JP3730946B2 - 消音器用バルブ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として車両用エンジンの排気系に介設する消音器用のバルブ装置に関し、詳しくは、消音器内の排気ガスのバイパス経路を、排気圧が所定圧に上昇したときに開くバルブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に車両においては、加速走行時や高速走行時の性能を向上させるため、エンジンの高速回転域の出力を十分に確保することが要求される。また、アイドリング時や低速走行時の静粛性を確保するため、排気騒音を低減することが要求される。すなわち、エンジンの高速回転域の出力を十分に確保しつつ、少なくともエンジンの低速回転域では排気騒音を低減することが要求されている。
【0003】
ここで、エンジン出力および排気騒音は、車両用エンジンの排気系を構成する通路の断面積によって大きく影響されることが知られている。すなわち、通路の断面積を増大すれば、排気抵抗の減少によりエンジン出力を十分に確保することができる反面、排気抵抗の減少によって排気騒音が増大し、反対に通路の断面積を減少すれば、排気抵抗の増大により排気騒音を低減できる反面、排気抵抗の増大によってエンジン出力が低下することが知られている。
【0004】
そのため、エンジンの排気系に設けられる消音器においては、排気通路にバイパス経路が設けられているものがある。そして、このバイパス経路には、バルブ装置が設けられ、高速回転時にのみバイパス経路を開くように構成されている(例えば特許文献1参照)。
このバルブ装置は、弁孔を有するハウジング(基台)と、ハウジングの弁孔を塞ぐように設けられた板状弁とから主として構成されており、板状弁はその基端部がハウジングに固定されて、消音器内の排気通路の圧力に応じて撓み、弁孔を開くようになっている。
そして、バルブ装置には、板状弁を挟持するように、板状弁の開度を規制するストッパ部材が設けられていた。前記したハウジングには、ねじ孔が設けられており、板状弁及びストッパ部材は、ボルトによってハウジングに共締めされていた。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−123817号公報(第3頁、図2等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記したハウジングへのタッピングや、ボルトでの締結作業は工数がかかり、生産コストを高くする要因となっていた。また、板状弁をハウジングに溶接しようとしても、板状弁は極めて薄い板材であるため、溶接の際に部材が溶け落ちて穴が開いてしまったり、部材に歪が生じて安定して動作しなかったりするおそれがあった。
【0007】
そこで、本発明は、機能を確保しつつ、生産コストを低減した消音器用バルブ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記した課題を解決するため、本発明の消音器用バルブ装置は、消音器内の排気ガスのバイパス経路を、排気圧が所定圧に上昇したときに開く消音器用バルブ装置であって、排気ガスが流通する弁孔を有する基台と、前記弁孔を開閉し、前記基台に基端部が固定された板状弁と、前記板状弁を挟持した状態で基台に固定され、前記板状弁の開度を規制するストッパ部材とを備え、前記板状弁と前記ストッパ部材は、それぞれの基端側の縁部において前記基台に溶接されているとともに、前記基端側の縁部から、所定範囲の両側縁部において、前記ストッパ部材が前記基台へ溶接されていることを特徴とする。
【0009】
このようにバルブ装置を構成すると、基台へのタッピングや、ボルトを締め付ける作業が不要になり、生産コストを低くすることができる。また、板状弁を溶接している部分は、板状弁の基端側の縁のみであり、ストッパ部材の基端側の縁から所定範囲の両側縁部で、ストッパ部材と基台を溶接し、板状弁をストッパ部材と基台で挟持することで固定しているので、溶接時に板状弁に穴を開けてしまったり、歪を生じさせたりすることがなく、板状弁の安定した動作を確保することができる。
【0010】
また、前記した消音器用バルブ装置においては、前記板状弁の表面に先端が当接して前記板状弁を閉弁方向に付勢する板バネ部材を備え、この板バネ部材は、前記板状弁の撓み量の増加につれて板状弁との当接位置が板状弁の基端部側へ変位するように板状弁に対し傾斜して配置させるのが好ましい。
このような構成の消音器用バルブ装置によれば、板状弁の撓み量の増加につれて板バネ部材と板状弁の当接位置が板状弁の基端部側へ変位するので、板バネ部材の付勢力による板状弁の閉じ側へのモーメントが板状弁の撓み量の増加につれて小さくなる。従って、エンジンがある回転数の時に板状弁が開閉を繰り返す過度状態を無くし、開くときは一気に開き、閉まるときも一気に閉まる動作をするので、板状弁の共振が起こりにくくなる
【0011】
さらに、リテーナとストッパ部材とで板バネ部材を挟持するように配置し、板バネ部材とリテーナをストッパ部材の先端側の縁部で溶接した上、その先端側の縁部から所定範囲の両側縁部において、リテーナのみをストッパへ溶接して、板バネ部材を固定するのが好ましい。
このように板バネ部材を固定すると、板状弁の固定の場合と同様、機能を確保しつつ、低コストで生産することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について適宜図面を参照しながら説明する。参照する図面において、図1は、本発明のバルブ装置が適用される消音器の一例を示す断面図である。
図1に示すように、内燃機関の排気系の途中に介設される消音器1は、筒状のシェル11と、シェル11の一端と他端とを閉塞する端壁12、13とで消音器本体10が構成されている。消音器本体10は、その内部空間を第1及び第2セパレータ14、15により3つに区画され、さらに、排気流入管21、インナーパイプ22、排気流出管23の3つのパイプにより、排気ガスの通路が形成されている。
【0013】
第1セパレータ14及び第2セパレータ15は、消音器本体10内で端壁12,13と平行に配置されている。第1セパレータ14は、端壁12との間で第1消音室31を形成し、第2セパレータ15は、第1セパレータ14との間で第2消音室32を、また、端壁13との間で第3消音室33を形成している。
【0014】
排気流入管21は、端壁12、第1セパレータ14及び第2セパレータ15を貫通して、エンジンからの排気経路と第3消音室33を連通している。また、排気流入管21の第2消音室32を通過している部分の管壁には、多数の透孔21aが形成されている。
【0015】
インナーパイプ22は、第1セパレータ14及び第2セパレータ15を貫通して、第1消音室31と第3消音室33を連通している。また、インナーパイプ22の第2消音室を通過している部分の管壁には、多数の透孔22aが形成されていることで、インナーパイプ22は、排気流入管21と第2消音室32を介して連通している。
【0016】
排気流出管23は、第1セパレータ14、第2セパレータ15及び端壁13を貫通して、第1消音室31と外部を連通している。
【0017】
このような構造により、排気流入管21に流入した排気ガスの流通経路は、第3消音室33、インナーパイプ22、第1消音室31を通って排気流出管23に至る経路と、透孔21a、第2消音室32、透孔22a、インナーパイプ22、第1消音室31を通って排気流出管23に至る経路との2系統になる。
【0018】
ところで、内燃機関の高速回転に伴って多量の排気ガスが排気流入管21に流入すると、前記2系統だけの排気ガスの流通経路では第2及び第3消音室32,33内の排気圧が高くなり、ひいては、内燃機関の出力が低下する。
【0019】
このため、第1セパレータ14に、第2消音室32と第1消音室31とを連通するバイパス経路用の開口部14aを設け、この開口部14aに、排気圧が所定圧に上昇したときに開くバルブ装置4を設けている。そして、内燃機関の高回転域では、前記した2系統にバイパス経路を追加した3系統の流通経路で多量の排気ガスが大気にスムーズに排出されるようになっている。
【0020】
次に、バルブ装置4について詳細に説明する。図2は、バルブ装置の斜視図であり、図3は、バルブ装置の分解斜視図、図4は、図2における4−4断面図である。
【0021】
バルブ装置4は、図2〜図4に示すように、弁孔41を有する弁座(基台)42と、弁孔41を開閉するバルブである板状弁43と、板状弁43の開度を規制するストッパ部材46と、板状弁43の撓み特性を調整する板バネ(板バネ部材)47とを備えている。
【0022】
弁座42は、矩形の板材に矩形の弁孔41が形成されて構成されている。また、弁座42の基端部42aには2つの貫通した位置決め孔42bが形成されている。
【0023】
板状弁43は、弾性変形可能な薄い矩形の板材からなり、前記した弁孔41を被うように配置されている。例えば、板状弁43は、厚さ0.15mm程度のバネ鋼からなる板で形成されている。板状弁43の基端部43aには、弁座42の位置決め孔42bに対応する位置及び大きさで位置決め孔43b,43bが形成されている。板状弁43の基端部43aは、板状弁43の末端に相当する基端43eから所定範囲、すなわち、図3におけるエリアA1において、ストッパ部材46と弁座42に挟まれて固定されている。一方、板状弁43の先端43cから所定範囲、すなわち図3におけるエリアA3において、板状弁43の両側縁部が弁座42とは逆側へ折り曲げられて、折曲げ部43d,43dを形成している。この折曲げ部43d,43dにより、板状弁43はエリアA3での曲げ剛性が高くなっており、板状弁43の共振が抑制される。また、エリアA3の曲げ剛性が高い結果、板状弁43は、エリアA1とエリアA3の間、すなわち、図3におけるエリアA2で撓み変形し、弁孔41を開閉する。
なお、折曲げ部43d,43dは、弁座42とは逆側へ曲げてあるので、板状弁43は弁孔41と隙間を形成することなく、弁孔41を密閉できる。
【0024】
なお、折曲げ部43dの折り曲げ角度は、弁座42と逆側へ折り返されている限り適宜に設定することができる。例えば、弁座42に対し垂直に折り曲げてもよいし、45度程度に折り曲げるものでも構わない。なお、板状弁43のストッパ部材46及び弁座42に挟持される部分での幅(図2におけるX方向の大きさ)は、弁座42の幅及びストッパ部材46の幅よりも小さい。
【0025】
ストッパ部材46は、板状弁43の押さえ部分となる基端部46aと、基端部46aから延出し、基端部46aに対し傾斜したストッパ面46eと、ストッパ面46eからさらに延出し、ストッパ面46eに対してさらに傾斜した先端部46cとが一体になって形成されている。ストッパ部材46は、板状弁43に比較して厚い、例えば板厚2mm程度の板材をプレス成形したものである。そして、ストッパ部材46は、板状弁43を弁座42に固定する機能を有するとともに、板状弁43が大きく撓んだときに、ストッパ面46eで板状弁43を受け止めて、板状弁43の過度な撓みを防止している。なお、ストッパ部材46の両側縁部は、全長にわたって弁座42と逆側に折り曲げられたリブ46f,46f(図3参照)が形成されることで、剛性が高められている。また、ストッパ部材46の基端部46aには、弁座42の位置決め孔42b,42bに対応する位置及び大きさで位置決め孔46b,46bが形成されている。
【0026】
ストッパ部材46の先端部46cには、板バネ47が固定されている。また、先端部46cには、板バネ47を固定するときに、板バネ47との位置決めに使われる貫通した一対の位置決め孔46d,46dが形成されている。
【0027】
板バネ47は、第1バネ471及び第2バネ472を重ねて組み合わせることで構成されている。
第1ばね471は、板状弁43よりも薄いばね鋼の板、たとえば0.1mm程度の板からなる矩形の板バネである。第1ばね471の一端471a側にはストッパ部材46の位置決め孔46d,46dに対応する位置及び大きさの一対の位置決め孔471b,471bが形成されている。一方、第1ばね471の他端部471c(図3参照)は、板状弁43の先端43cから所定範囲、すなわちエリアA3に斜めに当接している。第1ばね471は、板状弁43の先端43cから基端部43aへ近付くにつれ徐々に板状弁に近付くように傾斜して配置されている。また、他端部471cは、曲面に形成されることで、その末端付近で板状弁43とほぼ同じ向きになって当接している。このように、他端部471cを曲面状にすることで、板状弁43と板バネ47の摺動を滑らかにしている。
【0028】
第2ばね472は、板状弁43よりも薄いばね鋼の板、例えば0.1mm程度の板からなる矩形の板バネである。第2ばね472の一端472a側には、ストッパ部材46の位置決め孔46d,46dに対応する位置及び大きさの一対の位置決め孔472b,472bが形成されている。第2ばね472は、他端472c(図3参照)までの長さ、すなわち撓み方向の長さが第1ばね471よりも短くなっており、これにより、第1ばね471と第2ばね472を重ねて撓ませたときの変形をスムーズにしている。
【0029】
このようにストッパ部材46に固定された板バネ47は、その他端部471cにおいて板状弁43と当接するが、板状弁43に対し、傾斜して当接することで、板状弁43の開度が大きくなるに従い、その当接位置が板状弁43の基端部43a側へ変位するようになっている。また、その当接位置は、折曲げ部43d,43dにより補強されたエリアA3であるため、ある程度強く当接しても板状弁43が折れ曲がるように撓むことがない。また、エリアA3は、ほとんど撓まない、つまり振動しないので、板バネ47が板状弁43に与える付勢力が安定し、板状弁43の動作が安定する。
なお、板バネ47(471,472)のストッパ部材46及び後記するリテーナ48に挟持される部分での幅(図2におけるX方向の大きさ)は、ストッパ部材46の幅及びリテーナ48の幅よりも小さい。
【0030】
第1ばね471及び第2ばね472は、ストッパ部材46の先端部46cの弁座42側の面に第1ばね471、第2ばね472の順に重ねられ、さらにリテーナ48が重ねられた上でこれらが一体に固定されている。
【0031】
リテーナ48は、ストッパ部材46の先端部46cに相当する大きさの矩形の板である。リテーナ48は、ストッパ部材46との間で板バネ47を挟む形で固定することにより、板バネ47の固定点に応力が集中することを防止して、板バネ47の耐久性を向上させている。また、リテーナ48には、ストッパ部材46の位置決め孔46d,46dに対応する位置及び大きさで位置決め孔48a,48aが形成されている。また、リテーナ48は、板バネ47より剛性が高く、溶接に耐えうる部材、すなわち板厚が厚い2mm程度の厚さの部材で構成するのが望ましい。
【0032】
次に、板状弁43、ストッパ部材46、及び板バネ47の固定方法について詳細に説明する。なお、図2及び図3において、太い破線で示した部分は、溶接をする範囲である。
【0033】
まず、ストッパ46に板バネ47を固定するときには、ストッパ部材46の先端部46cに第2ばね472、第1ばね471、リテーナ48を順に重ね合わせ、位置決め孔46d、472b、471b、48aがそれぞれ重なるように位置を調整する。この際、各位置決め孔46d、472b、471b、48aに合う太さのピンを差し込むと、位置決めが確実である。
【0034】
位置合わせができたならば、まず、ストッパ部材46、第1ばね471、第2ばね472、リテーナ48をストッパ部材46の先端側の縁部(つまり、第1ばね471、第2ばね472の一端側の縁)で一体に溶接する。この溶接により、ストッパ部材46、板バネ47及びリテーナ48は一応一体となり、位置決めは不要となる。
【0035】
次に、ストッパ部材46とリテーナ48を、ストッパ部材46の先端側の縁部から所定範囲の両側縁部で溶接する。このとき、板バネ47は、ストッパ部材46及びリテーナ47よりも幅が小さいので、溶接はなされない。従って、板バネ47は、リテーナ48とストッパ部材46の先端部46cに挟まれた形で固定される。
【0036】
このように、薄い板材からなる板バネ47をストッパ部材46の先端部46cの縁のみで位置合わせ及び仮押えをし、ストッパ部材46とリテーナ48に挟んで固定するので、板バネ47を溶接するときに板バネ47に穴を開けてしまったり、板バネ47が歪んだりする不具合を起こすことがない。なお、これらの溶接は例えばアーク溶接やレーザ溶接を利用することができる。
【0037】
次に、弁座42に板状弁43及びストッパ部材46を固定するときには、弁座42の基端部42aに板状弁43、ストッパ部材46を順に重ね合わせ、位置決め孔42b、43b、46bがそれぞれ重なるように位置を調整する。この際、各位置決め孔42b、43b、46bに合う太さのピンを差し込むと、位置決めが確実である。
【0038】
位置合わせができたならば、まず、弁座42、板状弁43、ストッパ部材46の基端側の縁部を一体に溶接する。この溶接により、弁座42、板状弁43、及びストッパ部材46は一応一体となり、位置決めは不要となる。
【0039】
次に、弁座42とストッパ部材46を、ストッパ部材46の基端側の縁部から所定範囲の両側縁部で溶接する。このとき、板状弁43は、弁座42及びストッパ部材46よりも幅が小さいので、溶接はなされない。従って、板状弁43は、弁座42とストッパ部材46の基端部46aに挟まれた形で固定される。
【0040】
このように、薄い板材からなる板状弁43を基端43eの縁のみで位置合わせ及び仮押えをし、弁座42とストッパ部材46に挟んで固定するので、板状弁43を溶接するときに板状弁34に穴を開けてしまったり、板状弁43が歪んだりする不具合を起こすことがない。なお、これらの溶接は例えばアーク溶接やレーザ溶接を利用することができる。
【0041】
以上のように、板状弁43、ストッパ部材46、及び板バネ47の固定の際に溶接を用いることにより、ボルトを使う必要が無く、またタッピングをする必要も無く、さらに、細かいボルトを複数締め付ける工数も省略できることから、バルブ装置の生産コストを下げることができる。また、バルブ装置を消音器1の第1セパレータ14へ固定する際にも弁座42の縁で溶接するようにすれば、ボルトを使用せずに済み、さらに生産コストを下げることができる。
【0042】
次に、以上のようなバルブ装置4の動作について説明する。エンジンの回転数が低いうちは、第2消音室32内の排気圧は低いので、板状弁43は撓むことなく弁座42と接することにより、バルブ装置4は閉じている。
【0043】
エンジンの回転数が上昇して、第2消音室32内の排気圧が所定圧に上昇すると、板状弁43に掛かる圧力(力)が高くなって、板状弁43が撓み始める。このとき、エンジンの排気圧には脈動があるので、板状弁43は振動しようとするが、本実施形態の板状弁43は、折曲げ部43d,43dが形成されているので、剛性が十分に高く、共振が起こりにくい。そして、板状弁43がある量だけ撓むと、板バネ47も撓んで、板バネ47と板状弁43の当接位置が板状弁43の基端側へ変位する。このとき、板バネ47の付勢力の増加はさほどではないが、当接位置の変位によって、板バネ47が板状弁43を回転させるモーメントの減少は比較的大きいので、図4の2点鎖線で示したように、板状弁43は一気に大きく開く。
【0044】
そして、再びエンジンの回転数が低くなると、板状弁43の撓み量が小さくなって、ある撓み量以下になると、板バネ47の板状弁43との当接位置が板バネ43の先端側へ変位してくるので、板バネ47が板状弁43を回転させるモーメントが大きくなり、板状弁43を一気に閉じる。この際にも、開くときと同様に、折曲げ部43d,43dのため共振が起こりにくく、板バネ47が2枚重ねで構成されているので、共振が起こりにくい。
【0045】
また、このように高い振動の中で使われていても、バルブ装置4を構成する各部品は溶接により固定されているので、振動によりボルトが外れるという心配もない。さらに、この溶接の際には、前記したように板状弁43や板バネ47を歪ませることなく固定しているのでバルブ装置4の安定した動作を実現できる。
【0046】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されることなく適宜変更して実施することが可能である。
例えば、実施形態においては、板状弁43が弁座42の表面に接触してバルブを閉じるタイプのバルブ装置4について説明したが、板状弁43及び板バネ47の自然状態で板状弁43の先端及び両側縁部を基台の弁孔内にまで入り込ませ、弁孔の内壁と板状弁43の先端及び両側縁部とで弁孔を閉じるタイプ、いわば基台を板状弁のハウジングにしたタイプでも同様に本発明を適用することができる。また、この場合においては、板状弁43の折曲げ部43dは、ストッパ部材46とは逆側、すなわち図3等において下向きに折り曲げても構わない。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したとおり、本発明によれば、板状弁やストッパ部材の固定を溶接で行うことにより、バルブ装置の生産コストを低く抑えることができる。また、この溶接は、板状弁については基端側の縁部のみで行い、ストッパ部材と基台で板状弁を挟持することで板状弁が固定されるので、板状弁に穴が開いたり、板状弁が歪んだりすることなく、バルブ装置の安定した動作を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルブ装置が適用される消音器の一例である。
【図2】実施形態に係るバルブ装置の斜視図である。
【図3】実施形態に係るバルブ装置の分解斜視図である。
【図4】図2の4−4線断面図である。
【符号の説明】
1 消音器
4 バルブ装置
14a 開口部
41 弁孔
42 弁座(基台)
43 板状弁
43a 基端部
43d 折曲げ部
47 板バネ
Claims (1)
- 消音器内の排気ガスのバイパス経路を、排気圧が所定圧に上昇したときに開く消音器用バルブ装置であって、
排気ガスが流通する弁孔を有する基台と、
前記弁孔を開閉し、前記基台に基端部が固定された板状弁と、
前記板状弁を挟持した状態で基台に固定され、前記板状弁の開度を規制するストッパ部材とを備え、
前記板状弁と前記ストッパ部材は、それぞれの基端側の縁部において前記基台に溶接されているとともに、前記基端側の縁部から、所定範囲の両側縁部において、前記ストッパ部材が前記基台へ溶接されていることを特徴とする消音器用バルブ装置。
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