JP3733293B2 - 恒星センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人工衛星に搭載され、恒星からの光に基づき、該人工衛星の姿勢制御に用いられる恒星の画像を生成する恒星センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、恒星センサは、人工衛星に搭載され、その三軸姿勢安定制御を行う上で必要な恒星の位置情報を取得するために用いられる。恒星センサは、その基本構成として、外部光源の光を集光する光学レンズ系と、該光学レンズ系から光を受光して画像を生成する二次元撮像素子とを有しており、恒星等の星の光を撮像素子に結像させて、画像を生成することが可能である。この画像からは恒星の位置情報が取得され、この位置情報に基づき、人工衛星の姿勢が制御される。
【0003】
ところで、恒星センサにおいては、測定対象とする恒星以外の光源からの光がセンサに入射し、測定データにノイズをもたらすことがある。これを抑制するために、従来では、筒状に形成され、光学レンズ系の前方側に配置されて、不要な光を遮る遮光部材(所謂バッフル)を設けることが知られている。かかる遮光部材は、例えば特開平5−213286号公報や特開平10−132556号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる構成では、特に暗い恒星(例えば5等星)を測定対象とする場合、例えば5等星の5×1012倍の明るさを有する太陽光等の、明るい光源からのノイズ光を十分に抑制するには、遮光部材を前方側に延長するように大型化せざるを得ず、それにより、遮光部材の長さ及び体積が恒星センサの大部分を占めることになっていた。人工衛星に搭載される機器は小型であればあるほど望ましいが、恒星センサに関しては、従来、上記のような理由から小型化が困難であった。
【0005】
本発明は、上記技術的課題に鑑みてなされたもので、不要な光に対する遮光性能を有するとともに、小型である恒星センサを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願の第1の発明は、人工衛星に搭載され、恒星からの光に基づき、該人工衛星の姿勢制御に用いられる恒星の画像を生成する恒星センサにおいて、その前方側より入射される外部光源の光を集光する光学レンズ系と、該光学レンズ系からの光を受光して画像を生成する撮像素子とを有しており、上記光学レンズ系には、光軸方向に対して所定以上の角度でその前方側より入射する光を、後方側の内面にて全反射する集光レンズが設けられていることを特徴としたものである。
【0007】
また、本願の第2の発明は、第1の発明において、上記集光レンズが半球形状を備えていることを特徴としたものである。
【0008】
更に、本願の第3の発明は、第1又は2の発明において、上記光学レンズ系の前方側には、該光学レンズ系の光軸を取り囲む壁部を備え、その前方側で開口する遮光部材が設けられていることを特徴としたものである。
【0009】
また、更に、本願の第4の発明は、第3の発明において、上記遮光部材の前方側開口部は、光軸方向に対して所定以上の角度で入射する光が該遮光部材の内壁に直接入射されるように形成されていることを特徴としたものである。
【0010】
また、更に、本願の第5の発明は、第1〜4の発明のいずれか一において、上記集光レンズの後方側に、該光学レンズ系の光軸を取り囲む壁部を備えた光減衰部材が設けられていることを特徴としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、恒星センサにおける各構成の位置関係を記述する上で、外部光源に対して近い側を「前方側」といい、遠い側を「後方側」という。
実施の形態1.
図1の(a)及び(b)は、本発明の実施の形態1に係る恒星センサの断面説明図である。恒星センサ10は、人工衛星に搭載され、恒星からの光に基づき、該人工衛星の姿勢制御に用いられる恒星の画像を生成するもので、その基本構成として、その前方側より入射される外部光源の光を集光する光学レンズ系1と、該光学レンズ系からの光を受光して画像を生成するCCD等の撮像素子4とを有している。
【0012】
光学レンズ系1は、その最も前方側に配置された集光レンズ2と、撮像素子4の前方側に配置され、同じ光軸Sを有する複数のレンズからなる結像レンズ系3とから構成されている。また、これら集光レンズ2及び結像レンズ系3は、それらが共に同じ光軸Sを有するように位置決めされている。
【0013】
これら集光レンズ2と結像レンズ系3との間には、孔部5aと該孔部5aの周辺をなす平面部5bとを備えたアパーチャ部材5が設けられている。アパーチャ部材5は、集光レンズ2の後方側に隣接しつつ、その孔部の中心が光軸S上に位置するように配置され、集光レンズ2の後方側から出射する光を通過させる。
【0014】
この実施の形態1では、集光レンズ2が、例えば合成石英等のガラス材料から形成され、アパーチャ部材5に対向する後方側で平面をなした半球形状を有している。集光レンズ2では、その光軸Sの方向に対して所定以上の角度で入射された光が、後方側の内面で全反射される。すなわち、集光レンズ2では、光軸Sの方向に対して所定以下の角度で入射される光のみを、その後方側から出射可能とすることで、測定対象とする光源以外からの不要な光(例えば太陽光)を遮光するようになっている。
【0015】
図1の(a)及び(b)は、それぞれ、集光レンズ2の光軸Sの方向に対して所定以上の角度で入射する光線、及び、集光レンズ2の光軸Sの方向に対して所定以下の角度で入射する光線をあらわしている。ここで、集光レンズ2の前方面での光軸Sの方向に対する光線の入射角度をθとする。また、集光レンズ2の後方面の中心を点Pとする。集光レンズ2に入射した光線は、その集光レンズ2内に透過する。この光線は、点Pに向かうように、集光レンズ2の前方面に対して垂直に入射し、集光レンズ2内に透過する場合にも角度を変えない。そして、この実施の形態1では、集光レンズ2の後方面が平面をなしているため、集光レンズ2の後方側の内面における光線の入射角度θは、その前方側での光軸Sの方向に対する入射角度θ1と等しくなる(θ=θ)。なお、入射角度θは、より詳しくは、集光レンズ2の後方面に垂直である方向(すなわち光軸Sの方向)に対する光線の入射角度である。
【0016】
集光レンズ2のガラス材料として、例えば合成石英を用いた場合について考察する。合成石英の屈折率はn=1.46であり、全反射の臨界角θcは、θc=Arcsin(1/n)=43.3°である。つまり、集光レンズ2内で、後方側の内面に、43.3°以上の入射角で入射する光線は全反射される。その結果、図1の(a)に示されるように、θ>θc(すなわちθ1>θc)となる光線は、集光レンズ2の後方側から出射されず、アパーチャ部材5の孔部5aを通過することができない。これにより、恒星センサ10の視野角の範囲外の角度で入射する太陽光などの測定対象以外の光源からの光線を、遮光することができる。
【0017】
他方、集光レンズ2の前方面での光軸Sの方向に対する光線の入射角度θが全反射臨界角θc以下である場合、図1の(b)に示されるように、光線は、集光レンズ2の後方側から出射され、アパーチャ部材5の孔部5aを通過することができる。これにより、恒星センサ10の視野角の範囲内の角度で入射する恒星の光などの測定対象の光源からの光線を、集光レンズ2の後方側から出射させ、更に、結像レンズ系3へ入射させることができる。
【0018】
また、結像レンズ系3の設計により、集光レンズ2から出射された光線の収差を補正し、所望の焦点距離をもたせることが可能である。なお、集光レンズ2の半径があまりに小さい場合には、その収差を結像レンズ系3にて補正することが難しくなるため、集光レンズ2の曲率は、例えば曲率20mm以上に設定される。
【0019】
以上のように、集光レンズ2が、上記のような半球形状を有することにより、集光レンズ2の前方面での光軸Sの方向に対する光線の入射角が所定以上である光を、全反射の効果によって遮光することが可能である。その結果、光学レンズ系1の前方側に配置されて、不要な光を遮る遮光部材を設ける必要がなく、恒星センサ10の小型化を実現することができる。
【0020】
続いて、本発明の他の実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、上記実施の形態1における場合と同じものについては、同一の符号を付し、それ以上の説明を省略する。
実施の形態2.
図2の(a)及び(b)は、本発明の実施の形態2に係る恒星センサ20の断面説明図である。恒星センサ20は、上記実施の形態1における場合と略同じ構成を有しており、この実施の形態2では、光学レンズ系21を構成するレンズのうちの最も前方側に配置された集光レンズ22が、アパーチャ部材5に対向する後方側で所定曲率の湾曲面をなした略半球形状を有している。
【0021】
図2の(a)及び(b)は、それぞれ、集光レンズ22の光軸Sの方向に対して所定以上の角度で入射する光線、及び、集光レンズ22の光軸Sの方向に対して所定以下の角度で入射する光線をあらわしている。この場合にも、集光レンズ22の全反射臨界角をθcとすると、図2の(a)に示されるように、集光レンズ22の前方面での光軸Sの方向に対する光線の入射角度θが、ほぼθ>θcである場合に、その光線は、集光レンズ22の後方側から出射されず、アパーチャ部材5の孔部5aを通過することができない。これにより、恒星センサ20の視野角の範囲外の角度で入射する太陽光などの測定対象以外の光源からの光線を、遮光することができる。
【0022】
他方、集光レンズ22の前方面での光軸Sの方向に対する光線の入射角度θが全反射臨界角θc以下である場合、図2の(b)に示されるように、光線は、集光レンズ2の後方側から出射され、アパーチャ部材5の孔部5aを通過することができる。これにより、恒星センサ20の視野角の範囲内の角度で入射する恒星の光などの測定対象の光源からの光線を、集光レンズ22の後方側から出射させ、更に、結像レンズ系3へ入射させることができる。
【0023】
以上のように、集光レンズ22がほぼ半球形状を有することにより、集光レンズ22の前方面での光軸Sの方向に対する光の入射角が所定以上である光を、全反射の効果によって遮光することが可能である。その結果、光学レンズ系21の前方側に配置されて、不要な光を遮る遮光部材を設ける必要がなく、恒星センサ20の小型化を実現することができる。
【0024】
前述した実施の形態1及び2では、光学レンズ系の最も前方側に配置される集光レンズとして、半球形状又は略半球形状のものが用いられていたが、これに限定されることなく、所定以下の角度で入射された光線のみを後方側から出射させることが可能であれば、いかなる形状のものを用いてもよい。図3の(a)〜(c)には、それぞれ、前述した実施の形態1及び2における場合とは異なる形状を備えた集光レンズを示す。
【0025】
図3の(a)に示す集光レンズ25は、球の一片のような形状を有し、また、図3の(b)に示す集光レンズ26は、釣鐘形状を有し、更に、図3の(c)に示す集光レンズ27は、半球の両側の一部が切り欠かれてなるような形状を有している。かかる形状を備えた集光レンズを用いた場合にも、所定以下の角度で入射された光線のみを後方側から出射させることができる。
特に、図3の(c)に示す集光レンズ27では、光が入射する主領域を残して、半球の両側の一部が切り欠かれてなる形状を有するため、レンズ自体の小型化を図ることができ、これにより、恒星センサ20を一層小型化することができる。
【0026】
実施の形態3.
図4は、本発明の実施の形態3に係る恒星センサ30を示す断面説明図である。恒星センサ30は、上記実施の形態1における場合とほぼ同じ構成を有しており、この実施の形態3では、上記実施の形態1及び2における場合よりも更に高い遮光性能を得るために、バッフル31が取り付けられている。このバッフル31は、ほぼラッパ状に形成されるもので、光学レンズ系1の前方側にその光軸Sの取り囲む壁部31aを備え、その前方側で開口する。また、バッフル31の内壁は黒塗りされている。この恒星センサ30では、バッフル31による不要光の減衰および集光レンズ2による遮光からなる2段階の作用により、太陽光などの比較的明るい光源からの光を十分に減衰させることができる。
【0027】
集光レンズ2に直接に太陽光が入射されると、レンズ表面若しくはレンズ内部でのわずかな散乱光が恒星の画像に対するノイズとなることがある。これを防止すべく、バッフル31の前方側開口部31bが、光軸Sの方向に対して所定以上の角度で入射する光が、バッフル31の内壁に直接入射するように、すなわち、集光レンズ2に直接入射できないように形成されている。この実施の形態3では、太陽光の除去範囲の仕様を、例えば±40°以上に設定される。つまり、集光レンズ2の光軸Sに対する光線の角度θsが40°以上である場合に、集光レンズ2に直接入射できないように、前方側開口部31bが形成されている。
【0028】
更に、バッフル31の内壁は黒塗りされているため、太陽光の大部分(好ましくは95%以上)の光量は吸収され、残りの反射成分のうち全反射臨界角θc以上の角度で集光レンズ2に入射する光線は、全反射の効果によって集光レンズ2の後方側から出射することができない。なお、バッフル31の内壁で1回反射された後に集光レンズ2に入射する光線をできる限り抑制するようにバッフル31の形状を工夫すると、より大きな遮光性能が得られる。
【0029】
このように、バッフル31による不要光の減衰および集光レンズ2による遮光からなる2段階の作用により、より大きな遮光性能をもつ恒星センサ30を構成することができる。また、集光レンズ2による遮光作用とともに十分な遮光性能を実現しつつ、バッフル31自体のサイズを従来のタイプに比べてより小型化することができる。
【0030】
実施の形態4.
図5は、本発明の実施の形態4に係る恒星センサ40を示す断面説明図である。恒星センサ40は、上記実施の形態1における場合とほぼ同じ構成を有しており、この実施の形態4では、アパーチャ部材5(以下、第1のアパーチャ部材という)に対向して、所定径の孔部45aを備えた第2のアパーチャ部材45が、結像レンズ系3の前方側に設けられている。また、第1のアパーチャ部材5と第2のアパーチャ部材45との間には、該光学レンズ系1の光軸Sを取り囲む壁部47aを備えたダンパー部材47が設けられている。このダンパー部材47は、その内壁が黒塗りされるもので、第1のアパーチャ部材5を通過した後に散乱する光を吸収減衰させる。
【0031】
この構成によれば、集光レンズ2の内部で全反射されない光線、すなわち、θ<θの入射角度で集光レンズ2の後方側の内面に入射した光線についても、ある角度αよりも大きな入射角度であれば(θ>α)、ダンパー部材47でその光線を吸収減衰させることが可能である。この理由は、以下の通りである。
【0032】
集光レンズ2の前方側に入射する角度θと集光レンズ2の後方側の内面に入射する角度θが、集光レンズ2が半球形状であることによりθ=θとなる。なお、上記実施の形態2のように、集光レンズ22が略半球形状の集光レンズ22を用いる場合には、θ1≒θとなる。集光レンズ2の後方面からの出射角θは、
sinθ=n・sinθ
から求まる。その入射角θと出射角θとの関係をグラフにすると、集光レンズ2のガラス材料として合成石英(n=1.46)を使用した場合には、図6のようになる。すなわち、出射角θ>入射角θであるので、θ(≒θ)が大きいほど、第2のアパーチャ部材45の外側へ光線が出射され、その光線を蹴ることができる。ここで、第2のアパーチャ部材45で光線を完全に蹴ることができる最小の集光レンズ2の前方面への入射角をαとする。第2のアパーチャ部材45で蹴られた光線は、ダンパー部材47の内壁にて吸収減衰される。このダンパー部材47の内壁は黒塗りされるので、光線は効率良く吸収減衰させることができる。
【0033】
以上のように、この実施の形態4では、集光レンズ2で全反射しきれない角度(α<θ1<θc)で集光レンズ2の前方面に入射する光線をダンパー部材47で吸収減衰させることが可能であるため、恒星センサ40としては、角度α以上で入射する光線を全て遮光することができる。
【0034】
実施の形態5.
図7は、本発明の実施の形態5に係る恒星センサ50を示す断面説明図である。恒星センサ50は、上記実施の形態4における場合とほぼ同じ構成を有しており、この実施の形態5では、上記実施の形態4における場合よりも更に高い遮光性能を得るために、バッフル51が取り付けられている。このバッフル51は、ほぼラッパ状に形成されるもので、光学レンズ系1の前方側にその光軸Sの取り囲む壁部51aを備え、その前方側で開口する。また、バッフル51の内壁は黒塗りされている。この恒星センサ50では、バッフル51による不要光の減衰,集光レンズ2による遮光、及び、ダンパー部材47による減衰からなる3段階の作用により、太陽光などの比較的明るい光源からの光を十分に減衰させることができる。
【0035】
この実施の形態5では、上記実施の形態3において説明したように、バッフル51の前方側開口部51bが、光軸方向に対して所定以上の角度で入射する光がバッフル51の内壁に直接入射されるように、すなわち、集光レンズ2に直接入射しないように形成されている。
【0036】
また、外部光源からの光線が、バッフル51の前方側開口部51bを規定する縁部に当たると、種々の角度の散乱光が少なからず生じるが、これに対処すべく、バッフル51の前方側開口部51bは、更に、その縁部にて生じた散乱光が集光レンズ2に入射する角度が、上記実施の形態4で定義された角度α以上となるように形成されている。角度α以上で集光レンズ2に入射する散乱光は、集光レンズ2の後方側から出射した後、ダンパー部材47により吸収減衰されることになる。
【0037】
このように、バッフル51による不要光の減衰,集光レンズ2による遮光、及び、ダンパー部材47による減衰からなる3段階の作用により、一層大きな遮光性能をもつ恒星センサ50を構成することができる。また、集光レンズ2による遮光作用とともに十分な遮光性能を実現しつつ、バッフル51自体のサイズを従来のタイプに比べてより小型化することができる。
【0038】
なお、本発明は、例示された実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能であることは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】
本願の第1の発明によれば、人工衛星に搭載され、恒星からの光に基づき、該人工衛星の姿勢制御に用いられる恒星の画像を生成する恒星センサにおいて、その前方側より入射される外部光源の光を集光する光学レンズ系と、該光学レンズ系からの光を受光して画像を生成する撮像素子とを有しており、上記光学レンズ系には、光軸方向に対して所定以上の角度でその前方側より入射する光を、後方側の内面にて全反射する集光レンズが設けられているので、光軸方向に対して所定以下の角度で入射する光のみを撮像素子側へ出射させることができる。その結果、光学レンズ系の前方側に配置されて、不要な光を遮る遮光部材を設ける必要がなく、恒星センサの小型化を実現することができる。
【0040】
また、本願の第2の発明によれば、上記集光レンズが半球形状を備えているので、該集光レンズの後方側の内面での光線の入射角度が、その前方面での光軸の方向に対する入射角度と等しくすることが可能で、光軸方向に対して所定以上の角度で入射する光を確実に全反射することができる。
【0041】
更に、本願の第3の発明によれば、上記光学レンズ系の前方側には、該光学レンズ系の光軸を取り囲む壁部を備え、その前方側で開口する遮光部材が設けられているので、遮光部材による不要光の減衰および集光レンズによる遮光からなる2段階の作用により、より大きな遮光性能をもつ恒星センサを構成することができる。また、集光レンズによる遮光作用と共に十分な遮光性能を実現しつつ、バッフル自体のサイズを従来のタイプに比べてより小型化することができる。
【0042】
また、更に、本願の第4の発明によれば、上記遮光部材の前方側開口部は、光軸方向に対して所定以上の角度で入射する光が該遮光部材の内壁に直接入射されるように形成されているので、光軸方向に対して所定以下の角度で入射する光のみを、集光レンズに直接入射させることが可能であり、より大きな遮光性能をもつ恒星センサを構成することができる。
【0043】
また、更に、本願の第5の発明によれば、上記集光レンズの後方側に、該光学レンズ系の光軸を取り囲む壁部を備えた光減衰部材が設けられているので、集光レンズによる遮光に加え、集光レンズを出射した後での不要光を減衰させることが可能であり、より大きな遮光性能をもつ恒星センサを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明の実施の形態1に係る恒星センサに対して、光線が所定以上の角度で入射する様子を示す断面説明図である。
(b)上記実施の形態1に係る恒星センサに対して、光線が所定以下の角度で入射する様子を示す断面説明図である。
【図2】 (a)本発明の実施の形態2に係る恒星センサに対して、光線が所定以上の角度で入射する様子を示す断面説明図である。
(b)上記実施の形態2に係る恒星センサに対して、光線が所定以下の角度で入射する様子を示す断面説明図である。
【図3】 (a)恒星センサにおける集光レンズの第1の変形例を示す。
(b)恒星センサにおける集光レンズの第2の変形例を示す。
(c)恒星センサにおける集光レンズの第3の変形例を示す。
【図4】 本発明の実施の形態3に係る恒星センサを示す断面説明図である。
【図5】 (a)本発明の実施の形態4に係る恒星センサに対して、光線が所定以上の角度で入射する様子を示す断面説明図である。
(b)上記実施の形態4に係る恒星センサに対して、光線が所定以下の角度で入射する様子を示す断面説明図である。
【図6】 上記実施の形態4に係る恒星センサにおける光線の入射角と出射角との対応関係を示すグラフである。
【図7】 本発明の実施の形態5に係る恒星センサを示す断面説明図である。
【符号の説明】
1,21 光学レンズ系,2,22 集光レンズ,3 結像レンズ系,4 撮像素子,5 アパーチャ部材,10,20,30,40,50 恒星センサ,31,51 バッフル,31a,51a バッフルの壁部,31b,51b バッフルの前方側開口部,47 ダンパー部材,S 光軸

Claims (5)

  1. 人工衛星に搭載され、恒星からの光に基づき、該人工衛星の姿勢制御に用いられる恒星の画像を生成する恒星センサにおいて、
    その前方側より入射される外部光源の光を集光する光学レンズ系と、該光学レンズ系からの光を受光して画像を生成する撮像素子とを有しており、
    上記光学レンズ系には、光軸方向に対して所定以上の角度でその前方側より入射する光を、後方側の内面にて全反射する集光レンズが設けられていることを特徴とする恒星センサ。
  2. 上記集光レンズが半球形状を備えていることを特徴とする請求項1記載の恒星センサ。
  3. 更に、上記光学レンズ系の前方側には、該光学レンズ系の光軸を取り囲む壁部を備え、その前方側で開口する遮光部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の恒星センサ。
  4. 上記遮光部材の前方側開口部は、光軸方向に対して所定以上の角度で入射する光が上記遮光部材の内壁に直接入射されるように形成されていることを特徴とする請求項3記載の恒星センサ。
  5. 更に、上記集光レンズの後方側には、該光学レンズ系の光軸を取り囲む壁部を備えた光減衰部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載の恒星センサ。
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