JP3731937B2 - 液晶カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶カラーディスプレーに用いられる液晶カラーフィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレーのカラー表示を実現するために用いられる液晶カラーフィルタは、通常、1画素毎にパターン化されたレッド(R) 、グリーン(G) およびブルー(B) の3色の透明着色層を透明基板上に形成したものである。
上記液晶カラーフィルタは、液晶ディスプレーの高画質化に対応するため、透明基板上に微細な透明着色層を極めて高い精度で作製することが要求されている。そこで、透明着色層は、従来よりフォトリソグラフ法で作製されていたが、液晶カラーフィルタの低コスト化を図るため、製造工程が簡単で、量産性に優れた印刷法を用いることが検討されている。
【0003】
上記印刷法としては、一般に、水無し平版オフセット印刷法または凹版オフセット印刷法が考えられるが、印刷ラインの直線性やインキ膜厚の均一性などの観点から、凹版オフセット印刷法がより好適に用いられる。また、凹版オフセット印刷法は、凹版の凹部が3〜15μm程度と非常に深く、液晶カラーフィルタに必要なインキ膜の厚みが1回の印刷で得られるとともに、凹部の深さを調節することによって、任意のインキ膜の厚みを得ることもできる。
【0004】
凹版オフセット印刷で透明着色層を印刷する場合、通常、図3(a) 〜(c) に示すようにして、3色のインキを用いて順次印刷が繰り返される。
すなわち、図3に示す方法では、
(i) 凹版P1の凹部11に充填された第1のインキ21をブランケットB1の表面に転移させる転写工程
(ii)上記第1のインキ21を透明基板Gの表面に転移させる印刷工程
(iii) 凹版P2の凹部12に充填された第2のインキ22をブランケットB2の表面に転移させる転写工程
(iv)上記第2のインキ22を透明基板Gの表面に転移させる印刷工程
(v) 凹版P3の凹部13に充填された第3のインキ23をブランケットB3の表面に転移させる転写工程、および
(vi)上記第3のインキ23を透明基板Gの表面に転移させる印刷工程
の各工程を経て液晶カラーフィルタの印刷が行われる。そのため、インキの転移プロセスが上記(i) 〜(vi)の6プロセス必要になり、印刷機の機構が非常に複雑で、透明着色層の形成に時間がかかってしまい、液晶カラーフィルタの生産性が低下する。
【0005】
また、第1のインキ21、第2のインキ22および第3のインキ23を、それぞれ異なる印刷機を用いて、別々のブランケットB1,B2,B3に転移させているため、最終的に透明基板に印刷されたときの各インキの転移位置には、各印刷機に固有の印刷精度のくせ(傾向)に起因する誤差が生じる。従って、最終的に透明基板Gにインキを転移させたときに、1つのインキの転移位置を基準とする他のインキについての転移位置の誤差が大きくなり(すなわち、3色印刷時の印刷精度が低下して)、3色のインキを精度よく重ね合わせることが困難になるという問題が生じる。
【0006】
そこで、1台の印刷機に3つの凹版と透明基板を並べて印刷を行う方法が検討された。この方法によれば、前述の方法のように、印刷機に固有の印刷精度のくせを積み重ねることがない。しかしながら、この方法では、図4中に矢印a〜eで示すように、3つの凹版P1,P2,P3と透明基板Gとの間をブランケットBが行き来して、その動きが複雑になるため、液晶カラーフィルタの生産性が低下するという問題が顕著に現れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一方、図1(a) 〜(c) に示すように、3つの凹版P1,P2,P3から、第1のインキ21、第2のインキ22および第3のインキ23を順次1つのブランケットBに転移させた後、図1(d) に示すように、各色のインキ21,22,23を透明基板Gの表面に1回で転移させたときは、インキの転移プロセス数が少なくなることから、液晶カラーフィルタの製造に要する印刷時間を短縮することができ、さらに、3色のインキを1つのブランケットから透明基板の表面に1回で転移させることから、3色印刷時の印刷精度を向上させることが期待できる。
【0008】
しかしながら、このような方法では、図5(a) 〜(c) に示すように、凹版P2の凹部12に充填された第2のインキ22をブランケットBの表面に転移させる工程において、すでにブランケットBの表面に転移されている第1のインキ21の全部あるいは一部が凹版P2の表面に転移してしまうという問題があった。この結果、かかるインキを透明基板の表面に印刷することが不可能になったり、あるいは印刷によって形成される透明着色層の膜厚が不均一になったり、透明着色層のパターンの線幅がばらつくなど、透明着色層の印刷品質が低下するという問題が生じる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、液晶カラーフィルタの印刷に要する時間を短縮でき、複数色印刷時の印刷精度が優れているとともに、透明着色層の印刷品質に優れた液晶カラーフィルタの製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決する過程において、一旦ブランケットの表面に転移したインキが凹版の表面に転移してしまうという現象が、凹版またはブランケットの界面におけるインキの接着および剥離の現象であることに着目し、かかる界面におけるインキの接着力について検討した。その結果、凹版の表面における表面張力をブランケットの表面における表面張力よりも小さくすれば、ブランケットの表面から凹版の表面にインキが転移するのを防止できるという新たな知見を得た。
【0011】
すなわち、本発明の液晶カラーフィルタの製造方法は、
複数色のインキの各色に対応する複数の平板状の凹版と、透明基板と、前記複数の凹版および前記透明基板を所定の間隔で保持する台盤と、前記台盤を支持するための、底板および一対の側板を有する基台と、ブランケットと、前記ブランケットを外周面に有するブランケット胴と、前記ブランケット胴の両端に取り付けられた一対のピニオンギヤと、前記基台の両側板の上端に固定され、前記一対のピニオンギヤのそれぞれと噛み合う一対のラックギヤと、前記台盤の下面に取り付けられた移動手段と、前記基台の底板上面に布設された、前記移動手段を移動させるためのレールと、を備えるオフセット印刷機を用い、
前記台盤を前記移動手段によって移動させることにより、前記複数の凹版のうち一の凹版と前記ラックギヤとの位置を合わせ、次いで、前記ピニオンギヤと前記ラックギヤとを噛み合わせて、前記ブランケットの表面と前記一の凹版の表面とが接触された状態で、前記ブランケット胴を自転させることにより、前記ブランケットの表面を前記一の凹版の表面に沿わせて相対移動させつつ、前記一の凹版の凹部に充填されたインキを前記ブランケットの表面に転移させ、さらに、前記複数の凹版のうち残りの凹版と前記ラックギヤとの位置合わせ、前記ピニオンギヤと前記ラックギヤとの噛み合せ、前記ブランケットの自転および前記凹版と前記ブランケットとの相対移動の一連の操作を、前記複数の凹版のうち残りの凹版について順次繰り返すことによって、前記凹版の凹部に充填されたインキを順次、前記ブランケットの表面に転移させる転写工程と、
前記台盤を前記移動手段によって移動させることにより、前記透明基板と前記ラックギヤとの位置を合わせ、次いで、前記ピニオンギヤと前記ラックギヤとを噛み合わせて、前記ブランケットの表面と前記透明基板の表面とが接触された状態で、前記ブランケット胴を自転させることにより、前記ブランケットの表面を前記透明基板の表面に沿わせて相対移動させつつ、前記ブランケットに転移された複数色のインキを前記透明基板の表面に転移させる印刷工程とを含み、
前記転写工程および印刷工程において、前記ブランケットと、各前記凹版および前記透明基板との相対移動が、前記ピニオンギヤと前記ラックギヤとを同じ位置で噛み合わせることによって、移動の始点から終点までの全工程が各相対移動のすべてについて同じになるように構成されており、かつ、
各前記凹版の表面のうち、少なくとも凹部以外の部分が前記ブランケットの表面よりも表面張力が小さいことを特徴とする。
【0012】
かかる本発明においては、インキの転移プロセスが少ないために液晶カラーフィルタの印刷に要する時間が短縮でき、複数色のインキを1つのブランケットから透明基板の表面に1回で転移させるために、複数色印刷時の印刷精度が優れており、かつ一旦ブランケットの表面に転移されたインキがブランケットの表面から剥離して凹版の表面に転移することがないため、優れた印刷品質でもって透明着色層を作製できる。
【0013】
また、上記液晶カラーフィルタの製造方法によれば、前記凹版ごとに前記ブランケットの表面にインキを転移させるとき(転写工程)に発生する転移位置の誤差が、前記ブランケットの表面に転移されたインキを前記透明基板の表面に転移させるとき(印刷工程)に発生する転移位置の誤差によって相殺されることから、透明着色層の印刷精度が優れた液晶カラーフィルタを得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の液晶カラーフィルタの製造方法について、凹版の数およびインキの色数をそれぞれ3つに限定して説明する。
本発明の液晶カラーフィルタの製造方法は、前述のように、3つの凹版P1,P2,P3から、第1のインキ21、第2のインキおよび第3のインキを順次1つのブランケットBに転移させた後、前記ブランケットBに転移されたインキ21,22,23を透明基板Gの表面に表面に1回で転移させる方法である(図1参照(a) 〜(d) )。
【0015】
上記3つの凹版P1,P2,P3の各々の表面における表面張力は、いずれもブランケットBの表面よりも小さい。従って、凹版P2の凹部(図示せず)に充填された第2のインキ22をブランケットBの表面に転移させる転写工程(図1(b) )および凹版P3の凹部(図示せず)に充填された第3のインキ23をブランケットBの表面に転移させる転写工程(図1(c) )において、すでにブランケットBの表面に転移されているインキがブランケットBの表面から剥離して凹版P2または凹版P3の表面に転移することがない。
【0016】
次に、本発明に用いられる凹版、ブランケット、インキおよび透明基板について詳細に説明する。
液晶カラーフィルタの製造に用いられる凹版の基板には、例えばソーダライムガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス、低アルカリガラス、低膨張ガラス等のガラス;フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリメタクリル樹脂等の樹脂;ステンレス、銅、低膨張合金アンバー等の金属などが用いられる。なかでも、ソーダライムガラス等の軟質ガラスを用いるのが、微細なパターンを高精度で再現するうえで好ましい。
【0017】
上記凹版の凹部は、透明着色層のパターンに応じて作製されたものである。凹部の深さは、通常3〜15μm、好ましくは5〜10μmの範囲で、液晶カラーフィルタに必要とされるインキ膜の厚みに応じて設定される。凹部の深さが前記範囲を下回ると、液晶カラーフィルタに必要なインキ膜の厚みが1回の印刷で得られなくなるため、好ましくない。一方、凹部の深さが前記範囲を超えると、印刷されたインキ膜の平坦性が低下するおそれがある。
【0018】
上記パターンとしては、通常、ストライプパターンが形成される。前記パターンの幅(すなわち凹部の幅)は、液晶カラーフィルタの大きさによって異なるが、一般に、50〜200μmの範囲で設定される。
液晶カラーフィルタの製造に用いられるブランケットとしては、例えばプラスチックフィルム等の支持体の表面にゴムを担持させた従来公知のものが使用できるが、硬度(JIS K 6253-1988 所載のスプリング硬度HS ,JIS A)が20〜80、特に40〜60のシリコーンゴムが表面に形成されたものであるときは、インキの転移が良好であって、凹版から転移されたインキを透明基板上に100%転移させることができる。また、ブランケットと透明基板とでインキが分断されないため、印刷ラインがシャープになるという効果がある。この効果は、例えば透明着色層の境界部分に形成される遮光層のような、パターンの幅が50μm以下のファインパターンにおいて顕著である。
【0019】
上記ブランケットは、液晶カラーフィルタの表面の平坦性をより良好なものとするため、表面が平滑であるのが好ましい。例えばブランケットの表面粗さが0.5μm以下、特に0.3μm以下であるのが適当である。
ブランケットの表面に用いられるシリコーンゴムとしては、例えばミラブルシリコーンゴム、RTVシリコーンゴム、電子線硬化型シリコーンゴム等を用いることができる。また、シリコーンゴムの硬度を上記範囲に調整するため、シリコーンオイルやシリコーンゲル等を適宜配合してもよい。
【0020】
ブランケットの支持体としては、表面が平坦であればよく、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)等のプラスチックフィルムやアルミニウム、ステンレス等の金属板を用いることができる。ブランケット表面のゴムと前記支持体との間または前記支持体の裏面に多孔質のスポンジ層を設けてもよい。前記スポンジ層の発泡率は、ブランケットの印刷特性を考慮して設定される。
【0021】
本発明においては、凹版の表面における表面張力が、上記ブランケットの表面における表面張力よりも小さくなるように設定されている。
一般に、ブランケットの表面の表面張力は20〜40dyn/cm程度であり、特に表面ゴムがシリコーンゴムであるブランケットの場合は20〜22dyn/cmである。
【0022】
一方、前述の凹版の材料は、特殊なフッ素樹脂を除いては、いずれもその表面の表面張力が上記ブランケットの値よりも大きい。従って、本発明に用いられる凹版は、その表面における表面張力をブランケットの表面よりも小さくする必要がある。具体的には、凹版の表面における表面張力が、ブランケットの表面における表面張力よりも2dyn/cm以上、好ましくは4dyn/cm以上、より好ましくは7dyn/cm以上小さいのが適当である。
【0023】
凹版表面の表面張力を低下させる方法としては、例えば、シリコン系またはフッ素系の樹脂やモノマー等からなるコーティング層を凹版の表面に形成させる方法や、シリコン、フッ素等の表面張力を低下させる機能を有する蒸着膜を凹版の表面に形成させる方法など、凹版に表面処理を施す方法があげられる。
上記コーティング層は、例えば四フッ化エチレン、六フッ化プロピレンおよびフッ化ビニリデンの重合体またはこれらの共重合体等をディッピング、スピンコート、ロールコート等の従来公知の方法でコーティングしたものである。また、上記コーティング層には、ブランケットの表面に形成されるシリコーンゴムよりも表面張力の小さいシリコーンゴム、具体的には、表面にシロキサン等が析出したシリコーンゴム等を用いることもできる。
【0024】
上記蒸着膜は、物理蒸着(PVD)法や化学蒸着(CVD)法などの気相法、具体的には、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビーム法、イオン注入法等のPVD法や、常圧または減圧CVD法、プラズマCVD法、MO−CVD法、光CVD法、レーザーCVD法などのCVD法によって作製される。また、凹版の表面における表面張力を低下させる方法としては、気相法以外の従来公知の手法を用いて表面処理を施す方法であってもよい。
【0025】
上記した各種の凹版の表面処理においては、凹版表面の前面にわたって表面処理を施してもよいが、凹版表面の凹部以外の部分のみに表面処理を施すのがより好ましい。前記凹部に表面処理を施さないことによって、ドクタリングの際にインキを凹部に入りやすくすることができる。
液晶カラーフィルタの製造に用いられるインキは、所望の色に応じた着色剤と透明樹脂と溶剤とを混合した透明な樹脂ワニスであって、通常、レッド(R) 、グリーン(G) およびブルー(B) の3色、または場合によって黒色を加えた4色からなる。
【0026】
上記着色剤には主に顔料が用いられ、耐熱性、耐光性などの特性を考慮して選択される。例えば、赤色用着色剤にはジアンスラキノン系、ペリレン系、縮合アゾ系、キナクリドン系などの顔料が、緑色用着色剤には塩素化フタロシアニン銅、臭素化フタロシアニン銅などの顔料が、青色用着色剤にはフタロシアニン銅等があげられる。
【0027】
上記透明樹脂としては、波長400〜700nmの光に対する透過率が高いことのほか、液晶カラーフィルタに用いられるインキとしての諸特性(例えば接着性など)を十分に満たしていればよい。また、耐熱性、耐薬品性、耐光性等に優れていると、製造工程における取扱が容易になるなどの利点がある。
上記特性を有するインキとしては、例えば熱硬化型インキ、紫外線硬化型インキ(UVインキ)、電子線硬化型インキ(EBインキ)、赤外線硬化型インキ(IRインキ)等があげられる。
【0028】
熱硬化型インキは、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型など)、メラミン樹脂(メチル化メラミン等)アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、またはこれらの2種以上の混合物に、着色剤、硬化剤、溶剤などを混合して作製したものである。特に、硬化剤にメラミン樹脂を使用したエポキシ−メラミン樹脂、ポリエステル−メラミン樹脂を用いるのが好ましい。また、樹脂に対して酸触媒(通常、p−トルエンスルホン酸など)を0.1〜0.5重量%の割合で添加してもよい。この場合、樹脂の硬化温度を10〜30℃低下させることができる。
【0029】
紫外線硬化型インキ(UVインキ)は、光硬化性のアクリル基含有モノマーをベースに、やや分子量の大きいオリゴマーを混合して粘度を調整し、増感剤としてベンゾフェノン等を添加した後、顔料を混合して作製される。
また、上記インキは低粘度であるのが好ましい。具体的には、粘度が10〜30,000ポアズ、好ましくは500〜10,000ポアズであるのが適当である。
【0030】
液晶カラーフィルタの製造に用いられる透明基板は、波長400〜700nmの光に対する透過率が高いものが好ましく、例えばノンアルカリガラス、ソーダライムガラス、低アルカリガラス等のガラス基板や、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリアリレート等のフィルムが好適に用いられる。
次に、液晶カラーフィルタの製造に用いられるオフセット印刷機について、その一例を示す図2(a) ,(b) を参照しつつ詳細に説明する。
【0031】
図2(a),(b) に示すオフセット印刷機は、その表面に平板上の凹版P1,P2,P3および透明基板Gを所定の間隔で保持する台盤41と、台盤41を支持するための基台42と、外周面にブランケットBが巻回された円筒状のブランケット胴31と、このブランケット胴31の両端に取り付けられたピニオンギヤ3と、ピニオンギヤ3と噛み合う一対のラックギヤ4とを備えている。台盤41は、その下面に取り付けられたリニアモータ式の移動手段43に支持されており、基台42の底板44上面に布設されたレール45上を移動できる。基台42は台盤41を支持するためのものであるとともに、その両側板46の上端にラックギヤ4を固定している。なお、図2では基台42の一部(図2中の左側の部分)を省略している。
【0032】
上記リニアモータ式の移動手段43は、台盤41をレール45上の任意の位置に高精度で停止できるものである。従って、図2(a) 中に一点鎖線で示した凹版P1の中心線61、凹版P2の中心線62、凹版P3の中心線63、透明基板Gの中心線64のそれぞれを、ラックギヤの自転開始位置51と自転終了位置52の中間に位置する基準位置5(同図中に二点鎖線で示す)と正確に合わせることができる。
【0033】
ブランケット胴31は、従来のものと同様に、その軸32の両端がエアシリンダ33の先端に回転自在に保持されており、図2(a) 中に白矢印で示す方向に、移動させることができる。
上記した各部からなるオフセット印刷機を用いて印刷を行う場合は、まず凹版P1,P2,P3と透明基板Gとを台盤41の所定の位置にセットして、凹版P1の凹部に充填された第1のインキをブランケットBの表面に転移させる。
【0034】
すなわち、台盤41を移動手段43によって移動させて、凹版P1の中心線61が基準位置5と一致する位置で停止させるとともに、ブランケットBをラックギヤ4の自転開始位置51まで移動させる。そして、エアシリンダ33を動作させてブランケットBを下降させ、ピニオンギヤ3とラックギヤ4とを噛み合わせるとともに、ブランケットBを凹版P1の表面に所定の圧力(ニップ圧)にて接触させる。この状態で、ブランケットBを白矢印で示す方向に移動させると、当該ブランケットBがピニオンギヤ3とラックギヤ4との噛み合わせによって自転を開始して、凹版P1の凹部に充填された第1のインキがブランケットBの表面に転移される(第1のインキの転写工程)。
【0035】
ブランケットBが自転終了位置52まで移動した段階でブランケットBの白矢印の方向への移動を停止し、次いでエアシリンダ33を動作させて、ピニオンギヤ3とラックギヤ4の噛み合わせを解除し、かつブランケットBを凹版P1の表面と接触しないように上昇させた後、当該ブランケットBを白矢印と反対方向に移動させて、図に示す位置に戻す。
【0036】
次に、前述と同様にして、凹版P2の凹部に充填された第2のインキをブランケットBの表面に転移させる。
すなわち、台盤41を移動させて、凹版P2の中心線62が基準位置5に一致させるとともに、ブランケットBを自転開始位置51まで移動させる。そして、ブランケットBを下降させてピニオンギヤ3とラックギヤ4とを噛み合わせるとともに、ブランケットBを凹版P2の表面に所定の圧力(ニップ圧)にて接触させる。この状態では、ピニオンギヤ3とラックギヤ4とが、第1のインキをブランケットBに転移させたときと同じ位置で噛み合う。従って、ブランケットBを白矢印で示す方向に移動させると、第1のインキの転写工程と全く同じ回転状態で自転しつつ、凹版P2の凹部に充填された第2のインキをブランケットBの表面に転移させることができる(第2のインキの転写工程)。ブランケットBが再び自転終了位置52まで移動すれば、前述と同様にして、当該ブランケットBを図に示す位置に戻す。
【0037】
次に、前述と同様にして、凹版P3の凹部に充填された第3のインキをブランケットBの表面に転移させる。
すなわち、凹版P3の中心線63を基準位置5に一致させ、さらにブランケットBを凹版P3の表面に接触させるほかは、第1のインキまたは第2のインキをブランケットBに転移させる操作と同様な操作を繰り返すことで、凹版P3の凹部に充填された第3のインキをブランケットBの表面に転移させることができる(第3のインキの転写工程)。なお、この状態においても、ピニオンギヤ3とラックギヤ4とが、第1のインキをブランケットBに転移させたときと同じ位置で噛み合う。
【0038】
このようにして、第1のインキ、第2のインキおよび第3のインキをブランケットBの表面に転移される。
次いで、ブランケットBの表面に転移された前記各色のインキを、透明基板Gの表面に1回で転移させる。
すなわち、台盤41を移動させて、透明基板Gの中心線64を基準位置5に一致させるとともに、ブランケットBを自転開始位置51まで移動させる。そして、ブランケットBを下降させてピニオンギヤ5とラックギヤ2とを噛み合わせるとともに、ブランケットBを透明基板Gの表面に所定の圧力(ニップ圧)にて接触させる。この状態においても、ピニオンギヤ5とラックギヤ2とが、第1のインキをブランケットBに転移させたときと同じ位置で噛み合う。さらにブランケットBを白矢印で示す方向に移動させると、ブランケットBが第1のインキの転写工程と全く同じ回転状態で自転しつつ、ブランケットBの表面に転移された各色のインキが透明基板Gの表面に転移される(印刷工程)。
【0039】
このようにして、透明基板Gの表面に3色のインキが転移され、3色の透明着色層を有する液晶カラーフィルタが製造される。
このオフセット印刷機によれば、前述のように、凹版P1,P2,P3からブランケットBの表面に各色のインキを順に転移させる各転写工程と、ブランケットBの表面に転移されたインキを透明基板Gの表面に転移させる印刷工程との両工程において、ラックギヤ4とピニオンギヤ3とが同じ位置で噛み合うことから、各凹版ごとにブランケットBの表面にインキを転移させる転写工程で発生する転移位置の誤差を、ブランケットBの表面に転移されたインキを透明基板Gの表面に転移させる印刷工程で発生する転移位置の誤差によって相殺させることができる。従って、透明着色層を高精度で印刷することができる。具体的には、このオフセット印刷機によって印刷されたインキの転移位置と、当該インキに対応する凹版の凹部の位置との誤差は最大5μmであって、カラーフィルタに要求される印刷精度を十分に満たしている。
【0040】
図2に示すオフセット印刷機においては、ラックギヤとピニオンギヤとを製造する際の精度のばらつきや連続印刷中のギヤの磨耗などによる印刷精度の劣化が原理的に発生しない。従って、しかも10万枚連続印刷を行ってもその精度は十分に維持されている。
なお、図2に示すオフセット印刷機では、ラックギヤ4を基台42に固定し、台盤41を基台42に対して移動可能としていたが、逆に台盤41を固定して、ラックギヤ4を移動可能としてもよい。
【0041】
また、図2に示すオフセット印刷機では、停止させた台盤41とラックギヤ4に対してブランケット胴31を移動させていたが、逆にブランケット胴31を固定して、台盤41とラックギヤ4を移動させてもよい。
また、ラックギヤ4に対する定位置に、凹版または透明基板を装着する装着部を設け、例えば産業用ロボット等によって、凹版と透明基板とを交互に装着部に装着するようにしてもよい。この場合、台盤41には、凹版および透明基板のいずれか1ユニット分のスペースがあればよい。
【0042】
また、図2に示すオフセット印刷機は、凹版Pおよび透明基板Gがともに平板状であったが、プラスチックフィルム等の柔軟な透明基板Gの場合は、凹版Pをドラム状とするとともに、透明基板Gをドラムに巻回してもよい。その場合には、ラックギヤ4に代えて、ピニオンギヤ3と噛み合う、円盤状あるいは円弧状のギヤを用い、このギヤを、凹版Pのドラムと透明基板Gのドラムとの間で相対移動させるか、あるいは上記円盤状あるいは円弧状のギヤに対する定位置に設けた装着部に、上記両ドラムを交互に装着するようにすればよい。
【0043】
あるいはまた、上記ギヤの噛み合わせによらず、ブランケット胴に取り付けたベアラーと、版および透明基板に対して定位置に配置された枕との摩擦接触によって、転写工程および印刷工程でブランケット胴を自転させるようにしてもよい。その場合には、上記版および透明基板側の枕を同じ枕にて兼用し、上記両工程において、ベアラーと枕とを全く同じ位置で摩擦接触させれば、転写工程で発生する、ブランケット胴と版との相対移動と、ブランケット胴の自転との相対誤差を、印刷工程における、ブランケット胴と透明基板との相対移動と、ブランケット胴の自転とにおいて再現できる。
【0044】
さらに前記のように、版をドラム状とするとともに、透明基板をドラムに巻回する場合には、ブランケット胴、版のドラムおよび透明基板のドラムのそれぞれを、別々のモータによって回転駆動させるとともに、転写工程ではブランケット胴のモータと版のドラムのモータとを、印刷工程ではブランケット胴のモータと透明基板のモータとを、それぞれ電気的に同期回転させてもよい。この場合にも、転写工程で発生する、ブランケット胴と版との相対移動と、ブランケット胴の自転との相対誤差を、印刷工程における、ブランケット胴と透明基板との相対移動と、ブランケット胴の自転とにおいて再現できる。
【0045】
【実施例】
以下に示す実施例および比較例において、透明着色層の印刷に使用した透明基板、インキおよびブランケットはそれぞれ次のとおりである。
・透明基板:ソーダライムガラス(縦360mm×横460mm)を使用した。なお、透明基板の表面には、あらかじめ幅35μmのストライプパターンからなる遮光層を格子状に形成した。この遮光層のパターンは、透明基板の表面に形成される透明着色層のパターンの方向と平行な方向に300μm間隔で形成し、この方向と直交する方向に100μm間隔で形成した。
・インキ:ポリエステル−メラミン樹脂に、レッド(R) 、グリーン(G) またはブルー(B) 用の顔料系着色剤を配合し、これを高級アルコールに溶解させたものを使用した。
・ブランケット:硬度50度(スプリング硬度HS ,JIS A)のシリコーンゴム製のものを使用した。このブランケットの表面の表面張力は22dyn/cmであった。
【0046】
実施例1
図2に示すオフセット印刷機の台盤41にレッド(R) 用、グリーン(G) 用およびブルー(B) 用の3つの凹版P1,P2,P3と透明基板Gを配置した。
次いで、図1に示すようにして、上記3つの凹版P1,P2,P3について転写工程を順次繰り返した後、ブランケットBの表面に転移された3色のインキ21,22,23を1回の印刷工程で転移させることにより、液晶カラーフィルタを製造した。
【0047】
上記3つの凹版としては、いずれもソーダライムガラス(縦360mm×横460mm)の表面(凹部を含む)にポリ(四フッ化エチレン)樹脂(PTFE)からなるコーティング層を設けたものを使用した。この凹版の表面における表面張力は15dyn/cmであった。また、上記凹版の表面には、深さ8μm、幅100μmのストライプパターンからなる凹部を300μm間隔で形成した。
【0048】
実施例2
図6に示すオフセット印刷機の台盤412にレッド(R) 用、グリーン(G) 用およびブルー(B) 用の3つの凹版P1,P2,P3と透明基板Gを配置した。
次いで、かかる従来のオフセット印刷機を用いたほかは、実施例1と同様にして液晶カラーフィルタを製造した。
【0049】
比較例1
図7に示す従来のオフセット印刷機を3台使用し、各印刷機の台盤411上の符号Pで表される部分に、レッド(R) 用、グリーン(G) 用およびブルー(B) 用の3つの凹版P1,P2,P3を1つずつ配置した。
次いで、図3に示すようにして、異なる印刷機に配置された3つの凹版P1,P2,P3について、それぞれ転写工程および印刷工程を行うことにより、液晶カラーフィルタを製造した。
【0050】
上記3つの凹版としては、いずれもソーダライムガラス製(縦360mm×横460mm)のものを使用した。この凹版の表面における表面張力はブランケットの表面よりもかなり大きなものであった(100dyn/cm以上)。上記凹版の凹部は、実施例1で用いた凹版の凹部と同様にして形成した。
比較例2
図6に示すオフセット印刷機の台盤412にレッド(R) 用、グリーン(G) 用およびブルー(B) 用の3つの凹版P1,P2,P3と透明基板Gを配置した。
【0051】
次いで、図4に示すように、第1の凹版P1からブランケットBの表面にインキを転移させる転写工程と、ブランケットBから透明基板Gの表面にインキを転移させる印刷工程とを行い、さらに第2の凹版P2および第3の凹版について、順次転写工程と印刷工程とを繰り返すことにより、液晶カラーフィルタを製造した。
【0052】
上記3つの凹版P1,P2,P3としては、比較例1で用いたものと同じものを使用した。
比較例3
3つの凹版P1,P2,P3として比較例1で用いたものと同じものを使用したほかは、実施例2と同様にして液晶カラーフィルタを製造を試みたが、第1の凹版P1からブランケットBの表面に転移されたインキ21が第2の凹版P2の表面に転移してしまい、全く印刷できなかった。
【0053】
比較例4
図8に示すオフセット印刷機を用いたほかは、比較例1と同様にして液晶カラーフィルタの製造を行った。
なお、図8に示す印刷機は、台盤410の部分に凹版Pおよび透明基板Gがそれぞれ1つずつ配置されるほかは、図2に示すオフセット印刷機と同様の構造を有するものである。
【0054】
比較例5
図2に示すオフセット印刷機を用いたほかは、比較例2と同様にして液晶カラーフィルタの製造を行った。
比較例6
3つの凹版P1,P2,P3として比較例1で用いたのと同じものを使用したほかは、実施例1と同様にして液晶カラーフィルタの製造を試みたが、比較例3と同様な理由で、全く印刷できなかった。
【0055】
上記実施例および比較例について、透明基板に印刷されたインキの位置と、当該インキに対応する凹版の凹部の位置とを比較することにより、1つのインキの転移位置を基準とする他のインキについての転移位置の誤差(3色印刷時の印刷精度)を求めた。
上記3色印刷時の印刷精度の結果を、印刷の実施の可否、インキの転移プロセス数、液晶カラーフィルタ1枚の印刷に要した時間(印刷タクト時間)、および透明着色層の印刷品質とともに表1に示す。なお、上記3色印刷時の印刷精度および印刷タクト時間については、液晶カラーフィルタの作製を計100回行い、その平均値を求めた。
【0056】
【表1】
Figure 0003731937
【0057】
上記実施例1および2では、凹版の表面張力がブランケットの表面張力よりも小さく、かつ3色のインキを1回の印刷工程で透明基板に転移させたことから、3色印刷時の印刷精度を5μmに抑えることができ、透明着色層の印刷品質も優れていた。また、液晶カラーフィルタ1枚の印刷に要する時間も短くすることができた。
【0058】
また、実施例1では、図2に示すオフセット印刷機を用いたことから、1つのインキについての転移位置と、当該インキに対応する凹版の凹部の位置との誤差(すなわち、単色印刷時の印刷精度)をも5μmに抑えることができた。
一方、比較例1および4では、3台の印刷機を用いていることから、3色印刷時の印刷精度が低く、各インキの境界部分が遮光層からはみ出した箇所が多く見受けられた。
【0059】
また、比較例2および5では、ブランケットの移動が複雑になり、液晶カラーフィルタ1枚の印刷に要する時間が極めて長くなった。
比較例3および6では、3色のインキを1回の印刷工程で透明基板に転移させたことから、図5に示すように、すでにブランケットの表面に転移されているインキの全部が凹版の表面に転移するという問題が生じ、液晶カラーフィルタを製造することができなかった。
【0060】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明の液晶カラーフィルタの製造方法は、複数色印刷時の印刷精度が優れているとともに、透明着色層の印刷品質にも優れており、透明基板上に微細な透明着色層を極めて高い精度で作製することができる。また、液晶カラーフィルタの印刷に要する時間が短縮することから、液晶カラーフィルタの生産性を向上させることができる。
【0061】
従って、本発明の液晶カラーフィルタの製造方法によれば、液晶ディスプレーの高画質化および低コスト化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶カラーフィルタの製造方法を示す模式図である。
【図2】同図(a) は本発明に用いられるオフセット印刷機の一例を示す断面図、同図(b) は平面図である。
【図3】従来の液晶カラーフィルタの製造方法の一例を示す模式図である。
【図4】従来の液晶カラーフィルタの製造方法の他の例を示す模式図である。
【図5】一旦ブランケットの表面に転移されたインキが凹版の表面に付着する様子を示す模式図である。
【図6】同図(a) は従来のオフセット印刷機の一例を示す断面図、同図(b) は平面図である。
【図7】同図(a) は従来のオフセット印刷機の他の例を示す断面図、同図(b) は平面図である。
【図8】同図(a) は比較例4で用いられるオフセット印刷機を示す断面図、同図(b) は平面図である。
【符号の説明】
P1 凹版
P2 凹版
P3 凹版
21 インキ
22 インキ
23 インキ
B ブランケット
G 透明基板

Claims (4)

  1. 複数色のインキの各色に対応する複数の平板状の凹版と、透明基板と、前記複数の凹版および前記透明基板を所定の間隔で保持する台盤と、前記台盤を支持するための、底板および一対の側板を有する基台と、ブランケットと、前記ブランケットを外周面に有するブランケット胴と、前記ブランケット胴の両端に取り付けられた一対のピニオンギヤと、前記基台の両側板の上端に固定され、前記一対のピニオンギヤのそれぞれと噛み合う一対のラックギヤと、前記台盤の下面に取り付けられた移動手段と、前記基台の底板上面に布設された、前記移動手段を移動させるためのレールと、を備えるオフセット印刷機を用い、
    前記台盤を前記移動手段によって移動させることにより、前記複数の凹版のうち一の凹版と前記ラックギヤとの位置を合わせ、次いで、前記ピニオンギヤと前記ラックギヤとを噛み合わせて、前記ブランケットの表面と前記一の凹版の表面とが接触された状態で、前記ブランケット胴を自転させることにより、前記ブランケットの表面を前記一の凹版の表面に沿わせて相対移動させつつ、前記一の凹版の凹部に充填されたインキを前記ブランケットの表面に転移させ、さらに、前記複数の凹版のうち残りの凹版と前記ラックギヤとの位置合わせ、前記ピニオンギヤと前記ラックギヤとの噛み合せ、前記ブランケットの自転および前記凹版と前記ブランケットとの相対移動の一連の操作を、前記複数の凹版のうち残りの凹版について順次繰り返すことによって、前記凹版の凹部に充填されたインキを順次、前記ブランケットの表面に転移させる転写工程と、
    前記台盤を前記移動手段によって移動させることにより、前記透明基板と前記ラックギヤとの位置を合わせ、次いで、前記ピニオンギヤと前記ラックギヤとを噛み合わせて、前記ブランケットの表面と前記透明基板の表面とが接触された状態で、前記ブランケット胴を自転させることにより、前記ブランケットの表面を前記透明基板の表面に沿わせて相対移動させつつ、前記ブランケットに転移された複数色のインキを前記透明基板の表面に転移させる印刷工程とを含み、
    前記転写工程および印刷工程において、前記ブランケットと、各前記凹版および前記透明基板との相対移動が、前記ピニオンギヤと前記ラックギヤとを同じ位置で噛み合わせることによって、移動の始点から終点までの全工程が各相対移動のすべてについて同じになるように構成されており、かつ、
    各前記凹版の表面のうち、少なくとも凹部以外の部分が前記ブランケットの表面よりも表面張力が小さいことを特徴とする液晶カラーフィルタの製造方法。
  2. 上記凹版が、その表面にシリコン系またはフッ素系のコーティング層または蒸着膜を形成したものである請求項1記載の液晶カラーフィルタの製造方法。
  3. 上記ブランケットの表面が、硬度(JIS A)が20〜80のシリコーンゴムである請求項1または2に記載の液晶カラーフィルタの製造方法。
  4. 上記インキが、ポリエステル−メラミン樹脂、エポキシ−メラミン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂および紫外線硬化型樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂を含有した請求項1〜のいずれかに記載の液晶カラーフィルタの製造方法。
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