JP3730046B2 - 天井埋込形換気扇 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天井に設置される換気扇本体の下方を覆うようルーバーが設けられる天井埋込形換気扇に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、天井の空間を利用して設置される天井埋込形換気扇の普及に伴ない換気扇本体の下方に設けられるルーバーがばねを介して取り付けられるときのばねの取付作業が容易な天井埋込形換気扇の要求が高まってきている。
【0003】
従来、この種の天井埋込形換気扇の一例として実公昭63−45634号公報に記載されたものが知られていた。以下、その構成について図5〜図7を参照しながら説明する。
【0004】
図に示すように、天井101に埋込まれる換気扇本体102に設けられた保持部103と、この保持部103に係止される係止部104およびリング部105を有するばね106と、上記リング部105を挿入するようにグリル107に設けられたばね支持片108と、このばね支持片108の上記リング部105に対応する部分に設けられたほぼ半円状の取付穴109と、一端にストッパー110を有し、かつ上記取付穴109およびリング部105に挿入される他端にストッパー形成用のかしめ部111を有する断面ほぼU字状の折り曲げ片112からなる取付部材113とを備え、ばね106のリング部105をばね支持片108間に挿入し、取付部材113をかしめ部111側から取付穴109およびリング部105に挿入したのちかしめ部111をかしめてストッパー110を形成し、ばね106をグリル107に取り付けていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の天井埋込形換気扇では、グリル107に設けたばね支持片108間にばね106を取り付けるのに、取付部材113を別個に必要とするとともに、ばね106に設けたリング部105をばね支持片108に設けた取付穴109に合致させ、取付部材113を取付穴109に挿入したのち、かしめ部111を折り曲げかしめなければならないので取付作業に手間がかかるというものであった。
【0006】
本発明は上記課題を解決するもので、ばねの取付けに取付部材等の別部材を用いる必要をなくするとともに、取付けの作業性の向上を図ることができる天井埋込形換気扇を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の天井埋込形換気扇においては、中心部に線材を円形状に巻いた巻回部を有し、二叉状に脚を一対形成したばねと、このばねの脚が開き勝手の弾性力で係合する係合部を設けた換気扇本体と、この換気扇本体の下方を覆う形状で前記ばねの巻回部が取り付けられるばね取付部を設けたルーバーとを備え、前記ばね取付部に前記ばねの巻回部の円形状の一部と同形状の円弧状の挿入溝を垂直方向に設け、前記挿入溝と連通して前記挿入溝を通り挿入された前記巻回部の方向を前記ばねを起立状態にした方向に変換できる水平状に設けられた方向変換溝を形成したものである。
【0008】
この発明によれば、ばねの取付けに取付部材等の別部材を用いる必要をなくするとともに、取付けの作業性の向上を図ることができる天井埋込形換気扇を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、中心部に線材を円形状に巻いた巻回部を有し、二叉状に脚を一対形成したばねと、このばねの脚が開き勝手の弾性力で係合する係合部を設けた換気扇本体と、この換気扇本体の下方を覆う形状で前記ばねの巻回部が取り付けられるばね取付部を設けたルーバーとを備え、前記ばね取付部に前記ばねの巻回部の円形状の一部と同形状の円弧状の挿入溝を垂直方向に設け、前記挿入溝と連通して前記挿入溝を通り挿入された前記巻回部の方向を前記ばねを起立状態にした方向に変換できる水平状に設けられた方向変換溝を形成したものであり、ばねは、ばねに設けた巻回部を円弧状の挿入溝より挿入し方向変換溝により巻回部の方向を変換することにより取り付けられることとなり、ばねの取付けに取付部材等の別部材を用いる必要をなくするとともに、取付けの作業性の向上を図ることができるという作用を有する。
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図4を参照しながら説明する。
【0011】
(実施の形態1)
図に示すように、中心部に線材を複数回円形状に巻いた巻回部1aを有し、二叉状に脚1bを一対直線状に形成し、先端には係止部1cを設けてばね1を形成し、ばね1の脚1bが開き勝手の弾性力で係合する係合部2を換気扇本体3に設け、換気扇本体3の下方を覆う形状のルーバー4には、ばね1の巻回部1aの円形状の一部と同形状の円弧状の挿入溝5を垂直方向に設け、挿入溝5と連通して挿入溝5を通り挿入された巻回部1aの方向を変換できる水平状に設けられた方向変換溝6を形成したばね取付部7を設け構成する。
【0012】
上記構成において、ばね1をルーバー4に取り付けるときには、ばね1をルーバー4の面に沿うように寝かせ、ばね1に直線状に設けられた一対の脚1bを山形状となるように折り曲げ、ばね取付部7の挿入溝5の円弧状に対応するように巻回部1aの頂点部分を円弧状に形成した状態で、巻回部1aを挿入溝5に挿入し、方向変換溝6に挿入された時点で、脚1bを山形状に形成した外力を解除し、ばね1の方向を90°変換させ、ばね1を起立した状態にしてルーバー4に取り付け、ルーバー4を換気扇本体3に取り付けるときに、ばね1の一対の脚1bをせばめて換気扇本体3に設けた係合部2に脚1bの開き勝手の弾性力で係合してルーバー4を換気扇本体3に取り付ける。
【0013】
このように本発明の実施の形態1の天井埋込形換気扇によれば、中心部に巻回部1aを二叉状の脚1bを一対形成したばね1を、ばね1の巻回部1aが挿入される挿入溝5と挿入溝5と連通し巻回部1aの方向を変換する方向変換溝6を形成したばね取付部7をルーバー4に設けたので、ばね1をルーバー4のばね取付部7にばね1自体で取り付けることができ、取付部材等の別部材を用いる必要がなくなるとともに、別部材を用いないので取付けの作業性の向上を図ることができる。
【0014】
また、ばね1の巻回部1a近傍の一対の脚1bを直線状に形成したので、ばね1の巻回部1aがばね取付部7の方向変換溝6に配設された状態では、ばね取付部7に設けた円弧状の挿入溝5に対し、ばね1の巻回部1aの形状が異なることによりばね1がばね取付部7より脱落することがなくなり、ばね1の紛失が防止されるとともに、ばね1を取り付けたルーバー4の取扱性が向上することとなる。
【0015】
【発明の効果】
以上の実施の形態から明らかなように、本発明によれば中心部に線材を円形状に巻いた巻回部を有し、二叉状に脚を一対形成したばねと、このばねの脚が開き勝手の弾性力で係合する係合部を設けた換気扇本体と、この換気扇本体の下方を覆う形状で前記ばねの巻回部が取り付けられるばね取付部を設けたルーバーとを備え、前記ばね取付部に、前記ばねの巻回部の円形状の一部と同形状の円弧状の挿入溝を垂直方向に設け、前記挿入溝と連通して前記挿入溝を通り挿入された前記巻回部の方向を前記ばねを起立状態にした方向に変換できる水平状に設けられた方向変換溝を形成したので、ばねの取付けに取付部材等の別部材を用いる必要をなくするとともに、取付けの作業性の向上を図ることのできる天井埋込形換気扇を提供することができる。
【0016】
また、ばねの巻回部近傍の一対の脚をほぼ直線状に形成したので、ばねの脱落がなくなり、ばねの紛失が防止され、ルーバーの取扱性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の天井埋込形換気扇のルーバーとばねの関係を示す斜視図
【図2】同天井埋込形換気扇のばね取付部の構成を示す斜視図
【図3】同天井埋込形換気扇のばねをばね取付部に取付時の状態を示す斜視図
【図4】同天井埋込形換気扇の構成を示す断面図
【図5】従来の天井埋込形換気扇のばねとグリルの関係を示す斜視図
【図6】同天井埋込形換気扇の取付部材の構成を示す斜視図
【図7】同天井埋込形換気扇の構成を示す断面図
【符号の説明】
1 ばね
1a 巻回部
1b 脚
2 係合部
3 換気扇本体
4 ルーバー
5 挿入溝
6 方向変換溝
7 ばね取付部

Claims (2)

  1. 中心部に線材を円形状に巻いた巻回部を有し二叉状に脚を一対形成したばねと、このばねの脚が開き勝手の弾性力で係合する係合部を設けた換気扇本体と、この換気扇本体の下方を覆う形状で前記ばねの巻回部が取り付けられるばね取付部を設けたルーバーとを備え、前記ばね取付部に、前記ばねの巻回部の円形状の一部と同形状の円弧状の挿入溝を垂直方向に設け、前記挿入溝と連通して前記挿入溝を通り挿入された前記巻回部の方向を前記ばねを起立状態にした方向に変換できる水平状に設けられた方向変換溝を形成したことを特徴とする天井埋込形換気扇。
  2. ばねの巻回部近傍の一対の脚をほぼ直線状に形成した請求項1記載の天井埋込形換気扇。
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