JP3730985B2 - 送信回路 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波信号を無線で送信する送信回路に関するものである。
一般に、振幅変調を伴う変調信号において、特にQAM(直交振幅変調)などの多値変調においては、アンテナへ電力を送信するための送信回路に配置される高周波電力増幅器には線形動作が必要となる。そのため、高周波電力増幅器の動作級としてはA級、あるいはAB級などが用いられてきた。
しかしながら、通信のブロードバンド化に伴い、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex;直交周波数分割多重)などサブキャリアを用いる通信方式が利用され始め、従来のA級,AB級の高周波電力増幅器では高効率化が期待できなくなった。すなわち、OFDMでは、サブキャリアの重ねあわせによって、瞬間的に、全くランダムに大きな電力が生成し、平均電力とその瞬間最大電力との比、PAPR(Peak to Average Power Ratio)が大きい。そのため、平均電力よりかなり大きなピーク電力も線形に増幅できるよう、常に大きな直流電力を保持している必要がある。A級動作では効率が最大でも50%しかなく、特にOFDMの場合は、PAPRが大きいためピーク電力が出力される以外の時間について、ピーク電力を補償するピーク電圧と瞬時電力を補償する瞬時電圧の差と電流の掛け算で与えられる直流電力はほとんど熱となって捨てられる。その結果の効率は大きく低下してしまう。
このため、例えば電源として電池を用いる携帯型の無線機では、連続使用可能時間が短くなり、実用上問題が生じる。
このような課題を解決すべく、カーンの方法として知られる従来のEER法(Envelope Elimination and Restoration)が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に開示されている構成(図6参照)では、入力された高周波の変調信号が検波されて2つの成分に分けられる。一方の成分は、変調信号の包絡線に相当する振幅成分である。この振幅成分は、スイッチングレギュレータ等で構成される振幅変調器によって振幅変調され振幅変調電圧となって、高周波電力増幅器の電源電圧端子に供給される。もう一方の成分は、振幅制御増幅器(リミッタ)によって一定の振幅に制御され、位相のみが変調された位相変調信号(位相成分)となる。この位相成分は高周波電力増幅器の高周波入力端子に供給される。
EER法では、高周波電力増幅器として高効率のスイッチ型アンプを用いることができ、かつ高周波電力増幅器の電源電圧端子には電力増幅に最低限必要な電源電圧が供給されることになり、効率を高めることができる。
また、位相変調信号を複素包絡線信号の直交変調により得る、デジタル信号処理に適したEER法も提案されている(例えば特許文献2参照)。この特許文献2の構成では、振幅変調が残留したままの変調信号が位相変調信号として高周波電力増幅器に供給される。
図13は、EER法を用いた従来の送信回路の概略を示すブロック回路図である。この送信回路は、変調信号を2つの分岐線に出力する変調信号生成回路101と、2分岐した変調信号を入力してその包絡線を検波し、振幅成分を出力する包絡線検出部102と、包絡線検出部102からの振幅成分を入力して、振幅値に応じた電源電圧を生成する電源電圧生成部103(直流直流変換器)と、2分岐したもう一方の変調信号を入力して、位相成分である位相変調信号を出力する位相検出部104(振幅制御増幅器)と、位相検出部104からの位相変調信号を入力して、直交変調する直交変調器105と、電源電圧生成部103の出力を電源電圧端子に受け、直交変調器105の出力を高周波入力端子に受ける高周波電力増幅器106とを備えている。
変調信号生成回路101は、内部で発生したデータあるいは外部から供給したデータをもとに例えばQAMやOFDMといった変調を行い、複素包絡線で表される送信用の変調信号を出力する。包絡線検出部102は、変調信号を表す複素包絡線の絶対値を求めることにより振幅成分を出力する。電源電圧生成回路103は、直流直流変換を行なうことにより、振幅成分に応じた電源電圧を生成する。位相検出部104は、変調信号を表す複素包絡線の位相を保ったまま複素包絡線の絶対値を一定値にし、複素包絡線で表される位相成分を出力する。直交変調器105は、複素包絡線で表される位相成分を直交変調して高周波に変換することにより、位相変調信号を生成する。高周波電力増幅器106は、位相変調信号(位相成分)を振幅変調電圧(振幅成分)に応じた振幅の高周波信号に増幅することにより、振幅と位相とが変化する変調信号を出力する。
米国特許第6256482B1(図面第3ページ、図6) 特開平3−34709号公報(第5ページ、図1)
しかしながら、従来の送信装置では、以下のような不具合があった。送信装置には包絡線検出部や位相検出部が非線形の信号処理を含むために、振幅変調電圧や位相変調信号の帯域幅が非常に大きくなる。一方、デジタル信号処理というサンプリング系が出力する周波数折り返し成分を除去するため、あるいは各アナログ回路が持つ周波数特性のために、振幅変調電圧や位相変調信号の帯域幅は制限される。一般に、この帯域幅を制限する周波数幅を大きくするほど変調信号のスペクトルの劣化は少なくなる。しかし、従来は帯域幅を制限する周波数幅をかなり大きくしても変調信号のスペクトルの劣化がなお大きい。そして、デジタル信号処理のサンプリング周波数を大きくするほど消費電力が増す、あるいは各アナログ回路を設計する際の周波数特性に限界があるため、帯域幅を制限する周波数幅を無制限に大きくすることは不可能である。
従来の送信装置が出力する変調信号のスペクトルは、例えば、IEEE802.11a規格に準拠するOFDM変調においては、変調信号の占有帯域幅(fop)は16.6MHzである。図14は、従来の送信回路が出力する変調信号のスペクトルの一例を示す図である。同図は、振幅変調電圧の帯域を90MHz、位相変調信号の帯域を中心周波数±90MHzとして、もとの複素包絡線の帯域幅に比べてかなり大きな値で制限した場合の変調信号スペクトルのシミュレーション値を示す図である。図14において、横軸は変調信号の周波数変換後の中心周波数からの離調周波数を表し、縦軸は変調信号の電力密度を表している。図14の実線は変調信号の電力密度を示し、破線はIEEE802.11a規格で規定されている電力密度の上限値を示し、一点鎖線はIEEE802.11a規格で規定されている電力密度の上限値から10dBのマージンを有する電力密度を示している。周波数が変調信号の中心周波数から大きく離れても電力密度が残留し、離調周波数が±90MHz付近では電力密度が盛り上がるために、電力密度の上限値から10dBのマージンに満たない。
本発明の目的は、振幅変調電圧や位相変調信号の帯域幅を制限する周波数幅を極端に大きくすることなく、スペクトルに劣化の少ない変調信号を出力しうる送信回路を提供することである。
本発明の第1の送信回路は、振幅と位相を含む変調信号に応じて、少なくとも振幅変調電圧を生成し、さらに、振幅変調電圧を、周波数の増大に対して引数がべき乗に比例する指数関数で表される減衰特性で減衰させる振幅帯域制限とを行なうものである。
これにより、変調信号の中心周波数付近の帯域における不要な電力密度を抑制することができるので、振幅変調電圧の帯域幅を制限する周波数幅を極端に大きくすることなく、送信する変調信号のスペクトルの劣化を低減することができる。そして、回路の動作速度や要求される周波数特性を極端に高めることなく、妥当な規模で送信回路を実現することができる。
この帯域制限における指数関数の引数をある適正範囲に設定することにより、送信回路で実現される帯域に応じて、最適なべき指数nを選択することができ、変調信号の中心周波数付近の領域における不要な電力密度を抑えることができる。
特に、べき指数nをガウス型フィルタを用いた帯域制限を行なうように選定することにより、帯域制限処理の際の時間応答を速く収束させることができる。
また、振幅帯域制限を受けた振幅変調電圧をさらに電圧変換して電源電圧を生成する手段や、高周波入力端子と電源電圧端子とを有する高周波電力増幅器や、高周波電力増幅器の上流側に介設された周波数変換手段などをさらに備えることができる。
また、振幅と位相を含む変調信号に応じて、位相変調信号を生成し、さらに、中心周波数に対する離調周波数の増大に対して引数がべき乗に比例する指数関数で表される減衰特性で電圧を減衰させる位相帯域制限を行なう手段を付加することができる。
この帯域制限における指数関数の引数をある適正範囲に設定することにより、送信回路で実現される帯域に応じて、最適なべき指数mを選択することができ、変調信号の中心周波数から大きく離れた帯域における不要な電力密度を抑えることができる。
特に、べき指数mをガウス型フィルタを用いた帯域制限を行なうように選定することにより、帯域制限処理の際の時間応答を速く収束させることができる。
本発明の第2の送信回路は、振幅と位相を含む変調信号に応じて、振幅変調電圧及び位相変調信号を生成し、さらに、周波数の増大に対して引数がべき乗に比例する指数関数で表される減衰特性で電圧を減衰させる位相帯域制限を行なうものである。
これにより、変調信号の中心周波数から大きく離れた帯域における不要な電力密度を抑えることができるので、位相変調信号の帯域幅を制限する周波数幅を極端に大きくすることなく、送信する変調信号のスペクトルの劣化を低減することができる。そして、回路の動作速度や要求される周波数特性を極端に高めることなく、妥当な規模で送信回路を実現することができる。
本発明の送信回路によれば、振幅変調電圧や位相変調信号の帯域幅を制限する周波数幅を極端に大きくすることなく、送信する変調信号のスペクトルの劣化を低減することができ、よって、回路の動作速度や要求される周波数特性を極端に高めることなく、妥当な規模で送信装置を実現することができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る送信回路のブロック回路図である。図1に示すように、本実施形態の送信回路は、変調信号を出力する変調信号生成回路1と、変調信号を伝達するための2分岐した変調信号配線21と、変調信号配線21のうち一方に分岐した配線に接続され、変調信号を入力してその包絡線を検波し、振幅変調電圧(振幅成分)を出力する包絡線検出部2と、包絡線検出部2から延びる振幅変調電圧配線22と、振幅変調電圧配線22に介設され、包絡線検出部2から出力される振幅変調電圧入力してこれに帯域制限処理を施す振幅用漸減特性LPF(低域通過フィルタ)10と、振幅変調電圧配線22に介設され、振幅用漸減特性LPF10を通過した振幅変調電圧を入力してこれに帯域制限処理を施す振幅用矩形特性LPF11と、振幅変調電圧配線22に介設され、振幅用矩形特性LPF11を通過した振幅変調電圧を入力して、振幅値に応じた電源電圧を生成する電源電圧生成部3(直流直流変換器)と、変調信号配線21のうち他方に分岐した配線に接続され、変調信号を入力して位相変調信号(位相成分)を出力する位相検出部4(振幅制御増幅器)と、位相検出部4から延びる位相変調信号配線23と、位相変調信号配線23に介設され、位相検出部4から出力される位相変調信号を入力して帯域制限処理を行なう位相用漸減特性LPF12と、位相変調信号配線23に介設され、位相用漸減特性LPF12から出力される位相変調信号を入力して、さらに帯域制限処理を行なう位相用矩形特性LPF13と、位相変調信号配線23に介設され、位相用矩形特性LPF13から出力される位相変調信号を入力して直交変調する直交変調器5と、電源電圧生成部3の出力を電源電圧端子に受け、直交変調器5の出力を高周波入力端子に受ける高周波電力増幅器6とを備えている。
本実施形態においては、包絡線検出部2により、振幅変調電圧生成手段が構成され、位相検出部4により、位相変調信号生成手段が構成され、振幅用漸減特性LPF10及び振幅用矩形特性LPF11により、振幅帯域制限手段が構成され、位相用漸減特性LPF12及び位相用矩形特性LPF13により、位相帯域制限手段が構成されている。ただし、振幅用矩形特性LPF11と位相用矩形特性LPF13とは、いずれも必須ではない。各部のアナログ回路が適度な周波数遮断特性を持つ場合には、これらのフィルタは不要である。これらの要素は、後に変調信号のスペクトルを例示する際に遮断周波数を設定する位置を示すために図示しているにすぎない。
次に、図1に示される送信回路の動作について説明する。
変調信号生成回路1は、内部で発生したデータあるいは外部から供給したデータをもとに、例えばQAMやOFDMといった変調を行い、複素包絡線で表される送信用の変調信号を出力する。包絡線検出部2は変調信号を表す複素包絡線の絶対値を求めることにより振幅変調電圧を出力する。
振幅用漸減特性LPF10は、振幅変調電圧に、周波数が上がるに従い単調に電圧の減衰が増すような漸減特性の低域通過フィルタ処理を施すものである。単調に減衰が増すような漸減特性の低域通過フィルタ処理とは、具体例を後に説明するように、振幅変調電圧を、周波数の増大に対して引数がべき乗に比例する指数関数で表される減衰特性で減衰させる低域通過フィルタ処理をいう。
振幅用矩形特性LPF11は、振幅変調電圧に、さらに所定の周波数以上の信号を遮断する矩形特性の低域通過フィルタ処理を施すものである。電源電圧生成部3は、フィルタ処理を施された振幅変調電圧に応じた振幅変調電圧を発生する。
電源電圧生成部3は、直流直流変換器によって構成され、通常ほぼ線形動作を行なうため、入力である振幅変調電圧に施された低域通過フィルタ処理は、出力である振幅変調電圧に低域通過フィルタ処理を施したのと等価の効果を与える。
位相検出部4は、変調信号を表す複素包絡線の位相を保ったまま複素包絡線の絶対値を一定値にし、複素包絡線で表される位相変調信号を出力する。
位相用漸減特性LPF12は、複素包絡線で表される位相変調信号に、周波数が増大するに従い、単調に電圧の減衰が増す漸減特性の低域通過フィルタ処理を施す。単調に電圧の減衰が増す漸減特性の低域通過フィルタ処理とは、具体例を後に説明するように、周波数の増大に対して引数がべき乗に比例する指数関数で表される減衰特性で電圧を減衰させる低域通過フィルタ処理をいう。
位相用矩形特性LPF13は、複素包絡線で表される位相変調信号に、さらに所定の周波数以上の信号を遮断する矩形特性の低域通過フィルタ処理を施す。
直交変調器5は、フィルタ処理を施された複素包絡線で表される位相変調信号を直交変調して高周波信号に変換することにより、位相変調信号を発生する。直交変調器5は複素包絡線の周波数を変換するため、入力である複素包絡線に施された低域通過フィルタ処理は、出力である位相変調信号に帯域通過フィルタ処理を施したのと等価の効果を与える。
高周波電力増幅器6は、帯域通過処理が施された位相変調信号を、低域通過フィルタ処理が施された振幅変調電圧に応じた振幅の高周波信号に増幅することにより、振幅と位相とが変化する変調信号を出力する。
なお、振幅用漸減特性LPF10,振幅用矩形特性LPF11および電源電圧生成部3は、いずれも線形動作を行なっているので、信号の流れに対する配置順序は本実施形態と異なってもよい。
また、位相用漸減特性LPF12,位相用矩形特性LPF13および直交変調器5も、いずれも線形動作を行なっているので、信号の流れに対する配置順序は本実施形態と異なってもよい。LPF(低域通過フィルタ)に相当するものを直交変調器5の後段に配置する場合は、帯域通過フィルタとすればよい。
本実施形態においては、図1に示す振幅帯域制限手段である振幅用漸減特性LPF10(及び振幅用矩形特性LPF11)か、位相帯域制限手段である位相用漸減特性LPF12(及び位相用矩形特性LPF13)かのいずれかは、必ずしも必要でない。それらの部材の一方がなくても、本実施形態の基本的な効果が得られることを、以下の具体例において説明する。
以下の各具体例では、本実施形態による送信回路について、漸減特性LPFおよび漸減特性の帯域通過フィルタの特性を例示するとともに、出力される変調信号のスペクトルを例示する。例として、IEEE802.11a規格に準拠するOFDM変調を挙げる。参考として、変調信号生成回路1が発生する、変調信号の占有帯域幅(fop)は16.6MHzである。
−第1の具体例−
まず、振幅帯域制限手段と位相帯域制限手段とのうち、前者のみを用いた第1の具体例について説明する。つまり、本具体例においては、位相用漸減特性LPF12及び位相用矩形特性LPF13は設けられていない。そして、振幅帯域制限手段である振幅用漸減特性LPF10として、以下のようなべき乗フィルタを用いる。このべき乗フィルタのフィルタ特性は、周波数をf(MHz)とし、3dB減衰周波数をfc(MHz)とし、変調信号の占有帯域幅をfop(MHz)としたときに、入力に対する通過後の振幅比を、式
exp{−(ln2)/2(f/fc)n
ただし、13/[(16.6fc/fop)−24]+0.9≦n≦[(16.6fc/fop)−20.5]2/35+1.3
によって得られる値に比例させるように構成されている。
図2(a)〜(d)は、第1の具体例のべき乗フィルタのべき指数nの適正領域,及びべき指数nの各範囲に対する変調信号スペクトル(電力密度相対値)のシミュレーション結果を示す図である。
図2(a)は、3dB減衰周波数fc(横軸)に対するべき乗フィルタのべき指数n(縦軸)のべき指数の適正領域を示しており、図中の斜線を施した部分がべき指数nの適正領域を示している。すなわち、べき指数nの適正領域の下限は、曲線n=13/[(16.6fc/fop)−24]+0.9によって規定され、べき指数nの適正領域の上限は、曲線n=[(16.6fc/fop)−20.5]2/35+1.3)によって規定される。ただし、図2(a)においては、変調信号の占有帯域幅fopを16.6MHzとし、振幅用矩形特性LPFの遮断周波数を70MHzとし、位相変調信号に対する帯域制限を従来例と同じく90MHzとしている。
また、図2(b)〜(d)は、変調信号スペクトルのシミュレーション結果であり、横軸が中心周波数からの離調周波数を示し、縦軸が電力密度を示している。図2(b)〜(d)の実線は変調信号の電力密度を示し、破線はIEEE802.11a規格が規定する電力密度の上限値を示し、一点鎖線はIEEE802.11a規格が規定する電力密度の上限値から10dBマージンを有する電力密度を示している。図2(b)〜(d)に示す例では、3dB減衰周波数fcを40MHzとしている。
べき乗フィルタを用いても、IEEE802.11a規格からのマージンが、図14に示す従来の送信回路に比べて改善されるものの、中心周波数近傍の変調信号スペクトラムが悪化する場合があることがわかった。そこで、IEEE802.11a規格が規定する電力密度の上限値から10dBのマージンを有する場合のべき乗指数nを検討した。その結果、べき指数nの適正領域があり、この適正領域は、3dB減衰周波数fcに応じて変化することがわかった。
すなわち、図2(b)に示すように、べき指数nが適正領域から大きい側にずれると(例えば、n=13)、振幅用矩形フィルタの遮断周波数の離調周波数(±70MHz)付近に盛上がりが生じ、10dBのマージンがなくなる。一方、図2(c)に示すように、べき指数nが適正領域から小さい側にずれる(例えば、n=1)と、中心周波数の近傍で10dBのマージンがなくなる。一方、図2(d)に示すように、べき指数nが適正領域にある場合(例えばn=3)には、中心周波数近傍の電力密度が10dBのマージンを確実に有することができる。
−第2の具体例−
次に、振幅帯域制限手段と位相帯域制限手段とのうち、後者のみを用いた第2の具体例について説明する。つまり、本具体例においては、振幅用漸減特性LPF10及び振幅用矩形特性LPF11は設けられていない。そして、位相帯域制限手段に含まれる位相用漸減特性LPFとして、以下のようなべき乗フィルタを用いる。このべき乗フィルタのフィルタ特性は、3dB減衰周波数をfc(MHz)とし、変調信号の占有帯域幅をfop(MHz)とし、周波数をf'(MHz)とし、3dB減衰周波数をf'c(MHz)としたときに、入力に対する通過後の振幅比を、式
exp{−(ln2)/2(f'/f'c)m
ただし、0≦m≦3.5exp[0.0615[(16.6fc/fop)-30]]
によって得られる値に比例させるように構成されている。
図3(a)〜(c)は、第2の具体例のべき乗フィルタのべき指数mの適正領域,及びべき指数mの各範囲に対する変調信号スペクトル(電力密度相対値)のシミュレーション結果を示す図である。
図3(a)は、3dB減衰周波数f'c(横軸)に対するべき乗フィルタのべき指数m(縦軸)の適正領域を示しており、図中の斜線を施した部分がべき指数mの適正領域を示している。すなわち、べき指数mの適正領域の下限は、横軸m=0によって規定され、べき指数mの適正領域の上限は、曲線m=3.5exp[0.0615[(16.6fc/fop)−30]によって規定される。ただし、図3(a)においては、変調信号の占有帯域幅f'opを16.6MHzとし、振幅用矩形特性LPFの遮断周波数を80MHzとし、位相変調信号に対する帯域制限を従来例と同じく90MHzとしている。
また、図3(b),(c)は、変調信号スペクトルのシミュレーション結果であり、横軸が中心周波数からの離調周波数を示し、縦軸が電力密度を示している。図3(b),(c)の実線は変調信号の電力密度を示し、破線はIEEE802.11a規格が規定する電力密度の上限値を示し、一点鎖線はIEEE802.11a規格が規定する電力密度の上限値から10dBマージンを有する電力密度を示している。図3(b),(c)に示す例では、3dB減衰周波数f'cを30MHzとしている。
べき乗フィルタを用いても、図14に示す従来の送信回路では、IEEE802.11a規格からの10dBのマージンが取れていなかった離調周波数±90MHz付近の変調信号スペクトラムの盛上がりが抑制され、10dB以上のマージンを有しているものの、中心周波数近傍の変調信号スペクトラムが悪化する場合があることがわかった。そこで、位相変調信号についても、IEEE802.11a規格が規定する電力密度の上限値から10dBのマージンを有する場合のべき乗指数mを検討した。その結果、べき指数mの適正領域があり、この適正領域は、3dB減衰周波数f'cに応じて変化することがわかった。
すなわち、図3(b)に示すように、べき指数mが適正領域から大きい側にずれると(例えば、m=4)、Δc(=30MHz)の離調周波数付近に盛上がりを生じ、上限値を越えてしまう。一方、図3(c)に示すように、べき指数mが適正領域にある場合(例えばm=3)には、電力密度が規格内に確実に収まる。
−第3の具体例−
次に、第1の具体例に係る振幅帯域制限手段と、第2の具体例に係る位相帯域制限手段とを用いた第3の具体例について説明する。
図4(a)〜(c)は、それぞれ順に、第1の具体例のべき乗フィルタのみを用いたとき、第2の具体例のべき乗フィルタのみを用いたとき、第1,第2の具体例のべき乗フィルタをいずれも用いたときの変調信号のシミュレーション結果を示す図である。図4(a)は、図2(d)と同じ特性を示す図であり、図4(b)は、図3(c)と同じ特性を示す図である。
図4(c)に示すように、第1,第2の具体例に比較して、離調周波数が大きい領域において、電力密度の減衰量が顕著になっている点で、帯域制限機能が向上している。
そして、振幅用矩形特性LPF11の遮断周波数(70MHz))すなわち振幅変調電圧生成手段がもつべき遮断周波数は、位相用矩形特性LPF13の遮断周波数(80MHz)すなわち位相変調信号生成手段がもつべき遮断周波数と異なっており、前者は後者より小さい値になっている。このように、OFDM変調においては、振幅変調電圧を処理する回路と、位相変調信号を処理する回路とが実現すべき周波数特性を一律に定めるより、互いに異ならせたほうが、送信回路全体の規模を小さくすることができる利点がある。
−第4の具体例−
次に、第1〜第3の具体例におけるべき乗指数n,mが2の特別な場合である、いわゆるガウス型フィルタを、振幅帯域制限手段と位相帯域制限手段とに用いた第4の具体例について説明する。ただし、振幅用漸減特性LPFにおいては、
13/[(16.6fc/fop)−24]+0.9≦n≦[(16.6fc/fop)−20.5]2/35+1.3
の制限条件を満たし、位相用漸減特性LPFにおいては、
0≦m≦3.5exp[0.0615[(16.6fc/fop)-30]]
の制限条件を満たす適正領域内に収まっていることが前提である。
図5(a)〜(c)は、それぞれ順に、第1の具体例にガウス型フィルタのみを用いたとき、第2の具体例にガウス型フィルタのみを用いたとき、第3の具体例にガウス型フィルタを用いたときの変調信号のシミュレーション結果を示す図である。
図5(a),(b)に示すように、n(またはm)が2の場合は、振幅用漸減特性LPF,位相用漸減特性LPFの特性が適正領域に入っていることを前提とすると、ガウス型フィルタを用いて良好なスペクトラムが得られることがわかる。特に、図5(c)に示すように、振幅用漸減特性LPF,位相用漸減特性LPF共にガウス型フィルタを用いることにより、離調周波数が大きい領域における減衰量が大きくなるだけでなく、中心周波数近傍の不要な電力密度を低減することができる。
図6は、べき乗指数が1,2,3の場合における漸減特性フィルタのインパルスの応答特性を示す図である。図6において、横軸は時間を表し、縦軸は応答振幅(相対値)を表している。図6に示すように、ガウス型フィルタの場合、インパルス応答の収束が速いため、特にデジタル信号処理によるフィルタリングが容易という利点がある。
ここで、ガウス型フィルタの構成方法について説明する。ガウス型フィルタは、直線位相型フィルタであり、デジタルフィルタで構成する場合はFIRフィルタにより、アナログフィルタで構成する場合は5次のベッセル型フィルタによって近似することができる。
図7は、デジタルフィルタによって構成されたガウス型フィルタのブロック回路図である。FIRフィルタは、3つの基本構成要素である、単位時間当たりの遅延器、乗算器、加算器を用いて、図7に示すように構成される。そして、乗算器の乗数をガウス型フィルタのインパルス応答のサンプリング値とすればよい。なお、このサンプリング値の数は、フィルタのタップ数とも呼ばれ、この数が少ないほどデジタル回路の規模が小さくなる。前述のように、ガウス型フィルタの場合、インパルス応答の収束が速いため、少ないタップ数で応答を表現することができるため、デジタル回路の規模は小さくなり、コスト、消費電力の面で有利となる。
図8(a)〜(c)は、アナログフィルタによって構成された各種ガウス型フィルタのブロック回路図である。図8(a)は、アクティブフィルタ構造を有する5次ベッセルフィルタの設計例を示し、図8(b),(c)は、LCフィルタ構造を有するガウス型フィルタの2つの設計例を示している。いずれも3dB減衰周波数(カットオフ周波数)を40MHzとして設計した例が示されている。
ガウス型フィルタをアナログフィルタによって構成する場合には、5次のベッセル型フィルタが最も良い近似を与えることが知られている。一方、ガウス型フィルタをLCフィルタによって構成すれば、低消費電力化に有利である。
なお、n又はmが2以外である他のべき指数のべき乗フィルタについても、そのインパルス応答波形を知れば、ガウス型フィルタと同様に、デジタルフィルタやアナログフィルタを用いることができる。デジタルフィルタを用いるのであれば、べき乗フィルタをFIRフィルタで構成することができ、また、アナログフィルタを用いるのであれば、べき乗フィルタをベッセルフィルタの段数(次数)を調整することによって、べき数を近似することができる。
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態に係る送信回路のブロック回路図である。図9に示すように、本実施形態の送信回路は、変調信号を出力する変調信号生成回路1と、変調信号を伝達するための2分岐した変調信号配線21と、変調信号配線21のうち一方に分岐した配線に接続され、変調信号を入力してその包絡線を検波し、振幅変調電圧(振幅成分)を出力する包絡線検出部2と、包絡線検出部2から延びる振幅変調電圧配線22と、振幅変調電圧配線22に介設され、包絡線検出部2から出力される振幅変調電圧を入力してこれに帯域制限処理を施す振幅用漸減特性LPF(低域通過フィルタ)10と、振幅変調電圧配線22に介設され、振幅用漸減特性LPF10を通過した振幅変調電圧を入力してこれに帯域制限処理を施す振幅用矩形特性LPF11と、振幅変調電圧配線22に介設され、振幅用矩形特性LPF11を通過した振幅変調電圧を入力して、振幅値に応じた電源電圧を生成する電源電圧生成部3(直流直流変換器)と、変調信号配線21のうち他方に分岐した配線に介設され、変調信号を入力して直交変調する直交変調器5と、電源電圧生成部3の出力を電源電圧端子に受け、直交変調器5の出力を高周波入力端子に受ける高周波電力増幅器6とを備えている。本実施形態では、変調信号が高周波増幅器6の入力で振幅制限を受けることを前提とする。
本実施形態においても、矩形特性LPF11は必須ではない。各部のアナログ回路が適度な周波数遮断特性を持つ場合にはこのフィルタは不要である。
次に、図9に示される送信回路の動作について説明する。
変調信号生成回路1,包絡線検出部2,漸減特性LPF10,矩形特性LPF11及び電源電圧生成部3の動作は第1の実施形態で説明した通りである。
本実施形態においては、直交変調器5は、複素包絡線で表される変調信号を直交変調して高周波に変換することにより、変調信号を生成する。
高周波電力増幅器であるPA6は、A級であって、直交変調器5から出力される高周波信号は変調信号配線21を経てPA6の高周波入力端子に入力され、振幅変調電圧が電源電圧端子から入力される。本実施形態においては、変調信号は、高周波電力増幅器6の入力で振幅制限を受け、高周波電力増幅器6の内部で定包絡な変調信号となる。高周波電力増幅器6は、振幅制限を受け定包絡となった変調信号を低域通過フィルタ処理の施された振幅変調電圧に応じた振幅の高周波信号に増幅することにより、振幅と位相とが変化する変調信号を出力する。
なお、振幅用漸減特性LPF10,振幅用矩形特性LPF11および電源電圧生成部3は、いずれも線形動作を行なっているので、信号の流れに対する配置順序は本実施形態と異なってもよい。
本実施形態では、第1の実施形態とは異なり、定包絡な位相変調信号ではなく、振幅変調を伴う直交変調信号を用いてEERを行う。本実施形態の送信回路の構成によりEER法が行えることを図面を用いて説明する。
図10(a)〜(d)は、定包絡領域を利用して近似EER法を行なう回路動作を説明するための図である。
ここでは、説明を簡単に行なうために、高周波電力増幅器6への入力波(本実施形態ではOFDM波)を、図10(a)に示すような振幅の包絡線が三角である三角波とする。図10(b)は、高周波電力増幅器6の内部構造を示している。本実施形態の高周波電力増幅器6は、エミッタ接地型のバイポーラトランジスタであって、本実施形態における変調信号であるOFDM波は、バイポーラトランジスタのベース(高周波入力端子)に入力される。そして、バイポーラトランジスタのコレクタ(電源電圧端子)とコレクタ電圧Vc供給側との間にはチョークインダクタが挿入され、かつ、コレクタから高周波出力端子につながる配線は、出力負荷ZLを介して接地に接続されていると等価的に表される。
図10(d)は、高周波電力増幅器6の入出力特性を説明するための図で、縦軸は高周波電力増幅器6のコレクタ電流Icを表し、横軸は高周波電力増幅器6の電源電圧端子に印加されるコレクタ電圧Vcを表している。図10(d)においては、高周波電力増幅器のベース−エミッタ間電圧Vbeに対して、Ic−Vc特性が変化することを示しており、直流のベース−エミッタ間電圧Vbe、直流コレクタ電圧Vc、高周波電力増幅器の出力負荷ZLによって決まる負荷線が、ベース−エミッタ間電圧Vbeの可変範囲を決定し、さらにはコレクタ電流Icの可変範囲、及びコレクタ電圧Vcの可変範囲を決定することを示している。
図10(c)は、高周波電力増幅器の高周波出力端子から結果として出力される出力電圧を示しており、この出力電圧と出力インピーダンスZLから出力電力が決定される。
本実施形態においては、高周波増幅器6に入力された変調信号の振幅が十分大きく、高周波電力増幅器6の入力インピーダンスによって、高周波増幅器6に接続される負荷で決定される入力電圧振幅可変範囲(Vbeの可変範囲)以上の電圧振幅を有するものとする。入力電圧がベース−エミッタ間電圧Vbeの可変範囲(図10(d)におけるVbe4−Vbe2)を超えると、コレクタ電流が負荷線から決定されるコレクタ電流Icの可変範囲を越えるため、電流振幅が一定になる(定包絡)時間領域が生じる。したがって、高周波増幅器6のトランスコンダクタンスで決定されるコレクタ電流はその間一定となる。出力電圧はコレクタ電流が負荷を流れることによって発生するため、結果的に高周波増幅器6の出力電圧は、入力変調信号の振幅が入力電圧の振幅可変範囲を超える時間、一定(定包絡)の振幅となる。定包絡となった変調信号は周波数帯域が広がるが、高周波電力増幅器6の通過帯域は、通常、この広がった周波数帯域に比べて広いため、高帯域がフィルタリングされることによる部分的な振幅の低下はない。本実施形態の送信回路の構成では、振幅が定包絡とならない時間は、振幅を伴った直交変調信号が出力されるため、コレクタ端子で、位相に振幅が乗じられると、振幅が2乗されることになるが、あらかじめ、変調信号生成回路において、その時間領域だけ振幅を平方根とすればよい。また、この区間はEER法による変調動作は行われない。以上により、振幅を伴う直交変調信号から定包絡信号が得られ、その区間でEERが正しく行える。
次に、振幅を伴う直交変調信号でEER法を行う効果について説明する。
一般に、変調信号を位相変調信号に変換して低域通過フィルタを施した場合、位相変調信号は高域の周波数成分を失うため、定包絡の振幅ではなくなる。このように振幅が時間軸上でところどころ欠落した位相変調信号が、高周波増幅器6に入力されると、高周波増幅器6の入力で振幅制限を受けるため、欠落した振幅部分のレベルが持ち上がる。その際、元の変調信号の位相情報が保存されなくなってしまう。そのため、高周波電力増幅器6の出力で振幅変調電圧と掛け合わされた結果、出力される変調信号は変調精度や、スペクトラムが劣化する。
ところが、本実施形態の送信回路の構成によれば、位相変調信号ではなく変調信号をそのまま直交変調した変調信号を用いるため、位相用漸近特性LPFを設けて帯域制限をする必要がなく、構成が簡単になる。すなわち、第1の実施形態において説明したように、漸近特性LPFは、デジタルフィルタあるいはオペアンプを用いたアナログフィルタで構成されることになるが、本実施形態ではこれらを必要としないので、消費電力や、コストの点で、第1の実施形態よりも有利である。さらに、中心周波数近傍の電力密度が第1の実施形態に比べて低減されるので、規格に対するマージンを多く持たせることができる。
さらに、本実施形態における変調信号生成回路1が、歪補償回路を有し、高周波電力増幅器6の歪特性の逆関数をもとの変調信号に演算する構成を有していても良い。これにより、高周波電力増幅器6の歪特性が補償され、さらに高精度の変調信号が得られる。
また、一般に、定包絡な位相変調信号が高周波電力増幅器に入力される場合には、振幅変調電圧が0であっても、高周波電力増幅器の高周波入力−高周波出力間のアイソレーション特性によって決定される、入力電力の出力への漏れ電力により、高周波電力増幅器の出力に誤差を引き起こす振幅が現れる。
それに対し、本実施形態においては、高周波電力増幅器6の電源電圧端子に与えられる振幅変調電圧が0のとき、高周波電力増幅器6に入力される電力も0であるため、アイソレーション特性に依存せず、高周波電力増幅器6出力で正しい変調信号を形成できる。
次に、本実施形態による送信回路について、漸減特性LPFおよび漸減特性の帯域通過フィルタの特性を例示するとともに、出力される変調信号のスペクトルを例示する。例として、IEEE802.11a規格に準拠するOFDM変調を挙げる。参考として、変調信号生成回路1が発生する変調信号の占有帯域幅(fop)は16.6MHzである。
−第1の具体例−
本具体例においては、振幅帯域制限手段である振幅用漸減特性LPF10として、以下のようなべき乗フィルタを用いる。このべき乗フィルタのフィルタ特性は、周波数をf(MHz)とし、3dB減衰周波数をfc(MHz)とし、変調信号の占有帯域幅をfop(MHz)としたときに、入力に対する通過後の振幅比を、式
exp{−(ln2)/2(f/fc)n
ただし、13/[(16.6fc/fop)−24]+0.9≦n≦[(16.6fc/fop)−20.5]2/35+1.3
によって得られる値に比例させるように構成されている。
図11(a)〜(d)は、第1の具体例のべき乗フィルタのべき指数nの適正領域,及びべき指数nの各範囲に対する変調信号スペクトル(電力密度相対値)のシミュレーション結果を示す図である。
図11(a)は、3dB減衰周波数fc(横軸)に対するべき乗フィルタのべき指数n(縦軸)のべき指数の適正領域を示しており、図中の斜線を施した部分がべき指数nの適正領域を示している。すなわち、べき指数nの適正領域の下限は、曲線n=13/[(16.6fc/fop)−24]+0.9によって規定され、べき指数nの適正領域の上限は、曲線n=[(16.6fc/fop)−20.5]2/35+1.3)によって規定される。ただし、図11(a)においては、変調信号の占有帯域幅fopを16.6MHzとし、振幅用矩形特性LPFの遮断周波数を70MHzとし、位相変調信号に対する帯域制限を従来例と同じく90MHzとしている。
また、図11(b)〜(d)は、変調信号スペクトルのシミュレーション結果であり、横軸が中心周波数からの離調周波数を示し、縦軸が電力密度を示している。図11(b)〜(d)の実線は変調信号の電力密度を示し、破線はIEEE802.11a規格が規定する電力密度の上限値を示し、一点鎖線はIEEE802.11a規格が規定する電力密度の上限値から10dBマージンを有する電力密度を示している。図11(b)〜(d)に示す例では、3dB減衰周波数fcを40MHzとしている。
図11(b)に示すように、べき指数nが適正領域から大きい側にずれると(例えば、n=13)、振幅用矩形フィルタの遮断周波数の離調周波数(±70MHz)付近に盛上がりが生じ、10dBのマージンがなくなる。一方、図11(c)に示すように、べき指数nが適正領域から小さい側にずれる(例えば、n=1)と、中心周波数の近傍で10dBのマージンがなくなる。一方、図11(d)に示すように、べき指数nが適正領域にある場合(例えばn=3)には、中心周波数近傍の電力密度が10dBのマージンを確実に有することができる。
−第2の具体例−
次に、第1の具体例におけるべき乗指数nが2の特別な場合である、いわゆるガウス型フィルタを、振幅帯域制限手段に用いた第2の具体例について説明する。ただし、振幅用漸減特性LPFにおいては、
13/[(16.6fc/fop)−24]+0.9≦n≦[(16.6fc/fop)−20.5]2/35+1.3
の制限条件を満たす適正領域内に収まっていることが前提である。
図12は、第2の具体例にガウス型フィルタを用いたときの変調信号のシミュレーション結果を示す図である。
図12に示すように、n=2の場合は、振幅用漸減特性LPFの特性が適正領域に入っていることを前提とすると、ガウス型フィルタを用いて良好なスペクトラムが得られることがわかる。そして、第1の実施形態と同様に、ガウス型フィルタの場合、インパルス応答の収束が速いため、特にデジタル信号処理によるフィルタリングが容易という利点がある(図6参照)。
また、第1の実施形態と同様に、ガウス型フィルタは、直線位相型フィルタであり、デジタルフィルタで構成する場合はFIRフィルタにより、アナログフィルタで構成する場合は5次のベッセル型フィルタによって近似することができる。その具体的な構成は、第1の実施形態において、図7(a),(b)及び図8(a)〜(c)に示した通りである。
ここで、上記第1,第2の実施形態の送信回路を実現するためのデバイスについて説明する。
第1の実施形態においては、変調信号生成回路1,包絡線検出部2,振幅用漸減特性LPF10及び位相検出部4を搭載した1つのLSIチップ、あるいは、変調信号生成回路1,包絡線検出部2,位相検出部4及び位相用漸減特性LPF12を搭載した1つのLSIチップを構成することができる。また、変調信号生成回路1,包絡線検出部2,振幅用漸減特性LPF10,位相検出部4及び位相用漸減特性LPF13を搭載したLSIチップを構成することもできる。さらに、第1の実施形態においては、振幅用矩形特性LPF11及び位相用矩形特性LPF13のいずれか一方、あるいは双方を当該LSIチップに搭載することができる。上述のいずれの場合においても、他の回路要素である電源電圧生成部3(直流直流変換器)及び高周波電力増幅器6は、別のLSIチップ又はディスクリートチップに設けられることになる。
また、第2の実施形態においては、変調信号生成回路1,包絡線検出部2及び振幅用漸減特性LPF10を搭載した1つのLSIチップを構成することができる。また、振幅用矩形特性LPF11を当該LSIチップに搭載することができる。それらの場合には、他の回路要素である電源電圧生成部3(直流直流変換器)及び高周波電力増幅器6は、別のLSIチップ又はディスクリートチップに設けられることになる。
なお、周波数変換手段(直交変調器5)は必ずしもなくてもよいが、直交変調器5を設けることにより、さらに広い帯域での高周波信号を扱うことが可能になる。例えば、DAコンバータの帯域はせいぜい数百メガであるため、搬送波がGHzを超えるような場合これを処理することができないが、周波数変換手段を用いることにより、容易に搬送波周波数をアップコンバートできるからである。
そして、直交変調器などの周波数変換手段は、第1の実施形態においては、変調信号生成回路1,包絡線検出部2,振幅用漸減特性LPF10及び位相検出部4、または、変調信号生成回路1,包絡線検出部2,位相検出部4及び位相用漸減特性LPF12などを搭載したLSIチップに設けることが好ましい。また、直交変調器などの周波数変換手段は、第2の実施形態においては、変調信号生成回路1,包絡線検出部2及び振幅用漸減特性LPF10などを搭載したLSIチップに設けることが好ましい。
電源電圧生成部3(直流直流変換器),高周波電力増幅器6のいずれか一方又は双方は、それぞれ個別にディスクリートチップとして送信回路に配置してもよい。また、電源電圧生成部3,高周波電力増幅器6のいずれか一方又は双方は、第1の実施形態においては、システムLSIとして、変調信号生成回路1,包絡線検出部2,振幅用漸減特性LPF10及び位相検出部4などと共通のチップ内、あるいは、変調信号生成回路1,包絡線検出部2,位相検出部4及び位相用漸減特性LPF12などと共通のチップ内に、あるいは、変調信号生成回路1,包絡線検出部2,振幅用漸減特性LPF10,位相検出部4及び位相用漸減特性LPF13などと共通のチップ内に設けることができる。また、電源電圧生成部3,高周波電力増幅器6のいずれか一方又は双方は、第2の実施形態においては、システムLSIとして、変調信号生成回路1,包絡線検出部2及び振幅用漸減特性LPF10などと共通のチップ内に設けることができる。
本発明の送信回路は、いわゆる携帯電話、無線LANなどの無線通信機の送信部として利用することができる。
本発明の第1の実施形態に係る送信回路のブロック回路図である。 (a)〜(d)は、第1の実施形態の第1の具体例のべき乗フィルタのべき指数nの適正領域,及びべき指数nの各範囲に対する変調信号スペクトルのシミュレーション結果を示す図である。 (a)〜(c)は、第1の実施形態の第2の具体例のべき乗フィルタのべき指数nの適正領域,及びべき指数nの各範囲に対する変調信号スペクトルのシミュレーション結果を示す図である。 (a)〜(c)は、それぞれ順に、第1の具体例のべき乗フィルタのみを用いたとき、第2の具体例のべき乗フィルタのみを用いたとき、第1,第2の具体例のべき乗フィルタをいずれも用いたときの変調信号のシミュレーション結果を示す図である。 (a)〜(c)は、それぞれ順に、第1の具体例にガウス型フィルタのみを用いたとき、第2の具体例にガウス型フィルタのみを用いたとき、第3の具体例にガウス型フィルタを用いたときの変調信号のシミュレーション結果を示す図である。 べき乗指数が1,2,3の場合における漸減特性フィルタのインパルスの応答特性を示す図である。 (a),(b)は、デジタルフィルタによって構成されたガウス型フィルタのブロック回路図、及びフィルタのインパルス特性を示す図である。 (a)〜(c)は、アナログフィルタによって構成された各種ガウス型フィルタのブロック回路図である。 本発明の第2の実施形態に係る送信回路のブロック回路図である。 (a)〜(d)は、定包絡領域を利用して近似EER法を行なう回路動作を説明するための図である。 (a)〜(d)は、第2の実施形態の第1の具体例のべき乗フィルタのべき指数nの適正領域,及びべき指数nの各範囲に対する変調信号スペクトルのシミュレーション結果を示す図である。 第2の実施形態の第2の具体例にガウス型フィルタを用いたときの変調信号のシミュレーション結果を示す図である。 EER法を用いた従来の送信回路の概略を示すブロック回路図である。 従来の送信回路が出力する変調信号のスペクトルの一例を示す図である。
符号の説明
1 変調信号生成回路
2 包絡線検出部
3 電源電圧生成部
4 位相検出部
5 直交変調器
6 高周波電力増幅器
10 振幅用漸減特性LPF
11 振幅用矩形特性LPF
12 位相用漸減特性LPF
13 位相用矩形特性LPF
21 変調信号配線
22 振幅変調電圧配線
23 位相変調信号配線

Claims (16)

  1. 位相と振幅とを含む変調信号を生成する変調信号生成手段と、
    上記変調信号生成手段に接続され、変調信号を伝達するための変調信号配線と、
    上記変調信号配線に接続され、上記変調信号生成手段により生成された上記変調信号の振幅に応じた振幅変調電圧を生成する振幅変調電圧生成手段と、
    上記振幅変調電圧生成手段に接続され、振幅変調電圧を伝達するための振幅変調電圧配線と、
    上記振幅変調電圧配線に介設され、上記振幅変調電圧生成手段から出力される上記振幅変調電圧を、周波数の増大に対して引数がべき乗に比例する指数関数で表される減衰特性で減衰させる振幅帯域制限手段と
    を備えている送信回路。
  2. 請求項1記載の送信回路において、
    上記振幅帯域制限手段は、周波数をf(MHz)とし、3dB減衰周波数をfc(MHz)とし、変調信号の占有帯域幅をfop(MHz)とし、13/[(16.6fc/fop)−24]+0.9≦n≦[(16.6fc/fop)−20.5]2/35+1.3として、入力に対する通過後の振幅比を、式
    exp{−(ln2)/2(f/fc)n
    によって得られる値に比例させる,送信回路。
  3. 請求項2記載の送信回路において、
    上記式において、n=2である,送信回路。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の送信回路において、
    上記振幅変調電圧配線に介設され、上記振幅帯域制限手段を通過した振幅変調電圧をさらに直流変換して電源電圧を生成する電源電圧生成手段をさらに備えている送信回路。
  5. 請求項4記載の送信回路において、
    上記変調信号配線に接続される高周波入力端子と、上記振幅変調電圧配線に接続される電源電圧端子とを有する高周波電力増幅器をさらに備えている送信回路。
  6. 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の送信回路において、
    上記変調信号配線における上記高周波電力増幅器の上流側に介設された周波数変換手段をさらに備えている送信回路。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか1つに記載の送信回路において、
    上記変調信号配線に接続され、上記変調信号生成手段により生成された上記変調信号の位相に応じた位相変調信号を生成する位相変調信号生成手段と、
    上記位相変調信号生成手段に接続され、上記位相変調信号を伝達するための位相変調信号配線と
    をさらに備えている,送信回路。
  8. 請求項7記載の送信回路において、
    上記位相変調信号配線に介設され、上記位相変調信号生成手段から出力される上記位相変調信号の電圧を、周波数の増大に対して引数がべき乗に比例する指数関数で表される減衰特性で減衰させる位相帯域制限手段をさらに備えている送信回路。
  9. 請求項8記載の送信回路において、
    上記位相帯域制限手段は、周波数をf'(MHz)とし、3dB減衰周波数をfc(MHz)とし、変調信号の占有帯域幅をfop(MHz)とし、0≦m≦3.5exp[0.0615[(16.6fc/fop)-30]]として、入力に対する通過後の振幅比を、式
    exp{−(ln2)/2(f'/f'c)m
    によって得られる値に比例させる,送信回路。
  10. 請求項7〜9のうちいずれか1つに記載の送信回路において、
    上記位相変調信号配線に接続される高周波入力端子と、上記振幅変調電圧配線に接続される電源電圧端子とを有する高周波電力増幅器をさらに備えている送信回路。
  11. 請求項7〜10のうちいずれか1つに記載の送信回路において、
    上記位相変調信号配線における上記高周波電力増幅器の上流側に介設された周波数変換手段をさらに備えている送信回路。
  12. 請求項8〜11のうちいずれか1つに記載の送信回路において、
    上記振幅帯域制限手段の遮断周波数が、上記位相帯域制限手段の遮断周波数より小さい,送信回路。
  13. 位相と振幅とを含む変調信号を生成する変調信号生成手段と、
    上記変調信号生成手段に接続され、変調信号を伝達するための変調信号配線と、
    上記変調信号配線に接続され、上記変調信号生成手段により生成された上記変調信号の振幅に応じた振幅変調電圧を生成する振幅変調電圧生成手段と、
    上記振幅変調電圧生成手段に接続され、振幅変調電圧を伝達するための振幅変調電圧配線と、
    上記変調信号配線に接続され、上記変調信号生成手段により生成された上記変調信号の位相に応じた位相変調信号を生成する位相変調信号生成手段と、
    上記位相変調信号生成手段に接続され、上記位相変調信号を伝達するための位相変調信号配線と、
    上記位相変調信号配線に介設され、上記位相変調信号生成手段から出力される上記位相変調信号の電圧を、周波数の増大に対して引数がべき乗に比例する指数関数で表される減衰特性で減衰させる位相帯域制限手段と
    を備えている送信回路。
  14. 請求項13記載の送信回路において、
    上記位相帯域制限手段は、周波数をf'(MHz)とし、3dB減衰周波数をfc(MHz)とし、変調信号の占有帯域幅をfop(MHz)とし、0≦m≦3.5exp[0.0615[(16.6fc/fop)-30]]としたときに、入力に対する通過後の振幅比を、式
    exp{−(ln2)/2(f'/f'c)m
    によって得られる値に比例させる,送信回路。
  15. 請求項13又は14記載の送信回路において、
    上記位相変調信号配線に接続される高周波入力端子と、上記振幅変調電圧配線に接続される電源電圧端子とを有する高周波電力増幅器をさらに備えている送信回路。
  16. 請求項13〜15のうちいずれか1つに記載の送信回路において、
    上記位相変調信号配線における上記高周波電力増幅器の上流側に介設された周波数変換手段をさらに備えている送信回路。
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