JP3731796B2 - 有機物を含有する水の処理方法及び処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機物を含有する水を生物処理して精製した処理水を得る水の処理方法及び処理装置に関し、特に有機物を含有する水を生物処理する際に生成する汚泥の分離及び脱水が容易になるようにしようとする水の処理方法及び処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、下水、排水、汚濁の進んだ河川水、湖沼水などの有機物を含有する水を精製するためには生物処理法が広く採用されており、その生物処理法の種類としても、活性汚泥法、生物膜処理法、膜分離式活性汚泥法などが知られている。
活性汚泥法は、図3に示すように、生物反応槽2、例えば曝気槽において活性汚泥の作用で有機物を処理し、生物反応槽2から活性汚泥スラリ10を固液分離装置例えば沈殿池11で活性汚泥を沈殿させ、上澄水を処理水5として取り出し、一方沈殿汚泥12の大部分を返送汚泥13として生物反応槽2へ返送し、沈殿汚泥12の残りを余剰汚泥14として取り出し、処理をしている。
【0003】
ところで、活性汚泥法は生物反応槽での活性生物濃度が低いため、その活性生物濃度を高める手段として、図4に示すように、生物反応槽2、例えば曝気槽の液中に担体4を分散させ、その担体に活性汚泥を担持させることにより、生物反応槽2内でのみかけの活性生物濃度を高くするとにより、生物反応槽2内での処理能力を高め、生物負荷を大きくできるようにしている。これは担体投入型活性汚泥法と呼ばれている。
その場合、活性汚泥を担持させる担体としては、生物反応槽内の被処理水(原水)中に均一に分散できるようにするために、その比重が被処理水の比重に近い性状の材質のものが使用され、またその形状も被処理水中に分散できるように粒状とか立方体状、球状のもので、大きさも例えば5〜20mm程度のものが使用され、活性汚泥の担持量が大きくなるよう多孔質のものがよいとされ、例えばスポンジ状のものが使用されている。
【0004】
その処理方法においては、従来方法のように生物反応槽内の被処理水を連続的に沈殿池(又は沈殿槽)11のような固液分離装置に流入させるときには、被処理水中の担体も一緒に沈殿池11に流入して、生物反応槽内にある担体の量が減り、このことは生物反応槽内での活性生物濃度が低下し、処理能力が低下するため、生物反応槽内に担体を補給する必要が出てくるので、生物反応槽の沈殿槽への流出口に金網のような分離スクリーン15を張って担体4が流出しないようにしているのが通常である。
生物反応槽内に担体を使用する手段が採用されるようになった初期には、生物反応槽内からスポンジ担体をコンベアで連続的に取り出し、担体を圧搾して汚泥を除き、担体を生物反応槽内に戻すという方法が提案されたことがあるが、動力を要し実用的ではない。
【0005】
また、前記の活性汚泥法の変形として、沈殿池11のような固液分離装置では沈降速度が小さいために、広い面積の沈殿池を要し、全体として大きな装置を必要とするので、装置全体の小形化のために、図5に示すように、生物反応槽2内に精密ろ過膜を用いた膜分離装置3を設け、膜分離装置3で活性汚泥を除いて純度の高い処理水を得るようにした方法が提案されている。この方法では膜分離装置3で純度の高い処理水5が得られ、膜に付く汚泥は曝気する空気泡で除くようにしており、膜分離活性汚泥法と呼ばれている。余分な汚泥6は、曝気槽底部などから取り出されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の処理方法では、水処理の効率化や合理化に主眼がおかれ、汚泥の処理、処分に関する配慮が十分とは言い難い面がある。本願発明は、汚泥の処理、処分の効率化・合理化を達成するために考えられたものである。
すなわち、生物反応槽を用いる活性汚泥法では、生物反応槽で被処理水を処理して生じた活性汚泥スラリは沈殿槽のような固液分離装置へ送られ、固液分離により処理水を得、また沈殿槽の下部に溜まった沈殿汚泥は、その大部分を返送汚泥として生物反応槽へ返送し、残りの部分を余剰汚泥として取り出し、それに高分子凝集剤などを添加し、脱水機で脱水している。しかし、従来から、この余剰汚泥の脱水は困難であって、脱水汚泥の最終的処分が困難であることとともに問題が大きい。
【0007】
また、活性汚泥担持担体を用いる活性汚泥法では、生物反応槽内にある活性汚泥の大部分が前記担体に担持されている状態になっているが、残りの活性汚泥は水中に分散した状態となっており、その活性汚泥スラリの形態のものが前記した分離スクリーンを通って生物反応槽から外へ出て、沈殿池に入り、そこで沈殿した沈殿汚泥は、活性汚泥法と同様に返送汚泥と余剰汚泥とに分けられる。
ところで、前記した膜分離活性汚泥法では、膜分離装置から処理水が出るだけであって、汚泥の出るところがないから、生物反応槽内に汚泥が溜まり、そのままでは汚泥濃度が上昇するのでるので、通常生物反応槽の底部から余剰の汚泥を排出するようにされている。この方法では、返送汚泥というものがないし、余剰汚泥だけが排出されるので、汚泥の取扱いが非常に簡単になる。しかも、この場合生物反応槽について設定する条件、すなわち槽内の汚泥濃度を高くすることにより、底部より排出される余剰の汚泥は濃度の高いものとすることができる。
【0008】
この点、従来の活性汚泥法では生物反応槽内にある活性汚泥は全部が順次沈殿槽へ出て行くのと大きな相違がある。このように、従来の活性汚泥法では、沈殿汚泥の大部分が返送汚泥となり、この返送汚泥は生物反応槽内で直ちに被処理水中に分散されるため、逆に言えば沈殿汚泥は分散されやすい状態のものに止める必要があったので、余剰汚泥の性状は脱水し易いものとなっていなかった。
ところで、前記した膜分離活性汚泥法では、底部から排出される汚泥が高い濃度のものとすることができるということは、この方法によるときには、高い汚泥濃度の汚泥を得ることができ、より処理しやすい汚泥を得ることができるものである。しかも、この方法では、余剰汚泥に相当する汚泥量が排出されるだけのため、返送汚泥の返送に要する動力を必要としないし、また広い床面積の沈殿池を要しないという利点を有する。
【0009】
本発明は、前記した膜分離活性汚泥法における、汚泥に関する利点を生かし、より後処理が容易である汚泥が得られ、かつ生物反応槽における生物負荷を高くすることができる活性汚泥法を提供することを課題とするものである。
また、本発明は、排出した汚泥の濃縮効率が高く、しかも濃縮汚泥の脱水が容易である汚泥が得られる方法を提供することを課題とするものである。
さらに、本発明は、排出した汚泥について返送汚泥として返送する必要がない活性汚泥法を提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の手段により前記の課題を解決した。
(1)生物反応槽にて有機物を含有する水の処理方法において、該水を下記の(a)〜(c)の工程により処理することを特徴とする有機物を含有する水の処理方法。
(a)生物不活性又は生物難分解性の物質からなりかつ単一粒子の沈降速度が5〜30mm/minである担体を用いて生物反応槽にて有機物を含有する水を処理する生物処理工程、
(b)前記生物反応槽内で水中の前記担体と汚泥を含む水から水を分離して処理水を得る固液分離工程、
(c)前記生物処理工程からの前記担体を含む汚泥に富む流出液を固液分離して、分離汚泥を得、担体を含む分離汚泥の全部又は一部を抜き出し、担体ごと脱水する脱水工程。
【0011】
(2)前記担体は、粉炭、粉砕故紙、ケイソウ土の少なくとも1つであることを特徴とする前記(1)記載の有機物を含有する水の処理方法。
(3)前記生物反応槽内に膜分離手段を設けてそこで処理水を得ることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の有機物を含有する水の処理方法。
【0012】
(4)生物反応槽にて有機物を含有する水の処理装置において、該水を下記の(d)〜(f)の装置を用いて処理することを特徴とする有機物を含有する水の処理装置。
(d)有機物を含有する水に、生物不活性又は生物難分解性の物質からなりかつ単一粒子の沈降速度が5〜30mm/minである担体を添加して処理する生物反応槽、
(e)前記生物反応槽内で水中の前記担体と汚泥を含む水から水を分離して処理水を得る固液分離装置、
(f)前記生物反応槽からの前記担体を含む汚泥に富む流出液を固液分離する固液分離装置、そこで得る担体を含む分離汚泥の全部又は一部を抜き出して導入し、その分離汚泥を担体ごと脱水する脱水装置。
【0013】
本発明の処理方法の概要を説明すると、有機物を含有する水を、生物反応槽内に活性汚泥と活性汚泥付着担体とろ過面を有する固液分離装置とを配備して浄化する処理装置に導入し、その生物反応槽内で生物学的に処理して有機物を減少させ、前記固液分離装置で濾過して濾過水を処理水として取り出し、また生物反応槽から汚泥を活性汚泥付着担体とともに排出する方法であって、汚泥を活性汚泥付着担体とともに排出することにより、汚泥の処理を容易にしようとするものである。
本発明の特徴は、その活性汚泥付着担体とする担体として、その担体を含む汚泥を担体と一緒に生物反応槽から排出してしまう点にある。また、その単一粒子の沈降速度が活性汚泥の沈降速度とほぼ同等であるものを用いることが好ましい。
【0014】
このようにすることにより、後続の濃縮槽における汚泥の沈降速度を大きくすることができる。生物反応槽から担体が排出されて槽内の担体量が減る問題は、担体を補給するようにし、その担体としては、濃縮汚泥を脱水し、脱水汚泥を焼却した際に得られる焼却炭や安価な故紙を用いれば、担体の補給による問題を解決することができる。
本発明では、生物反応槽内では活性汚泥付着担体が存在することにより生物処理能力を高くすることができるものである。
【0015】
図面により分かりやすく説明すると、図1は本発明の処理方法の概要図であって、生物反応槽2(具体的には曝気槽)の内部に膜分離装置3を設け、有機物を含有する水(原水)1を生物反応槽2へ導入し、生物反応槽2内の水1に担体4を分散し、膜分離装置3から処理水5を取り出すようにし、生物反応槽2の排泥管から汚泥6を濃縮槽7へ送り、濃縮槽7の底部から濃縮汚泥9を脱水機(図示せず)へ送るように構成した。濃縮槽7の上部での上澄み水8は生物反応槽2へ導入して戻すようにしてもよい。
図1は、固形分離装置として膜分離装置を用いたもので、精密膜濾過装置などを用いることができる。
【0016】
活性汚泥付着担体として用いる担体は、その単一粒子の径が固液分離装置のろ過面の孔より大きく、その沈降速度が活性汚泥の沈降速度とほぼ同程度の5〜30mm/minの範囲であり、エアレーションにより流動性の良い担体を用いることが好ましい。
担体の一例として、比重1.01〜1.1の担体の場合が好適で、図2に示すようにストークスの式から沈降速度が5〜30mm/minの範囲となる粒径の範囲は40〜300μmである。
【0017】
【発明の実施の形態】
担体の添加量は、生物反応槽内の水のMLSSの10%(v/v:以下同様)以下で、好ましくは5%以下とするのがよい。これは、担体は余剰汚泥として引き抜いた汚泥の沈降性や脱水性を高めるためのものであるので、その沈降性や脱水性を高めることができる範囲とするのが好適である。排泥の際には、余剰汚泥と担体が一緒に排出されるので、担体は引き抜かれた分を適宜補給する。
また、担体の材質は、有機性汚泥から製造された粉炭、ケイソウ土、粉砕故紙のいずれかが好ましい。本装置で余剰汚泥として引き抜かれた有機性汚泥から粉炭を作成することも可能であり、この際にはろ過体で分離可能であれば良いので、成形不要、粒径も沈降速度が活性汚泥と同等の範囲であれば良いので、製造が容易である。
担体の粒径は、その材質ともからむが、その沈降速度が所定の範囲にあるように設定される。粉砕故紙などは、その粒径が厳密に或る範囲にあることを要求されるものではない。
【0018】
この方法においては処理槽内に鉄系擬集剤を添加して、リンを固定することも可能である。
生物反応槽から排出された担体を含有する汚泥は、濃縮槽などに導入されて濃縮させたとき、沈降速度が大きく、短時間で汚泥濃度が高い濃縮汚泥が得られ、この濃縮汚泥中には担体が含有されている。濃縮汚泥中の担体の含有量は、生物反応槽内の水中の汚泥濃度や担体濃度によって変わる。
【0019】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこの実施例のみに限定されるものではない。
【0020】
実施例1
生物反応槽内に添加した担体を、余剰汚況と一緒に引き抜くことで、余剰汚泥の沈降濃縮性および脱水性を向上させる本発明においては、担体の沈降速度が活性汚泥とほぼ同じであることが必要である。そこで、同じ比重で活性汚泥とほぼ同じ沈降速度を持つ粒径の担体、沈降速度が活性汚泥より速いかまたは遅い粒径の担体を生物反応槽に添加して実験を行い、その余剰汚泥の沈降の様子および汚泥の脱水性について試験を行った。
【0021】
(実験装置)
実験には、膜分離活性汚泥法に担体を添加する実験装置を用いた。実験装置のフローを図1に示す。この実験装置は本発明の説明をするための一例である。
図1に示すように、生物反応槽2の内部に膜分離装置3を設け、原水1を生物反応槽2へ導入し、生物反応槽2内の水に担体4を分散し、膜分離装置3から処理水5を取り出すようにし、生物反応槽2の排泥管から汚泥6を濃縮槽7へ送り、濃縮槽7の底部から濃縮汚泥9を脱水機(図示せず)へ送るように構成した。
【0022】
(実験条件)
実験条件を第1表に示す。
(2)汚泥濃縮槽
・濃縮汚泥濃度 3%
【0023】
【表1】
【0024】
(3)比較実験及び本発明例
・比較実験1: 生物反応槽に担体を投入しない
・比較実験2: 担体粒径が30μm
・比較実験3: 担体粒径が100μm
・本発明例 : 担体粒径が60μm
各実験に用いた担体の単一粒子での沈降速度を下記に示すストークスの式から算出すると、30μmの担体が2.9mm/min、60μmの担体が11.8mm/min、100μmの担体が32.7mm/minである。単一粒子の粒径と沈降速度との関係を図2に示す。
なお膜分離の条件は、生物反応槽内に孔径0.1μmの平膜を膜面積2.0m2 設置し、透過流束Flux1.0m/dの条件で運転した。
各実験ともに、生物反応槽内汚泥濃度が10000mg/リットルとなるように適宜排泥を行い、余剰汚泥は濃縮槽にて濃縮後、ロール脱水機により脱水試験を行った。
【0025】
【数1】
【0026】
(実験結果)
実験結果を第2表に示す。各実験項目について結果を以下に簡単に述べる。
【0027】
【表2】
【0028】
(1)濃縮槽での汚泥沈降の様子
各実験での濃縮槽での余剰汚泥の沈降の様子は、比較実験2および3では活性汚泥の層と担体の層が形成された。これは、活性汚泥と投入した担体で沈降速度が異なるためである。
比較実験1と本発明例では層は形成されなかった。比較実験1は活性汚泥のみの条件のため、また本発明例では、活性汚泥と担体の沈降速度がほぼ同じであることから、活性汚泥と担体が均等に混合した状態となっているため、層を形成することなく沈降したものである。
【0029】
(2)脱水試験結果
比較実験1では、脱水状態は良好でケーキ含水率は80〜83%であった。
比較実験2および比較実験3では、汚泥濃縮槽で活性汚泥と担体が別々に層を成して沈降しているため、濃縮汚泥を分取して攪拌混合後に脱水試験に供したが、一度分離した活性汚泥と担体は混合が困難で、脱水が良好に行われる部分と脱水が不良になる部分ができてしまい、全体としては脱水状態は不良であった。また、ポリマー添加量も活性汚泥単独の比較実験1よりも多く必要とし、担体を添加した効果が認められなかった。
本発明例では、添加した担体の沈降速度が活性汚泥と同等であるため汚泥濃縮槽では活性汚泥と担体が均等に混合された状態で沈降濃縮されている。
脱水試験の結果は良好で、ケーキ含水率も76〜80%と比較実験1より低い値となった。また、ポリマーの添加量も0.6%と比較実験1より少ない量で良好な脱水が可能であった。担体を添加したことにより余剰汚泥の沈降濃縮性と脱水性が向上した。
【0030】
(3)膜の洗浄効果
担体を添加していない比較実験1では、Flux1.0m/dを維持するためには膜の洗浄頻度は1〜2回必要であった。これに対し担体を添加した比較実験2、3および本発明例では、担体により膜のろ過面が洗浄されるため、半年に1回の膜洗浄で、Flux1.0m/dを十分維持できた。
【0031】
以上の実験結果より、本発明においては、担体の沈降速度が活性汚泥と同等であることが重要である。同じ比重の担体でも粒径により沈降速度が異なるので、担体ならば何でも良いのではなく、沈降速度5〜30mm/minの担体である必要がある。このような担体を生物反応槽内に生物担体として投入し、担体の一部が余剰汚泥と一緒に引き抜かれることにより、余剰汚泥の沈降濃縮性および脱水性が向上し、ポリマーの使用量も低減できることが確認された。また、担体を投入することは膜の洗浄にも効果があり、担体を添加しない場合よりも膜の洗浄頻度が1/10以下になった。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
▲1▼ 単一粒子の沈降速度が活性汚泥とほぼ同等である担体を用いることにより、汚泥の沈降濃縮性が増す。
▲2▼ 濃縮汚泥の脱水が容易であり、脱水用凝集剤の使用量を低減できる。
▲3▼ 担体表面に生物膜が自生するので、槽内の微生物濃度が高く保持することができるので、効率的な水処理ができる。
▲4▼ 投入した担体が曝気により流動することで、固液分離装置のろ過面を洗浄するので、膜のろ過性能が向上する。
▲5▼ 汚泥の脱水が容易であるため、脱水汚泥の含水率が低くなるので、脱水汚泥をコンポスト化することが容易であり、優良な土壌改良材になる。
▲6▼ 鉄系凝集剤を添加した場合には、流入水中のリンが除去されるばかりではなく、土壌に還元した場合、リン肥料としての効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水を処理する方法を実施するための概略図を示す。
【図2】本発明に係る水を処理する方法を実施した際の担体の粒径と沈降速度との関係を表すグラフを示す。
【図3】従来の活性汚泥法を実施するための概略図を示す。
【図4】従来の担体投入型活性汚泥法を実施するための概略図を示す。
【図5】従来の膜分離活性汚泥法を実施するための概略図を示す。
【符号の説明】
1 有機物含有水
2 生物反応槽
3 膜分離装置
4 担体
5 処理水
6 汚泥
7 濃縮槽
8 上澄み水
9 濃縮汚泥
10 活性汚泥スラリ
11 沈殿池
12 沈殿汚泥
13 返送汚泥
14 余剰汚泥
15 分離スクリーン
Claims (4)
- 生物反応槽にて有機物を含有する水の処理方法において、該水を下記の(a)〜(c)の工程により処理することを特徴とする有機物を含有する水の処理方法。
(a)生物不活性又は生物難分解性の物質からなりかつ単一粒子の沈降速度が5〜30mm/minである担体を用いて生物反応槽にて有機物を含有する水を処理する生物処理工程、
(b)前記生物反応槽内で水中の前記担体と汚泥を含む水から水を分離して処理水を得る固液分離工程、
(c)前記生物処理工程からの前記担体を含む汚泥に富む流出液を固液分離して、分離汚泥を得、担体を含む分離汚泥の全部又は一部を抜き出し、担体ごと脱水する脱水工程。 - 前記担体は、粉炭、粉砕故紙、ケイソウ土の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載の有機物を含有する水の処理方法。
- 前記生物反応槽内に膜分離手段を設けてそこで処理水を得ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の有機物を含有する水の処理方法。
- 生物反応槽にて有機物を含有する水の処理装置において、該水を下記の(d)〜(f)の装置を用いて処理することを特徴とする有機物を含有する水の処理装置。
(d)有機物を含有する水に、生物不活性又は生物難分解性の物質からなりかつ単一粒子の沈降速度が5〜30mm/minである担体を添加して処理する生物反応槽、
(e)前記生物反応槽内で水中の前記担体と汚泥を含む水から水を分離して処理水を得る固液分離装置、
(f)前記生物反応槽からの前記担体を含む汚泥に富む流出液を固液分離する固液分離装置、そこで得る担体を含む分離汚泥の全部又は一部を抜き出して導入し、その分離汚泥を担体ごと脱水する脱水装置。
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