JP3729676B2 - ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法 - Google Patents

ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用材料や汎用樹脂の代替として有用な生分解性ポリマーであるポリヒドロキシカルボン酸、並びに該ポリヒドロキシカルボン酸を脱水重縮合反応により製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
[技術的背景]
近年、廃棄物処理が環境保護と関連して問題となっている。特に、一般的な汎用の高分子材料の成形品や加工品は、廃棄物として埋め立てた場合、微生物等による分解性・崩壊性がないため、異物として半永久的に残存すること、さらに、可塑剤等の添加剤が溶出して環境を汚染すること等が問題となっている。
【0003】
また、廃棄物として焼却する場合には、燃焼により発生する高い熱量により、炉を損傷すること、燃焼により発生する排煙・排ガスが、大気汚染、オゾン層破壊、地球温暖化、酸性雨等の原因となり得ること等がクローズアップされてきた。
このような背景から、強靱でありながら使用後、廃棄物として埋め立てた場合に分解したり、焼却しなければならない場合でも、燃焼熱が低く炉を損傷しない高分子材料への需要が高まってきたにもかかわらず、必ずしも、このような需要に応え得る高分子材料が供給されているとはいえない。
【0004】
ポリヒドロキシカルボン酸の一種であるポリ乳酸は、透明性が高く、強靱で、水の存在下では容易に加水分解する特性があり、汎用樹脂として使用する場合には、廃棄後に環境を汚染することなく分解するので環境にやさしく、また医療用材料として生体内に留置する場合には、目的達成後に生体に毒性を及ぼすことなく生体内で分解・吸収されるので生体にやさしいという優れた性質が、本出願前に既に注目されていた。
【0005】
実用的な強度を持った高分子量のポリヒドロキシカルボン酸の製造方法については、ヒドロキシカルボン酸の環状二量体を開環重合する方法、並びにヒドロキシカルボン酸から環状二量体を経ることなく直接的に脱水重縮合反応する方法(米国特許第5,310,865号、発明者;榎本 堅、味岡 正伸及び山口 彰宏、出願人;三井化学(株)及び特開平6−65360号、発明者;榎本 堅、味岡 正伸及び山口 彰宏、出願人;三井化学(株))により高分子量のポリヒドロキシカルボン酸を得る方法が既に開示されており、ヒドロキシカルボン酸の環状二量体を開環重合する場合は通常、溶融状態で重合が行われ、ヒドロキシカルボン酸から直接的に脱水重縮合反応する場合は通常、有機溶媒中で重合が行われる。
一方、比較的低分子量のポリヒドロキシカルボン酸の製造方法は、乳酸やグリコール酸等を減圧下で熱重縮合する方法で特に触媒を存在させなくても簡単に得られることが広く知られている。
【0006】
[従来の技術]
特開昭59−96123号には、触媒の不存在下に、反応温度220℃〜260℃、圧力10mmHg以下で縮合反応を行い、分子量4000以上のポリ乳酸を得る技術が開示されている。
また、特開平7−138253号には、乳酸を加熱脱水縮合して比較的低分子量の乳酸オリゴマーを中間体として得て、次いで乳酸オリゴマーを触媒存在下、減圧下で加熱して解重合することによってラクチドを生成させる技術が開示されている。この時の、ラクチドを生成させるための原料となる乳酸オリゴマーは、特に限定されず、重量平均分子量が400〜30000程度の比較的低分子量のものである。この乳酸オリゴマーは、従来より知られている方法、すなわち乳酸モノマーを適切な加熱温度及び減圧条件下で脱水縮合して製造することができることが記載されている。具体的な条件として、乳酸モノマーを減圧(一般に6×102〜1.5×104Pa程度)下で加熱(一般に120〜170℃)して脱水することによって、重量平均分子量400〜30000程度の乳酸オリゴマーを得ることができると記載されている。
【0007】
[従来の技術の問題点]
特開昭59−96123号の方法では、反応温度が220〜260℃と高く、重合速度が速く短時間でポリマーの分子量を上げられる反面、このような条件で得られるポリマーは着色や熱分解による不純物を含む等の問題がある。
特開平7−138253号の方法においても、例えば重量平均分子量が10000を超えるような領域のポリマーを得ようとする場合は、相対的に温度の高い条件を選択しなければ分子量を上げることは困難であり、結果的にポリマーが着色する問題がある。また、特に原料として光学純度の高い乳酸を使用して脱水縮合を行った場合、比較的分子量の高いポリマーを得る場合は当然のことながら、比較的分子量の低いポリマーを得る場合においても原料の乳酸の光学純度よりも得られたポリマーの乳酸成分の光学純度が大きく低下することが判ってきた。
原料乳酸と比較して得られたポリマーの光学純度が大きく変化することは、得られたポリマーの物性低下や品質のばらつきの原因になる。また、一度光学純度の低下したポリマーの光学純度をもとに戻すことは不可能であり、従来技術の方法で得られた比較的低分子量のポリマーを原料としてさらに脱水縮合を継続して高分子量のポリ乳酸を得る場合、乳酸成分の光学純度の低下はポリマー物性に大きく影響するため非常に大きな問題点である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明に係るポリヒドロキシカルボン酸の製造方法は、不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分を50重量%以上含有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸、及び/又は、そのオリゴマーを脱水重縮合反応させて、ポリヒドロキシカルボン酸を製造する方法において、従来の方法と比較して、脱水重縮合反応時の不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分の光学純度低下を抑制しかつ、着色の少ない、材料物性及び品質の優れたポリヒドロキシカルボン酸の製造方法を提供することにある。
【0009】
[発明の技術的思想]
本発明は、以下の[1]〜[9]に記載した事項により特定される。
[1] 不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分を50重量%以上含有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸、及び/又は、そのオリゴマーを脱水重縮合反応させて、重量平均分子量2万以下のポリヒドロキシカルボン酸を製造する製造方法であって、
第1工程として、
不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分を50重量%以上含有する、脂肪族ヒドロキシカルボン酸、及び/又は、そのオリゴマーを数式(1)及び数式(3)で表される反応温度RT1において、脱水重縮合反応させて、数式(4)及び数式(6)で表される重量平均分子量MwAを有するヒドロキシカルボン酸オリゴマーを製造する工程、
【0010】
第2工程として、
第1工程で製造されたヒドロキシカルボン酸オリゴマーを、数式(2)及び数式(3)で表される反応温度RT2において、脱水重縮合反応させて、数式(5)及び数式(6)で表される重量平均分子量MwBを有するポリヒドロキシカルボン酸を製造する工程、
とを含んで構成されることを特徴とする、ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
[数7]
50℃ ≦ RT1 ≦ 140℃ (1)
[数8]
130℃ ≦RT2 ≦ 170℃ (2)
[数9]
RT1 < RT2 (3)
[数10]
750 ≦ MwA ≦ 5×103 (4)
[数11]
2×103≦ MwB ≦ 2×104 (5)
[数12]
MwA < MwB (6)
【0011】
[2] 脱水重縮合反応が、
触媒存在下において行われるものである、
[1]に記載した、ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
[3] 脱水重縮合反応が、
減圧下において行われるものである、
[1]又は[2]に記載した、ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
[4] 第1工程で触媒を添加することを特徴とする、[2]乃至[3]の何れかに記載した、ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
[5] 「触媒」が、
(1) 錫系触媒、及び
(2) 有機スルホン酸系触媒、
からなる群から選択された少なくとも1種を含むものである、
[2]乃至[4]の何れかに記載した、ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
【0012】
[6] (1)の「錫系触媒」が、
(1−1) 金属錫、及び/又は、
(1−2) 酸化錫(II)
を含むものである、[5]に記載した、ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
[7] (2)の「有機スルホン酸系触媒」が、
(2−1) p−トルエンスルホン酸、及び/又は
(2−2) メタンスルホン酸
を含むものである、[5]に記載した、ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
[8] 「不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分」が乳酸である[1]乃至[7]の何れかに記載した、ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
[9] 「脂肪族ヒドロキシカルボン酸」が乳酸である[1]乃至[8]の何れかに記載した、ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
本出願明細書において、引用文献及びその引用範囲を明示した場合は、特に断らない限り、それらの記載は全て、本出願明細書の開示の一部とし、明示した引用範囲を参照することにより、本出願明細書に記載した事項又は開示からみて、当業者が直接的かつ一義的に導き出せる事項又は開示とする。
【0014】
[ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法]
本発明に係るポリヒドロキシカルボン酸の製造方法は、ヒドロキシカルボン酸を脱水重縮合反応を行うことによりポリヒドロキシカルボン酸を製造する方法である。
以下では、
不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分を50重量%以上含有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸、及び/又は、そのオリゴマーを脱水重縮合反応させて、重量平均分子量2万以下のポリヒドロキシカルボン酸を製造する製造方法であって、
【0015】
第1工程として、
不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分を50重量%以上含有する、脂肪族ヒドロキシカルボン酸、及び/又は、そのオリゴマーを数式(1)及び数式(3)で表される反応温度RT1において、脱水重縮合反応させて、数式(4)及び数式(6)で表される重量平均分子量MwAを有するヒドロキシカルボン酸オリゴマーを製造する工程、
【0016】
第2工程として、
第1工程で製造されたヒドロキシカルボン酸オリゴマーを、数式(2)及び数式(3)で表される反応温度RT2において、脱水重縮合反応させて、数式(5)及び数式(6)で表される重量平均分子量MwBを有するポリヒドロキシカルボン酸を製造する工程、
とを含んで構成されることを特徴とする、ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法、
[数13]
50℃ ≦ RT1 ≦ 140℃ (1)
[数14]
130℃ ≦RT2 ≦ 170℃ (2)
[数15]
RT1 < RT2 (3)
[数16]
750 ≦ MwA ≦ 5×103 (4)
[数17]
2×103≦ MwB ≦ 2×104 (5)
[数18]
MwA < MwB (6)
について具体的に説明する。
本発明に係るポリヒドロキシカルボン酸の製造方法において、不活性ガス雰囲気下及び/又は減圧下で脱水重縮合反応を行うことが好ましく、また、触媒の存在下に反応を行うことが好ましい。反応操作は連続式でも回分式でも行うことが出来る。
【0017】
[脂肪族ヒドロキシカルボン酸]
本発明において使用する脂肪族ヒドロキシカルボン酸については、不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分を50重量%以上含むものである以外は、特に制限はなく、単独でも、2種類以上組み合わせて使用しても良い。
不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸の好適な具体例としては、乳酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸等が挙げられる。また、これらの不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸にはD体、L体、及びそれらの等量混合物(ラセミ体)が存在するが、得られるポリヒドロキシカルボン酸が結晶性を有していれば、それらの何れも使用することができる。なかでも光学純度が95%以上、好ましくは98%以上の発酵法で製造されるL-乳酸が特に好ましい。
その他の脂肪族ヒドロキシカルボン酸の好適な具体例は、グリコール酸、4−ヒドロキシ酪酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸等が挙げられる。
脂肪族ヒドロキシカルボン酸は、乳酸単独又は、乳酸と他のヒドロキシカルボン酸であることが好ましい。
【0018】
[ポリヒドロキシカルボン酸を添加する場合]
本発明において、ヒドロキシカルボン酸を、脱水重縮合反応を行うことによりポリヒドロキシカルボン酸を製造するに際し、何れかの工程でポリヒドロキシカルボン酸を添加した場合、重合体は通常、ポリヒドロキシカルボン酸どうしの共重合体になる。すなわち、添加するポリヒドロキシカルボン酸の種類は通常、添加される側のポリヒドロキシカルボン酸とは異なる。
また、添加する時期については、添加される側のポリヒドロキシカルボン酸の分子量は1,000以上であることが好ましい。分子量が1,000以下であると、脱水重縮合反応によって生じる水によって添加するポリヒドロキシカルボン酸の分子量が低下するので、好ましくない。
【0019】
[触媒]
本発明においては、重合速度を速めるために触媒を使用することが望ましい。特に第一工程は比較的低温で脱水重縮合反応を行う必要性から、脱水重縮合反応の最初から触媒存在下に反応を行うことが望ましい。
使用する触媒は、脱水重縮合反応の進行を実質的に促進する限り、特に制限されない。
【0020】
▲1▼ 触媒の具体例
触媒の具体例としては、例えば、周期表II、III、IV、V族の金属、その酸化物あるいはその塩等が挙げられる。
より具体的には、亜鉛末、錫末、アルミニウム、マグネシウム、ゲルマニウム等の金属、酸化錫(II)、酸化アンチモン(III)、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン(IV)、酸化ゲルマニウム(IV)等の金属酸化物、塩化錫(II)、塩化錫(IV)、臭化錫(II)、臭化錫(IV)、フッ化アンチモン(III)、フッ化アンチモン(V)、塩化亜鉛、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム等の金属ハロゲン化物、硫酸錫(II)、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム等の硫酸塩、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛等の炭酸塩、ホウ酸亜鉛等のホウ酸塩、酢酸錫(II)、オクタン酸錫(II)、乳酸錫(II)、酢酸亜鉛、酢酸アルミニウム等の有機カルボン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸錫(II)、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛、トリフルオロメタンスルホン酸マグネシウム、メタンスルホン酸錫(II)、p−トルエンスルホン酸錫(II)等の有機スルホン酸塩、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1−プロパンスルホン酸、1−ブタンスルホン酸、1−ペンタンスルホン酸、1−ヘキサンスルホン酸、1−ヘプタンスルホン酸、1−オクタンスルホン酸、1−ノナンスルホン酸、1−デカンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−キシレン−2−スルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸、p−ニトロベンゼンスルホン酸、ナフタレン−1−スルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸2,5−ナフタレンジスルホン酸等の有機スルホン酸、塩酸、硫酸等の酸類が挙げられる。
【0021】
その他の例としては、ジブチルチンオキサイド等の上記金属の有機金属酸化物、又は、チタニウムイソプロポキシド等の上記金属の金属アルコキサイド、又は、ジエチル亜鉛等の上記金属のアルキル金属等が挙げられる。これらの中でも錫末(金属錫)、酸化錫(II)、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸が好ましい。
これらは、単独で又は2種類以上組み合わせて使用することができる。
▲2▼ 触媒の使用量
触媒の使用量は、実質的に、反応速度を促進する程度のものであれば、特に制限されない。
触媒の使用量は、使用する触媒の種類によって異なるが、一般的には、得られるポリヒドロキシカルボン酸の0.00005〜5重量%の範囲が好ましく、経済性を考慮すると、0.0001〜2重量%の範囲がより好ましい。
【0022】
[第1工程]
第1工程は、不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分を50重量%以上含有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸を脱水重縮合反応することにより、第2工程でさらに分子量を上げる前のヒドロキシカルボン酸オリゴマーを製造する工程である。所定の分子量に達するまでの間、数式(1)及び(3)に示した比較的低温で脱水重縮合反応を行う以外は、ヒドロキシカルボン酸を脱水重縮合反応する方法については特に制限されないが、不活性ガス雰囲気下及び/又は減圧下で脱水重縮合反応を行うことが好ましい。また、所望の分子量や操作の簡便性に応じて有機溶媒を使用するなど適宜条件を選択して脱水重縮合反応を行うことができる。例えば、乳酸を脱水重縮合反応する場合、有機溶媒を使用すれば、ポリマーとの平衡反応で生成する乳酸の環状二量体であるラクタイドの凝縮器部分での凝集結晶化による閉塞防止を容易に行える点から有効であり、有機溶媒を使用しなければ、反応後に得られたポリマーと有機溶媒を分離する手間が省けるので操作的に簡便であるという特徴がある。
【0023】
[第1工程における有機溶媒の有無]
第1工程においてヒドロキシカルボン酸を脱水重縮合反応する際、有機溶媒を存在させて脱水重縮合反応を行っても行わなくても良い。
【0024】
[第1工程において有機溶媒を使用する場合]
▲1▼ 第1工程において使用する有機溶媒
第1工程において使用する有機溶媒は、凝縮器部分で凝集結晶化するような環状二量体(例えばラクタイド)を溶解し、実質的に脱水重縮合反応の進行を阻害しないものであれば特に制限されず、1種類でも2種類以上の組み合わせでも使用することができる。
第1工程において使用することができる有機溶媒の具体例としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン等の炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、o−ジクロロベンゼン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、p−クロロトルエン等のハロゲン系溶媒、3−ヘキサノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等のケトン系溶媒、ジブチルエーテル、アニソール、フェネトール、o−ジメトキシベンゼン、p−ジメトキシベンゼン、3−メトキシトルエン、ジベンジルエーテル、ベンジルフェニルエーテル、メトキシナフタレン等のエーテル系溶媒、フェニルスルフィド、チオアニソール等のチオエーテル溶媒、安息香酸メチル、フタル酸メチル、フタル酸エチル等のエステル系溶媒、ジフェニルエーテル、又は、4−メチルフェニルエーテル、3−メチルフェニルエーテル、3−フェノキシトルエン等のアルキル置換ジフェニルエーテル、又は、4−ブロモフェニルエーテル、4−クロロフェニルエーテル、4−ブロモジフェニルエーテル、4−メチル−4’−ブロモジフェニルエーテル等のハロゲン置換ジフェニルエーテル、又は、4−メトキシジフェニルエーテル、4−メトキシフェニルエーテル、3−メトキシフェニルエーテル、4−メチル−4’−メトキシジフェニルエーテル等のアルコキシ置換ジフェニルエーテル、又は、ジベンゾフラン、キサンテン等の環状ジフェニルエーテル等のジフェニルエーテル系溶媒が挙げられるが、中でも炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルキル置換ジフェニルエーテル系溶媒が好ましい。その中でも、トルエン、キシレン、ジクロロベンゼン、ジフェニルエーテルが特に好ましい。
【0025】
▲2▼ 有機溶媒の沸点と反応温度
第1工程において用いる有機溶媒の沸点は、100℃以上であることが好ましく、135℃以上であることがより好ましく、170℃以上であることが特に好ましい。
▲3▼ 有機溶媒の使用量
第1工程において用いる有機溶媒の使用量は、脱水重縮合反応でポリマーとの平衡で生成する環状二量体と脱水重縮合反応で生成する生成水とを分離するための凝縮器部分での環状二量体の結晶化による閉塞を防止する目的で使用するものであり、実質的に、反応の進行を維持できれば特に制限されないが、一般的には、工業的見地から、反応速度、容積効率や溶媒回収等を勘案して設定する。一般的には、ポリヒドロキシカルボン酸の濃度に換算すると、90以上〜100重量%未満の範囲であることが好ましい。
【0026】
[第1工程において有機溶媒を使用しない場合]
第1工程において有機溶媒を使用しない場合、ヒドロキシカルボン酸を不活性ガス雰囲気下及び/又は減圧下で単に脱水重縮合反応を行う。
この時、有機溶媒を使用する場合と異なり、脱水重縮合反応でポリマーとの平衡で生成する環状二量体と脱水重縮合反応で生成する生成水とを分離するための凝縮器部分での環状二量体の結晶化による閉塞を防止するために、凝縮器の温度を環状二量体の融点以上に保つ等の処置を行うことが好ましい。
【0027】
[第1工程で得られるヒドロキシカルボン酸オリゴマーの分子量]
第1工程で得られるヒドロキシカルボン酸オリゴマーの分子量は、重量平均分子量で750〜5000であることが好ましく、より好ましくは1000〜2000であることが好ましく1500〜2000であることが最も好ましい。分子量が750未満では、続く第2工程で温度を上げて脱水重縮合反応を進めた場合、不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分のラセミ化を抑制することが困難となる結果、第2工程で得られるポリヒドロキシカルボン酸中の不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分の光学純度が低下し好ましくない。また、重量平均分子量が5,000を越えるものを第1工程で得ようとする場合は、得られるヒドロキシカルボン酸オリゴマーの光学純度低下は抑制されるものの、重合時間が長くなるという問題点が生じ好ましくない。この温度範囲で重合を継続して分子量を上げるためには、触媒添加量を増加したり反応系を高真空下、たとえば5mmHg以下のような厳しい条件に設定しなければならないため、ポリマーからの触媒除去操作が煩雑になったり、高真空を維持するための特殊な装置が必要となることから、工業的には不利であり好ましくない。
【0028】
[第2工程]
第2工程は、第1工程で得られたヒドロキシカルボン酸オリゴマーから短時間で分子量を上げ所望の分子量のポリヒドロキシカルボン酸を得る工程である。脱水重縮合反応の条件については、温度範囲が式(2)および(3)に示される範囲である他は第1工程同様の方法で脱水重縮合反応を行えば良く、特に制限されない。
温度条件に関しては、130℃の温度よりも低い場合は反応速度が遅くなるため好ましくない。また反応温度が170℃を上回る場合は速度は速くなるが、得られるポリマーの、不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分のラセミ化による光学純度低下が大きくなったり、ポリマーが着色する傾向があるため好ましくない。
【0029】
[触媒の除去方法]
重合が終了したポリヒドロキシカルボン酸から触媒を除去する方法は、特に制限されないが、例えば、酸化錫(II)を触媒に用いた場合は、塩酸−イソプロピルアルコールで洗浄して除去する方法が、メタンスルホン酸等の有機スルホン酸を触媒に用いた場合は得られたポリヒドロキシカルボン酸を粉砕後水で洗浄し触媒を除去したのち乾燥する方法等が挙げられる。
また、そのままさらに従来公知の技術を用いて脱水重縮合反応を続け、さらに高分子量の実用的強度を持ったポリヒドロキシカルボン酸を得ることも可能である。
【0030】
[ポリヒドロキシカルボン酸の分子量]
本発明に係るポリヒドロキシカルボン酸の重量平均分子量及び分子量分布は、触媒の種類及び量、反応温度、反応時間等の反応条件を適宜選択することにより、所望のものに制御することができる。
本発明の方法により得られるポリヒドロキシカルボン酸の重量平均分子量は、一般的には、20000以下のものを好適に製造することが可能であり、第2工程終了時で重量平均分子量2000〜20000の範囲のものを好適に得ることが可能である。
重量平均分子量20000を超えるものを得ることは本発明の方法で可能であるが、得られるポリヒドロキシカルボン酸が着色する傾向にあり好ましくない
【0031】
【実施例】
[合成例、実施態様、実施例]
以下に合成例、実施態様、実施例をあげて本発明を詳述する。なお、本出願の明細書における合成例、態様、実施例の記載は、本発明の内容の理解を支援するための説明であって、その記載は本発明の技術的範囲を狭く解釈する根拠となる性格のものではない。
【0032】
[実施例における物性測定の方法論]
この実施例で用いた評価方法は、以下の通りである。
▲1▼ 重量平均分子量
得られたポリヒドロキシカルボン酸の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(カラム温度40℃、クロロホルム溶媒)により、ポリスチレン標準サンプルとの比較で求めた。
【0033】
▲2▼ 乳酸成分の光学純度
試料調整:
サンプル1g(固体状のサンプルは乳鉢で粉状に粉砕)を50mlの三角フラスコに秤とり、イソプロピルアルコール2.5mlおよび5N−NaOH5mlを添加し、40℃のホットプレート上で攪拌をしながら加水分解を行う。ポリマーが分解して完全に溶解した後、室温まで冷却して1N−HClを20ml添加して中和を行う。分解中和液1mlを25mlメスフラスコに採取して、下記組成のHPLC移動相液でメスアップした後、以下条件に設定されたHPLC法により測定を行い乳酸のD/L体ピークの面積比を算出した。
測定条件:
カラム:SUMICHIRAL OA−5000(住化分析センター)
移動相:1mM CuSO4水溶液/イソプロピルアルコール=98/2
流量:1ml/min
検出波長:254nm
温度:室温
注入量:5μl
【0034】
[実施例1]
500mlガラス製4つ口フラスコに90%L−乳酸400g(D体含有量0.40%)、金属錫末0.28gを仕込み窒素置換を行った後、減圧度80mmHgで室温から120℃まで昇温した。約60℃で水が留出しはじめ、この時点を0時間として1時間かけて120℃まで昇温し温度が120℃に達してから減圧度80mmHgのままさらに1時間保持した。この後120℃で80mmHgから10mmHgまで30分で減圧度を変化させ、そのまま3時間保持した。ここまでの計5時間30分の重量平均分子量(Mw)は1500、D体含有量は0.41%であった。
次に、減圧度10mmHgのまま120℃から160℃まで1時間で昇温し、10mmHg、160℃の条件で脱水縮合を継続した。10mmHg、160℃、10時間(合計16時間30分)で反応を停止し、273gのポリマーを得た。
(収率95%)
得られたポリ乳酸はMw13000、D体含有量0.65%であった。
【0035】
[実施例2]
触媒としてメタンスルホン酸1.16gを使用する以外は実施例1と同様に反応を行った。
5時間30分後の分析では、
Mw:1400
D体含有量:0.41%
であった。
反応16時間30分後に得られたポリ乳酸は、
収量:272g(収率:94%)
Mw:14000
D体含有量:0.67%
であった。
【0036】
[実施例3]
触媒としてp−トルエンスルホン酸・1水和物1.74gを使用する以外は実施例1と同様に反応を行った。
5時間30分後の分析では、
Mw1800
D体含有量0.41%
であった。
反応16時間30分後に得られたポリ乳酸は、
収量:273g(収率95%)
Mw:15000
D体含有量:0.65%
であった。
【0037】
[比較例1]
500mlガラス製4つ口フラスコに90%L−乳酸400g(D体含有量0.40%)、金属錫末0.28gを仕込み窒素置換を行った後、減圧度80mmHgで室温から160℃まで昇温した。約60℃で水が留出しはじめ、この時点を0時間として1時間かけて160℃まで昇温した。この時の重量平均分子量は500以下であった。温度が160℃に達してから減圧度80mmHgのままさらに1時間保持した。この後160℃で80mmHgから10mmHgまで30分で減圧度を変化させ、そのまま8時間保持した。ここまでの計10時間30分で得られたポリマーは264g(収率92%)、重量平均分子量(Mw)は15000であったがD体含有量は1.21%と、実施例1と比較してほぼ同じ分子量のポリマーは短時間に得られるが、D体の変化の割合は実施例1が0.21%の増加に対して0.81%と3倍以上変化していた。
【0038】
[比較例2]
触媒としてメタンスルホン酸1.16gを使用する以外は比較例1と同様に反応を行った。反応温度が160℃に達した時点でのMwは500以下であった。
反応10時間30分後に得られたポリ乳酸は、
収量:265g(収率:92%)
Mw:15000
D体含有量:1.29%
であった。
【0039】
[比較例3]
触媒としてp−トルエンスルホン酸・1水和物1.74gを使用する以外は比較例1と同様に反応を行った。反応温度が160℃に達した時点でのMwは500以下であった。
反応10時間30分後に得られたポリ乳酸は、
収量:265g(収率:92%)
Mw:16000
D体含有量:1.31%
であった。

Claims (9)

  1. 不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分を50重量%以上含有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸、及び/又は、そのオリゴマーを脱水重縮合反応させて、重量平均分子量2万以下のポリヒドロキシカルボン酸を製造する製造方法であって、
    第1工程として、
    不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分を50重量%以上含有する、脂肪族ヒドロキシカルボン酸、及び/又は、そのオリゴマーを数式(1)及び数式(3)で表される反応温度RT1において、脱水重縮合反応させて、数式(4)及び数式(6)で表される重量平均分子量MwAを有するヒドロキシカルボン酸オリゴマーを製造する工程、
    第2工程として、
    第1工程で製造されたヒドロキシカルボン酸オリゴマーを、数式(2)及び数式(3)で表される反応温度RT2において、脱水重縮合反応させて、数式(5)及び数式(6)で表される重量平均分子量MwBを有するポリヒドロキシカルボン酸を製造する工程、
    とを含んで構成されることを特徴とする、ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
    [数1]
    Figure 0003729676
    [数2]
    Figure 0003729676
    [数3]
    Figure 0003729676
    [数4]
    Figure 0003729676
    [数5]
    Figure 0003729676
    [数6]
    Figure 0003729676
  2. 脱水重縮合反応が、
    触媒存在下において行われるものである、
    請求項1に記載した、ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
  3. 脱水重縮合反応が、
    減圧下において行われるものである、
    請求項1又は2に記載した、ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
  4. 第1工程で触媒を添加することを特徴とする、請求項2乃至3の何れかに記載したポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
  5. 「触媒」が、
    (1) 錫系触媒、及び
    (2) 有機スルホン酸系触媒、
    からなる群から選択された少なくとも1種を含むものである、
    請求項2乃至4の何れかに記載したポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
  6. (1)の「錫系触媒」が、
    (1−1) 金属錫、及び/又は、
    (1−2) 酸化錫(II)
    を含むものである、請求項5に記載したポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
  7. (2)の「有機スルホン酸系触媒」が、
    (2−1) p−トルエンスルホン酸、及び/又は
    (2−2) メタンスルホン酸
    を含むものである、請求項5に記載したポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
  8. 「不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分」が乳酸である請求項1乃至7の何れかに記載したポリヒドロキシカルボン酸成分の製造方法。
  9. 「脂肪族ヒドロキシカルボン酸」が乳酸である請求項1乃至8の何れかに記載したポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
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