JP2014158201A - 電力増幅装置及び電源変調方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 EER方式やET方式の電力増幅器であっても高効率に電力増幅できるようにする。
【解決手段】 入力信号に応じて供給される変調電流が変化して、かつ入力信号を増幅する電力増幅器と、変調電流の値を検出する電流検出部と、電流検出部が検出した変調電流の値と入力信号の振幅成分とに基づき電力増幅器で必要とされる電流をモデル化し、これを電流モデルとして出力する負荷電流モデル部と、電流モデルを用いて、入力信号の振幅成分に同期した負荷電流予測値を演算する負荷電流演算部と、負荷電流予測値と入力信号の振幅成分とから変調用信号を生成する変調用信号生成ユニットと、変調用信号に基づき、電力増幅器に供給する電流を入力信号に同期させて変調し、該変調された電流を変調電流として電力増幅器に出力する電源変調ユニットと、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電力増幅装置及び電源変調方法に関する。
近年、携帯電話や無線LAN(Local Area Network)等においては、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)や多値QAM(Quadrature Amplitude Modulation)等の変調フォーマットによるディジタル変調方式が用いられている。
このような変調フォーマットによる信号は、シンボル間の遷移時に信号の軌跡に応じた振幅変調を伴っている。そして、マイクロ波帯のキャリア信号に重畳された高周波変調信号の振幅(包絡線)は、時間と共に変化する。
このとき、高周波変調信号のピーク電力と平均電力との比(PAPR:Peak−to−Average Power Ratio)が大きい高周波変調信号に対しても高い線形性を確保してピーク電力に対して波形が歪まないようにする必要がある。そこで、電源から増幅器に十分大きな電力を供給する方法が採用されている。即ち、増幅器は、電源電圧で制限される飽和電力よりも十分低い電力領域(余裕(バックオフ)が大きい)で動作するように設計されている。
しかし、A級動作やB級動作する線形増幅器では飽和電力の近傍で電力効率が最大になるため、大きなバックオフでこの線形増幅器を動作させると、電力効率の平均値は小さくなってしまう。
特に、次世代携帯電話、無線LAN、デジタルテレビ放送等においては、マルチキャリアを用いた直交波周波数分割多重(OFDM: Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式が採用され、かかるOFDM方式ではPAPRが非常に大きくなるため、電力効率の平均値は著しく小さな値となってしまう。
このような事情のため、バックオフが大きくなる電力領域においても、高い電力効率で増幅器を動作させることが望まれている。
バックオフの大きい電力領域で、広いダイナミックレンジに渡って高い電力効率で信号を増幅する方式として、包絡線除去・復元(EER: Envelope Elimination and Restoration)方式や包絡線追跡(ET:Envelope Tracking)方式が知られている。
EER方式では、入力変調信号を、位相成分と振幅成分とに分解する。そして、位相成分は、位相変調情報を維持したまま、振幅一定の状態で電力増幅器に入力される。このとき、電力増幅器は、常に電力効率が最大となる飽和付近で動作させる。振幅成分は、振幅変調情報に応じて電力変調器の出力電圧を変化させ、この出力電圧の電力を電力増幅器の電力とする。これにより電力増幅器は乗算器のように動作し、入力変調信号の位相成分と振幅成分とが合成されるので、電力増幅器は小さいバックオフでも高い電力効率で増幅することができるようになる。
一方、ET方式では、入力変調信号の振幅成分を振幅変調情報に応じて電力変調器の出力電圧を変化させ、その出力を電力増幅器の電源として用いる点に関してはEER方式と同じである。しかし、EER方式では、電力増幅器に振幅一定の位相変調信号のみを入力し飽和動作させるのに対して、ET方式では、振幅変調と位相変調との両方を含む入力変調信号を電力増幅器に入力して線形動作させる点が異なっている。このためET方式では、電力増幅器は線形動作するのでEER方式よりは低い電力効率となるが、入力変調信号の振幅の大きさに応じて必要最小限の電力しか供給されないため、電力増幅器を振幅によらず一定電圧で使用した場合に比べると、高い電力効率を得ることができる。
このようにEER方式やET方式において、電力増幅器が高電力効率で増幅を行えるようにするため、電力変調器は高い電力効率で動作する必要がある。
そこで、高電力効率な電源変調を実現する電力変調器として様々な回路構成が提案され、その中でも電力変換効率の高いスイッチングアンプを使用した変調器を構成するD級アンプ方式がよく知られている(例えば、特許文献1を参照)。
図4は、一般的なD級アンプの構成を示したブロック図である。このD級アンプは、パルス生成部101、スイッチングアンプ102、ローパスフィルタ103を含んでいる。
パルス生成部101では、入力信号をPWM(Pulse Width Modulation)、Δ変調、ΣΔ変調等のPDM(Pulse Density Modulation)方式により、パルス信号に変換する。スイッチングアンプ102は、主にMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)、ダイオード等で構成されて、パルス生成部101からのパルス信号を増幅して出力する。
また、ローパスフィルタ103は、電力ロスを発生させないためにインダクタ(L)と容量(C)とにより形成されたLCアナログフィルタである。LCアナログフィルタの常数は、抵抗負荷104と入力信号の周波数帯域との関係から決定され、入力信号の周波数帯域外にカットオフ周波数が設定されることで、帯域内の変調信号の成分を通過させる。即ち、帯域外の高調波成分をカットしている。
特開2012−4821号公報
しかしながら、電力変調器においての負荷は電力増幅器であるため、電力増幅器自身は一定の抵抗負荷として見なすことができない。従って、D級アンプをEER方式やET方式の電力変調器として、そのまま用いることは困難である。
特に、ET方式の場合、変調電圧の制御方法によっては、所望の負荷電圧と電力増幅器が引っ張る電流とが比例しない場合が多く、かかる場合に電力変調器からみた電力増幅器負荷のインピーダンスは一定ではなく時間変動をするようになる。従って、負荷が電力増幅器の場合に負荷抵抗と入力信号の周波数帯域とでローパスフィルタの常数を決定すると、このローパスフィルタは設計通りの通過帯域を示さなくなり、所望の電圧変調ができなくなる。よって、電力変調器としてD級アンプを用いる場合、電力増幅器の負荷を電流源として設計する必要がある。
しかし、負荷を電流源としてD級アンプを設計した場合、ローパスフィルタの常数設定が困難であり、通過帯域に対して利得がフラットとなる特性を持つアナログフィルタ回路の設計が困難となる。例えば、カットオフ周波数がある値に定められているLCローパスフィルタで負荷を∞Ω(無限大の抵抗)とした場合、インダクタ(L)のインダクタンスは∞H(無限大のインダクタンス)、キャパシタ(C)のキャパシタンスは0F(ゼロの容量)となってしまう。
さらに、図5に示すように、負荷の電流源111によって引っ張られる電流とフィルタ回路112の出力インピーダンスとの関係により、負荷電圧が揺れてしまうことがある。このため、EER方式やET方式において、通常のパルス変調方法では所望の負荷電圧に制御することは困難であった。
EER方式やET方式において、電力増幅器の電圧を所望の電圧に制御できなかった場合、電力増幅器の出力信号が歪んでしまうデメリットがある。歪の少ない電力増幅を行うためには、電力増幅器に供給する電圧を、所望の電圧に制御可能な電源変調器を構成することが必要不可欠である。
上記のような理由から、EER方式やET方式では、電源変調器の回路として、D級アンプとリニアアンプを並列に並べた構成が一般的であった。この構成では、リニアアンプを用いることで電圧フィードバックを行うことができることから、負荷に依存せずに所望の電力供給を行うことが可能であり、D級アンプ単独での電源変調器構成で生じる電圧制御の課題は解決される。
しかしながら、リニアアンプを含む電源変調器の回路構成では、リニアアンプが低効率動作であることから、電源変調器全体として見たときに、理論上達成可能な効率値が低くなってしまう問題があった。
そこで、本発明の主目的は、EER方式やET方式の電力増幅器であっても高効率に電力増幅できるようにした電力増幅装置及び電源変調方法を提供することである。
上記課題を解決するため、電源変調器に係る発明は、入力信号に応じて供給される変調電流が変化して、かつ入力信号を増幅する電力増幅器と、変調電流の値を検出する電流検出部と、電流検出部が検出した変調電流の値と入力信号の振幅成分とに基づき電力増幅器で必要とされる電流をモデル化し、これを電流モデルとして出力する負荷電流モデル部と、電流モデルを用いて、入力信号の振幅成分に同期した負荷電流予測値を演算する負荷電流演算部と、負荷電流予測値と入力信号の振幅成分とから変調用信号を生成する変調用信号生成ユニットと、変調用信号に基づき、電力増幅器に供給する電流を入力信号に同期させて変調し、該変調された電流を変調電流として電力増幅器に出力する電源変調ユニットと、を備えることを特徴とする。
また、電源変調方法に係る発明は、入力信号に応じて電力増幅器に供給される変調電流が変化して、かつ入力信号を増幅させる電力増幅手順と、変調電流の値を検出する電流検出手順と、電流検出手順により検出された変調電流の値と入力信号の振幅成分とに基づき電力増幅器が必要とする電流をモデル化する負荷電流モデル化手順と、電流モデルを用いて、入力信号の振幅成分に同期した負荷電流予測値を演算する負荷電流演算手順と、負荷電流予測値と入力信号の振幅成分とから変調用信号を生成する処理を行う変調用信号生成手順と、変調用信号に基づき、電力増幅手順に供給する電流を入力信号に同期させて変調し、該変調された電流を変調電流として電力増幅器に出力させる電源供給手順と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、電力増幅する信号の振幅値に応じた電力供給を電力増幅器に供給できるようにしたので、高い電力効率が達成できる。
本発明の第1の実施形態にかかる電力増幅装置のブロック図である。 第1の実施形態にかかる電源変調手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態にかかる電力増幅装置のブロック図である。 関連技術の説明に適用される一般的なD級アンプのブロック図である。 関連技術の説明に適用されるフィルタ回路の負荷を電流源と設定した場合に生じる負荷電圧の揺れを示した図である。
<第1実施形態>
本発明の実施形態を説明する。図1は、本実施形態にかかる電力増幅装置2Aのブロック図である。電力増幅装置2Aは、遅延器14、変調用信号生成ユニット20A、電源変調ユニット30、電力増幅器40、電流検出部60、負荷電流モデル部25、負荷電流演算部21を備える。なお、変調用信号生成ユニット20A、電源変調ユニット30が電源変調器を構成している。
遅延器14は、入力信号G1を所定時間遅延させて、電力増幅器40に出力する。なお、この遅延器14は、電源変調ユニット30等で発生する信号遅延を補正するためのものである。即ち、電力増幅器40は、入力信号G1を増幅する際に、当該入力信号G1の振幅値に応じた電力を電源変調ユニット30から供給される。従って、増幅する信号と供給される電力値とが同期している必要があり、かかる同期を得るために遅延器14が設けられている。
変調用信号生成ユニット20Aは、負荷電圧演算部22、リファレンス信号生成部23、パルス生成部24を備える。さらに、電源変調ユニット30は、ドライバー31、スイッチングアンプ32、ローパスフィルタ33を備える。
なお、以下の説明では、変調用信号生成ユニット20Aは、ディジタル信号を扱う場合について説明するが、アナログ信号を扱うことも可能であることを付言する。以下、図2を参照して各要素を詳細に説明する。図2は電源変調手順を示すフローチャートである。
先に、本実施形態では、ディジタル信号を扱う場合について説明することを述べた。このとき、負荷電流モデル部25、負荷電流演算部21、負荷電圧演算部22、リファレンス信号生成部23、パルス生成部24の機能をDSP(Digital Signal Processor)により構成することが可能である。そして、このようなDSPとしてFPGA(Field−Programmable Gate Array)等のプロセッサを併用することが可能である。
ステップS1: 負荷電流モデル部25において、振幅成分G2を変調電流G7と同期させる。そして、負荷電流モデル部25は、振幅成分G2と変調電流G7の値とを用いて電力増幅器40の入力信号G4の振幅値に対応した変調電流G7を演算する。演算結果は電流モデルとして負荷電流演算部21に出力される。
電流モデルとしては、非線形フィルタ(以下、第1フィルタと記載する)が例示できる。具体的には、振幅成分G2の時系列データをX,Xi+1, …、電流検出部60が検出した変調電流G7の値の時系列データをY,Yi+1,…とする。このとき、第1フィルタは、XをYに対して遅延処理を行うことにより同期させ、かつ、Xの時系列データX,Xi+1,…の入力に対して時系列データZ,Zi+1,…を出力する。このとき、時系列データZは、
Figure 2014158201
で与えられるとする。
そして、第1フィルタの出力である時系列データZ,Zi+1,…が、Y,Yi+1,…を近似するように非線形フィルタの常数at,kを決める。この常数at,kは、
Figure 2014158201
の値を最小にする値に決定する。なお、式2の最小値は、当該式2を最小二乗法等の数値計算アルゴリズムによって容易に求めることができる。
変調用信号生成ユニット20AをDSPにより構成することにより第1フィルタを容易に形成することができる利点がある。無論、第1フィルタは、上記の非線形フィルタに限定されず、FIRフィルタ(Finite Impulse Response)などによっても構成可能である。
電流検出部60は、抵抗値の小さいシャント抵抗などを用いて構成することが可能であるが、無論シャント抵抗を用いた電流検出部方法だけに限定されない。
ステップS2:次に、電力増幅器40に入力される入力信号G4に対応して、電力増幅器40に供給される変調電流G7を電流モデルから予測する。そのために負荷電流演算部21において、負荷電流モデル部25で得られた電流モデルに含まれるモデルパラメータを元に、入力信号G1の振幅成分である振幅成分G2から、負荷電流予測値を演算する。
なお、カプラなどによって入力信号G1を分岐し、その一方からエンベロープディテクタで抽出した振幅成分を振幅成分G2として使用することが可能である。
ステップS3: 負荷電圧演算部22は、ローパスフィルタ33の出力インピーダンスを近似したFIRフィルタ等により形成された第2フィルタを含んでいる。この第2フィルタは、ローパスフィルタ33が定まれば、その出力インピーダンスの周波数特性も含めて容易にFIRフィルタによって構成できる利点がある。そして、第2フィルタは、負荷電流予測値を負荷電圧予測値に変換して、リファレンス信号生成部23に出力する。
ステップS4: リファレンス信号生成部23では、負荷電圧予測値の影響とローパスフィルタ33の影響とを取り除いてリファレンス信号を生成してパルス生成部24に出力する。このリファレンス信号生成部23は、FIRフィルタ等によりローパスフィルタ33の周波数特性の逆特性に基づいて形成された第3フィルタを備える。そして、第3フィルタでは、元信号G3の電圧値から負荷電圧予測値を引いた値からリファレンス信号の値を出力する。
なお、元信号G3は、電源変調ユニット30の出力インピーダンスが0で、ローパスフィルタ33の通過帯域もフラットである理想的な場合において、パルス生成部24の適切なリファレンス信号となる信号であり、電源変調ユニット30の所望の出力電圧をスケーリングした値である。このような元信号G3として、入力信号G1の振幅成分(例えば振幅成分G2)を用いることが可能である。
このとき、ローパスフィルタ33の周波数特性の逆特性は、あらゆる周波数帯域で近似する必要はなく、ローパスフィルタ33の通過帯域のみの逆特性を近似して、残りの高周波成分はカットするような係数に設定されていてもよい。
ステップS5: パルス生成部24は、リファレンス信号生成部23からのリファレンス信号に対して、PWM変調やPDM変調を行うことによりパルス信号(変調用信号)G5を生成して電源変調ユニット30に出力する。無論、ΣΔ変調やΔ変調を行うことも可能である。
ステップS6: 電源変調ユニット30は、パルス生成部24からのパルス信号G5に基づき電流を変調し、これを変調電流G7として電力増幅器40に出力する。このとき電源変調ユニット30におけるドライバー31は、パルス信号G5を増幅等してスイッチングアンプ32を駆動する。従って、パルス信号G5のみでスイッチングアンプ32を直接駆動することができる場合には、当該ドライバー31は不要となる。
スイッチングアンプ32は、N型のMOSFETを2段縦積みして構成されて、ドライバー31により駆動される。これによりスイッチングアンプ32は、パルス信号G5に応じて動作する。なお、上記説明では、スイッチングアンプ32を2段縦積みしたN型MOSFETにより構成する場合について述べたが、P−MOSFETとN−MOSFETとを組み合わせ等でもよく、またダイオードやトランス等を含んでもよい。
ローパスフィルタ33は、インダクタ33a、コンデンサ33b等の能動素子によって構成されたLCアナログフィルタである。無論、この他のアナログローパスフィルタが適用可能である。
ステップS7: 電力増幅器40は、電源変調ユニット30から変調電流G7の供給を受けて、遅延器14からの入力信号G4を増幅して出力する。この変調電流G7の値は、先に説明したように電流検出部60で検出され、電流モデルの作成に用いられる。
以上のように、EER方式やET方式においても入力信号の振幅に対応した電力を電力増幅器に供給できるようになり、当該電力増幅器での電力効率を向上させることが可能になる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同一構成に関しては、同一符号を用いて説明を適宜省略する。
先に、電力増幅器に高効率かつ低歪みの電力を電源変調器から供給することにより、電力増幅器における低歪化と電力効率の効率化を図った。しかしながら、EER方式やET方式の電力増幅器では、本発明を適用したとしても、電力増幅器自身の持つ非線形性特性により、出力信号が歪んでしまい、歪規格を満たさない場合がある。
このような場合に、公知の歪補償技術と組み合わせることにより、EER方式やET方式の電力増幅器においても、歪特性と高効率特性を両立することができる。
そこで、本実施形態では、かかる増幅特性により生じる歪みを補償することにより、出力信号に含まれる歪みを更に抑制した電力増幅装置及び電源変調方法に関する。
かかる歪み補償方法として、本実施形態ではDPD(Digital Pre−distortion)技術を用いた場合を例に説明するが、他の補償技術を用いても良い。
DPD技術は、電力増幅器40に入力する信号を事前にプリディストータで歪ませることで、当該電力増幅器による歪みを打ち消すことにより、低歪みの信号増幅を実現する技術である。より具体的には、電力増幅器の入力信号の振幅成分に応じて、この電力増幅器の歪特性をモデル化し、その逆特性を持つ非線形フィルタを算出する。そして、算出された非線形フィルタを入力のプリディストータとして用いる。
電力増幅器の歪特性を抽出するためには、通常、当該電力増幅器の出力信号のベースバンド成分を得る必要がある。そこで、出力信号をダウンコンバートすることによってベースバンド成分を取得し、入力と出力のベースバンド信号を元に、電力増幅器の歪特性モデル及びその逆特性モデルを演算する。
なお、DPD機能に関しては、下記の非特許文献1,2等に開示されているET方式による歪補償技術を適用できる。
(非特許文献1) Jinseong Jeong, et. al., ’’Wideband Envelope Tracking Power Amplifiers With Reduced Bandwidth Power Supply Waveforms and Adaptive Digital Predistortion Techniques”, IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques, Vol. 57, No. 12, DECEMBER 2009.
(非特許文献2) Pere L. Gilabert, et. al., ’’Look-Up Table Implementation of a Slow Envelope Dependent Digital Predistorter for Envelope Tracking Power Amplifiers”, IEEE Transactions on Microwave and Wireless Components Letters, Vol. 22, No. 2, FEBRUARY 2012.
図3は、本実施形態にかかる電力増幅装置2Bのブロック図である。この電力増幅装置2Bは、電流検出部60と変調用信号生成ユニット20B、電源変調ユニット30、電力増幅器40、帰還信号前処理部50、及び、電流検出部帰還前処理部61を含む。
変調用信号生成ユニット20Bは、DSP25、DAC26、ローパスフィルタ27、アップコンバータ28、バンドパスフィルタ29を備える。電源変調ユニット30は、ドライバー31、スイッチングアンプ32、ローパスフィルタ33を備える。帰還信号前処理部50は、ダウンコンバータ51、ローパスフィルタ52、ADC53を備える。電流検出部帰還前処理部61はローパスフィルタ62、ADC63を備える。
なお、DSP25は、負荷電流モデル部25、負荷電流演算部21、負荷電圧演算部22、リファレンス信号生成部23、パルス生成部24の機能を備えると共に、DPD機能による歪み補償機能を備える。このDSP25は、FPGA等のプロセッサと併用して構成することも可能である。
DSP25は、出力端子OUT2からディジタルのベースバンド信号をDAC26に出力し、このDAC26でベースバンド信号がアナログ信号に変換される。DAC26でアナログの信号に変換されたベースバンド信号は、ローパスフィルタ52、アップコンバータ28、バンドパスフィルタ29を介して、RF(Radio Frequency)信号として電力増幅器40に入力される。電力増幅器40は、バンドパスフィルタ29からのRF信号を増幅してアンテナに出力する。
一方、電力増幅器40からの出力信号は、カプラなどによって分岐した上で、ダウンコンバータ51、ローパスフィルタ52を経てベースバンド信号にダウンコンバートされ、ADC53でディジタルの信号に変換されてからDSP25の入力端子IN1に入力する。この入力端子IN1で得られた電力増幅器40の出力信号のベースバンド成分は、DPDの演算に利用される。
また、電流検出部60で得られた電流値は、ローパスフィルタ62、ADC63を経て、ディジタル信号として、DSP25の入力端子IN2に入力する。DSP25において、入力端子IN2より入力された電流値と、電力増幅器40に入力するベースバンド信号の振幅成分から、電流モデルが生成される。
DSP25のDPD機能は、出力端子OUT2から出力した信号と入力端子IN1から入力した信号に基づき、電力増幅器40で生じた歪みと逆特性である非線形フィルタを形成し、出力端子OUT2から出力される信号に予め作用させる。これにより出力端子OUT2から出力されるベースバンド信号は、電力増幅器40で生じる歪みを打消すように、歪み補償された信号となる。よって、電力増幅器40から歪みが抑制された信号が出力される。
またDSP25は、歪み補償された信号に基づきパルス信号(変調用信号)G5に対応したパルス信号を生成してDAC26に出力する。なお、パルス信号G5は、第1実施形態におけるパルス生成部24の出力信号に対応しており、生成方法に関しては、第1実施形態と同様であることから省略する。DAC26は、パルス信号G5をアナログ信号に変換して電源変調ユニット30に出力する。電源変調ユニット30は、先に説明した手順に従い電力増幅器40に電力供給を行う。このとき電源変調ユニット30ではDPD機能により歪み補償された信号に基づき電力増幅器40に電力供給を行うので、電力供給の不正確さに起因した歪は生じない。
以上説明したように、電源変調機能及びDPD機能による歪み補償を行うので、電力増幅器において高電力効率で増幅できると共に歪み量の小さい高品質な信号が出力できるようになる。
上記説明では、変調用信号生成ユニットをDSPにより構成した場合について説明したが、本発明は係る構成に限定されず、アナログ回路によって構成しても良い
[産業上の利用可能性]
本発明にかかる電源変調器及び電力増幅装置は、携帯電話や無線LAN、WiMAX向けの端末や基地局、地上波ディジタル放送局等に用いられる送信装置に適用可能である。
2A,2A 電力増幅装置
14 遅延器
20A,20B 変調用信号生成ユニット
21 負荷電流演算部
22 負荷電圧演算部
23 リファレンス信号生成部
24 パルス生成部
25 負荷電流モデル部
27 ローパスフィルタ
28 アップコンバータ
29 バンドパスフィルタ
30 電源変調ユニット
31 ドライバー
32 スイッチングアンプ
33 ローパスフィルタ
33a インダクタ
33b コンデンサ
40 電力増幅器
50 帰還信号前処理部

Claims (10)

  1. 入力信号に応じて供給される変調電流が変化して、かつ入力信号を増幅する電力増幅器と、
    前記変調電流の値を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部が検出した前記変調電流の値と前記入力信号の振幅成分とに基づき前記電力増幅器で必要とされる電流をモデル化し、これを電流モデルとして出力する負荷電流モデル部と、
    前記電流モデルを用いて、前記入力信号の振幅成分に同期した負荷電流予測値を演算する負荷電流演算部と、
    前記負荷電流予測値と前記入力信号の振幅成分とから変調用信号を生成する変調用信号生成ユニットと、
    前記変調用信号に基づき、前記電力増幅器に供給する電流を前記入力信号に同期させて変調し、該変調された電流を前記変調電流として前記電力増幅器に出力する電源変調ユニットと、
    を備えることを特徴とする電力増幅器。
  2. 請求項1に記載の電源変調器であって、
    前記電源変調ユニットは、
    前記変調用信号を増幅するスイッチングアンプと、
    前記スイッチングアンプからの信号に対して所定帯域の信号を通過させて、前記電力増幅器に供給する受動素子により形成されたローパスフィルタと、
    を含むことを特徴とする電力増幅器。
  3. 請求項2に記載の電源変調器であって、
    前記負荷電流モデル部は、前記入力信号の振幅成分と前記電流検出部が検出した前記変調電流とを同期させ、かつ、前記入力信号の振幅成分に基づき前記変調電流の近似値を出力とする第1フィルタを前記電流モデルとすることを特徴とする電力増幅器。
  4. 請求項3に記載の電源変調器であって、
    前記負荷電流演算部は、前記負荷電流モデル部で得られた前記電流モデルのパラメータを用いて、前記電力増幅器の入力信号の振幅成分から前記変調電流を算出し、この算出結果を負荷電流予測値として前記変調用信号生成ユニットに出力することを特徴とする電力増幅器。
  5. 請求項4に記載の電源変調器であって、
    前記変調用信号生成ユニットは、
    前記負荷電流予測値を、前記電源変調ユニットの出力インピーダンスに対応して形成された第2フィルタによって変換し、その結果を負荷電圧予測値として出力する負荷電圧演算部と、
    前記電源変調ユニットのローパスフィルタの周波数特性の逆特性に対応して形成された第3フィルタにより前記入力信号の振幅成分と前記負荷電圧予測値とに基づき前記レファレンス信号を算出するレファレンス信号生成部と、
    前記レファレンス信号に対して所定の変調処理を行い、該変調処理により得られた信号を前記変調用信号として前記電源変調ユニットに出力するパルス生成部と、
    を備えることを特徴とする電力増幅器。
  6. 請求項5に記載の電源変調器であって、
    前記パルス生成部は、前記レファレンス信号に対してPWM変調、Δ変調、ΣΔ変調のうちいずれかの変調を行うことを特徴とする電力増幅器。
  7. 電力増幅器に電流値が変調された変調電流に基づき入力信号を増幅させる電力増幅手順と、
    前記変調電流の値を検出する電流検出手順と、
    前記電流検出手順により検出された前記変調電流の値と前記入力信号の振幅成分とに基づき前記電力増幅器が必要とする電流をモデル化する負荷電流モデル化手順と、
    前記電流モデルを用いて、前記入力信号の振幅成分に同期した負荷電流予測値を演算する負荷電流演算手順と、
    前記負荷電流予測値と前記入力信号の振幅成分とから変調用信号を生成する処理を行う変調用信号生成手順と、
    前記変調用信号に基づき、前記電力増幅手順に供給する電流を前記入力信号に同期させて変調し、該変調された電流を前記変調電流として前記電力増幅器に出力させる電源供給手順と、
    を含むことを特徴とする電源変調方法。
  8. 請求項7に記載の電源変調方法であって、
    前記入力信号の振幅成分と前記変調電流とを同期させ、かつ、前記入力信号の振幅成分に基づき前記変調電流の近似値を出力とする手順を含むことを特徴とする電源変調方法。
  9. 請求項8に記載の電源変調方法であって、
    前記負荷電流演算手順は、
    前記電流モデルのパラメータを用いて、前記電力増幅器に入力する入力信号の振幅成分から前記変調電流を算出し、この算出結果を負荷電流予測値として出力させる手順を含むことを特徴とする電源変調方法。
  10. 請求項9に記載の電源変調方法であって、
    前記変調用信号生成手順には、前記負荷電流予測値と前記入力信号に対応した元信号及び前記負荷電圧演算手順で得られた前記負荷電圧の信号との差分を算出し、この算出結果をレファレンス信号として出力させるリファレンス信号生成手順と、
    前記リレファレンス信号に対して、少なくともPWM変調、Δ変調、ΣΔ変調のうちいずれかの変調処理を行って前記変調用信号を生成するパルス生成手順と、
    を含むことを特徴とする電源変調方法。
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