JP3733550B2 - エンジンの冷却装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジンの冷却装置に関し、詳しくは、エンジン停止後のエンジンの温度上昇を抑制することができる冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジン停止後の温度の上昇によりエンジン本体に歪みが生じ、エンジン再始動時にフリクションが増大して始動性を損なうことがある。このような問題に対応する技術としては、エンジンルーム内の温度上昇による燃料の蒸発を抑制する目的で発明されたエンジンの冷却技術が、特開平6−17648号公報により公開されている。前記公報によれば、エンジン冷却水の循環経路中に、蓄熱器と、エンジンの停止時に、循環径路内のエンジン冷却水を循環させる循環手段とが設けられているため、エンジンの停止時には、エンジン冷却水は、循環手段により、循環径路内を循環され、したがって、エンジン停止直後に生ずるエンジン冷却水の温度上昇分の熱を、蓄熱器により吸収することができ、したがって、エンジンルーム内の雰囲気温度を低下させることが可能になるので、エンジンを容易に再始動させることができるとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のエンジン冷却構造においては、従来のエンジン冷却装置に加えて、蓄熱器、電磁式ポンプ、開閉弁等の装置が新たに必要となり、装置が複雑かつ高価となる。また、短時間にエンジンの始動・停止が繰り返された場合には、蓄熱器の容量に限度があるため十分な冷却効果が発揮されない弱点を有する。そこで本発明は、新たな装置の付加を極力抑えた、簡素で安価な装置で、かつ、十分なエンジン冷却効果を発揮することができるエンジンの冷却装置を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題の解決を目的としてなされた請求項1の発明は、電動ポンプにより冷却水をエンジンおよびラジエータならびにヒータに循環させてエンジンを冷却する冷却装置において、前記ラジエータと前記電動ポンプとを結ぶ冷却水通路の途中に開閉弁を設け、エンジン停止後の所定時間、前記開閉弁を閉じるとともに、前記電動ポンプおよび前記ヒータの電動ファンを作動させて前記エンジンおよび前記ヒータにのみ冷却水を循環させることにより、前記エンジンを冷却するようにしたことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の望ましい実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る冷却装置の概念図である。図1において、エンジン1を冷却するための冷却水の通路2には、エンジン1により直接駆動されるウオータポンプに代わって、電動式のウオータポンプ(以下、単に電動ポンプと記す)3が設けられ、冷却水をエンジン1に循環する。
【0006】
エンジン1の冷却水出口部1aの通路2aには冷却水温度を検知するための温度センサ4が設けられ、水温Aを検知して電気信号として不図示のECUに伝達する。通路2aは2股に分かれ、一方はラジエータ5へ、他方はヒータ6に連通している。ヒータ6は冷暖房装置に用いられる放熱器で、放熱面積はラジエータ5の1/4〜1/5程度である。ラジエータ5は本実施形態においては電動ファンR5aにより冷却されるよう構成されている。ラジエータ5およびヒータ6から延びる通路2b、2cは途中で合流して電動ポンプ3に連通する。ラジエータ5と電動ポンプ3を結ぶ通路2bには開閉弁7が設けられ、開閉弁7は不図示のECUからのマイコン制御により開閉される。同時に、ECUはエンジン1の冷却水出口部1aの水温Aを検知してヒータ6の電動ファンH6aをマイコン制御によりON・OFFするよう構成されている。
【0007】
次に、本実施形態の作用について図面を参照して詳しく説明する。図2は本実施形態のエンジン停止後の制御フローチャートで、図3は本実施形態のエンジン始動後の制御フローチャートである。エンジン運転中は開閉弁7が開で、電動ポンプ3が所定温度以上で運転され、エンジンを冷却している。始めに、エンジン運転後のエンジン停止後のマイコン制御について説明する。図2において、ステップ(以下、単にSと記す)100でエンジン1のイグニッションスイッチがOFFにされると、S101において電動ファンR5a、電動ポンプ3がOFFとなり、開閉弁7が閉じられ、次いでS102において、バッテリ電圧とエンジン水温が確認される。S103において、バッテリ電圧とエンジン水温が所定値を越えたとき、例えば、エンジン1の冷却水出口部1aの水温Aが90°C以上でバッテリ電圧が12V以上であれば、S104においてヒータ6の電動ファンH6aおよび電動ポンプ3が作動される。バッテリ電圧をチェックするのは、バッテリ上がりを防止するためである。
【0008】
水温Aが90°Cより低い場合はS108において経過時間がチェックされ30分以上経過していればS109でタイマをリセットし、S110で電動ファンH6aおよび電動ポンプ3をOFFして終了する。30分経過していない場合はS102に戻る。S105においてエンジン水温が判定され、エンジン1の冷却水出口部1aの水温Aが、例えば、80°C以下であれば、S107で電動ファンH6aおよび電動ポンプ3が停止され、S108でタイマの時間経過がチェックされ、例えば30分以上経過していれば、S109でタイマがリセットされてS110を経て終了する。S108において時間が30分に達していない場合は、S102に戻る。S106においてエンジン1の冷却水出口部1aの水温Aが80°Cより高ければS102に戻る。
【0009】
次に、図3を参照してエンジン始動後のマイコン制御について説明する。図3において、S200でイグニッションスイッチがONにされるとS201でエンジン水温が判定され、S202でエンジン1の冷却水出口部1aの水温Aが、例えば80°C以上の場合はS203で開閉弁7が開かれ、ラジエータ5によるエンジン冷却水の冷却が開始される。水温Aが80°Cに満たない場合は、ラジエータ5による冷却を中止しS201に戻る。S204においてエンジン水温が判定され、エンジン1の冷却水出口部1aの水温Aが、例えば100°C以上の場合はラジエータ5の放熱を助長する電動ファンR5aが作動され、エンジン冷却が強化される。水温Aが100°Cに満たない場合はS204に戻る。S207において、エンジン水温が判定され、エンジン1の冷却水出口部1aの水温Aが80°C以下の場合はラジエータ5の電動ファンR5aが停止され、S204に戻る。水温Aが80°Cより高い場合はS207に戻り、電動ファンR5aによるエンジン冷却を停止する。。
【0010】
次に、本実施形態および本実施形態を有しない従来の冷却装置の比較試験の結果について図面を参照して説明する。図4は本実施形態と従来の冷却装置のエンジンの冷却水出口部の冷却水温を比較したグラフである。図4において、太実線は本実施形態を有しない従来の冷却装置のエンジン1の冷却水出口部1aの水温Aの変化を示し、細実線は本実施形態のエンジン1の冷却水出口部1aの水温Aの変化を示す。従来の冷却装置ではエンジン停止後の経過において、エンジン1の冷却水出口部1aの水温Aは最高で120°Cまで達するが、本実施形態においては、開閉弁7が閉じられ、電動ポンプ3および電動ファンH6aが起動された時点から、水温Aは従来の冷却装置に比べ低くなり、最高温度は100°Cで約20°C低くなる。
【0011】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。すなわち、従来の車両に常備されている冷暖房装置のヒータを利用するので、冷却水の流速がラジエータを通す場合より速く、冷却効果が大きい。また、ラジエータと電動ポンプ間に開閉弁を設けただけで大きな冷却効果を発揮できるので、簡素で安価な冷却装置を提供することができる。そのため、エンジン停止後の最高温度が抑制され、エンジンのオーバヒートが防止されるので熱歪みが減少し、フリクションが低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るエンジン冷却装置の概念図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るエンジン冷却装置のエンジン停止後の制御フローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係るエンジン冷却装置のエンジン始動後の制御フローチャートである。
【図4】本実施形態と従来の冷却装置のエンジン出口部の冷却水温を比較したグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン
2a 通路
3 電動ポンプ
5 ラジエータ
6 ヒータ
6a 電動ファンH
7 開閉弁
Claims (1)
- 電動ポンプによりエンジン冷却水をエンジンおよびラジエータならびにヒータに循環させてエンジンを冷却するエンジンの冷却装置において、前記ラジエータと前記電動ポンプとを結ぶ冷却水通路の途中に開閉弁を設け、エンジン停止後の所定時間、前記開閉弁を閉じるとともに、前記電動ポンプおよび前記ヒータの電動ファンを作動させて前記エンジンおよび前記ヒータにのみ冷却水を循環させることにより、前記エンジンを冷却するようにしたことを特徴とするエンジンの冷却装置。
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