JP3732028B2 - ダンパーディスク組立体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダンパーディスク組立体、特に、捩じり特性の高捩じり角度領域において微小捩じり振動が発生した時に所定の摩擦機構を作動させないための回転方向隙間を有するダンパーディスク組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】
車輌に用いられるクラッチディスク組立体は、フライホイールに連結・切断されるクラッチ機能と、フライホイールからの捩じり振動を吸収・減衰するためのダンパー機能とを有している。一般に車両の振動には、アイドル時異音(ガラ音)、走行時異音(加速・減速ラトル,こもり音)及びティップイン・ティップアウト(低周波振動)がある。これらの異音や振動を取り除くことがクラッチディスク組立体のダンパーとしての機能である。
【0003】
アイドル時異音とは、信号待ち等でシフトをニュートラルに入れ、クラッチペダルを放したときにトランスミッションから発生する「ガラガラ」と聞こえる音である。この異音が生じる原因は、エンジンアイドリング回転付近ではエンジントルクが低く、エンジン爆発時のトルク変動が大きいことにある。このときにトランスミッションのインプットギアとカウンターギアとが歯打ち現象を起こしている。
【0004】
ティップイン・ティップアウト(低周波振動)とは、アクセルペダルを急に踏んだり放したりしたときに生じる車体の前後の大きな振れである。駆動伝達系の剛性が低いと、タイヤに伝達されたトルクが逆にタイヤ側から伝わり、その揺り返しとしてタイヤに過大トルクが発生し、その結果車体を過渡的に前後に大きく振らす前後振動となる。
【0005】
アイドリング時異音に対しては、クラッチディスク組立体の捩じり特性においてゼロトルク付近が問題となり、そこでの捩じり剛性は低い方が良い。一方、ティップイン・ティップアウトの前後振動に対しては、クラッチディスク組立体の捩じり特性をできるだけソリッドにすることが必要である。
【0006】
以上の問題を解決するために、2種類のバネを用いることにより2段特性を実現したクラッチディスク組立体が提供されている。そこでは、捩じり特性における低捩じり角度領域における捩じり剛性及びヒステリシストルクを低く抑えているために、アイドリング時の異音防止効果がある。また、捩じり特性における高捩じり角度領域では捩じり剛性及びヒステリシストルクを高く設定しているため、ティップイン・ティップアウトの前後振動を十分に減衰できる。
【0007】
さらに、高捩じり角度領域においてたとえば通常走行時のエンジンの燃焼変動に起因する微小振動が入力されたときに、高捩じり角度領域で作動するための摩擦機構を作動させないことで、低ヒステリシストルクによって微小振動を効果的に吸収するダンパー機構も知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のクラッチディス組立体では、樹脂製の摩擦部材が、1対の入力プレートの一方と中間プレートとの間に配置され、コーンスプリングによって中間プレートに押し付けられている。摩擦部材は、軸方向に突出する突起によって1対の入力プレートの一方の孔に係合しており、1対の入力プレートの一方に対して相対回転不能にかつ軸方向に移動可能に係合している。入力プレートの孔と摩擦部材の突起との間には回転方向に所定の隙間が確保されている。この回転方向隙間により、捩じり特性の高捩じり角度領域において微小捩じり振動が入力されたときは、1対の入力プレートと摩擦部材との間で相対回転が生じ、その結果摩擦部材と中間プレートとの間に摺動が生じない。
【0009】
このような従来の隙間機構では、微小捩じり振動発生時に、入力プレートと摩擦部材が相対回転し、入力プレートとコーンスプリングが回転方向に摺動する。したがって、コーンスプリングによって入力プレートの摩耗が進むという問題がある。特にコーンスプリングは内外周の一方の縁のみが入力プレートに当接しているため、接触面積が大変小さく、入力プレートに作用する面圧が大きい。また、入力プレートはコーンスプリングに比べて材料が柔らかく攻撃されやすい。
【0010】
また、従来の構造では、例えば車輌走行時における高温状態では、樹脂製の摩擦部材が変形し、突起が1対の入力プレートの一方の孔に対して相対回転可能な角度が変化することがある。
【0011】
本発明の目的は、ダンパーディスク組立体において、捩じり特性の高捩じり角度領域における微小捩じり振動に対して、部材間の摩耗を減らすことにある。
【0012】
本発明の他の目的は、捩じり特性の高捩じり角度領域における微小捩じり振動に対して高ヒステリシストルクを発生させない構造において、低ヒステリシストルクを発生可能な角度を一定に保つことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のダンパーディスク組立体は、第1及び第2円板状入力部材と円板状中間部材とハブと摩擦部材と付勢部材と中間機構と第1弾性部材と第2弾性部材とを備えている。第1及び第2円板状入力部材は軸方向に間隔をあけて配置され互いに固定されている。ハブは第1及び第2円板状入力部材の内周側に配置されている。円板状中間部材はハブの外周側で第1及び第2円板状入力部材の軸方向間に配置されている。摩擦部材は、第2円板状入力部材と円板状中間部材との軸方向間に配置され、第2円板状入力部材に対して第2円板状入力部材からトルクが入力されるようにかつ軸方向に移動可能になるように係合している。付勢部材は、摩擦部材と第2円板状入力部材との軸方向間に配置され、摩擦部材と第2円板状入力部材に対して軸方向に反発力を与えている。中間機構は、摩擦部材と円板状中間部材との軸方向間に挟まれ、円板状中間部材からトルクが入力されるようになっている。第1弾性部材は中間機構とハブとを回転方向に弾性的に連結している。第1弾性部材は捩じり特性の低捩じり角度領域において低剛性をもたらすための部材である。第2弾性部材は第1及び第2円板状入力部材と円板状中間部材とを回転方向に弾性的に連結している。第2弾性部材は捩じり特性の高捩じり角度領域において高剛性をもたらすための部材である。中間機構は第1弾性部材と円板状中間部材とのトルク伝達経路間に前記高捩じり角度領域における微小捩じり振動に対して前記摩擦部材と前記中間機構を摺動させないための所定の隙間を確保している。中間機構は、円板状中間部材に軸方向から当接した第1中間部材と、第1中間部材と摩擦部材との軸方向間に配置された第2中間部材とを有している。第1中間部材と第2中間部材との間には所定の隙間が形成されている。
【0014】
請求項1に記載のダンパーディスク組立体では、第1及び第2円板状入力部材にトルクが入力されると、両入力部材から、第2弾性部材、円板状中間部材、中間機構、第1弾性部材、ハブの順番でトルクが伝達される。また、ダンパーディスク組立体において捩じり振動が生じると、第1及び第2円板状入力部材とハブとが相対回転し、両部材間で第1及び第2弾性部材が回転方向に圧縮される。各弾性部材の圧縮により各種捩じり振動が効果的に吸収・減衰される。
【0015】
ダンパーディスク組立体の捩じり特性について、第1及び第2円板状入力部材を他の部材に固定しておきそれに対してハブを一方向に捩じっていく動作によって説明する。低捩じり角度領域では、第1弾性部材が回転方向に圧縮され低剛性の特性が得られる。捩じり角度が大きくなり高捩じり角度領域に入ると、第2弾性部材が圧縮され高剛性の特性が得られる。高捩じり角度領域では、摩擦部材が中間機構に対して回転方向に摺動することで比較的大きな摩擦を発生する。
【0016】
車輌通常走行時(第1及び第2円板状入力部材とハブの捩じり角度は高捩じり角度領域に位置している)において、例えばエンジンのトルク変動に起因する微小捩じり振動が発生したときは、高捩じり角度領域にも関わらず、捩じり振動が所定の隙間の捩じり角度範囲内であれば、摩擦部材と中間機構との間に相対回転すなわち摺動が生じない。この結果、摩擦部材による比較的大きな摩擦が発生せず、微小捩じり振動を効果的に吸収・減衰できる。
【0017】
以上に述べたように、所定の回転方向隙間が中間機構に設けられているため、微小捩じり振動発生時に付勢部材と第2円板状入力部材との間で相対回転が生じず、従来における第2円板状入力部材の摩耗が生じない。
【0018】
請求項2に記載のダンパーディスク組立体は、請求項1において、第1中間部材と第2中間部材は半径方向に所定の幅を有する環状の部材である。
【0019】
請求項2に記載のダンパーディスク組立体では、第1中間部材が半径方向に所定の幅を有する環状の部材であり、円板状中間部材と第2中間部材に対して軸方向に当接しているため、接触面積が大きい。したがって第1中間部材とその軸方向両側の部材の面圧は比較的小さく、微小捩じり振動が発生したときに第1中間部材が摺動したときに各部材の摩耗が従来より少ない。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1〜図5に、本発明の一実施形態としてのクラッチディスク組立体1を示す。クラッチディスク組立体1は車輌のクラッチに用いられる。図3〜図5に示すクラッチディスク組立体1の左側には図示しないエンジン及びフライホイールが配置され、図3〜図5の右側には図示しないトランスミッションが配置されている。以後、図3〜図5の左側を第1軸方向側(エンジン側)と呼び、図3〜図5の右側を第2軸方向側(トランスミッション側)と呼ぶ。各図のO−Oはクラッチディスク組立体1の回転軸線すなわち回転中心であり、図1に示す矢印R1はフライホイール及びクラッチディスク組立体1の回転方向(正側)であり、R2はその反対回転方向(負側)である。
【0025】
概略説明
図6に示す機械回路図は、入力回転体2とハブ3とのトルク伝達経路間に形成されるダンパー機構4を模式的に描いたものであり、例えばハブ3を入力回転体2に対してR2方向に捩じったときの各部材の動作関係を説明するための図である。ダンパー機構4は、捩じり特性の高捩じり角度領域において高剛性をもたらす第1ダンパー機構5と、捩じり特性の低捩じり角度領域において低剛性をもたらす第2ダンパー機構6とから構成されている。第1ダンパー機構5と第2ダンパー機構6とは、入力回転体2とハブ3との間に互いに直列に作用するように配置されている。
【0026】
第1ダンパー機構5は、第1バネ16やバネ17からなる第1弾性機構7と、ハブフランジ18と入力回転体2とが相対回転するときに摩擦を発生する第2大摩擦機構8と、ハブフランジ18と入力回転体2との相対回転角度を規制するための機構であり捩じり角度θ2+θ3だけ入力回転体2とハブフランジ18との相対回転を許容している第1ストッパー11とから構成されている。第1弾性機構7、第2大摩擦機構8及び第1ストッパー11はハブフランジ18と入力回転体2との間に互いに並列に作用するように配置されている。
【0027】
第2ダンパー機構6は主に第2弾性機構9と第1小摩擦機構10と第2ストッパー12とから構成されている。第2弾性機構9の第2バネ21は第1弾性機構7の第1バネ16よりバネ定数が小さく設定されている。第1小摩擦機構10は第2大摩擦機構8で発生する摩擦より小さな摩擦を発生するように設定されている。第2ストッパー12は、ハブ3とハブフランジ18との相対回転を規制するための機構であり、捩じり角度θ1だけハブ3とハブフランジ18との相対回転を許容している。第2弾性機構9,第1小摩擦機構10及び第2ストッパー12はハブ3とハブフランジ18との間で互いに並列に作用するように配置されている。
【0028】
詳細説明
次に、クラッチディスク組立体1の各構造について詳細に説明する。
【0029】
入力回転体2はクラッチプレート31とリテーニングプレート32とクラッチディスク33とから構成されている。クラッチプレート31及びリテーニングプレート32は円板状又は環状のプレート部材であり、互いに対して軸方向に所定距離だけ離れて配置されている。クラッチプレート31はリテーニングプレート32の第1軸方向側に配置されている。クラッチプレート31とリテーニングプレート32の外周部は回転方向に並んで配置された複数のストップピン40により互いに固定されている。これにより、クラッチプレート31とリテーニングプレート32との軸方向距離が定められ、さらに両プレート31, 32は一体回転する。クラッチプレート31の外周部には、クラッチディスク33のクッショニングプレート41が複数のリベット43により固定されている。クッショニングプレート41の軸31の両側に環状の摩擦フェーシング42が固定されている。
【0030】
クラッチプレート31及びリテーニングプレート32には、回転方向に等間隔で複数の第1収容部34が形成されている。第1収容部34は軸方向に僅かに膨らんだ部分であり、回転方向両側に第1支持部35を有している。さらに、クラッチプレート31及びリテーニングプレート32には、回転方向に等間隔で複数の第2収容部36が形成されている。第2収容部36は各第1収容部34のR1側に隣接して配置されている。第2収容部36は回転方向両側に第2支持部37を有している。各第2収容部36は第1収容部34に比べ半径方向及び回転方向に長く形成されている。
【0031】
ハブフランジ18はクラッチプレート31及びリテーニングプレート32の間すなわち両部材の軸方向間に配置されている。ハブフランジ18は入力回転体2とハブ3との間の中間部材として機能する。ハブフランジ18はプレート31, 32に比べて厚肉の円板状又は環状の部材である。ハブフランジ18には、第1収容部34に対応して第1窓孔57が形成されている。第1窓孔57は第1収容部34に対して形成されている。第1窓孔57の回転方向角度は第1収容部34の第1支持部35間の回転方向角度より小さくなっている。そして第1窓孔57の回転方向中心は第1収容部34の回転方向中心とほぼ一致している。このため、第1窓孔57の回転方向両端と第1収容部34の第1支持部35との間には回転方向両側にそれぞれ捩じり角度θ2だけの隙間が確保されている。第1窓孔57内にはバネ17が配置されている。バネ17はコイルスプリングであり、回転方向両端が第1窓孔57の回転方向両端に当接している。この状態で、バネ17の回転方向両端は第1収容部34の第1支持部35に対してそれぞれ捩じり角度θ2だけ離れている。
【0032】
ハブフランジ18には、第2収容部36に対応した位置に第2窓孔56が形成されている。第2窓孔56は半径方向及び回転方向長さが第2収容部36にほぼ一致している。第1バネ16は第2窓孔56内に配置されている。第1バネ16は2組のコイルスプリングが組み合わされてなる弾性部材であり、回転方向両端が第2窓孔56の回転方向両端に当接している。また、第1バネ16の回転方向両端は第2収容部36の第2支持部37に当接している。ハブフランジ18の内周部には、軸方向両側に延びる筒状部59が形成されている。筒状部59の内周面には、半径方向内側に延びる複数の内周歯61が形成されている。
【0033】
ハブ3は、プレート31, 32及びハブフランジ18の内周側すなわち各部材の中心孔内に配置された筒状の部材である。ハブ3は主に筒状のボス62から構成されている。ボス62の中心孔には複数のスプライン63が形成されている。このスプライン63がトランスミッションから延びるシャフトのスプラインに係合することで、ハブ3からシャフトにトルク出力が可能となっている。ボス62には半径方向外方に延びるフランジ64が形成されている。この実施形態ではフランジ64の半径方向幅は僅かである。フランジ64には、さらに半径方向外方に延びている複数の外周歯65が形成されている。外周歯65はボス62から半径方向外側に延びるフランジの一部を形成していると考えてもよい。外周歯65はハブフランジ18の筒状部59に対応する半径方向長さを有している。外周歯65は内周歯61の回転方向間に延びており、回転方向両側にそれぞれ所定の捩じり角度θ1だけ隙間を有している。また、外周歯65から見てそのR2側の捩じり角度θ1はR1側の捩じり角度θ1に比べてやや大きく設定されている。内周歯61及び外周歯65はそれぞれ半径方向先端に向かって回転方向幅が狭くなる形状である。
【0034】
次に第2ダンパー機構6について説明する。第2ダンパー機構6は、ハブ3とハブフランジ18との間でトルクを伝達するとともに、捩じり振動を吸収・減衰するためのものである。第2ダンパー機構6の第2弾性機構9は主に第2バネ21から構成されている。第2ダンパー機構6の第1小摩擦機構10はブッシュ19と固定プレート20と第2コーンスプリング78とから構成されている。
【0035】
固定プレート20は、第2ダンパー機構6において入力側の部材として機能する。すなわち、固定プレート20はハブフランジ18からのトルクが入力される部材である。固定プレート20は、ハブフランジ18の内周部とリテーニングプレート32の内周部との間に配置された板金製の薄肉プレート部材である。固定プレート20は、図8〜11に示すように、第1円板状部71と、第1円板状部71の内周縁から第2軸方向(トランスミッション側)に延びる筒状部72と、筒状部72からさらに半径方向内側に延びる第2円板状部73とから構成されている。
【0036】
固定プレート20の第1円板状部71とハブフランジ18との間にはスペーサ80が配置されている。スペーサ80は、ハブフランジ18に固定プレート20を回転方向に連結するとともに、固定プレート20から軸方向ハブフランジ18側へ作用する力を受ける役割を有している。スペーサ80は環状の樹脂製部材でる。スペーサ80は、環状部81と、環状部81から半径方向外側に突出する複数の突出部82とを有している。突出部82には、外周縁に2つの切欠き83が形成されている。また、突出部82付近には、突出部82から第1軸方向側に延び、ハブフランジ18に形成された孔58に挿入された突起84が形成されている。突起84は、孔58に対して半径方向には僅かに移動可能にかつ回転方向には相対移動不能に係合している。
【0037】
固定プレート20の第1円板状部71には、回転方向に等間隔で半径方向外方に突出する複数の突出部74が形成されている。この突出部74は、スペーサ80の突出部82に対応して形成されている。固定プレート20の突出部74には、スペーサ80の突出部82に形成された切欠き83に係合する爪75が形成されている。以上に述べた構造において、固定プレート20はスペーサ80を介してハブフランジ18に相対回転不能となるようにすなわちハブフランジ18からトルクが入力され得るようになっている。また、固定プレート20はスペーサ80を介してハブフランジ18に第1軸方向側を支持されるようになっている。なお、固定プレート20はスペーサ80及びハブフランジ18から第2軸方向側には移動可能となっている。
【0038】
前述の爪75と切欠き83との係合によって構成される第2隙間機構46について図6を用いて詳細に説明する。各爪75の回転方向角度θ75は、切欠き83の回転方向角度θ83より小さく、その差は隙間θAC(例えば2〜4度)となっている。隙間θACは、固定プレート20とスペーサ80との間の回転方向隙間であり、第1バネ16と第2バネ21との間に形成された回転方向隙間である。さらに詳細に隙間θACを説明すると、隙間θACは、固定プレート20と入力回転体2との間において、第1バネ16と直列に配置されるとともに、後述する第2大摩擦機構8と並列に配置されている。隙間θACの機能は、第1バネ16が圧縮状態となっている高捩じり角度領域において隙間θAC内で捩じられる捩じり振動に対しては後述の第2大摩擦機構8を機能させない(すなわち高ヒステリシストルクを発生させない)ことにある。なお、そのときに固定プレート20とスペーサ80が互いに摺動するが、金属同士の摺動ではなく、金属と樹脂の摺動であるため、大きな摩擦は発生しない。
【0039】
なお、図6においては、各爪75のR1側端75aと各切欠き83のR1側端83aとの間には隙間θAC1が確保され、各爪75のR2側端75bと各切欠き83のR2側端83bとの間には隙間θAC2が確保されている。θAC1とθAC2との和がθACとなっている。さらに、この実施形態では爪75と切欠き83の組み合わせは2組となっているが、3以上又は1つであってもよい。
【0040】
次に、固定プレート20とリテーニングプレート32との間に形成された第2大摩擦機構8について説明する。第2大摩擦機構8は第1摩擦ワッシャー48と第1コーンスプリング49とから構成されている。第1摩擦ワッシャー48は、リテーニングプレート32に対して相対回転不能かつ軸方向に移動自在に係合し、固定プレート20に対して摺動することで摩擦を発生するための摩擦部材である。第1摩擦ワッシャー48は主に環状の樹脂部材からなる。第1摩擦ワッシャー48は樹脂製の環状部85を有している。
【0041】
環状部85において固定プレート20側には摩擦材86がモールド又は接着されている。摩擦材86は、第1摩擦ワッシャー48と固定プレート20との間の摩擦係数を高めるための部材であり、環状又は円板状に延びている。環状部85の内周部には、第2軸方向側に延びる複数の回転方向係合部87が形成されている。回転方向係合部87は、リテーニングプレート32の中心孔52(内周縁)に形成された複数の切欠き53内に挿入され係合している。これにより、第1摩擦ワッシャー48はリテーニングプレート32に対して相対回転不能にかつ軸方向に移動自在になっている。さらに、環状部85には、外周縁から半径方向外側に延びさらにそこから第2軸方向側に延びる係合部88が形成されている。係合部88は比較的細い形状であり、先端に爪部が形成されている。係合部88はリテーニングプレート32に形成された孔54内に挿入され、爪部がリテーニングプレート32に係合している。係合部88は係合状態で半径方向外方に自らを付勢しており、孔54に圧接している。このためサブアッシー組み付け後にも第1摩擦ワッシャー48はリテーニングプレート32から外れにくい。このように第1摩擦ワッシャー48においてトルクを伝達するための係合部(回転方向係合部87)とリテーニングプレート32に対して部材を仮止めするための係合部(係合部88)とを別々に設け、係合部88を細く撓み可能な形状にしている。係合部88は剛性が低いためサブアッシー組立時に折れにくい。このため、回転方向係合部87は、サブアッシー組立時に力が作用せず、従来の樹脂製摩擦ワッシャーにおいて半径方向係合部にリテーニングプレートへの係合の爪部を持たせたものに比べても破損しにくい。また、サブアッシー組立時に圧入機が不要になり、設備費が低減できる。
【0042】
第1コーンスプリング49は、第1摩擦ワッシャー48とリテーニングプレート32の内周部との間に配置されており、両部材間で軸方向に圧縮された配置となっている。第1コーンスプリング49は、外周端がリテーニングプレート32に支持され、内周端が第1摩擦ワッシャー48の環状部85に当接している。第1コーンスプリング49の内周側には、複数の切欠き49aが形成されている。この切欠き49aによって複数の突起が内周縁に形成されていると見なしてもよい。切欠き49a内には第1摩擦ワッシャー48の回転方向係合部87の外周側に形成された突起部分が挿入されている。これにより、第1コーンスプリング49は第1摩擦ワッシャー48と相対回転不能に係合している。
【0043】
固定プレート20の第2円板状部73には、回転方向に等間隔で複数の切り起こし部76が形成されている。切り起こし部76は、第2円板状部73の内周側から軸方向に切り起こされた形状であり、第2円板状部73における他の部分に比べて第2軸方向側に配置されている。この切り起こし部76が形成された部分には、第2円板状部73において切欠き部分が形成されている。切欠き部分の回転方向両端には支持部77が形成されている。
【0044】
ブッシュ19は、第2ダンパー機構6において出力側の部材として機能し、ハブ3に相対回転不能に係合している。さらに詳細に説明すると、ブッシュ19は、ハブフランジ18の内周歯61及びハブ3の外周歯65の第2軸方向側で固定プレート20の筒状部72の内周側、さらにはボス62の第2軸方向側部分の外周側の空間に配置された環状の樹脂製部材である。ブッシュ19は、図12〜19に示すように環状部89から主に構成されている。環状部89には、第2軸方向側面に回転方向に等間隔で複数のバネ収容部90が形成されている。バネ収容部90は固定プレート20の切り起こし部76すなわち切欠き部分に対応して形成されている。バネ収容部90はブッシュ19の第2軸方向側面に形成された凹部である。この凹部は図14及び15に示すように断面で円の一部を構成するように滑らかに形成されている。また、各バネ収容部90の半径方向及び回転方向中心には軸方向に貫通する孔が形成されている。さらには、環状部89の内周部には、第2軸方向側に延びる筒状の内周支持部91が形成されている。この内周支持部91を含めたブッシュ19の内周面91aはボス62の外周面に当接又は近接している。さらに、ブッシュ19の環状部89に形成された第2軸方向側面89aは固定プレート20の第2円板状部73の第1軸方向側面に当接している。ここでは、ブッシュ19の環状部89と固定プレート20の第2円板状部73との間に第1小摩擦機構10が形成されている。
【0045】
各バネ収容部90内には第2バネ21が配置されている。第2バネ21は、第1バネ16やバネ17に対して小型のコイルスプリングであり、バネ定数が小さい。第2バネ21は、バネ収容部90内に配置され、回転方向両端がバネ収容部90の回転方向両端に当接又は近接している。第2バネ21は、バネ収容部90内において、ブッシュ19によって軸方向内側(第1軸方向側)及び内周側を支持されている。
【0046】
第2バネ21の回転方向両端には、固定プレート20の支持部77が回転方向に当接している。これにより、固定プレート20からのトルクは第2バネ21を介してブッシュ19に伝達されるようになっている。第2バネ21の回転方向端面は第1軸方向側がバネ収容部90の回転方向端部によって全面的に支持されている。また、第2バネ21は回転方向端面が支持部77に半径方向全体にわたって支持されている。このように第2バネ21は回転方向両端の掛かり代が十分に大きくなっている。言い換えると、第2バネ21の回転方向両端において支持される部分の面積が増えている。これは第2バネを従来のハブとハブフランジの間から軸方向にずらした位置に配置することで可能になっている。以上の結果スプリングシートを廃止することができ、部品点数が減っている。
【0047】
また、切り起こし部76は第2バネ21の軸方向外側(第2軸方向側)を支持するように配置されている。このようにして、第2バネ21は固定プレート20によって外周側及び軸方向外側を支持されている。
【0048】
ブッシュ19には、環状部89から第1軸方向側に延びる係合部99が形成されている。係合部99はブッシュ19のトルクをハブ3に伝達するための構成である。係合部99は、外周歯65間の隙間に合った形状をしており、ハブ3の外周歯65の間に挿入され各外周歯65に対して回転方向に移動不能に係合している。
【0049】
第2コーンスプリング92は第1小摩擦機構10において第2円板状部73と環状部89とを軸方向に互いに付勢するための付勢部材である。第2コーンスプリング92は、ハブ3の外周歯65及びハブフランジ18の内周歯61とブッシュ19との軸方向間に配置されている。第2コーンスプリング92は内周部がハブ3のフランジ64に支持され、外周部がブッシュ19の環状部89に当接している。第2コーンスプリング92は軸方向に圧縮された状態であり、ブッシュ19を第2軸方向側に付勢している。この結果、ブッシュ19の環状部89の第2軸方向側面89aと固定プレート20の第2円板状部73の第1軸方向側面とが所定の力で軸方向に互いに付勢されている。第2コーンスプリング92は第1コーンスプリング49に比べて内外径共に小さく、厚みも大幅に小さい。このようにして第2コーンスプリング92は第1コーンスプリング49に対して付勢力が大幅に小さくなっている。第2コーンスプリング92の内周縁には複数の切欠き92aが形成されている。切欠き92aによって内周縁に複数の突起が形成されていると見なしてもよい。前述の係合部99は切欠き92a内を延びている。
【0050】
以上に述べたように、固定プレート20は、第2ダンパー機構6において第2バネ21に係合する入力側の部材及び第1小摩擦機構10を構成する部材として、さらには第2大摩擦機構8を構成する部材として機能している。以下に、この固定プレート20を用いた利点について説明する。固定プレート20は、前述のように、第2ダンパー機構6において第2バネ21の回転方向両端を支持する支持部材及び第1小摩擦機構10を構成する部材として機能している。このように1つの部材で2つの機能を実現しているために部品点数が少なくなる。さらには、固定プレート20は第2バネ21の軸方向外側をも支持している。さらには、固定プレート20は、捩じり特性の低捩じり角度領域で摺動して摩擦を発生する第1小摩擦機構10と、捩じり特性の高捩じり角度領域で摺動して摩擦を発生する第2大摩擦機構8の両方の摩擦面を構成している。このように1つの部材で両摩擦面を形成しているため、両摩擦面の摩擦特性を調整・管理するのが容易になっている。具体的には、従来のようにボスのフランジ及びハブフランジの両方の摺動面を管理する必要がなくなる。特に、固定プレート20は従来のハブやハブフランジとは異なり小型で単純な構成であるため摩擦面の管理が容易である。以上に述べた固定プレート20は板金製であり、プレス加工により所望の形状を容易に実現でき、安価に実現可能である。
【0051】
次に、ブッシュ19の利点について説明する。ブッシュ19は樹脂製であり所望の形状を容易に実現できる。特に、樹脂製であるため係合部99を一体成形でき、製造が容易である。係合部99はハブ3の外周歯65の回転方向間に係合しているため、ハブ3に係合のための特別な孔や凹部等を形成する必要がない。このため、ハブ3の加工工程が増えることはない。ブッシュ19は、第2ダンパー機構6の出力側の部材として機能し、第2バネ21の回転方向両側に係合するとともに第1小摩擦機構10の一部を構成している。このように単一の部材でトルク伝達と摩擦発生部を実現しているため、全体の部品点数が少なくなる。
【0052】
次に、クラッチプレート31の内周側に設けられたブッシュ93について説明する。ブッシュ93はクラッチプレート31の内周部に設けられ、ハブ3の外周面、フランジ64の端面、外周歯65,ハブフランジ18の筒状部59及び内周歯61に当接又は近接する部材である。ブッシュ93の機能としては、摩擦を発生して回転方向の振動を減衰する、クラッチプレート31をハブ3に対して半径方向に位置決めする、ハブフランジ18をハブ3に対して半径方向に位置決めするなどがある。ブッシュ93は、図20〜22に示すように、主に、樹脂製の環状部94から主に構成されている。環状部94は半径方向に所定の幅を有し軸方向の厚みが薄い円板状の部材である。環状部94はクラッチプレート31の内周部とハブフランジ18の内周部との軸方向間に配置されている。環状部94の第2軸方向側には環状の摩擦部材95がモールド若しくは接着又は単に配置されている。摩擦部材95は環状であり、半径方向に所定の幅を有し軸方向の厚みが薄い円板状の部材である。摩擦部材95は高摩擦係数の例えばゴム系、ガラス系の混紡もしくは含浸成形品や、セラミック等からなる。摩擦部材95はブッシュ93に高摩擦係数の特性をもたらすものであり、また材料を選択することで摩擦の大きさを調整できる。
【0053】
図20の平面図で示すように、環状部94及び摩擦部材95は内外径が円形となっている。摩擦部材95は、環状部94の第2軸方向側面に当接するように配置されていると見なしても良いし、環状部94の第2軸方向側面に形成された溝内に配置されていると見なしても良い。すなわち、環状部94の内周縁には第2軸方向側に延びる筒状部96が形成され、外周縁には第2軸方向側に延びる筒状部97が形成されている。筒状部96,97に囲まれた環状の空間が環状部94の溝を構成している。この溝は内外径が円であり、この溝内に摩擦部材95は配置されている。
【0054】
筒状部96の第2軸方向端面96cはハブ3のフランジ64の第1軸方向側面に当接している。第2軸方向端面96cは低捩じり角度領域の捩じり範囲でハブ3に摺動するようになっている。摩擦部材95は、ハブフランジ18の筒状部59及び内周歯61の第1軸方向側端面に当接している。この部分が高捩じり角度領域で摺動するようになっている。摩擦部材95とハブ3の外周歯65の第1軸方向側面との間にはわずかな隙間が確保されている。ハブフランジ18の筒状部59及び内周歯61の第1軸方向側端面は摩擦部材95にのみ軸方向に当接している。
【0055】
摩擦部材95には回転方向に並んだ複数の孔95aが形成されており、この孔95a内に環状部94から突起94aが挿入されている。これにより、環状部94と摩擦部材95の回り止めが実現されている。摩擦部材95は円形であるため、このような回り止めが特に重要な役割を果たす。従来であれば、摩擦部材が円形の場合にはSPCCからなる裏板に接着しても剥離等の強度に関する問題が生じる可能性があり、そのため摩擦部材を四角形状化することで回り止めを図っていた。この実施形態による摩擦部材95では、摩擦部材95を円形という簡単な構造に保ったまま、剥離等の問題も解消している。特に、摩擦部材95の孔95aの形成、及び樹脂製環状部94の突起94aの形成はともに容易であり、コスト低減が実現されている。
【0056】
なお、この実施形態では摩擦部材95は環状部94に対して固定されておらず、軸方向に離脱可能である。このため接着等の作業が不要である。ただし、本願発明の構成においても摩擦部材95と環状部94とを接着等していてもよい。
【0057】
さらには、環状部94には回転方向に並んだ複数の孔94bが形成されている。孔94bは軸方向に延び環状部94の第1軸方向側と第2軸方向側とを連絡しており、摩擦部材95の第1軸方向側面の一部を露出させている。また、クラッチプレート31の内周部には、孔94bに対応して孔13が形成されている。孔13は孔94bより大径で孔94bの周囲にさらに広がっている。このように同一位置に形成された孔94b及び孔13によって摩擦部材95の一部がクラッチディスク組立体1の外部に露出している。このため、摩擦部材95は充分に冷却され、すなわち摩擦部材95はクラッチプレート31側への大気にも放熱し、摩擦部材95の摩擦熱による摩擦特性の変化等が抑えられる。さらに、摩擦部材95の耐久強度が向上し、またハブ3及びハブフランジ18の硬度低下が防止される。さらに突起94aには軸方向に延び貫通する孔94cが形成されている。孔94cは環状部94の第1軸方向側と第2軸方向側とを貫通させている。孔94b,94cはブッシュ93全体の体積を低減しており、これにより樹脂の使用量が減り、コストが低減されている。
【0058】
環状部94の内周縁には、第1軸方向側に延びる筒状部98が形成されている。筒状部96,98は内周面がボス62の外周面に当接している。これにより、クラッチプレート31及びリテーニングプレート32のハブ3に対する半径方向の位置決め(芯出し)が行われている。
【0059】
筒状部97には複数の切欠き97aが形成されている。筒状部97の半径方向内側面は、ハブフランジ18の筒状部59の第1軸方向側外周面に当接している。すなわち、ハブフランジ18はこのブッシュ93の筒状部97によってハブ3及びクラッチプレート31及びリテーニングプレート32に半径方向の位置決めをされている。
【0060】
環状部94の外周縁には第1軸方向に延びる複数の係合部14が形成されている。係合部14は回転方向に等間隔で形成されている。係合部14は爪形状を有しており、クラッチプレート31に形成された複数の孔15にそれぞれ係合している。
【0061】
図23を用いて、係合部14と孔15からなる第1隙間機構45について詳細に説明する。なお、係合部14と孔15の関係は、前述の爪75と切欠き83との関係と同様である。各係合部14の回転方向角度θ14は、孔15の回転方向角度θ15より小さく、その差は第1隙間機構45となっており、その角度の大きさはθAC(例えば2〜4度)である。第1隙間機構45は、クラッチプレート31とブッシュ93との間の回転方向隙間であり、第1バネ16と第2バネ21との間に形成された回転方向隙間である。さらに詳細に第1隙間機構45を説明すると、第1隙間機構45は、ハブフランジ18と入力回転体2との間で第1大摩擦機構39と直列に配置されるとともに、第1バネ16と並列に配置されている。第1隙間機構45の機能は、第1バネ16が圧縮状態となっている捩じり特性高捩じり角度領域において隙間θAC内で捩じられる捩じり振動に対しては第1大摩擦機構39を機能させない(すなわち高ヒステリシストルクを発生させない)ことにある。
【0062】
なお、図23においては、係合部14のR1側端14aと孔15のR1側端15aとの間には隙間θAC1が確保され、係合部14のR2側端14bと孔15のR1側端15bとの間には隙間θAC2が確保されている。θAC1とθAC2との和がθACとなっている。
【0063】
ブッシュ93(摩擦ワッシャー)は、ハブ3のボス62の外周面62aに相対回転自在に支持された内周面96aと、ハブ3に対して回転方向に摩擦摺動可能に当接する筒状部96の端面96c(第1摩擦面)と、ハブフランジ18に対して回転方向に摩擦摺動可能に当接し第1摩擦面より摩擦係数が高い摩擦部材95(第2摩擦面)とを有する。ブッシュ93は、1対の入力プレートであるクラッチプレート及びリテーニングプレート31,32をハブ3に対して半径方向に位置決めする機能と、低捩じり角度領域において小摩擦を発生する機能と、高捩じり角度領域において大摩擦を発生する機能と、高捩じり角度領域において所定角度θAC範囲内の捩じり振動に対して大摩擦を発生させないための第1隙間機構45を形成する機能とを兼ね備えている。このように、1つの部材を多機能にすることによって全体の部品点数が少なくなる。また、クラッチディスク組立体1の組み付け性が向上する。
【0064】
図6の機械回路図を用いてダンパー機構4における各摩擦機構について再度説明する。第1小摩擦機構10は、第2円板状部73と環状部89とにより構成され、ブッシュ19と固定プレート20が相対回転して第2バネ21が圧縮されるときに摩擦を発生する。第2小摩擦機構38は、フランジ64と筒状部96とにより構成され、ハブ3とブッシュ93とが相対回転する際に摩擦を発生する。第1大摩擦機構39は、筒状部59と摩擦部材95とにより構成され、ハブフランジ18と入力回転体2が相対回転する際に摩擦を発生する。第2大摩擦機構8は、第1円板状部71と第1摩擦ワッシャー48とにより構成され、固定プレート20と入力回転体2が相対回転する際に摩擦を発生する。第1及び第2大摩擦機構で発生可能な摩擦(ヒステリシストルク)は、第1及び第2小摩擦機構で発生可能な摩擦(ヒステリシストルク)より大幅に大きい。
【0065】
第1小摩擦機構10が摩擦を発生するのは、ハブ3と固定プレート20及びハブフランジ18が相対回転するときのみであり、第2ストッパー12が当接するとそれ以上捩じり角度が大きくなっても摩擦を発生しない。第2小摩擦機構38は入力回転体2とハブ3が相対回転するときは常に摩擦を発生する。第1大摩擦機構39はハブフランジ18と入力回転体2とが相対回転するときに摩擦を発生する。第2大摩擦機構8は固定プレート20と入力回転体2とが相対回転するときに摩擦を発生する。高捩じり角度領域で隙間θACの範囲内の捩じりとなる捩じり振動が入力されたときには、第1大摩擦機構39は第1隙間機構45により滑らず、第2大摩擦機構8は第2隙間機構46により滑らない。これは捩じり特性の高捩じり角度領域で機能する大摩擦機構に対してそれぞれ隙間機構が設けられていることを意味する。また、クラッチプレート31とリテーニングプレート32の両方の大摩擦機構にそれぞれ隙間機構が設けられていることを意味する。
【0066】
入力回転体2のクラッチディスク33が図示しないフライホイールに押し付けられると、クラッチディスク組立体1にトルクが入力される。トルクは、クラッチプレート31及びリテーニングプレート32から第1バネ16,ハブフランジ18,スペーサ80,固定プレート20,第2バネ21,ブッシュ19の順番で伝達され、最後にハブ3から図示しないシャフトに出力される。
【0067】
エンジンからのトルク変動がクラッチディスク組立体1に入力されると、入力回転体2とハブ3との間で捩じり振動すなわち相対回転が生じ、第1バネ16,バネ17及び第2バネ21が回転方向に圧縮される。
【0068】
次に、図7の機械回路図及び図24、25の捩じり特性線図を用いてクラッチディスク組立体1のダンパー機構としての動作を説明する。図24及び図25の捩じり特性線図は、入力回転体2に対してハブ3を回転方向正側又は負側の一方に最大まで捩じった状態から反対側に最大まで捩じり、さらに元の位置まで戻す過程での捩じりトルクと捩じり角度の関係を示したものである。図25において、このクラッチディスク組立体1では、正負ともにθAまでの1段目が低捩じり角度領域に該当し、θAを越えた2,3段目が高捩じり角度領域に該当する。
【0069】
ハブ3を入力回転体2に対してR2側に捩っていくと(入力回転体2はハブ3にR1側すなわち回転方向正側に捩じれる)、捩じり角度θAまででは主に第2ダンパー機構6が作動する。すなわち、第2バネ21が回転方向に圧縮され、第1小摩擦機構10及び第2小摩擦機構38で摺動が生じる。ここでは、第2大摩擦機構8及び第1大摩擦機構39で摺動が生じないために、高ヒステリシストルクの特性となることはない。この結果、低剛性・低ヒステリシストルクの特性が得られる。
【0070】
捩じり角度が捩じり角度θAを超えると、第2ストッパー12が当接し、ハブ3とハブフランジ18との相対回転が停止する。すなわち、捩じり角度θA以上では第2ダンパー機構6が作動しない。このように捩じり角度θA以上では第2バネ21が圧縮されないため、第2バネ21の破損が生じにくい。また第2バネ21の強度を心配しなくて良くなるので設計が容易になる。捩じり特性の高捩じり角度領域では第1ダンパー機構5が作動する。すなわち、第1バネ16がハブフランジ18と入力回転体2との間で回転方向に圧縮され、第2大摩擦機構8及び第1大摩擦機構39で摺動が生じる。この結果、高剛性・高ヒステリシストルクの特性が得られる。
【0071】
なお、図25の矢印A部分に示すように、捩じり角度がθAを越えてからさらにθAC分だけ捩じれる範囲内では、第1大摩擦機構39と第2大摩擦機構8で滑りが生じない。これはそれぞれ第1隙間機構45と第2隙間機構46とによるものである。この捩じり特性線図ではハブ3は入力回転体2に対して一旦中立位置よりR1側に捩じられているため、θ1においては、図6とは異なり、突起75は切欠き83に対して最もR1側に位置しており、係合部14は孔15に対して最もR1側に位置しているからである。
【0072】
捩じり角度がθB(θ1+θ2)を超えると、バネ17の回転方向端部が第2収容部36の第2支持部37に当接する。すわなち、第2ダンパー機構6において第1バネ16とバネ17とが並列に圧縮される。この結果、3段目では2段目より高い剛性が得られる。捩じり角度がθC(θ1+θ2+θ3)となると第1ストッパー11が当接し、入力回転体2とハブ3との相対回転が停止する。
【0073】
次に、例えば通常走行時においてエンジンの燃焼変動に起因する微小捩じり振動がクラッチディスク組立体1に生じたとする。このとき、高捩じり角度領域においてハブ3と入力回転体2とは隙間θAC範囲内(図25の矢印B部分)では第1大摩擦機構39と第2大摩擦機構8と作用させず相対回転可能である。すなわち、捩じり特性線図の高捩じり角度領域では隙間θAC範囲内では、第1バネ16が作動し、第2小摩擦機構38でのみ滑りが生じる。この結果、走行時ラトル、こもり音の原因となる微小捩じり振動を効果的に吸収できる。
【0074】
具体的に説明すると、図7において(第2ストッパー12は当接状態であるとする)、第1バネ16は圧縮された状態で伸縮を繰り返す。ハブフランジ18は第1バネ16により駆動されるが、θAC範囲内では、固定プレート20を駆動しない。したがって第2大摩擦機構8で滑りが生じない。またθAC範囲内では、ブッシュ93は入力回転体2と相対回転可能であるため、第1大摩擦機構39で滑りが生じない。
【0075】
捩じり特性の負側においても各捩じり角度θ1〜θ3の大きさは異なるものの同様の特性が得られる。
【0076】
第2実施形態
図26及び図27に示す第2実施形態としてのクラッチディスク組立体1は、基本的な構造は前記第1実施形態とほぼ同じである。異なるのは、高捩じり角度領域において微小捩じり振動に対して第2大摩擦機構8を機能させないための第2隙間機構46の位置である。図27に示すように、第2隙間機構46はスペーサ80とハブフランジ18とのトルク伝達経路間に形成されている。図28においてより具体的に説明すると、スペーサ80の突起84の回転方向角度θ84は、ハブフランジ18の孔58の回転方向角度θ58より小さく、その差は第2隙間機構46を構成し、その大きさは隙間θAC(例えば2〜4度)となっている。なお、図26においては、各突起84のR1側端84aと孔58のR1側端58aとの間には隙間θAC1が確保され、各突起84のR2側端84bと孔58のR2側端58bとの間には隙間θAC2が確保されている。θAC1とθAC2との和がθACとなっている。
【0077】
この実施形態において得られる効果は前記実施形態と同様である。
【0078】
第2隙間機構46の捩じり角度θAC範囲内で捩じられる場合は、スペーサ80とハブフランジ18が摺動を繰り返すが、樹脂と金属であるため発生する摩擦は小さい。
【0079】
第3実施形態
図28及び図29に示す第3実施形態としてのクラッチディスク組立体1は、基本的な構造は前記第1実施形態とほぼ同じである。異なるのは、高捩じり角度領域において微小捩じり振動に対して第2大摩擦機構8を機能させないための第2隙間機構46の位置である。図に示すように、第2隙間機構46は、固定プレート20とスペーサ80とのトルク伝達経路間の隙間機構46Aと、スペーサ80とハブフランジ18とのトルク伝達経路間の隙間機構46Bとからなる。言い換えると、スペーサ80の回転方向両側と他の部材とのトルク伝達経路間に隙間機構を設け、ダンパー機構4全体において2つの隙間機構を直列に配置したことになる。
【0080】
このように2つの隙間機構を直列に配置したため、ヒステリシストルクの値を第1及び第2実施形態に比べてより細かくコントロールでき、ヒステリシストルクの立ち上げを滑らかにできる。
【0081】
各爪75の回転方向角度θ75は、切欠き83の回転方向角度θ83より小さく、その差は隙間θac(隙間機構46A)となっている。隙間θacは、固定プレート20とスペーサ80との間の回転方向隙間である。なお、図28においては、各爪75のR1側端75aと切欠き83のR1側端83aとの間には隙間θAC1が確保され、各爪75のR2側端75bと切欠き83のR2側端83bとの間には隙間θAC2が確保されている。θAC1とθAC2との和がθacとなっている。
【0082】
スペーサ80の突起84の回転方向角度θ84は、ハブフランジ18の孔58の回転方向角度θ58より小さく、その差は隙間θac(隙間機構46B)となっている。なお、図26においては、各突起84のR1側端84aと孔58のR1側端58aとの間には隙間θAC1が確保され、各突起84のR2側端84bと孔58のR2側端58bとの間には隙間θAC2が確保されている。θAC1とθAC2との和がθacとなっている。
【0083】
第2隙間機構46の捩じり角度θAC範囲内で捩じられる場合は、スペーサ80は、固定プレート20及びハブフランジ18と繰り返し摺動するが、樹脂と金属であるため発生する摩擦は小さい。
〔スペーサ80による隙間機構の構成〕
第1、第2及び第3実施形態においてハブフランジ18、スペーサ80及び固定プレート20からなる中間機構において第2隙間機構46を設けたことの利点を説明する。ここでは、第2隙間機構は、従来と異なり、第1摩擦ワッシャー48とリテーニングプレート32との間に設ける必要がない。したがって、回転方向係合部87がリテーニングプレート32の切り欠きに対して回転方向に隙間なく当接している。この結果、微小捩じり振動発生時に第1コーンスプリング49とリテーニングプレート32との間で相対回転が生じず、従来におけるリテーニングプレート32の摩耗が生じない。
【0084】
スペーサ80はハブフランジ18に軸方向から当接している。固定プレート20はスペーサ80と第1摩擦ワッシャー48との軸方向間に配置されている。スペーサ80と固定プレート20はは半径方向に所定の幅を有する環状の部材である。つまりハブフランジ80、スペーサ80及び固定プレート20は互いに対して半径方向に所定の幅を有する環状部分同士が軸方向に当接しており、接触面積が比較的大きい。したがってスペーサ80と軸方向両側の部材の面圧は比較的小さく、微小捩じり振動が発生したときにスペーサ80がいずれかの部材と摺動したときに各部材の摩耗が少ない。
【0085】
第1、第2及び第3実施形態においてスペーサ80により第2隙間機構46を構成したことの利点を説明する。スペーサ80は、トルク伝達経路においては固定プレート20とハブフランジ18との間に配置されさた中間部材である。また、スペーサ80は、軸方向位置においては、固定プレート20とハブフランジ18との間で挟まれている。このスペーサ80によって第2隙間機構46を設けたのが前記第1、第2及び第3実施形態である。第1実施形態では第2隙間機構46はスペーサ80と固定プレート20とのトルク伝達経路間に形成されている。第2実施形態では第2隙間機構46はスペーサ80とハブフランジ18とのトルク伝達経路間に形成されている。第3実施形態では第2隙間機構46はスペーサ80と固定プレート20とのトルク伝達経路間、さらにはスペーサ80とハブフランジ18とのトルク伝達経路間に形成されている。第2隙間機構46の位置を変更することで、θAC範囲内で捩じり振動が作用する際に摩擦が発生する箇所が異なり、それにより生じる摩擦の大きさも異なるようになる。上記実施形態では、例えば、ハブフランジ18は固定プレート20より面粗度が大きいため、第2実施形態の方が第1実施形態より微小捩じり振動に対して大きな摩擦が発生する。変形例としては、固定プレート20の摩擦係数をハブフランジ18の摩擦係数より大きくしてもよい。また、スペーサ80の軸方向両側面にコーティング等を施すことでスペーサ80の軸方向両面の摩擦係数を異ならせても良い。
【0086】
第2隙間機構46の位置は、スペーサ80の形状により比較的容易に変更できる。これはスペーサ80が樹脂製であり製造・加工が容易だからである。この結果、クラッチディスク組立体1が搭載される車両における微小振動に対して適切なレベルのヒステリシストルクを発生させて音・振動を効果的に吸収・減衰できる。
【0087】
なお、第2隙間機構46を構成する爪や突起及び孔や切り欠きは、形状・個数・形成された部材等については、前記各実施形態に限定されない。
【0088】
第4実施形態
図30に示すように、前記実施形態のスペーサを廃止して、固定プレート20をハブフランジ18に直接係合させてもよい。固定プレート20の第1円板状部71はハブフランジ18の筒状部59に直接支持されている。また、第1円板状部71の外周縁からは、ハブフランジ18の孔58内に係合爪28が延びている。この構成では、スペーサを省略でき部品点数が少なくなっている。
【0089】
この実施形態では、図31に示すように、第2隙間機構46は固定プレート20とハブフランジ18との間に設けられている。第2隙間機構46による効果は第1〜3実施形態と同様である。
【0090】
この実施形態では第2隙間機構46におけるストッパーとして機能するハブフランジ18の孔58と固定プレート20の爪28とがともに金属製であるため、高温下であっても両者共に変形が少なく、第2隙間機構46の大きさθACが安定している。
【0091】
第5実施形態
図32〜図46に示すクラッチディスク組立体201は、基本的な構造は第1実施形態と同様である。したがってここでは第1実施形態と異なる点のみを詳細に説明する。
〔概略説明〕
この第5実施形態のクラッチディスク組立体201は4段特性を有しており、その点で3段特性を有する第1実施形態のクラッチディスク組立体1と異なる。具体的には、図45の機械回路図において、固定プレート20とハブフランジ18とのトルク伝達経路間に、第1実施形態のスペーサ80の代わりにサブプレート207,208とバネ206とが配置されている。サブプレート207,208は固定プレート20からトルクが入力されるようになっている。バネ206はサブプレート207,208とハブフランジ18とを回転方向に弾性的に連結している。サブプレート207,208は、ハブ3に対して回転方向両側にそれぞれθ1だけ相対回転可能である。なお、ハブフランジ18はハブ3に対して回転方向両側にそれぞれθ1+θ2だけ相対回転可能であるが、ここでのθ1+θ2は第1実施形態のθ1に対応している。すなわち、第1実施形態のθAまでの角度(低捩じり角度領域)内にバネ206が機能する2段目の特性を設けていることになる。
【0092】
なお、機械回路図は、各部材の回転方向の関係を説明するための模式図であり、回転方向に一体に動作する部材同士は一つの部材として考えられる。具体的には、ハブ3とブッシュ19は回転方向には一体の部材である第1回転体250を構成している。固定プレート20とサブプレート207,208は第2バネ21とバネ206の間で機能する第1中間体251として機能している。第1中間体251は、第1回転体250との間に第1小摩擦機構10を形成し、入力回転体2との間に第2大摩擦機構8を形成し、ハブフランジ18との間に摩擦機構241を形成している。さらに、第1中間体251はハブ3との間に隙間角度θ1のストッパー機構を形成している。入力回転体2は第1摩擦ワッシャー48,ブッシュ93と一体回転するようになっており、第2回転体252を構成している。〔バネ206の説明〕
図45において、バネ206は、4段特性を実現するダンパー機構において高捩じり角度領域で圧縮されるバネ又は弾性部材としての役割を有している。バネ206は1段目範囲で圧縮される第2バネ21と直列に作用するように配置され、3段目範囲で圧縮される第1バネ16と直列に作用するように配置されている。バネ206は、固定プレート20及び第1及び第2サブプレート207,208を介して第2バネ21に回転方向に連結され、ハブフランジ18を介して第1バネ16に回転方向に連結されている。バネ206は第2バネ21に対して剛性が大幅に高く、1段目範囲ではバネ206はほとんど圧縮されない。
【0093】
バネ206は第1バネ16に対して剛性は低いが、その程度は大きくない。したがってバネ206は圧縮の程度が進むと、バネ206は第1バネ16のイニシャルトルクとヒステリシストルク(バネ206が第1バネ16に荷重を作用させたときに摩擦係合した部分で発生する抵抗力に基づくトルク)の合計を越えるトルクを発生できる。
【0094】
なお、摩擦機構241は、バネ206と並列に作用するように配置されており、より厳密にはバネ206が作動するときのみ摩擦を発生するようになっている。また、摩擦機構241は、第1バネ16と並列に作用する第1大摩擦機構39と直列に作用するように配置されている。
〔第1及び第2サブプレート207,208の説明〕
サブプレートは、ハブフランジ18のエンジン側に配置された第1サブプレート207と、ハブフランジ18のトランスミッション側に配置された第2サブプレート208とから構成されている。サブプレート207,208は互いに一体回転するように係合している。第1及び第2サブプレート207,208は、図45から明らかなように、固定プレート20とともに第2バネ21とバネ206とを回転方向に連結するための中間部材として機能している。また、第2サブプレート208は内周歯212によってハブ3の外周歯65とともに前述のストッパー機構を構成している。このストッパー機構によって捩じり角度θAを越えると第2バネ21の圧縮が行われないようになっている。
〔詳細説明〕
図38に示すように、ハブフランジ18に複数の第3窓孔230が形成されている。第3窓孔230は回転方向に等間隔で4個形成されている。第3窓孔230は、半径方向及び回転方向長さが第2窓孔56や第1窓孔57に比べて小さく形成されている。また、各第3窓孔230はハブフランジ18の最も内周側に形成されている。第3窓孔230内にはバネ206が配置されている。バネ206はコイルスプリングであり、回転方向に延びている。バネ206の両端は第3窓孔230の回転方向両端に当接又は近接している。
【0095】
第1サブプレート207は、ハブフランジ18とクラッチプレート31との間に配置されている。第1サブプレート207は、図40に示すように、円板状又は環状の部材である。より具体的には第1サブプレート207は板金製の部材である。第1サブプレート207は主に環状部221から構成されている。環状部221のエンジン側に突出する筒状部222が形成されている。筒状部222の内周面はハブフランジ18の筒状部59外周面に相対回転可能に当接している。すなわち第1サブプレート207は筒状部222によりハブフランジ18に対して半径方向の位置決めをされている。さらに、筒状部222の外周面には、ブッシュ93の筒状部97が当接している。
【0096】
第1サブプレート207において、環状部221から回転方向に等間隔で複数の突出部223が形成されている。突出部223は環状部221から連続して半径方向外方に延びている。各突出部223はハブフランジ18の第3窓孔230に対応して形成されている。突出部223において、環状部221から突出部223にかけて切り起こし部226が形成されている。切り起こし部226は環状部221及び突出部223から軸方向に切り起こされて形成された孔であり、切り起こし部226はバネ206の回転方向両端、半径方向両側及び軸方向片側(エンジン側)を支持している。さらに、切り起こし部226の一部はクラッチプレート31に対してトランスミッション側から当接している。
【0097】
環状部221の外周縁において各突出部223の回転方向間には、突起227が形成されている。突起227は環状部221の外周縁から折り曲げられ軸方向(トランスミッション側)に延びる部分である。突起227には、図41に示すように、軸方向に突出する2つの爪228が回転方向両側に形成されている。あるいは爪228によって突起227の先端に切欠き229が形成されていると考えても良い。
【0098】
突起227は、第1サブプレート207の本体である環状部221と一体に形成された板状部分である。突起227の板厚は環状部221の板厚と等しい。突起227は板の両平面が半径方向を向いている。
【0099】
次に第2サブプレート208について説明する。第2サブプレート208はハブフランジ18とリテーニングプレート32との間に配置された円板状又は環状の部材である。より詳細には、第2サブプレート208はハブフランジ18と固定プレート20との軸方向間に配置されている。第2サブプレート208は、第1サブプレート207と同様に板金製の円板状部材である。第2サブプレート208の外径は第1サブプレート207の外径とほぼ同じであるが、内径は第1サブプレート207に比べて小さい。すなわち第2サブプレート208の内周部は第1サブプレート207に比べてさらに内周側に延びている。
【0100】
第2サブプレート208は図39に示すように主に環状部211から構成されている。環状部211の内周縁には、半径方向内側に突出する複数の内周歯212が形成されている。内周歯212はハブフランジ18の内周歯61と軸方向に並んで配置されている。内周歯212は内周歯61に比べて回転方向長さが長くなっている。図42に示すように、内周歯212の回転方向両端は内周歯61の回転方向両端よりさらに半径方向外側に配置されている。内周歯212は、内周歯61と同様に外周歯65の回転方向間に配置されている。外周歯65から見て回転方向両側の内周歯212との間にはそれぞれθ1だけの隙間が確保されている。さらに、外周歯65から見て回転方向両側の内周歯61の端面との間にはそれぞれθ1+θ2だけの隙間が確保されている。
【0101】
環状部211には半径方向外方に突出する複数の突出部213が連続して形成されている。突出部213は回転方向に等間隔で形成されている。突出部213はハブフランジ18の第3窓孔230に対応して形成されている。突出部213に対応する部分には、窓部216が形成されている。窓部216は軸方向に貫通する孔を有しており、バネ206の回転方向両側、半径方向両側及び軸方向片側(トランスミッション側)を支持している。突出部213の半径方向外側縁には、第1係合部214が形成されている。第1係合部214は2つの切欠き部分である。第1係合部214には固定プレート20の爪75が係合している。これにより、第2サブプレート208は固定プレート20と一体回転するようになっている。爪75は第1係合部214に対して半径方向には所定距離までは移動可能となっている。また、爪75は第1係合部214に対して軸方向に移動可能である。
【0102】
爪75と係合部214の係合は、高捩じり角度領域において微小捩じり振動に対して第2大摩擦機構8を機能させないための第2隙間機構46を構成している。図33に示すように、第2隙間機構46は固定プレート20と第2サブプレート208との間に形成されている。図44においてより具体的に説明すると、固定プレート20の爪75の回転方向角度θ75は、第2サブプレート208の第1係合部214の回転方向角度θ214より小さく、その差が第2隙間機構46となり、その角度はθAC(例えば2〜4度)となっている。なお、図44においては、各爪75のR1側端75aと第1係合部214のR1側端214aとの間には隙間θAC1が確保され、各爪75のR2側端75bと第1係合部214のR2側端214bとの間には隙間θAC2が確保されている。θAC1とθAC2との和がθACとなっている。
【0103】
この実施形態では第2隙間機構46におけるストッパーとして機能する第2サブプレート208と固定プレート20が金属製であるため、高温下であっても両者共に変形が少なく、隙間の角度θACが安定している。
【0104】
環状部211の外周縁において各突出部213の回転方向間には第2係合部217が形成されている。第2係合部217は2個の切欠きであり、第1サブプレート207の爪228が係合している。この結果、第1サブプレート207,208は一体回転するようになっている。爪228は第2係合部217に対して半径方向に所定の距離までは移動可能になっている。
【0105】
第2サブプレート208の環状部211のトランスミッション側面は固定プレート20に当接している。固定プレート20はコーンスプリングによりエンジン側に押圧されており、第2サブプレート208は固定プレート20によりエンジン側に付勢されている。第2サブプレート208は、環状部211とハブフランジ18の内周部との間に配置されたワッシャー240によりハブフランジ18に軸方向を支持されている。ワッシャー240は樹脂製の部材である。
【0106】
突起227は第2窓孔56の内周縁に形成された切欠き56a内を延びている。このように第1サブプレート207と第2サブプレート208とを一体回転させるための部分が既存の窓孔内を延びているため、特別な孔やスリットを形成する必要がない。なお、突起227とその回転方向両側の切欠き56aとの間にはそれぞれθ2より大きな隙間が確保されている。
【0107】
この実施形態では、第1サブプレート207と第2サブプレート208とが板状の突起227により係合しているため、従来のサブピンを用いた係合よりスペースを大幅に省略できる。特に、突起227は板状であり半径方向には板の厚さのみの幅を有している。このため、半径方向のスペースを大幅に確保できる。また突起227は第2窓孔56内において半径方向に小さいため、第1バネ16の径が小さくなることはない。また、突起227は第2窓孔56の最内周に配置されており、第1バネ16に干渉しにくい。
【0108】
さらに、突起227は第1サブプレート207と一体の部材であるため、従来のサブピン構造に比べて部品点数を減らせる。
〔ブッシュ93の構造〕
ブッシュ93の機能について説明する。
【0109】
摩擦ブッシュ93は、図20〜22に示すように、主に、樹脂製の環状部94から主に構成されている。環状部94は半径方向に所定の幅を有し軸方向の厚みが薄い円板状の部材である。環状部94の内周縁には軸方向エンジン側(第1軸方向側)に突出する筒状部98が形成されている。筒状部98の内周面はハブ3のボス62の外周面に当接又は近接している。環状部94の外周縁には軸方向トランスミッション側(第2軸方向側)に突出する筒状部97が形成されている。筒状部97の内周面は第1サブプレート207の筒状部222の外周面に当接又は近接している。
【0110】
ブッシュ93は、
(1)筒状部98によって、自らと、クラッチプレート31,リテーニングプレート32とをハブ3のボス62に対して相対回転可能に半径方向に支持する。
(2)筒状部97によって、ハブフランジ18をハブ3のボス62に対して相対回転可能となるように半径方向に支持する。筒状部97は、第1実施形態では筒状部59を直接支持し、第2実施形態では第1サブプレート207の筒状部222を介して筒状部59を支持している。
【0111】
以上に述べたようにブッシュ93は、ハブ3のボス62の外周側に配置された3枚のプレート(プレート31,32とハブフランジ18)をボス62に対して芯出ししている。
〔動作説明〕
次に、図46の捩じり特性線図を用いてクラッチディスク組立体201の動作について説明する。ここでは、入力回転体2を他の部材に固定しておきそれに対してハブ3をR2方向に捩っていく動作に基づいて説明する。捩じり角度の小さな領域では、最も剛性の低い第2バネ21が圧縮され第1小摩擦機構10で滑りが生じる。この結果、θAまでは低剛性・低ヒステリシストルクの特性が得られる。捩じり角度がθAを超えると、第2バネ21の圧縮がそれ以上進まず、バネ206が回転方向に圧縮される。このとき第2大摩擦機構8で滑りが生じ1段目よりは大きいヒステリシストルクが発生する。この2段目においてバネ206で発生するトルクが第1バネ16のイニシャルトルクとヒステリシストルクの合計(バネ206が第1バネ16に荷重を作用させたときに摩擦係合部分において発生する抵抗力に基づくトルク)を超えると、第1バネ16の圧縮が開始され、第1バネ16と並列に配置された第1大摩擦機構39で滑りが生じる。このように2段目途中からヒステリシストルクが高くなる。θBになり、内周歯61と外周歯65が当接すると、以後はバネ206の圧縮は停止される。すなわち、第1バネ16のみが圧縮され、さらに捩じり角度が大きくなるとバネ17が第1バネ16と並列に圧縮される。
【0112】
以上に説明したように、2段目のバネ206と3段目の第1バネ16とが直列に作用するように配置されているため、2段目においてヒステリシストルクが途中から高くなる。
【0113】
より詳細には、2段目初期ではバネ206のみが主に圧縮され中剛性・中ヒステリシストルク(H2)が発生する。θBからは第1バネ16とバネ206が直列に圧縮されるため、剛性は1段目よりは高いが2段目初期よりは低くなる。しかし、バネ206が圧縮されることでブッシュ93と筒状部59において滑りが生じ、2段目初期より大きい中間ヒステリシストルク(Hm)が発生している。この実施形態では、中間ヒステリシストルク(Hm)の領域は2段目の大半(8割程度)を占めている。捩じり角度θBを越えると、バネ206の圧縮が停止され、第1バネ16のみが圧縮される。したがって3段目では2段目より高い剛性が得られる。また、3段目で生じる高ヒステリシストルク(H3)は2段目で生じるヒステリシストルク(H2,Hm)より大きい。
【0114】
以上の説明から明らかなように、第1バネ16とバネ206が直列に圧縮されているときの中間ヒステリシストルク(Hm)は、第1バネ16のみが圧縮されているときに発生するヒステリシストルク(H2)より高く、バネ206のみが圧縮されているときに発生する高ヒステリシストルク(H3)より低い。この結果、3段目の開始時(2段目と3段目の境界)であるθBにおいてヒステリシストルクが急激に大きくなることがない。従来であれば、θBにおいてヒステリシストルク(H2)からヒステリシストルク(H3)に変化し、その変化量は大きかった。また、2段目の開始時(1段目と2段目の境界)であるθAにおいてもヒステリシストルクが急激に大きくなることはない。
【0115】
以上の捩じり特性によって、1段目正負全体にわたって作動するアイドリング時の振動に対してジャンピング現象が生じにくくなっている。具体的には2段目に中間ヒステリシストルク(Hm)が得られているため、振動の吸収が緩やかに行われる。
【0116】
このクラッチディスク組立体1では、θAまでの1段目が低捩じり角度領域に該当し、θB以上の3、4段目が高捩じり角度領域に該当する。θA〜θBまでの間はその中間領域である。
【0117】
本発明に係るダンパー機構又はダンパーディスク組立体は、クラッチディスク組立体に限定されず、フライホイール組立体のダンパー、トルクコンバータロックアップのダンパー、その他のダンパーに採用可能である。
【0118】
【発明の効果】
本発明に係るダンパーディスク組立体では、回転方向の所定の隙間が中間機構に設けられているため、微小捩じり振動発生時に付勢部材と第2円板状入力部材との間で相対回転が生じず、従来における第2円板状入力部材の摩耗が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのクラッチディスク組立体の平面図。
【図2】図1の部分拡大図。
【図3】図1のIII−III 断面図。
【図4】図1の0-IV断面図。
【図5】図1のO-V 断面図。
【図6】第2隙間機構を説明するための部分平面図。
【図7】本発明のクラッチディスク組立体のダンパー機構としての機械回路図。
【図8】固定プレートの平面図。
【図9】図8のIX-IX 断面図。
【図10】図8のX 矢視図。
【図11】図8のXI矢視図。
【図12】ブッシュの平面図。
【図13】図12のXIII矢視図。
【図14】図12のXIV-XIV 断面図。
【図15】図14の部分拡大図。
【図16】図17のXVI-XVI 断面図。
【図17】ブッシュの裏面図。
【図18】図17のXVII矢視図。
【図19】図17のXIX 矢視図。
【図20】摩擦ブッシュの平面図。
【図21】図20のXXI-XXI 断面図。
【図22】図21の部分拡大図。
【図23】第1隙間機構を説明するための部分平面図。
【図24】クラッチディスク組立体の捩じり特性線図。
【図25】図24の部分拡大図。
【図26】第2実施形態における、図6に対応する図。
【図27】第2実施形態における、図7に対応する図。
【図28】第3実施形態における、図6に対応する図。
【図29】第3実施形態における、図7に対応する図。
【図30】第4実施形態における、図3に対応する図。
【図31】第4実施形態における、図7に対応する図。
【図32】第5実施形態におけるクラッチディスク組立体の平面図。
【図33】図32のXXXIII−O断面図。
【図34】図32のXXXIV−O断面図。
【図35】図32のXXXV−O断面図。
【図36】図32の部分拡大図。
【図37】図32の部分拡大図。
【図38】ハブフランジの平面図。
【図39】第2サブプレートの平面図。
【図40】第1サブプレートの平面図。
【図41】図40のXXXXI矢視図。
【図42】第2サブプレートとハブとの係合を示すための部分平面図。
【図43】ハブフランジと第1及び第2サブプレートとの関係を示す断面図。
【図44】第5実施形態における、第2隙間機構説明するための部分平面図。
【図45】クラッチディスク組立体の機械回路図。
【図46】クラッチディスク組立体の捩じり特性線図
【符号の説明】
1 クラッチディスク組立体
2 入力回転体
3 ハブ
4 ダンパー機構
5 第1ダンパー機構
6 第2ダンパー機構
7 第1弾性機構
8 第2大摩擦機構
9 第2弾性機構
10 第1小摩擦機構
16 第1バネ
18 ハブフランジ
19 ブッシュ
20 固定プレート
21 第2バネ
31 クラッチプレート
32 リテーニングプレート
38 第2小摩擦機構
39 第1大摩擦機構
45 第1隙間機構
46 第2隙間機構
48 第1摩擦ワッシャー
49 第1コーンスプリング
78 第2コーンスプリング

Claims (2)

  1. 軸方向に間隔をあけて配置され互いに固定された第1及び第2円板状入力部材(31,32)と、
    前記第1及び第2円板状入力部材の内周側に配置されたハブ(3)と、
    前記ハブの外周側で前記1対の円板状入力部材の軸方向間に配置された円板状中間部材(18)と、
    前記第2円板状入力部材(32)と前記円板状中間部材との軸方向間に配置され、前記第2円板状入力部材に対して前記第2円板状入力部材からトルクが入力されるようにかつ軸方向に移動可能に係合する摩擦部材(48)と、
    前記摩擦部材と前記第2円板状入力部材との軸方向間に配置され、前記摩擦部材と前記第2円板状入力部材に対して軸方向に反発力を与えている付勢部材(49)と、
    前記摩擦部材と前記円板状中間部材との軸方向間に挟まれて配置され、前記円板状中間部材からトルクが入力されるようになっている中間機構(20,80,206,208)と、
    前記中間機構と前記ハブとを回転方向に弾性的に連結し、捩じり特性の低捩じり角度領域で低剛性をもたらすための第1弾性部材(21)と、
    前記第1及び第2円板状入力部材と前記円板状中間部材とを回転方向に弾性的に連結し、捩じり特性の高捩じり角度領域において高剛性をもたらすための第2弾性部材(16)とを備え、
    前記中間機構は、前記第1弾性部材と前記円板状中間部材とのトルク伝達経路間に前記高捩じり角度領域における微小捩じり振動に対して前記摩擦部材と前記中間機構を摺動させないための所定の隙間(46)を確保しており、
    前記中間機構は、前記円板状中間部材に軸方向から当接した第1中間部材(80)と、前記第1中間部材と前記摩擦部材との軸方向間に配置された第2中間部材(20)とを有し、
    前記第1中間部材と前記第2中間部材との間には、前記所定の隙間が形成されている、
    ダンパーディスク組立体。
  2. 前記第1中間部材と前記第2中間部材とは半径方向に所定の幅を有する環状の部材である、
    請求項1に記載のダンパーディスク組立体。
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