JP3729482B2 - 液処理装置及び液処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液処理装置及び液処理方法に関するもので、更に詳細には、例えば半導体ウエハやLCD用ガラス基板等の被処理体に処理液例えば薬液等を供給して洗浄等の処理をする液処理装置及び液処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体デバイスの製造工程やLCD製造工程においては、半導体ウエハやLCD用ガラス等の被処理体(以下にウエハ等という)に付着したレジストやドライ処理後の残渣(ポリマ等)を除去するために、処理液等を用いる液処理装置(方法)が広く採用されている。
【0003】
従来のこの種の液処理装置において、高価な薬液等の処理液を有効に利用するために、処理に供する新規処理液をリサイクル液として再利用する洗浄処理方法が知られている。
【0004】
このリサイクル液と新規処理液を用いる方法では、新規処理液を貯留するタンクと、リサイクル液を貯留するタンクの2種類を用意し、例えば処理初期時にはリサイクル液を処理部に供給してウエハ等を一次処理した後、新規処理液を二次処理に供することにより、処理液を有効に利用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこの種の液処理装置(方法)においては、新規処理液を貯留するタンクとリサイクル液を貯留するタンクの2種類を設置する必要があり、また、各タンクに温度コントローラや供給ポンプ等の機器類を装備する上、供給管路等の配管が必要がある。したがって、タンクの設置スペース、温度コントローラや供給ポンプ等の機器類の設置スペースや配管スペースが大きくなり、装置全体が大型となるばかりか、装置が高価となるという問題があった。
【0006】
この発明は上記事情に鑑みなされたもので、処理部に供給される処理液を貯留する複数のタンク及び配管等の小スペース化により、装置を小型にすると共に、処理液の有効利用を図れるようにした液処理装置及び液処理方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の液処理装置は、処理部に供給される処理液を貯留する2つのタンクの一方を、他方のタンク内に収容して外側タンクと内側タンクの二重槽構造とし、上記両タンクと上記処理部とをそれぞれ供給管路を介して接続すると共に、上記外側のタンクと処理部とを戻り管路を介して接続し、上記内側タンクと液供給源とを液供給管路を介して接続すると共に、内側タンクの上端部に、この内側タンクからオーバーフローする処理液を外側タンク内に供給するオーバーフロー管路を配設してなる、ことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の液処理装置は、処理部に供給される処理液を貯留する2つのタンクの一方を、他方のタンク内に収容して外側タンクと内側タンクの二重槽構造とし、上記両タンクと上記処理部とをそれぞれ供給管路を介して接続すると共に、上記外側のタンクと処理部とを戻り管路を介して接続し、上記外側タンクの開口部における内側タンクとの隙間を可及的に狭くしたことを特徴とする
【0009】
また、請求項3記載の液処理装置は、処理部に供給される処理液を貯留する2つのタンクの一方を、他方のタンク内に収容して外側タンクと内側タンクの二重槽構造とし、上記両タンクと上記処理部とをそれぞれ供給管路を介して接続すると共に、上記外側のタンクと処理部とを戻り管路を介して接続し、上記両タンクと処理部とをそれぞれ接続する供給管路の一部を、切換手段を介して共通の主供給管路にて形成し、上記主供給管路に、処理液の供給ポンプを介設することを特徴とする。この場合、上記主供給管路における供給ポンプの吐出側と外側タンクに循環管路を配設する方が好ましい(請求項)。また、上記主供給管路における供給ポンプの吐出側に、この主供給管路から分岐され再び主供給管路に接続するバイパス管路を配設すると共に、このバイパス管路に切換手段及びフィルタを介設する方が好ましい(請求項)。
【0010】
請求項1ないし3のいずれかに記載の液処理装置において、上記外側タンクの外周に加熱手段を配設する方が好ましい(請求項4)
【0011】
請求項記載の液処理装置は、処理部に供給される処理液を貯留する2つのタンクの一方を、他方のタンク内に収容して外側タンクと内側タンクの二重槽構造とし、上記外側タンクの外周に加熱手段を配設し、上記加熱手段の加熱温度を検出する加熱温度検出手段と、外側タンク内の処理液の温度を検出する外側タンク液温検出手段と、上記加熱温度検出手段と外側タンク液温からの検出信号に基づいて上記加熱手段の加熱温度を制御する温度制御手段とを具備する、ことを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の液処理装置は、処理部に供給される処理液を貯留する2つのタンクの一方を、他方のタンク内に収容して外側タンクと内側タンクの二重槽構造とし、上記外側タンクの外周に加熱手段を配設し、上記加熱手段を、外側タンクを囲繞する複数に分割された加熱体にて形成すると共に、隣接する加熱体同士を接離可能に連結してなる、ことを特徴とする
【0013】
請求項記載の液処理方法は、処理に供される新規処理液を二重槽構造の一部を構成する内側タンク内に貯留すると共に、内側タンクからオーバーフローさせて内側タンクを収容する外側タンク内に貯留させ、処理初期時に、上記外側タンク内の新規処理液を処理部に供給し、処理部にて処理に供された処理液を上記外側タンク内に戻し、その後、上記内側タンク内の新規処理液を処理部に供給する、ことを特徴とする。
【0014】
請求項10記載の液処理方法は、処理に供される新規処理液を二重槽構造の一部を構成する内側タンク内に貯留し、少なくとも一度処理に供された処理液を二重槽構造の一部を構成する外側タンク内に貯留し、処理初期時に、上記外側タンク内の処理液を処理部に供給し、その後、上記両タンクと処理部とをそれぞれ接続する供給管路の一部を形成する共 通の主供給管路に介設される切換手段を切り換えて上記内側タンク内の新規処理液を処理部に供給する、ことを特徴とする。
【0015】
上記請求項9又は10記載の液処理方法において、上記外側タンクの外周部に配設される加熱手段によって外側タンク内の処理液を加熱すると共に、この加熱された処理液の熱容量を利用して内側タンク内の処理液を加熱するようにし、上記加熱手段の温度を検出する加熱温度検出手段と、上記外側タンク内の処理液の温度を検出する外側タンク液温検出手段からの検出信号に基づいて上記外側タンク内及び内側タンク内の処理液の温度を所定温度に制御する方が好ましい(請求項11)。
【0016】
請求項1,10記載の発明によれば、処理に供される処理液を二重槽構造の一部を構成する内側タンク内に貯留すると共に、内側タンクを収容する外側タンク内に貯留させ、処理初期時に、外側タンク内の処理液を処理部に供給し、処理部にて処理に供された処理液を外側タンク内に戻し、その後、内側タンク内の新規処理液を処理部に供給することができる。したがって、複数のタンクの設置スペースを小さくすることができると共に、配管スペースを小さくすることができるので、装置の小型化を図ることができる。また、同一種類の新規処理液とリサイクル液とを使用することができるので、処理液の有効利用を図ることができる。また、両タンク内が空の状態においては、処理に供される新規処理液を二重槽構造の一部を構成する内側タンク内に貯留すると共に、内側タンクからオーバーフローさせて内側タンクを収容する外側タンク内に貯留させ、処理初期時に、上記外側タンク内の新規処理液を処理部に供給し、処理部にて処理に供された処理液を上記外側タンク内に戻し、その後、上記内側タンク内の新規処理液を処理部に供給することができる(請求項)。
【0017】
請求項4,5記載の発明によれば、処理部に供給される処理液を貯留する2つのタンクの一方を、他方のタンク内に収容して二重槽構造とし、外側タンクの外周に加熱手段を配設することにより、1つの加熱手段によって内外タンク内に貯留される処理液を加熱・保温することができる。この場合、加熱手段の温度を検出する加熱温度検出手段と、外側タンク内の処理液の温度を検出する外側タンク液温検出手段と、加熱温度検出手段と外側タンク液温からの検出信号に基づいて加熱手段の加熱温度を制御する温度制御手段とを具備することにより、外側タンク内及び内側タンク内の処理液の温度を所定温度に制御することができる(請求項5,11)。また、加熱手段を、外側タンクを囲繞する複数に分割された加熱体にて形成すると共に、隣接する加熱体同士を接離可能に連結することにより、加熱体を、加熱手段の加熱によるタンクの膨脹に追従させてタンクに近接させることができるので、加熱効率の向上を図ることができる(請求項)。
【0018】
請求項記載の発明によれば、外側タンクの開口部における内側タンクとの隙間を可及的に狭くすることにより、外側タンク内に貯留された処理液が外気と接触する面積を少なくすることができるので、処理液の空気との接触による化学反応や劣化を抑制することができ、処理液の品質や性能の維持を図ることができる。
【0019】
請求項記載の発明によれば、内側及び外側の両タンクと処理部とをそれぞれ接続する供給管路の一部を、切換手段を介して共通の主供給管路にて形成し、主供給管路に、処理液の供給ポンプを介設してなるので、供給管路や供給ポンプ等の供給系統の共通化が図れると共に、装置の小型化及び装置の低廉化を図ることができる。この場合、主供給管路における供給ポンプの吐出側と外側タンクに循環管路を配設することにより、処理液の供給待機中に外側タンク内に貯留された処理液を循環させることができるので、供給開始と同時に処理液を処理部に供給することができる(請求項)。したがって、処理効率の向上を図ることができる。また、外側タンク内の処理液を循環させることで、内側タンクと外側タンク内の処理液の温度分布を均一にすることができるので、この点においても処理性能の向上が図れると共に、処理の信頼性の向上が図れる。
【0020】
また、主供給管路における供給ポンプの吐出側に、この主供給管路から分岐され再び主供給管路に接続するバイパス管路を配設すると共に、このバイパス管路に切換手段及びフィルタを介設することにより、内側タンク内の処理液と外側タンク内の処理液の供給経路を切り換えることができる(請求項)。したがって、新規処理液と処理に供したリサイクル液の供給路を切り換えて使用することができ、供給管路の寿命を増大させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。この実施形態では半導体ウエハの洗浄・乾燥処理装置に適用した場合について説明する。
【0022】
図1は、この発明に係る液処理装置を適用した洗浄・乾燥処理装置の一例を示す概略構成図、図2は、液処理装置における処理液の配管系統を示す概略配管図である。
【0023】
上記液処理装置20は、図1に示すように、被処理体であるウエハWを保持する回転可能な保持手段例えばロータ21と、このロータ21を水平軸を中心として回転駆動する駆動手段であるモータ22と、ロータ21にて保持されたウエハWを包囲する複数例えば2つの処理部{具体的には第1の処理室,第2の処理室}の内チャンバ23,外チャンバ24と、これら内チャンバ23又は外チャンバ24内に収容されたウエハWに対して処理液例えばレジスト剥離液,ポリマ除去液等の薬液の供給手段50、この薬液の溶剤例えばイソプロピルアルコール(IPA)の供給手段60、リンス液例えば純水等の供給手段(リンス液供給手段)70又は例えば窒素(N2)等の不活性ガスや清浄空気等の乾燥気体(乾燥流体)の供給手段80{図1では薬液供給手段50と乾燥流体供給手段80を示す。}と、内チャンバ23を構成する内筒体25と外チャンバ24を構成する外筒体26をそれぞれウエハWの包囲位置とウエハWの包囲位置から離れた待機位置に切り換え移動する移動手段例えば第1,第2のシリンダ27,28及びウエハWを図示しないウエハ搬送チャックから受け取ってロータ21に受け渡すと共に、ロータ21から受け取ってウエハ搬送チャックに受け渡す被処理体受渡手段例えばウエハ受渡ハンド29とで主要部が構成されている。
【0024】
上記のように構成される液処理装置20におけるモータ22、処理流体の各供給手段50,60,70,80{図1では薬液供給手段50と乾燥流体供給手段80を示す。}の供給部、ウエハ受渡ハンド29等は制御手段例えば中央演算処理装置30(以下にCPU30という)によって制御されている。
【0025】
また、上記ロータ21は、水平に配設されるモータ22の駆動軸22aに片持ち状に連結されて、ウエハWの処理面が鉛直になるように保持し、水平軸を中心として回転可能に形成されている。この場合、ロータ21は、モータ22の駆動軸22aにカップリング(図示せず)を介して連結される回転軸(図示せず)を有する第1の回転板21aと、この第1の回転板21aと対峙する第2の回転板21bと、第1及び第2の回転板21a,21b間に架設される複数例えば4本の固定保持棒31と、これら固定保持棒31に列設された保持溝(図示せず)によって保持されたウエハWの上部を押さえる図示しないロック手段及びロック解除手段によって押え位置と非押え位置とに切換移動する一対の押え棒32とで構成されている。この場合、モータ22は、予めCPU30に記憶されたプログラムに基づいて所定の高速回転と低速回転を選択的に繰り返し行い得るように制御されている。なお、モータ22は冷却手段37によって過熱が抑制されるようになっている。この場合、冷却手段37は、冷却パイプ37aと、冷却水供給パイプ37bと、熱交換器37cとを具備してなる(図1参照)。
【0026】
一方、処理部例えば内チャンバ23(第1の処理室)は、第1の固定壁34と、この第1の固定壁34と対峙する第2の固定壁38と、これら第1の固定壁34及び第2の固定壁38との間にそれぞれ第1及び第2のシール部材40a,40bを介して係合する内筒体25とで形成されている。すなわち、内筒体25は、移動手段である第1のシリンダ27の伸張動作によってロータ21と共にウエハWを包囲する位置まで移動されて、第1の固定壁34との間に第1のシール部材40aを介してシールされると共に、第2の固定壁38との間に第2のシール部材40bを介してシールされた状態で内チャンバ23(第1の処理室)を形成する。また、第1のシリンダ27の収縮動作によって固定筒体(図示せず)の外周側位置(待機位置)に移動されるように構成されている。この場合、内筒体25の先端開口部は第1の固定壁34との間に第1のシール部材40aを介してシールされ、内筒体25の基端部は固定筒体の中間部に周設された第3のシール部材(図示せず)を介してシールされて、内チャンバ23内に残存する薬液の雰囲気が外部に漏洩するのを防止している。
【0027】
また、外チャンバ24(第2の処理室)は、待機位置に移動された内筒体25との間にシール部材40bを介在する第1の固定壁34と、第2の固定壁38と、第2の固定壁38と内筒体25との間にそれぞれ第4及び第5のシール部材40d,40eを介して係合する外筒体26とで形成されている。すなわち、外筒体26は、移動手段である第2のシリンダ28の伸張動作によってロータ21と共にウエハWを包囲する位置まで移動されて、第2の固定壁38との間に第4のシール部材40dを介してシールされると共に、内筒体25の先端部外方に位置する第5のシール部材40eを介してシールされた状態で、外チャンバ24(第2の処理室)を形成する。また、第2のシリンダ28の収縮動作によって固定筒体の外周側位置(待機位置)に移動されるように構成されている。この場合、外筒体26と内筒体25の基端部間には第5のシール部材40eが介在されて、シールされている。したがって、内チャンバ23の内側雰囲気と、外チャンバ24の内側雰囲気とは、互いに気水密な状態に離隔されるので、両チャンバ23,24内の雰囲気が混じることなく、異なる処理流体が反応して生じるクロスコンタミネーションを防止することができる。
【0028】
上記のように構成される内筒体25と外筒体26は共に先端に向かって拡開するテーパ状に形成されている。このように内筒体25及び外筒体26を、一端に向かって拡開するテーパ状に形成することにより、処理時に内筒体25又は外筒体26内でロータ21が回転されたときに発生する気流が拡開側へ渦巻き状に流れ、内部の薬液等が拡開側へ排出し易くすることができる。また、内筒体25と外筒体26とを同一軸線上に重合する構造とすることにより、内筒体25と外筒体26及び内チャンバ23及び外チャンバ24の設置スペースを少なくすることができると共に、装置の小型化が図れる。
【0029】
一方、上記処理液供給手段のうち、薬液例えばポリマ除去液の供給手段50は、図2に示すように、処理部すなわち内筒体25内に取り付けられる薬液供給ノズル51と、薬液供給部52と、これら薬液供給ノズル51と薬液供給部52とを接続する薬液供給管路53を具備してなる。
【0030】
上記薬液供給部52は、図3に示すように、薬液供給源3(液供給源)と、この薬液供給源3から供給される新規の薬液を貯留すると共に、処理に供された薬液を貯留するタンク10とで主要部が構成されている。
【0031】
上記タンク10は、薬液開閉弁3aを介設する薬液管路3bを介して薬液供給源3に接続する新液を貯留する内側タンク1と、この内側タンク1を内方に収容する外側タンク2とからなる二重槽構造に構成されている。この場合、内側タンク1は有底円筒状のステンレス製容器にて形成されている。また、外側タンク2は、大径の胴部2aと小径の開口部2bと開口部2b側に向かって漸次狭小テーパ状の肩部2cとを有する有底円筒状のステンレス製容器にて形成されている。ここで、肩部2cを開口部2b側に向かって漸次狭小テーパ状としたのは、外側タンク2内に貯留される薬液が開口部2bに充満される過程で肩部2cに空気が溜まるのを防止するためである。また、外側タンク2の外周面には、外側タンク2を囲繞するように加熱手段であるヒータ4が配設されている。
【0032】
この場合、内側タンク1の上端部には、この内側タンク1からオーバーフローする薬液を外側タンク2内に供給するオーバーフロー管路5が配設されている(図4参照)。したがって、薬液供給源3から内側タンク1内に供給される新規の薬液が内側タンク1内に充満された後、オーバーフロー管路5を介して外側タンク2内に供給される。また、図3及び図4に示すように、外側タンク2の開口部2bにおける内側タンク1との隙間Sが狭く形成されている。この隙間Sは外側タンク2内に貯留される薬液の液面が検出できる面積であれば可及的に狭い方がよい。その理由は、内側タンク1と外側タンク2の隙間Sが狭い程、外側タンク2内に貯留される薬液の液面の外気と接触する面積を少なくすることができるので、薬液の空気との接触による化学反応や劣化を抑制することができ、薬液の品質や性能の維持を図ることができるからである。
【0033】
なお、内側タンク1及び外側タンク2の開口部には、パージガス供給管路6とガス抜き管路6Aが接続されており、両タンク1,2内に貯留される薬液が外気に晒されて雰囲気が変化するのを防止するために、図示しない不活性ガス例えばN2ガス等のパージガス供給源に接続するパージガス供給管路6からパージガス例えばN2ガスが供給されるようになっている。なお、外側タンク2の外方近接部にはそれぞれ静電容量型の上限センサ7a,秤量センサ7b,ヒータオフ下限センサ7c及び下限センサ7dが配設されており、これらセンサ7a〜7dは制御部30(CPU)に接続されている。この場合、センサ7a〜7dは必ずしも静電容量型である必要はなく、液面を検出できるものであればその他の形式のセンサであってもよい。これらセンサ7a〜7dのうち、上限センサ7aと下限センサ7dは、外側タンク2内に貯留される薬液の上限液面と下限液面を検出し、秤量センサ7bは、外側タンク2内に実際に貯留されている薬液の量を検出し、また、ヒータオフ下限センサ7cは、ヒータ4による加熱可能な薬液量を検出し得るようになっている。なお、内側タンク1の上端部には、薬液満杯センサ7eが配設されており、この薬液満杯センサ7eによって内側タンク1内から外側タンク2内に流れる薬液の状態を監視することができるようになっている。すなわち、薬液満杯センサ7eと上記秤量センサ7bからの検出信号に基づいて制御部30(CPU)からの制御信号を薬液開閉弁3aに伝達することで、内側タンク1及び外側タンク2内の薬液の液量を管理することができる。
【0034】
また、内側タンク1内に貯留される薬液と、外側タンク2内に貯留される薬液は、外側タンク2の外方近接部に配設される1つのヒータ4によって加熱・保温されるようになっている。この場合、内側タンク1内の薬液の温度は、内側タンク薬液温度センサTaによって検出され、外側タンク2内の薬液の温度は、外側タンク薬液温度センサTbによって検出され、また、ヒータ4の温度は、コントロール温度センサTcと、オーバーヒート温度センサTdによって検出されるようになっている。これら温度センサTa〜Tdのうち、外側タンク薬液温度センサTb、コントロール温度センサTc及びオーバーヒート温度センサTdの検出信号を温度制御部C1〜C3で制御して、外側タンク2内の薬液温度、ヒータ4の加熱温度を所定温度に設定できるようになっている。すなわち、図5に示すように、外側タンク薬液温度センサTbによって検出された検出信号を温度制御部C1に伝達して、この温度制御部C1で外側タンク2内の温度T1が例えば80℃以下であるか否かが判別されてその信号がAND回路部8を介してヒータ4と電源9とを接続するリード線11に介設されるソリッド・ステート・リレー12(SSR)に伝達される。一方、コントロール温度センサC2によって検出された検出信号を温度制御部C2に伝達して、この温度制御部C2でヒータ4の加熱温度T2が例えば150℃以下であるか否かが判別されてその信号がAND回路部8を介してSSR12に伝達されることで、外側タンク2内の温度T1<80℃、ヒータ4の加熱温度T2<150℃のとき、ヒータ4がON状態となり、また、外側タンク2内の温度T1≧80℃又はヒータ4の加熱温度T2≧150℃のとき、ヒータ4がOFF状態となるように制御されている。なお、オーバーヒート温度センサTdによって検出された検出信号は温度制御部C3に伝達されて、温度制御部C3によってヒータ温度T3が例えば200℃より高いか低いかが判別され、T3>200℃のとき、その信号がリード線11に介設されるマグネット・コンダクタ13に伝達されて、ヒータ4への通電が遮断されるようになっている。
【0035】
上記のようにして温度センサTb〜Tdで検出された検出信号を温度制御部C1〜C3で制御することにより、外側タンク2内の薬液の温度T1を所定温度、すなわち、80℃<T1<150℃に制御することで、内側タンク1内の薬液の温度T0を外側タンク2内の薬液の温度T1の熱容量によってT1とほぼ等しい温度に設定することができる。
【0036】
上記ヒータ4は、図6及び図7に示すように、外側タンク2を囲繞する複数例えば8個に分割された加熱体4aにて形成されると共に、隣接する加熱体4a同士が接離可能に連結されている。この場合、各加熱体4aは、一側に断面円弧状を有するアルミニウム製の押出形材にて形成されており、その一端側にヒータ線4cを埋設(貫挿)するヒータ取付部4bを有し、他端側には連結用フランジ4dが形成されている。
【0037】
上記のように形成される各加熱体4aのヒータ取付部4bと連結用フランジ4dを当接し、そして、コイルばね4eを介在した連結ボルト4fで連結用フランジ4dとヒータ取付部4bとを連結することで、各加熱体4a同士を接離可能に連結する。
【0038】
上記のように、ヒータ4を、外側タンク2を囲繞する複数例えば8個に分割された加熱体4aにて形成すると共に、隣接する加熱体4a同士が接離可能に連結することにより、ヒータ4の加熱によって、外側タンク2が膨張し、ヒータ4の停止時に元の状態に収縮しても、加熱体4aを追従させて外側タンク2に近接させることができる。したがって、ヒータ4からの熱を効率よく外側タンク2に伝達することができる。
【0039】
一方、処理部すなわち内筒体25内に取り付けられる薬液供給ノズル51と、薬液供給部52とを接続する薬液供給管路53は、図1及び図3に示すように、内側タンク1内の薬液を処理部側に供給する第1の供給管路14aと、外側タンク2内の薬液を処理部側に供給する第2の供給管路14bと、これら第1及び第2の供給管路14a,14bを連結して共通化する主供給管路14cとで主に構成されている。この場合、第1の供給管路14aには第1の切換開閉弁15aが介設され、第2の供給管路14bには第2の切換開閉弁15bが介設されている。また、主供給管路14cには例えばダイアフラム式の供給ポンプ16が介設されると共に、この供給ポンプ16の吐出側に順次、第3の切換開閉弁15c、フィルタ17、第4の切換開閉弁15dが介設されている。
【0040】
また、主供給管路14cにおける供給ポンプ16の吐出側と外側タンク2とは、第5の切換開閉弁15eを介設した循環管路18が接続されており、外側タンク2内から供給される薬液を循環し得るように構成されている。
【0041】
また、主供給管路14cにおける供給ポンプ16の吐出側{具体的には供給ポンプ16と第3の切換開閉弁15cとの間}と、第3の第3の切換開閉弁15cの吐出側と循環管路18の接続部との間には、主供給管路14cから分岐され再び主供給管路14cに連結するバイパス管路19が接続されている。このバイパス管路19には、第6の切換開閉弁15f、フィルタ19a及び第7の切換開閉弁15gが順次介設されている。また、外側タンク2の開口部2bと処理部には、薬液の戻り管路56が接続されており、処理部で処理に供された薬液が外側タンク2内に貯留されて、リサイクルに供されるようになっている。
【0042】
上記のようにして薬液供給管路53を形成することにより、外側タンク2内に貯留された薬液を第2の供給管路14b、主供給管路14c、バイパス管路19及び主供給管路14cを介して処理部側に供給することができる。また、内側タンク1内に貯留された薬液(新液)を第1の供給管路14aと主供給管路14cを介して処理部側に供給することができる。また、ウエハWの処理の待機時には、外側タンク2内に貯留された薬液を循環管路18を介して循環することができる。
【0043】
なお、外側タンク2の底部には排液開閉弁57を介設した排液管路58が接続されている(図3及び図4参照)。
【0044】
一方、薬液の溶剤例えばIPAの供給手段60は、図2に示すように、内筒体25内に取り付けられる上記薬液供給ノズルを兼用する供給ノズル51(以下に薬液供給ノズル51で代表する)と、溶剤供給部61と、この供給ノズル51と薬液供給部52とを接続するIPA供給管路62に介設されるポンプ54、フィルタ55、IPA供給弁63を具備してなる。この場合、溶剤供給部61は、溶剤例えばIPAの供給源64と、このIPA供給源64から供給される新規のIPAを貯留するIPA供給タンク61aと、処理に供されたIPAを貯留する循環供給タンク61bとで構成されており、両IPA供給タンク61a,61bには、上記内チャンバ23の拡開側部位の下部に設けられた第1の排液ポート41に接続する第1の排液管42に図示しない切換弁(切換手段)を介して循環管路90が接続されている。図面では、IPA供給タンク61a,61bを別個に配置する場合について説明したが、上記内側タンク1と外側タンク2と同様に、IPA供給タンク61a,61bを二重槽構造とする方が望ましい。
【0045】
一方、リンス液例えば純水の供給手段70は、図2に示すように、第2の固定壁38に取り付けられる純水供給ノズル71と、純水供給源72と、純水供給ノズル71と純水供給源72とを接続する純水供給管路73に介設される供給ポンプ74、純水供給弁75とを具備してなる。この場合、純水供給ノズル71は、内チャンバ23の外側に位置すると共に、外チャンバ24の内側に位置し得るように配設されており、内筒体25が待機位置に後退し、外筒体26がロータ21とウエハWを包囲する位置に移動して外チャンバ24を形成した際に、外チャンバ24内に位置して、ウエハWに対して純水を供給し得るように構成されている。なお、純水供給ノズル71は、外チャンバ24に取り付けられるものであってもよい。
【0046】
また、外チャンバ24の拡開側部位の下部には、第2の排液ポート45が設けられており、この第2の排液ポート45には、図示しない開閉弁を介設した第2の排液管46が接続されている。なお、第2の排液管46には、純水の比抵抗値を検出する比抵抗計47が介設されており、この比抵抗計47によってリンス処理に供された純水の比抵抗値を検出し、その信号を上記CPU30に伝達するように構成されている。したがって、この比抵抗計47でリンス処理の状況を監視し、適正なリンス処理が行われた後、リンス処理を終了することができる。
【0047】
なお、上記外チャンバ24の拡開側部位の上部には、第2の排気ポート48が設けられており、この第2の排気ポート48には、図示しない開閉弁を介設した第2の排気管49が接続されている。
【0048】
また、乾燥流体供給手段80は、図1及び図2に示すように、第2の固定壁38に取り付けられる乾燥流体供給ノズル81と、乾燥流体例えば窒素(N2)供給源82と、乾燥流体供給ノズル81とN2供給源82とを接続する乾燥流体供給管路83に介設される開閉弁84、フィルタ85、N2温度調整器86とを具備してなり、かつ乾燥流体供給管路83におけるN2温度調整器86の二次側に切換弁87を介して上記IPA供給管路62から分岐される分岐管路88を接続してなる。この場合、乾燥流体供給ノズル81は、上記純水供給ノズル71と同様に内チャンバ23の外側に位置すると共に、外チャンバ24の内側に位置し得るように配設されており、内筒体25が待機位置に後退し、外筒体26がロータ21とウエハWを包囲する位置に移動して外チャンバ24を形成した際に、外チャンバ24内に位置して、ウエハWに対してN2ガスとIPAの混合流体を霧状に供給し得るように構成されている。この場合、N2ガスとIPAの混合流体で乾燥した後に、更にN2ガスのみで乾燥する。なお、ここでは、乾燥流体がN2ガスとIPAの混合流体である場合について説明したが、この混合流体に代えてN2ガスのみを供給するようにしてもよい。
【0049】
なお、上記薬液供給手段50、IPA供給手段60、純水供給手段70及び乾燥流体供給手段80における供給ポンプ16,54、薬液供給部52の第1〜第7の切換開閉弁15a〜15g、温度調整器56,N2温度調整器86、IPA供給弁63及び切換弁87は、CPU30によって制御されている(図1参照)。
【0050】
次に、この発明に係る洗浄・乾燥処理装置の動作態様について説明する。まず、搬入・搬出部(図示せず)側からウエハ搬送チャックによって搬送されるウエハWを処理装置20の上方、すなわち、内筒体25及び外筒体26が待機位置に後退した状態のロータ21の上方位置まで搬送する。すると、ウエハ受渡ハンド29が上昇して、ウエハ搬送チャック10にて搬送されたウエハWを受け取り、その後、下降してウエハWをロータ21の固定保持棒31上に受け渡した後、ウエハ受渡ハンド29は元の位置に移動する。ロータ21の固定保持棒31上にウエハWを受け渡した後、図示しないロック手段が作動してウエハ押え棒32がウエハWの上側縁部まで移動してウエハWの上部を保持する。
【0051】
上記のようにしてロータ21にウエハWがセットされると、内筒体25及び外筒体26がロータ21及びウエハWを包囲する位置まで移動して、内チャンバ23内にウエハWを収容する。この状態において、まず、ウエハWに薬液を供給して薬液処理を行う。この薬液処理は、ロータ21及びウエハWを低速回転例えば1〜500rpmで回転させた状態で所定時間例えば数十秒間薬液を供給した後、薬液の供給を停止し、その後、ロータ21及びウエハWを数秒間高速回転例えば100〜3000rpmで回転させてウエハW表面に付着する薬液を振り切って除去する。この薬液供給工程と薬液振り切り工程を数回から数千回繰り返して薬液処理を完了する。
【0052】
上記薬液処理工程において、内側タンク1及び外側タンク2内に薬液が貯留された状態の通常の処理では、最初に供給される薬液は、外側タンク2内に貯留された薬液が使用される。すなわち、第2,第6,第7及び第4の切換開閉弁15b,15f,15g,15dが開いた状態で供給ポンプ16が作動することにより、外側タンク2内の薬液は、第2の供給管路14b、主供給管路14c、バイパス管路19及び主供給管路14cを流れて処理部側に供給される。この際、供給ポンプ16を通過した薬液はフィルタ19aによって濾過され、薬液中に混入する不純物や夾雑物等が除去される。ある一定時間内最初に使用された薬液は第1の排液管42から廃棄される。それ以外の薬液は一定時間処理に供された後、外側タンク2内に戻されて、以後循環供給される。
【0053】
所定時間薬液を循環供給して処理を行った後、内側タンク1内の新規薬液が処理部側に供給されて薬液処理が終了する。内側タンク1内の新規薬液を処理部側へ供給する場合には、上記第2,第6及び第7の切換開閉弁15b,15f,15gが閉じ、第1,第3及び第4の切換開閉弁15a,15c,15dが開く。この状態で供給ポンプ16が作動することにより、内側タンク1内の新規薬液は、第1の供給管14a及び主供給管14cを流れて処理部側に供給される。この際、供給ポンプ16を通過した新規薬液はフィルタ17によって濾過され、薬液中に混入する不純物や夾雑物等が除去される。また、前回の処理時に供給され、主供給管路14cに残留した新規薬液は、次回の新規薬液と共にフィルタ17によって濾過される。なお、処理に供された新規薬液は戻り管路56を介して外側タンク2内に貯留される。
【0054】
上記説明では、内側タンク1内と外側タンク2内に薬液が貯留された状態の通常の薬液処理について説明したが、内側タンク1及び外側タンク2内に薬液が貯留されていない空の状態では、以下のようにして薬液処理を行う。
【0055】
まず、薬液開閉弁3aを開いて薬液供給源3から薬液を内側タンク1内に供給すると共に、内側タンク1からオーバーフロー管路5を介して外側タンク2内に所定量の薬液を貯留する。そして、処理初期時に、外側タンク2内の新規薬液を処理部側に供給して最初の薬液処理を行う。その後は、上記通常の薬液処理と同様に、外側タンク2内の薬液を循環供給した後、内側タンク1内の新規薬液を処理部側に供給して、薬液処理を終了する。
【0056】
なお、薬液処理工程の際には、薬液処理に供された薬液は第1の排液ポート41に排出され、切換弁(図示せず)の動作によって戻り管路56を介して薬液供給部52に循環又は第1の排液管42に排出される一方、薬液から発生するガスは第1の排気ポート43を介して第1の排気管44から排気される。
【0057】
薬液処理を行った後、内チャンバ23内にウエハWを収容したままの状態で、IPA供給手段60のIPAの供給ノズルを兼用する薬液供給ノズル51から低速回転例えば1〜500rpmで回転させた状態で所定時間例えば数十秒間IPAを供給した後、IPAの供給を停止し、その後、ロータ21及びウエハWを数秒間高速回転例えば100〜3000rpmで回転させてウエハW表面に付着するIPAを振り切って除去する。このIPA供給工程とIPA振り切り工程を数回から数千回繰り返して薬液除去処理を完了する。この薬液除去処理においても、上記薬液処理工程と同様に、最初に供給されるIPAは、循環供給タンク61b内に貯留されたIPAが使用され、この最初に使用されたIPAは第1の排液管42から廃棄され、以後の処理に供されるIPAは供給タンク61b内に貯留されたIPAを循環供給する。そして、薬液除去処理の最後に、IPA供給源64から供給タンク61a内に供給された新規のIPAが使用されて、薬液除去処理が終了する。
【0058】
なお、薬液除去処理において、薬液除去処理に供されたIPAは第1の排液ポート41に排出され、切換弁(図示せず)の動作によって溶剤供給部61の循環管路90又は第1の排液管42に排出される一方、IPAガスは第1の排気ポート43を介して第1の排気管44から排気される。
【0059】
薬液処理及びリンス処理が終了した後、内筒体25が待機位置に後退して、ロータ21及びウエハWが外筒体26によって包囲、すなわち外チャンバ24内にウエハWが収容される。したがって、内チャンバ23内で処理されたウエハWから液がしたたり落ちても外チャンバ24で受け止めることができる。この状態において、まず、リンス液供給手段の純水供給ノズル71から回転するウエハWに対してリンス液例えば純水が供給されてリンス処理される。このリンス処理に供された純水と除去されたIPAは第2の排液ポート45を介して第2の排液管46から排出される。また、外チャンバ24内に発生するガスは第2の排気ポート48を介して第2の排気管49から外部に排出される。
【0060】
このようにしてリンス処理を所定時間行った後、外チャンバ24内にウエハWを収容したままの状態で、乾燥流体供給手段80のN2ガス供給源82及びIPA供給源64からN2ガスとIPAの混合流体を回転するウエハWに供給して、ウエハ表面に付着する純水を除去することで、ウエハWと外チャンバ24内の乾燥を行うことができる。また、N2ガスとIPAの混合流体によって乾燥処理した後、N2ガスのみをウエハWに供給することで、ウエハWの乾燥と外チャンバ24内の乾燥をより一層効率よく行うことができる。
【0061】
上記のようにして、ウエハWの薬液処理、薬液除去処理、リンス処理及び乾燥処理が終了した後、外筒体26が内筒体25の外周側の待機位置に後退する一方、図示しないロック解除手段が動作してウエハ押え棒32をウエハWの押え位置から後退する。すると、ウエハ受渡ハンド29が上昇してロータ21の固定保持棒31にて保持されたウエハWを受け取って処理装置20の上方へ移動する。処理装置の上方へ移動されたウエハWはウエハ搬送チャックに受け取られて搬入・搬出部に搬送された後、装置外部に搬送される。
【0062】
なお、上記実施形態では、この発明に係る液処理装置及び液処理方法を半導体ウエハの洗浄・乾燥処理装置に適用した場合について説明したが、半導体ウエハ以外のLCD用ガラス基板等にも適用できることは勿論であり、また、洗浄・乾燥処理装置以外の薬液等の処理液を用いた液処理装置にも適用できることは勿論である。
【0063】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば、上記のように構成されているので、以下のような効果が得られる。
【0064】
1)請求項1,9,10記載の発明によれば、処理に供される処理液を二重槽構造の一部を構成する内側タンク内に貯留すると共に、内側タンクを収容する外側タンク内に貯留させ、処理初期時に、外側タンク内の処理液を処理部に供給し、処理部にて処理に供された処理液を外側タンク内に戻し、その後、内側タンク内の新規処理液を処理部に供給することができるので、複数のタンクの設置スペースを小さくすることができると共に、配管スペースを小さくすることができ、装置の小型化を図ることができる。また、同一種類の新規処理液とリサイクル液とを使用することができるので、処理液の有効利用を図ることができる。
【0065】
2)請求項4,5記載の発明によれば、処理部に供給される処理液を貯留する2つのタンクの一方を、他方のタンク内に収容して二重槽構造とし、外側タンクの外周に加熱手段を配設するので、1つの加熱手段によって内外タンク内に貯留される処理液を加熱・保温することができる。
【0066】
3)請求項5,11記載の発明によれば、加熱手段の温度を検出する加熱温度検出手段と、外側タンク内の処理液の温度を検出する外側タンク液温検出手段と、加熱温度検出手段と外側タンク液温からの検出信号に基いて加熱手段の加熱温度を制御する温度制御手段とを具備するので、上記2)に加えて外側タンク内及び内側タンク内の処理液の温度を所定温度に制御することができる。
【0067】
4)請求項記載の発明によれば、加熱手段を、外側タンクを囲繞する複数に分割された加熱体にて形成すると共に、隣接する加熱体同士を接離可能に連結することにより、加熱体を、加熱手段の加熱によるタンクの膨脹に追従させてタンクに近接させることができるので、上記2)に加えて加熱効率の向上を図ることができる。
【0068】
5)請求項記載の発明によれば、外側タンクの開口部における内側タンクとの隙間を可及的に狭くすることにより、外側タンク内に貯留された処理液が外気と接触する面積を少なくすることができるので、上記1)に加えて処理液の空気との接触による化学反応や劣化を抑制することができ、処理液の品質や性能の維持を図ることができる。
【0069】
6)請求項記載の発明によれば、内側及び外側の両タンクと処理部とをそれぞれ接続する供給管路の一部を、切換手段を介して共通の主供給管路にて形成し、主供給管路に、処理液の供給ポンプを介設してなるので、上記1)に加えて供給管路や供給ポンプ等の供給系統の共通化が図れると共に、装置の小型化及び装置の低廉化を図ることができる。
【0070】
7)請求項記載の発明によれば、主供給管路における供給ポンプの吐出側と外側タンクに循環管路を配設することにより、処理液の供給待機中に外側タンク内に貯留された処理液を循環させることができるので、供給開始と同時に処理液を処理部に供給することができる。したがって、上記6)に加えて処理効率の向上を図ることができる。また、外側タンク内の処理液を循環させることで、内側タンクと外側タンク内の処理液の温度分布を均一にすることができるので、この点においても処理性能の向上が図れると共に、処理の信頼性の向上が図れる。
【0071】
8)請求項記載の発明によれば、主供給管路における供給ポンプの吐出側に、この主供給管路から分岐され再び主供給管路に接続するバイパス管路を配設すると共に、このバイパス管路に切換手段及びフィルタを介設することにより、内側タンク内の処理液と外側タンク内の処理液の供給経路を切り換えることができるので、上記6)、7)に加えて新規処理液と処理に供したリサイクル液の供給路を切り換えて使用することができ、供給管路の寿命を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る処理装置を適用した洗浄・乾燥処理装置の概略構成図である。
【図2】 この発明に係る処理装置における処理液の配管系統を示す概略配管図である。
【図3】 この発明に係る液処理装置の要部を示す概略構成図である。
【図4】 この発明におけるタンクを示す断面図である。
【図5】 この発明におけるヒータの制御部を示す概略断面図である。
【図6】 この発明におけるヒータの取付状態を示す平面図(a)及び側面図(b)である。
【図7】 上記ヒータの取付部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 内側タンク
2 外側タンク
2b 開口部
3 薬液供給源
4 ヒータ
4a 加熱体
4e コイルばね
4f 連結ボルト
5 オーバーフロー管路
8 AND回路部
14a 第1の供給管路
14b 第2の供給管路
14c 主供給管路
15a〜15g 第1〜第7の切換開閉弁
16 供給ポンプ
17 フィルタ
18 循環管路
19 バイパス管路
19a フィルタ
23 内チャンバ(処理部)
24 外チャンバ(処理部)
S 隙間
Ta 内側タンク薬液温度センサ
Tb 外側タンク薬液温度センサ(外側タンク液温検出手段)
Tc コントロール温度センサ(加熱温度検出手段)
Td オーバーヒート温度センサ
C1〜C3 温度制御部(温度制御手段)

Claims (11)

  1. 処理部に供給される処理液を貯留する2つのタンクの一方を、他方のタンク内に収容して外側タンクと内側タンクの二重槽構造とし、
    上記両タンクと上記処理部とをそれぞれ供給管路を介して接続すると共に、上記外側のタンクと処理部とを戻り管路を介して接続し
    上記内側タンクと液供給源とを液供給管路を介して接続すると共に、内側タンクの上端部に、この内側タンクからオーバーフローする処理液を外側タンク内に供給するオーバーフロー管路を配設してなる、ことを特徴とする液処理装置。
  2. 処理部に供給される処理液を貯留する2つのタンクの一方を、他方のタンク内に収容して外側タンクと内側タンクの二重槽構造とし、
    上記両タンクと上記処理部とをそれぞれ供給管路を介して接続すると共に、上記外側のタンクと処理部とを戻り管路を介して接続し、
    上記外側タンクの開口部における内側タンクとの隙間を可及的に狭くした、ことを特徴とする液処理装置。
  3. 処理部に供給される処理液を貯留する2つのタンクの一方を、他方のタンク内に収容して外側タンクと内側タンクの二重槽構造とし、
    上記両タンクと上記処理部とをそれぞれ供給管路を介して接続すると共に、上記外側のタンクと処理部とを戻り管路を介して接続し、
    上記両タンクと処理部とをそれぞれ接続する供給管路の一部を、切換手段を介して共通の主供給管路にて形成し、上記主供給管路に、処理液の供給ポンプを介設してなる、ことを特徴とする液処理装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の液処理装置において、
    上記外側タンクの外周に加熱手段を配設してなる、ことを特徴とする液処理装置。
  5. 処理部に供給される処理液を貯留する2つのタンクの一方を、他方のタンク内に収容して外側タンクと内側タンクの二重槽構造とし、
    上記外側タンクの外周に加熱手段を配設し
    上記加熱手段の加熱温度を検出する加熱温度検出手段と、外側タンク内の処理液の温度を検出する外側タンク液温検出手段と、上記加熱温度検出手段と外側タンク液温からの検出信号に基づいて上記加熱手段の加熱温度を制御する温度制御手段とを具備する、ことを特徴とする液処理装置。
  6. 処理部に供給される処理液を貯留する2つのタンクの一方を、他方のタンク内に収容して外側タンクと内側タンクの二重槽構造とし、
    上記外側タンクの外周に加熱手段を配設し、
    上記加熱手段を、外側タンクを囲繞する複数に分割された加熱体にて形成すると共に、隣接する加熱体同士を接離可能に連結してなる、ことを特徴とする液処理装置。
  7. 請求項記載の液処理装置において、
    上記主供給管路における供給ポンプの吐出側と外側タンクに循環管路を配設してなる、ことを特徴とする液処理装置。
  8. 請求項3又は7記載の液処理装置において、
    上記主供給管路における供給ポンプの吐出側に、この主供給管路から分岐され再び主供給管路に接続するバイパス管路を配設すると共に、このバイパス管路に切換手段及びフィルタを介設してなる、ことを特徴とする液処理装置。
  9. 処理に供される新規処理液を二重槽構造の一部を構成する内側タンク内に貯留すると共に、内側タンクからオーバーフローさせて内側タンクを収容する外側タンク内に貯留させ、
    処理初期時に、上記外側タンク内の新規処理液を処理部に供給し、処理部にて処理に供された処理液を上記外側タンク内に戻し、その後、上記内側タンク内の新規処理液を処理部に供給する、ことを特徴とする液処理方法。
  10. 処理に供される新規処理液を二重槽構造の一部を構成する内側タンク内に貯留し、
    少なくとも一度処理に供された処理液を二重槽構造の一部を構成する外側タンク内に貯留し、
    処理初期時に、上記外側タンク内の処理液を処理部に供給し、その後、上記両タンクと処理部とをそれぞれ接続する供給管路の一部を形成する共通の主供給管路に介設される切換手段を切り換えて上記内側タンク内の新規処理液を処理部に供給する、ことを特徴とする液処理方法。
  11. 請求項9又は10記載の液処理方法において、
    上記外側タンクの外周部に配設される加熱手段によって外側タンク内の処理液を加熱すると共に、この加熱された処理液の熱容量を利用して内側タンク内の処理液を加熱するようにし、
    上記加熱手段の温度を検出する加熱温度検出手段と、上記外側タンク内の処理液の温度を検出する外側タンク液温検出手段からの検出信号に基づいて上記外側タンク内及び内側タンク内の処理液の温度を所定温度に制御する、ことを特徴とする液処理方法。
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