JP4109787B2 - ダンパー機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダンパー機構、特に、動力伝達系における捩じり振動を減衰するためのダンパー機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
車輌に用いられるクラッチディスク組立体は、フライホイールに連結・切断されるクラッチ機能と、フライホイールからの捩じり振動を吸収・減衰するためのダンパー機能とを有している。一般に車輌の振動には、アイドル時異音(ガラ音)、走行時異音(加速・減速ラトル,こもり音)及びティップイン・ティップアウト(低周波振動)がある。これらの異音や振動を取り除くことがクラッチディスク組立体のダンパーとしての機能である。
【0003】
アイドル時異音とは、信号待ち等でシフトをニュートラルに入れ、クラッチペダルを放したときにトランスミッションから発生する「ガラガラ」と聞こえる音である。この異音が生じる原因は、エンジンアイドリング回転付近ではエンジントルクが低く、エンジン爆発時のトルク変動が大きいことにある。このときにトランスミッションのインプットギアとカウンターギアとが歯打ち現象を起こしている。
【0004】
ティップイン・ティップアウト(低周波振動)とは、アクセルペダルを急に踏んだり放したりしたときに生じる車体の前後の大きな振れである。駆動伝達系の剛性が低いと、タイヤに伝達されたトルクが逆にタイヤ側から伝わり、その揺り返しとしてタイヤに過大トルクが発生し、その結果車体を過渡的に前後に大きく振らす前後振動となる。
【0005】
アイドリング時異音に対しては、クラッチディスク組立体の捩じり特性においてゼロトルク付近が問題となり、そこでの捩じり剛性は低い方が良い。一方、ティップイン・ティップアウトの前後振動に対しては、クラッチディスク組立体の捩じり特性をできるだけソリッドにすることが必要である。
以上の問題を解決するために、2種類のバネを用いることにより2段特性を実現したクラッチディスク組立体が提供されている。そこでは、捩じり特性における1段目(低捩じり角度領域)における捩じり剛性及びヒステリシストルクを低く抑えているために、アイドリング時の異音防止効果がある。また、捩じり特性における2段目(高捩じり角度領域)では捩じり剛性及びヒステリシストルクを大きく設定しているため、ティップイン・ティップアウトの前後振動を十分に減衰できる。
【0006】
さらに、捩じり特性2段目においてたとえばエンジンの燃焼変動に起因する微小振動が入力されたときに、2段目の大摩擦機構を作動させないことで、低ヒステリシストルクによって微小振動を効果的に吸収するダンパー機構も知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のダンパー機構では、捩り特性の1段目と2段目とで摩擦を発生する低摩擦機構は共通である。このため、1段目のヒステリシストルクを適切な値にすると2段目のヒステリシストルクが小さくなり過ぎる。また、2段目のヒステリシストルクを適切な値に設定すると1段目のヒステリシストルクが大きくなり過ぎる。
【0008】
本発明の課題は、微小捩り振動に対して1段目で発生するヒステリシストルクと2段目で発生するヒステリシストルクを適切な値に設定することを可能にすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のダンパー機構は、第1回転部材と第2回転部材と第1弾性部材と第2弾性部材と複数の第1摩擦発生手段と第2摩擦発生手段とを備えている。第2回転部材は第1回転部材に相対回転可能に配置されている。第1弾性部材は、第1回転部材と第2回転部材とを回転方向に弾性的に連結し、第1回転部材と第2回転部材の捩じり角度が第1捩じり角度までの1段目範囲で圧縮される。第2弾性部材は、第1回転部材と第2回転部材とを回転方向に弾性的に連結し、第1回転部材と第2回転部材の捩じり角度が第1捩じり角度を越える2段目範囲で圧縮され、2段目範囲で1段目範囲より高い剛性をもたらす。第1摩擦発生手段は、第1回転部材と第2回転部材とを回転方向に摩擦係合し、第1捩じり角度よりも捩じり角度が小さい微小捩じり振動に対して1段目及び2段目範囲で滑らず、微小捩じり振動よりも捩じり角度が大きい大捩じり振動に対して1段目及び2段目範囲で滑る。第2摩擦発生手段は、微小捩じり振動に対して、2段目範囲で滑ることで第1摩擦発生手段より小さな摩擦を発生し、1段目範囲で滑らない。
【0013】
このダンパー機構では、第2回転部材にトルクが入力されると、第1弾性部材及び第2弾性部材を介して第1回転部材にトルクが伝達される。第1回転部材と第2回転部材が相対回転するときの動作について説明する。捩じり特性の1段目範囲では第1弾性部材が圧縮される。2段目範囲では第2弾性部材が圧縮されることで1段目範囲より高い剛性をもたらす。第2摩擦発生手段は、微小捩り振動に対して1段目範囲では滑らず2段目範囲では滑る。このように微小捩り振動に対して1段目範囲のみで滑りを生じる第2摩擦発生手段を有するため、微小捩り振動に対する1段目範囲でのヒステリシストルクの値を十分に小さく維持したまま2段目範囲でのヒステリシストルクを大きくすることができる。
【0014】
請求項2に記載のダンパー機構は、請求項1において、第1回転部材と第2回転部材とを回転方向に摩擦係合し、微小捩じり振動に対しては1段目及び2段目範囲で滑らず、微小捩じり振動よりも捩じり角度が大きい大捩じり振動に対して1段目範囲で滑らず2段目範囲で滑る第3摩擦発生手段をさらに備えている。このダンパー機構では、第3摩擦発生手段は大捩り振動に対して2段目範囲で滑るが1段目範囲では滑らない。この結果、大捩り振動に対して1段目範囲より2段目範囲ヒステリシストルクを大きくできる。
【0015】
請求項3に記載のダンパー機構は、第1回転部材と第2回転部材と第1弾性部材と第2弾性部材と複数の第1摩擦発生手段と第2摩擦発生手段とを備えている。第2回転部材は、第1回転部材に相対回転可能に配置されている。第1弾性部材は、第1回転部材と第2回転部材とを回転方向に弾性的に連結し、第1回転部材と第2回転部材の捩じり角度が第1捩じり角度までの1段目範囲で圧縮される。第2弾性部材は、第1回転部材と第2回転部材とを回転方向に弾性的に連結し、第1回転部材と第2回転部材の捩じり角度が第1捩じり角度を越える2段目範囲で圧縮され、2段目範囲で1段目範囲より高い剛性をもたらす。第1摩擦発生部は、第1回転部材と第2回転部材とを回転方向に摩擦係合し、第1捩じり角度よりも捩じり角度が小さい微小捩じり振動に対して1段目及び2段目範囲で滑らず、微小捩じり振動よりも捩じり角度が大きい大捩り振動に対して1段目及び2段目範囲で滑る。第2摩擦発生部は、1段目及び2段目範囲全体で常に滑り第1摩擦発生部より小さな摩擦を発生する。第3摩擦発生部は、微小捩じり振動に対して、2段目範囲で滑ることで第1摩擦発生部より小さな摩擦を発生し、1段目範囲で滑らない。
【0016】
このダンパー機構では、例えば第2回転部材にトルクが入力されると、第1弾性部材と第2弾性部材を介して第1回転部材にトルクが伝達される。第1回転部材と第2回転部材が相対回転するときの動作について説明する。捩り特性においては、1段目範囲では第1弾性部材が圧縮され、2段目範囲では第2弾性部材が圧縮されて1段目範囲より高い剛性をもたらす。1段目範囲で微小捩り振動が入力されると、第2摩擦発生部のみが滑ることで比較的小さなヒステリシストルクを発生する。2段目範囲で微小捩り振動が入力されると、第2摩擦発生部に加えて第3摩擦発生部が滑る。このように、微小捩り振動に対して1段目で滑らず2段目で滑る第3摩擦発生部を設けたことで、微小捩り振動に対するヒステリシストルクを1段目範囲に比べて2段目範囲で大きくできる。
【0017】
請求項4に記載のダンパー機構は、請求項3において、第1回転部材と第2回転部材とを回転方向に摩擦係合し、微小捩じり振動よりも捩じり角度が大きい大捩じり振動に対して1段目範囲で滑らず2段目範囲で滑り、微小捩じり振動に対して1段目及び2段目範囲で滑らない第4摩擦発生部をさらに備えている。このダンパー機構では、大捩り振動に対して、第4摩擦発生部は2段目範囲では滑るが1段目範囲では滑らない。この結果、大捩り振動に対するヒステリシストルクを1段目範囲より2段目範囲で大きくできる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の一実施形態のクラッチディスク組立体1断面図を示し、図2にその平面図を示す。クラッチディスク組立体1は、車輌のクラッチ装置に用いられる動力伝達装置であり、クラッチ機能とダンパー機能とを有している。クラッチ機能とはフライホイール(図示せず)に連結及び離反することによってトルクの伝達及び遮断をする機能である。ダンパー機能とは、バネ等の弾性や摩擦抵抗発生によりフライホイール側から入力されるトルク変動等を吸収・減衰する機能である。
【0019】
図1においてO−Oがクラッチディスク組立体1の回転軸すなわち回転中心線である。また、図1の左側にエンジン及びフライホイール(図示せず)が配置され、図1の右側にトランスミッション(図示せず)が配置されている。さらに、図2の矢印R1側がクラッチディスク組立体1の回転方向駆動側(正側)であり、矢印R2側からその反対側(負側)である。
【0020】
クラッチディスク組立体1は、主に、入力回転体2(クラッチプレート21,リテーニングプレート22,クラッチディスク23)と、ハブ3と、入力回転体2とハブ3との間に配置されたダンパー機構4とから構成されている。ダンパー機構4は、第1及び第2バネ7,8及び複数の摩擦機構A〜Fなどを含んでいる。
【0021】
入力回転体2はフライホイール(図示せず)からのトルクが入力される部材である。入力回転体2は、主に、クラッチプレート21と、リテーニングプレート22と、クラッチディスク23とから構成されている。クラッチプレート21とリテーニングプレート22はともに板金製の円板状又は環状の部材であり、軸方向に所定の間隔を空けて配置されている。クラッチプレート21はエンジン側に配置され、リテーニングプレート22はトランスミッション側に配置されている。クラッチプレート21とリテーニングプレート22は後述する板状連結部31により互いに固定され、その結果軸方向の間隔が定められるとともに一体回転するようになっている。
【0022】
クラッチディスク23は、図示しないフライホイールに押し付けられる部分である。クラッチディスク23は、クッショニングプレート24と、第1及び第2摩擦フェーシング25とから主に構成されている。クッショニングプレート24は、環状部24aと、環状部24aの外周側に設けられ回転方向に並ぶ複数のクッショニング部24bと、環状部24aから半径方向内側に延びる複数の連結部24cとから構成されている。連結部24cは4カ所に形成され、各々がリベット27(後述)によりクラッチプレート21に固定されている。クッショニングプレート24の各クッショニング部24bの両面には、摩擦フェーシング25がリベット26により固定されている。
【0023】
クラッチプレート21及びリテーニングプレート22の外周部には、回転方向に等間隔で4つの窓孔35がそれぞれ形成されている。各窓孔35には、内周側と外周側にそれぞれ切り起こし部35a,35bが形成されている。この切り起こし部35a,35bは後述の第2バネ8の軸方向及び半径方向への移動を規制するためのものである。また、窓孔35には、第2バネ8の端部に当接又は近接する当接面36が円周方向両端に形成されている。
【0024】
クラッチプレート21及びリテーニングプレート22には、それぞれ中心孔37が形成されている。この中心孔37内にはハブ3としてのスプラインハブが配置されている。ハブ3は、軸方向に延びる筒状のボス52と、ボス52から半径方向に延びるフランジ54とから構成されている。ボス52の内周部には、トランスミッション側から延びる図示しないシャフトに係合するスプライン孔53が形成されている。フランジ54には回転方向に並んだ複数の外周歯55及び後述の第1バネ7を収容するための切欠き56等が形成されている。切欠き56は半径方向に対向する2カ所に形成されている。
【0025】
ハブフランジ6は、ハブ3の外周側で、かつ、クラッチプレート21とリテーニングプレート22との間に配置された円板状の部材である。ハブフランジ6は、第1バネ7を介してハブ3と回転方向に弾性的に連結され、さらには第2バネ8を介して入力回転体2に回転方向に弾性的に連結されている。
図7に詳細に示すように、ハブフランジ6の内周縁には複数の内周歯59が形成されている。内周歯59は前述の外周歯55の間に配置され、回転方向に所定の隙間をあけて配置されている。外周歯55と内周歯59とは回転方向に互いに当接可能である。すなわち外周歯55と内周歯59とによりハブ3とハブフランジ6との捩じり角度を規制するための第1ストッパー9が形成されている。ここでいうストッパーとは、所定角度までは両部材の相対回転を許容するが、所定角度になると互いに当接しそれ以上の相対回転を禁止する構造をいう。外周歯55とその円周方向両側の内周歯59との間には第1隙間が確保されている。この第1隙間がハブ3とハブフランジ6とを相対回転可能にしている。第1隙間の円周方向角度をθ1とする。外周歯55から見てR2側の隙間の円周方向角度をθ1pとし、R1側の隙間の円周方向角度をθ1nとすると、θ1pとθ1nの合計がθ1となる。θ1pとθ1nは異なり、θ1pはθ1nより大きい。
【0026】
さらに、ハブフランジ6の内周縁には、フランジ54の切欠き56に対応して切欠き67が形成されている。各切欠き56,67内には、1つずつ第1バネ7が配置されている。第1バネ7は低剛性のコイルスプリングであり、2つの第1バネ7は並列に作用する。第1バネ7はスプリングシート7aを介して切欠き56,67の円周方向両端に係合している。以上の構造によって、ハブ3とハブフランジ6とが相対回転する際には第1隙間の円周方向角度θ1の範囲内で第1バネ7が回転方向に圧縮される。
【0027】
ハブフランジ6には回転方向に等間隔で4つの窓孔41が形成されている。窓孔41は回転方向に長く延びる形状である。図5及び図6に示すように、窓孔41の縁は、円周方向両側の当接部44と、外周側の外周部45と、内周側の内周部46とから構成されている。外周部45は連続して形成されており窓孔41の外周側を閉じている。なお、窓孔41の外周側は一部が半径方向外方に開いた形状であっても良い。ハブフランジ6において各窓孔41の円周方向間には切欠き42が形成されている。切欠き42は半径方向内側から外側に向かって円周方向長さが長くなる扇形状であり、円周方向両側に縁面43が形成されている。なお、内周部46には切欠き64が形成されている。切欠き64は内周部46の円周方向中間に形成され円周方向に所定の幅を有している。
【0028】
各窓孔41が形成された部分の半径方向外側には、突起49が形成されている。すなわち突起49はハブフランジ6の外周縁48からさらに半径方向外側に延びる突起形状である。突起49は、回転方向に長く延びており、円周方向両端にストップ面51が形成されている。突起49は、窓孔41に比べて円周方向の幅が短く、ほぼその円周方向中間位置に形成されている。すなわち、突起49のストッパー面50は、切欠き42の縁面43より窓孔41に対してさらに円周方向内側に配置されており、窓孔41の当接部44よりさらに円周方向内側に配置されている。なお、突起49は円周方向両端にストッパー面が形成されていればそれでよく、必ずしも円周方向中間部分を必要としない。すなわち、突起は両側ストッパー面を形成するために円周方向2カ所に設けられた形状であっても良い。
【0029】
前述したハブフランジ6の構造について他の表現を用いて再度説明する。ハブフランジ6は内周側に環状部を有しており環状部から半径方向外方に突出する複数の突出部47を有している。各突出部47はこの実施形態では回転方向に等間隔で4つ形成されている。突出部47は回転方向に長く形成されており、その内部に前述の窓孔41が形成されている。
【0030】
さらに突出部47を他の表現で説明すると、突出部47は、半径方向に延びる2つの円周方向両側窓枠部91と、円周方向両側窓枠部91の半径方向外側端同士を連結する外周側窓枠部92とから構成されている。円周方向両端窓枠部91の円周方向内側は当接部44となり、円周方向外側は縁面43となっている。外周側窓枠部92の半径方向内側は外周部45となっており、半径方向外側は外周縁48となっている。外周縁48には前述の突起49が形成されている。なお、前述の切欠き42は回転方向に隣接する突出部47の円周方向両端窓枠部91間の空間である。
【0031】
第2バネ8はクラッチディスク組立体1のダンパー機構4に用いられる弾性部材すなわちバネである。各第2バネ8は、同心に配置された1対のコイルスプリングから構成されている。各第2バネ8は、各第1バネ7に比べて大型でありばね定数が大きい。第2バネ8は各窓孔41,35内に収容されている。第2バネ8はクラッチディスク組立体1の回転方向に長く延びており、窓孔41全体にわたって配置されている。第2バネ8の円周方向両端は、窓孔41の当接部44と当接面36とに当接又は近接している。プレート21,22のトルクは第2バネ8を介してハブフランジ6に伝達され得る。プレート21,22とハブフランジ6とが相対回転すると、第2バネ8は両者の間で圧縮される。具体的には、第2バネ8は当接面36とその円周方向反対側の当接部44との間で回転方向に圧縮される。このとき4つの第2バネ8は並列に作用している。
【0032】
リテーニングプレート22の外周縁には、回転方向に等間隔で4カ所に板状連結部31が形成されている。板状連結部31は、クラッチプレート21とリテーニングプレート22とを互いに連結するものであり、さらに後述するようにクラッチディスク組立体1のストッパーの一部を構成している。板状連結部31は、リテーニングプレート22から一体に形成された板状部材であり、回転方向に所定の幅を有している。板状連結部31は、各窓孔41の円周方向間すなわち切欠き42に対応して配置されている。板状連結部31は、リテーニングプレート22の外周縁から軸方向に延びるストッパー部32と、ストッパー部32の端部から半径方向内側に延びる固定部33とから構成されている。ストッパー部32はリテーニングプレート22の外周縁からクラッチプレート21側に延びている。固定部33は、ストッパー部32の端部から半径方向内側に折り曲げられている。以上に述べた板状連結部31はリテーニングプレート22と一体の部分であり、厚みはリテーニングプレート22とほぼ同じである。そのため、ストッパー部32は、主面が半径方向に向いており、半径方向にはリテーニングプレート22の板厚に相当する幅のみを有している。ストッパー部32は円周方向両側にストッパー面50を有している。固定部33の半径方向位置は窓孔41の外周側部分に対応しており、円周方向位置は回転方向に隣接する窓孔41の間である。この結果、固定部33はハブフランジ6の切欠き42に対応して配置されている。切欠き42は固定部33より大きく形成されており、このため組立時にリテーニングプレート22をクラッチプレート21に対して軸方向に移動させたときには固定部33は切欠き42を通って移動可能である。固定部33はクッショニングプレート24の連結部24cに平行にかつトランスミッション側から当接している。固定部33には孔33aが形成されており、孔33a内には前述のリベット27が挿入されている。リベット27は、固定部33とクラッチプレート21とクッショニングプレート24とを一体に連結している。さらに、リテーニングプレート22において固定部33に対応する位置にはかしめ用孔34が形成されている。
【0033】
次に、板状連結部31のストッパー部32と突起49とからなる第2ストッパー10について説明する。第2ストッパー10はハブフランジ6と入力回転体2との捩じり角度が円周方向角度θ2内で相対回転を許容し、それ以上になると両部材の相対回転を規制するための機構である。
板状連結部31は、平面視において、円周方向位置は窓孔41の円周方向間、切欠き42内、突起49の円周方向間にある。また、板状連結部31のストップ面51の半径方向位置は、ハブフランジ6の外周縁48よりさらに半径方向外側にある。すなわち、ストッパー部32と突起49とは半径方向位置がほぼ同じである。このため、ストッパー部32と突起49はハブフランジ6とプレート21,22との捩り角度が大きくなると互いに当接可能である。ストッパー部32のストップ面51と突起49のストッパー面50とが互いに当接した状態では、ストッパー部32はハブフランジ6の突出部47すなわち窓孔41の半径方向外側に位置している。すなわち、ストッパー部32が突出部47及び窓孔41よりさらに円周方向内側に入り込むことが可能になっている。
【0034】
以上に述べた第2ストッパー10の利点について説明する。ストッパー部32は板状であるため、従来のストップピンに比べて円周方向角度を短くできる。また、ストッパー部32は従来のストップピンに比べて半径方向長さが大幅に短くなっている。すなわちストッパー部32の半径方向長さはプレート21,22の板の厚みと同じだけである。このことは、第2ストッパー10の実質的な半径方向長さはプレート21,22の板厚に相当する短い部分に限定されていることを意味する。
【0035】
ストッパー部32はプレート21,22の外周縁部分すなわち最外周位置に配置されており、ストッパー部32の半径方向位置は突出部47特に窓孔41の外周縁48の半径方向位置よりさらに半径方向外側である。このようにストッパー部32が窓孔41から半径方向に異なる位置にあるため、ストッパー部32と窓孔41とが回転方向に互いに干渉しない。この結果、第2バネ8によるダンパー機構4の最大捩り角度と第2バネ8の捩り角度をともに大きくできる。この結果、捩じり特性の2段目を広角化・低剛性化を実現できる。これにより1段目から2段目に移行する際の突き上げショックを減らし、さらに走行時異音を減らすことができる。ストッパー部が窓孔と同じ半径方向位置にある場合には、第2バネによるダンパー機構4の捩り角度と窓孔の円周方向角度とは互いに干渉し合い、ダンパー機構4の広角化とバネの低剛性化を実現できない。
【0036】
特に、第2ストッパー10の半径方向長さが従来のストップピンに比べて大幅に短いため、第2ストッパー10を窓孔41の半径方向外側に設けても、プレート21,22の外径は極端に大きくならない。また、窓孔41の半径方向長さが極端に短くなることはない。
突起49とストッパー部32との間には第2隙間が確保されている。第2隙間の円周方向角度をθ2とする。突起49から見てR2側のストッパー部32との間の隙間の円周方向角度をθ2pとし、突起49から見てR1側ストッパー部32との間の隙間の円周方向角度をθ2nとすると、θ2はθ2pとθ2nの合計である。θ2pとθ2nは異なり、θ2pはθ2nより大きい。以上に述べたθ2pとθ2nの関係を実現するために、突起49はストッパー部32の円周方向間に中心位置から円周方向にずれて配置されている。より具体的には、突出部47の円周方向中心位置はストッパー部32の円周方向間中心位置よりR1側に位置している。
【0037】
中間プレート11A,11Bは、ハブ3の外周側において、クラッチプレート21とハブフランジ6との間、及びハブフランジ6とリテーニングプレート22との間に配置された1対のプレート部材である。中間プレート11A,11Bは、ハブフランジ6の軸方向エンジン側に配置された第1中間プレート11Aと、ハブフランジ6の軸方向トランスミッション側に配置された第2中間プレート11Bとからなる。両プレート11A及び11Bは円板状又は環状のプレート部材であり、入力回転体2とハブ3との間でダンパー機構4の一部を構成している。第1中間プレート11Aの内周縁には複数の内周歯66が形成されている。内周歯66はハブフランジ6の内周歯59と軸方向に重なるように配置されている。図7に詳細に示すように、内周歯66は内周歯59に比べて円周方向幅が広く、その円周方向両側に両端がはみ出ている。内周歯66は、ハブ3の外周歯55と回転方向に第3隙間を開けて配置されている。すなわちこの第3隙間によってハブ3と第1中間プレート11Aとは相対回転可能となっている。言い換えると、外周歯55と内周歯66とにより、ハブ3と第1中間プレート11Aとの相対回転角度を規制する第3ストッパー12が形成されている。より具体的には、図7に示すように、外周歯55と内周歯66との間には第3隙間が確保されている。第3隙間の円周方向角度をθ3とする。θ3は、外周歯55から見てR2側の内周歯66との間の隙間の円周方向角度θ3pと、外周歯55から見てR1側の内周歯66との間の隙間の円周方向角度θ3nとの合計となる。θ3pとθ3nは異なり、θ3pはθ3nより大きい。なお、θ3pはθ1pより小さく、θ3nはθ1nより小さい。θ3は例えば8〜12度の範囲にある。
【0038】
第2中間プレート11Bには、半径方向外側に延びる複数の突出部61が形成されている。各突出部61はハブフランジ6の窓孔41の間に配置されている。突出部61の先端には、半円形状の位置合わせ切欠き61aが形成されている。この切欠き61aは、ハブフランジ6に形成された位置合わせ用の切欠き98やプレート21,22に形成された位置合わせ用の孔に対応している。
【0039】
また、第2中間プレート11Bの外周縁において突出部61の間には軸方向トランスミッション側に延びる係合爪68が形成されている。係合爪68はハブフランジ6の窓孔41に形成された切欠き64に内に延びている。図8に示すように、係合爪68の円周方向両端と切欠き64の円周方向両端との間には第4隙間が確保されている。第4隙間の円周方向角度の大きさをθ4とする。言い換えると、第2中間プレート11Bはハブフランジ6に対して第4隙間の円周方向角度θ4内で相対回転可能となっている。すなわち、係合爪68と切欠き64とにより第4ストッパー14が形成されている。θ4はθ3に比べ小さい。係合爪68とそのR1側の切欠き64端面との間の隙間の円周方向角度はθ4pであり、R2側の切欠き64端面との間の円周方向角度はθ4nである。θ4pとθ4nの和がθ4である。θ4は例えば0.2〜3度程度である。
【0040】
各中間プレート11A,Bとハブフランジ6との間には、それぞれスペーサ63が配置されている。スペーサ63は各中間プレート11A,11Bの内周部とハブフランジ6の内周側環状部分との間にそれぞれ配置された環状のプレート部材である。スペーサ63は各中間プレート11A,11Bに固定されている。スペーサ63においてハブフランジ6に対向し当接する側の面(第1及び第2小摩擦機構B,C)には摩擦係数を減らすためのコーティングが施されている。
【0041】
この実施形態では、第1中間プレート11Aと第2中間プレート11Bとはそれぞれ互いに連結されていない。したがって、両者を固定するためのピン等の部材が不要になる。また、ハブフランジ6にピンが貫通するための孔や切欠きを加工する必要がなくなる。
次に、摩擦機構を構成する各部材について説明する。第2摩擦ワッシャー72は、トランスミッション側の中間プレート11A,11Bの内周部とリテーニングプレート22の内周部との間に配置されている。第2摩擦ワッシャー72は主に樹脂製の本体74から構成されている。本体74の摩擦面は、第2中間プレート11Bのトランスミッション側面に当接している。本体74の内周部からはトランスミッション側に係合部76が延びている。係合部76は、リテーニングプレート22に対して相対回転不能に係合されるとともに軸方向に係止されている。本体74の内周部トランスミッション側には複数の凹部77が形成されている。本体74とリテーニングプレート22との間には第2コーンスプリング73が配置されている。第2コーンスプリング73は、第2摩擦ワッシャー72の本体74とリテーニングプレート22との間で圧縮された状態で配置されている。これにより、第2摩擦ワッシャー72の摩擦面は第1中間プレート11Aに強く圧接されている。第1摩擦ワッシャー79はフランジ54とリテーニングプレート22の内周部との間に配置されている。すなわち、第1摩擦ワッシャー79は第2摩擦ワッシャー72の内周側でかつボス52の外周側に配置されている。第1摩擦ワッシャー79は樹脂製である。第1摩擦ワッシャー79は、主に環状の本体81から構成されており、環状の本体81からは複数の突起82が半径方向外側に延びている。本体81はフランジ54に当接しており、複数の突起82は第2摩擦ワッシャー72の凹部77に相対回転不能に係合している。これにより、第1摩擦ワッシャー79は第2摩擦ワッシャー72を介してリテーニングプレート22と一体回転可能である。第1摩擦ワッシャー79とリテーニングプレート22の内周部との間には第1コーンスプリング80が配置されている。第1コーンスプリング80は第1摩擦ワッシャー79とリテーニングプレート22の内周部との間で軸方向に圧縮された状態で配置されている。なお、第1コーンスプリング80の付勢力は第2コーンスプリング73の付勢力より小さくなるように設計されている。また、第1摩擦ワッシャー79は第2摩擦ワッシャー72に比べて摩擦係数が低い材料から構成されている。このため、第1摩擦ワッシャー79によって発生する摩擦(ヒステリシストルク)は第2摩擦ワッシャー72で発生する摩擦より大幅に小さくなっている。
【0042】
クラッチプレート21の内周部とフランジ54及び第1中間プレート11Aの内周部との間には第3摩擦ワッシャー85と第4摩擦ワッシャー86が配置されている。第3摩擦ワッシャー85及び第4摩擦ワッシャー86は樹脂製の環状部材である。第3摩擦ワッシャー85はクラッチプレート21の内周縁に相対回転不能に係合し、その内周面はボス52の外周面に摺動可能に当接している。すなわち、クラッチプレート21は第3摩擦ワッシャー85を介してハブ3に半径方向の位置決めをされている。第3摩擦ワッシャー85はフランジ54に対して軸方向エンジン側から当接している。第4摩擦ワッシャー86は第3摩擦ワッシャー85の外周側に配置されている。第4摩擦ワッシャー86は環状の本体87と、環状の本体87から軸方向エンジン側に延びる複数の係合部88を有している。本体87は第1中間プレート11Aに当接する摩擦面を有している。係合部88はクラッチプレート21に形成された孔内に相対回転不能に係合している。また、係合部88はクラッチプレート21の軸方向エンジン側面に当接する爪部を有している。第3摩擦ワッシャー85と第4摩擦ワッシャー86は互いに相対回転不能に係合している。なお、第3摩擦ワッシャー85と第4摩擦ワッシャー86は別体の部材であり、第4摩擦ワッシャー86は第3摩擦ワッシャー85より摩擦係数が高い材料から構成されている。
【0043】
以上に述べた摩擦機構において、第4摩擦ワッシャー86と第1中間プレート11A(具体的にはスペーサ63A)との間に第1大摩擦機構Aが形成され、第2摩擦ワッシャー72と第2中間プレート11B(具体的にはスペーサ63B)との間に第2大摩擦機構Dが形成されている。さらに、第1中間プレート11Aとハブフランジ6との間に第1小摩擦機構Bが形成され、さらにハブフランジ6と第2中間プレート11Bとの間に第2小摩擦機構Cが形成されている。さらに、第1摩擦ワッシャー79とフランジ54との間に第3小摩擦機構Eが形成され、第3摩擦ワッシャー85とフランジ54との間に第4小摩擦機構Fが形成されている。
【0044】
なお、第1コーンスプリング80の付勢力は、第3及び第4小摩擦機構E,Fに作用し、第2コーンスプリング73の反発力は第1及び第2大摩擦機構A,Dと第1及び第2小摩擦機構B,Cに作用している。
各大摩擦機構A,Dで発生するヒステリシストルクの大きさは、各小摩擦機構B,C,E,Fに比べて大幅に大きい。また、第1及び第2小摩擦機構B,Cで発生するヒステリシストルクは第3及び第4小摩擦機構E,Fで発生するヒステリシストルクより大きい。
〔ダンパー機構動作の概略説明〕
このダンパー機構4では、1段目AC(微小捩じり振動に対するダンパーの作動)と2段目ACにおいて、ヒステリシストルク発生部の作動部分を変えてヒステリシストルクを異ならせている。さらに、1段目ACと2段目ACにおいて、許容作動角を確保する円周方向隙間を異なる位置に設けることでAC作動角を異ならせている。この結果、微小捩じり振動に対しては1段目と2段目でヒステリシストルク及び作動角の両方を異ならせることができる。この実施形態では、微小捩じり振動に対して、2段目範囲では1段目範囲より高ヒステリシストルク・小捩じり角度の特性を実現している。
【0045】
さらに、ダンパー機構4では、1段目DC(大捩じり振動に対するダンパーの作動)と2段目DCにおいて、ヒステリシストルク発生部の構成を変えてヒステリシストルクを異ならせている。このようにして、1段目ACと2段目ACでヒステリシストルクを異ならせ、1段目DCと2段目DCでヒステリシストルクを異ならせている。
【0046】
以上をまとめると、第3ストッパー12(第3隙間)及び第4ストッパー14(第4隙間)は微小捩じり振動に対して複数の摩擦機構A〜Fの作動する数を1段目範囲と2段目範囲とで異ならせている。具体的には1段目AC作動角では第3及び第4小摩擦機構E,Fのみが滑り、2段目AC作動角ではそれに加えて第1及び第2小摩擦機構B,Cが滑っている。このように、第1及び第2小摩擦機構B,Cは、微小捩じり振動に対して、2段目範囲で滑ることで第1大摩擦機構Aより小さな摩擦を発生し、1段目範囲で滑らない摩擦機構である。この結果、1段目範囲における微小捩り振動に対するヒステリシストルクと、2段目範囲における微小捩り振動に対するヒステリシストルクの大きさが異なっている。第1大摩擦機構Aは、1段目範囲において微小捩り振動が発生すると滑らず、2段目範囲において微小捩り振動が発生すると滑りを生じる。このように1段目範囲の微小捩り振動と2段目の微小捩り振動において片方のみで滑りを生じる第1及び第2小摩擦機構B,Cを有するため、微小捩り振動に対する1段目範囲でのヒステリシストルクの値を十分に小さく維持したまま2段目範囲でのヒステリシストルクを大きくできる。1段目範囲での微小捩じり振動に対しては、第3及び第4小摩擦機構E,Fのみが滑って、第1大摩擦機構Aより小さな摩擦を発生する。
【0047】
さらに、第3ストッパー12(第3隙間)及び第4ストッパー14(第4隙間)は、大捩じり振動に対して複数の摩擦機構A〜Fの作動する数を1段目範囲と2段目範囲で異ならせている。具体的には、1段目DC角度では第1大摩擦機構A のみが滑り、2段目DC角度ではそれに加えて第2大摩擦機構Dが滑る。すなわち、第1大摩擦機構Aは、ハブ3と入力回転体2とを回転方向に摩擦係合し、大捩り振動に対して1段目範囲と2段目範囲で滑るが、微小捩じり振動に対して1段目範囲と2段目範囲で滑らない摩擦機構である。第2大摩擦機構Dは、ハブ3と入力回転体2とを回転方向に摩擦係合し、微小捩じり振動に対しては1段目範囲と2段目範囲で滑らず、大捩り振動に対して1段目範囲で滑らず2段目範囲で滑る摩擦機構である。この結果、2段目正負両側にわたって捩れる大捩り振動に対しては2段目範囲において大きなヒステリシストルクを発生することができ、1段目正負両側にわたって捩れる捩り振動に対しては、その両端において極端には大きくないヒステリシストルクを発生することでジャンピング現象を抑えることができる。
〔ダンパー機構動作の詳細説明〕
図9はクラッチディスク組立体1のダンパー機構4の機械回路図である。この機械回路図は、ハブ3を入力側回転体2に対して中立位置からR2側に捩じったた状態(捩り特性線図での正側領域)での各部材同士の関係を説明するためのものであり、ダンパー機構4における各部材の回転方向の関係を模式的に描いている。したがって一体回転する部材は同一の部材として表している。図9はクラッチディスク組立体1が中立状態にある各部品の状態を示している。
【0048】
また、この明細書において「微小捩じり振動」とは、振幅の小さなトルクの振れであり、エンジンアイドリング時や通常走行時にエンジン燃焼等に起因するトルク変動がクラッチディスク組立体1にもたらされると生じる。また、「大捩じり振動」とは、振幅の大きなトルクの振れをいい、少なくとも微小捩じり振動によって生じる捩じり角度より大きな角度で捩じれる振動のことをいう。大捩じり振動が生じると、ダンパー機構4は、1段目範囲を超えて捩じれたり、1段目範囲と2段目範囲にわたって捩じれたり、又は正負両側2段目間で捩じれたりする。さらに、「捩じり特性の1段目範囲」とは、捩じり特性線図において捩じり角度ゼロの両側にわたって広がる小捩じり角度の領域をいい、低剛性のばねが捩じれることで低剛性の特性が得られている。「捩じり特性の2段目範囲」とは、前記1段目範囲の正負両側にわたって広がる大捩じり角度の領域をいい、高剛性のばねが捩じれることで高剛性の特性が得られる。「捩じり特性の2段目範囲」には、複数のばねが作動することで剛性が途中で変化する場合も含む。すなわち、「捩じり特性の2段目範囲」は「捩じり特性の1段目範囲」を越えた領域をすべて含む。
【0049】
図9から明らかなように、入力回転体2とハブ3との間にはダンパー機構4を構成するための複数の部材が配置されている。ハブフランジ6は入力回転体2とハブ3との回転方向間に配置されている。ハブフランジ6はハブ3に第1バネ7を介して回転方向に弾性的に連結されている。また、ハブフランジ6は第2バネ8を介して入力回転体に対して回転方向に弾性的に連結されている。このように第1バネ7と第2バネ8は中間部材としてのハブフランジ6を介して直列に作用するように配置されている。ハブフランジ6とハブ3との間には第1ストッパー9が形成されている。第1ストッパー9における正側1段目θ1p範囲で第1バネ7は圧縮可能である。ハブフランジ6と入力回転体2との間には第2ストッパー10が形成されている。第2ストッパー10における正側2段目θ2p範囲で第2バネ8は圧縮可能となっている。以上の構造により、1段目範囲では第1バネ7が圧縮され、2段目範囲では第2バネ8が圧縮される。なお、第1バネ7全体の剛性は第2バネ8全体の剛性よりはるかに小さく設定されているため、1段目範囲では第2バネ8はほとんど圧縮されない。
【0050】
第1中間プレート11Aはハブ3とハブフランジ6との間に配置されている。第1中間プレート11Aは、ハブ3に対して第3ストッパー12においてθ3範囲内で相対回転可能に係合しており、ハブフランジ6に対して第1小摩擦機構Bにより摩擦係合している。さらに、第1中間プレート11Aは入力回転体2に対して第1大摩擦機構Aにより摩擦係合している。すなわち、第1小摩擦機構Bと第2大摩擦機構Aとで第2摩擦連結機構を構成している。第1小摩擦機構Aは円周方向捩じり角度θ3内でのみ作用する。第1大摩擦機構Aは第1小摩擦機構Aと直列に配置され、それにより捩じり角度θ3以上でのみ作用して第1小摩擦機構Aより大きい摩擦を発生する。以上の構造により、第1中間プレート11Aは、ハブ3が当接するまでは摩擦機構A,Bにおいて滑らず、ハブ3が当接すると以後は摩擦機構A,Bで滑る。また、ハブフランジ6のみが第1中間プレート11Aに相対回転するときには第1小摩擦機構Bのみで滑りが生じ、入力回転体2及びハブフランジ6がともに第1中間プレート11Aに相対回転するときには摩擦機構A,Bにおいて滑りが生じる。
【0051】
第2中間プレート11Bは、ハブフランジ6に対して第4ストッパー14においてθ4内で相対回転可能になるとともに、第2小摩擦機構Cにより摩擦係合している。さらに、第2中間プレート11Bは第2大摩擦機構Dにより入力回転体2に対して摩擦係合している。言い換えると、第2小摩擦機構Cと第2大摩擦機構Dとで第1摩擦連結機構が構成されている。第2小摩擦機構Cは円周方向角度θ4内で作用する。第2大摩擦機構Dは 第2小摩擦機構Cと直列に作用するように配置されており、円周方向角度θ4以上で作用する。以上の構造により、第2中間プレート11Bはハブフランジ6と相対回転しているときには必ず第2小摩擦機構Cで滑り、相対回転していないときには第2小摩擦機構Cで必ず滑らない。また、第2中間プレート11Bは入力回転体2と相対回転するときに第2大摩擦機構Dで滑る。
【0052】
第3及び第4小摩擦機構E,Fは入力回転体2とハブ3との間に形成されているため、入力回転体2とハブ3とが相対回転する際には常に滑っている。
次に、図11〜図16の機械回路図を用いてクラッチディスク組立体1におけるダンパー機構4の動作を詳細に説明する。図10は以下の動作に基づく捩り特性図である。なお、以下の説明は、入力回転体2を他の部材に固定しておき、それに対してハブ3をR2側に捩ったときの動作である。すなわち、図10に示すように、捩り特性線図の正側領域における動作を説明している。
【0053】
図11は図10の0度に対応している。なお、図11では第1中間プレート11Aと第2中間プレート11BがR1側に最も捩れた位置にある。
図11の状態からハブ3をR2側に捩っていく。このとき、第1バネ7が圧縮されハブ3とハブフランジ6とが相対回転する。このとき、第3及び第4小摩擦機構E,Fのみで滑りが生じるため、低剛性・低ヒステリシストルクの特性が得られる。捩り角度がθ3になると、図12に示すように第3ストッパー12で当接が生じ、以後第1中間プレート11Aはハブ3と一体に回転する。このため、第3及び第4小摩擦機構E,Fでの滑りに加えて第1大摩擦機構Aと第1小摩擦機構Bとで滑りが生じる。このため、1段目範囲の両端において比較的大きいヒステリシストルクが得られる。捩り角度がさらに大きくなり捩り角度が角度a(=θ1p)になると、図13に示すように第1ストッパー9で当接が生じる。これ以降は、第1バネ7は圧縮されず第2バネ8のみが圧縮される。捩じり角度が角度b(=θ1p+θ2p)になると、入力回転体2とハブ3との相対回転が停止する。
【0054】
2段目範囲の初期段階では、第1大摩擦機構Aと第2小摩擦機構Cとで滑りが生じ比較的大きいヒステリシストルクが得られる。角度aから捩じり角度がθ4大きくなると、図14に示すように第4ストッパー14で当接が生じる。以後は第1大摩擦機構Aと第2大摩擦機構Dとで滑りが生じて、最も大きいヒステリシストルクが得られる。なお、この2段目範囲における高ヒステリシストルクは1段目範囲の両端で生じる高ヒステリシストルクより大きい。これにより、低周波振動に対して大きなヒステリシストルクで振動の減衰性を向上させている。また、ヒステリシストルクを大きくすることで、共振点のピーク値を下げることになり、走行時歯打音、こもり音のピークを下げる効果をもつ。
【0055】
図14の状態からハブ3がR1側に戻ると、始めは第1小摩擦機構Bと第2小摩擦機構Cとで滑りが生じる。R1側に戻る角度がθ4になると、図15に示すように第4ストッパー14が当接し、以後は第1小摩擦機構Bと第2大摩擦機構Dとで滑りが生じる。R1側に戻る角度がθ3になると、図16に示すように第3ストッパー12で当接が生じ、以降は第1大摩擦機構Aと第2大摩擦機構Dで滑りが生じる。角度a以下になると、第2バネ7が伸び、第1大摩擦機構Aと第1小摩擦機構Bで滑りが生じる。このことは、2段目範囲から1段目範囲に戻す動作において、1段目範囲全体にわたって第1大摩擦機構A及び第1小摩擦機構Bが作動して、比較的大きいヒステリシストルクが発生する。いい替えると、捩じり角度の大きな振動に対しては1段目範囲全体が高ヒステリシストルクの領域になる。このため車輌前後振動に対する減衰特性を向上できる。
【0056】
図17〜図20は、各種の捩り振動に対して実際の捩り特性を表した図である。図17は正側1段目範囲と負側2段目範囲との間で捩った状態を示している。1段目範囲ではヒステリシストルクH1が発生し、2段目範囲では1段目範囲より大きいヒステリシストルクH2が発生していることがわかる。
図18は正側2段目端と負側2段目端との間で捩ったときの状態を示している。ここでは、1段目範囲において第1大摩擦機構Aと第1小摩擦機構Bとが1段目全体で滑っており、比較的大きいヒステリシストルクH1が得られている。2段目範囲では1段目範囲よりさらに大きいヒステリシストルクH2が発生していることがわかる。この結果、正負2段目両範囲間で捩れるショックやしゃくり等の大捩り振動に対して良好な振動減衰特性が得られる。
【0057】
図19は中立位置におけるアイドリング時微小捩り振動が入力されたときの特性を示している。機械回路図では、図9の中立状態でハブ3が入力回転体2やハブフランジ6に対してθ3内で捩じり動作を繰り返している。ここでは、1段目範囲において第3及び第4小摩擦機構E,Fのみが滑り、低ヒステリシストルクH3を発生している。
【0058】
図20は中立位置におけるアイドリング時の微小捩り振動が入力された際にその微小捩り振動の振幅が大きく2段目範囲まで作用するときの状態を示している。ここでは、1段目範囲の両端において第1大摩擦機構Aと第1小摩擦機構Bとが滑る高ヒステリシストルクの領域が得られるため、片当たりジャンピング現象が生じにくい。なお、この1段目範囲における高ヒステリシストルクは、2段目範囲における高ヒステリシストルクに比べて小さいため、よりジャンピング現象を生じさせにくい。ジャンピング現象とは、定常歯打ち音がある程度収まっている場合においも、トランスミッション油温の変化によるドラグトルクの変化や、電気負荷などによるエンジン回転速度変動の増大により、1段目範囲の領域で収まっていた回転速度変動が2段目の壁にぶつかり大きく跳ね返され、反対側の壁にぶつかりまた跳ね返されて歯打ち音レベルが大幅に悪化する現象である。大捩じり振動に対する1段目範囲のヒステリシストルクと2段目範囲のヒステリシストルクが同じである場合(1段目ヒステリシストルクが2段目ヒステリシストルクより小さくなっていない場合)には、図20の破線で示すようなひどく大きい高ヒステリシストルクの領域が発生するため、ジャンピング現象の抑制には逆効果になる。
【0059】
図21は負側1段目と正側2段目との間で捩ったときの特性を示している。2段目範囲において正負いずれにおいても微小捩り振動が入力された場合には、θ4の範囲内で第2小摩擦機構B及び第3小摩擦機構Cとが滑る。機械回路図では、図14の状態で、入力回転体2がハブフランジ6及びハブ3に対してθ4内で捩じり動作を繰り返している状態に相当する。これら小摩擦機構B,Cは1段目範囲における微小捩り振動に対しては滑らない。この結果、2段目範囲において微小捩り振動に対して発生するヒステリシストルクH4は、1段目範囲において微小捩り振動に対して発生するヒステリシストルクH3(図19)より大きい。したがって、通常走行時における微小捩り振動に対して効果的に振動減衰を行うことができる。また、本実施形態の構造では、通常走行時にハブ3が第1及び第2中間プレート11A,11Bによって叩かれることなく、各部品の摩耗が少なくなる。
〔他の実施形態〕
本発明に係るダンパー機構は、クラッチディスク組立体以外にも採用可能である。例えば、2つのフライホイールを回転方向に弾性的に連結するダンパー機構等である。
【0060】
【発明の効果】
本発明に係るダンパー機構では、微小捩り振動に対して、1段目範囲でのヒステリシストルクと、2段目範囲でのヒステリシストルクの大きさが異なっている。このため微小捩じり振動を適切に吸収・減衰できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クラッチディスク組立体の縦断面概略図。
【図2】クラッチディスク組立体の平面図。
【図3】図1の部分拡大図。
【図4】図1の部分拡大図。
【図5】各部分の捩り角度を説明するための平面図。
【図6】各部分の捩り角度を説明するための平面図。
【図7】各部分の捩り角度を説明するための平面図。
【図8】プレートの爪とハブフランジとの係合を説明するための部分平面図。
【図9】ダンパー機構の機械回路図。
【図10】ダンパー機構の捩り特性図。
【図11】ダンパー機構の機械回路図。
【図12】ダンパー機構の機械回路図。
【図13】ダンパー機構の機械回路図。
【図14】ダンパー機構の機械回路図。
【図15】ダンパー機構の機械回路図。
【図16】ダンパー機構の機械回路図。
【図17】各種捩り振動に対する捩り特性線図。
【図18】各種捩り振動に対する捩り特性線図。
【図19】各種捩り振動に対する捩り特性線図。
【図20】各種捩り振動に対する捩り特性線図。
【図21】各種捩り振動に対する捩り特性線図。
【符号の説明】
1 クラッチディスク組立体
2 入力回転体(第2回転部材)
3 ハブ(第1回転部材)
6 ハブフランジ
7 第1バネ(第1弾性部材)
8 第2バネ(第2弾性部材)
9 第1ストッパー
10 第2ストッパー
12 第3ストッパー(摩擦抑制手段)
14 第4ストッパー(摩擦抑制手段)
11A 第1中間プレート
11B 第2中間プレート
A 第1大摩擦機構(第1摩擦発生手段、第1摩擦発生部)
B 第1小摩擦機構(第2摩擦発生手段、第3摩擦発生部)
C 第2小摩擦機構(第2摩擦発生手段)第3摩擦発生部)
D 第2大摩擦機構(第3摩擦発生手段、第4摩擦発生部)
E 第3小摩擦機構(第2摩擦発生部)
F 第4小摩擦機構(第2摩擦発生部)

Claims (4)

  1. 第1回転部材と、
    前記第1回転部材に相対回転可能に配置された第2回転部材と、
    前記第1回転部材と前記第2回転部材とを回転方向に弾性的に連結し、前記第1回転部材と前記第2回転部材の捩じり角度が第1捩じり角度までの1段目範囲で圧縮される第1弾性部材と、
    前記第1回転部材と前記第2回転部材とを回転方向に弾性的に連結し、前記第1回転部材と前記第2回転部材の捩じり角度が前記第1捩じり角度を越える2段目範囲で圧縮され、2段目範囲で1段目範囲より高い剛性をもたらすための第2弾性部材と、
    前記第1回転部材と前記第2回転部材とを回転方向に摩擦係合し、前記第1捩じり角度よりも捩じり角度が小さい微小捩じり振動に対して1段目及び2段目範囲で滑らず、前記微小捩じり振動よりも捩じり角度が大きい大捩じり振動に対して1段目及び2段目の範囲で滑る第1摩擦発生手段(A)と、
    前記微小捩じり振動に対して、2段目範囲では滑ることで前記第1摩擦発生手段より小さな摩擦を発生し、1段目範囲で滑らない第2摩擦発生手段(B,C)と、
    を備えているダンパー機構。
  2. 前記第1回転部材と前記第2回転部材とを回転方向に摩擦係合し、前記微小捩じり振動に対して1段目及び2段目範囲で滑らず、前記微小捩じり振動よりも捩じり角度が大きい大捩じり振動に対して1段目範囲で滑らず2段目範囲で滑る第3摩擦発生手段(D)をさらに備えている、請求項1に記載のダンパー機構。
  3. 第1回転部材と、
    前記第1回転部材に相対回転可能に配置された第2回転部材と、
    前記第1回転部材と前記第2回転部材とを回転方向に弾性的に連結し、前記第1回転部材と前記第2回転部材の捩じり角度が第1捩じり角度までの1段目範囲で圧縮される第1弾性部材と、
    前記第1回転部材と前記第2回転部材とを回転方向に弾性的に連結し、前記第1回転部材と前記第2回転部材の捩じり角度が前記第1捩じり角度を越える2段目範囲で圧縮され、2段目範囲で1段目範囲より高い剛性をもたらすための第2弾性部材と、
    前記第1回転部材と前記第2回転部材とを回転方向に摩擦係合し、前記第1捩じり角度よりも捩じり角度が小さい微小捩じり振動に対して1段目及び2段目範囲で滑らず、前記微小捩じり振動よりも捩じり角度が大きい大捩じり振動に対して1段目及び2段目範囲で滑る第1摩擦発生部(A)と、
    1段目及び2段目範囲で常に滑り前記第1摩擦発生部より小さな摩擦を発生する第2摩擦発生部(E,F)と、
    前記微小捩じり振動に対して、2段目範囲で滑ることで前記第1摩擦発生部より小さな摩擦を発生し、1段目範囲で滑らない第3摩擦発生部(B,C)と、
    を備えているダンパー機構。
  4. 前記第1回転部材と前記第2回転部材とを回転方向に摩擦係合し、前記微小捩じり振動よりも捩じり角度が大きい大捩じり振動に対して1段目範囲で滑らず2段目範囲で滑り、前記微小捩じり振動に対して1段目及び2段目範囲で滑らない第4摩擦発生部(D)をさらに備えている、請求項3に記載のダンパー機構。
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