、第2筒部44の端部に外側に突出したフランジ部45とを同軸的に設けている。第1筒部42の端部には、周方向に等間隔に配置された3箇所に軸方向に突出した係止片42aが一体で設けられている。第1筒部42の内周面には薄肉のゴム部46が加硫接着され、またゴム部46の段部43対応位置からはゴム部46と一体で第1筒部42の先端近傍まで膨出した薄肉の有底筒状のダイヤフラム膜47が設けられている。
【0012】
オリフィス部材51は、樹脂製の筒状品であり、図11〜図13に示すように、筒部52の一端側外周に径方向にわずかに突出したフランジ部53を有し、筒部52の外周面にオリフィス通路を構成する通路溝54を設けている。フランジ部53には通路溝54の開口54aが設けられており、また、通路溝54の他端には筒部52の端面に開口54bが設けられている。また、フランジ部54には、周方向に等間隔で3箇所に切り欠かれた係止凹部55が設けられている。筒部52の内周面には、フランジ部53近傍位置に、厚肉のダイヤフラム部56が加硫接着されている。ダイヤフラム部56は、オリフィス通路より高い周波数域でのバネ定数を下げるために設けられている。
【0013】
オリフィス部材51は、液体中において、ダイヤフラム金具41の第1筒部42側に、フランジ部53の反対端側から挿入され、フランジ部53が第1筒部42の先端に当たることにより位置決めされる。さらに、フランジ部53の係止凹部55に、ダイヤフラム金具41の係止片42aを折り曲げて加締めることにより、オリフィス部材51は、ダイヤフラム金具41に位置決めされて固定され、図7、図8に示す底壁部材40に形成される。
【0014】
さらに、この底壁部材40は、液体中において、加硫成形品本体10に底部金具11側から挿入され、フランジ部45が底部金具11の膨出部14裏面に当たることにより挿入の位置決めが行われる。この状態で第2筒部44に拡管加工を施すことにより、図4に示すように、第2筒部44が拡径されて傾斜部16に沿って変形し、薄肉部22aを介して傾斜部16に緊密に押し付けられる。これにより、底壁部材40は、底部金具11に強固に固着され、かつ薄肉部22aをシール部として開口部15を液密に閉塞でき、内部に液室Kが形成された、液体封入式防振装置が得られる。
【0015】
この液体封入式防振装置は、底部金具11が車両のボデー側(またはエンジン側)に取付孔12a,12bを介してボルト止めすることにより固定され、取付金具31のボルト34によってエンジン側(またはボデー側)のブラケットに固定される。そのため、上記実施形態によれば、底壁部材40を底部金具11に固定するための別部材である取付金具を必要とせず、取付金具を第1金具に取り付けるための工程も不要であるため、製品価格を安価にすることができる。
【0016】
なお、本発明の液体封入式防振装置の具体的外形等については、上記実施形態に示したものに限られるものではなく、底部金具が環状でなく筒状のタイプのものであってもよく、これによりゴム弾性体21、取付金具31の形状も変更される。また、底壁部材等の形状について実施形態に示したものに限らない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である液体封入式防振装置を示す正面図である。
【図2】同液体封入式防振装置を示す平面図である。
【図3】同液体封入式防振装置を示す側面図である。
【図4】図2に示すIVーIV線方向の断面図である。
【図5】加硫成形品本体を示す断面図である。
【図6】加硫成形品本体の要部を示す断面図である。
【図7】底壁部材を示す平面図である。
【図8】図7に示すVIII−VIII線方向の断面図である。
【図9】ダイヤフラム金具を示す平面図である。
【図10】図9に示すX−X線方向の断面図である。
【図11】オリフィス部材を示す平面図である。
【図12】図11に示すXII−XII線方向の断面図である。
【図13】オリフィス部材を示す左側面図である。
【符号の説明】
10…加硫成形品本体、11…底部金具、13a…ストッパ部、15…開口部、16…傾斜部、21…ゴム弾性体、22…円筒部、22a…薄肉部、23…平板部、31…取付金具、34…ボルト、40…底壁部材、41…ダイヤフラム金具、42…第1筒部、43…段部、44…第2筒部、45…フランジ部、47…ダイヤフラム膜、51…オリフィス部材、52…筒部、53…フランジ部、54…通路溝、54a,54b…開口。
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のエンジンマウント等に用いられる液体封入式防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の液体封入式防振装置は、筒状の第1金具の一端側に筒状のゴム弾性体が連結されて一端側の開口が閉塞され、このゴム弾性体の底部には第1金具に対して同軸的に固定された第2金具を有している。第1金具は、内周面にゴム弾性体に続いて薄肉のゴム弾性体被覆部を設け、他端側の内周面に軸方向内側から順に底壁部材であるオリフィス部材とダイヤフラム部材とが取り付けられており、他端側開口を閉塞すると共に、ゴム弾性体との間に配設された液室Eを封止している。そして、筒状金具の他端側に、取付金具を取り付けかつオリフィス部材とダイヤフラム部材に加締めることにより、両部材を第1金具に固定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記液体封入式防振装置においては、オリフィス部材とダイヤフラム部材を第1金具へ固定するための取付金具が別途必要となり、また取付金具を第1金具へ取り付ける作業も必要となるため、部品コスト及び製造コストが上昇し製品コストが高価になるという問題がある。
本発明は、上記した問題を解決しようとするもので、ダイヤフラム部材等を筒状の第1金具に安価に固定できる液体封入式防振装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達成するために、上記請求項1に係る発明の構成上の特徴は、筒状または環状の第1金具の一端側に、第1金具の内周面が円形の第1開口部から第1金具の他端側に向けて径方向外側に広げられた円錐面状の傾斜部を設けると共に、傾斜部の内周面に薄肉のゴム弾性体被覆部を設け、傾斜部に筒状の外側金具を有する底壁部材がゴム弾性体被覆部を介して挿着されて第1開口部が閉塞され、第1金具の他端側にて第1金具の第2開口部を囲んで加硫接着されたゴム弾性体とゴム弾性体に固定された第2金具とを設けることにより第2開口部が閉塞され、第1金具、底壁部材及びゴム弾性体によって囲まれた内部に液体が充填された振動吸収用の液室が設けられてなる液体封入式防振装置であって、底壁部材の外側金具が拡管されて、底壁部材が第1金具の傾斜部に固着されていることにある。なお、底壁部材としては、ダイヤフラム部材、オリフィス部材等がある。
【0005】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、底壁部材を第1金具の第1開口部から傾斜部に挿入し、外側金具を拡管させることにより、底壁部材を容易に傾斜部に固定させることができる。これにより、底壁部材は、強固に第1金具に固定されると共に、シール用の薄肉のゴム弾性体被覆部が介在することにより、第1開口部を液密に被覆することができる。
【0006】
その結果、請求項1の発明によれば、底壁部材を第1金具に固定するための別部材である取付金具を必要せず、また取付金具を第1金具に取り付けるための工程も不要になるため、製品価格を安価にすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明すると、図1〜図4は、同実施形態である液体封入式防振装置を正面図、平面図、側面図及び断面図により示したものである。液体封入式防振装置は、ゴム加硫成形品である加硫成形品本体10と、加硫成形品本体10の底部側(図示下側)に取り付けられる底壁部材40とを備えている。
【0008】
加硫成形品本体10は、図5に示すように、第1金具である底部金具11を有し、底部金具11は、金属厚板の打ち抜き及び曲げ加工により略十字形状に形成されかつ、十字の中央が上方(図示上側)に向けて円形にわずかに膨出した膨出部14になっている。この膨出部14の外周近傍の同心位置には、円形の開口部(第1開口部)15が設けられている。底部金具11の十字形状の一方側の一対の突出部12は、長手方向の先端が外方に向けて略三角形状に突出しており、中心線位置に一対の取付孔12a,12bを設け、中心線に対して幅方向の一側に裏面側に突出した位置決め凸部12cを設けている。突出部12に直交する他方側の一対の突出部13は、長手方向の中間位置で表側に直角に折り曲げられたストッパ部13aを設けており、中心線位置にはストッパ部13aにかけて上方に向けて膨出したリブ13bを設けている。
そして、底部金具11の内周面は、図6に詳細に示すように、開口部15から上方に向けて径方向外側に広がる円錐面状の傾斜部16になっている。
【0009】
底部金具11の上面側の開口部(第2開口部)17周囲には、開口部17の上部を閉塞して筒状のゴム弾性体21が加硫接着により設けられている。ゴム弾性体21は、円筒部22と、円筒部22の上端を閉塞する平板部23を設けており、円筒部22の内径は、上記開口部15の内径と略同一であり、円筒部22の下端部分は、傾斜部16の内周面を覆う薄肉部22aになっている。また、円筒部22からは、上記突出部13のリブ13bの表面を被覆する連結部24を経てストッパ部13aを被覆する保護弾性体部25が設けられている。円筒部22の上下方向中間位置には、円筒部22を補強するリング金具26が外周から突出した状態で埋め込まれている。
【0010】
平板部23の上面には、第2金具である取付金具31が固着されている。取付金具31は、円盤形状であって、中央に上方に膨出した長方形の平坦部32と、その周囲の鍔部33とを設けている。平坦部32の中心位置には取付孔32aが設けられており、取付孔32aには、ボルト34が頭部を下にして挿着され、ネジ部が上面から突出して固着されている。また取付孔32aの上記位置決め凸部12cに対して中心線を挟んだ反対側に取付孔32bが設けられており、取付孔32bには位置決めピン35が頭部を下にして挿着され、胴部が上面から突出して固着されている。
【0011】
底壁部材40は、図7、図8に示すように、筒状のダイヤフラム金具41と、ダイヤフラム金具41に挿着されたオリフィス部材51とにより構成されている。ダイヤフラム金具41は、図9、図10に示すように、軸方向の一端近傍(図示下端近傍)位置に設けた段部43を境として第1筒部42と、第1筒部42よりわずかに径の大きい第2筒部44と、第2筒部44の端部に外側に突出したフランジ部45とを同軸的に設けている。第1筒部42の端部には、周方向に等間隔に配置された3箇所に軸方向に突出した係止片42aが一体で設けられている。第1筒部42の内周面には薄肉のゴム部46が加硫接着され、またゴム部46の段部43対応位置からはゴム部46と一体で第1筒部42の先端近傍まで膨出した薄肉の有底筒状のダイヤフラム膜47が設けられている。
【0012】
オリフィス部材51は、樹脂製の筒状品であり、図11〜図13に示すように、筒部52の一端側外周に径方向にわずかに突出したフランジ部53を有し、筒部52の外周面にオリフィス通路を構成する通路溝54を設けている。フランジ部53には通路溝54の開口54aが設けられており、また、通路溝54の他端には筒部52の端面に開口54bが設けられている。また、フランジ部54には、周方向に等間隔で3箇所に切り欠かれた係止凹部55が設けられている。筒部52の内周面には、フランジ部53近傍位置に、厚肉のダイヤフラム部56が加硫接着されている。ダイヤフラム部56は、オリフィス通路より高い周波数域でのバネ定数を下げるために設けられている。
【0013】
オリフィス部材51は、液体中において、ダイヤフラム金具41の第1筒部42側に、フランジ部53の反対端側から挿入され、フランジ部53が第1筒部42の先端に当たることにより位置決めされる。さらに、フランジ部53の係止凹部55に、ダイヤフラム金具41の係止片42aを折り曲げて加締めることにより、オリフィス部材51は、ダイヤフラム金具41に位置決めされて固定され、図7、図8に示す底壁部材40に形成される。
【0014】
さらに、この底壁部材40は、液体中において、加硫成形品本体10に底部金具11側から挿入され、フランジ部45が底部金具11の膨出部14裏面に当たることにより挿入の位置決めが行われる。この状態で第2筒部44に拡管加工を施すことにより、図4に示すように、第2筒部44が拡径されて傾斜部16に沿って変形し、薄肉部22aを介して傾斜部16に緊密に押し付けられる。これにより、底壁部材40は、底部金具11に強固に固着され、かつ薄肉部22aをシール部として開口部15を液密に閉塞でき、内部に液室Kが形成された、液体封入式防振装置が得られる。
【0015】
この液体封入式防振装置は、底部金具11が車両のボデー側(またはエンジン側)に取付孔12a,12bを介してボルト止めすることにより固定され、取付金具31のボルト34によってエンジン側(またはボデー側)のブラケットに固定される。そのため、上記実施形態によれば、底壁部材40を底部金具11に固定するための別部材である取付金具を必要とせず、取付金具を第1金具に取り付けるための工程も不要であるため、製品価格を安価にすることができる。
【0016】
なお、本発明の液体封入式防振装置の具体的外形等については、上記実施形態に示したものに限られるものではなく、底部金具が環状でなく筒状のタイプのものであってもよく、これによりゴム弾性体21、取付金具31の形状も変更される。また、底壁部材等の形状について実施形態に示したものに限らない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である液体封入式防振装置を示す正面図である。
【図2】同液体封入式防振装置を示す平面図である。
【図3】同液体封入式防振装置を示す側面図である。
【図4】図2に示すIVーIV線方向の断面図である。
【図5】加硫成形品本体を示す断面図である。
【図6】加硫成形品本体の要部を示す断面図である。
【図7】底壁部材を示す平面図である。
【図8】図7に示すVIII−VIII線方向の断面図である。
【図9】ダイヤフラム金具を示す平面図である。
【図10】図9に示すX−X線方向の断面図である。
【図11】オリフィス部材を示す平面図である。
【図12】図11に示すXII−XII線方向の断面図である。
【図13】オリフィス部材を示す左側面図である。
【符号の説明】
10…加硫成形品本体、11…底部金具、13a…ストッパ部、15…開口部、16…傾斜部、21…ゴム弾性体、22…円筒部、22a…薄肉部、23…平板部、31…取付金具、34…ボルト、40…底壁部材、41…ダイヤフラム金具、42…第1筒部、43…段部、44…第2筒部、45…フランジ部、47…ダイヤフラム膜、51…オリフィス部材、52…筒部、53…フランジ部、54…通路溝、54a,54b…開口。
Claims (1)
- 筒状または環状の第1金具の一端側に、該第1金具の内周面が円形の第1開口部から該第1金具の他端側に向けて径方向外側に広げられた円錐面状の傾斜部を設けると共に、該傾斜部の内周面に薄肉のゴム弾性体被覆部を設け、該傾斜部に筒状の外側金具を有する底壁部材が該ゴム弾性体被覆部を介して挿着されて前記第1開口部が閉塞され、
該第1金具の他端側にて第1金具の第2開口部を囲んで加硫接着されたゴム弾性体と該ゴム弾性体に固定された第2金具とを設けることにより該第2開口部が閉塞され、
前記第1金具、底壁部材及びゴム弾性体によって囲まれた内部に液体が充填された振動吸収用の液室が設けられてなる液体封入式防振装置であって、
前記底壁部材の外側金具が拡管されて、該底壁部材が前記第1金具の傾斜部に固着されている
ことを特徴とする液体封入式防振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP8404198A JP3733736B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 液体封入式防振装置 |
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JP8404198A JP3733736B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 液体封入式防振装置 |
Publications (2)
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JPH11280829A JPH11280829A (ja) | 1999-10-15 |
JP3733736B2 true JP3733736B2 (ja) | 2006-01-11 |
Family
ID=13819441
Family Applications (1)
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JP8404198A Expired - Fee Related JP3733736B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 液体封入式防振装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3733736B2 (ja) |
-
1998
- 1998-03-30 JP JP8404198A patent/JP3733736B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11280829A (ja) | 1999-10-15 |
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